第六条

公益法人の日薬の役員の決め方がおかしい件。

今回は、ルールの問題。

「自らが決めたルールを守ることができない、いい年したダメなオトナたち」という、とてもシンプルな話。

  ☆

公益社団法人の日本薬剤師会の、理事選任を行う、総会の開催が近づいてまいりました。

ここでは、一部を除いて会員の選挙で選ばれているわけではない代議員さんたちが、日薬の役員である「理事」さんを選びます。

日薬の定款には、いろいろなルールが書いてあります。

http://www.nichiyaku.or.jp/action/wp-content/uploads/2012/04/1204_teikan.pdf

当然、そのルールに従って、役員は選ばれるはずです。

まずは、総会のルールを、定款で確認しましょう。

(権限)
第15条 総会は、次に掲げる事項について決議する。
(1)正会員の除名及び代議員の除名
(2)理事及び監事の選任又は解任
(3)理事及び監事の報酬等の総額及びその支給の基準
(4)事業計画書、収支予算書、資金調達及び設備投資の見込みを記載した書類の承認
(5)貸借対照表及び損益計算書(正味財産増減計算書)並びにこれらの附属明細書の承認
(6)定款の変更
(7)会員規程及び会費規程の制定及び改廃
(8)解散及び残余財産の処分
(9)その他総会において決議するものとして法令又はこの定款で定められた事項

総会でできることは、以上です。

選任の方法は、非公開です。

理事の立候補のルールは、ありません。

よくわかりませんが、世界の隅っこの穴にでも「ワシは理事に立候補するぞい」と呟けば、不思議パワーで受理されるのでしょうかね。

もう、この一点だけでも、定款不備なわけですが…。

定款で

第4章代議員
(代議員の選出)
第12 条 本会は、代議員をもって法人法上の社員とする。

代議員は正会員の中から選ばれることを要する。正会員は前項の代議員選挙に立候補することができる。ただし、代議員は本会の役員を兼ねることはできない

5 第3項の代議員選挙において、正会員は他の正会員と等しく代議員を選挙する権利を有する。理事又は理事会は、代議員を選出することはできない

と書いてありますから、代議員は、正会員限定です。

でも、理事者の規程には、理事者が正会員でなければならないという項目はありません

理事者は正会員でなくてもいいの?と。

公益社団法人ですから、外部理事を入れるケースも想定できます。

それならそれで、理事は代議員による選挙で決まりますから、正会員以外が理事に立候補する際のルールが必要です。そんなルールは今のところありませんから、正会員ではない外部理事を入れる気はないわけですよね。つまり、、今のところ、少なくとも今回の理事選挙に関しては、「日薬の正会員のみで理事選挙を行う」ということになります。

会長・副会長・専務理事・常務理事・理事。全員が、日薬の正会員。つまり「薬剤師」。

ここが、基本になります。

今回は、薬剤師以外の役員は、ひとりとして認めない。そういうことです。

それ以外の、立候補資格や、立候補の方法については、さっぱりわかりません。

(役員の選任等)
第27 条理事及び監事の選任は、総会の決議によって行う。
2 会長、副会長、専務理事及び常務理事は、理事会の決議によって理事の中から選定する。
3 前項の会長は、総会の決議によって推薦のあった会長候補者の中から選定することができる。

4 理事のうち、理事のいずれか1名と、その配偶者又は三親等内の親族、その他法令で定める特別の関係のある者の理事の合計数は、理事総数の3分の1を超えてはならない。
5 監事には、理事(親族その他特殊の関係がある者を含む。)及び使用人が含まれてはならない。また、各監事は、相互に親族その他特殊な関係があってはならない。
6 他の同一の団体(公益法人又はこれに準ずるものは除く。)の理事又は使用人である者、その他これに準ずる相互に密接な関係にある理事の合計数は、理事総数の3分の1を超えてはならない。監事においても同様とする。

理事の選任は、「総会の決議によって行う」(第27条第一項)としか、書いてありません。

定款をみてのとおり、まず、「理事」でなければ、会長・副会長・専務理事・常務理事にはなれません。代議員による投票(理事選挙)にて、理事として当選することが絶対条件です。総会の決議によって「推薦」があった会長候補者が何名いようとも、彼らが理事に当選しなければ、もっと言えば理事選挙に立候補しなければ、推薦は無効です。それは推薦者が1名であったとしても、同じことです。

「生徒会長を生徒会役員の中から互選で選ぶ」ときには、どんなに強い推薦状を持った学生がいたとしても、生徒会役員に立候補すらしなければ、会長にはなれないのです。絶対的センターとされるアイドルだって、総選挙に出なければ、センターにはなれないのです。これは全国民が知っているレベルの基本です。

なお、現在「会長候補者のひとり」として二月の総会で選ばれた児玉さんですが、あくまでも現在は「会長候補のひとり」でしかありません

ついでに言うと、現在の「会長候補者のひとり」の選定は、公益社団法人としての、『正式な選挙の結果選ばれた代議員』による決議ではありません。公益社団法人移行前の代議員による勇み足です。

もっと言えば、公益社団法人移行前の代議員は、二月の総会において、【公益社団法人移行後の定款によれば】「総会の決議」が必要である「総会が推薦する会長候補者の選定」の際に、「反対者を起立させる」という方式を採用しました。これは定款における「決議」の定義に反します。(後述)

正しい「決議」をせずに、「総会が推薦する会長候補者を決議によって選定しました」などと、よく言えたものだと感じますが・・・・・・・・代議員さんたち、今の話、通じてます? みなさん、ちゃんと、新しい定款を読んだんですよね?

いいですか?

総会でできるのは、「理事を決める」ことと、「会長として推薦する人たちを選定する」ことなんですよ。

二月の総会の議案に、書いてありますよね。

『【議案第10号】 公益社団法人日本薬剤師会会長候補者選挙の件』と。

「会長選挙の件」じゃないんですよ。

「会長候補者選挙の件」ですからね。

この違い、わかってましたか?

議事録を読むと、小野議長も、児玉さんも、全然わかってないようですけど。

  ☆

小野議長 議案第10号会長候補者選挙の件を表決する。本日、岩本研代議員から申し入れのように起立をもって、議決を決める。会長候補者選挙について、候補者である児玉孝代議員を当選者とすることに反対の方の起立を求める。

 (反対者 起立)

小野議長 賛成多数と認める。よって、議案第10号公益社団法人日本薬剤師会会長候補者選挙の件は、児玉孝会長が当選された。

 (拍手)

小野議長 選挙施行細則の規定により、議長から当選状を交付する。

 (拍手)

小野議長 児玉孝会長候補者当選の挨拶をお願いする。

児玉会長 全国を代表する代議員の皆様から当選状をいただいた。非常に重く受け止めている。反対も賛成も大変大事なことはよく承知している。しっかりと受け止めて、オール薬剤師と会員のための軸はぶれることなく、この2年間を努めていきたいと思っている。よろしくお願い申し上げる。

 (拍手)

  ☆

小野議長の間違えっぷりは、些細なことなんだか大事なことなんだか…。

1.児玉孝さんは「代議員」ではありません。

2.児玉孝さんは現会長ですが、公益社団法人における会長には当選していません。

3.従って、当選状は交付できません。(それとも、「会長候補者」の当選状ってあるんですかね? 『貴方が総会推薦会長候補者のひとりに当選したことを認めます』みたいな)

4.「会長候補者」に当選のあいさつをさせるということは、それが複数でるケースにおいても挨拶をさせるということでしょうか。

挨拶をする児玉さんも、まだ理事会決議もなく、理事者すら決まっていないにもかかわらず、「2年間を努めていきたい」と、コメント。

オリンピックの代表「候補」者になった時点で「金メダルとります」と、意気込みを語ってくれたというところでしょうか。

比較のために、平成22年2月の会長選挙の際の議案を探してみると、議事録には、『議案6号 会長選挙の件』と書いてありました。

「候補」って、書いてないですよね。

今年2月の選任は、あくまでも、『総会が推薦する会長候補』を選ぶ場であったことが確認できると思います。

理事が、理事会で、互選によって選ぶのが基本です。理事者の中から、総会推薦候補者とは別の人を選ぶことも、十分に可能です。特に、今回は、正式な決議をせずに選任された候補者ですから、今後100年の正常な議事運営を考慮すれば、「推薦されても、推薦候補者の選定方法に瑕疵があった場合は無効と考え、考慮しない」という正論であたってほしいものです。

  ☆

さて、さきほど「後述」と先送りした「決議」についてです。

理事立候補の方法はわかりませんが、理事立候補者選任の決議の方式は決まっています。

(決議)
第22 条

 総会の決議は、総代議員の議決権の過半数を有する代議員が出席し、出席した当該代議員の議決権の過半数をもって行う。

2 前項の規定にかかわらず、次の決議は、総代議員の半数以上であって、総代議員の議決権の3分の2以上に当たる多数をもって行う。
(1)正会員の除名及び代議員の除名
(2)監事の解任
(3)定款の変更
(4)解散
(5)その他法令で定められた事項

理事又は監事を選任する議案を決議するに際しては、候補者ごとに第1項の決議を行わなければならない。理事又は監事の候補者の合計数が第26 条第1項に定める定数を上回る場合には、過半数の賛成を得た候補者の中から得票数の多い順に定数の枠に達するまでの者を選任することとする。

つまり、ひとりひとりの理事候補に対して、ひとり一回ずつ、選任するかどうかを諮るわけです。

「決議」ですからね。

「過半数の賛成」があるかどうか、きっちり人数を確認していき、理事候補者を、獲得賛成票の多い順に採用していき、最終的には最大30名まで選任可能…ということです。

理事の最少人数は20名ですから、少なくとも20回は、起立or着席。

「得票数」が関係しますから、「挙手」は不可ですし、起立した数をきっちり数える必要があります。「過半数の賛成」を得た候補者の中から、という記載がありますので、「反対者起立」によるカウントは無効です。(反対しない人は賛成である、とはなりません。これ、基礎の基礎)

うわー、時間かかりそー。

150人近い代議員の起立を数えるのですから、日本野鳥の会のみなさんでも呼んできたほうが良さそうです。日薬会館(仮称)の大ホールで総会を行えるようになったら、まっさきに、電子投票システムを導入しないと大変です。

もちろん、そういうシステムであることは、定款をつくって承認した方々は、承知のことと思いますので、30回以上も立ち座りを繰り返した結果として腰痛が悪化したり筋肉痛や軽い貧血状態になったりといった事態も想定しているものと思います。代議員さんは、体力勝負だったんですね。1候補に対して起立から数え終わりまでで1分程度としても、20~30分間続きます。がんばれ、代議員さんたち!

  ☆

あ、そーいえば。

理事の立候補方法が分からないのに、なにやら、「総会推薦の会長候補者のひとり」でしかない児玉さんが、理事候補の推薦をはじめたとのこと。

とりあえず、薬事日報さんによれば、六月からは、「専務理事候補」を勝手に会長付きにしているご様子。

「総会推薦の会長候補者のひとり」が、「現在暫定的に会長職をやっている」からといって、なにやってるんでしょうね。

薬事日報さんによれば、児玉さんが専務理事候補として考えているという方は、北海道大学農学部出身の方で、薬学部出身ではないようですが、外部理事を想定していない今回の理事者選挙の前提となるはずの「日薬正会員」ではないのなら、当然、理事にはなれませんし、専務理事にもなれません。

また、「会長候補者のひとり」が、理事候補者リストを代議員に送りつけるらしいときこえてきますが、そのなかで、『この人は副会長』『この人は常務理事』なんて役職を勝手につけているとの噂もあり。(どーも医薬経済社のニュースはイマイチ信用してない筆者)

まさか噂どおりに「三浦副会長」みたいな「理事候補者に役職を約束して立候補させる」と宣言する内容を代議員会に出したりは、さすがにしないと思いますが…。過去の行状から考えると、絶対にしないとは言い切れないのが怖いです。まわりのアタマいい人たちが、なんとか止めてくれることを祈ります。

まだ理事会で会長に選任されたわけでもなく、ましてや自身が理事に当選したわけでもない段階で、内閣総理大臣か何かのごとくに組閣に御熱心になるなんて、自分たちで決めた定款を、自分で蔑ろにする行為ですからね。

過去の代議員会で、あれほど「この定款でいいんじゃー! 何が問題なんじゃー! わしには全くわからんーっ! このまま通すーっ!」くらいの勢いでギャーギャー言ってた方たちが、それほどまでして通した定款を守らないという、呆れたお話。

そんな定款を通した代議員の方たちが、理事選挙について『会長「候補」者が理事候補を決めるのが当たり前』なんていうバカ丸出しの勘違いを許したままにしているのも不思議。

そして、定款担当役員の曽布川さんは、ここまで自分の仕事を馬鹿にされて、なんとも思わないんですかねー?

  ☆

さて、そんなこんなな状況なのですが、次の代議員会までを、現在代議員として活動している方々が、ぽけーっと見守るなんてことはないと信じたいです。

ものすごく逃げ腰で、児玉さんに足を向けて寝られないとか児玉さんを見ただけでガクガクふるえちゃうとか、そういうある種の病気にでもかかっていない限りは、代議員の基本的な役割である「理事の選出」を、真剣に考えていただきたいわけですよ。(ここで挙げたような病気にかかっているのなら、おからだのためにも、代議員なんかすぐに辞任したほうがよろしいかと。辞任はいつでもできると定款に書いてありますし)

代議員会議事録によれば、一部では、「ブロック理事を廃止するのか!」みたいなことを質問している方もいましたけれど、別に、地方の代表っぽい主張をする理事候補を、その地方がどんどん立候補させればいいだけのことです。各県が二人ずつくらい立候補者を出せば、ほら、かーんたん。自分の県の代表者の投票の際に起立してもらえないことを考えたら、まあ、ほんの少しの打ち合わせだけで、特に言葉を交わしたり書面の談合をしたりしなくても、それなりに票が入るんじゃないですかね。

こーゆーブロック理事当選用シフトって、児玉さんの地元の大阪周辺は参加してくれないかもしれませんが、地方にとってはとっても大事な話ですので、案外、やってみれば、それなりの理事が受かるんじゃないですかね。すでに日薬連盟の理事になっている方には投票しない、というカンタンな手法だけで、余裕で6~8人ほどの理事枠が空きますし

起立の回数はガンガン増えて行くと思いますけれど、それが、この定款の正常な運用です。

総会当日になって慌てるだけの姿勢よりは、とにかく定款に基づいて、代議員らしく、会員の意見をとりいれられるように動いていただくと、楽しくなると思いますよ~。

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倫理規定擬人化キャラによる、今年の10大ニュース2011

水野むつき(第六条娘)「こんばんは。2011、今年の10大ニュースのお時間です」

白峰とうあ(第十条娘)「今年もいろいろな事件がありました」

むつき「では、さっそく、発表しましょう」

とうあ「なお、このネタは、くま☆さんの『薬局のオモテとウラ』のネタのパクリです」

むつき「あの…オマージュとか、そのくらいでお願いします…」

  ☆

【10大ニュース】

1.日薬児玉会長が「薬剤師倫理規定」の見直しを指示

2.埼玉県薬剤師会会長の薬局で調剤事故。自動調剤の機械の使用ミスによる誤調剤が発覚したにもかかわらず管理薬剤師が黙殺。患者死亡。事件後も県薬会長を辞任せず、日薬理事(関東ブロック)に就任。

3.日薬児玉会長、七海副会長に、相談役三人から公開質問状。世間的には完全無視。日薬総会一日目に代議員に対してのみ釈明したはずが、総会議事録には「議事録から削除」という発言がないのに掲載されず。

4.日本新薬の女性MRがバカ発見器で社員の薬物乱用を暴露。厳しく処分すべき日本新薬は、「他人に飲ませる目的で、向精神薬を所持し、使用した」社員および薬物乱用行為を見て見ぬふりした社員、遵法意識がない表現で晒した社員についての処分を一切公表せず。

5.薬剤師国家試験問題の倫理例題は示されず。

6.ドラッグストアでの「OTC情報提供不要カード」発行。

7.日薬代議員が新定款を採択。代議員18名が反対。

8.中医協で「調剤ポイント問題」が厚労省主導で議題となり、原則禁止になったところ、チェーンドラッグ協会が「禁止反対署名活動」を開始、法廷闘争も辞さずの構え。

9.三浦委員、中医協委員まさかの続投

10.東日本大震災被災地への薬剤師の支援と、支援のバックアップ。

【番外】

・たぶん薬剤師は誰もやっていないと思うけれど、エンタメ的に「薬剤師体操」。

・薬経連。外部の「職域機関」が出そろったことにより、日薬内の「職域部会」の価値が急落するも、日薬は気付かず。

・クリニカルラダー制度、ようやく、どうにかこうにか、船出予定。あくまで予定。

・神奈川県薬剤師連盟が日薬連盟を脱退。 その日薬連盟は次期参院選候補者を選ぶそぶりなし。

・六年制薬科大学卒業生の人数が一万人を下回りそう。入学時の三千人は、どこへ。

・小学生ばかり相手にしている薬剤師が主人公の漫画「くすりのマジョラム」が二巻以上の刊行になりそう。

・「ちびまる向ちゃんD、冬コミで発表」

  ☆

むつき「以上が、今年の10大ニュースです。偏ってますね」

とうあ「それでは、上位から解説してみますね」

  ☆

1.児玉会長が「薬剤師倫理規定」の見直しを指示

むつき「大変な事態です。日本薬剤師会の会長で、薬剤師倫理規定的には『ちゃんと守っているのか疑わしい』度で日本屈指の実力者である児玉会長が、薬剤師倫理規定を見直すと言い始めました」

とうあ「ポーズだけです。この方は、御自分の発言に責任をもたない率が高めですから。というより、御自分が何を言っているのかすら、正しく認識していない様子ですから。おそらく、見直しの指示を正式に受けた方は誰もいないと思います」

むつき「最初から毒舌すぎてフォローに困ります」

とうあ「見直す理由が見当たりませんが、児玉会長はなんとおっしゃって?」

むつき「総会議事録によれば、『我々の任務は明確であるし、又、それだけの業務を行える体制も整ってきたことから、日薬内部では「薬剤師綱領」や「薬剤師倫理規定」を見直す議論を始めているところである』とのことです」

とうあ「つまり、見直す理由は、『薬剤師の任務が明確である』ことと『任務を達成する体制が整っている』ことなのですか」

むつき「それ以外、何も言っていませんね」

とうあ「失礼ながらお嬢様、お嬢様は、アホでございますか。お嬢様の目は節穴でございますか。やはりしばらくの間ひっこんでいてもらえますか。このまま逮捕され、少々反省していただけませんか。相変わらずアホでいらっしゃいますね、いい意味で。こんな簡単な事がお分かりにならないなんてそれでもお嬢様はプロでございますか。正直ずぶの素人よりもレベルが低くていらっしゃいます。ちゃんちゃらおかしくて笑いが止まりません。おほほほほほほ」

むつき「全て、本屋大賞のドラマのセリフですけれど、児玉会長は、心は乙女な『おとこの娘』かもしれませんが、お嬢様ではないですよ」

とうあ「執事の方がいなくなったら、お嬢様は無能ですわね。事件が解決しないのも道理です」

むつき「専務理事は執事さんではないですよ」

とうあ「百歩譲りまして…、『第一条の任務および第九条の守秘義務については法律条文であって、守って当然であり、敢えて倫理規定内に書きこむのは無粋である故に削除する』…という見直しでしたら、今すぐでも議論なしにおやりになればよろしいかと」

むつき「法と良心・愛情との優先順位付けがありますから、第二条と第三条は削れませんしね」

ここの「御薬学園中等部一年生コンビは要らない子なんだ…」

ひとみ「ふたばおねーちゃーん、たすけてーっ」

  ☆

2.埼玉県薬剤師会会長の薬局で調剤事故。自動調剤の機械の使用ミスによる誤調剤が発覚したにもかかわらず管理薬剤師が黙殺。事件後も県薬会長を辞任せず、日薬理事(関東ブロック)に就任。

むつき「ヒヤリハット事業などを推進している日薬の理事が、自らの経営する薬局における重大な調剤事故については棚上げしていたという、薬剤師倫理的に重要なニュースです」

とうあ「業界誌は、当事者にインタビューを行っているにもかかわらず全文掲載せず、日薬は当事者に事情を聞くことすらせず。信用とは何か、品位とは何か。拱手傍観。走尸行肉。実に嘆かわしい話ですわ」

むつき「薬剤師倫理規定的には、調剤事故を『起こした』ことで倫理規定第一条および第六条に反していて、調剤事故を当初『隠蔽した』ことで倫理規定第二条、第五条、第八条、第九条、第十条に反しています。第一条は薬剤師法第一条類似ですから倫理規定第三条にも反しています。そのうえ地域医療の要である県薬会長を続けたのですから、倫理規定第七条にまで反します。薬剤師倫理規定の全ての条文に反する行為を行った薬剤師に対する日薬からの処分は公表されていません

とうあ「総会において、除名採決をとる予定がなかったのですから、日薬には倫理というものが存在しないのではないかとの印象をうけますし、除名採決前に自ら会を退会することによって問責が発生しないという処理だった場合、なにをもって職能の過ちをただすのかがわかりません。そして、誰ひとり、『すでに重大な事故を起こしていたことが判明しているにもかかわらず、日薬理事に任命した児玉会長の任命責任はどうなっているのか』と問うこともなく…」

むつき「詳細は、対応する記事をご覧ください。あと、難しい四文字熟語はググってください」

  ☆

3.日薬児玉会長、七海副会長に、相談役三人から公開質問状。世間的には完全無視。日薬総会一日目に代議員に対してのみ釈明したはずが、総会議事録には「議事録から削除」という発言がないのに掲載されず。

むつき「はい、議事録に載らない議事が発生してしまいました。密室政治です。日薬が公益法人化で目指すと言っている代議員のありかたからすると、この様子を地域会員に伝えた『代議員』が大半でなければなりませんが、そういった動きはありません。これは、公益法人化後の代議員選挙に影響を与えてもよい事態ですが、おそらく選挙制度がアレですから、代議員による情報公開には今後も期待できないかと…」

とうあ「会員向けのeラーニングの第一回は、総会質疑にしていただければよろしいのですわ。代議員による伝達では、おかしなノイズが入るようですし」

むつき「ニコニコ動画的なツッコミ可能動画がほしいですね。やはり、一次資料は大事です」

とうあ「総会での会長発言の公表は守秘義務違反にあたりませんから、心優しい代議員さんたち以外の会員の目で、その釈明の妥当性を判断してもらいましょう」

むつき「総会といえば、この回の総会では『議事録から削除』の発言もあったようです。どうも『日薬が研修プロバイダ化すればいい』という趣旨であったようなのですが…、『薬剤師の倫理規定を決める唯一の国際関係機関にして、クリニカルラダーによって職位認定する機関である日薬が、研修プロバイダになる』という話の矛盾点に気がついたということであれば、議事録からの削除ではなく、きっちりと、議論によって『日薬が研修プロバイダ化することはありえない』と結論付ける必要があると思います」

とうあ「自らの事業の整合性をとるだけのお話ですのに…」

  ☆

4.日本新薬の女性MRがバカ発見器で社員の薬物乱用を暴露。厳しく処分すべき日本新薬は、「他人に飲ませる目的で、向精神薬を所持し、使用した」社員および薬物乱用行為を見て見ぬふりした社員、遵法意識がない表現で晒した社員についての処分を一切公表せず。

むつき「バカ発見器、すごいですね。このつぶやきを「事件性のあるもの」としてトピック化した方々の直感も。ただ、この事件の幕引きは、気持ちの悪いものでした」

とうあ「事件の犯人を捕まえようとしたら、FBI捜査官と軍がやってきて『我々に引き渡してもらおう。きみたちは何も見なかった。見なかったんだ』という…」

むつき「それどんなMIBですか」

とうあ「企業の体質が問われたわけですが、結局、『薬を扱う企業内における薬物乱用に対して、どう考えるのか』という問いに対して、『社員のやったことは企業とは関係ない』という態度で広報し、かといって該当する社員の行動責任のあり方も示さないままという、気持ち悪い対応で済ませたわけです…」

むつき「こういったことは、『薬科大学内で痩身用と称する違法ドラッグが蔓延していたら、大学はどのように処分するのか』といったテーマにも通じるのですが、この件についてのコメントを、各学会や日薬、製薬協などが出したという話はなさそうです…」

とうあ「知らぬ存ぜぬと、見て見ぬふり、恥を恥だと感じない。薬剤師倫理規定第十条、信用と品位が、崩れていっているようです。とても残念です」

  ☆

5.薬剤師国家試験問題の倫理例題は示されず。

むつき「例題なしに、基準も不確かなまま。倫理の問題を解く側は、勉強のしようがありませんね。行動倫理よりも研究倫理を重点的に述べさせるような『職能資格試験』ができてしまうかも…と、心配になります」

とうあ「これは、倫理の問題を出す気がないのでしょう。定款の目的に『倫理の高揚』を掲げながら、事業に『倫理高揚に関する事業』を入れない日薬のように、名前だけ挙げて、実質は何もない…」

むつき「六年制の国家試験の特徴は、『倫理』の追加。これははっきりしています。にもかかわらず、追加された『倫理』のあり方を示すことができないようです。カリキュラム上、誰かが倫理を教えているはずなのですが、倫理を教えている方々が、誰ひとりとして、倫理の例題を提示できないのだとすると、いったい、何をもって基準とするのでしょうか」

とうあ「これは、試験問題が楽しみですね。どれだけレベルの低い倫理が示されるのかという意味で」

むつき「ジュネーブ宣言を知っていますか? とか 薬剤師倫理規定を知っていますか? といった問題ですか? 知らなくてもいいと思いますけれど。倫理は、知識ではなく、思考と行動ですよね?」

  ☆

6.ドラッグストアでの「OTC情報提供不要カード」発行。

むつき「制度趣旨に対して実際の制度設計がおかしいために運用が困難である…という状況は、よくあることです。こういったとき、制度を整えて修正する方向で運動するのが王道なのですが、特にそういったコメントをだすでもなく、問題提起をするでもなく、とりあえず不満解消を目的としてカードを発行してしまう…というチキンな点が、薬剤師倫理規定第三条、五条、七条、八条的にダメなのだと思います」

とうあ「チキンでないのなら、大手としての誇りが奢りに変化したのかもしれません。誇りは『責任』にかえましょう」

  ☆

7.日薬が新定款を採択。代議員18名が反対。

むつき「不思議な定款が採択されました」

とうあ「はい。別団体の業務義務を定款に書きこむという、信じがたい定款です」

むつき「ここでは、代議員のうち18名が、きちんと反対の意を示したということを重要視しました。逆に言うと、別団体の業務義務について書かれた定款でも良いと考える方が大半だったということで、これはゆゆしき事態です。『うちの団体は、キミの団体に、こういう仕事をさせるからね』と勝手に宣言されても良いという考え方の方が、それだけいた(ように、外部からは見える)ということですから」

とうあ「責任重大な投票なのですが、賛成した人、反対した人の公表はされていません」

むつき「なんと、記名投票ではないのです。起立させて、賛成者数を数えただけのようですからね。つくづく、穴のあることばかりする組織です。みずからの代弁者としての代議員が、一大事において、どのような行動をしたのかすら、会員には公表されないのです」

とうあ「『薬剤師の倫理の高揚』『学術の振興』を目的としているにもかかわらず、『薬剤師の倫理に関する事業』『学術の振興に関する事業』は行わないという点…話になりませんわ」

  ☆

8.中医協で「調剤ポイント問題」が厚労省主導で議題となり、原則禁止になったところ、チェーンドラッグ協会が「禁止反対署名活動」を開始、法廷闘争も辞さずの構え。

むつき「チェーンドラッグ協会は、シーシェパードか、あるいはプロ市民かなにかですか。ポーズだけの署名活動なのがみえみえで、これ、恥の上塗りです」

とうあ「コメントを控えさせていただきます」

  ☆

9.三浦委員、中医協委員まさかの続投

むつき「まさかの、って、どういう意味なんでしょう」

とうあ「辞任するものと思っていましたので」

  ☆

10.東日本大震災、被災地への薬剤師の支援と、支援のバックアップ。

むつき「この話題、もっと上位でないとおかしいというご意見もあるかもしれません」

とうあ「みなさんが専門職として当たり前のことをするのが、なぜ、ニュースになるほど『意外』なのでしょうか?」

むつき「ランキングの上下以前に、そこにツッコミですか」

とうあ「自明ではありますが、一応、解説をお願い致します」

むつき「ああ、そういうことですね。今回は、「当たり前」以上の驚くべき行動をした方々がたくさんいらした事実を踏まえて、ニュースということなのです。底力です」

とうあ「現地支援、支援者の援護、支援者がいない間の地域医療の保持。みなさんがチームとして機能したのは、日頃の鍛錬と、日々の信用が実ったのだと思います」

むつき「全員が、それぞれに頑張ったなかで、日薬の対応はどうでしたか…」

とうあ「理事のみなさんは頑張ったと思いますが、情報発信担当者を(以下略)」

むつき「役員の方たちが『我々は、まさしく薬剤師法第一条の任務を遂行したのであります』と繰り返していたのが印象的でした」

とうあ「情けないかぎりです。『薬剤師倫理規定に従った行動をしていたのです』と、胸を張って宣言してほしいものです。未曾有の事態において『自律』的に動き、『良心』に従い、『法の趣旨』を守って阪神大震災などでの『先人の知恵』を糧とし、『引き継ぎ』を徹底し、『医療関係者と協力』し、『供給にあたって十分な説明』を行い、『地域医療向上』につとめ、『関係職能と協力』し、『秘密を漏らさず』『品位と信用を保った』ことは明らかではありませんか。それらがあってはじめて、薬剤師倫理規定第一条の任務を適切に実践でき、前文の目的を果たすことができたのです」

むつき「実際のところ、それが薬剤師倫理規定の条文に沿った行動であるかどうかを考えながら活動した方は皆無かと思いますが、内容について『薬剤師法第一条』であると言うのもどうせ後付けですから、身についているであろう行動倫理の『薬剤師倫理規定』に従ったのだと考えてもよさそうですね」

とうあ「『我々は、我々が決めた行動倫理にしたがって行動できることが証明された』のです。『職能人として自らが心に決めたものに従った』のと、『国がそうしろという任務に従った』のとを比べれば、専門家の守るべきは、自ら決めた職能倫理です。そして、ほぼすべての薬剤師が、そのように、自律的に行動したのです(以下略)」

  ☆

むつき「さて、総括です。今年は、なぜか児玉会長関係が多くランクインしていますね」

とうあ「そう聞いただけで、なぜか、良い意味でのランクインを想像できないのですが…」

むつき「来年は、日薬会長が改選になりますから、良い意味でのニュースが増えるかもしれません」

とうあ「みえます…2012年の10大ニュース…『児玉会長… また当選…』『日薬… 崩壊…』」

むつき「非科学的ではありますが、神憑りな巫女さんの予言は当たる確率が高そうです。今のは聴かなかったということで…」

とうあ「いえ、あの、いまのは、年に一回しか言わない冗談ですよ」

むつき「純真な天然さんなのか、黒くて計算高い毒舌家なのか、どっちなんですか」

とうあ「コメントを控えさせていただきます」

 (おしまい)

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日薬:薬剤師の将来ビジョンに係る基礎調査

日薬が、アンケートをとってますよー。というおはなし。

原文は日薬のホームページにあります。

一部ダイジェスト版に編集してお送りします。

  ☆

平成23年11月10日
都 道 府 県 薬 剤 師 会 会 長 殿
日 本 薬 剤 師 会 会長 児 玉 孝

 薬剤師の将来ビジョンに係る基礎調査の実施について

平素より、本会会務に格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
さて、本会では現在「薬剤師の将来ビジョン」の策定を進めておりますが、今般、同ビジョン策定の基礎調査として、各都道府県薬剤師会よりご推薦いただいておりますサポート薬局のご協力を得て、下記調査を実施することといたしました。
今回の調査は、①薬局薬剤師に対し、薬剤師の現状や将来に向けての課題等についてお伺いすること、②患者・消費者に対し、薬局の利用状況や薬剤師に対する期待・要望等をお伺いすることを目的としており、その結果を分析し、ビジョン最終案に反映させたく存じております。
つきましては、調査の実施についてご報告申し上げますとともに、貴会会員からお問い合せ等ございましたら、本調査へのご協力をお願いいただきたく、ご高配の程、よろしくお願い申し上げます。
なお、本調査につきましては、(株)矢野経済研究所に委託し実施いたしますので、申し添えます。


1.薬剤師の将来ビジョンに関する薬局薬剤師向けアンケート調査(別添1参照)
1)実施時期:平成23 年11 月17 日~12 月7 日
2)調査対象:日本薬剤師会 サポート薬局(約2,500 薬局)
3)調査方法:(株)矢野経済研究所のHPにアクセスし、インターネットを通じて回答
2.来局患者向け「薬局利用等に関するアンケート調査」(別添2参照)
1)実施時期:平成23 年11 月17 日~12 月7 日
2)調査対象:日本薬剤師会 サポート薬局(約2,500 薬局)に来局された患者
3)調査方法:(株)矢野経済研究所からサポート薬局に「お願い状」「調査票」「返信
用封筒」を各4部郵送。サポート薬局にて、患者様4名に配布いただく

4)回収方法:返信用封筒にて、患者様から(株)矢野経済研究所に直接返送いただく。

  ☆

という出だしで始まりました、アンケート調査依頼。

「都道府県薬によって推薦されたサポート薬局」と「サポート薬局の来局者からサポート薬局のスタッフが選んだ四名」から、意見を聞いて、それを最終案に反映させるそうです。

漫画「バクマン。」で、「順位が落ちてきた。どんなネームならいいかわからない。迷走している。ここは、人気回復のためになんでもやってやろうぜ」と、「熱心な読者からのファンレターの内容を作品に取り入れてみました!」とやって、担当編集から

『一番やっちゃいけないことだ(怒)』

と叱られる場面を思い浮かべました。

  ☆

【このあとの最終案がでたときの、ミウラゴロウ編集からのお小言の展開予想】

「専門家としての意見・感性にピッタリあった意見なら入れていい。そういう姿勢はむしろ持つべきだ。しかし、会員の意見を何でもかんでも取り入れると、こういう支離滅裂なものになる」

「アンケートを送ってくるのはほとんど県薬の役員だろ。もちろん組織の役員だろうと一般会員だろうと会員は大切にしなければいけない。でもな」

君たちが運営しているのは【職能団体】日本薬剤師会なんだ。県薬役員の意見ばかりを取り入れていたら、それは職能団体である日薬執行部の「将来像」ではなく、県薬役員の「将来像」に応えたことになる」

「日本薬剤師会の支持者に県薬役員の会員はたくさんいる。それは悪いことじゃない。しかしあくまでも【職能団体】の活動に魅了されて「県薬」役員になった会員なんだ。県薬の役員の人気をとろうと始まる国家規模の職能団体はないし そんなことはさせないワクワクする‘職能団体’を作る。それが日薬執行部の仕事だ

「もっといえば最近はサポート薬局だけじゃなくネットなんかでも会員の感想や意見が読める。言い方は悪いかもしれないがそんな無責任な意見に振り回されては駄目だ(←重要)。自分達がワクワクすると思った将来像を信念をもって描け

  ☆

「将来像」なんて博打なんだから、何を書いてもいいのにね。

1980年代の科学雑誌で「2000年にはこうなっている!」という未来予想特集が組まれていましたけれど、実現率って1割くらいでしたし。

「最終案に反映させる」調査のことを『基礎調査』と呼ぶセンスも、よくわからないのですが…、最終案の前段階の案すら出せていないので、実はまだなにも決まっていないのではと勘繰る次第。

職能団体が「いずれはこうなりたいなぁ。みんな、そうだよね?」と妄想全開でワクワクする未来を描くだけの話なのに、いったい何年かけているのやら。

50年後くらいの将来像でいいのにね。6年制だって、そのくらいかかったし、医薬分業なんて、100年言ってるし。

  ☆

 (別添1)
〔薬局薬剤師に関するアンケート調査案〕

設問1.あなたは、薬剤師の将来像を考える上で、どのようなことがキーワードになると
考えますか?(最も当てはまるものに、3つまで○を付けてください)
1.人口の減少
2.高齢社会の進展
3.少子化の進展
4.国の財政逼迫
5.景気(消費)の低迷
6.薬剤師過剰の懸念
7.薬局過剰の懸念
8.6年制薬剤師の登場

9.その他(フリーアンサー)

  ☆

税金と保険料で運営しているのですから、「国の財政逼迫」がキーワードのひとつになりそうではありますが、「将来像」を決めるのに、国の財政のことなんか考えていても仕方がありません。景気の低迷だって同じこと。

人口が減少しても少子化が進展しても「将来像」に何の関係があるのかわかりません。

高齢化社会が進展するということは「高齢の薬剤師が多数存在する」状況と考えられます。その年齢の薬剤師が運用できるシステムや仕事などを開拓していく点で「将来像」っぽいかもしれません。

「薬剤師過剰の懸念」「薬局過剰の懸念」など、「懸念」となるのが不思議。

多様性を考えれば、いっぱい選択肢があったほうがいいのに。

日薬が「薬剤師の将来像」原理主義者みたいになった場合の、「おんなじような薬剤師ばかりになる懸念」がキーワードな予感。

『薬剤師の将来像を(日薬が)考える上で』のキーワードだとするなら、選択肢のどれもこれもが当てはまりません。

【筆者の考える3つのキーワード】

「想像力の発揮」

「多様性への寛容」

「心が躍る感覚」

  ☆

設問2.薬学的知識以外に薬剤師に求められる知識・素養は何だと考えますか?
(特に重要と思うものに、3つまで○を付けてください)
1.臨床医学的知識(疾病・検査値・基本的な治療指針など)
2.健康管理や疾病予防に関する知識
3.医療保険・介護保険等の制度に関する知識
4.OTC薬に関する知識
5.健康食品・サプリメント等に関する知識

6.医療機器・介護用品等に関する知識
7.地域の医療施設・介護施設等に関する知識
8.倫理観
9.清潔感
10.親しみやすさ
11.信頼感・安心感

12.その他(フリーアンサー)

  ☆

OTC薬に関する知識が、日薬の中では「薬学的知識」とはみなされていなかったとは驚きです。

また、「臨床医学的知識」「予防医学知識」「食品・サプリ」は、いまどきの薬学的知識の範囲内。

このアンケートの結果、「清潔感」「親しみやすさ」「信頼感・安心感」といったファジーなものが上位を占めた場合、どのように「薬剤師の将来像」に反映する予定なのかと、正直、不安です。

「倫理観」が最下位だったりしたときに、職能倫理を管轄する職能団体は、どう行動するのでしょうか。

  ☆

設問3.あなたが今後伸ばしていきたい能力は何ですか?
(特に伸ばしたいと思うものに、3つまで○を付けてください)
1.調剤技術力
2.処方提案力
3.コミュニケーション力
4.カウンセリング力
5.薬物治療モニタリング(フィジカルアセスメントなど)力
6.リスクマネジメント(医療安全管理)能力
7.情報収集・処理能力
8.経営力
9.その他(フリーアンサー)

  ☆

これを訊いて、どのように反映するつもりなんだか…。

この設問、薬剤師向けの講習会を開催する企業に矢野研が情報を売るための設問なんじゃないかと勘ぐっちゃいます。

急に、「経営力を磨きたい貴方のためのセミナー開催のお知らせ」とか、届きそうですし。

(本当にそうだったら怖いので、サポート薬局のみなさんに、変にニーズにあった案内が届かないことを願います)

  ☆

設問4-1.あなたの薬局での「調剤収入」と「調剤以外の収入」の構成比をお聞かせく
ださい。(大凡の比率を合計が100%になるようにご記入ください)
1.調剤収入 ( )%
2.調剤以外の収入 ( )%

設問4-2.今後あなたの薬局では、その比率をどのようにしていきたいですか?
(当てはまるもの1つに○を付けてください)
1.現在の比率を維持していきたい。
2.調剤収入の割合を高めていきたい。 → 設問4-3へ
3.調剤以外の収入の割合を高めていきたい。 → 設問4-4へ

設問4-3.「調剤収入の割合を高めていきたい」とご回答の方は、その理由をお聞かせください。(当てはまるものに、3つまで○を付けてください)
1.これまでも調剤中心で行ってきたから。
2.経営規模を拡大したいから
3.まだ、処方せん枚数の増加(分業の伸び)が期待できるから。
4.OTC薬や生活用品の販売は、経営上のメリットが少ないから。
5.調剤こそ、薬剤師の最も重要な職能だと思うから。
6.調剤を主体とすることで、ドラッグストアとの差別化に繋がるから。
7.店舗の広さが限られており、OTC薬などを販売するスペースがないから。
8.薬剤師が不足していて、調剤以外の業務に対応できないから。
9.調剤以外の業務経験がないから
10.その他(フリーアンサー)

設問4-4.「調剤以外の収入の割合を高めていきたい」とご回答の方は、その理由をお聞かせください。(当てはまるものに、3つまで○を付けてください)
1.今後、調剤報酬の大幅な伸びは期待できないから。
2.処方せん枚数の増加(分業の伸び)が期待できないから。
3.調剤収入だけでは経営的なリスクが大きいから。
4.「調剤」と「OTC等の販売」は、薬剤師の職能としても薬局を経営する上でも、車の両輪だと思うから。
5.他の薬局との差別化に繋がるから。
6.セルフメディケーションの考え方が、徐々に浸透してきているから。
7.第一類医薬品など、切れ味の良いOTC薬が増えてきているから。
8.患者さんからのニーズが高くなってきたから。
9.その他(フリーアンサー)

設問4-5.あなたの薬局でOTC薬を販売していく上で、問題となる要素は何ですか?
(当てはまるものすべてに○を付けてください)
1.医薬品卸からの仕入・配送。
2.近隣の競合店との価格競争。
3.不動在庫・期限切れの増加。
4.店舗面積。
5.OTC薬に関する知識不足。
6.時間・労力と利益率との兼ね合い。
7.薬剤師等の不足。
8.その他(フリーアンサー)

 ※日本薬局協励会
 ※ネット販売
 ※左隣がドラッグストア
 ※マイナー薬の流通制限。

  ☆

意見の分割からの~理由はなぁに? という形式の場合は、分けた質問の双方に対応する選択肢が必要です。

1.これまでも調剤中心で行ってきたから。

に対して、

「これまでもOTC中心で行ってきたから」

という選択肢が存在するように。

また、処方箋調剤の収入比率を高めることだけが、どうして、

「2.経営規模を拡大したいから。」

という話につながるのかが不明。OTCの収入比率を高めることでも、経営規模を拡大することができそうなのですが。(比率だから、どちらかを高めたからといって総収入が上がるという話でもないですよね…)

それから・・・以下の選択肢ですが・・・、

5.調剤こそ、薬剤師の最も重要な職能だと思うから。
8.薬剤師が不足していて、調剤以外の業務に対応できないから。
9.調剤以外の業務経験がないから
4.「調剤」と「OTC等の販売」は、薬剤師の職能としても薬局を経営する上でも、車の両輪だと思うから。

「今後」収入比率をどのように変えていきたいのか、という質問に対する回答の「理由」として、これらは、完全に、前提条件がおかしい選択肢です。

4-3-5,8,9のように考えている薬局なら、現段階で、すでに、調剤収入比率が圧倒的に高くなっているはずで、いまさら、これ以上の比率向上という話をしようものなら、日薬様が推奨する「とにかくOTCを置いておけ」という話に逆らうことになりまして、日薬的に優良な薬局であるサポート薬局ではいられません。

4-4-4のように考えている薬局なら、バランスを求めるわけですから、「今、OTC中心だけれど、調剤の比率も高めていかないとね」という考え方もあり。つまり、この選択肢をどうしても載せたいのなら、「調剤収入比率をあげたい」という回答の側の選択肢にも、同じ選択肢が入っていなければなりません。この選択肢が意味をもつとしたら、「現在の比率を維持していきたい」と回答した薬局においてはどうなのかも訊いた場合でしょうか。でも、「現在の比率を維持」する理由には無関心。なにそれ?

あれほどネット販売についてギャーギャー言っていた日薬が、「OTC販売で問題になることはなぁに」という設問にはネット販売の選択肢を入れてこなかったというのは、何か意味があるのでしょうか。

  ☆

設問5-1.あなたは、薬剤師が在宅医療や介護に関わることについて、どう思いますか?
(最も当てはまるもの1つに○を付けてください)
1.高齢社会の進展や国の施策などを考慮すると、必然の方向である。
2.患者や地域のニーズがあれば対応すべき。
3.在宅医療(訪問薬剤管理指導など)については関わるべきだが、介護については薬剤
師の範疇ではない。
4.在宅医療・介護のいずれについても、薬剤師が関わるべき役割ではない。
5.その他(フリーアンサー)

  ※やりたい人がやれる状況にあるなら、やればいい

設問5-2.あなたは現在、在宅医療(訪問薬剤管理指導・居宅療養管理指導)に携わっ
ていますか?(当てはまるもの1つに○を付けてください)
1.携わっている → 設問5-3へ
2.携わっていない → 設問5-4へ

設問5-3.「携わっている」とご回答の方は、在宅医療における薬剤師の役割はどのよ
うなこととお考えになりますか?
(特に重要と思うものに、3つまで○を付けてください)
1.患者・介護者に応じた薬学的管理
2.主治医や他職種への情報提供と連携
3.主治医への処方提案
4.副作用のモニタリング
5.ADL(日常生活動作)に応じた、剤型・用法等への関与
6.薬物治療に関するインフォームドコンセント等への関与
7.無菌製剤・調剤の供給
8.医療用麻薬の供給
9.医療機器・介護用品・衛生材料等の供給
10.患者・介護者の肉体的・心労的な負担の軽減
11.患者・介護者の経済的な負担の軽減
12.その他(フリーアンサー)

設問5-4.「携わっていない」とご回答の方は、その理由についてお聞かせください。
(当てはまるものすべてに○を付けてください)
1.在宅患者訪問薬剤管理指導等の届出を行っていない。
2.在宅患者訪問薬剤管理指導等の届出は行っているが、医師からの指示がない。
3.薬剤師不足で対応できない。
4.無菌調剤に対応できない。
5.医療用麻薬に対応できない(麻薬小売業の免許を取得していない)
6.時間・労力に対し報酬が見合わないため。
7.在宅患者訪問薬剤管理指導の制度や取り組み方がよく分からない。
8.事務手続きが煩雑すぎる。
9.その他(フリーアンサー)

  ※興味がない
  ※覚悟が足りない
  ※人生経験が足りない

設問6-1.あなたは、薬剤師が副作用の未然防止のためにバイタルサイン(体温・呼吸・脈拍・血圧など)を確認することについて、どう思いますか?
(最も当てはまるもの1つに○を付けてください)
1.とても重要 → 設問8-2へ
2.重要 → 設問8-2へ
3.行ってもよい → 設問8-2へ
4.あまり必要ではない
5.必要ない
6.その他(フリーアンサー)

  ※おそらく「設問6-2へ」の誤記

設問6-2.「とても重要」「重要」「行ってもよい」とご回答の方は、その理由をお聞かせください。(最も当てはまるもの1つに○を付けてください)
1.副作用などの患者状態の把握に有効だから。
2.患者との信頼関係に繋がるから。
3.主治医との連携強化に繋がるから。
4.薬剤師の役割の拡大に繋がるから。
5.その他(フリーアンサー)

 ※「必要ではない」側の理由を聞かないというダメ設問。

設問7.あなたは薬局薬剤師の地域に対する活動として、どのような活動が重要と考えますか?(当てはまるものすべてに○を付けてください)
1.地域や学校での薬物(麻薬・覚せい剤など)乱用防止活動
2.各種イベント等での「お薬相談会」の開催
3.公民館や老人クラブなどでの「お薬健康教室」の開催
4.地域の情報ステーションとしての活動(地域で流行している感染症情報の発信など)
5.地域の学校やスポーツ団体でのドーピング防止活動
6.地震などの災害予防・救護活動
7.禁煙支援活動
8.地域住民の健康増進支援活動(メタボ対策の指導など)
9.介護保険制度に関する相談・支援
10.放射能不安への支援(地域住民への正確な情報の提供など)
11.自殺予防への取り組み(声かけ運動など)
12.児童虐待への取り組み(見守り・行政への情報提供など)
13.子ども達の駆け込み寺として薬局を提供
14.毒物・劇物の管理・供給
15.害虫・ねずみなどの駆除相談・指導
16.その他(フリーアンサー)

設問8.薬剤師の将来を考える上で、あなたは日本薬剤師会にどのような役割を期待しま
すか?(当てはまるものに、3つまで○を付けてください)
1.生涯学習制度の構築・充実
2.法律改正・制度改正への対応
3.報酬改定への対応
4.会員への分かりやすい情報の提供・発信
5.薬剤師職能のPR
6.外部への政策提言
7.会員への福利厚生の充実(年金・賠責・共済など)
8.その他(フリーアンサー)

  ※分かりにくくてもいいから一次情報を提供してほしい。
  ※役員が薬剤師倫理規定を大幅に逸脱しないこと。
  ※薬剤師倫理規定を大幅に逸脱した会員の除名


設問9.あなたは、今後、薬剤師が地域において存在感を高めていくためには、何が必要だと考えますか?(ご意見があれば、簡潔にご記入ください)

  ※会議に出たら、必ず意見を言うこと。
  ※意見をもたず、情報収集もできない薬剤師を会議に出さないこと。
  ※講習会にゲストを呼んだら必ず、座長以外が、薬剤師的視点からの質問をする。
  ※学校薬剤師がちょこちょこ学校に顔を出す。


以上、ご協力ありがとうございました。統計処理のため、下記の項目にもご記入ください。

なお、ご回答いただいた内容はすべて統計的に処理いたしますので、個々の調査票の内
容やご回答が他に知られることは一切ございません。

性 別 *当てはまるものを選択
男 ・ 女

年 齢 *当てはまるものを選択
20代 30代 40代 50代 60代 70代以上

都道府県 *都道府県を選択

薬局勤務年数 *薬局での通算実務経験年数について当てはまるものを選択
~5年 ~10年 ~15年 ~20年 ~25年 ~30年 30年以上

現在経営・勤務している薬局の形態
*当てはまるものを選択
有限会社 株式会社 その他

従事者数 ・薬剤師
常勤( )人 非常勤( )人
・薬剤師以外( )人

1カ月あたりの平均応需処方せん枚数
*当てはまるものを選択
~300枚 ~1000枚 ~2000枚 ~3000枚
~4000枚 4000枚以上

  ☆

患者さんあてのアンケートは省略。

アンケート引用内の赤字コメントは、「こういうフリー回答がありそうなんだけれど、なんで選択肢側に入っていないのかなぁ?」と思いついたものを、適当に並べましたけれど、アンケート対象となっているサポート薬局さんからの回答には、含まれなさそうですね…。

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日経DI9月号:特定看護師制度の議論の基礎知識。

日経DI9月号。

InsideOutsideのコラムに対する編集者のチェック不足については毎度のこと。

今回は、このブログでたびたび読んでいる『チーム医療推進会議』関連のネタ。

薬業界に精通した薬剤師』さんが自由に論じたことではありますが、フリーダムすぎる論について、あれこれ書いておきます。

コラムのタイトルは「特定看護師が処方するのも悪くない」。

あのコラムを読んで信じ込んじゃう人が出たとき、「誰も反論してなかったじゃん」ってなると、薬剤師倫理規定第二条・第六条的に、後悔しそう。日経DIのネタコラムを信じる人はいない…と言い切れないんですよね。読者コーナーあたりを読んでいると。

というわけで、今回の記事は、日経DI9月号を読むことができる人向けです。

内容は、転載・引用関係が面倒だから、あとで読んでおいてください。

日経DIを読めない環境の方にとっては、プチ「基礎知識講座」にしてみますが、いつもどおり、主観はいりこみすぎですから、ほどほどに活用してください。

  ☆

まずは、大前提。

特定看護師(仮称)とNPを混同している人が多すぎるので、最初に書いておきます。

まず、医療法・医師法などを改正しない限り、「処方箋を書くことができる唯一の職能は、医師である」のは、理解できますよね? 看護師さんについては、保助看法の第37 条で、医師の指示がなければ「診療機器を使用し、医薬品を授与し、医薬品について指示をする」ことが禁止されています。つまり、「特定看護師(仮称)が処方箋を書く」ことは、該当する法律を変えない限り、絶対にありません。

更に。

特定看護師(仮称)の議論において、

「患者の状態に応じた薬剤の選択・使用」の「薬剤」は「すでに調剤された薬剤」です。

「選択・使用」は「医師の包括的指示のもとでの、すでに調剤された薬の、選択と使用」です。

これらの、審議会で何度も確認された基本がわかっている人なら、「特定看護師(仮称)が処方箋を書く」「特定看護師(仮称)が調剤をする」ことは絶対にないとわかりますよね?

『特定看護師(仮称)』は、「診察しない」「処方箋を書かない」「調剤をしない」という基本をおさえたうえで、「医師の包括的指示にしたがって動く」ものです。仮に医師が診察しろとか処方箋を書けとか調剤しろとか「指示」をしたとしても、できません。

仮に特定看護師(仮称)制度が実行されたとしても、特定看護師(仮称)制度は、『現状のグレー分類かつ安全度が高い医行為の追認を目的としている』ので、【すでにやっている、安全な医行為(白)】を一般看護師が行い、【すでにやっている、医師が監督指導すれば安全と言える医行為(グレー)】を特定看護師(仮称)だけが行うという話。

問題は、「白やグレーや黒の医行為の内容整理をしていない」こと。(あるいは、「内容整理をしたつもりになっていること」)

医行為の話の原点は、『現在すでに現場で行われている行為のうちで、はっきり白だといえないものについて、安全である行為ならば白と言おう。グレーと言われていても黒なものも黒と言おう。国が、責任を持って、そう言おう』という話です。そういった基準があれば、看護師さん全員が心配せずに動けますし、医師が無茶を言っても断れます。原点は、現場の看護師さんを守るための、とても優しい視点なのです。

真っ先にやるべき内容整理なしに、資格の議論ばかりをして、資格の範囲を当初の想定よりもどんどん広げていき、「行為自体が安全かどうか」ではなく「トライアルをやった一部の人材が行為を安全にできたかどうか」とか「自分でやったことはなくても誰かがやっているのを知っている人たちが【あれならできそう】と言った率が高いなら安全」という視点で試行事業を前のめりに進めていく…とやっていたのですから、医師会じゃなくても断固反対の姿勢を崩さないでしょう。

大事なのは、「今やっていることの、安全性の整理」。

看護師さんたちが、医師の業務範囲に今以上食い込んでいくような話ではありません。

ついでに言うと、

「特定看護師(仮称)」を「日本版NP」と解説するのは「Pharm.D(JPEC)」を「日本版Pharm.D」と解説するようなもの。

【「特定看護師(仮称)」がいる施設の報酬額が増える制度】という、報酬と絡めた理解も、現時点では誤り。

  ☆

前提が済んだので、いちいち指摘しなくてもコラムの内容の誤りは明らかだと思いますが、念のため、細かいことにもツッコミをいれておきます。

  ☆

誤りA.「3年ほど前から検討が進められている(十分議論をしたんだよ、的な)」

 「チーム医療推進会議」は平成22年度から。
 前身の、「チーム医療の推進に関する検討会(全11回)」は平成21年から。
 「チーム医療の推進に関する検討会」で特定看護師の議論がはじまったのはラスト三回前、平成22年1月から。

 → 『特定看護師(仮称)』については、三年も検討していない。一年半程度。それも平成23年6月のワーキンググループでは、委員ですら未だにイメージがバラバラだったことが露呈。
 → NP関連と混同している?

  ☆

誤りB.「特定看護師の原型はNP(だからNPのようなことができるはず)」

 米国のNPと、日本で使われるNPという呼称は、名称が同じでも違う意味。
 特定看護師の原型はNPだけではない。
 看護協会は「専門看護師の高度化」を要望していた。
 「専門看護師の延長線上の資格」「NPのような独立した新規のもの」「医師の小間使いのなんでも屋」など、バラバラなイメージのもとで一年ちかく議論をしていたが、看護ワーキンググループの合意として『NPにしない』『なんでも屋にしない』『業務独占・名称独占はしない』といったことは確定済み
 看護師側の『専門看護師の高度化』の流れと、一部医師側の『NP・PA創設』の流れとが、整理されないままに、『特定看護師(仮称)』という名称だけが独り歩きしている。
 日本外科学会、日本消化器外科学会、日本心臓血管外科学会、日本胸部外科学会の連名の要望書は、『外科医の不足といったことを背景として、外科医とともに周術期管理を協働する、医師と看護師の中間レベルの非医師高度診療師であるnurse practitioner(NP)、およびphysician assistant(PA)の養成』。診療行為を前提としていない、周術期管理に特化した、「協働」の仕事なので、最初の要望段階から、米国のNPとは大きく違う。
 日本NP協議会の要望書ですら、米国のNPと同じ行為ができるような業務拡大(※NP自体が存在しないけれど業務拡大って書いてあるんですよ)までは書かれていない。

 → 診察処方を行う米国型NPを紹介しても特定看護師(仮称)とは異なる。
 → 特定看護師によって書かれた処方箋を妄想するのは自由。
 → 米国のNPを紹介することで特定看護師(仮称)の仕事を想起させるのは不適切

  ☆

誤りC.「特定看護師制度が実現しないのは日本医師会が反対するから」

 議論当初の、日本医師会の羽生田常務理事の発言によれば、「特定看護師(仮称)を一般の看護師と区分して位置づけた上で、「例えば『診療の補助』として行われる行為のうち特定の医行為については、特定看護師(仮称)のみが実施し得るものとする等の方向で法制化すべきである」と。この文言からすると、もう法制化が目の前にあって、それに向かって話を進めていくということになる。ここで報告書を書いていただくためには、こういったものを法制化も含めて検討するとか、いろいろなことを検討した上で、やはり法制化が必要だという結論になれば当然法制化ということも考えなければいけないですが、いちばん最初の括りのところから来た場合には、ここでいきなり「法制化すべきである」という文言は書きすぎではないかと考えております。また、特定看護師というものを一般看護師と区別してと言っている意味はよくわかりますが、資格として動いた場合には、各地域で医療行為ができなくなる場所がいっぱい出てくる。特定看護師不足が起きます。いままではチーム医療の中で医師の包括的指示の下にチーム医療の中で行われた行為が、特定看護師という資格を持っていなければできないことになったら、特定看護師の不足で医療行為が実際にできなくなるという問題がいっぱい起きてくる。これは必然的に起きてくるということで、この辺を考えていただきたいと思っております。以上です。」(第10回 チーム医療の推進に関する検討会議事録より)とある。
 その後の議論でも、『そんな特別なモノをつくらなくても、グレーな部分を(通知等で)ある程度白くしてもらえればいいし、チーム医療であるのだから看護師だとグレーなものを他の専門職に任せれば白くなるならそれでいいし、ダメな部分、濃いグレーや黒の部分は医師がやるし。それとも、法律を変えるつもりなの? 法律を変えるという前提が無いのに、法律に違反することを言わないでよ』という、当たり前のことを言っているだけ。
 『法律は変えないけれど、濃いグレーや黒の部分もなんとかして看護師にやらせたい』と考える医師の考え方と、『法律を変えないなら、責任を重視して、職能の当然の行為として自らやろう』と考える医師の差。

 → 『特定看護師(仮)』が実現しないのを≪議論開始当初から日本医師会が断固反対の姿勢を崩していないから≫と、素晴らしい制度に対して既得権益者が私益だけで反対するような表現をするのは不適切。制度設計そのものに、かなり問題がある。つまり「素晴らしいと言える制度になっていない」。
 → 厚労省や議事運営側の『資格創設ありき』な姿勢にも問題がある。

  ☆

誤りD.「特定看護師が増えることで、特定看護師は医師の業務に食い込む。今後余っていく薬剤師が、現在看護師が肩代わりしている薬剤業務に参画できる」

 薬剤師が余っていくのなら、「専門家の人手不足により現在看護師がやむなく行っている専門家が行ったほうが良い業務」は、特定看護師とは関係なく、各種専門家の手に渡る。
 チーム医療推進会議の議論のひとつは、「専門家の活用により、医師・看護師の過剰な業務範囲を改める」こと。そのために薬剤師も含めた各種専門職が行う業務範囲の拡大も答申されている。
 また、前提でも述べたように、医行為については現状の追認がされるだけなので、特定看護師は医師の業務に今以上食い込むことはない。特定看護師(仮称)が生まれても、「空いたスペースに薬剤師が自動的に入れてもらえる」ようなことはない。

(そもそもコラムの書き手は特定看護師(仮称)の増え方をどの程度だと想定しているのか、不安です。経験年数がある程度ある熟練者が大学院卒業相当のカリキュラムを二年近く受ける設定(六月のワーキンググループ座長案では8か月案もあります。二通りのなり方あるような事態が認められるかどうかは今後の議論次第)なので、専門看護師と同等かそれ以上の少数精鋭にしかなりえないのでは? また、薬剤師が余っていくという話も、六年制薬学生の六年生在籍人数=現役で国家試験受験をする可能性のある最大数を確認してから…ね)

 → 特定看護師が全く生まれなくても、薬剤師業務は拡大する。
 → 看護業務の担い手不足の補完ではなく、本来業務の引き受け。
 → 薬剤師が余るかどうかは不明。

  ☆

誤りF.「看護師の配置カウント数に薬剤師を入れると病院の薬剤師配置基準見直しよりも断然話が早くすすむ」

 この提案は、様々な法律を根本的に変えないと実現しない。
 他の専門職に、この提案を当てはめてみれば、想像できるはず。
 また、他職種の配置基準数に含められることを自ら求めるのは、職能独立の放棄。
 看護師さん側にも、ものすごく失礼な話。

 → この提案を薬剤師がするという時点で驚き。
 → 書き方の問題ではない。これは職能の矜持を捨てる意見。

  ☆

誤りG.「薬剤師は「調剤(調剤だけで)」で医療を支えることを求められている」

 (これは、『調剤だけで』と読める論調なので、あえて挙げてみました)

 薬剤師しか調剤はできませんが、調剤以外のこともできるのが薬剤師。
 「調剤以外のことも含めて、医療を支える」。
 OTC販売では処方箋による調剤行為は存在しない。でも、これも仕事の一つ。
 薬剤師倫理規定第一条、薬剤師法第一条を参照のこと。

 「薬剤師が処方しない」ことは「看護師が処方していい」ことには、つながらない。
 医師しか処方できない。

 → コラムの理屈が通るなら、薬剤師以外なら、誰が処方しても良いことになります。
 → 「調剤をはじめ、医薬品の供給、その他薬事衛生」。

  ☆

どうでもいいツッコミも混ぜちゃいましたけれど、

だいたい、このあたりが、「基礎知識」、議論の前提になるかと思います。

足りない部分は、各自補完してくださいませ~。

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日薬の『見解』と、落ち込む「薬剤師倫理規定」擬人化娘たち。

薬剤師倫理規定擬人化のブログなので、

 様々なところで、いろいろな人が書いている

 「埼玉県薬会長書類送検」について、

 薬剤師倫理規定擬人化的に扱います。

  ☆

【擬人化娘たちのトーク】

みつひ(第三条娘)「日本薬剤師会が、埼玉県薬会長の書類送検について『見解』を発表した。書類送検自体は、薬剤師倫理規定第三条、遵法を忘れた結果だ」

むつき(第六条娘)「今日は、事件そのものではなく、『見解』の内容について、考えてみましょう」

とうあ(第十条娘)「そのまえに、まずは静かに、ご冥福をお祈りいたしましょう」

日薬の『見解』はこちら。
http://www.nichiyaku.or.jp/press/wp-content/uploads/2011/08/pr_110822.pdf

むつき「…では続けます。『見解』の名義は日本薬剤師会。問合せ先の代表者名は七海副会長です」

みつひ「児玉会長ではないのか」

むつき「七海副会長は組織・会員委員会や、生涯学習委員会の担当副会長です。県薬という組織の会員が書類送検されていて、それを教訓として生涯学習的に会員への指導を強化するという結論の『見解』を出すのだとしたら、適任とみなされる可能性はあります」

とうあ「すみません、その、『見解』の内容そのものを、要約していただけませんか」

みつひ「そうだな。分解すると、A:警察が書類送検を発表した。B:新聞報道では、患者死亡日は四月七日。C:患者死亡直前に誤調剤を病院が把握し、事態が明らかになった。D:誤調剤の把握は、薬局では四月一日だったが放置した。E:書類送検された薬剤師は、埼玉県薬の【前】会長で、平成23年1月まで日薬の理事であった人物である。F:医薬分業の理念の根幹を揺るがす問題だ。G:これは会員への周知が十分でない証左だ。H:二度とこうした事態を惹起せぬよう、調剤過誤防止に向けた『会員への指導・周知を強化する』。以上」

とうあ「…ひとつ、謎があります」

むつき「なんですか。惹起は『じゃっき』と読みますが、そこではないようですので続けてください」

とうあ「日薬は、なぜ、【すでに誤調剤による死亡事故を起こしているとわかっている方を、一月以上後、平成二十二年五月二十六日の第74回総会において、追加選任にかけたのでしょうか】」

みつひ「?」

むつき「説明します。今回の『見解』において、日薬は【本年一月まで理事であった】と述べていますが、【いつから理事であったか】については述べていません。当該薬剤師が日薬の理事に【新任】で就任したのは、平成二十二年五月二十六日。事件発覚は、その前の平成二十二年四月七日以降。この間、およそ二か月。事件について、日薬が報告を受けていたのかどうか。少なくとも、埼玉県の保険医療部は知っていたはずですが、連絡はなかったのか…」

 ≪年表≫
 平成22年 3月25日 調剤
         4月1日 過誤発覚(薬局)、放置
         4月7日 過誤発覚(入院先)、患者死亡
        4月23日 埼玉県保険医療部長名で
               注意喚起通知(埼玉県薬会長あて)
        5月26日 日薬総会。理事就任。
 平成23年 1月    理事退任
        8月19日 書類送検。県薬会長辞任。

みつひ「つまり、日薬側が、【知らないで】この人事を行ったのなら、『会員管理能力がない』。【知っていて】この人事を行ったのなら、『会員管理能力がない上に、底抜けのバカ』だと?」

むつき「そこまでは言っていません。ただ、情報収集と安全管理、二つの面で、この人事には、薬剤師倫理規定第六条的に、納得がいきません。この人事に対して、本人が辞退を申し出ていないのが不思議です。あるいは、辞退を申し出ていたとしたら、それを日薬が受理しないのが不思議です」

とうあ「日薬の理事は、会長の選任だけでは理事になれません。代議員さんたちの信任投票を経て理事になります」

みつひ「信任、か。そこには、履歴書のような『賞罰』を含めた人物調書はあるのか」

むつき「賞罰については不明です。自らを律すると同時に、事故被害者の心証を考慮し、更には選任に関わる代議員さんたちに嘘をつかない姿勢があれば、書いたと思います」

とうあ「代議員さんたちの『信用』を裏切ることがわかっている状態で、『関東ブロック代表』という肩書きの職責を得た行為は、薬剤師倫理規定第十条を汚すものです」

みつひ「一ブロックを形成している東京を除く、関東の薬剤師の意見代表理事ということだからな。ただでさえ、埼玉県の代表でい続けて、一部地域での信用を低下させているというのに、関東の代表という形で、信用が低下する範囲を自ら広げるとは…」

むつき「日薬の『見解』には、まだ不可解な点があります。書類送検時も事件の起こった日も、当該薬剤師の肩書きは『埼玉県薬剤師会会長』なのですが、『見解』では【前会長】と書かれています」

みつひ「いつ辞任したんだ」

むつき「辞意を表明したのは十九日、実際に辞任したのも同じ日。そのことを業界紙が知ったのは二十二日とのことです」

とうあ「日薬の『見解』の日付もまた、二十二日。その日には、日薬は、『すでに辞任していることを知っていた』わけですね」

みつひ「つまり、辞表を受理した埼玉県薬と連絡が取れていたということか」

むつき「あるいは、業界紙からの連絡でしょうか。どちらにしても、この書き方は、フェアとは言えません。『今の会長ではないので、影響はありません』『事件当時も会長ではありませんでした』という錯覚をおこす表現です。正確さを考慮した情報とは言えません」

とうあ「あの…。もうひとつ、疑問があります」

みつひ「証左は『しょうさ』と読む。あ、そこではないのか。続けてくれ」

とうあ「『見解』には、【会員への指導並びに周知を一層強化する所存】とあります。なぜ、役員のひとりの問題が、いつのまにか、会員の問題にすり替わっているのでしょうか」

みつひ「む。役員も、会員のひとりには違いないが…。何か釈然としないな。会社の執行部役員のひとりに不祥事があった際に『社員への指導を徹底します』と言われている感覚だ」

とうあ「指導以前に、個々の薬局は、安全管理責任者さんを置いております。安全管理に関する講習を毎年受講する義務も課せられております。つまり、会員であってもなくても、薬局には安全管理責任者さんがいらっしゃって、自律的に安全管理を行うのです」

むつき「そして、全ての薬局は、安全管理マニュアル(手順書)を自ら作成し、備えています。安全管理マニュアルの細かい部分の内容は、薬局ごとに違います。その違いによって、環境が異なる個々の薬局において最も安全な状況をうみだそうとしています」

みつひ「法に基づくシステムは、個別に安全を追求する仕組みになっていて、薬局の自律的安全管理を保証しているわけだな。では、指導とは…。指導など、できるのか?」

むつき「わかりません。以前、日薬は、安全管理マニュアルの雛型を参考資料として作成し、配布しました。指導的な役割を果たしたとはいえます。あとは、個々の薬局の安全管理責任者さん次第で…」

ひとみ(第一条娘)「ねーねー、なんか難しいお話ー?(乱入)」

いつめ(第五条娘)「あー、やたら成績よさそうな連中が集まって、暗い顔して話しているから、気になっちゃってさー」

ひとみ「世界が終っちゃうようなことでもあったの?」

みつひ「法が否定された」

とうあ「品格と信頼が失われました」

むつき「安全管理と情報管理が大ピンチです」

ひとみ「うわー、あいでんてぃてぃ?の、そーしつだねっ」

いつめ「おっ、なんか難しいこと知ってるな」

ひとみふたばおねーちゃん(第二条娘)が、そう言ってたのー。なんかぶつぶつ呟きながら、暗い顔でひたすら青汁つくってたけど、大丈夫かなー」

むつき「良心を否定され、自律もできていない話ですから、無理もありませんね」

ひとみ「あとねー、ここのちゃん(第九条娘)が、河原で番長さん(第四条娘)に人生相談してたー」

みつひ「ああ、守秘義務の、最も悪い形の解釈が行われたうえ、後進の育成に努めるべき指導者が後進に悪影響を与え続けていたわけだからなぁ…」

とうあ「そういえば、ななせ会長(第七条娘)は、どちらに?」

いつめ「ちょっとヤバイくらいの規模で殴り込みの支度をしていたから、縛り上げて監禁中だぜ☆」

むつき「殴り込みですか…。そうですよね。この件は、地域医療をダメにする施策を率先して推進する話ですからね。事件だけでも大きなダメージなのに、『見解』で、追い打ちです…」

いつめ「ま、まあ、でも、ほら、全力でやった結果なら、今日がダメでも、明日があるさ!」

ひとみ「元気出そうよー」

とうあ「そうですわね。貴方たちは、そのままでいてくださいね」

いつめ「おうっ」

ひとみ「うんっ。じゃーねー♪(立ち去る)」

みつひ「…これは…とても言える空気ではないな…」

むつき「生命の尊重や、同僚との協力、職能の最善…全部、無視された結果ですからね…」

つかさ先生(倫理違反、のヒト)「(通りすがり)んー…。おまえら、暗いなー。もう、うじうじするなよー。ルールが守れないなら、義務も権利も捨て去って、さっさと自由を手に入れろ! たったそれだけのことだ!(そのまま去る)」

とうあ「相変わらず、刹那的な方ですね…」

みつひ「まったくだ。ん…いや、そんなことより、私はななせ会長を救出してくる。監禁とはただ事ではないぞ!」

むつき「こんなこともあろうかと、会長には発信機をつけてあります。このレーダーで…」

やつね(第八条娘)「(唐突に、乱入)ここで明るい演説をひとつ! 世の中、お互い倒れるまでの喧嘩はあかん。よわっとるモンを殴り過ぎるのもあかん。協調が大事。社会貢献が大事。よーするに、過去を教訓にして未来をよくするのが大事。現在進行形の社会貢献を忘れたらあかん。誰かがダメなら、うちらがフォローする。今日できることが明日できなくても、明日は誰かができるようになっとる。なんでもかんでも自分のとこでやろうっちゅー考えが、余裕をなくすんや。胸を張って、みんなで、地道に信頼を取り戻す。ウチらは何がしたいん? 初心はなんや? 答は、この胸の中にある! それが商い人で、専門家なモンの、矜持っちゅーやつと違いますか? 矜持を捨てたら、つかさ先生のようになりまっせーっ! って、誰も聞いてないんかいっ」

とうあ「ふふふ…。やつねさんは、たまに、まじめなことをおっしゃりますね」

やつね「け、気配消して、背後に立つなーっ! な、なんかしらんがめっちゃ恥ずかしいこと聴かれた気分や! ほ、ほな、さいならーっ(脱兎モード)」

(おしまい)

  ☆

【おまけ】他の番外編から見た「事件」。

キミ教頭(薬剤師綱領原理主義)
 「薬剤師綱領には、揺るぎがありません」

(多様化の否定)
 「外国の倫理規定を導入しなきゃダメだ」

(薬剤師倫理規定、前文娘)
 「確固たる薬の倫理は、どこだおー!」

※「薬剤師綱領」には、倫理や法の話は書いてありません。

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日薬雑誌七月号。ハイリスク薬ガイドラインの記事がいい感じ。

日薬雑誌七月号。今回は、みどころが多いですよー。

  ☆

巻頭のコラムは華麗にすっとばして、専務理事がいない中、誰が書いているのかと巷で噂の「日薬情報」No228を読んでみましょう。

今回のテーマは「薬局におけるハイリスク薬の薬学的管理指導に関するガイドライン(第2版)について」。

全8ページあるガイドライン本体は、「7ページ」だけ読めば済むんじゃないかと思いますが、そのガイドラインを活用するための解説である「日薬情報228」は、完全保存版です。というか、記事の末尾にある「参考図書」への導入編です。

みんなのアニキのユースケさんやタケちゃん先生の関わった本を読んで、すごい人たちの美技を、盗んでみましょー♪

(夏休みの推薦図書に決定。)

  ☆

27ページ、五月の都道府県会長協議会議事要旨。

質疑:日薬会館は振り出しに戻すのか

答弁:白紙には戻さない。震災当日、ビルが大きく揺れたので、職員の安全のためにあらたな事務所は必要である。

前の住所から引っ越す時は、答弁で「安いから」としか言わなかったんですよね、たしか。

ようやく「職員の安全」のことを考えてくれたようです。

  ☆

36ページ、常務理事打ち合わせ会。

「災害シンポジウム(仮称)」を、仙台で開催する計画を常務会段階で了承。

「電子版お薬手帳/カード」を、厚労省は2013年から提供の方向。

「東京都がチャイルドレジスタンス容器導入をそのうちやりたそう」。

  ☆

「温故知新」の薬局紹介。

綿谷小作薬局さん。店主さんが代々名前を襲名する素敵な薬局さんです。

Q.この薬局の特徴はどんなところですか

A.金沢を舞台とした少年漫画の一場面に『保険調剤』のポスターを貼ったこの建物が描写されたことがあります。

←声優が豪華な『花咲くいろは』のことかと思いましたが、たぶん違います。

有川薬局さん。「千龍丸」、サウザンドドラゴンズピルの生みの親。なんだかすごく効きそうな名前です。

Q.この薬局の特徴はどんなところですか

A.誰でも、いつでも気軽に立ち寄り、茶のみ話が出来るところです。

←ほんわか~☆ 薬局の多様性。素晴らしいです。

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日薬の「BUNSAKU」を使ってみました。

日本薬剤師会と県薬のDI担当さんとの血と汗と涙の結晶。

それが、

『BUNSAKU』!

漢字にすると、「文索」?

文献書誌情報検索システムの略。

文献管理情報分担入力システム、BUNBUNの後継機とのこと。

PC-6001の後継がWindows3.1になるような、劇的な進化です。

日薬会員向けに、ついに公開されました。

今回は、BUNSAKUをいじってみます。

  ☆

BUNSAKUは、検索システムです。

キーワードで、検索してみましょう。

まずは、このブログではおなじみのノブさんから。

「山本信夫」。

ブンサク!

Records 1 to 1 of 1 

…三十七万件の文献のうち、キーワードに合致するのは1件のみ。

あちこちでインタビューをうけまくっている日薬副会長でも、文献では、なかなかキーワード化されないようです。

では、ここ四年間では敵なしといえるこの方なら、どうでしょうか。

「児玉孝」。

日本薬剤師会の会長さんです。

年頭のあいさつで、どの雑誌にも出てくるはず。

数百ヒットもありうるかも。

ブンサク!

Records 1 to 11 of 11 

…あれ?

11件ですか。

入力の仕方がおかしいのかもしれません。

「児玉 孝」でブンサク!

Records 1 to 11 of 11 

変わりません。

では、役職名をつけましょう。

きっと、フルネームよりも、役職名付きのほうが、多いでしょう。

「児玉会長」で、ブンサク!

Records 1 to 0 of 0 

…ゼロ? ひとつもなし?

じゃあ、前の日薬会長さんはどうでしょうか。

「中西敏夫」でブンサク!

  Records 1 to 4 of 4

その前は?

「佐谷圭一」

  Records 1 to 0 of 0 

うーん。さすがはDI用のデータベースだけあって、人の名前は弱いようです

著者名から文献をひっぱりたいときには、困るんじゃないかなー…と心配になったので、他の名前を試してみます。

ブンサク!

Records 1 to 100 of 101 

100件もヒットする名前がありました。よかったよかった。

ちなみに、入力したのは「澤田康文」。

関連して「CYP」でブンサクすると、

Records 1 to 100 of 1336 

というヒット数。

「禁煙」と入れたら、

Records 1 to 100 of 1318 

「TDM」と入れたら、

Records 1 to 100 of 1889 

「1」と入れたら、

Records 1 to 100 of 18250 

「の」と入れたら、

Records 1 to 100 of 30677 

どんどん増えてきました。もはや単語ではありませんが。

「薬」と入れたら、

  Records 1 to 100 of 88791 

このくらいヒット数があると、だいぶ動作が重たいかんじに…。

「あ」と入れたら、

Records 1 to 100 of 95391

「い」と入れたら、

Records 1 to 100 of 118754 

えーと…。

最もヒット数の多い単語を探す遊びのためにサーバーに負担をかけるのは、よくないことなので、そろそろやめておきます。

注:○キーワード選択時の基準
Bunsaku内のキーワードの選択等は、入力する個々の情報センターに任されています。
各情報センターは、Bunsakuを利用する人の視点に立ち、「この記事は、こんな時に必要とするだろうな。すると、そのような時には多分こんな言葉で探すだろうな?」ということを念頭に置き、入力しています。

  ☆

この検索システムは、担当の方が「DI向きだ!」と思わない限り、記事が登録されない仕様なので、エンタメ系の記事はヒットしません

「石田散薬」と入れてもヒットしません。

「征露丸」と入れてもヒットしません。

ちなみに、「薬剤師倫理規定」と入れたら、

  Records 1 to 29 of 29 

でした。軽い軽い♪

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日薬雑誌二月号:薬剤師の役割と倫理規範の実態に関する研究の考察部分の不思議

このブログは「薬剤師倫理規定を擬人化して遊ぶブログ」なので、薬剤師倫理規定の話には食いつきます。ぱくりっ。

『医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究事業』、つまり研究に対して補助金出すよ、という国の企画がありまして、その中に、

『薬剤師の役割と倫理規範の実態に関する研究』

がありました。補助金額は200万円。成果はだいぶ前に発表されています。

今回は、その成果について、日薬雑誌に「社団法人日本薬剤師会策定倫理規定条項と薬剤師の行動に対する国民の認識について考察した部分を抜粋して紹介」されたことについて。

とくに、その「考察」内容について、みていきます。

日薬雑誌がこれを載せたということは、この主張に対しての反論がなく、この主張を日薬会員に示したい!ということだと思い込んで。

日薬は厚労省とか総務省とかの役所が補助金を出した研究結果に関してはなんの検証もせずにそのまま「有難い経文」として受け取る傾向が強いので、リテラシーなんていう横文字とは無縁なんだなー、と感じているわけですが…。

  ☆

日薬雑誌の二月号51ページに「倫理規範」関連の記事があります。

ちょっとまとめると、

1.今(平成20年ごろ)は、「薬剤師倫理規定」の課題について、早急に検討する時期である。

2.この研究の目的は、『薬剤師が薬剤師法第一条に掲げられている薬剤師の任務を確実に遂行し、質の高い医療を担うとともに患者・国民から信頼されるための要素、特に倫理面の基本的要素を探り、薬学教育の中での医療専門職倫理に関する教育や行政処分を受けた薬剤師の再教育、さらに時代に即応する薬剤師の在り方等を考える際の参考となる基礎資料の作成』である。(長ッ!)

3.研究協力者は5名。研究者を含めた6名中、日薬雑誌編集担当者が3名。

ということです。

目的がこんがらがっているうえになんかヘンなので、これも整理しないとダメかなぁ…

  ☆

【目的の整理。ステップ1】

薬剤師が

薬剤師法第一条(薬剤師は、調剤、医薬品の供給その他薬事衛生をつかさどることによつて、公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もつて国民の健康な生活を確保するものとする)に掲げられている

薬剤師の任務(=薬剤師法第一条)を

確実に遂行し、

質の高い医療(薬剤師倫理規定第4,5,7条)を担うとともに

患者・国民から信頼される(薬剤師倫理規定第10条)ための要素(謎)、

特に

「倫理面の基本的要素」(謎)を探り、

「薬学教育の中での医療専門職倫理に関する教育」

「行政処分を受けた薬剤師の再教育」

さらに

「時代に即応する薬剤師の在り方」(謎)

等を

(誰かが)考える際の

参考となる

基礎資料の作成

  ☆

【目的の整理。ステップ2】

薬剤師が

国民の健康な生活を確保し、

患者・国民から信頼されるための

『要素』があるはずだが、何かわからない。

大学と行政の倫理教育を調べて資料化して、

『要素』がわかった気になってみるのが目的。

  ☆

【目的の整理。ステップ3】

薬剤師が

「薬剤師倫理規定」を守るのに必要なことを調べ、

文書にする。

  ☆

うーん、なんか違うー。

整理しようとして、失敗したようです。

たぶん、この整理は正しくない・・・

  ☆

「調査結果」の考察は、『薬剤師倫理規定が望む薬剤師像と国民の認識とのギャップについて』おこなわれています。

「薬剤師倫理規定が望むというフレーズに、「擬人化」ブログとしては感慨深いものがあります。「薬剤師倫理規定が望む薬剤師像」というもの自体、薬剤師間でも認識のギャップが存在するのですが、そちらについては考慮されていないようです。学生実務実習の手引にある「注釈」を引用しているので、この研究グループにおいては、「注釈」の解釈が基本になっているようですね。

「注釈」についての疑問は昨年あれこれ書きました(→”『薬剤師倫理規定の注釈』の考察””10しす”、でググる)ので、ベースが「注釈」だと知った段階で、この記事を真剣に読むモチベーションがあやしくなってきました。いつもどおり、客観性皆無でお送りします。

なんで「薬剤師倫理規定で描かれている薬剤師像」と「国民の認識する薬剤師像」とのギャップではなく、「薬剤師倫理規定が望む薬剤師像」と「国民の認識」とのギャップを調べているのかなー、という疑問が、さっきからクルクルクルクル黄金の回転をしているのですが…まだ答はでてきません。

  ☆

【第三条】

薬剤師の厚労省への副作用報告制度の認知度の低さは、薬害防止への貢献に対する評価の低さとも関連すると思われた」と、この記事は述べています。

どう「関連すると思われる」のか、疑問。

別分野を想定した似たような設問をして、「航空会社の航空局への航空機材不具合報告制度の認知度の低さは、航空機事故防止への貢献に対する評価の低さとも関連すると思われた」という考察?が出てくるとは思えなくて。

いろいろな専門家の「報告制度」の有無を一般の方が知っているかどうかという設問ですからね…。知らないのが普通かと…。

第77条の4の2 医薬品、医薬部外品、化粧品若しくは医療機器の製造販売業者又は外国特例承認取得者は、その製造販売をし、又は承認を受けた医薬品、医薬部外品、化粧品又は医療機器について、当該品目の副作用その他の事由によるものと疑われる疾病、障害又は死亡の発生、当該品目の使用によるものと疑われる感染症の発生その他の医薬品、医薬部外品、化粧品又は医療機器の有効性及び安全性に関する事項で厚生労働省令で定めるものを知つたときは、その旨を厚生労働省令で定めるところにより厚生労働大臣に報告しなければならない。
 薬局開設者、病院、診療所若しくは飼育動物診療施設の開設者又は医師、歯科医師、薬剤師、登録販売者、獣医師その他の医薬関係者は、医薬品又は医療機器について、当該品目の副作用その他の事由によるものと疑われる疾病、障害若しくは死亡の発生又は当該品目の使用によるものと疑われる感染症の発生に関する事項を知つた場合において、保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止するため必要があると認めるときは、その旨を厚生労働大臣に報告しなければならない

・・・で、報告「制度」が一般に知られていなくても、『副作用報告制度だけが、「薬害に貢献した」かどうかを認知する手段である』とはならないわけで・・・。

学校の教科書に、「薬剤師の○○な活動によって、○○による薬害は未然に防がれたのであった」という物語が書いてあったら、「ああ、薬害防止に貢献しているんだなぁ」と認知しますし、テレビドラマや映画で「薬剤師が薬害防止に貢献している」場面があっても認知します。たぶん。そうしたとき、報告制度を知らなくても、「薬剤師はこれまで薬害防止に貢献してきてるよね」と答えることができそうです。

また、「薬害防止に貢献したかどうか」と「副作用防止に貢献しているかどうか」では、だいぶニュアンスが異なります。中学生向け薬害資料の作成についての検討会議事録でも、薬害と副作用とはイコールではないと、はっきり明言されています。

  ☆

【第三条・その二】

「薬剤師は誠実な行動をしているか」というストレートな質問の考察として『「どちらともいえない」という答が五割弱を占めたが、第二条で謳われている「薬剤師は、常に自らを律し、良心と愛情をもって職能の発揮に努める』を肝に銘じて各種法規に精通し、遵守に努めることは最低限の義務である』と、この記事は述べています。(あれ? 「遵守に努める」って、何故か努力目標に変換してますが…薬剤師倫理規定第三条は「遵守する」ですよね…?)

「誠実な行動」って、迷います。「どちらともいえない」じゃ、ダメですか?

 誠実:私利私欲をまじえず、真心をもって人や物に接すること。

薬剤師って誠実だと思っていたのに裏切られた! という経験があれば、「誠実じゃない」と言いきれますが、そういう答は、6%くらい。「だいたい誠実ですよ」という印象の持ち主が50%ほど。残りが「どちらともいえない」。裏切られたこともなければ、信頼できると言えるほどの付き合いもない。ニュートラル。

おおざっぱに言えば、1000人中の94%の人たちは、『薬剤師は【不誠実ではない】、かな』と回答したということ。【不誠実だ】と言い切ったのが、6%。

記事では、「誠実な行動をしているように見えている」ことと「法規遵守」が関連するように書いてあります。

【法規を守っていない】ことは、不誠実に見える原因なのでしょうか。不誠実であれば、法規を守っていないのでしょうか。

「政治家は誠実な行動をとっていますか」という設問があったら、「どちらともいえない」と回答しますが、「どちらともいえない」という回答は「政治家は法規を遵守していないと思う」という意味になるのでしょうか。

法規を守ってさえいれば、誠実に見えるのでしょうか。

「土曜日曜に薬店に行ったら、『薬剤師不在のため第一種医薬品は販売できません』と書いてあった。」 これ、法規は守っていますけど、「誠実」にみえますか? (→答:「どちらともいえない」)

  ☆

【第四条】

近年薬剤師の認定制度は充実しつつあり、これらの制度に積極的に参加してその存在をアピールすることも認知・評価を高める上で重要であると思われた」と、この記事では述べています。

えーと、それって、たとえば、「日本薬剤師研修センターの認定薬剤師」だよ、とアピールしたらいいよね♪という話でしょうか…?

自己PRタイムかと思いました。

「認定制度」って、病院薬剤師会などの「専門」薬剤師制度や、他の研修プロバイダの研修制度のことですよね、きっと。

薬剤師みんなの胸に「○○認定薬剤師」と書いてあるからといって、一般の方から見たときの「専門知識と技能の習得に努めているね! 素晴らしい!」との評価につながるのかは・・・、「どちらともいえない」です。

薬局の看板に『世界チャンピオンの店』と書いてあったら、見てみたいな、とは思います。そこの薬剤師みんなが胸に称号をつけていたら、何かそういう制度があるのだろうな、とは感じます。そんな光景を見た直後に、「薬剤師は、専門知識と技能の習得に努めていると思いますか」という質問をされたら、「そう思う」と書きそうです。でも、なにか違わないですか、それ。

「薬剤師みんなが、専門知識と技能の習得に努めている」という印象を目指すのなら、「薬剤師の中で、認定制度に参加していない薬剤師は、専門知識と技能の習得に努めていない」かのように見える方向へ誘導するのは、まずくないですか?

  ☆

【第五条、第八条】

福祉・介護に関して薬剤師に相談したことのある人が1割だったから、福祉の領域において薬剤師の役割が発揮されていない」とか、「『薬剤師は病気の治療に取り組む時に支援してくれる』『他の医療職と連携している』の回答で「どちらともいえない」が4割前後あるから、【薬剤師が医療の担い手として職能の最善を尽くしていると考えている人が多くない】」とか、「病院薬剤師が他の医療関係者と協力して薬の使用を考えていることを認知している人が3割だから、【薬剤師が医療の担い手として職能の最善を尽くしていると考えている人が多くない】」筆者のアタマではついていけない結論ばかりが並びます。

薬剤師は福祉・介護に特化した「専門家」ではないので、相談するならケアマネさんとかになると思うんですが。王道ルートがあるのに薬剤師に相談するとしたら、1割もの方が相談してくれているなら「だいぶ貢献している」かもしれませんよ。

『支援してくれている』に対しての回答は、「そう思う」5%「まあそう思う」40%「どちらともいえない」45%「あまりそう思わない」8%「全くそう思わない」2%といったところ。

『連携している』に対しての回答は、「そう思う」8%「まあそう思う」45%「どちらともいえない」40%「あまりそう思わない」6%「全くそう思わない」1%といったところ。

支持してくれている人が支持してくれない人の4倍以上いて、支持してくれている人が全体の4割以上なのですが、これで『職能の最善を尽くしていると考えている人が多くない』という結論に至るのは、どうしたことなんでしょうか。内閣支持率(日本的な支持率)で、支持率45%、不支持率10%、わからない45%だったら、『わりと高い支持率』になると思うんですが…。

病院薬剤師の具体的な職務はなぁに?と訊かれても、同じ薬剤師であっても、その病院にいないと詳しくは知らない【機密事項】っぽいもの。その一般認知度が三割だと『職能の最善を尽くしていると考えている人が多くない』という結論に至るのは、どうしたことなんでしょうか。「あなたは、【執事】が他の使用人と協力して家の運営を考えていることを認知しているか」と訊かれたとき、「うーん、そうかもしれないけど、よくわからないなぁ」って、なりませんか?

薬剤師は、「治療の支援、医療連携」を「患者の目に見えないところで行う」場合が多い職能です。「患者の目に見えない」のが普通なのに、患者の目に見えないことが、「職能の最善を尽くしていないと考えている理由」になるというのでは、最初から、かなり不利な戦いです。情報が漏れたら国家の一大事だからとステルスの限りを尽くしているソリッド・スネークさんが完全ステルスで仕事を成し遂げたときに、『スネークさんがどんな仕事をしているか、見たことが無いから、スネークさんは職能の最善を尽くしていないと思いまーす』といった言われ方で「改善しろ」と迫られたら、次回からは、人質の安全など顧みず、ハリウッドスター並みの正面突破を選んじゃいそうです。「患者の目に見えるところで仕事を披露すること」って、薬剤師倫理規定第五条、第八条が薬剤師に求めていることなんでしょうか。

  ☆

【第六条】

記事では、「後発医薬品の選択(の説明)」を「今後貢献すべき事項」としていますが、これは「有効性及び安全性の確保」を求める第六条の趣旨とは異なるものです

また「お薬手帳の常時携帯」にからめて「患者の薬歴を一元的に管理する上で重要なツールであり、安全性確保の点からは(常時携帯の指導が)今後さらに注力すべき事項と考えられた」と、この記事は述べていますが、これ、「薬歴の一元的管理」を行うのは誰だと想定しているのでしょうか。患者さんですか? 薬剤師ですか?

市販薬購入経験者に対する『薬剤師が適切な市販薬を選択してくれた』割合が60%であることについては述べられていないのも、すごく気になります。薬剤師が「適切な」市販薬を選択してくれなかったと、40%の方が感じたとしたら…? あるいは「薬剤師以外が」適切な市販薬を選択してくれたと、40%の方が感じたとしたら…?

  ☆

【第七条】

「学校薬剤師の存在を知らず、薬剤師が災害時の救援にかかわっていることを知らない」という層が多いと、『薬剤師が未だに地域に密着した業務を行っているとは認識されていない』と示唆されるのだそうです。

薬剤師倫理規定第七条って、「地域密着」だけをすすめているわけではなくて、「地域医療の向上」に役に立つことならなんでもいいからやってみよう、ということなので、地域に密着しているかどうかだけを見て評価するのは、ヘンだと思います。(学校薬剤師や災害時活動も裏方的黒子的な仕事ですよね…わざわざ目に見えない貢献ばかりを尋ねる設問って、なにかを誘導していませんか?)

  ☆

【第九条】

薬剤師がプライバシーを保護していると考えている人は半数に達していない』ことが、『刑法134条や個人情報保護法に課せられた基本である』という薬剤師倫理規定第九条(守秘義務)に反しているような論調の短い記事。

守秘義務における「職務上知りえた秘密」と、条件付けのない「プライバシー」とを比較するのは、なんだか変。しかも、設問「薬剤師は、あなたのプライバシーを保護している」の答は、「そう思う」8%「まあそう思う」35%「どちらともいえない」50%「あまりそう思わない」5%「全くそう思わない」2%といったところ。「プライバシーを保護していない」という印象は、10%以下です。これは、なにか問題になるのでしょうか。個人情報保護法に対する薬局のスタンスは、各薬局に掲示してありますよね?

  ☆

【第十条】

今後、コミュニケーション技術をさらに向上させ、国民に「自分はいつでも相談できる薬剤師がいる」と言葉にしてもらえる薬剤師を一人一人が目指して努力することにより、品位ある行動及び誠実な行動を「どちらともいえない」とした層が「そう思う」層に変わるのではないかとの希望が見えた』のだそうです。

それ、たぶん、幻覚です。

記事では、前提として、「コミュニケーション技術の向上」を挙げています。

これは、「コミュニケーション技術」のようなもので「品位・誠実さ」があるように誤魔化そうという、品位が無い発想です。

全体的に、「とにかくアピールしないと、品位があるとか、誠実だとか、言われないよ!」と言いたそうです。黙って誠実にやっていた結果として、五割近い人からは、「だいたい誠実なんじゃないの?」という言葉をもらっているのですが…。何が不満なんでしょうか。(ここでも、記事では、品位・誠実さについて、「約半数がどちらともいえないと答えたが…」といった分析をしています)

  ☆

・・・と、まあ、ここまで一通り読んできて、すでに「この研究ってなんか意味あるのかな?」「設問と薬剤師倫理規定の対応がおかしくないか?」といった言葉が脳内を飛び交っています。

ここからは、「薬剤師専門職倫理とその規範に関する考察」に入ります。

まず、『我々は、現時点では薬剤師の役割として社会から認知されていることはその一部に限られており、倫理規範と薬剤師の社会に向けた行動とが一致していない可能性を感じた』と記事は述べています。

「倫理規範」って、「薬剤師の活動・役割の全てが社会的に認知されること」によって、「薬剤師の社会に向けた行動」と、一致するんですか? この判断基準、おかしくないですか? ものすごく優秀な教頭先生がいたとして、その役割の認知度次第で、「教頭先生の倫理規範と教頭先生の社会に向けた行動とが一致していない可能性を感じられる」…と断言されちゃうんでしょうか。

『平成9年に策定された現在の倫理規定は、当時予測されうる薬剤師の環境の変化を見据えた規定として、画期的なものであった』とのことですが、F.I.Pの倫理規定との関係については一切述べられていません。日薬が独自に「画期的」なものを創造したかのような書き方なのが気になります。平成9年以前の倫理規定についても触れないし。

考察は、こうまとめられます。

『薬剤師倫理規定が現存のままであったとしても、今後改訂されるとしても、各条の内容が確実に薬剤師に理解され、それに沿った行動を薬剤師が行えなければ真の意味での倫理規定にはなりえないことを付け加えたい。そのためには、今後、薬剤師の間で医療専門職としての倫理に関する議論が活発に行われることを期待したい』

・・・・・・・・・・・・・・・。

「関連法規を遵守し(第三条)、先人の業績を顕彰し(第四条)、品位と信用を損なう行為をせず、信義にもとる行為もしない(第十条)」という内容を、この記事の著者(研究者)である久保さんが常務理事をつとめる「日本薬剤師研修センター」が確実に理解し、それに沿った行動を行っていたならば、「Pharm.D(JPEC)」なんていう話は絶対に出ないと思うんですが・・・。少なくとも、久保さんが「確実に理解し、それに沿った行動を行って」いたならば、大反対するはずなんですが・・・。でも、そうしない・・・。

「薬局薬剤師のための薬学生実務実習指導の手引き」に載っている「薬剤師倫理規定の注釈」をベースにしていては、「各条の内容が確実に薬剤師に理解され」ないってことでしょうか。そういう注釈を、これからも実務実習生に読ませようというのですから、久保さんが提唱する『真の意味での倫理規定』への道を、久保さん自ら閉ざしている気が…。

更に。

「今後、薬剤師の間で倫理に関する議論が活発に行われることを期待」・・・っていう言葉が、あまりにも、「研究者」としての認識不足じゃなイカと思うのでゲソ。

この研究が開始された2008年の時点でも、薬剤師の間で、かなり、活発な議論は存在しました。その議論の成果として、例えば、日薬総会における代議員による質問があります。2010年の代議員会ではついに、誰にでもわかるように、「倫理倫理」と連呼されました。これでも、活発じゃないんでしょうか…。理想、高いなぁ…。あ、そうか、理想が高いということは、「認識不足」なのは、筆者ですね。孔明先生にはかないません。

・・・あれ? でも、そんなに高水準な議論をしたいのなら、日本薬剤師研修センター主催で、「倫理の議論をする勉強会」を開催すればいいのにね。

  ☆

【おまけ】

薬剤師倫理規定擬人化プロジェクト」が日薬の学術大会(滋賀)でポスター発表したのが2009年10月。そのときの「倫理」カテゴリーの発表はふたつでしたが、薬剤師倫理規定のド真ん中をとりあげたタイトルをつけてみた薬剤師倫理規定擬人化プロジェクトの「示説」の際に、日本薬剤師研修センターの人間は誰もこなかったし、特に質問もなかった記憶が・・・。「薬剤師倫理規定 議論」でググると出てくる「10しす」に、日本薬剤師研修センターの方からコメントをいただいたこともなさそうですし・・・。いえ、「議論しようぜ!」と、「デュエルしようぜ!」と同じノリでこられても、困っちゃいますけど。

【おまけ2】

「図7」の「コンピテンス(適格性・能力)」という文に、なんとなく違和感。

Competence(Knowledge,Skill,Attitude)って書いてあるのに、なんで「有能性(知識・技術・態度)」って書かないのカナ。

【おまけ3】

日薬雑誌には、「論文等投稿規定」があります。二月号では96ページ。

投稿原稿の種類に「To Editor(編集者への手紙)」というものがあり、『投稿原稿に対する意見などを述べる場合に投稿する。和文のみとし、600字以内(参考文献は3編以内)』となっています。「掲載料」として、「投稿した側」が1ページあたり2100円支払います。

今回の記事「薬剤師の役割と倫理規範の実態に関する研究報告より」は、投稿原稿かどうかは不明(おそらくは編集委員会による依頼)です。

仮に投稿原稿であったとしても、意見を述べるとしたら、「審査結果の詳細については知らせない」という「編集委員会での採否」を経なければなりません。

・・・なんだか、すごく、面倒です。600字以内。大阪教育大学の【池田清彦・養老孟司「ほんとうの環境問題」を読んで、筆者の意見に対し、600字以内で反論する。】という小論文問題並みに難しいです。『読者コーナー』くらいの敷居の低さをプリーズ…。

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ぱくり:倫理擬人化キャラによる、今年の業界10大ニュース

水野むつき(第六条)「こんばんは。今年の10大ニュースのお時間です」

白峰とうあ(第十条)「今年もいろいろな事件がありました」

むつき「では、さっそく、発表しましょう」

  ☆

10大ニュース

1.『薬剤師国家試験出題基準に薬剤師倫理規定は記載されず』

2.『日本薬剤師研修センターが偽PharmD養成を電撃宣言』

3.『春発表予定のクリニカルラダー、発表されず』

4.『チーム医療推進会議がチーム医療を崩壊させそう』

5.『2010年調剤報酬改定、急転直下、無駄な明細書義務化』

6.『六年制薬学生実務自習、評価方法未定のまま敢行』

7.『タバコ値上。「国民の健康を守る」日薬はコメントせず』

8.『偏差値的に極端な大学たちが「薬剤師国家試験を簡単にしろ」というパブコメを提出』

9.『内服薬処方せん記載方法変更の指針は総すかん』

10. 『磯部っち、PMDAに異動』

選外

『がっちりアカデミーで露呈した日薬の広報力』

『田辺三菱製薬と大洋薬品が磯部っちを嘘つきにした』

『いまさら配合剤の投与日数変更の議論。去年やっとけ』

『藤井ユッキー、参院選当選しても相変わらず』

『事業仕分けの噂でウルシバタさんが嘘つきに』

『厚生労働省「覆面調査」報告書に反論しない日薬』

  ☆

むつき「以上が、今年の10大ニュースです」

とうあ「それでは、上位から解説してみますね」

1.『薬剤師国家試験出題基準に薬剤師倫理規定は記載されず』

むつき「薬剤師倫理規定擬人化のブログらしく、上位は倫理系の話題ですね」

とうあ「国家試験問題の出題基準に載るということは、必ず授業で教わるということですから、薬剤師倫理規定を授業で教わらなくてもよい、という解釈が可能になりますわ。国家試験に出題されないことを真剣に学ぶ学生さんは、それほどいないようですし…」

むつき「ある意味、薬剤師は、倫理的な質を試すことなく認定されるわけですね」

とうあ「次回の改定で日本薬剤師会がどのような見解をみせるのか、注目です。もっとも、次回改定まで、日本薬剤師会が存続しているかどうかのほうが心配ですが…」

2.『日本薬剤師研修センターが偽PharmD養成を電撃宣言』

むつき「これは大きいニュースが飛び込んできました」

とうあ「大学の先生たちにうかがうと、口をそろえて『クレイジーきわまりない』とおっしゃるのですが、正式に抗議した形跡はありません。みなさん大人なので、『ほんとに始めやがったら戦争ですよ』という覚悟を表に出さないようにつとめているのですわ」

むつき「http://degreemill.exblog.jp/12497947/などでディプロマミル論議が行われていくかもしれませんが、最大の問題点は、日本薬剤師研修センターの理事者に日薬会長がいることです」

とうあ「四年制卒業者が六年制卒業者と比較して同等であることを証明することが狙い…という思考そのものが、愚者の思考。日本薬剤師研修センターの幹部の皆様が「我々幹部は、六年制卒業生に及ばない、非常に低い程度の薬剤師ぞろいです」…と、ご自分で宣言していることに、お気づきでしょうか」

3.『春発表予定のクリニカルラダー、発表されず』

むつき「残念なニュースですね」

とうあ「この件は、夏の代議員会で、まったく触れられなかったようです。自らの立ち位置を自らの基準で明確化する試みなのですから、まずは発表し、その内容に対して日薬の役員がどれほど合致しているのかも含めたデモンストレーションを行うことで、自ら襟を正す姿勢を会員に示せるのですが…。」

4.『チーム医療推進会議がチーム医療を崩壊させそう』

むつき「チーム医療という言葉の定義から始めたほうがいいのではないか、という状況ですね。しかも、みなさん、お金のことは全く考えていないようです」

とうあ「派閥というチームを前提にする高度医療提供病院側が、明らかに勘違いしています。『ジャンプ漫画』と『もしドラ』を読んで、本当のチームというものについて一から勉強してもらいたいと、切に願います」

5.『2010年調剤報酬改定、急転直下、無駄な明細書義務化』

むつき「個人の希望を全人類に押し付けることが正当化される、悪い前例ですね」

とうあ「たとえば、『全ての焼き肉屋で、無料で10円の飴を配ることを義務化すべき』とか、『全てのカラオケボックスで、原価費用一切を明細にして渡すことを義務化すべき』といった個人の意見を通すようなものですわね。人前で裸になれと強要するような、品位のなさを感じます」

6.『六年制薬学生実務自習、評価方法未定のまま敢行』

むつき「とりあえずやってみたら問題が無かったのでメデタシ、という、非常にレベルの低いことを言う偉い方がいるようです。当初の『六年制が必要である理由』に立ち返っていただかないと」

とうあ「それは、一部の偉い方の教育者レベルが低いということでしょうか。残念です」

7.『タバコ値上。「国民の健康を守る」日薬はコメントせず』

むつき「薬剤師会は、過去、一億円以上を使って、タバコに関しての一面広告を出したわけですが…」

とうあ「薬剤師会は、会員とは相談も約束もせずに、勝手に国民と約束をすることが多いですね。執行部だけでも約束通りに行動していただけるのならまだしも、執行部が約束を守らない場合が大半となると、会員の失望はどれほどかと…」

8.『偏差値的に極端な大学たちが「薬剤師国家試験を簡単にしろ」というパブコメを提出』

むつき「東大や京大が試験問題を簡単にしたらどうなるのか、というネタに近いですね」

とうあ「通常は『入学定員に達したら、残りは不合格』ですが、薬剤師国家試験の場合は合格定員が存在しませんね。合格点数を上げるにしても、大きく変える場合は事前にアナウンスがないと、不公平だという声が必ず上がりますし…」

むつき「アナウンスしても不公平だと言われる昨今です」

9.『内服薬処方せん記載方法変更の指針は総すかん』

むつき「間違いが少なくなることを証明できる圧倒的な力をもった理論がないままに、今と異なる処方せん記載方法にすることが良いという思い込みに支配された議論が続きました」

とうあ「すでに記載方法については確定していて、その記載方法を守らない医師が問題であることも明らかであるのに、医師の責任を問わない線で議論された結果が、あの指針です。いまだに推進しようとしている方々は、視野が狭いか、某標準化団体に魂を売ったのか、あるいは…(以下略)」

10. 『磯部っち、PMDAに異動』

むつき「こっそり、出世街道をひたはしる暴れん坊です。PMDA職員に、評判を聞いてみたいところですね」

とうあ「面倒なので、日薬の専務理事にだけはならないで欲しいですね」

  ☆

むつき「以上、今年の10大ニュースでした。来年は倫理的に素敵な一年でありますように」

とうあ「ごきげんよう」

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夏の日薬代議員会議事録その1「薬剤師の仕事量」

日薬雑誌で一番面白いコーナーの季節がやってきました。

日薬代議員会(総会)議事録。

今回は、平成22年8月分です。

議論中心は「公益法人改革」なんですが、

それはそのうち読むとして、

まずは肩慣らしに、

【薬剤師の仕事量と配置基準】という項目を見てみましょう。

いつもどおり、長い質問&回答は、超意訳。

  ☆

加地代議員の質問。

『現実に、一人の薬剤師が一日40枚の調剤をできると考えるかを伺う』

とのこと。

小田常務理事は「できるんじゃね?」と回答。

加地代議員が「私はできないと思う」と即答。

その理由として、

一枚の処方せんに対して、調剤5分・服薬指導5~10分・薬歴書き5~10分だから、一枚(ひとりの患者さん)あたり15~25分かかり、8時間労働だと32枚の処方せんしか受け付けられない(32枚×25分/枚=800分=最大15時間?)からだ

といった話に加えて、

「発注業務などを行えば、一日20枚の受付が限界

とまで述べています。

じゃあ、20枚受付で済むように、薬剤師の人数を倍程度に増やせばいいんじゃないの?と現状追認するか、なんとか法律を変えて人数を一人20枚でOKな方向にするとか、考えるところですが…

加地代議員は、何が言いたいのかというと、

「20枚だと経営難になるので、なんとかしろ」

ということらしいです。(そこかい)

  ☆

・・・・・・えーと・・・・・・・・・

これ、「ブロック質問」なんですよ・・・

ようするに、四国ブロックの代表として、四国の薬剤師さんたちが希求していることをまとめて、執行部に議論を挑むという、そういう、地域代表の質問なんですよ。

そこで、こういう意見? 質問?

加地代議員は、四国の薬剤師さんって、みんな、こうだって言いたいの?(ふつーに長時間労働している方etcもいるので、さすがにそれはないと思いますが…)

平均受け付け枚数なんだから、40枚×365=14600枚までは、一年間で受け付けてもいいってことで、薬局自体は365日営業としても、個々の薬剤師はガッチリ休みをとって年240日働いた場合で、一日60枚ペース。その業務量に対していかに効率化するかを常に考えて考えて、省略できるところやメリハリをつけられるところを工夫して、頑張っている人たちがいる一方で、「一日40枚は無理だと思う」と、言い切るだけでなく「経営難を何とかしろ」ですか。

できないのに無理してやったら、クオリティが下がって、みんなに迷惑がかかりますし、本人の健康も害します。「自分には無理だから、人を雇う」とか、「自分には無理だけど、人を雇いたい。でも地方には雇える薬剤師がいない。だから、営業時間を短縮する」とか、そういうローカルな工夫をすれば、いいと思うんですけれどね。何故、全国区で対策を取れという話になるのやら。(地方に人材を充実させようとか、そういう話でもないですよね、これ。)

ちなみに、加地代議員本人が言うとおりなら、

「処方せん1枚につき、『調剤5分』」ですから、

5(分/枚)×40枚=200分。

3時間20分あれば、40枚の『調剤(by加地代議員)』は可能です。

加地代議員の『調剤』の定義って、なに?

  ☆

んで、ノブさん(副会長)が、

「対人業務等が増えた薬剤師の仕事量を考えれば、計算のベースを変えなくてはならないことはよく理解できる」と、何故か理解を示したうえで、

「しかし、御指摘の問題については、薬剤師の配置基準を変えるのではなく、中医協において調剤報酬の点数を増やす方向で議論を行うようにしたい」

と、中医協委員ではないのに明言しました

  ☆

この発言から数カ月。12月時点までで、三浦委員(ノブさんの発言からすると、ノブさんの代わりに、代理として議論する役割の人)が調剤報酬点数を増加させるための発言を中医協総会でしたことは一度もありませんが…。

ノブさん的に、おそらくは、百年後くらいに、議論を行うようにしたいんでしょう。

思うだけなら、自由ですから。

「調剤報酬点数の増額」であって、「員数配置基準の見直し」はしないと明言していることから…「計算のベースを変えなくてはならないことはよく理解できる」という言葉が、すごく浮いています。

いつものノブさん話法。

「Yes,そのとおり、貴方の言う通り。しかし、貴方の言う通りにはしない。これから何か考えるかもしれない。私以外の誰かが。証明終了」

という、あれです。

  ☆

その後、

加地代議員は、

1.「員数制限が議論のベースにあるなら変えてね」

2.「調剤報酬の財源を新たに考えてね」

という二点を要望し、

ノブさんが、

1.「『一人薬剤師の薬局』の問題があるのを忘れるな」

2.「薬剤師の仕事に理解が得られるような仕組みを作って技術料等の議論を行いたい」

と回答。

  ☆

「一人薬剤師の薬局の問題」が何かという共通理解があるのか、ギモン。

議事録担当の方は「唐突に出てきた用語には注釈を入れる」ことを徹底してもらえると、読みやすいんですが…あ、でも、そもそも読んでいる人間の数がとてつもなく少ない気がしなくもなく…いえ、それでも、いれてくださいーっ。

【一人の薬剤師しかいない薬局では、薬局をあけている限り、処方せん応需義務により、一日何枚の処方せんがきても、正当な理由がない限り、全部受け付けなければなりません。従って、加地代議員の質問は、そのまま答えるなら「できるできないではなく、何枚であろうと、受け付けたならば、調剤しなければならない」となる】といった具合(この解釈であっているのかは不明)に、注釈をプリーズ。

ノブさんの回答によれば、「薬剤師の仕事に理解が得られるような仕組み」を創るまでは、技術料等の議論はしなくてもいい、という怖い展開も考えられそうなんですが、仕組みづくり、してるんでしょうか?

質疑全体をシンプルにすると、

「楽してカネ稼げるようにしろ」

「遠い未来に議論してやるよ」

ということなのかな…?

  ☆

以上、かみ合わない質疑の例でした。

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