第四条

JPALS:日比谷の講習会報告

「夏が来れば、思いだす。日比谷の講習、喫煙所の煙、狭い席」

というわけで、東京都薬主催の、基準薬局中央研修会です。

スタッフの皆様は、暑い中、笑顔で頑張っていました♪

今回のお題は、

1.韓国帰りのノブさんの、つぶやき時局講演

2.史さんの、X-GUN西尾並みの説教芸

3.J-PALS

の3題です。

ノブさんが睡眠音波を出し、

史さんがマジメにやっている薬剤師に向かって「お前らダメだ。100%でなきゃ認めない」と【お受験ママ】みたいなことを言い、

会場の空気が鬱になったところで、休憩時間に日薬の作ったJ-PALSのCMがリピートしつづけて、

そのあとに、J-PALSのネタみせ。

史さんは「調査の11%は東京都だから、この講習会で話したので、次回は東京は100%になって、1割はカンペキ・・・」みたいな妄想を語っていましたが、講習会に来ている方たちは、すでにカンペキな方たちが大半だという想定はできないんですかね。

  ☆

J-PALSの内容で、気になった点を、書きだしてみます。

(なお、「こんな感じのことが、書いてあったり言ってたり、していたよーな気がするなー」というレベルの記憶ですから、正確性はないものとしてお読みください)

>卒後の生涯教育は各個人に委ねられており・・・

 「専門職の自律」ですから。

>世界に通用する薬剤師を育てるためには・・・

 世界に通用しているのかどうかは知らないけれど、一番顔を売っているのは、ノブさんのようです。国際委員会、ガンガレ。

>CPD。「アクションだけ」=「点数シールをもらっておしまいの講習」。古い。「アクションだけ」は、CPDじゃない。

 その通りです。十年以上前から指摘されていたことです。

>自らの意思で集めた情報を一元化するために・・・ポートフォリオに記入する

 一元化したいので、日本医療機能評価機構へのヒヤリハット報告などのようなものもJ-PALSから登録できるようにしてほしいものです。ヒヤリハットの原因を「人」と「薬局」の両面から考えることができます。薬局ベースで「ここの薬局が起こりやすい」としか考えない現状の情報収集から、「この人がいると、起こりやすい」という分析もできる形へと転換。

 ちなみに、CLレベル1には「ヒヤリハット報告ができる」という項目があります。

 過渡的認定をやっちゃうと、「ヒヤリハット報告」ができるかどうかの確認はされませんから、登録者数が増えるはずもなく・・・。

>研修会後には、まとめる、調べるといった自己学習が必要

 この記事が、それに相当します。

 でも、この記事の形でポートフォリオに記録することができません。

>プレチェックによる五角形グラフは、10月頃に開始予定。

 別のレベルとの比較もほしいところ。

 あと、「過渡的認定者」との比較も。モチベーションになりますので。

>研修会コード

 行ってない研修会のコードを打ち込んで、内容への感想をコピペして・・・。

 「日本薬剤師会に提出する」年間6本の内容をチェックするのは「レベル5の認定のときだけである」ことから、過渡的認定でレベル5になった方たちが、「レベルを下げないための運用」として使用する可能性が非常に高い「コード」です。

 簡単に基本内容を入力できて、良いシステムではありますが。

 番号を入力するよりも簡単なのは、「選ぶだけ」にすること。

 「計画」をたててから「実行」し記録するという流れをCPDでは推奨しているのですから、計画のページで「今後の研修会の予定」が全て読めて、研修会の開催前に「この研修会に参加する」といったチェックをつけてもらうシステムに変更することを提案します。全国の、J-PALSを利用するプロバイダは、コードがつくような研修会の情報を、あらかじめ、自分で、J-PALSに登録するわけですね。(以前もどこかで提案した覚えがありますが・・・)

 あらかじめ「計画」においてチェックをつけた研修会しか、「記録」の際に選べないようにしておけば、「計画」をたてる習慣がつきます。CPD推奨なのですから、計画がない実行はCPDではないと考えるわけですね。「当日ふらっと寄ってみた」は、それをもとに自己記録を書いて評価して査定し計画するためのきっかけにはなっても、CPDサイクルの「実行」にはならない。だから、「参加したのに提出できないなんておかしい」とか言い始める人のほうがおかしい。

 出席の本人確認をとれるようにしておけば、あとから出席者の電子名簿からデータをもってきて、出席していない人の「記録」を「日薬へは提出不能」として内部的にロックをかけることで、少なくともプロバイダ主催の大きな講習会における不正な記録の提出は防げます。

 日薬が「会員証」を出すようですし、ICチップを入れて会場で読み込みすれば、データはそろいます。日薬非会員のJ-PALS参加者には、J-PALS専用のカードを渡して管理できますよね。

  ☆

>「薬剤師研修センターの認定との違いがわからないという声があった」

 CLレベルの利用法のひとつに「会社での賞与や昇給の査定に!」とまで書いてあるくせに、「職位認定じゃない」と言い張るからそうなります。職位認定だと認めれば、違いが分からないほうがアホってことになります。

>「いまさらレベル1からとりたくないっていう声が多数あった」

 どこからの声なのかは知りませんが、そういう声を出した薬剤師は、恥を知れ。

 そんな声を出すような薬剤師が、レベル5相当の能力を持っているわけがないです。いえ、レベル1すら怪しいですよ。なにしろ、レベル1には「薬剤師倫理規定を概説できる」という項目があり、薬剤師倫理規定の中に、「品位」や「生涯学習」を行動規範にしなさいと書いてあるのですからね。

 「共に育むと書いて共育と言ってた人」が、大学関係者を中心にしてたくさんいたかと思います。そういう人は、JPALSの過渡的認定を受けたなら、二度と「共育」なんて言ってはいけないと思います。

 「新しいこと」への経験は、誰もがゼロです。

 若手薬剤師が地道にレベル1からあげていくのだから、「共育」と言っていた方々は、彼ら彼女らと共に、レベル1から、育まれてくださいね。

 経験の差が圧倒的である実務実習においては実習生に「共育」なんて言っておきながら、経験の差がゼロであるJ-PALSでは、過去の実績だけで「認定♪」なんて行動ができてしまうオトナ。そんなオトナのいうことなんて、誰が素直にききましょうか。

 ポートフォリオに記録をせっせと書いて記録するなんてこと、「年季」や「認定」とは、全く関係ないですよね。

>「履歴書にレベルを書けます。レベル1でも恥ずかしくないです」

 ええ、今、履歴書にレベル5って書いてあるほうが、恥ずかしいです

 ですから、例示の履歴書に「レベル5」って書くのはやめてください。ほんとに、ものすごく恥ずかしいです。足に推進機をつけてパンツ姿で飛びまわられるくらい恥ずかしいです。速攻で辞退してレベル1からはじめてください。いいじゃないですか、レベル1。薬剤師倫理規定とか、楽しく学べますよ!

『レベル5じゃないから、恥ずかしくないもん!』

  ☆

【おまけ】

>七ツ星薬剤師 Seven Star Pharmacist

 「てんしす! 10little Pharmacy-Stars」のタイトル元ネタのひとつがこれですが、気付いてもらえないようです。(+ Pharma-Sisters)

  ☆

【今日のワイルド】

「年間10点ほど集めると認定申請できる、薬剤師研修センターの点数シールが2点ほど、資料の封筒についてきたらしいぜ~。見ないで捨ててやったぜ~。認定申請の手数料約一万円は、何年も前に実験のつもりで振り込み済みだぜ~。でも認定される気がないぜ~。ワイルドだろ~?」

| | コメント (3) | トラックバック (0)

日薬:薬剤師の将来ビジョンに係る基礎調査

日薬が、アンケートをとってますよー。というおはなし。

原文は日薬のホームページにあります。

一部ダイジェスト版に編集してお送りします。

  ☆

平成23年11月10日
都 道 府 県 薬 剤 師 会 会 長 殿
日 本 薬 剤 師 会 会長 児 玉 孝

 薬剤師の将来ビジョンに係る基礎調査の実施について

平素より、本会会務に格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
さて、本会では現在「薬剤師の将来ビジョン」の策定を進めておりますが、今般、同ビジョン策定の基礎調査として、各都道府県薬剤師会よりご推薦いただいておりますサポート薬局のご協力を得て、下記調査を実施することといたしました。
今回の調査は、①薬局薬剤師に対し、薬剤師の現状や将来に向けての課題等についてお伺いすること、②患者・消費者に対し、薬局の利用状況や薬剤師に対する期待・要望等をお伺いすることを目的としており、その結果を分析し、ビジョン最終案に反映させたく存じております。
つきましては、調査の実施についてご報告申し上げますとともに、貴会会員からお問い合せ等ございましたら、本調査へのご協力をお願いいただきたく、ご高配の程、よろしくお願い申し上げます。
なお、本調査につきましては、(株)矢野経済研究所に委託し実施いたしますので、申し添えます。


1.薬剤師の将来ビジョンに関する薬局薬剤師向けアンケート調査(別添1参照)
1)実施時期:平成23 年11 月17 日~12 月7 日
2)調査対象:日本薬剤師会 サポート薬局(約2,500 薬局)
3)調査方法:(株)矢野経済研究所のHPにアクセスし、インターネットを通じて回答
2.来局患者向け「薬局利用等に関するアンケート調査」(別添2参照)
1)実施時期:平成23 年11 月17 日~12 月7 日
2)調査対象:日本薬剤師会 サポート薬局(約2,500 薬局)に来局された患者
3)調査方法:(株)矢野経済研究所からサポート薬局に「お願い状」「調査票」「返信
用封筒」を各4部郵送。サポート薬局にて、患者様4名に配布いただく

4)回収方法:返信用封筒にて、患者様から(株)矢野経済研究所に直接返送いただく。

  ☆

という出だしで始まりました、アンケート調査依頼。

「都道府県薬によって推薦されたサポート薬局」と「サポート薬局の来局者からサポート薬局のスタッフが選んだ四名」から、意見を聞いて、それを最終案に反映させるそうです。

漫画「バクマン。」で、「順位が落ちてきた。どんなネームならいいかわからない。迷走している。ここは、人気回復のためになんでもやってやろうぜ」と、「熱心な読者からのファンレターの内容を作品に取り入れてみました!」とやって、担当編集から

『一番やっちゃいけないことだ(怒)』

と叱られる場面を思い浮かべました。

  ☆

【このあとの最終案がでたときの、ミウラゴロウ編集からのお小言の展開予想】

「専門家としての意見・感性にピッタリあった意見なら入れていい。そういう姿勢はむしろ持つべきだ。しかし、会員の意見を何でもかんでも取り入れると、こういう支離滅裂なものになる」

「アンケートを送ってくるのはほとんど県薬の役員だろ。もちろん組織の役員だろうと一般会員だろうと会員は大切にしなければいけない。でもな」

君たちが運営しているのは【職能団体】日本薬剤師会なんだ。県薬役員の意見ばかりを取り入れていたら、それは職能団体である日薬執行部の「将来像」ではなく、県薬役員の「将来像」に応えたことになる」

「日本薬剤師会の支持者に県薬役員の会員はたくさんいる。それは悪いことじゃない。しかしあくまでも【職能団体】の活動に魅了されて「県薬」役員になった会員なんだ。県薬の役員の人気をとろうと始まる国家規模の職能団体はないし そんなことはさせないワクワクする‘職能団体’を作る。それが日薬執行部の仕事だ

「もっといえば最近はサポート薬局だけじゃなくネットなんかでも会員の感想や意見が読める。言い方は悪いかもしれないがそんな無責任な意見に振り回されては駄目だ(←重要)。自分達がワクワクすると思った将来像を信念をもって描け

  ☆

「将来像」なんて博打なんだから、何を書いてもいいのにね。

1980年代の科学雑誌で「2000年にはこうなっている!」という未来予想特集が組まれていましたけれど、実現率って1割くらいでしたし。

「最終案に反映させる」調査のことを『基礎調査』と呼ぶセンスも、よくわからないのですが…、最終案の前段階の案すら出せていないので、実はまだなにも決まっていないのではと勘繰る次第。

職能団体が「いずれはこうなりたいなぁ。みんな、そうだよね?」と妄想全開でワクワクする未来を描くだけの話なのに、いったい何年かけているのやら。

50年後くらいの将来像でいいのにね。6年制だって、そのくらいかかったし、医薬分業なんて、100年言ってるし。

  ☆

 (別添1)
〔薬局薬剤師に関するアンケート調査案〕

設問1.あなたは、薬剤師の将来像を考える上で、どのようなことがキーワードになると
考えますか?(最も当てはまるものに、3つまで○を付けてください)
1.人口の減少
2.高齢社会の進展
3.少子化の進展
4.国の財政逼迫
5.景気(消費)の低迷
6.薬剤師過剰の懸念
7.薬局過剰の懸念
8.6年制薬剤師の登場

9.その他(フリーアンサー)

  ☆

税金と保険料で運営しているのですから、「国の財政逼迫」がキーワードのひとつになりそうではありますが、「将来像」を決めるのに、国の財政のことなんか考えていても仕方がありません。景気の低迷だって同じこと。

人口が減少しても少子化が進展しても「将来像」に何の関係があるのかわかりません。

高齢化社会が進展するということは「高齢の薬剤師が多数存在する」状況と考えられます。その年齢の薬剤師が運用できるシステムや仕事などを開拓していく点で「将来像」っぽいかもしれません。

「薬剤師過剰の懸念」「薬局過剰の懸念」など、「懸念」となるのが不思議。

多様性を考えれば、いっぱい選択肢があったほうがいいのに。

日薬が「薬剤師の将来像」原理主義者みたいになった場合の、「おんなじような薬剤師ばかりになる懸念」がキーワードな予感。

『薬剤師の将来像を(日薬が)考える上で』のキーワードだとするなら、選択肢のどれもこれもが当てはまりません。

【筆者の考える3つのキーワード】

「想像力の発揮」

「多様性への寛容」

「心が躍る感覚」

  ☆

設問2.薬学的知識以外に薬剤師に求められる知識・素養は何だと考えますか?
(特に重要と思うものに、3つまで○を付けてください)
1.臨床医学的知識(疾病・検査値・基本的な治療指針など)
2.健康管理や疾病予防に関する知識
3.医療保険・介護保険等の制度に関する知識
4.OTC薬に関する知識
5.健康食品・サプリメント等に関する知識

6.医療機器・介護用品等に関する知識
7.地域の医療施設・介護施設等に関する知識
8.倫理観
9.清潔感
10.親しみやすさ
11.信頼感・安心感

12.その他(フリーアンサー)

  ☆

OTC薬に関する知識が、日薬の中では「薬学的知識」とはみなされていなかったとは驚きです。

また、「臨床医学的知識」「予防医学知識」「食品・サプリ」は、いまどきの薬学的知識の範囲内。

このアンケートの結果、「清潔感」「親しみやすさ」「信頼感・安心感」といったファジーなものが上位を占めた場合、どのように「薬剤師の将来像」に反映する予定なのかと、正直、不安です。

「倫理観」が最下位だったりしたときに、職能倫理を管轄する職能団体は、どう行動するのでしょうか。

  ☆

設問3.あなたが今後伸ばしていきたい能力は何ですか?
(特に伸ばしたいと思うものに、3つまで○を付けてください)
1.調剤技術力
2.処方提案力
3.コミュニケーション力
4.カウンセリング力
5.薬物治療モニタリング(フィジカルアセスメントなど)力
6.リスクマネジメント(医療安全管理)能力
7.情報収集・処理能力
8.経営力
9.その他(フリーアンサー)

  ☆

これを訊いて、どのように反映するつもりなんだか…。

この設問、薬剤師向けの講習会を開催する企業に矢野研が情報を売るための設問なんじゃないかと勘ぐっちゃいます。

急に、「経営力を磨きたい貴方のためのセミナー開催のお知らせ」とか、届きそうですし。

(本当にそうだったら怖いので、サポート薬局のみなさんに、変にニーズにあった案内が届かないことを願います)

  ☆

設問4-1.あなたの薬局での「調剤収入」と「調剤以外の収入」の構成比をお聞かせく
ださい。(大凡の比率を合計が100%になるようにご記入ください)
1.調剤収入 ( )%
2.調剤以外の収入 ( )%

設問4-2.今後あなたの薬局では、その比率をどのようにしていきたいですか?
(当てはまるもの1つに○を付けてください)
1.現在の比率を維持していきたい。
2.調剤収入の割合を高めていきたい。 → 設問4-3へ
3.調剤以外の収入の割合を高めていきたい。 → 設問4-4へ

設問4-3.「調剤収入の割合を高めていきたい」とご回答の方は、その理由をお聞かせください。(当てはまるものに、3つまで○を付けてください)
1.これまでも調剤中心で行ってきたから。
2.経営規模を拡大したいから
3.まだ、処方せん枚数の増加(分業の伸び)が期待できるから。
4.OTC薬や生活用品の販売は、経営上のメリットが少ないから。
5.調剤こそ、薬剤師の最も重要な職能だと思うから。
6.調剤を主体とすることで、ドラッグストアとの差別化に繋がるから。
7.店舗の広さが限られており、OTC薬などを販売するスペースがないから。
8.薬剤師が不足していて、調剤以外の業務に対応できないから。
9.調剤以外の業務経験がないから
10.その他(フリーアンサー)

設問4-4.「調剤以外の収入の割合を高めていきたい」とご回答の方は、その理由をお聞かせください。(当てはまるものに、3つまで○を付けてください)
1.今後、調剤報酬の大幅な伸びは期待できないから。
2.処方せん枚数の増加(分業の伸び)が期待できないから。
3.調剤収入だけでは経営的なリスクが大きいから。
4.「調剤」と「OTC等の販売」は、薬剤師の職能としても薬局を経営する上でも、車の両輪だと思うから。
5.他の薬局との差別化に繋がるから。
6.セルフメディケーションの考え方が、徐々に浸透してきているから。
7.第一類医薬品など、切れ味の良いOTC薬が増えてきているから。
8.患者さんからのニーズが高くなってきたから。
9.その他(フリーアンサー)

設問4-5.あなたの薬局でOTC薬を販売していく上で、問題となる要素は何ですか?
(当てはまるものすべてに○を付けてください)
1.医薬品卸からの仕入・配送。
2.近隣の競合店との価格競争。
3.不動在庫・期限切れの増加。
4.店舗面積。
5.OTC薬に関する知識不足。
6.時間・労力と利益率との兼ね合い。
7.薬剤師等の不足。
8.その他(フリーアンサー)

 ※日本薬局協励会
 ※ネット販売
 ※左隣がドラッグストア
 ※マイナー薬の流通制限。

  ☆

意見の分割からの~理由はなぁに? という形式の場合は、分けた質問の双方に対応する選択肢が必要です。

1.これまでも調剤中心で行ってきたから。

に対して、

「これまでもOTC中心で行ってきたから」

という選択肢が存在するように。

また、処方箋調剤の収入比率を高めることだけが、どうして、

「2.経営規模を拡大したいから。」

という話につながるのかが不明。OTCの収入比率を高めることでも、経営規模を拡大することができそうなのですが。(比率だから、どちらかを高めたからといって総収入が上がるという話でもないですよね…)

それから・・・以下の選択肢ですが・・・、

5.調剤こそ、薬剤師の最も重要な職能だと思うから。
8.薬剤師が不足していて、調剤以外の業務に対応できないから。
9.調剤以外の業務経験がないから
4.「調剤」と「OTC等の販売」は、薬剤師の職能としても薬局を経営する上でも、車の両輪だと思うから。

「今後」収入比率をどのように変えていきたいのか、という質問に対する回答の「理由」として、これらは、完全に、前提条件がおかしい選択肢です。

4-3-5,8,9のように考えている薬局なら、現段階で、すでに、調剤収入比率が圧倒的に高くなっているはずで、いまさら、これ以上の比率向上という話をしようものなら、日薬様が推奨する「とにかくOTCを置いておけ」という話に逆らうことになりまして、日薬的に優良な薬局であるサポート薬局ではいられません。

4-4-4のように考えている薬局なら、バランスを求めるわけですから、「今、OTC中心だけれど、調剤の比率も高めていかないとね」という考え方もあり。つまり、この選択肢をどうしても載せたいのなら、「調剤収入比率をあげたい」という回答の側の選択肢にも、同じ選択肢が入っていなければなりません。この選択肢が意味をもつとしたら、「現在の比率を維持していきたい」と回答した薬局においてはどうなのかも訊いた場合でしょうか。でも、「現在の比率を維持」する理由には無関心。なにそれ?

あれほどネット販売についてギャーギャー言っていた日薬が、「OTC販売で問題になることはなぁに」という設問にはネット販売の選択肢を入れてこなかったというのは、何か意味があるのでしょうか。

  ☆

設問5-1.あなたは、薬剤師が在宅医療や介護に関わることについて、どう思いますか?
(最も当てはまるもの1つに○を付けてください)
1.高齢社会の進展や国の施策などを考慮すると、必然の方向である。
2.患者や地域のニーズがあれば対応すべき。
3.在宅医療(訪問薬剤管理指導など)については関わるべきだが、介護については薬剤
師の範疇ではない。
4.在宅医療・介護のいずれについても、薬剤師が関わるべき役割ではない。
5.その他(フリーアンサー)

  ※やりたい人がやれる状況にあるなら、やればいい

設問5-2.あなたは現在、在宅医療(訪問薬剤管理指導・居宅療養管理指導)に携わっ
ていますか?(当てはまるもの1つに○を付けてください)
1.携わっている → 設問5-3へ
2.携わっていない → 設問5-4へ

設問5-3.「携わっている」とご回答の方は、在宅医療における薬剤師の役割はどのよ
うなこととお考えになりますか?
(特に重要と思うものに、3つまで○を付けてください)
1.患者・介護者に応じた薬学的管理
2.主治医や他職種への情報提供と連携
3.主治医への処方提案
4.副作用のモニタリング
5.ADL(日常生活動作)に応じた、剤型・用法等への関与
6.薬物治療に関するインフォームドコンセント等への関与
7.無菌製剤・調剤の供給
8.医療用麻薬の供給
9.医療機器・介護用品・衛生材料等の供給
10.患者・介護者の肉体的・心労的な負担の軽減
11.患者・介護者の経済的な負担の軽減
12.その他(フリーアンサー)

設問5-4.「携わっていない」とご回答の方は、その理由についてお聞かせください。
(当てはまるものすべてに○を付けてください)
1.在宅患者訪問薬剤管理指導等の届出を行っていない。
2.在宅患者訪問薬剤管理指導等の届出は行っているが、医師からの指示がない。
3.薬剤師不足で対応できない。
4.無菌調剤に対応できない。
5.医療用麻薬に対応できない(麻薬小売業の免許を取得していない)
6.時間・労力に対し報酬が見合わないため。
7.在宅患者訪問薬剤管理指導の制度や取り組み方がよく分からない。
8.事務手続きが煩雑すぎる。
9.その他(フリーアンサー)

  ※興味がない
  ※覚悟が足りない
  ※人生経験が足りない

設問6-1.あなたは、薬剤師が副作用の未然防止のためにバイタルサイン(体温・呼吸・脈拍・血圧など)を確認することについて、どう思いますか?
(最も当てはまるもの1つに○を付けてください)
1.とても重要 → 設問8-2へ
2.重要 → 設問8-2へ
3.行ってもよい → 設問8-2へ
4.あまり必要ではない
5.必要ない
6.その他(フリーアンサー)

  ※おそらく「設問6-2へ」の誤記

設問6-2.「とても重要」「重要」「行ってもよい」とご回答の方は、その理由をお聞かせください。(最も当てはまるもの1つに○を付けてください)
1.副作用などの患者状態の把握に有効だから。
2.患者との信頼関係に繋がるから。
3.主治医との連携強化に繋がるから。
4.薬剤師の役割の拡大に繋がるから。
5.その他(フリーアンサー)

 ※「必要ではない」側の理由を聞かないというダメ設問。

設問7.あなたは薬局薬剤師の地域に対する活動として、どのような活動が重要と考えますか?(当てはまるものすべてに○を付けてください)
1.地域や学校での薬物(麻薬・覚せい剤など)乱用防止活動
2.各種イベント等での「お薬相談会」の開催
3.公民館や老人クラブなどでの「お薬健康教室」の開催
4.地域の情報ステーションとしての活動(地域で流行している感染症情報の発信など)
5.地域の学校やスポーツ団体でのドーピング防止活動
6.地震などの災害予防・救護活動
7.禁煙支援活動
8.地域住民の健康増進支援活動(メタボ対策の指導など)
9.介護保険制度に関する相談・支援
10.放射能不安への支援(地域住民への正確な情報の提供など)
11.自殺予防への取り組み(声かけ運動など)
12.児童虐待への取り組み(見守り・行政への情報提供など)
13.子ども達の駆け込み寺として薬局を提供
14.毒物・劇物の管理・供給
15.害虫・ねずみなどの駆除相談・指導
16.その他(フリーアンサー)

設問8.薬剤師の将来を考える上で、あなたは日本薬剤師会にどのような役割を期待しま
すか?(当てはまるものに、3つまで○を付けてください)
1.生涯学習制度の構築・充実
2.法律改正・制度改正への対応
3.報酬改定への対応
4.会員への分かりやすい情報の提供・発信
5.薬剤師職能のPR
6.外部への政策提言
7.会員への福利厚生の充実(年金・賠責・共済など)
8.その他(フリーアンサー)

  ※分かりにくくてもいいから一次情報を提供してほしい。
  ※役員が薬剤師倫理規定を大幅に逸脱しないこと。
  ※薬剤師倫理規定を大幅に逸脱した会員の除名


設問9.あなたは、今後、薬剤師が地域において存在感を高めていくためには、何が必要だと考えますか?(ご意見があれば、簡潔にご記入ください)

  ※会議に出たら、必ず意見を言うこと。
  ※意見をもたず、情報収集もできない薬剤師を会議に出さないこと。
  ※講習会にゲストを呼んだら必ず、座長以外が、薬剤師的視点からの質問をする。
  ※学校薬剤師がちょこちょこ学校に顔を出す。


以上、ご協力ありがとうございました。統計処理のため、下記の項目にもご記入ください。

なお、ご回答いただいた内容はすべて統計的に処理いたしますので、個々の調査票の内
容やご回答が他に知られることは一切ございません。

性 別 *当てはまるものを選択
男 ・ 女

年 齢 *当てはまるものを選択
20代 30代 40代 50代 60代 70代以上

都道府県 *都道府県を選択

薬局勤務年数 *薬局での通算実務経験年数について当てはまるものを選択
~5年 ~10年 ~15年 ~20年 ~25年 ~30年 30年以上

現在経営・勤務している薬局の形態
*当てはまるものを選択
有限会社 株式会社 その他

従事者数 ・薬剤師
常勤( )人 非常勤( )人
・薬剤師以外( )人

1カ月あたりの平均応需処方せん枚数
*当てはまるものを選択
~300枚 ~1000枚 ~2000枚 ~3000枚
~4000枚 4000枚以上

  ☆

患者さんあてのアンケートは省略。

アンケート引用内の赤字コメントは、「こういうフリー回答がありそうなんだけれど、なんで選択肢側に入っていないのかなぁ?」と思いついたものを、適当に並べましたけれど、アンケート対象となっているサポート薬局さんからの回答には、含まれなさそうですね…。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

「チーム医療」審議会議事録から特定の発言者を抜いてみる遊び

※今回は、一見まじめな話のようにはじまりますが、いつも通り、「まじめにふまじめ」です。

  ☆

地震を契機に、「チーム医療」というものについての共通理解が、かなり深まったのではないかと思います。

被災地における各医療専門職によるチーム医療は、それぞれの職種が専門性を発揮することの重要性を浮き彫りにしたはずです。お互いに、「いると助かる(感謝☆)」と感じたのではないでしょうか

「審議会」であれこれ言われなくても、現場でチーム医療を実感した専門家たちによって、日々、行われている「チーム医療」。

『チームリーダー(医師)を中心とした専門家チーム』があって、『チーム同士が連携する』仕組み。実にシンプルです。

これだけシンプルなことですが、審議会にかかると、一気に複雑化。

『このくらいは、専門家なんだから、みんなやっていいよ』という超安全ラインを決めて欲しいというのが現場の望みなのに、

「専門家に、階級を作ろうぜ!」

「【上級専門家】は、こんなギリギリのところもできることにしようぜ!」

「ってゆーか、事実上なんでもできることにしちゃわね?」

「欧米と同じだって言いはって、制度化しようぜ」

「いえーい。法律変えちゃおうーっ!」

…と、どんどん一部の方たちが暴走。世間的には「一部の方」たちなのに、審議会内では多数派なので、暴走は止まりませんでした。

そこに、地震。

地震を経験した後の、審議会は、どう変わったのでしょうか。

毎度のことですが、議事録が長いので、テキトーに編集します。厚労省編集版の議事録は、厚労省ホームページでご覧ください。

編集ついでに、

今回は、看護WS議事録については、説明全般と、有賀座長の発言を全部削ってみます

推進会議議事録については、説明全般と、永井座長、有賀委員の発言を全部削ってみます

・・・ちょっと、実験です。

資料説明と座長さんたちの発言がなくても、会議の内容は把握できるのでしょうか?

  ☆

チーム医療推進のための看護業務検討ワーキンググループ 第12回議事録

○日時 平成23年4月13日(水)10:00~12:00

○議事

○星委員 
 こんなことをしている場合ではないのではないかと思う気持ちもある一方、大変大切だなと思います。いっぱい言いたいことがありますし、いっぱい聴きたいことがあるのですが、僕はこれを見て、今日すごくがっかりしたのは、いない人からいじめようと思うのですけれども、資料5の23ページ、これは「医療安全管理規程(例)」と書いてあって、「この規程は、(病院名)」と、これは、多分、国立病院機構が配ったものそのものだと思うのですね。わからないけれども。北海道のがんセンターが出してきた資料がこれだとすれば、お粗末極まりないというか、一体これは安全管理を何だと思っているんだと、私はまずそこを指摘したいですね。いない人からいじめます。順番にいじめたいと思いますけれども。

○星委員 
 これは、つけ焼き刃的な感じが私はもう否めません。正直申し上げて、あせっているのだなというか、何でこんなにあせってやらなければいけないのかと思います。震災で1カ月止まったということもあるのでしょうけれども、申請書を一生懸命書いたのだと思いますが、どういうつもりなのかよくわかりませんが、例えば安全管理委員会で評価をすると言っていますが、安全管理委員会の規程は、ここに来て見直しされていないのですね。つまり、この安全管理委員会でやりますと言っているのに規程の見直しがないということは、一体そこで何をしようとしているのか私にはわからないのですね
 ですから、そもそも何であせる必要があるのかという話もそうですけれども、今回お出しいただいた申請書なり申請の枠組みなりが、実際は違うのだと反論されるかもしれませんが、申請書類を見る限り、準備不足で、本当にこんな状況で始めていいのかなというのは、私は正直そう思っています。
 細かい点を言えばいろいろ切りがないのですけれども、この4つの申請書を見せていただいて、非常に不安を感じるところです。個別に言えばいろいろなことがあります。例えば、この佐伯先生のところですか、佐伯病院ですか、自主施設が2つあって、その責任者が同じ方なのですね。今日おいでになられていますけれども。指導医も、多分ダブって同じ人だと思うんです。それで、施設は違うと。これは一体どういうことなのかな。別な申請で上がってきているのですから、本来独立しているべきだし。反論は後でお伺いしますけれども、私は、試行事業だからこそ、丁寧に、かつ後で評価可能な形で実施してもらわないと困ると思うんですね。
 もっと言うと、レポートをどう出させて、どう評価するかということについての評価、つまり試行事業ですから、皆さんの得意なところの評価というものがすっぽり抜けていて、何をもって評価するのかよくわからない。そういうことが決まっているのか、決まっていないのかさえわからない。評価については聞かれていないから申請書には書いていないということかもしれませんけれども、私は、今回の試行事業というのが、現場で、単純に医者の代わりをする人で、便利な人で、教育をよく受けた人が来て、その人にお願いしたということではいけないのだろうと思うんですね。当然のことながら、この人たちに教育をしたことが、実際の現場でどう役立ち、あるいはどういうことが不足していて、どういうことができて、どういうことができないのか、あるいは、先ほどコミュニケーションの話がありましたが、現場で働くほかの看護スタッフとの位置関係や人間関係その他において大きな問題がないのか、そして勿論、安全面でどうなのかということが、私は非常に大事だと思います。
 安全管理規程はどうでもいいんです。どうでもいいというのは、もっと言うと、安全管理規程に基づいて、どれだけの安全報告あるいは事故報告その他の報告が上がってきていて、それをどんな形で活用し、分析しているのかということにこそ興味があるんですね。安全管理をやっている人は、みんなそう思っていると思います。規程があるから、これを出すことになっていますからということで、出てこないことは、みんな経験しているはずです。ですから、それぞれの施設がどれだけの報告書を得て、どれだけの評価をして、どういうフィードバックをかけているかということこそ見せていただきたいのに、今回の発表の中には全くなくて、こんな規程でやっています。それも、規程もつくりつけみたいな規程が出てきて、こんな状況で本当に始めていいのか。就職しているのですから看護師さんとして働いていただくのは結構かもしれませんが、この養成課程の事業として認めるのは早いのではないかなというのが、今ここで私がそういうふうに言ってしまうのは問題かもしれませんが、全体を見て得た印象は、正直申し上げてそういうところです。

○星委員 
 要求されていないので出していないということだけなのかもしれません。ただ、私が危惧しているのは、欠席裁判みたいですけれども、先ほどの北海道が出してきた規程を見ると、単に国から出されたものを、ただ印刷して出してきたとしか見えない。そうすると、そこから推察すると、実はそういう安全管理については十分でないのではないかと私は推測をする。これは憶測ではなくて、推測をします。したがって、それを否定するだけの実態というか、それがわかるような説明をしていただかないと、ここでにわかに、安全対策に問題がないので、この認定特定看護師(仮称)試行事業として、この人たちを認めてよいのかということをここで決めるという、この間からそういう話ですから、そういうことになったときには、それはちょっと、ここでにわかにはだめだなというのが私の印象なので、ですから、ぎっちり説明をしていただいて、納得がいくところまで来れば、私はそれを別に否定する気はありません。

○星委員 
 少なくとも、私たちが目指そうとしている特定看護師というものが、本当に必要な、世の中のためになるのだとすればという前提で議論をする場合に、私は、むしろ拙速によって本来なら進める到達点まで行けない可能性があるとすれば、それはむしろマイナスだろうと思うんですね。
 ですから今回、「いいじゃないか、やってみようじゃないか」と言って、でも、やってみたら「こんな準備が不足してだめじゃないか」でだめになってしまうよりは、きちんとした準備をして、そしてその評価の話や何かをきちんとした上で、うちの医療圏における特徴がどうだというのではなくて、全国区なので、全国の看護師さんたちの働きようとしてどうなのかという話に持っていかない限り、私は、制度としては成り立たないのだろうと思うんですね。
 ですから、先生の熱意や地域で頑張られていることを否定しているわけではなくて、あるいはこれから目指そうとしていることを否定しているわけでもなくて、むしろ医療を、協調してチーム医療でやっていこうということを考えるのであれば、そういう準備をきちんとするべきだというのが私の趣旨です。

神野委員 
 先ほど大谷局長は、医政局は震災のことばかりやっていましたとおっしゃる割には、この知らない間に試行事業の準備を着々と看護課はやっていましたよねというのは正直な感想です。この震災対策で、この議論は一回止めるべきだったのではないかと思います。むしろ議論をやらないまま進められたことに対しては、いささかいかがなものかと思います。
 それから、いろいろなことがあるのですけれども、特に小寺先生からお話のあったことに2つコメントがあります。1つは、本当はここで示された業務は、特定看護師(仮称)ではなくて、一般の看護師さんの業務を広げる議論でできないものかということです。私は、前からここでも話しているように、一般の看護師さんの業務をもう少し拡大するような方向性というものがあってもいいのかなと思います。
 それから、もう一点ですけれども、特に、私のところも能登半島で医療をやっておりますので、過疎地でございます。よくお気持ちはわかるし、いろいろな業務を医師以外のチーム医療としてやっていただきたいという気持ちはよくわかります。
 この中で、特に先ほどおっしゃった離島あるいは僻地といったようなところでの役割ということになってくると、問題は、権限と責任の問題になってくる。今、医師の包括的指示のもとで特定医行為を行うというのがここの非常に大きな大前提なのですけれども、特に、感染症とか救急に関しては、施設内ですので、医師の包括的指示というのは何となくわかるわけですが、外来診療や離島、僻地等での診療、そういうところで医師の包括的指示って一体何ぞやといったものの議論をきちんともう一回しないといけないと思います。何でもござれという、何をやってもいいよという包括的指示なのか、それとも、インフルエンザの場合はこれで、風邪をひいたらこれで、捻挫だったらこれでという包括的指示を全部出すのかという、包括的指示が何ぞやということがないと、この議論は進まないのかなという気がいたします。
 さらに、先ほど小寺先生がおっしゃった開業をしてもよろしい、処方を出してよろしいなどといった看護業務を増やすということの中身は、特定看護師(仮称)ではなくて、NPそのものではないですか。ナースプラクショナーですよ。権限と責任がある新しい職種であるNPを、どうもこの大分の大学と佐伯中央病院さんは、目指していらっしゃるのではないかと思いました。
 質問ですけれども、先ほど申しましたように、包括的指示のあり方というのは、小寺先生のところ、あるいは鮎川先生のところは、具体的にどういう包括的指示を出そうと思っていらっしゃるのかということをちょっとお聴きしたいなと思います。

英委員 
 僻地において、仮称ですけれども、この特定看護師がどういう業務を今後担っていって、そして僻地医療を支えていくのかというのは、私にとっても非常に関心のあるところでございます。
 ただ、神野委員がおっしゃるように、では、それは看護師によって、業務を拡大することによってできるのではないかという議論も当然のことながらあるので、その資料の中でも、先ほど甲斐参考人がおっしゃっていただいた資料の一番最後の課題と要望のところで、離島や無医地区、あるいは特別養護老人ホーム、これも医師が常駐していないというようなところで、特定看護師が実際にその業務を行うことができるかどうか、また、できるとしたらどういう条件整備がと、これは、まさにこのワーキンググループが今後議論しなければいけないことなのではないかと思って伺った次第です。つまり、現場において最初の1年目というのは、医師の指導のもとで、また一緒に動いていかなければいけない、それが当然だと思うのですけれども、では、2年目、3年目、だんだんその業務を担っていったときに、果たして、なかなか医師がいないような地域において業務を行っていって、そのときに、どのような医師の包括的な指示がなされたのか、また、それが適切だったのか。それからまた、そのときに患者さん、本当に受けた人たちがそれを喜んだかとか。多分、本当だったらお医者さんにしてほしかったんだというような意見もあったのかもしれないし、そういうところもきちんと出していただきながら、ここで議論していくべきなのかなと思っています。
 そんな理解でよろしいのでしょうか。ちょっと質問とかそういうのではなくて、このワーキンググループのあり方としてそういうものなのかなと。神野委員がおっしゃっていたのも、実に包括的な指示というのは非常に難しいのではないかというのは、まさに私もそういうふうに痛感するところでございます。

○竹股委員 
 およそ医療にかかわっている者からすると、特定看護師のみならずとも、一般の看護職であっても、程度の差こそあれ、侵襲性のある、いわゆる危ないことをせざるを得ないことが、初期の段階であるわけですね。ですから、組織としての安全性というのは、ベーシックには特定看護師とかということに特化しなくても、そこでどのように担保するのかということは当たり前のようにあるわけです。だけれども今回は特にということで、こういう形でかなり慎重に出されたなという印象を受けています。
 それで、これについては、安全管理対策がともかくあって、そして、何かあればこういう対応をしますよということであるわけですから、そこはそれでよろしいのかな思いました。
 ただ、もう一つは、今回のこの特定看護師に関して、侵襲性の特に高い医療行為であるがゆえに、もっと厳しくやっていくべきだということで話し合っていると私は理解しているのですけれども、皆様方の発表を聞いて思ったのは、先生方の話とちょっと通ずるのですが、包括指示というのは、確かにこの中でも余りきちんと話し合いをしてはいないのです。ですから、それぞれの解釈があるとは思いますが、私の理解は、今お話が出ましたように、基本的に、そこのその施設なり、あるいはその特定看護師を指導する指導医が認めたプロトコールがまずきちんとあって、これもかなりきちんとそろっているなと思いましたが、それがあって、そのプロトコールに基づいてやるのだということが保障されているということであればいいのかなと思いました。
 ただ、一番気になったのは、プログラムのところです。確かにまだ十分なプログラム立てではないなという印象を受けました。つまり、1年間の間に計画されていることがざっくりし過ぎていて、先ほどの評価ではございませんけれども、やはり特に技術評価などは、これで本当に手を離していいのか、それともずっとべた付きなのか、その辺のところが評価として見える化していませんので、その辺をもうちょっときちんと計画立てていくということがあれば、大筋のところでは、私はやっていけるイメージが持てました

真田委員 
 私は、星先生の御意見とは異なりまして、よく資料は整えられていると思います。というのは、私は先回欠席していてわからないのですけれども、先回、この募集要項が出て、それをゴーすることのサインを出して、そして今回この申請書が出ているわけで、その募集要項に沿ってすべての資料は整えられていると私は思います。
 先生方がおっしゃっている評価の項目に関しては、今回その評価を何にするかということに関しての討論は、先生方の皆さんから、達成状況を評価するということまで含められていますけれども、事業の目的自体が、この募集要項を見ていただけますか。○の2つ目ですけれども、結局、当該看護師の活用状況や業務の実施状況を検討する資料を収集するものであって、これを達成できたという評価を求めるというところまでには、今回の事業が行っていないのではないかと、私は、求められていないのではないかということが一つここからうかがえると。でも、先生方は達成状況を求めている
 もう一つは、星先生がおっしゃった中に安全対策のことをおっしゃいました。やはりこの事業をするときに一番大事なことは実施状況であり、その実施状況に対して評価項目は安全対策になっているなと、この資料から読んでいます。ただし、安全対策に関しての病院の体制の資料を出しなさいというのが厚生労働省の一つの要件であったのに対して、もう一つどうしても出さなければいけなかったのが、この要件の3ページ目に(4)実施基準がありますね。その2つ目に、安全管理に係る組織に関して、緊急時の対応に対する手順、患者、その家族に対する説明・相談プロトコール、3つ目に業務・行為におけるプロトコールを定めるということに関して、これをしっかりすることで安全対策をこの事業において担保するということを記述してあるのだと思います。ですから、それに関しての内容も出ていらっしゃって、ただ、その内容に関して、評価可能なのかということに関しては、今、私は言及いたしません。
 資料はきちんと出ている、それと、実施状況を見るものであると。その資料にするものであるという事業であるならば、満たしているのではないかと私は考えて、星先生のお話に関しては、私とは意見を異にするということを申し上げました。

○真田委員 
 ただ、もう一つ付け加えていいですか。先生方がおっしゃっている患者さんのQOLの向上とか、医師の仕事に専念できるようになったかとか、待ち時間が短くなったかというのは、私は次の年の評価に入ってくるのではないか。というのは、プロトコールを見ると、1年間で1人で実施できるまでのプログラムを組んだのであって、そこで患者さんに対してQOLが上がったかという評価は尚早ではないかとは今、聴いておりました。

○前原委員 
 特定看護師、それからNP、その前の認定看護師、それから専門看護師がありますが、その中で、やはりニーズとしては、プライマリーとか糖尿病の外来とか、それから、英先生の地域在宅医療、それから救急ですか、そのことに関しても順当に出てきているのだろうと思います。
 そして、この特定看護師の業務試行事業ということで出てきた中で、医療安全、安全ということばかりやって、それは非常に大事だと、それは星先生がおっしゃるとおりなのですが、僕が三十何年前に初めて医学部を卒業して外科医になって、そのときは、上司の先生に金魚のふんみたいについて行ってトレーニングをし、勉強した者の模様というのがここには書かれているのだと思うのですね。
 この特定看護師さんになるに当たっても、先ほどお話がありましたように、今やっているという、やらされているかもしれないが、やっていることを承認(コンファーム)するためにも、きちんとした安全を担保して、この業務試行事業というものがやられるべきだということに関しては、そうだと思います。ところが、僕たちのオン・ザ・ジョブ・トレーニングですけれども、それがかなりのポイントを占めてくるのだろうと思います。
 そして、最後に質問ですけれども、欠席裁判と言って申し訳ないですが、星先生がおっしゃったように、北海道がんセンターの話ですが、ニーズとしては、確かに感染管理というのはあるのだろうと思いますけれども、この中の、では看護協会がやられたこの認定看護師さんとどこが違うのかと。そして今、それをどこの大学でやられているのか。では、どうして北海道のがんセンターでやるのか。そして、これはくしくも座長がおっしゃいましたけれども、インフェクシャス・コントロール・チームの中でやるからいいのですよねといった場合には、この特定看護師というものはどういう位置づけになるのか。ただ、看護業務が拡大した、そこを認めてくるのかということで、僕の質問としては、北海道がんセンターのところの感染コントロールの、どういう活躍をして、どういう意義を求めて看護協会としてはやっているのかということを聴きたいと思います。

○井上委員 
 多分、今日のワーキングでいろいろ申請内容を見て、それを推進会議に上げて、これでスタートしていいのかどうかというところを今、話し合っていると思うんですが、ちょっと別の角度での提案なんです。確かに震災等がありましたが、出てきたところが1大学1課程で、2施設ですけれども実質は1医療法人だと。この養成試行事業には16大学32課程、それからBは3課程でしたか。3課程のうち、今日は2課程出てきているのですが、要するにA課程の、要するにCNS課程の修了生は、この業務試行事業には現実的に乗れない状況があるのですね。それは、CNS専門看護師の認定試験が今年の暮れにあるためで、こちら(業務試行事業)に重点的に力を注げないという事情があるのですね。
 ただ、やはり看護師の役割拡大ということを、一部の人だけが乗れる制度ではなくて、看護全体の役割拡大とするなら、やはり幅広いデータが必要だし、乗れない方が悪いというのではなくて、先ほど目的にも情報収集というものがありまして、私は2月の段階にでも、これは専門看護師の修了生は乗れない、だから、A'でもBでもいいから、よく座長がおっしゃられる鶏か卵かのところで、立派な鶏がいるのだから、その人たちのデータも取ってほしいと申し上げたのですが、見事に無視されました。
 確かに養成課程を経ていないというのはありますけれども、そんな厳密なことを言っていたらデータなんて集まらないと思います。養成試行事業に応募しているのは16大学32課程ですが、今現在、CNSはちまたに650人いますし、養成課程は100を超えております。そういうところの乗れないデータは出てこない方が悪いで無視してこのまま進めていいのかというのを私はとても危惧しているのですが、この業務試行事業調査のゴーサインとともに、もう少しデータを広く集める方法を考えていただきたい。この後、続々出てくるのならいいですが、そのあたりも少し考えていただきたいと思います。

○星委員 
 すみません、この後、私は震災対応で福島県医師会に戻らなければいけないので、防災服を着てやりますけれども、その前に、今日ここで私が評価し切れない、評価というは、つまりゴーサインを出していいかどうかというのは評価し切れないというのが私の印象だと最初に申し上げて、やはり議論した上で、真田先生はそうではないとおっしゃいましたが、私は、もう少しきちんとした形で、追加の資料も得た上で議論すべきだと思っています。
 非常に印象的だったのが、須藤参考人が、私たちが30年これをやっていました、若かりしころという話と、小野参考人が、地域での求めがあれば、それに応じて、またその中身も考えていかなければいけないという、これもある種の、この2つの過程といいますか、2つの違いを如実に表しているものなのだろうなと感じます。というのは、鮎川先生のところでやられようとしている、あるいは多分北海道もそうだと思いますけれども、現に認定なり何なりという形でスタッフとしてかなりのことをやっていらっしゃるところ、そこが、いわゆる看護師の業務拡大というような意味合いで目指しているもので、比較的理解可能なんですね。
 大分の方は、先ほどの先生の熱意はちょっと置いておきますと、地域に求めがあれば医者みたいなものをやるのだというふうにしか残念ながら私には聞こえなくて、むしろそうではなくて、その地域に足りない医療資源を看護師さんたちがどういうふうにするのかということの整理をした上でないと、ここはちょっと怖いなというのが正直なところです。
 特に、簡単に言うと、多分北海道と鮎川先生のところは、看護師さんのスタッフとしての仕事の拡大、したがって、看護業務の拡大として比較的理解可能な範囲。しかし、小野さんのところでやろうとしているのは、まさにNPづくりでありまして、全くそれとは異なるのですね。そこを同じ特定看護師(仮称)というふうにずっとここまでも言い続けてきているし、今、包括的な指示の話が出たときも、同じところで立ち止まるわけです。一体何ですかと言ったときに立ち止まる理由は、やはりどっちかというとPAに相当する人たちというか、スタッフとしてやっている看護師職の人たちの業務拡大という一連のものと、NPというものをベースにしているお医者さんの代わりをする人をつくろうというものの混在が、ここに来ても、やはりここでみんなが、何かどうも違和感があるなというのは、多分そこなんだろうと思うんですよね。
 ですから、それをどっちがよくて、どっちがだめだというのではなくて、やはりきちんと議論をして、では、NPを目指しているこの過程においては、では、どこまでが、どういうことで包括的な指示に基づく特定看護師という、今、少なくともみんながもやもやっとしながらも持っているものの中に封じ込められるのか、あるいは封じ込めずに、やはり逸脱するのか、その辺の議論を経ないと、やっていいですよというのはなかなか厳しいだろうなと私は思っています。
 時間なので、私は失礼するので、あとはお願いいたします。

小松委員 
 今日の論議は、この業務試行事業の業務範囲ということで、看護師の業務を拡大していくという部分では、多分ハードな部分がかなり資料として出てきていて、安全を行為として行っていくということがそろえられたのだろうと思います。評価のことも出ていたし、星先生がおっしゃっていたように、かなりプライマリーにケアをしていくというナースの本来的な看護業務とは何かというソフトの部分は、やはり論議をするべきだし、須藤さんとか中田さんがおっしゃったように、特定の医行為をすることというのは、看護師は全体を見るとか、チーム医療をきちんと連携していく力がなければできないとか、生活指導を行うことが看護師ができる中でそういう行為を取り込んでいくと非常にいいのではないかというような意見があったのですね。
 その辺の能力的な部分というのが、多分一つの評価のポイントとして、この業務の調査で、情報収集なのですけれども、それも是非取っていっていただくことが必要なのではないかと。ハードな部分の医行為の安全という部分と、本来的な特定看護師の働き、鶏はどういう姿なのかというところは、限定した領域では非常に見やすいのですよ。感染のところは、例えば、おっしゃったように、感染症の診療プロセスの中に医行為を取り込んで、より安全性をケアの中で担保していくという方向性がすごく見えるのですが、やはり大分の方の部分というのは、では一体何なのかというところは、少し広がっていてわかりにくいところがあるし、そこは地域にすごく大事な部分なので、そこはやりつつ、肝になるもの、医行為の安全性と、もう一つ、看護として役割拡大して、どういう鶏なのかという、その両方をやはり車の両輪としていければいいかなと思います。

竹股委員 
 理論武装というか、先ほど来医師の代わりにやる仕事というような言葉がずっと出るのですね。わかるのですけれども、ただ、私、あるいは看護職としての気持ちは、医師の代わりにやるというような方向ではなくて、あくまでもここのそもそも論で、このワーキンググループの前のチーム医療の推進会議から2年にわたって現在に至るまでやっているのですが、医療の総体をどのように両者が担うのかというところから入っていると私は思っているのです。ですから、たまたまという言い方は語弊がありますけれども、医師が担っていたこと、医師がここまでやるのかというぐらい担っていたことを、ほかの医療の従事者たちがどのようにできるのか、それから、看護もそうですね、看護が担っていたことを、そのほかの医療従事者がどのように担えるのか。つまり、医療の総体を、ガラガラポンではないですが、どういう人たちがどのような学びなり資格なりを持たせてやるのかという、ある意味、もっと医師の代わりに何をやるのだということではない、もうちょっとレベルの違う話の中で検討したいと私は思って今までここに座っているのですね。理論武装ではないのですけれども、そういう意見です。

○前原委員 
 皆さんももう何度も話していることですが、医療を看護師さんと医師と、それからほかの方々とどうやっていくか。竹股委員がおっしゃるとおりで、医師の代わりに看護師に何ができるのか、そのことを議論しているのではなくて、今の日本の医療がどういう状況なのかというこの、医療崩壊という言葉が使われていますが、これだけ忙しい、各いろいろな分野がありますが、その中で、ただ看護師さんの業務拡大だけで、医政局長がいらっしゃらないけれども、医政局長の通達だけで今までやってきたわけですが、その看護業務のただ拡大だけでやっていたのでは、この医療の今の忙しさなり、これから高齢化、いろいろなことに対しては太刀打ちができないということで特定看護師というのが出てきたのですよ。ですから、これはここにも書いてありますとおり、「本事業は、新たな枠組みの構築に向けて」ということですよ。ですから、看護業務の拡大だけでできるのであれば、僕は、そのことに関してこういうワーキングをする必要はないと思います。
 ただ、座長がおっしゃっているように、どんどん飛んで行って、NP、PAになってしまうのではないかという危惧があるかもしれないけれども、それがいいことであれば、皆さんの御論議の中で、いいことであれば、それはそこまで行けばいいのだろうと思うのですね。それは、何もかも質のいい医療を国民に提供するためには、もう何かアクション起こさなければいけない時期だということです。ただ、看護師の業務拡大だけではだめだと僕は思っています。

秋山委員 
 業務範囲のところで包括指示の中身の記載があって、私としては、特定看護師のさまざまな教育課程のところでは、すごくたくさんの項目を演習なりしてくださっているけれども、勤めるところのそれぞれの施設に合わせて、この業務範囲に結構特徴が出てきていますし、私が関心があったのは、老健施設では、かなり地域とかぶるところがありまして、終末期患者の死亡確認等に関しても、ここだけですが、もう入れてくださっているのですね。こういうことは、医師の代わりというよりも、やはり患者さんや家族の立場に立って、それは早くして、安寧な状態にしてあげたいというところで、24時間以内に医師が診断しなくても、確認が取れればケアに入れるというのは、地域の中では実際に本当にあることですし、そういうことがこれからの超高齢化社会の老健とか特養とか地域とか、そういうところでは本当に求められる内容だと、私はこの1項目だけ見て思いましたし、そういう意味で、一つ前へ進んでいっていただければなと、私としては、感触としては思いました。

  ☆

おお! 有賀委員が話さないと、委員全体の意見がわかりやすい!

てゆーか、いつもとまったくおんなじパターンです。

でも、回を重ねるに従って、それぞれの委員の「やりたいこと」が固まって、じわじわと、悪い意味でのムラ社会的な会議の完成が近付いているようです。

星委員にいっぱい喋らせて、失言を待って、言質をとって、お役人さんが書類化する。んでもって、お役人さんがもっていきたい方向へ誘導するために、書類上で『委員の意見に反論する』。「ここがクリアされないと賛成できない」と言わせたらこっちのもの。今後クリアします、はじまったらクリアしますと書類にちょこっと書くだけで、「反対しない」に軌道修正させる。書類内容をトータルで読めば「委員を黙らせるために書いたけれど実際には履行されない部分」がでてくることでしょう。

委員の立ち位置が完全に定まっているため、意見は平行線どころか「役所側の決めたゴールにたどり着くまでは何千回でも拷問のように委員会を開催するからヨロシク」という、人的資源をものすごく無駄遣いした状況になっています。震災なんて関係なく資料をつくる「厚労省側」の人たち(委員含む)が圧倒的に有利。役所の決めたゴールを否定する資料を役所がつくるはずもなく、役所の決めたゴール以外にたどり着くためには、審議会の委員が自前の資料を大金はたいて用意した上で、他の委員を転向させなきゃならないわけですが、普通にやってちゃ無理な話。巨人ファンしかいない居酒屋で、阪神の応援をしてもらうためには、どれだけ苦労しそうなのかを想像してください。

この図式は、

「村のみんなが仲良くなる場所が欲しいよね」という目的が、「とにかくハコモノの建設をするんじゃい!」「補助金をもらうんじゃい!」「うちの近所につくるんじゃい!」「いやいやうちの近所につくるんじゃい!」「中に高級レストランをつくるんじゃい!」「喫茶店もゲームコーナーもカラオケもボーリングも映画館もいれるんじゃい!」と前のめりになって、当初の目的を忘れるというか殴り合いの喧嘩をはじめて、仲良くなるどころかものすごく険悪になって、「いまある公民館を増築するくらいでいいんじゃないの?」「すでに仲良くなるための場所は喫茶店とか定食屋とかカラオケボックスとか、いろいろあるんだから、そっちに集まればいいじゃん」といった建設反対派を、「公民館の隣に建設して、公民館とつなげる通路をつくるから、公民館の大増築と実質一緒だから」「今ある専門店とは何らかの連携をする方向で別途検討しますから」「大人数が一度に集まれることが大事なんですから」といった言葉で黙らせ、それでもだめなら建設推進派の村長と村議会が中心になって村八分にしていく

という、いや~な物語展開の、中ほどまで進んでいる気がします。重症です。

正常化しないかなぁ・・・(注:しませんでした。その後の二回で悪化しました)

  ☆

前回欠席の真田委員は、「評価なしの事業なのに、みなさんは評価を求める。おかしい」といったことを言うのですが、「みなさん(このWGの委員)が評価を求めているのに、評価なしの事業で進んでいることのほうがおかしい」という思考にはならないようです。

最後のほうでは、竹股・前原コンビが、『我々は、看護師の業務拡大の話をしているのではない。医師の代わりに看護師に何かさせる話もしてない。もっと大きなことを議論しているのだ!』的なことを言い出します。

嘘っぽいなー。

NP狙いなんだから、「医師の代わりに看護師が何をするか」と「一部の看護師だけ、大きく業務拡大(処方権と調剤権の侵害)する」話。

「我々は、(宇宙平和推進くらいの)もっと大きな話をしているんだ!」と言いながら、学校の屋上に落書きする権利を主張されている気分。

「みなさんの」議論の中で「いいこと」であれば、「このWGで」、特定看護師をNPと同義にしちゃってもいいよね? と、前原委員は述べているわけですが…。そーゆーことまでやっていいって、本会(推進会議)から言われてましたっけ? 前回の推進会議では、WGが本会無視で先走っていることに対して、不快感~な展開だったはずなんですが。

※今回の議論は、「試行事業」の申請に手を挙げたところが少なくて、しかも「どうも、NPの養成と勘違いしているらしい」ことから、「主旨が違うんだからそのまま申請受理なんかできるか!」と星委員が反対し、他の委員が「でも書式は満たしているんだから別にいいじゃん」と賛成傾向。この審議会の委員の方々は、試行事業なのに、趣旨を理解していない相手に教育を任せて平気だというのですから、理解不能。「エマ」並みのガチガチの本格メイドさんを養成してね、という主旨を理解していない「学校」に入学させたら、ケチャップでオムライスにハートマークを描く能力が著しく高いアキバのメイド喫茶のメイドさんが養成されちゃうわけですが、それでもいい、むしろそれも萌える、というノリで突き進んじゃっていいものなのかなぁ…。

続きまして、「本会」の様子です。

  ☆

第6回チーム医療推進会議 議事録

○日時 平成23年4月18日(月)16:00~18:00

○議事

太田委員
 私は、在宅療養支援診療所という立場でこの会議に参加させていただいております。質問は老人保健施設に関わることです。ここの構成員の方々に具体的に老人保健施設で何をやっているかイメージすることが難しいのではないかと思いまして、私が質問させていただきます。
 老人保健施設というのは、介護保険施設で、基本的には入所者全員が要介護認定を受けています。その対象となる疾患の大部分は認知症、脳血管障害だと思います。もちろん運動域の疾患もありますが、運動域の疾患単独では重介護と認定されることがないので、必ず何らかの合併症を持っていることが多いわけです。そういった方が100名いる所で教育をするわけですが、内容を見ますと、糖尿病のスキンケアの問題と看取りが、提出された書面には書かれています。実際にこの100名の方々の中に糖尿病の方がどのぐらいいらっしゃるのかをお聞きしたいと思います。
 いわゆるインテンシブケアの場面ではなく、ロングタームケアと言われている領域ですから、生活支援医療が中心になります。生活支援の医療というのは、医療が介入した妥当性の尺度がQOLを高めたかどうかということになって、標準的医療が必ずしも必要な人たちだけではないのです。仮に骨折したとしても、本来は手術すべきですが、保存的に診ましょうという判断が必要な人たちです。したがって、最終的には看取りという場面にも遭遇するわけですが、看取りの、具体的には死亡診断までしてしまうのかどうかということです
 3点目にちょっと気になったところは、薬剤師や放射線技師、歯科医師とはどのような係わりが老健の中であるのかということです。もちろんPT、OT、STは勤務することになっていますが、その他の職種、管理栄養士がいる場合は多いと思いますが、その人たちとの連携、特に薬に関しての連携は包括的な中で運営されていますので、難しいかなという気がしました。質問はその3点です。
 ただ、私はこれを聞くことが老健で手を挙げたことに関してはあっぱれだと思って、むしろ後押ししたいという立場です。ですから、老健のアイデンティティを確立する意味でも、老健で特定看護師の教育ができることは、非常に素晴らしいことだと思っており、ネガティブな立場での質問ではありません。ですから、100名の中の基礎疾患と看取りにどう係わるのかということ、薬剤師・放射線技師・歯科医師との連携をどう扱っていくのかという3点をお答えください。

○太田委員
 実際に老健施設には医師が常駐していますので、24時間見ていないということはないです。夜間に亡くなったときに死後の処置を開始できるかできないかというのが、非常に大きいのです。死亡診断書は翌日、医師が発行してもいいですし、患者を診断しないで死亡診断書を記載することも可能ですが、医師が死亡確認をするまで、死後の処置をしないまま待っているということが一般にあるわけです。そうなりますと、亡くなったということをナースが判断して、そのまま死後の処置に移行できるという意味合いかと思って、私はお聞きしたわけです。

○太田委員
 道義的な問題として、主治医が判断しないまま死後の処置に進むことに対して、ご家族がどういった気持を持たれるかという問題は残っていると思います。現行の法律の中で、すでに行えることではないかと思っています。

○藤川委員
 まず確認いたします。資料2と資料3を同じグループにされていますが、佐伯中央病院の医師数14名(非常勤含む)の常勤の数と、鶴見の太陽の医師数4名のうちの常勤の数です。今回の事業に係わる担当医を見ますと、同じメンバーが含まれているようです。年齢、診療科、専門医を見ますと、1名だけ23年臨床経験の内科医は違うようですが、こうなった場合に、医師は同じ時間帯にどちらかにしかいられないわけですよね。本事業に携わる医師はお互い4、5名と書いてありますが、実際にその時間帯には片方にしかいられないわけですよね。たぶんメインは急性期の病院だろうと思います。こちらのほうが当然忙しいですから。本事業に本来、常勤として携われるのは1名ではないかという気がします。老健自体が大体1名だと思いますので、こういう表現はいかがなものでしょうか。常勤4名で見ているようで、安全性があるように認められますので、こういう表現はしないほうがいいかなという感じがいたします。
 先ほどの飯塚病院は、私も筑豊労災病院におりましたからよく知っています。非常に忙しかった。ただ問題は、夜間の救急などは非常に多いですよね。100名とか200名とか言われていました。特に私が知っているころは小児科です。最近、特に小児科には女性医師が多いのですが、小児科の急患がたくさん来たときに非常に大変だと。女性医師が患者を診ても急変する場合がありますので、家族からのクレームが非常に多いですし、それを忙しいということで、果たして特定看護師が医師の不足分、最上のトリアージやプライマリーのところを代われるかというと、私は荷が重いのではないかと思います。医師の代わりをするほどトリアージナースができるのか。
 本当にリスキーな所ではない所ですね。例えば最初のキョウシャを取るとか、そういう段階は全然問題はないと思います。しかし今回の特定看護師というのはそういう所だけではなくて、非常にリスキーな所までチェックするのです。先ほど有賀先生が言われたように、A・B・Cランクがあると、Aという非常にリスキーな所まで行こうとしていますので、我々日本医師会としては反対しています。我々は、Aのようなリスキーなものは、あくまでも医師がすべきだと。Bのいわゆる安全はどうかなという所は、今回の実施事項でチェックする。安全性は高められているけれども、まだやったりやらなかったり医療機関が迷っているようなCの所は早速、特定看護師に限らず看護師に業務を拡大して、医師の最初のトリアージの部分の負担を取ってやる。それで十分できるのではないかと。
 我々日本医師会が言っていることは、看護師の全体的なレベルアップによって医療安全を高めると同時に、医師の負担を軽減することです。一部の看護師にしても、結果的にその看護師がいない場合はできませんから、同じ5年、7年の経験を持つ看護師であれば、すべて標準的な看護レベルを上げてやっていくほうが、最終的にどういったナースをへき地医療に送っても、救急医療の現場や災害医療に送ってもできるのではないでしょうか。そういう全体的なレベルアップをしたいというのが、我々日本医師会の希望です。

○藤川委員
 大学院を卒業して特定看護師の業務で来た学生より、現実に優れている看護師が全国の現場にはいるのです。救命センターなどは特にそうです。有賀先生の所など、いっぱいいらっしゃると思います。そういう救命救急や手術場での専門の看護師というのは、私も数多く知っています。後から出てきた人たちを特定看護師ということで位置づけても、現場ではその肩書きよりも実力はこんなに違うわけです。実際にできる人はいっぱいいます。
 大事なのは、いま現実にできる人たちをどうきちんとするかです。たくさんいらっしゃる。その人たちを早くそれなりの業務ができるようにしてやるほうが先です。「特定看護師を1人つくって、ディーラーで前に進めてその後から来るぞ」などと言っても、早い話、医療の現場からすれば日が暮れます。ですから、いい意味で絶対にここは大丈夫だよという線を早く引いてくれというのが、たぶん能力のある看護師たち、現場で一緒にやっている、あるいは先生たちのような救命の場でやっているドクター、勤務医の声ではないかと私は認識しています。

○中山委員
 今回の試行業務事業を実施する人たちは、看護部に属しているという形になりますね。先ほどの指導医との関係ですがは、普通の看護業務も行う中でこれまでグレーゾーンと言われたり、もう少し踏み込んだ医行為をしたりするときに指導医が来て実施するのですか。それともずっと1日中、指導医と一緒に動いているのですか。その業務の在り方が見えなかったのです。飯塚病院の場合も佐伯中央病院の場合も、看護師は特定の医行為だけをするのか、普通の業務をする中での特定医行為の範囲なのか、その辺を教えていただければと思います。

○中山委員
 勤務するときはほとんど指導医と一緒に、ずっと1日中動くというイメージでよろしいのですね。

山本(信)委員
 お話を伺っていますと、各施設の方々は、薬剤師と連携をするというお話で、大変ありがたくお話を伺いました。その上で、例えば大分の小寺先生のご報告に関してですが、既存の施設で安全管理の委員会ができていて、試行事業でも同じものが移行しているという状態だと思うのです。先ほども甲斐先生から、薬剤師も含めて連携していますというお話でしたが、少なくともこの資料を見る限り、医薬品に関する部分が試行事業の中に相当含まれているのですが、にもかかわらず、既存の安全管理委員会には薬剤師がさんかしていながら、新たな試行事業に際してはに薬剤師がいないというのは、どういうように理解したらいいのか理解に苦しむというのが1点です。
 もう1点は、試行事業に関わる教育側のほうにお伺いしたいのですが、参考資料2-1でも3-1でもいいですが、提供されている大学病院の試行プログラム、例えば佐伯中央病院の例でいえば、たしか向精神薬の薬剤の選択という項目があると思います。にもかかわらず教育のほうは、演習の中で抗不安薬だけの演習で済ませて、実地のほうで向精神薬に対しても対応されている。精神科領域の薬については、医師もそうですが薬剤師もかなり神経質に使っているはずです。抗不安薬だけの演習で、実地のほうで向精神薬にまで幅を広げるというのは、薬剤師としては理解できません。抗精神薬に限りませんが、それほど簡単な薬なのかなという感じがするのが2点目です。(注:たとえるなら、「ヤドクガエルを扱った経験があればフグやヒョウモンダコも扱っていいよと許可するのはどうよ」? でも、このツッコミは、ポイントがずれていると思います。「じゃあ、本番では、教育演習段階で全部やります」と返されちゃいますよ
 これらはとてもささいなことなのですが、少なくとも連携をしていただけるという意味では、実際に連携があるのだろうとは思うのです。鮎川先生がお話になった中でも、最後のほうに薬剤師と連携するということが書いてありますが、具体的にどのような形で連携するのかというのが全く見えてきません。さすがに手術室や救急の現場などで薬剤師が活躍する場があるかというと、なかなか難しいのかもしれませんが、表現としてそうした記載があるという点で少し気になります。
 前回の看護ワーキンググループの中で、川上純一委員も指摘されていると思いますが、「医師の包括的な指示の範囲」という表現の中で、一体どういう状況で、どのような医行為ができるのかを、もう少し明確にしないと、つまり先ほど医事課長もおっしゃいましたし、座長の永井先生もおっしゃっているように、結果としてそれができるかどうか、どこまで可能かという評価をしなくてはなりません。にもかかわらず提示されているプロトコールを拝見しても、どういうシチュエーションで、どのような行為をするかというのが明確に見えてこない中で試行事業を進めていかれるというのは、薬剤師としてもいささか不安がよぎります。
 特に薬の場合で言えば、「包括的指示の範囲」という所で全部くるまれています。この会議の場でも、包括的指示の範囲というのは調剤された薬剤だという了解は得られていますがどう考えても、例えばTDMを何かしようとか、薬を選択する際に薬剤師とどういう連携を取ってなされるのかが良く見えてきません。かなりハイリスクな薬を使う中で、こうした業務を行うことで治療全体に、一体どういうように影響するのかという配慮や検討なしに一気に進んでしまうことについては、薬剤師としては極めて不安を感じます。もう少し明確にプロトコールなり、どのような対処なのかということをお示しいただいたほうが安全ではないか。そうでないと、折角いいシステムをつくろうとしても、おそらく処方権なり調剤権という議論がまた出てきてしまいます。
 試行事業というのはもう決まったことですから、それを否定するわけではありません。ただ具体的に試行事業をなさることについて、より明確な指標がない状態はいささか気になります。よく有賀先生が、「心配するのはみんな分かっているから」とおっしゃいます。それは私も理解いたしますが、少なくとも試行事業として評価するからには、評価軸というものをもう少し明確にしないと、評価に耐えられないのではないか。それは太田先生がおっしゃった、薬の部分がないのではないかというのと全く同じ議論です。是非その辺りをお示しいただきたいのです

○山本(信)委員
 糖尿病という範囲であれば、むしろ糖尿病だけで特定可能な範囲がどこというように決められるのが至当だと思うのです。にもかかわらず、プライマリケアがうまくできないかもしれないという中で、臨時投薬とはいえ、申請書に示された可なり広範囲な薬の選択を判断するということまで載せられてしまいますと、一体誰が判断するのかという話になります。
 その一方で、たぶんお言葉のちょっとした間違いだと思いますが、処方するのは医師であって看護師ではありません。その指示に従って薬剤師が調剤をするというのは、薬剤師としていささか納得できかねます。もし看護師の処方に従ってというのであれば、冒頭に記載されたあるいはこの場での共通認識である、すでに調剤された医薬品でない医薬品を私ども薬剤師がが扱う形になりますそういった意味から、看護ワーキングンの際にこの項目についてはまさに時期尚早というように、川上純一委員からから指摘ががあったと認識しています。その辺りはいかがでしょうか。

○山本(信)委員
 わかりました。飯塚病院の場合はきちんと薬剤師が医療安全委員会に参加しているので、別に問題はないのです。ただ佐伯中央病院の場合では、少なくとも医療安全の委員会に既存のものと試行事業に対応するものと、その構成メンバーに差がありましたのでご質問したのです。飯塚病院に対するものではないので、その点は誤解なきようにお願いします。

○山本(信)委員
 確かに有賀先生のおっしゃるとおりだと思います。少なくともこの募集要項の良し悪しではなく、具体的に試行して医行為をどう整理していくかという観点からすれば、この試行が悪いとか、看護師の業務の範囲を拡大するのがいけないという意味ではないのです。これをもし進めるとするならば、この会議の当初の目的であった、医師、看護師、薬剤師といった専門職がお互いに補完し合いながら仕事をするという観点からすると、やはり明確にしておいたほうがいいのではないか。それは今後の議論として、野放図に拡大するのは好ましくないと思っておりますので、先生のおっしゃることはよくわかります。募集要項の問題も去ることながら、やはりもう少し明確に見えるようにしていただきたいと思います。

○半田委員
 小寺先生の所は正規の特定看護師として雇用されているのですよね。

○半田委員
 飯塚病院はよその人だから、非常勤雇用だとおっしゃいましたよね。これでは評価がものすごく大きく違うと思うのです。今後の特定看護師をどう雇用するかは、もうお仲間として抱えたというのと、飯塚病院はよその人だからというところからスタートしているわけです。これを評価するとしたら、その人の雇用状況によっては大きな違いが出てきそうな気がします。このことはやはり整理をしておかないと。これで本当の評価ができるのか、どうなのだろうという疑問を持ったのです。もう1回確認しますが、正規の職員として看護師として雇用されているのですね。

○半田委員
 飯塚病院は非常勤雇用ということですね。ここはやはり整理しないと、評価に大きな影響が出るような気がします。

○堺委員
 皆さん評価が重要だと言いながら、例えば初期臨床研修制度でも、正式な第三者評価は全くなされない。ですから今おっしゃったような院内の評価というのは、あまり意味がないと思います。これだけ議論が出ているので、この際、当初はなかったのかもしれませんが、第三者評価をどこかでやるというのをしっかり明示していただいて、それに向けた方策を考えていただければ、非常にありがたいと思います。

○藤本委員
 私は社会保障会議の医療部会にも所属しており、特定機能病院の承認に関しては必ず現場に参ります。医療安全の在り方などについては、その場でいろいろな医療スタッフをつかまえて、「ここの医療安全の責任者のお名前を知っていますか」とやるわけです。すると実際に知らなかったりする。そうすると書面では整っているけれども、現場にいって、初めてわかることがあるのです。先ほどの機能のお話がまさにそれです。ですから書面だけでスルーすることがどうなのかという疑問を持っております。今こうして要項に則った申請書が出される中で、これだけでは分からないものというのがいろいろ出てきています。実際の業務に当たられる看護師の人数というのが、数字として見当たらないのです。1名ずつ看護師のことを書くという所を見ると、ここでは1名だなということは分かるのですが、この事業に当たるの看護師が何名なのかかという記載が、一覧表の中で見当たりませんでした。

○藤本委員
 今後のために、書類の中にそういう欄があったほうがいいということです。そうすると研修する事業に当たられる看護師に対して、指導するスタッフが足りているか足りていないかという話も見えてくると思います。その2点を私は感じました。

○太田委員
 折角、老人保健施設が特定看護師の教育の場になるわけですから、是非とも慢性期から終末期のケアの在り方を学ぶ場にしていただきたいと思います。例えば医師が連れて歩いて、もう終末期だと判断した患者に、熱が出たからといって検査をして、その結果を見て薬を出して、場合によっては点滴をするという、いわゆるキュアの場面で行われる医療をそのまま老健でやるのはもったいないわけです。もう終末期ということになれば、何も積極的な医療介入のないまま、ナチュラルデストを支えるというのも1つの在り方です。そういったところにこそナースの力が出せると思うのです。
 インテンシブケアの場面で、医師がナースを連れて歩くというのも大事なことですが、むしろ老健であればナースが医師を連れて歩いて、これは深い治療をしないほうがいいよとか、このケースに内視鏡はよくないというアドバイスもできるような、イーブンな関係で学んでもらうことも、老健では非常に重要だと私は思います。先ほどの説明を聞いていますと、病院の医療をそのまま老健に持ち込んでいるような印象を受けたので、是非とも発想を変えて、医師とナースが一緒に学び合うということが、老健では大事だと私は思います。

○太田委員
 ホスピス関係のダイイングペーシェントに関しては、バリアティブケアを適用させることに対する合意はあります。ただし、高齢者におけるエンドオブライフケアの客観的指標というのは、医学的整理がないですよね。何をもって老衰と診断するのか。ですからこれからの課題で、それもやはり在宅医療のような所が頑張らないと、そういった物差しは出てこないだろうと思っています。

○坂本委員
 先ほどの丁寧に話をよく聞いてくれたということからすると、ドクターとずっと一緒に回っているというのではなくて、全体的に見ているのだろうと思うのです。そうすると、おそらく1人ではいろいろなことができないわけですから、他の医療チームや介護の方たちや薬剤師と、どのように協働しているかということも、指導の中にも教育の中にも入れていただきたいと思います。これから少ない人数で担っていくときに、ケアを中心にしながらキュアもできるように取り入れながらやっていくという所に、特定看護師(仮称)が入ったとしても、1人だけでは成り立たない。その方がキーパーソンかどうかはわかりませんが、全体で見ていくような仕組みを、いろいろな所でやれるような状況をつくっていくべきだと思います。

○藤川委員
 まず終末期医療の問題については、有賀先生の所でも我々日本医師会でもガイドラインを出しています。ですから終末期ということに関しては、別に特定看護師の問題で考えずとも、現実に現場で終末期の同意書を取っています。医療機関であれ、特養であれ、老健であれ、在宅であれ、それはきちんと取るように、日本医師会としても各都道府県医師会にガイドラインを出していますからいいのです。
 問題は、老健の特定看護師と救命センターの特定看護師とでは、もともと違うのです。ですから特定看護師というファジーな表現は駄目ですということを、我々日本医師会は以前から言っています。やはり救命センターの専門看護師とか、老健専用の看護師などがあると思うのです。その場その場で違うわけですから。ファジーな特定看護師という表現を早くなくして、そこの現場現場に合った専門的な看護師というものをきちんと養成していくことのほうが、本当は現実的ではないかと思っております。

○中山委員
 今回、このような中で試みてくださる施設に対しては、敬意を表しなければいけないのですが、残念ながら数が少ない。これをいろいろ広げていかなければいけないという問題があります。これはワーキンググループでも出ています。
 それと、1つだけ危惧することは、特に大分県立看護科学大学では特定看護師の養成を前面に出し、その人たちの能力がどういう能力かということも規定し、それを佐伯中央病院が受けて、特定看護師として雇用するというシステムをつくるという形で進んでいます。これが特定看護師のイメージとして一人歩きすることを懸念しております。今日も傍聴席に、これだけたくさんの方がいらしています。これが形になれば、こういう形のものが特定看護師の案なのかということで、一人歩きされることが多少懸念されるのです。

○永井座長
 しかし、そこはどうなのでしょう。これで終わりならそうかもしれませんが、今後いろいろなプログラムが出てくるということではないでしょうか。事務局、そこはどうですか。

北村委員
 昨年度に教育を受けた人数がどのぐらいかというのが、たぶん出ていると思うのです。そして今年も2年目が予定されていると。その中でかなりのデータを取らなくてはならないということで、今後、予想としてはどのぐらい申請されるかというのも、かなり重要なファクターかと思いますが、いかがでしょうか。

○北村委員
 そういう意味でも実施予定の業務、医行為をどこまで実習の中でやらせるかというのが、かなり重要なものになってくると思うのです。それで、かなりいろいろな意味での医行為が載せられている。その医行為の範囲をどういう形で進めていくか。先ほどもあったとおりガイドラインとか、それらをしっかりした形で一つひとつつくっていかなければならないだろうと思います。それと老健施設や地域医療の問題など、やはりやり方が違うと思うのです。ですから、それも場面場面によって一つひとつつくっていかなくてはならないと思っているのですが、いかがでしょうか。

○北村委員
 この試行事業を行う上で、責任というものがかなりあると思うのです。やり方を全部その施設に任せるのか、ある程度この会議としての方向性というか、枠組みをはめるかどうかですね。そこら辺の問題はどうなのでしょうか。

○半田委員
 今日の会議の3つの施設の研修は、試行事業としていいのかということが求められているとするならば、太田委員から大歓迎だというご発言があったのですが、老健が試行事業として成り立っているのかというところについては、私はもっと厳選しないとと思います。今回の第1回目で、どこかを注意するで終わったのでは、今後の認定作業が非常に甘いものになってしまうのではないでしょうか。先ほど藤川委員が医師の数のことをおっしゃいましたが、安全管理体制に3人の名前がある中で、1人の方がグループホーム管理者となっているわけです。このグループホームの管理者というのは、老健のスタッフですか。

○半田委員
 事業主体は別でしょ。

○半田委員
 これは事業体として受ける事業ではないのですか。チームという言い方がどうかはわかりませんが、例えば老健施設でやるとするならば、通所とかいろいろな機能がありますよね。グループホームを併設しているというのは、あまり例がないような気がするのです。そうでもないですか。老健だけではなくて、グループホームまで一緒の形でいいのですか

○堺委員
 トータルで見ているのが普通です。問題は、いろいろな施設が個別にあるものが、なかなか難しいのです。医療提供の連携の中でやっているという理解だと思うのです。ですから、あまり不自然ではないような気がしています。

○半田委員
 そうすると、老健施設だけではないということですね

○半田委員
 先ほど藤川委員がおっしゃった、ドクターはどういう状況かということについても、この時間はどなたがいるといった安全管理体制について、やはりはっきりしたことが要るのではないでしょうか。質問に対してのお答えがそういうお答えだったものですから、どういう体制が敷かれているのか、医師がゼロになることがあり得るのかないのか

○半田委員
 第三者評価がしっかりできるのであれば、そこでカバーできると思います。その話を具体化していただければと思います。

○山本(信)委員
 飯塚病院の場合は鮎川先生のお手元に薬があるという状況の下でで判断していますが、佐伯中央病院の場合は書類上は、いわゆる以下の業務を行いますと言って、慢性疾患の中に病名を挙げておられて、具体的な選択の部分については、その範囲を超えてかなり幅広に取られているように思います。薬剤師は医薬品にしかこだわり様がないものですから医薬品にこだわります。例えば高脂血症もそうですし、利尿剤もそうです。対象とする薬剤の幅が広がっていくものを、糖尿病の続発症として捉えるかどうかという点がクリアでない。しかも臨時投薬の中に、抗不安薬から向精神薬まで入っていると、冒頭に掲げている医師の包括的指示の範囲の中で取り扱う慢性疾患と、具体的な医薬品の選択の対象というのは、随分と違ってくるのではないかという気がします。
 そうであれば、なぜ実施機関に薬剤師が関わっていないのかという点について、いささか不思議に思います。そういった意味で安全管理をどうなさるのかということは、やはりもう少し明確にしていただかないと、薬で事故が起きたときに誰が責任を取るのか。調剤した者なのか、それを使った者なのか、選んだ者なのかということも含めて言えば、間違いなく疑義が生じます。施行すること自体に反対はしませんが、調剤された薬剤という前提の中で、もう少し対象とする薬剤の幅を制限したり、をの選択の範囲を狭めたりしていかないと、際限なく広がってしまいます。
 例えば、老健や在宅では試行事業に近いことがきっと起きるだろうと思います。しかし、そこには在宅に関わる医療職種間でそれなりの一定のプロトコールがあるわけです。本日の資料に挙げられた、選択の範囲の違いについては、薬剤師としてはいささか理解に苦しみます。

○坂本委員
 これは想像ですが、いまは詳しく説明されなかったけれども、こういう症状のときにはこの薬、この範囲内でというように、みんな決まっているわけですよね。それをちゃんと説明してあげてはどうでしょうか。それは薬剤師も入って決めているわけですよね。そこを明らかにされれば、心配されないのではないかと思います。

○藤川委員
 老健の問題が出ました。特養などもそうです。その前は必ず医療機関にいて、医療機関から老健に行ったり特養に行ったりするわけです。いま現場で非常に問題になっているのは、かかりつけ医に長年診てもらっていたのに、老健に行って切られた、特養に行って切られた、診てもらいたいと言うけれども、なかなか診てもらえないということです。例えば、往診したりその患者が行ったり、みだりに診療を外にするとアウトだというのが、通知で来ていますよね。いま現場で大混乱しているのです。
 国民の気持としては、かかりつけ医に最期まで診てもらいたいという希望も実際にあるのです。地元の近所の診療所で診てもらっていた先生に、最期まで循環器を診てもらいたい、40年診てもらったのだから、終末期も診てもらいたいという人がいます。少なくとも死を見てくれなくても、処方の薬は可能な限りその先生の指示に従ってもらいたいという患者たちが、老健や特養に入所するわけです。それを看護師が代わりをするということはあり得ないことです。老健であれ特養であれ、そこに嘱託医や常勤の先生がいらっしゃったら、その先生がきちんと処方して、それを薬剤師が処方するという標準的なものは押さえておいて、臨時で微調整をするという表現にしておかないと、大本からメスを入れて処方権ということになると、医師の処方権と薬剤師の調剤権などにぶつかってきます。その辺はやはり注意した表現にしておいたほうがいいかと思います。

  ☆

…とまあ、本会はこんな感じ。すっきりします。

太田委員は、老健や特養にいる「看護師」さんが「死亡時の処置」もやれたら便利♪という視点で、「特定看護師(仮称)は、大歓迎☆」と言い続けているわけです。それが、大きな混乱の元。

老健で便利、救急で便利、入院・夜間も便利、在宅も便利。

そんな理屈で、『特定看護師(仮称)』という名称はひとつしかないのに、いくつもの役割をくっつけようと、委員みんなが、必死になっているわけですよ。

藤川委員の「救急も老健も同じ特定看護師(仮称)だというようなファジーな表現はやめてしまえ!」という考え方は、とてもシンプルでわかりやすいんですが、誰も賛成しないんですよね…。

いつものことですけれど。

  ☆

【おまけ】

こんな本会の様子を、WGに持ち帰った有賀座長がWG委員にどう説明したのか(第13回議事録より)

「私たちのこの会には親会がありますね。先だって、永井先生の会がありましたね。あそこでは、とりあえず参考資料5にありますこれらの施設が特定看護師(仮称)という人をそれぞれ雇って、仕事を始めるということについての議論をしたわけです。そういう意味では、一定の水準で物事が少し進んでいることは進んでいるんですが、その議論の中で、いわゆる特定看護師さんの仕事ぶりの評価、またはその特定看護師さんをめぐる仕事場での、例えば医療安全にしても、その他の職種、つまり包括的に指示を与えるドクターからの評価だけではなくて、先ほどの絵でいうと、薬剤師さんだとか、その他の職種の方たちが一緒に働いて、特定看護師さんとともに仕事をしているという話になるので、そういう意味での評価ということも加えていくということも、少し議論されたのですね。
ですから、今、御説明をいただいたことプラスαで、少し周辺に広がるような議論があってもいいのではないかなと思うので、その辺は事務局の方から、場合によっては少し追加していただくことがあるかもしれない。あのときどんなことを言っていましたかみたいな話で聞くかもしれませんのでね。そういうことでよろしいですね。
 親会では、先だって今、お話しの参考資料5にありますそれぞれの施設からの方に来ていただいて、特定看護師さんの仕事がちょっとずつ始まるよということについて議論しました。その中で今、お話ししたように、出発のときの書類そのものは、厚生労働省からそろえろと言われたものを忠実にそろえていたわけですけれども、本当に仕事ぶりをするという上では、周辺からのさまざまな意味での評価が必要だという議論があって、私が今、発言したような付録が付いた次第であります。
 ちなみに、この前の会のときには、たしか4つあって、北海道からの施設もあったんですね。皆さん覚えておられると思います。星先生が、書類の中身が雑だと言って、お叱りをいただいたあれです。該当の施設の事情によって、当面撤収されておりますので、今のところ参考資料5のようになっているということであります。」

 ・・・なんだか、印象が、合致しません。

 今回の「実験」とは逆に、ほぼ、(事務局と座長と有賀委員の発言以外は)無視された報告のようです。話を聞いてきたはずの人間がどのように報告するかで、議論内容は簡単に変わります。親会に参加しているWG委員および事務局職員は、この報告でOKなんでしょうかね…。

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

JASDIのJASDIによるJASDIのための「専門薬剤師」認定?

This Bible is for the government of the people, by the people, and for the people.

Q.バナナは、おやつにふくまれますか?

Q.この認定資格は、医薬品情報を扱う能力の評価に含まれちゃうんですか?

  ☆

毎度おなじみ、『調剤と情報』の五月号。

巻頭のインタビューの感想を、とりとめなくテキトーに書いてみます。

  ☆

「がんや感染など各領域で専門薬剤師制度がつくられるなど、薬剤師の専門性発揮が求められている

という、主語が不明で、誰から「求められている」のかピンとこない、論文の出だしでよく見かける(※おおむね、論文執筆者本人が求めているか、執筆者本人が『世間はそうもとめているはずだ』と思い込んでいるか、回答誘導系アンケートや誰にも検証されていない論文の結果を取捨選択して『○○層は求めている』という結論に合致するようにしているか)自作自演?から始まる時点で、なんだか緊張してしまいます。

震災によって、「薬剤師は、なにもいわれなくても、今いる場所でできる最大の専門性を発揮する生き物である」ことが明らかになったので、

「薬剤師の専門性発揮が求められたとき」に大事なことは「環境への適応」であって、認定されているかどうかではない・・・という結論でいいんじゃないかと思いますが…

昨年の十月の段階では、JASDIは、そう考えなかったらしく。

『医薬品情報専門薬剤師』という民間認定資格をつくると言いだしました。

DI「専門」薬剤師。

まるで「毎月日経DIを読むことを宿命づけられた薬剤師」のようです。(たぶん違う)

インタビュー記事のJASDI会長によれば、「医薬品情報全体を扱う役割を担う薬剤師が必要」とのこと。

「医薬品情報全体を扱う役割を担う薬剤師」が、「医薬品情報専門薬剤師」の基本形?のようです。

でも、その定義が示すのは、「普通の薬剤師」です。

普通の薬剤師は、医薬品情報全体を扱っています。扱っているんですってば。

大学の先生はどうなのか怖くて訊いたことがありませんが、大学の先生をしている薬剤師さんだって、病院勤務の薬剤師さんだって、映画『おとうと』に出てきた薬剤師さんだって、自宅警護員の薬剤師さんだって、薬剤師ならだれでも、建前上は、医薬品情報全体を扱っているはずです。

『医薬品情報の一部分しか扱いたくありません!』なんていう宣言をわざわざするような薬剤師は、まあ、めったにいないかと。

「医薬品情報全体を扱う役割を担っている薬剤師(普通の薬剤師)」であって、かつ「特定の治療領域の、より詳しい知識と技能をもっている(日々頻繁に活用している)」人たちが、『専門薬剤師』なのだと、筆者は思っていたのですが…違うのかな…。

あんまり我流だと、我流ゆえに誰にも読めぬっ、的に一般性がないので、ここは専門家の力を借ります。勉強します。『専門薬剤師』の定義についての、専門家の見解は…。

薬剤師認定制度認証機構(専門家)のホームページにあった議事録によると、

  ☆

2 認証機構が認証の対象とする認定制度の種類は以下の通りである。

【1】生涯研修認定制度(略号G):薬剤師職能の向上を目的とする各種の研修(講 義、実習、遠隔研修など)を企画、実施、及び評価し、成果に対して単位を給付する制度、及び、一定水準の生涯研修の記録に基づき成果の認定を行う制度をいう。実施母体を生涯研修プロバイダーと呼ぶ。

【2】特定領域認定制度(P):薬剤師の職能を高めるために、生涯研修の中で焦点を絞って、特定の分野・領域について適切に計画された学習を修めた成果を認定する制度をいう。実施母体の組織と運営、責任体制、必要な規程類、研修・認定の制度実施条件等については、現行の「薬剤師生涯研修プロバイダー」に求められる要件と同等の要件を満たしていることを原則とする。

【3】専門薬剤師認定制度(S):特定の疾患、診療領域あるいは特定患者領域を対象に、 薬学的専門知識を生かして保健、医療(特にチーム医療)、福祉に貢献できる能力を保証し、専門薬剤師として認定を行う制度をいう。

【4】その他の薬剤師認定制度(E):特定の能力・適性を持つ薬剤師を認定する制度で、上記の各制度に該当しないものをいう。

  ☆

ということなので、

1.「特定疾患」「診療領域」「特定患者領域」を対象にしていること
2.その個人の『能力』を保証すること
・・・が、『専門薬剤師』認定の定義。

『限定された「対象」に、「能力」を発揮できる、薬剤師個人』

それが、専門薬剤師。

インタビュー記事におけるJASDIの『医薬品情報専門薬剤師』は「医薬品情報全体を扱う役割を担う薬剤師」でした。「医薬品情報専門薬剤師」が扱う対象である「医薬品情報全体」は、「特定の疾患、診療領域あるいは特定患者領域」の中に入っている…と言い張るのは、結構苦しいのでは?

【3】『専門薬剤師』の対象外で、「役割を担う」=「能力がある」と考えると、成果認定ではなく能力認定。これ、【4】『その他の薬剤師認定制度』に該当しそう。

…よーするに、「○○専門薬剤師」という名称はそぐわないってゆーか、使っちゃいけないよーな…。

なんとなく気になったので、もう少し、あれこれみてみます。

インタビューに載っていないあたりも。

  ☆

【JASDIによる「医薬品情報専門薬剤師」の定義】

以下の資質を有する薬剤師を医薬品情報専門薬剤師とする。

1.医薬品情報源の特性を理解し、その検索・調査ができ、その指導ができること。
2.医品情報を根拠に基づいて評価し、目的にあわせて加工し、提供ができること。
3.医薬品情報を活用するために必要なコミュニケーション、プレゼンテーション、ライティング能力を有すること。
4.適切な医薬品情報に基づき、医薬品開発、医薬品適正使用のための最適な判断(有効性と安全性を確保するための対策など)ができること。
5.医薬品情報に関連する教育、研究ができること。
6.医薬品情報に関連する医療制度、関連法規、専門用語について十分に理解していること。
7.医療倫理及び情報倫理(プロモーションコード、知的財産権の遵守など)を有していること。

  ☆

JASDI会長のインタビューコメントによれば、「臨床現場では、薬が関わるあらゆる背景を理解したうえで、医薬品情報を適切に収集・評価・加工・提供できる能力が求められています。そういった能力を持つ薬剤師を認定することで、医療に貢献できると考え、新しい専門薬剤師制度を立ち上げることになりました」とのこと。

でも、「薬が関わるあらゆる背景を理解」できる能力を、定義内では求めていません。

JASDI会長の言葉は、会長が本当にそう思っているのだとしたら、JASDIが定義したこと以上の能力を、会長の独断で求めているのかも。

「あらゆる」は、「盛り過ぎ」だと思います。「ちょっと大きな魚」を「世界一のデカイ魚」と言いたくなる気持ちだけ受け取っておきます。

JASDIが公表している『医薬品情報専門薬剤師』の正しい定義は、インタビュー記事における「医薬品情報全体を扱う役割を担う薬剤師」という表現よりも、なんというか、かなりアカデミック寄りです。『初心者歓迎☆』と書かれた求人に魅かれて行ってみたら『いや、初心者っていっても、せめて△■○×(なんか高度な技能を想像してください)くらいはできないと』と真顔で怒られるシーンを想像してしまいました。

「医薬品情報専門薬剤師」が、定義通りの人だと認めることが「認定」。ということは、インタビュー記事の「医薬品情報全体を扱う役割を担う薬剤師」を認定するのではない?

定義通りであるかどうかを認めるために、ある程度客観的に判定する指標が、「認定要件」。インタビュー記事の定義らしきものとは異なっていたとしても、JASDIの「正しい定義」と「認定要件」は、がっちりかみ合っているはずです。

認定要件は、定義通りの人を選別できるのでしょうか。

それとも、「定義を超越した人」「定義に満たない人」を選別するのでしょうか。

  ☆

JASDIの「医薬品情報専門薬剤師」の認定要件は、以下の通り。

1.日本国の薬剤師免許を有し、薬剤師として優れた見識を備えていること

2.医薬品情報に関わる業務経験が通算5年以上であること

3.申請時において、日本医薬品情報学会の会員であり、本学会が指定する生涯教育セミナーに参加し、60単位以上(必修40単位以上を含む)を取得していること。

4.全国レベルの学会あるいは日本病院薬剤師会ブロック学術大会において、医薬品情報領域における学会発表が2回以上(少なくとも1回は発表者であること)および複数査読制のある国際的あるいは全国的学会誌・学術雑誌に医薬品情報領域の学術論文が1編以上(筆頭筆者)、もしくは、学術論文2編以上(うち1編は筆頭者とする)があること。

5.各職域における医薬品情報に関わる教育、業務実績を証明できること

6.施設長。所属長などの推薦があること

7.上記、1~6)までの条件を満たした後、本学会が実施する認定試験に合格すること。

あるいは、「過渡的認定」(認定試験なし)で

1.日本国の薬剤師免許を有し、薬剤師として優れた見識を備えていること。

2.医薬品情報に関わる業務経験が通算5 年以上であること(所属長の証明が必要)。

3.申請時において、日本医薬品情報学会の会員であり、本学会が指定する生涯教育セミナーに参加し、120単位以上(必修80単位以上を含む)を取得していることこと。

4.全国レベルの学会あるいは日本病院薬剤師会ブロック学術大会において、医薬品情報領域に関する学会発表が3回以上(すべてにおいて発表者もしくは、指導者であること)、複数査読制のある国際的あるいは全国的学会誌・学術雑誌に医薬品情報領域の学術論文が3編以上(2編は筆頭著者、もしくは指導者であること)の全てを満たしていること。

5.各職域における医薬品情報に関わる教育、業務実績を証明できること。

6.施設長、所属長等の推薦があること。

  ☆

この認定要件、かなりハードルが高いです。

まず、【要件1】により、『自ら「優れた見識を持っています」と言える薬剤師』でなければ認定されません。発展途上人間ばかりの「専門家」にとっては、ものすごく高いハードルです。(この要件、自薦ですよね?)

常に不安と危機感と自信の無さ(まだまだ知らないことがあるはずだ)の自覚を原動力にして活動している専門家。ふと「自分ってすごい!」と思った瞬間に「現状で満足した自分は、専門家として堕落してしまったのでは…?」とどんより気分になる、不思議な上昇スパイラル。「専門家(=めんどうくさい人たち)」にとっては、要件1のハードルは高すぎます。

そのうえ【要件6】。他人にも、「こいつは見識があるよ」と『こちらから依頼して』言ってもらわなければならないようです。こうなると、専門家は、ツンデレどころか、照れ照れです。恥ずかしくてひきこもりそうです。「お姉ちゃんが勝手に応募したのでオーディションに来ました」という状況でノーベル賞をもらうことには抵抗が無い「専門家」ですが、「自分から言いだして、お姉ちゃんに応募させて、オーディションに行く」ことは、まず、無理。自分で『業績を挙げたんだから、ノーベル賞をくれ』と言いに行きそうな専門家であるエジソンのことはおいとくとして。

【要件6】により、「こっそり持っていたい認定」という形には、させてもらえません。「あいつ、医薬品情報専門薬剤師の認定を受けるために、施設長の推薦を受けたらしいぜ」という話題がついてまわります。そこまでしておいて、認定試験に不合格だったりした場合、どうフォローしたものか、まわりが気遣っちゃいます。(余計な妄想)

【要件6】「施設長の推薦」って、【要件1】での「自称:高い見識を持つ薬剤師」を補完するための項目にも見えます。疑うくらいなら最初から自称させる要素を項目に入れなきゃいいのに。【要件1】って、「日本国の薬剤師である」という事実認定だけじゃ、だめなんでしょうか。

  ☆

【要件5】は、頑張って証明するだけなんでしょうけれど、医薬品情報に関する業績であるかどうかを誰が判断するのか曖昧。JASDIってことでいいんでしょうか。まさか、所属長の判断じゃ、ないですよね?

この認定では、業務の『実績』の「数」が重視されるようです

医薬品情報学会ホームページ上で確認できるQ&Aによれば、「業務経験」としての「実績」内容文書の提出は、10件分が必要とのこと。

実績に値する例示を眺めると、

『医薬品情報室の専任薬剤師として』
『厚生労働科学研究研究班への参画』
『講習会の講師』
『大学の講義』
『教科書』
『博士論文』
『国内外の安全情報の収集』
『インタビューフォーム等の作成』

…って、なんだか、「日常業務として行える人」が限られるキーワードが並びます。

これ、職域間のハードルの差が極端すぎます。同じ「医薬品情報専門薬剤師」の間で、かなりの「本当の専門」の差が生まれそう。

ふたりの「医薬品情報専門薬剤師」がいても、ひとりは「インタビューフォームづくりの専門家」で、もうひとりは「講習会慣れした専門家」。どうやって見分けるんでしょうね。(あ、こーゆーの、『特定看護師(仮称)』の認定要件に似ていますね。ひとつの認定によって全ての領域を網羅しようとしているのに、「認定を受ける人物が全ての領域の知識経験を身につけること」を認定要件から外すと、こうなります)

この「業務経験」は、「担当者に指示してやらせた」場合でもOKっぽいので、薬局長や社長や役員や教員といった「上司さん」に有利にできている感じ。したっぱの業績は偉い人の業績? →ドラマの中だけの話ですよね。

「数」が重要なので、ながーく継続している活動に対する評価はありません。10年間続けている活動も「業績1」とカウントされますし、30分の講演も「業績1」です。(なんちゃって。カウントの方法は、書いてないんですけれどね)

  ☆

【要件3】は、「60単位以上」とか「120単位以上」とかいうので、ものすごくたくさんの講習を受けているという意味かと思ったら、どうも、過渡的認定においては「過去12年」の『日本医薬品情報学会学術大会』に一回参加する度に10~20単位換算になるそうです。10単位×12=120単位。なるほど。

○第3項における本学会が指定するセミナー及び研修単位
1)セミナー
必修:医薬品情報学会主催 生涯教育セミナー受講(1日) 20単位
2)学術集会及び講演会
選択:本学会の主催する年次学術集会 出席(1日) 10単位
本学会の主催するフォーラム 出席5単位
選択:本学会の指定する関連学会の年次学術集会出席2単位

※ ただし、過渡的認定においては、過去12年の日本医薬品情報学会学術大会、フォーラムの出席については、出席を証明するものの添付により、必修単位として認める。

※ 本学会の指定する関連学会とは、以下のものをいう(五十音順)。
日本医療情報学会、日本医療薬学会、日本社会薬学会、日本薬学会、日本薬剤疫学会、日本薬剤師会学術大会、日本臨床薬理学会、Drug Information Association,International Pharmaceutical Federation

関連学会に「日本薬史学会」がないのが残念なのは筆者だけでしょうけれど、医薬品の歴史は医薬品情報にはいらないという判断なのか、単に学会間の仲が悪いだけなのか…。

まあ、それはいいとして。

少なくとも、一年に一回医薬品情報学会の学術大会に「参加(発表しなくてもいいようです)」していればクリア。昔から医薬品情報学会に参加している、いわゆる「古参」様が、俄然有利。【要件2】【要件5】と絡めると、医薬品情報学会学術大会の企画を毎年やっている役員がいたら、事例にも困らない仕様です。

より広い視野で幅広く情報を扱うことを推奨しているわりに、自前の学術大会や講習会の価値は、他の学会主催のものの2倍以上の価値があるという設定です。他の学会にどんどん行っている人のほうが、より広い視野で幅広く情報を扱っているんじゃないかと…違うのかな。

JASDIの学術大会にしか出没しない人(想定研修日数2日)とJASDI以外の関連9学会全部の学術大会に出没した人(想定研修日数20日)とで、研修単位は…ほぼ同じ? あれれれ???

プロレスのチャンピオンベルトの価値で考えると、「NoAHの選手だけで2回の防衛戦を行ったベルト」と「インディーもメジャーもごった煮で各団体あわせて20回の防衛戦を行ったベルト」とを比較したときに、前者のほうが価値があると言っているようなものです。仮に小橋選手が言うなら「その通りです」と認めてしまいそうですが、他団体のエース格が特色ある戦いを挑む図式で10倍の選手権試合を行ったとなれば、「ベルトの価値をとんでもなく高めたチャンピオンだ!」という話にならないですかね(←アイアンマンヘビーメタル級王座という例があるので、いまいち自信なし)。

  ☆

【要件4】は、地獄の関門です。

複数査読制のある国際的あるいは全国的学会誌・学術雑誌に医薬品情報領域の学術論文が3編以上(2編は筆頭著者、もしくは指導者であること)

・・・と言われても。

学会発表程度なら三回くらいちょちょいのちょい。でも、学術雑誌に論文を載せるという段になると、フツーのDI担当者にはハードル高すぎです。(そのくらい高いほうが燃える、という見方もできるので、この要件は、案外ナイスな要件なのかもしれません)

「複数査読制のある国際的・・・」のほうは遠くて諦めモード。「全国的」のほうも、具体的にどのあたりの雑誌のことを指しているのか…という点がはっきりしないのが難点。日経DIに記事(たとえば、DIクイズ)が載ったら、論文ってことにしてもらえるんでしょうか。(さすがにそれはないか)

裏道的には、「1編は、他人の論文に協力者として載せてもらえばOK。」「他の2編は、部下に書かせた論文を指導しましたって言えばOK。」という酷いことができそうな。いえ、当然、「できそうでも酷いことはやらない」のが研究者の矜持というものですから、やるわけがないです。はい。

これ、アンケート集計を手伝ったとか、そういうことでも「協力」、助言すれば「指導」…なのでしょうか?

漫画の編集者が、ちょっとベタを塗るのを手伝って、ちょっとアイデア出しを手伝ったら、「協力者」で「指導者」と言えちゃうかもしれないね、という。

論文すべてを自力で完成させる人と、

論文仲間を募って「一つのテーマを三つにわけて、三人で論文を三つ書こうぜ! それぞれの論文の筆頭と指導と協力者をわけあうんだ」という『三人で組もう! 限定じゃんけんでお互いにあいこを出し合えば必勝だ!』的な人と。(実際、学会発表で、この手の「筆頭者だけ変えて複数の発表だと言い張る」パターンは存在するわけですが…そういうパターンの発表者を全否定するための要件だとしたら、素晴らしい意気込みです)

【要件4】、立場や環境で、だいぶ、ハードルが変わりそうです。

誰を弾いて、誰を受け入れるハードルなのか。

高さがコロコロ変わるかもしれないハードル。安定感のないハードル。そのあたりが、不安です。

  ☆

【要件2】。ちょっと複雑。

細則によると、「医薬品情報に関わる業務」の経験が5年以上あることを記載した履歴書と『所属長の証明(申請者が五年以上医薬品情報に関わる業務をしていたという証明、ですよね?)』を提出するシステムのようです。【要件2】【要件5】は、業務経験の履歴を読んだ現在の所属長が「OKです」とハンコを押すシステム。現在の所属長が、過去の職歴を読んで、「それが正しい」かどうかをどう判断するのかは不明です。探偵の出番?

【要件2】で所属長の「証明」があって、さらに、【要件6】で所属長の「推薦」も必要。所属長がとてつもないキーパーソンであることは間違いありません。

事実認定と人物評価の両方をこなす、所属長。

所属している場所における「専任場所」を決めているのも所属長。学会発表や論文作成などを行える環境を整えているのも所属長。所属長と仲が悪かったら、この認定は申請できません。たぶん。

所属長さんが判断するにあたっての、「医薬品情報に関わる業務」の定義は、JASDIの決めた『細則』に載っています。

  ☆

○第2項における業務経験の範囲

・業務経験の領域は、医療・教育・行政など複数に渡っていてもかまわないこととするが、以下で言う「従事している」とは、専任(半日)以上とする。

・病院・診療所:医薬品情報管理室等において、採用薬評価、治験薬評価、採用薬の院内安全対策などに従事していること。業務の内容の50%相当以上が医薬品情報に関係していること。

・薬局・薬事情報センター:薬局等において医薬品情報担当(医薬品情報に関する教育を含む)を行っていること。また、薬事情報センターにおいて医薬品情報業務を行っていること。

・卸:卸業において、医薬品情報業務(医薬品情報部門、市販後調査部門)に従事していること。

・製薬企業:製薬企業において、医薬品情報業務(安全情報部門、学術・お客様相談部門、医薬品情報に関する教育部門など)に従事していること。

・行政:薬事行政において、医薬品にかかわる安全対策関連業務に従事していること。

・大学:教育現場において、医薬品情報学関連教育(薬学教育コアカリキュラムC15 及びD1 の中の医薬品情報に関する教育)を担当していること。医薬品情報関連実習を担当していること。または、医薬品情報に関する卒業論文、修士論文指導をしていること。

・情報センターなど:(財)日本医薬情報センターや(財)国際医学情報センターなどの情報機関において、医薬品情報に関連する業務に従事していること。

・その他:本学会が認定する職域・団体において医薬品情報に関連する業務に従事していること。

なお、上記の業務経験を記載した履歴書と所属長の証明を提出するものとする。

  ☆

「専任(半日)以上」&「○○していること」が大事な、【医薬品情報に関わる業務】の定義。

「○○していること」という表現は、「完了形」。

『過去に始まり、今現在も、○○している』ことが、必要かどうか。

それとも、『過去の一時期、やってました。今はやってません』でも良いのかどうか。

「○○していること」の定義次第で、この認定制度は「人物の能力認定ではない」ことになります。

仮に、「今現在もなんらかの医薬品情報に関する業務をしていること」を求められたら、現在の職場ありき、現在の職位ありき。…に、なっちゃいます。職場でDI担当からはずされたら、五年後(この認定の期間は五年)に、認定申請資格を失いそうなんですが…更新のときには関係ないのかな? 申請直前に配置換えになったら、申請できない…?

あるいは、昔あれこれと医薬品情報に関わる業務をしていて、「今はやっていなくてもよい」のなら、こんどは、「本当に申請者が医薬品情報に関わる業務をしていたのかどうかを、所属長が証明する」必要がどこにあるのかわかりません。昔は企業の医薬品情報担当者として五年以上辣腕をふるったけれど、今は退職して自宅でのんびりしている薬剤師にとっては、『所属長』なる人物が存在しませんし…。

よーするに、「今いる職場、今の担当業務に関わらず、能力を有する薬剤師を認定する」ことができない要件かなー・・・と。

  ☆

【ここまでのまとめ、プラスアルファ】

JASDIの「医薬品専門薬剤師」認定って、

1.薬剤師認定制度認証機構の「専門薬剤師」の定義とは異なる。

2.(「医薬品情報全体を扱う」わりに)個人個人の能力判定分野が異なっていても良い。

3.(「医薬品情報全体を扱う」のに、)JASDI主催講習の単位価値が飛びぬけて高い。

4.「医薬品情報に関する研究ができること」が「論文を学術雑誌に載せること」と同じ意味になっている。

…という状況っぽい。

「医薬品情報専門薬剤師」の認定要件のうち、

1.【要件1】は、「薬剤師として優れた見識を備えていること」の証明方法を細則に明記するか、「日本国の薬剤師である」という事実判定のみにしないのかな?

2.【要件6】は、必要ないんじゃないの?

3.「医薬品情報専門薬剤師」の『過渡的認定要件』は、撤廃したほうがいいんじゃないの?

  ☆

で、『認定要件は、「正しい定義」通りの人材を選出できるのか』という疑問の答えは…。

答:過渡的ではないほうの「正調」認定試験の内容はこれからつくるので、「認定試験でチェックするから大丈夫」。「今は存在しない理想的な試験が未来に存在すること」を担保にしたら、空論上は全て解決。証明終わり。

…。

「そのうち、ドラえもんが未来から来るから、あやとりばかりやっていて一切勉強をしなくても大丈夫☆」と小学四年生の野比のび太君(仮名)に言われたとき、JASDIの役員の方たちは、「そのとおり! いいこと言った!」と、手放しで肯定するのでしょうか。(いや、さすがに、しないでしょ)

存在しない認定試験のことは忘れます。

チェス盤をひっくり返して、認定される側の視点、『観客(『調剤と情報』のインタビュー記事を読んだ人や、JASDIの公表している定義を読んだ人)を納得させる認定要件かどうか』という視点で考えてみます。

「納得」。プロレスだったら、チャンピオンの勝利までの流れとフィニッシュホールドが説得力を持っている試合かどうか。関節技の女王の異名をとるチャンピオンが、何の意味もなくノーザンライトスープレックスで勝つ試合内容ではダメ。

「特定スタイルのチャンピオン」に必要なのは、「特定の立ち振る舞いと、特定のトークと、特定の試合内容」。お約束の入場、お約束の鉄板フレーズ、お約束のムーブ。そういったものが、【認定要件】。

ビールのがぶ飲みをしないストーンコールドとか、水芸を披露しないトリプルHとか、ダーってやらない猪木とか、そういうのに、観客はブーイングで「それ、キャラが違うーっ!」と示すわけです。

観客に「こういうものだ」と提示したら、観客が「こういうものだ」と言われたとおりに期待しているものを、期待している通りにやるのが大事。

『熊殺しの強豪』だと宣伝してしまったら、実際に殺した熊の毛皮くらいは羽織ってこないと、観客は納得しません。

プロレス的な喩えばかりだと微妙なので、「世界の歌姫来日!」「天才数学者!」「炸裂するハンドパワー!」「5秒に一度のサスペンス」といった謳い文句からイメージするものが、実際に見たら期待はずれだった時を想像してみましょう。

  ☆

【五年以上職場のDI関係担当を専任でしていて、日本医薬品情報学会に属し、講習会に年何回か行って、所属長との仲が悪くなくて、論文を書く薬剤師】

という【認定要件】は、

【医薬品情報源の特性を理解し、その検索・調査ができ、その指導ができ、医品情報を根拠に基づいて評価でき、目的にあわせて加工し、提供ができ、医薬品開発・医薬品適正使用のための最適な判断(有効性と安全性を確保するための対策など)ができ、教育・研究ができ、医療制度・関連法規・専門用語に詳しく、医療倫理及び情報倫理をもった、コミュニケーション・プレゼンテーション・ライティング能力を有する薬剤師】

という【定義】が示す「期待」どおりのものなのでしょうか。

『調剤と情報』のインタビュー記事では、認定要件について述べていますが、肝心の『JASDIの会員になってもらって』という点には、インタビュー内で触れていません。(認定要件の表に書いてあります。記事内に、「医薬品情報専門薬剤師」の正式な定義は、書いてありません。インタビューの発言には、「システム構築能力」「組織の運営に貢献する役割」という、定義から考えるとオーバースペックな能力や、「医薬品情報の扱いのエキスパート」という、あれ、それって普通の薬剤師のことでしょ?とツッコミがはいる新たな定義があるので、そのまま読めば誤解します。)

JASDIの示す『医薬品情報専門薬剤師』の定義には、どこにも、『医薬品情報学会の会員でなければならない』とは書いてありません。

観客は期待します。「なるほど、医薬品情報を、定義通りに扱う能力がある薬剤師なら、誰でも(医薬品情報学会に入っていなくても)、『医薬品情報専門薬剤師』になる資格があるんだ!」…と。

観客の期待を煽りに煽っておいてから、

「会員にならなきゃ、とれない認定です」「認定料は、各自ご確認ください」「古くからの会員は優遇されるシステムです」

…って、ことですよね、これ。

「AKB48のシークレットライブにご招待!」と煽って「当社の会員になっていただかないと」「会場入場料と旅費・宿泊費は別途で、各自ご用意ください」「古くからの会員様優遇です」…という、どっかでありそうな商法っぽく、なってませんか?

  ☆

素直に受け取れば、記事のタイトルにもある通り、「医療への貢献」。定義通りの薬剤師が活躍すれば、素晴らしいことです。

でも、筆者は、素直に受け取らなかったので、これを、「学会の会員増加と、学術大会参加者数の増加と、認定料収入のための認定になってしまった」と読みました。

JASDIの(会員だけが取得する)
JASDIによる(変な認定要件で行われる)
JASDIの(運営の)ための
「専門(といっていいのか疑問な)薬剤師」認定。

…そんな言葉が、浮かびました。

なんてゆーか、「はじめは『頑張っている人に勲章を授ける』程度の良いことをしようと思っていて、議論を始めてみたら、『みんながとれるように、認定の範囲を広げろ』だの、『ついでに自分たちの会が得になるようにしよう』だの、『せっかくだから専門薬剤師と名乗らせよう』だの、当初の理想からかけ離れたわけのわからないものができちゃって、いざ認定しようとしたら『試験をやったら、自分たちが認定されないかもしれない! てゆーか試験問題をつくるの、誰だよ』という空気に流されて『試験なしの過渡的処置の認定でも十分だよ!』というところまで認定の価値を落としても平気になっちゃった。なんでだろ」てなところでしょうか。

神の御子は、使徒である滅びの子(JUDAS)に裏切られ、学問の神は、弟子たちの会(JASDI)に裏切られ…そうな悪い予感。そうなりませんように。

(こーゆー流れで、社会薬学会が『社会薬学専門薬剤師』(←あほか)なんてのに着手しませんように)

  ☆

【おまけ1】

○認定の有効期間
認定の有効期間は、交付の日から5年とする。

○認定にかかわる諸費用
受験料 \10,000
認定審査料 \10,000
認定料 \20,000

  ☆

認定には、すくなくとも四万円かかります。

各種専門医や、「認定心理士」と同額程度だと考えれば安いのか、そうでもないのか、筆者はさっぱりわかりません。

更新料・更新認定基準については記載なし。

五年後に、また四万円かかるのかな…?

  ☆

【おまけ2】

※イギリスの「シニア・ファーマシスト」は病院薬剤師限定のグレード認定、つまり病院薬剤師における職位認定のよーだし、日本の「専門薬剤師」定義とは、考え方が違いますよね。イギリスの高グレード病院薬剤師についても「専門薬剤師」という訳し方になっている文章をいくつか読みましたが、これは、「病院内の各部署の専任薬剤師」と訳したらどうでしょうか。なんか、紛らわしいです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

FAPA参加報告が素晴らしい!!!

YPG! YPG! YPG!

ヤング ファーマシスツ グループ!

若・手・薬・剤・師・集・団!

台湾! 台湾! 台湾!

Pharmacy & the Society!

といったキーワードで、FAPAことアジア薬剤師会連合(Federation of Asian Pharmaceutical Ass0ciations)の、第23回学術大会の報告(参加レポート)が、日薬雑誌3月号に載りました。

今回は、その参加レポートをテキトーに読んで、テキトーにまとめて、遊びます。

なお、台湾旅行の参加レポートということで、誰か一人くらいはホテルの内装とか屋台グルメとか国際委員会の委員の人間味あふれる面白い話とかについてのマニアックなレポートを書かないものかと期待したのですが、そちら方面のネタは一人が触れただけで、凝ったものはありませんでした。残念。自分だったら、そういう話ばかり描くんだけれどなぁ。みんな真面目すぎる(褒め言葉)。

  ☆

『FAPA台湾大会を通じて-セルフメディケーション-』

1.リーさんの講演。

 「副作用の懸念があるから薬の服用を見送るんだ! 特に中国でな!」

 「処方薬が一番安全だと考える! 台湾では!」

 「もっと相談にのれ! 専門家のイメージを植え付けろ!」

 講演を聞いて、考えたこと。

 「精度の高い高度な知識を患者に還元するんだ!」

 「公衆衛生的な役割を広めよ!」

2.ポスターセッション。

 「新処方監査システムの導入!」

 「台湾でも利尿薬再評価!」

3.今後

 「国際交流を大事にし、世界を通じて薬剤師という存在を高めていく!」

  ☆

『第23回アジア薬剤師会連合学術大会報告』

1.日本には全国規模のYPGみたいなものが存在しない。

 「他国の若手薬剤師は、薬剤師としての自分の意見・各国医療における問題点を明確に発言していた! きっと、いつもの業務で『思考』し、『発表している』からだ!」

2.Pablic Health、公衆衛生だっ!

 「禁煙推進! でも取り組み方がだいぶ違う! 日本最先端!?」

 「自身の健康に責任をもたないセルフメディケーションは誤ってる!」

 「台湾は個人カードで医療関係者が併用薬管理できる!」

3.Field Trip! 国立台湾病院は2649床! 薬剤師242名が勤務!

 「一日処方箋枚数、外来19038枚、入院14878枚!!!」

 「全自動化学療法剤調整機器! 医療従事者の安全確保!」

4.今後

 「今後もこのような学会で知識を吸収し、様々な視点での討論にも参加したい」

  ☆

『FAPA台湾大会報告』

1.Cognitive Service!

 「薬剤師の役割や現状を知ろうぜ!」

 「調剤中に薬物相互作用などのチェックを行うかい? 答はNOだ!」

 「薬剤師がひとりの場所ではチェック不可能! (注1)」

 「医師に疑義照会をするか?! 答はNO!」

 で、結局、Cognitive Serviceって何?!(注2)

2.Field Trip! 約2650床! 薬剤師は、常勤だけで170人!

 「抗癌剤の自動調剤器は、最大稼働でも一日約50件だ! 遅い!」

 「TPNの薬剤師は、調剤前に、生化学データと検査値を毎回確認!」

 「生化学データは、院外処方せんにも印字!!! すごいぞ台湾!」

 「脅威! 薬袋に処方箋を印字!!! ってどういうこと?」

 「全国民が持っているICカードは、お薬手帳機能付き!」

 「ICカードのデータは患者本人や家族の閲覧不可」

  ☆

『FAPA学術大会に参加して』

1.学会は、学術を愛するお祭りだ!

 「ブレイクタイムが学会の最重要場面だ!」

 「美味しい食べ物やコーヒーが、議論を活性化する!」

 「集合知! 情報を共有して膨らませるのが学会だ!」

2.自分たちの意見を世界に発信する!

 「人と人との交流を欠かさない! つなげる!」

3.今後

 「次のFAPAにも参加したい!」

  ☆

『FAPA台湾大会報告』

1.フィリピン事情

 「ただ調剤をこなすだけではなく、地域住民の健康増進を担う役割のほうが多分に大きいということに、国家間の差を感じた!」

 「日本はダメじゃん! これからがんばれっ」

2.QoL向上だっ

 「薬剤師は連携しろっ」

3.英語だっ! 英語が足りないのだっ!

 「もどかしいっ! 相手の意図していることは理解できるのにっ!」

  ☆

『FAPA学術大会参加報告』

1.東邦大・城西国際大・台湾の大学(どこ?)の合同発表概略!

 「平成21年5月、台湾・日本の薬学生2000人に対するアンケートを実施」

 「母国の薬学教育に対する満足度」

 「薬剤師に対するイメージ」

 「薬学部に在籍している理由」

2.次世代を育てる活動がすごい

3.英語力より笑顔だ!

 「英語力は大事だが、多くの外国の方が日本語で会話できる!」

4.今後

 「様々な国・文化圏・人種・世代を問わず多くの人と交流し、活力の糧にしたい!」

  ☆

『第23回FAPA学術大会に参加して』

1.開催中は雨だった!

2.夜市で台湾名物蛙料理と臭豆腐を体験!!!

3.YPGミーティング!

 「日本・台湾・韓国・シンガポール・モンゴル・インド・マレーシア・タイ・ネパール・ウルグアイ・パラグアイ・・・多国籍チームだ!」

 「Cognitive care!」

 ・・・って何?

4.ガラディナー!!!!

 「日本チームの出し物は『しあわせなら手を叩こう』『花』だ!」

  ☆

『世界の同志とともに』

1.長期処方期間中のアクシデントに立ち向かえ

 「日常生活が、薬剤師の戦場だ!」

2.Cognitive Services in オーストラリア

 「HMR Home Medicines Review」

 「RMMR Residential Medication Management Review」

 「QUM Quality Use of Medicines」

 ・・・って、それ、具体的には何?!

3.夜間救急薬局 in 韓国

 「青薬局は午前二時まで。赤薬局は明け方六時まで営業」

 …日本で言うと♪ドン○ホーテ♪的な?

 「薬剤師が常駐しているのかは謎」

4.医療資源の使用抑制 in 台湾

 「年200以上の受診、三か月に50回以上の受診はイエローカードだ」

 「対策は薬物治療マネジメントと病状管理だ! ってナニソレ」

5.しーむれす けあ in 米国

 「真三国無双6並みのシームレスさでケアをつなげ!」

6.今後

 「あまねく住民の健康生活に潤いをもたらす社会資源の一つとしてありたい」

  ☆

『FAPA台湾大会を終えて』

1.ABC-VENmatrix

 「Aは合計予算の70%まで。4~7.2%」

 「Bは合計予算の20%まで。11.6~15.3%」

 「Cは合計予算の10%まで。77.5~84.3%」

 「V:Vital Drug」

 「E:Essential Drug(処方薬)」

 「N:Non Essential Drug」

 「グループANのアイテム数、費用が上昇し続け」

 「価格が高いうえに必要でない薬へ予算が移行中」

  ☆

『FAPA学術大会参加報告』

1.他国の薬学?システム

 「台湾は院内処方が基本

 「台湾の薬局はOTC完備。調剤のみの薬局はない

2.病院見学

 「約2600床、約170人の薬剤師

3.比較と解決策

 「国際的組織による情報とシステムの共有」

4.今後

 「台湾の教科書は英語だ」

 「また次回会うことができたら素晴らしい!」

  ☆

『FAPA学術大会に参加して』

1.禁煙活動ディスカッション

 「政府の禁煙活動が及ばないなら、薬剤師が教育するのだ!」

 「いつか、世界禁煙デーに、世界中で、薬剤師主導のイベントを!」

2.YPG,YPG!

3.今後

 「ここで出会ったつながりを大切にし、より多くの人に世界に興味を持ってもらう」

 「まずは近くにいる友人や後輩に経験を伝える」

  ☆

『大会に参加して特に関心のあったプログラム』

1.口頭発表:Pharmaceutical Education and Students Section

 「チーム医療! 学生が参加すれば、学ぶ意味がわかる?!」

 「子供たちに薬学生があれこれ教えるプログラムで僻地を知る!」

 「ビデオチャットの会話で違いを知る!」

2.今後

 「僻地・地域医療について薬学生が学べる機会を作る!」

 「多くの医療従事者、医療従事者を目指す学生と交流!」

  ☆

『FAPA台湾大会参加報告』

1.薬剤師免許更新

 「インドネシア・マレーシア・フィリピンでは履修単位を必要とする免許更新あり」

2.今後

 「より幅広い視野で薬学と向き合うきっかけを作っていければ」

  ☆

『第23回アジア薬剤師会連合学術大会報告』

1.大学に守られ与えられたものだけでは、薬剤師としての意識は高まらない

2.国外の人と話すためには、まず日本の薬学のことを知らなければならない

  ☆

『FAPA学術大会報告』

1.Young とは 卒後5年以内だ!

2.台湾では学生のうちからPCEだ!

 「PCEって、Patience Consulting Eventだって」

 「IPSF(International Pharmacy Student Federation)にも参加だ!」

 「SEP(Student Exchange Program)だってやっちゃうぞ」

3.Cognitive Service

 「薬剤師の人数が足りておらず、細かいチェックはできない」

 「医薬分業が進んでおらず、院外処方せんが出ない」

 「医師に調剤権がある」

 「薬剤師以外も薬を売っている」

 「地方と都市部の格差が大きい」

 …って、ここまでのは全部『日本』の事例かとオモッタヨ

 「国民の薬剤師に対する認知度について話し合った」

4.Patients Counseling

 「全ての薬剤師が診察を行う必要があるが、国ごとに異なった制度があり、実際にはいくつかの国で薬剤師による診察は行われていない」

 「診察を行うための薬剤師の訓練が不足しており、大学のカリキュラムの問題やジェンダーの障壁もある」

 …って、これも『日本』っぽいんデスガ

 「問題解決策:『国内外の薬剤師の連携を行い、薬剤師の倫理観や職能を高め、また薬剤師と国民の教育が必要である』」

5.Public Health

 「禁煙だゼーット!」

6.今後

 「日本の薬剤師はFAPAやFIPのような国際的な場に積極的に参加して視野を広げ問題意識を共有し、活発に活動していくことが必要」

  ☆

『FAPA台湾大会に参加して』

1.大学の授業は「欧米」

 「授業では欧米事情のみ。アジア事情はナッシング!」

 「在宅医療をすすめる国が日本だけじゃなかったなんて!」

  ☆

『FAPA台湾大会に関するレポート』

1.フィリピンの地元交流付き教育プログラム

 「ともに仕事をこなし、コミュニケーションをとっていく」

 「大学側が、【環境】を提供する」

2.大学二年の国際交流

 「薬学について何を知っているかではなく、知ろうとする意思が大切なのだ!」

  ☆

『FAPA学術大会報告』

1.佐世保の実務実習での疑問

 「他の国の薬剤師は、外国人に、どのように説明しているのだろうか」

 「台湾はシンプル。『英語で説明する。以上。』」

 「スイスからの参加者と盛り上がったーっ」

 …あれ? 語学の問題のみナノカナ? 解決?

2.しーむれす けあ

 「日本でシームレスケアって一部地域でしか見たことないんですけど」

 「全世界で実現していないからな!HAHAHAHAHA!」

3.台北の薬局には日本で見慣れた薬がたくさん。

4.スイスは相互作用があるぜと宣言すれば報酬がつくシステム。

 「相互作用が臨床上の問題になりそうなら回避するところまで行う日本と違うーっ」

  ☆

『FAPA学術大会報告』

1.口頭発表で質問した!

 「医療現場における薬剤師の多様性や重要性を学ぶ!」

2.YPG!

 「日本国内にもYPGを設立だーっ」

3.台湾薬局見学ーっ

 「台湾も国民皆保険制度!」

 「外観や内装は日本の薬局との共通点が多い」

 「薬剤交付は常に箱出し!」

 「散剤混合・一包化は、薬局では行わない」

 「過去6回分の歴が記録されたICカード」

 「カード内容:処方薬、処方薬の注意事項、病名、交付病院名など」

4.台湾国立大学医学部付属病院!

 「2000床以上、一日に19000枚以上の処方箋!」

 「薬剤在庫管理はバーコード」

 「薬剤保管場所もコンピューター管理でデッドスペース減少」

 「入院用調剤室、外来用調剤室」

 「抗がん剤ミキシングは機械!」

  ☆

『FAPA学術大会報告』

1.ディスカッション

 「アジア各国の若手薬剤師や学生は非常に英会話能力が優れていて、特に日本の学生との差を感じた」

 「日本ではまだYPGのようなグループはなく、活動もされていないのが非常に残念」

 「アジアの大半の国で服薬指導を行っており、これからも行っていくべき」

 「服薬指導時の隔離スペースがある国は半分くらい」

2.国立台湾大学病院

 「約2500床、薬剤師200人以上!」

 「薬剤師業務は日本の薬剤師業務とほとんどかわりない

 「抗がん剤の調整は機械、薬剤師が輸液に入れる。投与量誤注入が0に!」

3.Yenchen薬局

 「現在の薬局のような雰囲気とは違い、幼かった頃の薬局に似ている」

 「箱出しした薬の余剰分や針は、薬局内外にある返却ボックスに返すシステム」

  ☆

てなわけで。

以上、ひととおり、まとめてみました。

学生のレポートを採点する教育関係の方々の苦労を、ほんの少しだけ体感した気になってます。

複数のレポートを総合して、はじめて全体像が浮かび上がってくる(それでも、まだ足りない)という、パズル仕様。

総合すると、
【台湾は、「過剰なくらいの集約化」と「ほぼ院内調剤」。一般的な薬局はOTC販売を中心とした「日本の昔ながらの薬局」のスタイルになっている。薬剤師には「診察」の概念が存在している。「欧米型の医薬分業」は、あまり行われていない。ICカードによる個人への処方・検査履歴の確認制度があるが、OTCなども含めたいわゆる「薬歴」の有無は不明】
といったところでしょうか。

日本医薬品卸業連合会の過去の記事を参考にすれば、
【台湾の保険診療の80%は病院。薬局経由で処方される医療用医薬品は全体の3%】
といった少し前の歴史も、報告書に書き込めそうです。

2003年ごろと比較して、現在がどのように変化したのかなぁ…という視点。

同じ病院を見学して、システムや数値が異なっている」のが面白かったです。

「たったひとりの手によるレポート」だけを鵜呑みにする怖さを、あらためて確認~♪

  ☆

ちなみに。

日薬雑誌でも、2010年12月号に開催の記事がありました。165ページ参照。

一部抜粋すると、

「大会3日目の『患者と医薬品安全:シームレスなケア』のシンポジウムでは大石了三薬剤部長により抗がん剤治療を受ける患者のための院内及び外来業務における服薬指導シート等の取り組みに関する講演が、また『薬局と社会:介護』のシンポジウムでは安部日薬常務理事より超高齢化社会における薬剤師の在宅訪問業務と題した講演が行われた。2日目および3日目の口頭発表、ポスター発表においても日本から多数の発表があった」

ということです。

日薬のノブさんも、「日薬アワー」において、レポートを述べています。

  ☆

薬学の時間
2010年12月21日放送分
日薬アワー「FAPA第23回台湾大会報告」
日本薬剤師会副会長
山本信夫

 標記の会議が平成22年11月5目~8日の間、台湾・台北市のTICC(台北国際会議場)で開催された。児玉会長、生出副会長はじめ日薬役員及び、今回初めての試みとして日薬が実施した、薬学生や若い薬剤師への補助金制度に申請のあった方々とともに、標記の会合に参加したのでその概要を速報する。今大会は参加国が40ヵ国、参加人数は1,887名と公表され、日本からも約130名が参加した。 FAPA の長い歴史の中でも、最大級の参加人数で、 「FAPAにとって歴史的な会議」と位置づけられるものとなった。開催国である台湾の組織委員会が、政府と薬剤師会と後援団体の力を、経済的かつ組織的に使い、アジア諸国はもとより、中国本土への国威発揚の意味もあったものと思うが、それらを差し引いても中国人特有の気遣いを、すべてのイベントで感じる会議であったと思う。

 4日間の会期で開かれたFAPA23回大会は、5日の開会式に先立ち、午前8時からはBureau Meeting が行われ、幾つかの懸案事項が協議された。最大の課題である『定款の改定』については、本年3月から幾度か理事会で議論がされているものの、加盟各国の利害に直結する問題でもあることから、大枠の方針を総会に提示した上で、期限を決めて意見を集約し、改めて理事会提案として提示することとされた。

 続いて11:00~12:30に、各国薬剤師会会長、各セクション・チェアマン及び執行部が参加する非公開のDirectorate Meeting が行われ、今回で任期が切れる会長、次期会長、副会長の選挙が行われた。会長には定款の規定により、2006年横浜大会で選ばれた、次期会長予定者John C.P.Chang(マレーシア)が選任されることとなるので、手順は次期会長候補を選挙し、その後5名の副会長が選挙された。現行の定款では、選挙で5名の副会長を選び、それ以外にScientific Section Chairman とFAPA-CPのChairmanは自動的に副会長に指名される仕組みとなっている。次期会長選挙ではMr.Joseph Wang(台湾)、Dr.Songsak(タイ)及び山本信夫の3名が会場から推薦され、選挙の結果、Joseph Wang が選任された。また副会長選挙では6名(インドネシア、フィリピン、タイ、シンガポール、オーストラリア、日本)の推薦が各国薬剤師会からあり、投票の結果、インドネシア、シンガポール、フィリピン、タイ、日本から推薦された5名が2014年までの副会長として選任された(日本からは山本が再任)。また、2012年の開催地はインドネシアのバリ島に決まっているが、未定であった2014年のFAPA大会開催地について、決定のためのプレゼンテーションが行われた。フィリピンとマレーシアが開催に立候補し、選挙が行われた結果、マレーシアに多くの支持が集まったが、確定までには今しばらくの時間がかかるかもしれない。

 同日の午後から開催された開会式典では、台湾衛生署の署長(日本でいえば厚生大臣)等の薬事行政関連の政府関係者が多数出席し、大変盛会に行われた、基調講演には米国から社会薬学系と疫学調査に関連する2名の薬学者を招き、新たな薬剤師業務を考える上で必要な、社会薬学的視点に立った講演が行われた。開会式には日本語の同時通訳も行われ、参加者には有難い心配りであった。5日夕刻からTICCでのWelcome Reception は、参加者とりわけ台湾からの参加者で立錐の余地もないほどの大盛況のうちに進められた。挨拶には台湾厚生省の次官で薬剤師の蕭美玲氏が挨拶を行った。同日、20:30からは本会主催の 「日本の薬学生・若い薬剤師の会長と語る会が、会場のTICC近くのホテルで開催され、会長はじめ日薬役員、国際委員会委員に加えて、薬学生を中心に40名以上の若手薬剤師と薬学生が集い、会長との懇親を深めると同時に、学生間・若手の薬剤師との間で、さらには国際経験の豊富な日薬国際委員会委員との交流や知識・経験の共有が出来た会となった。

 6日からは各セクションでのシンポジウム並びにポスターセッションが始まった。従来になく多くのポスターと口頭発表があったことに加えて、シンポジウムでは基調講演や著名な方々をスピーカーに招くなど、今後のアジアの薬剤師にとって大きな関心事である、高齢社会における薬剤師の果たす役割について、様々な立場からの議論が行われていた。

 7日には、本会関係者3名が開局薬剤師部会で発表を行った。まず、本会常務理事の安部好弘先生は招待講演者として、「我が国の高齢者介護の現状について、アジア各国ばかりでなく欧米諸国の数字を挙げ、薬剤師の今後の課題や将来の役割」について講演された。他の国とは幾分異なる制度を待つ我が国ではあるが、聴衆からは好評を博した。一方、国際委員会委員の七海陽子先生は、7日午後に「薬歴の活用、とりわけ認知症患者に焦点を当てて、患者の服薬状況に及ぼす影響」について、図を用いて分かり易く解説されていた。3人目の医療保険委員会(介護保険担当)委員・川添哲嗣先生は、在宅患者への適切な指導の必要性を、ADLに焦点を当てて報告されていた。お二人の報告も、特に在宅医療に興味を待つアジアの薬剤師には好評であったと思う。また、病院薬剤師部会では今大会で最大の報告数があり、アジア地域での病院薬剤師の活躍の目覚ましさを現していたように思う。

 7日にすべてのセクションが終了した後、次期のチェアマン選挙が行われた。日本からは開局と病院の二つのセクションのチェアマンを維持することができた開局:生出泉太郎本会副会長、病院:武田泰生鹿児島大学医学部・歯学部附属病院副薬剤部長)。

 最終日の8日午前中には公開の総会が開催され、4日間のシンポジウム等の各セクションの活動報告が行われた。

 同日の夜は、GALAディナーが、シェラトンホテルで開催され、台北市長らの参加を得て盛大に行われた。今期で退任する3名の副会長と、新しい執行部の紹介が行われた後、恒例のごとく各国の参加者が舞台に上がり、それぞれにパフォーマンスが行われた。我が国も100名までには届かなかったが、会長を先頭に2曲を大合唱し国威発揚に励んだ。

 今回の大会を評して、歴史的と言った参加者がいたが、4日間の会議を通じて、確かに参加国、参加者ともに異例の数であったが、何よりも中国本土からも薬学会関係者とはいえ多数の参加者があり、懇親会にも参加する現状を見ると、今後のFAPAのあり様と同時に、日本としての関わり方も重要に思える会議であった。

  ☆

なんか、こっそり、ノブさんがFAPA次期会長に立候補(推薦)していた模様。

落選したら副会長選挙に出馬して再選っていう流れ。

このあたりの政治的な話は、開会式前の話だからか、学生さんのレポートには一切出てきません。学生さんたちに教えなかったのでしょうか。

ノブさんの報告によれば、「7日の開局薬剤師部会」で、日本を代表するガチ硬派な薬剤師さんたちがそれぞれの得意分野からの発表をしています。ぜひ聞きたいところなのですが、今回の薬学生さんたちのレポートによれば、「三日目(7日)は、朝から、日本薬剤師会のプロモートによる、薬局と病院の見学」だったようです。日本からの発表を、日本の薬学生が、日薬のプロモートに沿ったせいで聞けない…というのは、なんだかサミシイデス。そのぶん、初日の「会長と語る会」で、叡智のエキスを吸い取り済みかと思いますが、レポートには「会長と語る会」について具体的に表現されていないので、残念です。

打ち上げの懇親会で「しあわせなら手を叩こう」と「花」を合唱するときに、『今、我々は、国威発揚に励んでいる!』と考えていたのはノブさんだけだと信じたいです。歌のうまい安部常務理事が参加しているなら、合唱は、かなり好評だったんじゃないかと勝手に想像。

If you're happy and you know it
Clap your hands (clap clap)
If you're happy and you know it
Clap your hands (clap clap)

…英語版、早口すぎてついていけないデス。

で。

『何よりも中国本土からも薬学会関係者とはいえ多数の参加者があり、懇親会にも参加する現状を見ると、今後のFAPAのあり様と同時に、日本としての関わり方も重要に思える会議であった。』

というノブさんのまとめ方が、気になります。

いや、次期会長になろうとする方が、あやふやな物言いで中国本土を名指しして「なにかいいたげ」な雰囲気を醸し出しているのは、なんか嫌だなぁ、と思っただけですが。

  ☆

【結論】

レポートを読むと、「今後」の抱負として、こういった海外の学会に参加したいという超前向きで海外志向の学生さんがとても多いので、

その心にともった火を二つ重ねて炎にするために、

日薬の国際委員会は、彼らを外部委員に任命してほしい!

今後40年を担う、エージェントに、育てて欲しい!

JYPGつくっちゃえ!

日本の薬剤師の良さが、世界の模範になるように!

日本の薬剤師から、FIP会長が出るように!

いや、そのくらいの気概でやったほうが面白いし!

  ☆

  ☆

注1:日本の薬剤師が、薬局にひとりしかいない率が高いけれど、相互作用のチェックをやっているとしたら、外国との違いは何?

注2:以前の記事も参照のこと。

  ☆

If you're happy and you know it
Then you really ought to show it
If you're happy and you know it
Clap your hands. (clap clap)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

日薬雑誌二月号:薬剤師の役割と倫理規範の実態に関する研究の考察部分の不思議

このブログは「薬剤師倫理規定を擬人化して遊ぶブログ」なので、薬剤師倫理規定の話には食いつきます。ぱくりっ。

『医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究事業』、つまり研究に対して補助金出すよ、という国の企画がありまして、その中に、

『薬剤師の役割と倫理規範の実態に関する研究』

がありました。補助金額は200万円。成果はだいぶ前に発表されています。

今回は、その成果について、日薬雑誌に「社団法人日本薬剤師会策定倫理規定条項と薬剤師の行動に対する国民の認識について考察した部分を抜粋して紹介」されたことについて。

とくに、その「考察」内容について、みていきます。

日薬雑誌がこれを載せたということは、この主張に対しての反論がなく、この主張を日薬会員に示したい!ということだと思い込んで。

日薬は厚労省とか総務省とかの役所が補助金を出した研究結果に関してはなんの検証もせずにそのまま「有難い経文」として受け取る傾向が強いので、リテラシーなんていう横文字とは無縁なんだなー、と感じているわけですが…。

  ☆

日薬雑誌の二月号51ページに「倫理規範」関連の記事があります。

ちょっとまとめると、

1.今(平成20年ごろ)は、「薬剤師倫理規定」の課題について、早急に検討する時期である。

2.この研究の目的は、『薬剤師が薬剤師法第一条に掲げられている薬剤師の任務を確実に遂行し、質の高い医療を担うとともに患者・国民から信頼されるための要素、特に倫理面の基本的要素を探り、薬学教育の中での医療専門職倫理に関する教育や行政処分を受けた薬剤師の再教育、さらに時代に即応する薬剤師の在り方等を考える際の参考となる基礎資料の作成』である。(長ッ!)

3.研究協力者は5名。研究者を含めた6名中、日薬雑誌編集担当者が3名。

ということです。

目的がこんがらがっているうえになんかヘンなので、これも整理しないとダメかなぁ…

  ☆

【目的の整理。ステップ1】

薬剤師が

薬剤師法第一条(薬剤師は、調剤、医薬品の供給その他薬事衛生をつかさどることによつて、公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もつて国民の健康な生活を確保するものとする)に掲げられている

薬剤師の任務(=薬剤師法第一条)を

確実に遂行し、

質の高い医療(薬剤師倫理規定第4,5,7条)を担うとともに

患者・国民から信頼される(薬剤師倫理規定第10条)ための要素(謎)、

特に

「倫理面の基本的要素」(謎)を探り、

「薬学教育の中での医療専門職倫理に関する教育」

「行政処分を受けた薬剤師の再教育」

さらに

「時代に即応する薬剤師の在り方」(謎)

等を

(誰かが)考える際の

参考となる

基礎資料の作成

  ☆

【目的の整理。ステップ2】

薬剤師が

国民の健康な生活を確保し、

患者・国民から信頼されるための

『要素』があるはずだが、何かわからない。

大学と行政の倫理教育を調べて資料化して、

『要素』がわかった気になってみるのが目的。

  ☆

【目的の整理。ステップ3】

薬剤師が

「薬剤師倫理規定」を守るのに必要なことを調べ、

文書にする。

  ☆

うーん、なんか違うー。

整理しようとして、失敗したようです。

たぶん、この整理は正しくない・・・

  ☆

「調査結果」の考察は、『薬剤師倫理規定が望む薬剤師像と国民の認識とのギャップについて』おこなわれています。

「薬剤師倫理規定が望むというフレーズに、「擬人化」ブログとしては感慨深いものがあります。「薬剤師倫理規定が望む薬剤師像」というもの自体、薬剤師間でも認識のギャップが存在するのですが、そちらについては考慮されていないようです。学生実務実習の手引にある「注釈」を引用しているので、この研究グループにおいては、「注釈」の解釈が基本になっているようですね。

「注釈」についての疑問は昨年あれこれ書きました(→”『薬剤師倫理規定の注釈』の考察””10しす”、でググる)ので、ベースが「注釈」だと知った段階で、この記事を真剣に読むモチベーションがあやしくなってきました。いつもどおり、客観性皆無でお送りします。

なんで「薬剤師倫理規定で描かれている薬剤師像」と「国民の認識する薬剤師像」とのギャップではなく、「薬剤師倫理規定が望む薬剤師像」と「国民の認識」とのギャップを調べているのかなー、という疑問が、さっきからクルクルクルクル黄金の回転をしているのですが…まだ答はでてきません。

  ☆

【第三条】

薬剤師の厚労省への副作用報告制度の認知度の低さは、薬害防止への貢献に対する評価の低さとも関連すると思われた」と、この記事は述べています。

どう「関連すると思われる」のか、疑問。

別分野を想定した似たような設問をして、「航空会社の航空局への航空機材不具合報告制度の認知度の低さは、航空機事故防止への貢献に対する評価の低さとも関連すると思われた」という考察?が出てくるとは思えなくて。

いろいろな専門家の「報告制度」の有無を一般の方が知っているかどうかという設問ですからね…。知らないのが普通かと…。

第77条の4の2 医薬品、医薬部外品、化粧品若しくは医療機器の製造販売業者又は外国特例承認取得者は、その製造販売をし、又は承認を受けた医薬品、医薬部外品、化粧品又は医療機器について、当該品目の副作用その他の事由によるものと疑われる疾病、障害又は死亡の発生、当該品目の使用によるものと疑われる感染症の発生その他の医薬品、医薬部外品、化粧品又は医療機器の有効性及び安全性に関する事項で厚生労働省令で定めるものを知つたときは、その旨を厚生労働省令で定めるところにより厚生労働大臣に報告しなければならない。
 薬局開設者、病院、診療所若しくは飼育動物診療施設の開設者又は医師、歯科医師、薬剤師、登録販売者、獣医師その他の医薬関係者は、医薬品又は医療機器について、当該品目の副作用その他の事由によるものと疑われる疾病、障害若しくは死亡の発生又は当該品目の使用によるものと疑われる感染症の発生に関する事項を知つた場合において、保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止するため必要があると認めるときは、その旨を厚生労働大臣に報告しなければならない

・・・で、報告「制度」が一般に知られていなくても、『副作用報告制度だけが、「薬害に貢献した」かどうかを認知する手段である』とはならないわけで・・・。

学校の教科書に、「薬剤師の○○な活動によって、○○による薬害は未然に防がれたのであった」という物語が書いてあったら、「ああ、薬害防止に貢献しているんだなぁ」と認知しますし、テレビドラマや映画で「薬剤師が薬害防止に貢献している」場面があっても認知します。たぶん。そうしたとき、報告制度を知らなくても、「薬剤師はこれまで薬害防止に貢献してきてるよね」と答えることができそうです。

また、「薬害防止に貢献したかどうか」と「副作用防止に貢献しているかどうか」では、だいぶニュアンスが異なります。中学生向け薬害資料の作成についての検討会議事録でも、薬害と副作用とはイコールではないと、はっきり明言されています。

  ☆

【第三条・その二】

「薬剤師は誠実な行動をしているか」というストレートな質問の考察として『「どちらともいえない」という答が五割弱を占めたが、第二条で謳われている「薬剤師は、常に自らを律し、良心と愛情をもって職能の発揮に努める』を肝に銘じて各種法規に精通し、遵守に努めることは最低限の義務である』と、この記事は述べています。(あれ? 「遵守に努める」って、何故か努力目標に変換してますが…薬剤師倫理規定第三条は「遵守する」ですよね…?)

「誠実な行動」って、迷います。「どちらともいえない」じゃ、ダメですか?

 誠実:私利私欲をまじえず、真心をもって人や物に接すること。

薬剤師って誠実だと思っていたのに裏切られた! という経験があれば、「誠実じゃない」と言いきれますが、そういう答は、6%くらい。「だいたい誠実ですよ」という印象の持ち主が50%ほど。残りが「どちらともいえない」。裏切られたこともなければ、信頼できると言えるほどの付き合いもない。ニュートラル。

おおざっぱに言えば、1000人中の94%の人たちは、『薬剤師は【不誠実ではない】、かな』と回答したということ。【不誠実だ】と言い切ったのが、6%。

記事では、「誠実な行動をしているように見えている」ことと「法規遵守」が関連するように書いてあります。

【法規を守っていない】ことは、不誠実に見える原因なのでしょうか。不誠実であれば、法規を守っていないのでしょうか。

「政治家は誠実な行動をとっていますか」という設問があったら、「どちらともいえない」と回答しますが、「どちらともいえない」という回答は「政治家は法規を遵守していないと思う」という意味になるのでしょうか。

法規を守ってさえいれば、誠実に見えるのでしょうか。

「土曜日曜に薬店に行ったら、『薬剤師不在のため第一種医薬品は販売できません』と書いてあった。」 これ、法規は守っていますけど、「誠実」にみえますか? (→答:「どちらともいえない」)

  ☆

【第四条】

近年薬剤師の認定制度は充実しつつあり、これらの制度に積極的に参加してその存在をアピールすることも認知・評価を高める上で重要であると思われた」と、この記事では述べています。

えーと、それって、たとえば、「日本薬剤師研修センターの認定薬剤師」だよ、とアピールしたらいいよね♪という話でしょうか…?

自己PRタイムかと思いました。

「認定制度」って、病院薬剤師会などの「専門」薬剤師制度や、他の研修プロバイダの研修制度のことですよね、きっと。

薬剤師みんなの胸に「○○認定薬剤師」と書いてあるからといって、一般の方から見たときの「専門知識と技能の習得に努めているね! 素晴らしい!」との評価につながるのかは・・・、「どちらともいえない」です。

薬局の看板に『世界チャンピオンの店』と書いてあったら、見てみたいな、とは思います。そこの薬剤師みんなが胸に称号をつけていたら、何かそういう制度があるのだろうな、とは感じます。そんな光景を見た直後に、「薬剤師は、専門知識と技能の習得に努めていると思いますか」という質問をされたら、「そう思う」と書きそうです。でも、なにか違わないですか、それ。

「薬剤師みんなが、専門知識と技能の習得に努めている」という印象を目指すのなら、「薬剤師の中で、認定制度に参加していない薬剤師は、専門知識と技能の習得に努めていない」かのように見える方向へ誘導するのは、まずくないですか?

  ☆

【第五条、第八条】

福祉・介護に関して薬剤師に相談したことのある人が1割だったから、福祉の領域において薬剤師の役割が発揮されていない」とか、「『薬剤師は病気の治療に取り組む時に支援してくれる』『他の医療職と連携している』の回答で「どちらともいえない」が4割前後あるから、【薬剤師が医療の担い手として職能の最善を尽くしていると考えている人が多くない】」とか、「病院薬剤師が他の医療関係者と協力して薬の使用を考えていることを認知している人が3割だから、【薬剤師が医療の担い手として職能の最善を尽くしていると考えている人が多くない】」筆者のアタマではついていけない結論ばかりが並びます。

薬剤師は福祉・介護に特化した「専門家」ではないので、相談するならケアマネさんとかになると思うんですが。王道ルートがあるのに薬剤師に相談するとしたら、1割もの方が相談してくれているなら「だいぶ貢献している」かもしれませんよ。

『支援してくれている』に対しての回答は、「そう思う」5%「まあそう思う」40%「どちらともいえない」45%「あまりそう思わない」8%「全くそう思わない」2%といったところ。

『連携している』に対しての回答は、「そう思う」8%「まあそう思う」45%「どちらともいえない」40%「あまりそう思わない」6%「全くそう思わない」1%といったところ。

支持してくれている人が支持してくれない人の4倍以上いて、支持してくれている人が全体の4割以上なのですが、これで『職能の最善を尽くしていると考えている人が多くない』という結論に至るのは、どうしたことなんでしょうか。内閣支持率(日本的な支持率)で、支持率45%、不支持率10%、わからない45%だったら、『わりと高い支持率』になると思うんですが…。

病院薬剤師の具体的な職務はなぁに?と訊かれても、同じ薬剤師であっても、その病院にいないと詳しくは知らない【機密事項】っぽいもの。その一般認知度が三割だと『職能の最善を尽くしていると考えている人が多くない』という結論に至るのは、どうしたことなんでしょうか。「あなたは、【執事】が他の使用人と協力して家の運営を考えていることを認知しているか」と訊かれたとき、「うーん、そうかもしれないけど、よくわからないなぁ」って、なりませんか?

薬剤師は、「治療の支援、医療連携」を「患者の目に見えないところで行う」場合が多い職能です。「患者の目に見えない」のが普通なのに、患者の目に見えないことが、「職能の最善を尽くしていないと考えている理由」になるというのでは、最初から、かなり不利な戦いです。情報が漏れたら国家の一大事だからとステルスの限りを尽くしているソリッド・スネークさんが完全ステルスで仕事を成し遂げたときに、『スネークさんがどんな仕事をしているか、見たことが無いから、スネークさんは職能の最善を尽くしていないと思いまーす』といった言われ方で「改善しろ」と迫られたら、次回からは、人質の安全など顧みず、ハリウッドスター並みの正面突破を選んじゃいそうです。「患者の目に見えるところで仕事を披露すること」って、薬剤師倫理規定第五条、第八条が薬剤師に求めていることなんでしょうか。

  ☆

【第六条】

記事では、「後発医薬品の選択(の説明)」を「今後貢献すべき事項」としていますが、これは「有効性及び安全性の確保」を求める第六条の趣旨とは異なるものです

また「お薬手帳の常時携帯」にからめて「患者の薬歴を一元的に管理する上で重要なツールであり、安全性確保の点からは(常時携帯の指導が)今後さらに注力すべき事項と考えられた」と、この記事は述べていますが、これ、「薬歴の一元的管理」を行うのは誰だと想定しているのでしょうか。患者さんですか? 薬剤師ですか?

市販薬購入経験者に対する『薬剤師が適切な市販薬を選択してくれた』割合が60%であることについては述べられていないのも、すごく気になります。薬剤師が「適切な」市販薬を選択してくれなかったと、40%の方が感じたとしたら…? あるいは「薬剤師以外が」適切な市販薬を選択してくれたと、40%の方が感じたとしたら…?

  ☆

【第七条】

「学校薬剤師の存在を知らず、薬剤師が災害時の救援にかかわっていることを知らない」という層が多いと、『薬剤師が未だに地域に密着した業務を行っているとは認識されていない』と示唆されるのだそうです。

薬剤師倫理規定第七条って、「地域密着」だけをすすめているわけではなくて、「地域医療の向上」に役に立つことならなんでもいいからやってみよう、ということなので、地域に密着しているかどうかだけを見て評価するのは、ヘンだと思います。(学校薬剤師や災害時活動も裏方的黒子的な仕事ですよね…わざわざ目に見えない貢献ばかりを尋ねる設問って、なにかを誘導していませんか?)

  ☆

【第九条】

薬剤師がプライバシーを保護していると考えている人は半数に達していない』ことが、『刑法134条や個人情報保護法に課せられた基本である』という薬剤師倫理規定第九条(守秘義務)に反しているような論調の短い記事。

守秘義務における「職務上知りえた秘密」と、条件付けのない「プライバシー」とを比較するのは、なんだか変。しかも、設問「薬剤師は、あなたのプライバシーを保護している」の答は、「そう思う」8%「まあそう思う」35%「どちらともいえない」50%「あまりそう思わない」5%「全くそう思わない」2%といったところ。「プライバシーを保護していない」という印象は、10%以下です。これは、なにか問題になるのでしょうか。個人情報保護法に対する薬局のスタンスは、各薬局に掲示してありますよね?

  ☆

【第十条】

今後、コミュニケーション技術をさらに向上させ、国民に「自分はいつでも相談できる薬剤師がいる」と言葉にしてもらえる薬剤師を一人一人が目指して努力することにより、品位ある行動及び誠実な行動を「どちらともいえない」とした層が「そう思う」層に変わるのではないかとの希望が見えた』のだそうです。

それ、たぶん、幻覚です。

記事では、前提として、「コミュニケーション技術の向上」を挙げています。

これは、「コミュニケーション技術」のようなもので「品位・誠実さ」があるように誤魔化そうという、品位が無い発想です。

全体的に、「とにかくアピールしないと、品位があるとか、誠実だとか、言われないよ!」と言いたそうです。黙って誠実にやっていた結果として、五割近い人からは、「だいたい誠実なんじゃないの?」という言葉をもらっているのですが…。何が不満なんでしょうか。(ここでも、記事では、品位・誠実さについて、「約半数がどちらともいえないと答えたが…」といった分析をしています)

  ☆

・・・と、まあ、ここまで一通り読んできて、すでに「この研究ってなんか意味あるのかな?」「設問と薬剤師倫理規定の対応がおかしくないか?」といった言葉が脳内を飛び交っています。

ここからは、「薬剤師専門職倫理とその規範に関する考察」に入ります。

まず、『我々は、現時点では薬剤師の役割として社会から認知されていることはその一部に限られており、倫理規範と薬剤師の社会に向けた行動とが一致していない可能性を感じた』と記事は述べています。

「倫理規範」って、「薬剤師の活動・役割の全てが社会的に認知されること」によって、「薬剤師の社会に向けた行動」と、一致するんですか? この判断基準、おかしくないですか? ものすごく優秀な教頭先生がいたとして、その役割の認知度次第で、「教頭先生の倫理規範と教頭先生の社会に向けた行動とが一致していない可能性を感じられる」…と断言されちゃうんでしょうか。

『平成9年に策定された現在の倫理規定は、当時予測されうる薬剤師の環境の変化を見据えた規定として、画期的なものであった』とのことですが、F.I.Pの倫理規定との関係については一切述べられていません。日薬が独自に「画期的」なものを創造したかのような書き方なのが気になります。平成9年以前の倫理規定についても触れないし。

考察は、こうまとめられます。

『薬剤師倫理規定が現存のままであったとしても、今後改訂されるとしても、各条の内容が確実に薬剤師に理解され、それに沿った行動を薬剤師が行えなければ真の意味での倫理規定にはなりえないことを付け加えたい。そのためには、今後、薬剤師の間で医療専門職としての倫理に関する議論が活発に行われることを期待したい』

・・・・・・・・・・・・・・・。

「関連法規を遵守し(第三条)、先人の業績を顕彰し(第四条)、品位と信用を損なう行為をせず、信義にもとる行為もしない(第十条)」という内容を、この記事の著者(研究者)である久保さんが常務理事をつとめる「日本薬剤師研修センター」が確実に理解し、それに沿った行動を行っていたならば、「Pharm.D(JPEC)」なんていう話は絶対に出ないと思うんですが・・・。少なくとも、久保さんが「確実に理解し、それに沿った行動を行って」いたならば、大反対するはずなんですが・・・。でも、そうしない・・・。

「薬局薬剤師のための薬学生実務実習指導の手引き」に載っている「薬剤師倫理規定の注釈」をベースにしていては、「各条の内容が確実に薬剤師に理解され」ないってことでしょうか。そういう注釈を、これからも実務実習生に読ませようというのですから、久保さんが提唱する『真の意味での倫理規定』への道を、久保さん自ら閉ざしている気が…。

更に。

「今後、薬剤師の間で倫理に関する議論が活発に行われることを期待」・・・っていう言葉が、あまりにも、「研究者」としての認識不足じゃなイカと思うのでゲソ。

この研究が開始された2008年の時点でも、薬剤師の間で、かなり、活発な議論は存在しました。その議論の成果として、例えば、日薬総会における代議員による質問があります。2010年の代議員会ではついに、誰にでもわかるように、「倫理倫理」と連呼されました。これでも、活発じゃないんでしょうか…。理想、高いなぁ…。あ、そうか、理想が高いということは、「認識不足」なのは、筆者ですね。孔明先生にはかないません。

・・・あれ? でも、そんなに高水準な議論をしたいのなら、日本薬剤師研修センター主催で、「倫理の議論をする勉強会」を開催すればいいのにね。

  ☆

【おまけ】

薬剤師倫理規定擬人化プロジェクト」が日薬の学術大会(滋賀)でポスター発表したのが2009年10月。そのときの「倫理」カテゴリーの発表はふたつでしたが、薬剤師倫理規定のド真ん中をとりあげたタイトルをつけてみた薬剤師倫理規定擬人化プロジェクトの「示説」の際に、日本薬剤師研修センターの人間は誰もこなかったし、特に質問もなかった記憶が・・・。「薬剤師倫理規定 議論」でググると出てくる「10しす」に、日本薬剤師研修センターの方からコメントをいただいたこともなさそうですし・・・。いえ、「議論しようぜ!」と、「デュエルしようぜ!」と同じノリでこられても、困っちゃいますけど。

【おまけ2】

「図7」の「コンピテンス(適格性・能力)」という文に、なんとなく違和感。

Competence(Knowledge,Skill,Attitude)って書いてあるのに、なんで「有能性(知識・技術・態度)」って書かないのカナ。

【おまけ3】

日薬雑誌には、「論文等投稿規定」があります。二月号では96ページ。

投稿原稿の種類に「To Editor(編集者への手紙)」というものがあり、『投稿原稿に対する意見などを述べる場合に投稿する。和文のみとし、600字以内(参考文献は3編以内)』となっています。「掲載料」として、「投稿した側」が1ページあたり2100円支払います。

今回の記事「薬剤師の役割と倫理規範の実態に関する研究報告より」は、投稿原稿かどうかは不明(おそらくは編集委員会による依頼)です。

仮に投稿原稿であったとしても、意見を述べるとしたら、「審査結果の詳細については知らせない」という「編集委員会での採否」を経なければなりません。

・・・なんだか、すごく、面倒です。600字以内。大阪教育大学の【池田清彦・養老孟司「ほんとうの環境問題」を読んで、筆者の意見に対し、600字以内で反論する。】という小論文問題並みに難しいです。『読者コーナー』くらいの敷居の低さをプリーズ…。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

夏の日薬代議員会その6『昭和46年の覚書』

日薬の代議員会議事録を眺める遊び、六回目。

今回は『日薬と、日病薬の関係』について。

  ☆

千葉代議員
『日病薬50年史によれば、日病薬が法人化する際、日病薬の高木会長と日薬の石舘会長が覚書を交わしており、そこには
「社団法人日本病院薬剤師会の会員は、原則として、社団法人日本薬剤師会の会員となる」とされているが、日薬はどう考えるか』

児玉会長
『昭和46年の覚書には三つの事項が書かれている。1番目が御指摘の点。2番目が「社団法人日本薬剤師会は、社団法人日本病院薬剤師会の活動に全面的に協力する」、そして3番目が
「社団法人日本病院薬剤師会は、社団法人日本薬剤師会を、日本における唯一の薬剤師職能の代表団体であることを確認する」である。41年前とはいえ、組織と組織の間の覚書であるから、これは今でも有効なものと考える。
 組織にはそれぞれの考えがあり、
このような覚書があったとしても、すぐにその内容を実現することは容易ではない。しかし、私は全国を回っていて、病院薬剤師会の若い方にその機運があることを実感している。中央だけでなく都道府県も連携していただくことが必要だ。具体的対策として公益法人改革が挙げられ、病院薬剤師も薬剤師会に入会しやすい環境を整備することが大切である』

千葉代議員
『その考え方が、病院薬剤師会や会員に伝わっているのか』

児玉会長
私が日本病院薬剤師会へ勝手に出向いて、勝手に話をすることはできないので大変難しい問題ではあるが、参議院選挙を通じて、かなり病院薬剤師会の集会で話をした。今後も機会を設けて話す』

  ☆

こんなやりとりです。

40年もたっているのに実現できないことを「容易ではない」で済ませていいのかな、とか、中央がやってもいないのに「都道府県も連携しろ」と言うのはダメじゃん、とか、児玉会長が日病薬に出向いて話をしたら解決するようなことなの、とか、回答の80%以上は要ツッコミですが…。

大事なことは、「社団法人日本病院薬剤師会は、社団法人日本薬剤師会を、日本における唯一の薬剤師職能の代表団体であることを確認する」の一文。

「日薬は、日本における唯一の薬剤師職能の代表団体である」ということを、どれだけの組織が認めているのでしょう。

国内唯一の薬剤師職能の代表団体であるからこそ、「薬剤師倫理規定」を制定できるのです。ここはテスト(薬剤師国家試験)にはでませんが、重要なのでメモしておきましょう。

国内の様々な関連団体と、「日薬が、日本における唯一の薬剤師職能の代表団体である」という団体間の覚書をとりまくっておかないと、日薬、ふんぞり返っていられなくなるんですけれどね…。

児玉会長は、ここでも「公益法人改革」をもちだし、公益法人改革が日病薬の会員を取り込む具体策だなんて言ってますが、公益法人改革の新定款案内に具体的な話はなさそうなので、また次回代議員会あたりでツッコミをいれられそうです。

資料が無い「計画」を打ち上げて、「計画」があるから大丈夫!問題ない!と言うのは…

なんか、「公益法人改革」や「薬剤師の将来ビジョン」が、エヴァンゲリオンあたりの「人類補完計画」にしか見えなくなってきましたよ…。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

薬剤師認定制度認証機構:本当に公益なのかが試されてます。

薬剤師認定制度認証機構が、なにをさせたいのかよくわからない文書をあちこちに出していたようです。

   ☆

地域薬剤師会、病院薬剤師会が
生涯研修制度の自主的設定に
ご協力いただけませんか

     薬剤師認定制度認証機構
     内山 充

●わが薬剤師認定制度認証機構は薬剤師の生涯研修の信頼性を支えるために、かなりの障害を乗り越えて、生涯研修実施機関(プロバイダー)の育成と評価・認証に努めて来ました。そしてこの度、平成22年7月に、内閣府より、薬剤師生涯研修のための第三者評価認証制度として、事業の公益性、中立公正性が認められ、公益社団法人の認定を取得することが出来ました

●医師は、医師の臨床研修の場を提供している全国5000以上にも及ぶ大学及び一般病院が、今後すべて評価・認証を受けて質が対外的に保証されるようになり、医師は自由にそれらを選んで研修できる立場になることが予測されます。
看護師も、日本看護協会の全国各所の研修センター、及び全国の看護大学の大学院課程に設定されている研修コース(看護協会の認定)によって、卒後研修(法的に昨年、努力義務化されました)、及び認定看護師、専門看護師養成に対応しています。

これらに比べると、薬剤師は医師や看護師と異なり、実務範囲が全方位であり、また新薬の進歩が激しいので、一人前の実務家として活動するには、医師、看護師以上に生涯を通じての研修が必須と考えられているにもかかわらず、薬系大学とのつながりも十分とは言えず、卒後の生涯研修の場に恵まれていない、すなわち個人の努力と地域的の孤立状態に任されていると思います。

●このような現状のもと、わが国で全国の薬剤師に対して、優れたきめ細かい生涯学習の一層の普及と地域的拡充を図るには、薬剤師自身の手による生涯研修の場の構築を進めなければなりません。特に地域の職域団体の自主、自律的関与が期待されます。
既に各地の職域団体では、第三者評価(認証)は受けていないまでも、生涯研修はもとより、特定領域認定も、さらには専門薬剤師養成も試みられ、実績も積み重ねられつつあります。
そこで、地域の都道府県単位または支部、あるいはいくつかの地域が共同した形での職域団体が、自らの責任のもと自分たちの手で、それぞれの地域における薬剤師の生涯研修の核となる研修・認定制度を始めることをお考えくださいませんか。

●ただし現在の世の中では、第三者評価なしで認定等を行っても、いずれ自己満足の独り善がりとしか見なされない時が来る恐れがあります。そこで、既に石川県薬剤師会が、当機構の認証を受けて独自の研修・認定制度を実施しておられるように、それぞれの地域の職域団体が、独立した生涯研修実施機関として認証を受けることで、地域の薬剤師の便宜を図り目が届く形で、薬剤師の生涯にわたる継続研修を支えていただきたいのです。それこそが、地域薬剤師に待望されていることではないかと考えます。

●現在進行中の各県薬・県病薬、あるいはその支部等の研修実績を見れば、準備の整ったところから順次認証を取得して自立して生涯研修制度を実施することは、さほど困難ではないと思います。またそれらの制度が互いに横断的に連携を図ることで研修効果がさらに高まると思われます。
当機構は、内閣府公益認定等委員会からのお勧めもあり、公益社団法人の職務として、質の高い研修・認定制度の育成には協力を惜しまない方針をとることとしておりますので、ご協力の程をお願い申し上げます。
(2010.11.17)

  ☆

これだけを見れば、そんなに不思議なことは言ってないと読めるかもしれません。

これをスルーしてしまうと、職能団体の瓦解につながりかねないのですが・・・。

現在は、職能団体である「日本薬剤師会」による自主自律的関与によって、クリニカルラダーという職位条件格付け制度がすすめられている状況です。

にもかかわらず、日薬の動きとは関連させずに、「自主的自律的関与」によって、都道府県・支部・地域薬剤師会が研修認定を行う制度にしろ、そのために、認証機構に登録しろ、というのです。

明らかな、日薬による自主認定制度と、県薬との連携を妨害する行動です。

公益法人を目指す日薬の「公益事業」を妨害するのが「公益」なんですかね。

公益のために都道府県や地域と連携して生涯学習制度を行おうとしている日薬って、薬剤師認定制度認証機構の言う公益に反するんですか?

なお、この薬剤師認定制度認証機構によって認証されている日本薬剤師研修センターは、Pharm.D認定のディプロマミルをやると発表

海外において「学位」であるものと同じ名称を名乗るのですから、日本薬剤師研修センターが認定できるはずがありません。

  ☆

Pharm.Dは、国際的に「学位」です。

ディプロマミルの指標の一部

・学生の出席要件が小さい
・学生の単位取得要件となる課業量が少ない
・学位取得までの期間が短すぎる
・経験や履歴書だけで学位が取れる
正統な教育を行うにしては経費が安い
・キャンパスがない。事務所がビルの一室だったりする
・教員の名前や肩書きが公表されていない

・・・はい、上記のような指標があるようですが、

日本薬剤師研修センターの偽Pharm.D認定とやらは、薬事日報によると、

『生涯研修を続ける薬剤師に対し、JPECとして「薬剤師の職能博士」(米国のPharm D.に相当する)を授与するもの』

なんだそうです。あのー、これ、「職能博士に相当しない」し、「外国でPharm.Dと名乗ったら詐欺」だと思いますけれど…。

んで、

『対象となるのは、[1]6年制薬学教育の正規課程を卒業した者またはそれと同等以上の知識、技能を有する者[2]薬剤師免許を持ち、薬剤師職能を全うできる薬剤師として、生涯研修(FIPの提唱するCPD)を実践している者――の2条件を満たすこととしている』

・・・という対象者の段階で、職能博士でもPharm.Dでもないじゃん・・・。

更に、

『具体的な取得条件としてこれまでに、[1]JPECが実施する「新カリキュラム対応研修成果判定Webテスト」に合格すること[2]病院実務および薬局実務の経験を有すること(JPECの実務研修事業またはこれと同等以上の研修事業により経験を補足された者を含む)[3]JPECの生涯研修の単位を年間5単位以上、4年以内に40単位以上を取得すること[4]3年ごとの更新――などを挙げている。』

このあたり、特に3,4なんか、明らかに検定利権組織の常套手段じゃないですか。

学位なのに、三年ごとの更新なんてありえますか?

海外のPharm.D取得者から見て、これって『自分と同じ学位の持ち主』として認められるものなんですか?

ちなみに、年間五単位以上っていうのは、年に五日間、一時間程度の講習を受講するってことです。ぶっちゃけ自宅で本を読んでもOKなので、年に五冊程度読破するととれる単位。年五冊って、正直、専門家の読書量じゃないと思いますし、5時間ぽけ~っと人の話を聞いていればいい単位なんて、価値ゼロといってもいいくらいです。(点数シールについての文句はこれまでも書きましたので割愛)

で、個々にバラバラの講習を受けるわけですから、「この講師の話を聞く必要がある」といったカリキュラム的なものはないわけです。つまり、教員の名前や肩書が公表されていない、と。

まあ、ディプロマミル指標で言うところの、

・学生の出席要件が小さい
・学生の単位取得要件となる課業量が少ない
・学位取得までの期間が短すぎる
・正統な教育を行うにしては経費が安い
・教員の名前や肩書きが公表されていない

の、5つにあてはまりますね、見事に。

そのうえ、次のはどこまでが薬事日報記者の勇み足なのかわかりませんが、

『今後、世に出る6年制薬剤師に関しては、4年制薬剤師対象の「Webテスト」免除、「病院・薬局実務の経験」を長期実務実習の履行に置き換えることなどが考えられるが、これらの点も含め、詳細な制度設計につき検討に着手する。』

という流れ。

日本薬剤師研修センターの儲けになること以外は免除(の可能性あり)、だって。

これも、

・経験や履歴書だけで学位が取れる

っていう指標にひっかかりますね。

実務実習という「経験」と、六年制卒業という「履歴書」だけで、学位とれちゃうことになりますし。

もちろん、薬剤師研修センターに「キャンパス」は存在しませんし、事務所はビルの一室といってもいいくらい。

はい、明らかな、ニセ学位。

ディプロマミルですね。

  ☆

ディプロマミルは、明らかに、公益ではありません。

明らかに公益ではないことを進めると公表した組織があるのですから、薬剤師認定制度認証機構は、自主自律的に、反公益活動組織に対して、認証の取り消しを行うべきではないのですか?

公益をめざす日薬の動きは妨害し、公益ではない薬剤師研修センターの動きは妨害しない・・・

これが、公益認定を受けたと小躍りしている認証機関のやることですか?

  ☆

【H23.1.15追記】

内山さんの真意
http://www.cpc-j.org/contents/c13/20110106.pdf

過去、いろいろあったけれど、今ようやく新しい芽を育てる環境になった!ということです。

何か(良い意味での)隠し玉がありそうですよ♪

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ほのぼの。大正時代の婦人薬剤師職業案内。

国会図書館のホームページ上にある「電子図書館」には、いろいろなお宝が眠っています。

明治・大正期の書籍などは、読んでいて、ほのぼのするものや、未来予言?というものも、ありまして。

薬剤師関連で、ひとつ紹介します。

  ☆

『現代婦人職業案内』 
  大正十五年三月刊行。主婦の友社 より。

婦人薬剤師

婦人薬剤師は全国にわずか百余名に過ぎませぬが、親切、丁寧、緻密を要する薬剤師は、よく婦人の特性にかなっているものですから、婦人薬剤師の需要はますます多くなる傾向であり、将来婦人職業として有望な一つであります。また化粧品店や、薬品店を開いて薬局を持つことも有望です。

【収入】

病院や製薬会社、衛生試験場に勤務して初任給50円内外、住み込み30円くらい。また開業して薬局を持ち、売薬、化粧品等を置くようになれば、場所によって収入は一定しませんが、純益月百五十円くらいはとれます。

【資格】

薬剤師試験に合格した者。この薬剤師試験は年二回くらい行われ、修業四年以上の高女卒業者、またはこれと同等以上の学力があり、修業年限三年以上の薬学校を卒業した者を、受験資格者としてあります。受験資格を得べき主なる学校は、左の諸校であります。

 私立 東京女子薬学校(東京)

 私立 帝国女子薬学専門学校(大阪)

 私立 静岡女子薬学校(静岡

  ☆

という、職業紹介がありました。

当時は、薬剤師試験の受験資格が、今とはだいぶ違ったようです。

しかも、全国に百余名。

現在、平成の世で、10万人以上は婦人薬剤師がおりますれば、百年たたずに1000倍以上になるという、まさしく「将来婦人職業として有望なひとつ」でございます。ある意味、予知が当たったということで。

受験資格を得ることができる主な学校として挙げられているのは、三つ。そのうち、静岡女子薬学校といえば、今の静岡県立大学薬学部ですね。当時は私立。岩崎照吉さんが設立したとのこと。四年以上の高女卒(高等女学校の修業年限は、何回か変わってます。このころは五年かな?)なら薬学校を出なくても受験資格があったようです。

この本、職業案内ということで、【収入】へのこだわりがあるようです。

婦人薬剤師の収入は、当時、50円くらい。

この本の巻末にある「職業婦人の収入と生計」にある東京市社会局の調査(n=882)によれば、職業婦人には月収30円以下の層が多く、月収40円以下だと他の収入がないと暮して行けず、独立して生計を立てるためには最低でも70円の収入が必要だという…どこかで聞いたような話が書いてありました。

とはいえ、教師(60円)、タイピスト(45円)、看護婦(40円)は、自活できますよー、という話も。当時は外務省とか銀行とか、タイピストさんのニーズがとても高かったようです。

婦人には極めて相応しい職業です」と紹介されているのは、歯科医師さん。現在、極めて相応しいはずなのに、あまり見かけませんが…。

なお、求人者が多いけれど求職者が少ないのは女中さん(15円)とのこと。メイドさん需要がものすごく高いのに、みんななりたがらない…今でいえば、介護職求人がものすごくあるのに、みんななりたがらない、ということですね。百年経とうが、人間はあまり変わらない、…のかと思ったら、

「職業婦人の覚悟」という項目には、

腰掛け的に、お小遣い取り主義にといった生ぬるい考えを持ってやったら失敗に終わる
とか
その職業と苦しみを共にするだけの覚悟がなければなりません
とか
青年や妻子持ちからの誘惑に負けてはならない
といった項目が続き、

最終的に「婦人の天職は良き妻」という、この本の趣旨的にいいのかなぁという結論が下されています。

まあ、わざわざ書いてあるっていうことは、当時も、カタイ考えで働いていた職業婦人が少数派だったことを物語っていそうですが。

  ☆

この本、至れり尽くせりと言うか、就職面談必勝法もついています。

その中の、採用者側の希望しない人材ポイントは、これ。

1.職業に十分の理解なきこと

2.字の下手なこと

3.少なく働いて多くを得ようとすること

4.後始末をよくすることが少ないこと

5.白粉をたくさんつけたがること

…って、今でも通用しますね、たぶん。

インターネット環境を持っているシューカツさんは、下手に就職必勝ガイドを買うより、この90年くらい前の本を読んだほうが、ためになるかもしれませんよー。

※10/28 なんかいろいろうっかりしていた部分を直しました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

第5回チーム医療看護WG資料:日薬は会員に訊くのかな?

第5回チーム医療推進のための看護業務検討ワーキンググループの資料が公表されました。いや、これ、もう、終わってる会議ですが。

その中で、「なんでそっちの会議で、こんなアンケートをとるんだよ。わけわかんない」という資料が紛れ込んでいましたので、おおざっぱ、かつ、いいかげんに、確認してみます。

宛先は、

社団法人 日本薬剤師会
社団法人 日本病院薬剤師会
社団法人 日本理学療法士協会
社団法人 日本作業療法士協会
一般社団法人 日本言語聴覚士協会
社団法人 日本栄養士会
社団法人 日本臨床工学技士会
社団法人 日本放射線技師会
社団法人 日本臨床衛生検査技師会

という、いわゆる「関係団体」。

そのあたりからの代表者が、チーム医療推進方策検討ワーキンググループっていう別会議にそろっているのに、こっちの会議だけで話を進めるようです。

案内は、こんなかんじ。

  ☆

(別記)関係団体の長 殿

厚生労働省チーム医療推進のための看護業務検討ワーキンググループ事務局

看護業務実態調査に関するアンケート調査の実施について(依頼)

現在、厚生労働省では、「チーム医療の推進について」(平成22 年3 月19 日 チーム医療の推進に関する検討会 取りまとめ)を受けて、本年5 月12 日に「チーム医療推進会議」を設置するとともに、同月26 日には同会議の下に「チーム医療推進のための看護業務検討ワーキンググループ」を設置し、チーム医療を推進するための看護業務の在り方等、同報告書において提言された具体的方策の実現に向けた検討を進めているところです。

今般、チーム医療推進会議において、チーム医療を推進するための看護業務の在り方について検討を行うに当たり、現在の看護業務の実態等に関する全国的な調査を実施することとされたことを受け、本年7月から9月にかけて、看護業務実態調査が実施されたところです。具体的には、現在、看護師が実施している業務の内容や、今後、看護師が実施することが可能と考えられる業務、特定看護師(仮称)制度が創設された場合に特定看護師(仮称)が実施することが可能と考えられる業務の内容について、臨床に従事する医師及び看護師に対して調査を実施しました。

本ワーキンググループとしては、看護業務実態調査の調査項目の中に看護師と看護師以外の医療関係職種との連携に関する項目が含まれていたことにかんがみ、今後、チーム医療を推進するための看護業務の在り方について検討を進めるに当たり、看護師とともにチーム医療に取り組む医療関係職種の職能団体の皆様から当該項目等に関する御意見等を伺う必要があると判断し、本アンケート調査を実施することとしました。

貴職におかれましては、別添(回答様式)に御記入の上、平成22 年11 月19 日(金)までに、厚生労働省医政局看護課看護サービス推進室あて提出いただきますようお願いします。なお、御回答いただいた内容は、本ワーキンググループ並びにチーム医療推進会議及びチーム医療推進方策検討ワーキンググループにおいて公表することがありますので御承知おきください。また、別紙として看護業務実態調査の結果概要を添付いたしますので、御参照ください。

  ☆

という、いつから「チーム医療推進のための看護業務検討ワーキンググループ」が本家の「チーム医療推進会議」よりも偉くなっちゃったの?的な内容。

調査票は、紙切れ一枚。

その狭い狭い回答欄に、どれだけの情報を詰め込めるのか。

まじめに訊く気があるのか、かなり疑わしい内容です。

  ☆

Q1 看護業務実態調査の結果(別紙p.1~4)で、今後、看護師が実施可能と回答があった業務・行為について、どのようにお考えですか。

  ☆

あのー・・・。

この質問考えた方、そうとう疲れているんじゃないですか? 大丈夫ですか?

「今後、看護師が実施可能と回答があった業務・行為」は、「全部」ですよ。

そう、「今後、実施可能」の回答欄に、「0%」という数字は、ひとつも存在していません。

その全体、および、一つ一つの項目について、コメントを求めているんですよね、きっと。

それで、回答枠が、推定4cm×14cmくらい(定規未使用)ですから、

203項目の【業務・行為】の、全体および個々の項目について、どのようにお考えですか。ただし、回答全体の文字数は、ツイッターと同じ文字数でお答えください』

という質問をぶつけられたのと同じです。

どうかしてるぜ!

回答の送り先のメールアドレスが書いてあるので、まさか、この小さな回答枠で答えてねというわけでもなさそうですが…。

日薬って、ほら、いつもの通り、無駄に紙媒体で意見を送るような組織だから、ろくな反論もせずに済ませそうなんですよね。

  ☆

Q2 看護業務実態調査の結果(別紙p.5)で、現在看護師が行っている業務・行為のうち、看護師以外の職種による実施が適当との回答があった業務・行為について、どのようにお考えですか。

  ☆

「看護師以外の職種による実施が適当との回答があった業務・行為」って、ほとんどありません。たった1ページに収まるようですし。

そうですね、看護師さんはやらないでください』とでも答えておけばいいとでも?

それとも、

いえいえ、それも看護師さんがやってください』と答えればいいんですかね?

または、

これしかないってことは、実態調査に回答した人たちって、チーム医療に対する認識がおかしい、極めて偏った考え方の人たちなんじゃないの?

くらい言わないとダメですかねー?

  ☆

Q3 チーム医療の推進の観点から、医師看護師と分担・連携することができる業務(今後実施が可能と考えられる業務を含む。)等について御記入ください。

  ☆

「ごめん、何言ってるのかわからない。」と回答しておけばいいと思いますが…。

要は、

 A.医師と分担できる業務
 B.医師と連携できる業務
 C.看護師と分担できる業務
 D.看護師と連携できる業務

の、四つについて、「何か」書け、と。

で、「何か」にあたることとして、

 『A~Dに該当する業務』を挙げなさい、と。

ところが、「分担」とか「連携」とか書いてあるのに、その定義がわからない。

なので、回答は「ごめん、何言ってるのかわからない。」だと…。違うのかな。

むりやり、無い知恵で解釈すると…えーと、えーと…

考えなきゃいけないのは…

『同じ時間同じ場所で活動している』という前提が、存在するのかどうか。

この前提が存在しているのなら、現場では「専門家の活用」原則が働いて、より専門性の高い側(看護師以外のコメディカル)だけが、業務を行います。つまり、専門性が低い側との間での「分担」はしません。

前提が存在しないとなると、「専門性の低い側しかいなかった場合に、専門性が高い側の業務を、【分担(代理で担当)】する」という意味になります。

「現場に医師or看護師ひとりだけしかいなかったら、どうする?」とか「現場に医師・看護師がいなかったら、どうする?」という出発点。

○『君たちコメディカルの職能のうちで、看護師が単独でやっていいことって何?』

○『医師の職能のうち、君たちが単独でやりたい医行為って何?』

ってことですかね。(自信がない)

×『看護師の職能のうちで、君たちがやりたいことって何?』

×『君たちの職能のうち、医師にやらせてもいい行為って何?(注:医師は例外事項等により、ほぼ全ての行為を単独で行えます)

とは、訊いていませんよね。(とても自信がない)

普通は、医師の医行為の一部を看護師が請け負うにあたって、看護師がおこなってきた補助行為の一部を他業種が請け負う、という、「ところてん方式」で、いいはずなんですが…。なんか、なんでも看護師さんがやればいいじゃん的な空気が漂っている気が…。

お嬢様「パパが注文したメインディッシュの焼き肉(医師の医行為)は当然食べるけどー、私のお皿に載ってる分(現状業務)は、みんなには絶対渡さないんだからっ。てゆーか、あんたのお小遣いで頼んだデザート(コメディカルの業務)も食べたいんだけどー。一口くらいいいよねー。あっ、うっかりして半分食べちゃいそう。てへっ」

執事「もー、お嬢様は欲張りさんですねー。腹八分目にしておかないと、おなか壊しちゃいますよー。」

この質問回答票を受け取った各団体が、一瞬で、看護WGの言う「チーム医療推進」が、チーム医療推進方策検討WGの言う「チーム医療推進」とは違うものなのだと、ようやく気づく…という点では、とても良い質問です。(あ、日薬は気付かないかも)

  ☆

以上、三つの質問をみてきましたが・・・。

こんな質問に答える意味があるのか疑問。でも、答えないことには始まらないので、じゃあ、その答を、どこから出すのかという話になると…

日薬って、こういうとき、会員には何にも言わずに済ませるんですよねー。

締め切りは11月19日。今すぐ担当委員会を招集、その後会員に周知して、「日薬執行部はこう思うけど、みんなはどうよ?」と尋ねれば、少しはいい知恵がでてきて、200ページくらいの報告書になるかもしれない…と楽観的に考えますが、実際は、どう対応するんでしょうねー。

看護WGに出席している委員のうち、看護師以外のコメディカルって、薬剤師だけだという点から考えると…アンケートが出る前に、「このアンケートは方策検討WGで引き取るから、団体に直接訊くのはやめろ」という展開に持ち込むのが、無難なんですが…。数の力で押し切られそうな予感…。

  ☆

この質問案、まさかそのまま会議を通過するとは思えませんが、【人生には三つの坂がある。上り坂、下り坂、まさか。】というジュンイチロウさまの言葉がありますので、嫌な予感しかしません。せっかくなので、スターウォーズの登場人物になりきって、呟いてみましょう。

I have a bad feeling about this.

...indeed.

| | コメント (0) | トラックバック (0)

より以前の記事一覧