趣味

J-PALS:水曜夜に、どうでせう。

あけましておめデパス!(ぱくり)

放置しすぎて、もう春ですが、気にしないですよー。

『ちびまる向ちゃん』が完売というニュースに対して、倫理規定擬人化本は在庫ありですから、興味がある方は通販どーぞー。

放置のあいだブログを全く見ていなかったのですが、「24時間開局」とか「消費税」あたりの検索だと数年前の記事に到達してしまうので、ちょっと申し訳ない感じです。

今回はつれづれに。

   ☆

診療・調剤報酬etc改定については、もう終わったことなのでスルーしたい気持ちでいっぱいですが、

http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000036577.pdf

のよーにパブコメ結果が出ています。薬剤師40人くらいが意見を出しているようです。

・・・が、中医協で三浦委員がとりあげて議論になったのかどうかは不明(おそらく議論になっていないと予想)。ジャイアンの「おれのものはおれのもの、おまえのものはおれのもの」理論に対抗するひみつ道具はなさそうですし。

精神科領域の意見がいろいろありますが、薬局の「24時間」関係については「大手じゃなきゃ無理」という意見がひとつあるだけのようで。

ひとつの薬局に保険薬剤師がどれくらいいれば24時間開局できるのか」という問題は、そのまま「ネット販売の24時間開局は、ひとつの薬局に薬剤師が何人いれば可能なのか」という問題の解答になってしまいますので、うかつに少ない人数で可能だとしてしまうと、ドツボにはまりそうです。世の中には、「2人いれば24時間365日できる」と言い切れる脳味噌を持った愉快な方がそれなりにいそうですので、くれぐれも、そういう方の妄想を基準にした解答にはしないことをお勧めします。

「ひとつの薬局に薬剤師が大勢いても維持できる」≒「お給金が極端に少ない」「処方箋枚数が4000枚(とか2500枚とか)を超える」「一日5件以上の在宅訪問あり」「労働基準法違反が常態」といった想像が浮かびますが、処方箋枚数と在宅訪問に関しては今回改定でキャップがかかりましたし、基本料や基準調剤のマイナスにもひっかかるわけで、ほかの業種(製造業とか施設運営とか)もやっていてスケールメリットでどうにかできてしまうのでもなければ、24時間には手を出さないのが賢い感じ。

テロリスト「こんなの労働基準法違反だ。大統領の恩赦をもってこい!」

ジャック・バウアー「死にたくなければ言うとおりにしろ!」

テロリスト「言うとおりにしたら社会的に死ぬだろーがーっ」

ジャック・バウアー「本当にすまないと思っている。だが、唯一の手ががりなんだ」

テロリスト「お前が言う『唯一』が正しかったためしがないし、どう見てもすまないと思っていないだろがー」

議事録まだかなー。

  ☆

あ、「薬剤師法施行規則の一部改正(案)に関するご意見の募集について」のようなパブコメ募集も3/14までやってます。

在宅訪問先で残薬を見つけたら、そのときの処方箋の内容からその場で疑義照会して(薬局に戻らなくても)減らせるよん、という改正です。以前、日薬の安部さんが審議会に資料を出していたような。

Facebookで「いいね」にぽちっとする感覚で、パブコメに意見を送ってみてはどーでしょうか。「件名:薬剤師法施行規則の一部改正(案)に関するご意見の募集について」「本文:いいね!」とかで構わないようですから。

  ☆

今回の本題。

日薬の生涯学習委員会の放送があるそうですよー。

http://www.nichiyaku.or.jp/yakuzaishi.php?global_menu=日本薬剤師会の取り組み&side_menu=JPALS

日薬HPから引用。

3月12日(水)20:00~21:30、下記URLにてLIVE配信します。
どなたでも、無料でご視聴いただけます。
番組では、JPALSの利用者が出演し、生涯学習の必要性やJPALSの目的、これまでの日本薬剤師会に寄せられた質問などから現状の問題点などを議論していきます。JPALSの利用者の方、今後利用を検討されている方、今年卒業の薬学生の方、是非ご覧ください。
日時 : 2014年3月12日(水) 20:00~21:30
URL : http://www.pharmastream.net/pslive.html
ログインパスワード : utv706028
番組名 : 「JPALSの実施と問題点」(提供:ファーマストリーム)

以上。

注:筆者はJ-PALSに1万円払って非会員登録して1本ちょいポートフォリオ登録して、あとはほったらかしです。ものすごく使いにくいので。もう、何が使いにくかったのか思い出せないくらいに。

番組を提供している「ファーマストリーム」のほうは、(企画担当の皆様の行動力的に)面白そう。

http://www.pharmastream.net/phs-wbt5/about/abou_commission.html

日薬運営のJ-PALS本体と、薬剤師研修センター運営のeラーニングとを分離するのは正しい選択。

薬剤師倫理規定を中心としたこのブログ的にも、ファーマストリームには倫理のプログラムがあるので、気になるところ。

講義名  薬剤師の倫理
講師 富田基郎先生
(社)日本薬剤師会常任理事
講義時間>45分
取得単位 >0.5単位

この0.5単位を受けるためだけに入会金込みで6000円を出すかどうか、悩みます。

6000円…プロレスのリングサイドチケットと同額…。

(※悩んだ結果、6000円は、プロレスのリングサイドチケットになりました)

これ、会員なら誰でもアップロードできる仕組みにしてもいいんじゃないかと思ったり。要審査で、審査に通ったら単位化。聴講回数などに応じて報酬が出る仕組みで。(どこかで聞いたようなビジネスモデル)

そういう仕組みなら、「頼まれたらどこにでも行って講演します」という方たちが、自由にアップロードしてくれるんじゃないかと思うんですよ。たぶん、きっと。

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医薬品ネット販売:政治家さんの質問趣意書(話題になってないほう)

 参議院の質問趣意書は、なかなか楽しい質問にあふれています。

 質問をするとき、質問を読んだ相手に「ごめんなさい、あなたの論理判断力は、国政で職務遂行できる程度に大丈夫ですか…?」と心配させてしまっては、まずいですよね。

 クイズやなぞなぞ、言葉遊び、冗談なら、別にどーでもいいんですが。

店舗を拠点として薬剤師がインターネットや電話、メール等を利用して購入者との間で行うコミュニケーションでは副作用被害を防止できず、テレビ電話によって初めて副作用被害を防止できる一般用医薬品があれば、その医薬品名、その副作用の種類、発生の理由・程度・頻度を具体的に示されたい。また、そのように考える科学的根拠を示されたい。

 という質問は、

 まず『店舗を拠点として薬剤師がインターネットや電話、メール等を利用して購入者との間で行うコミュニケーション』という、薬剤師および購入者が不特定な状況を前提にして、そういった無数の状況下で『副作用被害を防止できず』という「すでになんらかの副作用が発生してしまった」状況を切り取っています。

 そんな「すでになんらかの副作用が発生してしまった」ことが証明された状態を前提として、この質問は、「テレビ電話によって初めて副作用被害が防止できる」状態を訊いています。

 あれ?

 「副作用が起こったことを確認したうえで、副作用が起こらないことを確認した事例はあるか」と訊いているのでしょうか。

 そんな、「試合開始から五分たっても相手を倒せなかったことが確認できた後で、地球を回転させて時間を五分戻し、五分たったことは忘れたふりをして、五分以内に相手を倒すという公約を守る技は存在するか」みたいな質問、ゆでたまご先生が「マグネットパワーです」と答えるくらいしか思いつきません。

 ケースによって薬剤師と購入者がバラバラですから、コミュニケーションの内容もバラバラでしょう。にもかかわらず、常に「副作用被害が防止できない状況」を前提にしろと言うのは、【薬剤師が「ここまでの話だと売るわけにはいかないな」と絶対に言わない(=専門家職務の放棄)】という前提でもない限りは、無理な相談。前提となっているのが、専門家判断を全否定する小売業者の思考っぽい。システムの中で人間が果たす役割を、質問者がどのようにとらえているのか、心配になります。

 いろいろなコミュニケーションがあって、いろいろな情報を集めた結果として「売らない」と判断するのも専門家のお仕事。

  ☆

 「対策ABCだけだと実際に事故が起こった」ことの事例はあげられそうです。でも、「事故が起こらなかった」のに、対策ABCDを同時運用した場合にABCが事故を防ぐのに全く役に立っていないと言い切れるものなんでしょうか。「どれが役に立ったかはわからないし、どれも役に立ったかもしれない」のなら、やれる範囲で全部やればいいのでは? 対策を運用する側の能力資質や事例判断の困難度など、ほかの要素も関係しそうですしね。

 「(ほかの要素はどうであれ)テレビ電話によって防止できた」なら、それも有用なツールのひとつだと考えればいいんですよね?

 なのに、なんで、テレビ電話(仮)だけを、「コミュニケーションツールから除外したい。義務化なんかとんでもない!」という論調で質問者が主張するのか、わかりません。

  ☆

http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/syuisyo/183/meisai/m183105.htm

一 テレビ電話の義務付けについて

本年五月九日の日本経済新聞(第一面・第五面)の記事に関連して、質問をする。

1 厚生労働省は、ネット販売にテレビ電話を通じたやりとりを義務付ける方針とのことであるが、店舗を拠点として薬剤師がインターネットや電話、メール等を利用して購入者との間で行うコミュニケーションでは副作用被害を防止できず、テレビ電話によって初めて副作用被害を防止できる一般用医薬品があれば、その医薬品名、その副作用の種類、発生の理由・程度・頻度を具体的に示されたい。また、そのように考える科学的根拠を示されたい。
2 メールや電話では判断できず、テレビ電話では判断できる場合があるという前提に立つのであれば、それは実質的には薬剤師が医療行為を行うことを意味しないか。また、薬剤師は、テレビ電話によって患者の画像を確認したら、病状や治療方針あるいはその心理を判断できる専門家であるのか。それはどのような教育・試験によって獲得した能力であるのか。
3 テレビ電話とはどのような機能を満たすものを想定しているか。また、かかるテレビ電話はどの程度普及し、利用されているのか。テレビ電話を利用できない国民はネット販売という有用な手段の利用が認められないのか。ネットを利用して一般用医薬品を購入している需要者はこれにより適切に病気を治療する利益を受けているが、テレビ電話による副作用防止の利益はそれに勝るものか、政府の見解如何。実証的な根拠とともに示されたい。
4 テレビ電話を義務化するのであれば、義務化の必要性と合理性を支える立法事実が不可欠であり、テレビ電話によらなければ、事後の治療では回復が困難な副作用被害を有意的に防止することができないことを厚生労働省が証明しなければならないと考えるがいかがか。
5 本年一月十一日の最高裁判所判決によれば、現行薬事法は「文理上は郵便等販売の規制並びに店舗における販売、授与及び情報提供を対面で行うことを義務付けていないことはもとより、その必要性等について明示的に触れているわけでもなく、(中略)また、新薬事法の他の規定中にも、店舗販売業者による一般用医薬品の販売又は授与やその際の情報提供の方法を原則として店舗における対面によるものに限るべきであるとか、郵便等販売を規制すべきであるとの趣旨を明確に示すものは存在しない。」としており、省令によってテレビ電話を義務付けることは、現行薬事法の授権の範囲を超えた違法無効なものとなると考えるが、政府(内閣法制局)の見解如何。
6 現行薬事法は第三十六条の六第四項において、「第一項の規定は、医薬品を購入し、又は譲り受ける者から説明を要しない旨の意思の表明があつた場合には、適用しない。」と定めており、これは現行薬事法が情報提供を受けるか否かを消費者の選択に委ねているものと考えるが、政府(内閣法制局)の見解如何。仮に何らかの明文にない要件を要求している趣旨と解釈する場合は、明確性の原則との関係でその根拠及び正当化される理由を明らかにされたい

  ☆

 これら以外にも楽しい質問が続きますので、興味のある方はリンク先、参議院のホームページを読んでみてください。(回答のほうは、面白い…というか、ユーモアが全くなくて怖いくらいです)

 他の方の質問内容も、いろいろ参考になります。(専門家を自称しているのに知らないのかな…的な質問もあったりして…)

 回答のほうは、基本的に「新ルール検討会においては」「指摘の「○○」についても検討が行われているところであるが、情報交換の手段を含め、一般用医薬品の購入者の利便性にも配慮しつつ、その安全な使用を確保するための方策について結論が得られていない現時点において、お尋ねについては、いずれもお答えすることは困難である」「なお、同省としては、新ルール検討会における検討の結果を踏まえて、できる限り早く適切に対応してまいりたい」というカタチになっています。

 これって、よーするに、質問者が質問したことによって、新ルール検討会において、指摘した点について、いずれは明確に結論を出さなければならなくなったということですかね。引用しなかった質問だと、代理購入禁止とか、常備目的の購入禁止とか、そういうあたりも。在宅医療の充実に伴って、そういう流れがありうるかどうかの検討もできる時代になっているのかも。新ルール検討会はどこまでやれることやら…。

 質問「5」は、薬剤師法第一条:薬剤師は、調剤、医薬品の供給その他薬事衛生をつかさどることによつて、公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もつて国民の健康な生活を確保するものとする…の義務規定である「医薬品の供給」を適切に行うのに必要なツールのひとつであると専門家が考えるモノなら、薬剤師法の授権の範囲内の適法な処置になりそうですが。「個々の薬剤師が判断材料が足りないと考えた場合、売らない」ので、判断材料のひとつでしかないわけですが。

 ちなみに「6」の回答では、「医薬品の専門家」か「繰り返し同じ薬を使っている人」のみの話だと明確に定義されました。薬局開設者が、薬剤師と登録販売者に「その場合は説明をしなくてもいい(してもいい)」と言うだけのことです。購入者が「説明するな。いらない」と言ったからといって、それで絶対に説明しちゃいけないって話ではないんですよね。

 質問内容に「ネットを利用して一般用医薬品を購入している需要者はこれにより適切に病気を治療する利益を受けている」みたいな、「え、それ、どうしてわかるんだろう?」と驚く言いきりが目立ちますが、これ、質問者の方が、そう思う『科学的根拠』とかを提示しなくてもいいのかな~。

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エパデールOTC:議事録と反対理由の稚拙さとネット販売検討と。

日本医師会の鈴木さんが「十分な審議が行われていないうえに非公開だからダメだ」と難癖つけていた審議会の議事録がでました。

厚労省のいつもの癖で、あれこれ改竄されている可能性もありますが、政権が変わったことで、そのあたり、改善されているといいなぁと、期待しつつ、該当部分を読んでみましょう。

とりあえず、引用。

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002xdr5.html

  ☆

それでは審議事項議題3「医薬品エパデールT、エパアルテの製造販売承認の可否について」の審議に入りますが、参考人の東京慈恵会医科大学附属柏病院総合診療部部長であり、日本動脈硬化学会の理事でもある多田先生にも加わっていただきたいと思います。
── 多田参考人入室 ──
○望月部会長 どうぞよろしくお願いいたします。まず、審査管理課から説明をお願いいたします。

○事務局 審査管理課より説明させていただきます。エパデールT、エパアルテについての説明をさせていただきます。本品目の概要として、有効成分がイコサペント酸エチル、効能・効果が、健康診断等で指摘された境界領域の中性脂肪異常値の改善であるスイッチOTCであり、服用対象者は健康診断等で中性脂肪値が境界領域の範囲150mg/dL以上、300mg/dL未満であることとされています。また本剤は海外での承認はありませんが、DHAとEPAを有効成分とした高トリグリセリド血症等を効能とした一般用医薬品が、イギリス、ドイツ、フランスで販売されております。承認条件としては、通常課せられる3年の安全性に関する製造販売後調査に加え、市販後の薬剤師の関わりが特に重要となるため、一定数の症例データが蓄積されるまでの間は使用実態に関する調査を実施して、的確な服用対象が選択されているか、適切な受診勧奨が行われているかなどを調査することとしております。本申請は、平成22年11月24日と、平成23年2月24日の2回、本部会で御審議いただいており、これまでの御指摘を踏まえた対応策を事務局において検討することとされておりました。本日は前回までの審議資料に加え、当日配付資料4とした事務局で取りまとめた、エパデールT、エパアルテの審議に係る一般用医薬品部会での御指摘と対応、新たに改訂した添付文書、セルフチェックシートを配付しております。
 エパデールT、エパアルテの審議に係る一般用医薬品部会での御指摘と対応を、御覧ください。本部会において、これまでの審議におきまして本資料の四角で囲まれている3点の御指摘をいただいております。それぞれにつきまして御指摘の内容と対応を説明させていただきます。
 1点目ですが、本剤の対象である中性脂肪が高値の患者は、糖尿病等の疾病が隠れている場合があり、医療機関を受診せず、本剤を服用することは早期発見を妨げる可能性があるのではないかとの御指摘です。これにつきましては、お手元の添付文書の裏側の効能欄を御覧ください。効能欄の四角囲みに、「狭心症、心筋梗塞、脳卒中と診断されたことがある人、高脂血症、糖尿病、高血圧症で治療中の人や医師の治療を勧められた人は、この薬を服用しないでください」を追加することによって、注意を促すことといたしました。
 添付文書の表側を御覧ください。従前より添付文書に記載しているものですが、「してはいけないこと」の欄の「1.次の人は服用しないでください」にある、「高脂血症、糖尿病又は高血圧症と診断され現在医師の治療を受けている人、あるいは健康診断等で医師の治療を勧められた人」、その下の「相談すること」の欄の、「1.次の人は服用前に医師又は薬剤師に相談してください」とする項目にある、「(1)医師の治療を受けている人又は他の医薬品を服用している人」については、引き続き記載し注意喚起しております。
 また、お手元の「エパデールT購入時のセルフチェックシート」を御覧ください。このチェックシートは、本剤の購入時に薬剤師が服用の可否を購入者とともに確認するもので、初回の購入時のみならず、2回目以降についてもそのたびに確認をすることとしています。2.欄の6番目のチェックボックスに記載のとおり、脂質異常症(高脂血症)、糖尿病、高血圧症についても具体的な検査値を示して該当するかどうかを確認し、異常値がある場合には医師の診断を勧めることとしています。このチェックシートの裏側は購入2回目以降のものですが、こちらの方も同様に記載して、異常値がある場合には医師の診断を勧めることとしております。
 2点目ですが、中性脂肪が高値の場合、まずは食事管理や運動を勧めることが重要であり、薬の服用を安易に勧めるのは不適切ではないかとの御指摘です。これにつきましては、これまでも販売店用及び購入者用の情報提供資料に、食事管理や運動の実施についても情報を掲載していましたが、セルフチェックシートでの確認時にも指導できるように、セルフチェックシートを改訂しています。再度、「エパデールT購入時のセルフチェックシート」を御覧ください。セルフチェックシートの見開きのページに、食事や運動などの生活習慣の改善の重要性やそのポイントを簡潔に示し、購入時ごとに生活習慣の改善の指導と改善の意志の確認を行うことといたしました。
 3点目ですが、採血の前に食事摂取などによって血中の中性脂肪値は変化することから、健康診断の検査結果で服薬を判断するべきではないのではないかとの御指摘です。これにつきましては「エパデールT購入時のセルフチェックシート」を御覧いただき、1.欄に中性脂肪が境界領域の範囲にあることに加え、新たに該当検査が、検査前の飲食と飲酒の制限を行った健康診断等の血液検査値であることを確認することといたしました。なお、これまで購入前の健康診断等の結果が、2回連続で境界領域となったものを対象としておりましたが、検査時の飲食と飲酒の制限を購入前に確認することにより、直近3か月以内の検査結果のみで確認することとしております。事務局からの説明は以上です。
 続きまして、本日、御欠席されている生出委員より、エパデールの審議について事前にコメントをいただいておりますので、読み上げさせていただきます。
 イコサペント酸エチルを一般用医薬品として承認する件についてです。イコサペント酸エチルを一般用医薬品として承認する件については、妥当と考えます。以前、イコサペント酸エチルのスイッチOTC化が審議されたときには、漫然使用や医師への受診歴なしでの使用が問題とされましたが、こうした不適切な使用は薬剤師が使用に際して患者からの聞き取りや確認、また使用中の相談応需等のモニタリングを行うことにより十分防げると考えます。現に第一類医薬品として販売されている腟カンジダ用薬などでも同様に、漫然使用や医師への受診歴なしでの使用への注意喚起がなされておりますが、薬剤師が販売することにより適切な使用がなされております。
 一方、今回のイコサペント酸エチルについては、薬剤師への研修実施が必須となるなど、これまでの第一類医薬品以上に十分な販売体制が構築されます。さらに承認条件ではPMSのほか、一定数の症例データが蓄積されるまでの間、適正使用調査を実施となっており、販売後の一定期間については販売店の限定、使用者の行動調査などの適正使用調査が付与されており、発売後の調査についても十分に担保がなされています。こういったイコサペント酸エチルのような生活習慣病に対する成分のスイッチOTC化は慎重な議論が必要となりますが、今後のセルフメディケーション推進等を考えると、本部会においても積極的に取り組む必要があると考えます。生出委員からのコメントは以上です。

○望月部会長 ありがとうございます。次に多田先生から、申請品目のスイッチOTC化について御意見を伺います。

○多田参考人 慈恵医大の多田でございます。本日、お呼びいただきまして大変光栄に思っております。私の発言により、ここでいい形で物事が進んでいくことを願っています。私のスタンスですが、日本動脈硬化学会の医療・保険関連の担当理事でもありますし、また、こういったセルフメディケーションをどんどん進めていく立場にあります。御案内のように脂質代謝異常症というのはどうしても御自分の生活様式を変えていくということ、こういったものをしっかり進めていかないと根絶できないと思っていますし、そのための食事療法、運動療法といったものを基本として、その上に薬をオンしていくという立場で、これまで様々な方策を考えてきていました。
 本日、初めて部会資料を見させていただきましたが、ここに出ているそれぞれの審議、3つの項目に関して、非常に疑問に思っていることに関しては私も妥当だと思います。そういう中で、中性脂肪に対してどうやってアプローチしていくかということに関しては、ユーザーの意識向上というのが非常に大事になってくると思います。こういった過程を行うことによって、また患者さんの掘下げができて、本当に必要な患者さんが医療の中に入ってくる。受診勧奨も含めて広がりができるのではないかということも、一方では期待しているわけです。
 そういうことも含めてエパデールTですが、この薬を販売していくことに関して私はよろしいと思いますけれども、あくまでも基本として、薬効のチェックがしっかりされて有効性が担保されていることと、副作用のチェックをしっかりできるかどうか、この二つが必要です。そういうことで、今、お話いただいたような販売体制をしっかり構築していくための一つの試金石として、この薬そのものは最近JAMAにもメタアナリシスの結果が報告されましたけれども、使っている人と使っていない人で総死亡率は全く変わらないことが出ている一方、冠動脈疾患死に対する有効性は有意差をもってあるということで、こういった比較的副作用の少ない薬をうまく使いこなしていくという体制づくりが大切です。個人が使いこなしていければいいのですが、問題点を持っている患者さんの前面に立って薬剤師、栄養士といった職域がユーザーをサポートする体制作りも大切です。今回は薬で薬剤師が中心ですけれども、こういったところで患者さんの生活様式が変わっていき、またうまく薬を使って病態に陥らないように予防ができる。未病の段階で患者さんを対処できるシステムを、今回のように次々と構築していくことを前提として賛成です。
 ただ、その中でもう一つ強調させていただきたいのは、自分のデータを知る、どこでも分かるというシステム作りを推進していっていただきたいということです。例えば現在、糖尿病の患者さんのSMPG、Self Sugar Measurementのシステムがありますが、こういったものと同じように、比較的簡単なところで例えば中性脂肪などを測れるようなシステムです。こうした技術はドライケミなどを使い、Point of Care Testingということで一方では進んでいるわけですが、こういったものをより進めていくことを前提に、スイッチOTC化されるということに対して私は賛成です。

○望月部会長 ありがとうございました。続きまして循環器を専門とされております廣江委員から、御意見をいただけますでしょうか。

○廣江委員 多田先生、ありがとうございました。私、循環器の現場においてエパデールというのは重要な薬だと思っています。大体、最近は900mg、朝晩2回で1,800mgを投与することによって患者さんのQOL改善があがっています。そこで、これをOTC化するに当たって二つの点が大事だと思います。第1点は、使用する方の層別化、すなわちハイリスク群をいかにブロックするかということです。今、御説明がありました本日の参考資料4でクエスチョン例がかなり出ていて、初めての方のチェックポイントがありますね。もし使用する方がこれだけ理解なさって、これが全部ないとなればかなりの層別化、すなわち軽症であると判断すると、未病状態で、このエパデールを使える可能性があることが言えると思います。
 次に第2点、これが一番大事なのですが、今までは医師が全部患者さんに説明したのですが、今度は薬剤師の先生方が現場において、このエパデールというものの性格をよく知って、かつ生活習慣病、Cardiovascular Disease等々を理解していただき、院外薬局のレベルにおいて使用する方に、薬や病気について説明する義務が出ます。それがどのくらい可能か。その2点をクリアできれば、私はむしろ積極的に使っていただいて、できるだけ我々の外来に来なくていいような状態にしたいと思いますので、その2点をクリアできれば私は賛成です。以上です。

○望月部会長 ありがとうございます。ほかの委員の先生方、鈴木委員、どうぞ。

○鈴木委員 今のような御意見は、私は医療へのアクセスがよくないイギリスとか、あるいは医療費が高く、その意味でアクセスが非常に困難なアメリカのような国では、やむを得ずセルフメディケーションということで、医療費抑制のためもあって推奨されているわけですが、そもそもスイッチOTCの定義はあるのですか。どうですか。

○事務局 スイッチOTCについては、きちんとした定義というより、医療用で使われている医薬品を一般用医薬品として転用するというのが、一般的な考え方です。

○鈴木委員 スイッチOTC化の対象になるものの定義というのがあるのかと思ったのですが、特にないということですか。今すぐお答えにならなくてもいいのですが、ただ、今までの議論の中で先ほどのお話の中にも一部出てきましたけれども、スイッチOTC化の適用となる薬というのは、自覚症状があって、比較的短期間の服用でそれが改善することが分かって、自分で中止することを判断できるものに限定すべきだと思います。今までの議論もそういう議論で、長期の服用というのはあまり前提にした話ではなかったと思います。今回の生活習慣病薬は、自覚症状がないという特徴があります。自覚症状がないままに長期間にわたって服用を必要とする場合も多く、これはデータの管理が中性脂肪なら中性脂肪のみ、あるいは単に中性脂肪の数値を下げればいいということでなく、その背景にある全身管理が必要なものです。したがって、これは、かかりつけ医を中心とした医師の管理下で服用することが大前提であると思います。我が国の公的国民皆保険制度は、幸いにも気軽にプライマリ・ケアにアクセスできるという、国民にとって極めて優れた制度になっていますので、アクセスの悪い国のような形を取る必要はなく、生活習慣病薬をスイッチOTC化する必要、必然性はないと考えています。

○望月部会長 ありがとうございました。ほかの御意見はいかがでしょうか。多田先生、お願いします。

○多田参考人 OTC薬というものに関しては、2006年6月、改正薬事法の中で謳われていて、「一般の方が薬剤師から提供された適切な情報に基づいて、自らの判断で購入し、自らの責任で使用する医薬品である。軽度な疾病に伴う症状の改善、生活習慣病等の疾病に伴う症状発現の予防、生活の質の改善・向上、健康状態の自己検査、健康の維持・増進、その他保健衛生を目的とするもの」と、OTC化の薬を国としては定義しているようです。正しく生活習慣病に対して、医者がトータルに患者さんを診てチェックしていくことは非常に大事です。ただ、うまい具合に我が国の場合は特定健診という制度が進行しています。私どもがいる柏市で私もこれまで医師会理事として市行政、国保運営を手助けしようと特定健診指導分科会の一員として活動してきましたが、特定健診の受診率は39%ぐらいの受診率しかないです。しかし、トータルにみて皆が受診してくれると、原則的には毎年1回は値が出てきます。そして中性脂肪150mg/dL~300mg/dLの値の間にある人は受診勧奨せずに、「動機づけ支援」「積極的支援」といった様々な栄養指導や運動指導の中で、御自分で徴候を改善してくれということが制度としてありますから、こういう中に入ってくると、鈴木先生のおっしゃることは私も医師として分かるのですが、ある程度担保できるのではないかという気がしています。ただ、年に1回というのは私も不安なので、これを更にうまく御自分で測れるようなシステムで測定機会をたくさん作っていただきたいと思っています。以上です。

○望月部会長 ありがとうございます。藤原委員、どうぞ。

○藤原委員 先ほど廣江先生が言われましたように、薬剤師が現場でこういう生活習慣病薬を使うということは、責任と義務が非常に高くなると思います。そういう意味で今までのスイッチOTC薬と違い、メーカーも含めてしっかり研修制度を作った上で、是非進めていっていただきたいと思っています。私どもは受診勧奨や特定検診や人間ドックといったものを指導していくという立場で、もし支援させていただければ責任を持ってやらせていただきたいと考えていますので、よろしくお願いします。

○望月部会長 ありがとうございます。鈴木委員、どうぞ。

○鈴木委員 多田先生は動脈硬化学会の理事だそうですが、動脈硬化学会の2012年版のガイドラインがあります。これを拝見すると、「生活習慣の改善は動脈硬化性疾患予防の根幹であり、安易な薬物療法は厳に慎むべきである」と書いてあるのですが、これについて先生はどのように思われますか。

○多田参考人 おっしゃるとおりです。このエパデールだけでなく、ほかの脂質治療薬もこのOTC化の俎上に上がっているのですが、それに関してはさて置き、エパデールに関して、薬物は薬物ですけれども、多価不飽和脂肪酸ということで我々が日常生活で食している物質です。その生活習慣で奨める食物との間を埋めるような薬物ということも含めて、また安全性も比較的担保できるということで、先ほども申し上げたように一つの試金石として、先生も御心配されているような安全性確保の中で、このOTCシステムを今後うまく進めていけるよう体制構築するのに適切な薬の一つではないかと思っています。この薬に関しては、先生のおっしゃるとおりです。

○鈴木委員 要するにエパデールは効かないから、いいのではないかということでしょうか。

○多田参考人 現にこれは、御案内のようにTGの値を約14%前後下げている。ただ、総死亡率に対して有意な有効性は認められていません。しかし、総死亡率に対して有効性が認められていない薬はインシュリンもそうですし、御案内のとおり幾つかの降圧剤もそうです。ですからそれは意味がないというわけではないので、いずれの薬物も疾病に対してきちんと治療対応が可能な薬です。

○鈴木委員 そうすると具体的に、例えば150mg/dL以上の方が来られたら、先生が薬局におられたら当然薬を出すわけですね。エパデールを出せるわけですから。条件にセルフチェックシートなるものがあってですがね。

○多田参考人 まず運動療法と食事療法をやってからです

○鈴木委員 やってからですと言っても、薬局ではいきなり薬を出すわけですね。

○多田参考人 それは、してはいけないということが書かれているのではないですか。いきなり一類OTC薬の出ることのないシステム作りが大切です。

○鈴木委員 では最初の日は、食事療法と運動療法をしてくださいと言って帰すわけですか。

○岩月委員 薬局に御質問がありましたので、先ほどのゲンタシンの軟膏もそうだったのですが、役割が違うということと、もう一つは対象になる利用者が違うのです。ゲンタシンの例で言うと、私が先ほど学校の罹患証明と治癒証明の話のときに少し口を挟ませていただいたのは、親の気持として、とびひになったかもしれないと思ったら、とびひだということを医師に確認してもらう方にインセンティブが働くのです。しかも10割個人負担で薬局に出かけてわざわざお薬を買い、子どもがそうかもしれないと、3日も臨床判断を待っている親は多分いないはずです。
 今回のエパデールに関して言うと、今、多田先生から御案内があったように、どういう間口の人を切り取って、その方たちがこれで駄目だったら受診勧奨ですとか、あるいは運動することによって良くなればお薬を使わなくていいわけですから、正にセルフメディケーションのための窓口として、切り口が違うのだということだけ私は申し上げておきたいと思います。薬局の店頭に来たら売り付けるとか売るということでなく、まずこういった御相談にお見えになる方は、少しきつい言い方をすれば医師にかかれば3割負担で済むのです。それをわざわざモチベーションを持って薬局に行って相談し、こういったもので自分の健康管理をしようという方の意志は、私はむやみに潰すべきでないと思います。

○望月部会長 ありがとうございます。鈴木委員、どうぞ。

○鈴木委員 薬局としては、とにかくこれは数年越しの願望のようですから、こういうセルフチェックシートなるものを作ってこられたわけです。これはものすごく完璧のように見えますが、これだけのものを理解される方だったら、このチェックシートの説明を受ける間に医療機関を受診したほうが、むしろ手っ取り早いのではないでしょうか。我が国の医療制度は非常にアクセスがよく、世界に冠たる制度ですので、遠慮なくかかりつけの先生を受診していただいて御相談いただくのが、よろしいかと思います。
 それと、先ほど薬局の方々が、きちんと研修をしますとか、あるいは販売するお店を限定しますとか盛んにおっしゃっていますが、そもそも
平成22年度一般用医薬品販売制度定着状況調査というのがあって、その結果では、第一類医薬品の購入の際に適切な説明があった方は、わずか31.5%しかないのです。このような杜撰な現場でありながら、そういうことだけやりますといくらおっしゃっても、現場は実際にやっていないのです。そういう状況の中で、いくらシートが立派だからといって認めるわけにいかないと思います。

○望月部会長 廣江委員、どうぞ。

○廣江委員 もう少しポジティブに考えてほしいと思います。今、薬学も6年制になりました。病院での実習も盛んになっています。多分先生がおっしゃったところだと思いますが、今まで欠除していた部分も2年の実習が増えて来年から卒業生が出ますので、更に薬剤師さんと先生方の力が強くなる。両方があって初めて医療というのは成り立つわけですから、医師ばかりが偉そうな感じでいるのでなく両方が協力する。さらにもう一つ、日本人は自己責任をとらない民族です。患者さん自身が病気になる前に、自分のことをきちんと考えていく。そういうことをもっと声を大きくして教えるためにも、こういうシステムをまず試金石として導入していく。そういう意味で私は優れた第一歩だと思っています。以上です。

○望月部会長 ありがとうございます。鈴木委員、どうぞ。

○鈴木委員 医師が偉いと言っているのではなくて、私は業務上の役割分担だと思います。6年制になったので病棟配置も中央社会保険医療協議会で決まり、是非、御活躍いただきたいと思いますが、それは少し先の話だろうと思います。まず現場の足元の改善から始めていただいて、それからこういったものを検討していくことが必要ではないでしょうか。
 我が国の医療制度は、外国の制度について何回も訪問調査した上で言っているのですが、非常に優れたものであると私は思っています。私たちの生命にかかわる病気に発展しかねない生活習慣病の治療というのは、私はその平等性を担保するためにも、非営利を原則とする医療の管理下に置くべきだと考えています。営利企業の方は売りたくてしようがないのでしょうけれども、そこはきちんと役割分担して、スイッチOTC化というのは最初に申し上げたように、自覚症状により比較的短期間の服用で改善して、中止を判断できるものに限定すべきだと思います。そういう議論で今までは議論してきたのだと思います。私もむやみやたらに反対しているわけではありませんが、ここはきちんと一線を画する必要があるところだと思っています。

○望月部会長 廣江委員が御指摘くださいましたが、薬剤師の能力というのが非常に大きくここに関わってきていると思います。6年制の薬剤師はこの4月に第1期生が出ています。そういう人が活躍すると、6年制薬剤師だけでなく周りにいる従来の薬剤師の能力もすごい勢いで能力アップしてくると思います。生活習慣病にも薬剤師が関わるのだ、薬局全体で関わるのだという意識だけでも、今、非常に強く出ています。それに沿って薬剤師の研修努力というのは素晴らしいものがあると、私自身は思っていますので、鈴木委員に申し上げたいのは、是非、薬剤師を信頼していただきたい。ただ営利企業だけでなく、患者さんを見つめる医療チームの一員として見ていただきたいと私は思います。

○鈴木委員 それはおっしゃるとおりだと思いますので、是非、まず第一線の現場の説明をきちんとしていただく。覆面調査での結果が出るような状況にしていただきたい。優秀な薬剤師が、早くそういった現場に出ていただいて底上げを是非図っていただきたい。今日の話はそれからだと思います。

○望月部会長 西澤委員、お願いします。

○西澤委員 私、実際に糖尿病診療をやっている立場から言わせていただきたいと思います。この未病に対する対応というのは非常に大事ですし、セルフメディケーションも、これからの方向性ということで非常に大切な方向性だろうと思います。エパデールに関しても、これは効かない薬ということは決してなく、かなり強力な薬剤と私自身は思っています。実際に出血の作用というのはかなりあるわけなので、薬理作用は十分あるのではないかと思っています。
 実は糖尿病に関しても、日本では約半数の患者さんが診療機関にかかっていないのです。それが一つです。もう一つは、実際に診療していても食事療法、運動療法を厳守できる方々のパーセントは非常に低い。これは医療機関の努力にもよるのですが、かなりそういった面が現実に存在しているということを踏まえ、先ほど対象が全く違うというお話がありましたが、その辺りとの整合性というか、本当に治療が必要な人たちがマスクされないようなシステムを明確にしていただきたいと思います。これはもちろんチェックシートで、自己責任ということになってしまうのでしょうけれども、単にそういったものだけで本当に層別できるのか疑問に感じます。

○望月部会長 ありがとうございます。これに関して事務局から何か御意見はございますか。よろしいですか。

○審査管理課長 折角このチェックシートというものがありますし、これまでスイッチOTC化について、こういった詳細なチェックシートまで作ったことはありません。多分第一類の医薬品にした場合にも、一通りの説明のようなものは作っているのですが、それを単に現場で渡すかどうか、そして二度目に来た方には、前に御説明しましたねということで説明を省略するといった意味で、恐らく実際に覆面のアンケート調査をすると、あまり高くない数字になっているのだと思います。今回はこういった明確なチェックシートがありますので、そういったチェックシートも活用し、さらに流通する側からチェックシートの活用状況について、製造販売業者からも初期の段階で調べることができないかどうか、申請者の方にそういったところも指導させていただきたいと思います。

○西澤委員 もちろん、この未病に関してやることに私は全然抵抗は感じていないのですが、先ほど言いましたように糖尿病患者の半分がまだ受診していなくて、それがマスクされることを恐れているのです

○望月部会長 望月委員、どうぞ。

○望月(眞)委員 先ほどから試金石という言葉が何回か出ましたが、薬剤師の人たちが、こうした生活習慣病の未病の段階の薬物治療に本当に貢献できるかどうか、という意味での試金石なのだろうと私も感じます。一番御懸念があるのが、きちんと薬剤師が使っていくべきなのかどうかというところの判断、それから生活指導の食事や運動のところの確認等がきちんとできるのかというところが、一番の御懸念かと思います。先ほど藤原委員からもありましたが、日本薬学会が幾つかのスイッチOTC化の成分の提案を出されたときに、薬剤師に研修が必要だという提案があったものが、既にOTC薬として承認されたものの中にもあると思いますけれども、本当に研修をされたのかどうか私は確認できておらず、今回の場合は、きちんと研修を受けたことを確認する手続を取っていただくことが必要だと私は思います。医師の方の御指導も仰ぎながら、きちんとした研修プログラムを組み立て、どのようにしていくのが消費者の方にとって一番いい形なのか、組み立てていただけたらと思います。それを条件に承認していくことが必要かと思います。

○望月部会長 ありがとうございます。ただ今のような研修プログラムを作った上で研修したことを確認し、それでこのチェックシートを使うことについて、事務局の方として御意見はいかがですか。

○事務局 研修につきましては市販後、会社が研修を実施することになっていますし、承認条件として安全性に関する3年間の市販後調査のほかに、先ほどのチェックをきちんとしているか、適切に振分けをしているかといったことについて、使用実態調査も、PMS3年間の安全性調査のほかにやることになっていますので、そこについては市販後調査でも確認できる体制になっています。

○鈴木委員 もう何かやるような前提で話が進んでいますが、そうでなくて、日本の医療制度の良い点を是非、私は活かしていただきたいと思います。そういう意味では薬局の方の仕組みが非常に遅れているのです。ですから今後、6年制の薬剤師が現場に出て来て、きちんとそういうことに取り組む、あるいは実績が出てくればまた話は違うかもしれませんが、現状は、そういうことがすぐにできるとはとても思えませんので、アンケート調査をやりますからというのは条件にならないと私は思います。それと、覆面調査が現場の実態を物語っていると思います。まずここを改善していただくことが大前提だと思います。それがない限り、いくら立派なことをおっしゃっても、いくら立派にチェックシートをお作りになっても、意味がないと思います。もっと現場の底上げをしてから、そういう話をしていただきたいと思います。

○望月部会長 福島委員、どうぞ。

○福島委員 鈴木先生のおっしゃることもよく分かりますし、日本の医療制度というのは素晴らしいと思っています。ただ、今の財政やいろいろなことを考えると、これはある程度変わっていくのだろうと予想ができるわけです。やはり教育体制を変えていかないといけないし、一般の国民に対する消費者教育というところも、小さいころからやっていかなければいけないとも思います。これから変わっていく中で、今は絶対できないということではなく、一つずつ広げていかないと急にできるものではありません。先ほど望月先生が言われたように研修制度をきちんとやることを含めて、第一歩を踏み出していくということも大事ではないか思います。今、それこそ3か月分とか何十日分など、長い投与期間の処方せんが出たときに、医療機関には行かないで継続してそのままお薬を飲み続けていることも心配な部分があり、薬局などで確認している所もあります。これは医師と協働しながら進めていかなければできないことだと思います。みんながその方向に向かって動き出さないと、他の国に誇れる医療制度も潰れてしまうのではないかという気がしてなりません。ここは話を進めて、みんなで頑張るしかないと思います。

○望月部会長 ありがとうございます。ほかに御意見はございますか。岩月委員、お願いします。

○岩月委員 今、薬局がだらしないと御指摘をいただいて、私も薬局の一員でありますので、そのことについては深く反省する部分もあると思っています。ただ、31.5%の数字について、これは現場の感覚ですのでそのようにお聞きいただきたいのですが、例えば私の知り合いの薬局は第一類医薬品を販売していないので、覆面でお見えになった方に説明の仕様がないのです。そしたら説明がなかったという報告があって、後日、県の薬務課から指導が入り、置いてないことが分かったという例があったのです。すべてがそうだとは申し上げませんが、第1回目の調査でそういう齟齬もいろいろあったのだろうと思います。数字自体がインチキだとか怪しいと申し上げるつもりはありませんけれども、現実にはそういったことも起きています。私は今、日本薬剤師会の役員でも何でもないので、本来は藤原先生がお答えになることだと思いますが、仮に80%だとしても努力していく話だと思いますし、我々は勉強していかなければいけないと思っています。その上で、一つ付け加えさせていただきたいのは、医薬分業が始まって処方せん調剤を始めてからかなり時間が経っています。その間、我々も添付文書を読むだけでなく、相互作用や疾病との関係ということは、口幅ったい言い方で大変失礼かもしれませんが、勉強させていただいていると思っています。実際に相互作用を見つけたり、処方元の医師にそういった連絡を取ることも徐々に増えてきていますので、そういったことも含めて、駄目だということでなく、今、福島先生もおっしゃいましたけれども、第一歩だというところは是非お認めをいただきたいと感じています。

○望月部会長 藤原委員、お願いします。

○藤原委員 今は日本薬剤師会の一員の代表ということで、日本薬剤師会役員の立場で発言はしなかったのですが、実際に数字を追うと、実態調査というのは本当にいい加減で、例えば高知県ではたった3軒しか行っていないのです。非常に古い薬局に3軒行って、そのうち1軒しかできなかったということです。これは改正薬事法をまだ十分理解していなかった部分もあったので、それを指導した中で、実際に高知県では第三者機関として新聞社がもう1回実施しています。それは去年の6月、7月に第一類を販売している全薬局を対象にやりました。もちろん知らせずにやったわけですが、そこでは9割ができていたという結果も出ました。ですから数字を追ってどうこう言われるのは、甚だ私も寂しい思いがします。いずれにせよ私たちの使命は、販売、販売と言いますけど、現実の販売額というのは生活できるような販売額ではないのです。そこは全く考えていなくて、医療連携というか、医療提供施設として少しでも医師との連携が取れて、より良い国民の健康づくりができればいいという気持で、社会的な使命で行っているということは、是非、理解していただきたいと思います。もし販売だけを追うのであれば、多分医薬品以外のものにして販売体系もスーパーのような形にしていけばいいと思っていますが、そうではないものを薬剤師の使命と考えていますので、その辺は御理解いただきたいと思っています。

○鈴木委員 薬剤師の方を中心に、美しいお話をたくさん聞かせていただいて非常に私も期待したいと思いますので、是非、そういう覆面調査にも耐えられるような実績をまず上げていただきたいと思います。これまで私が何度も述べさせていただいたような状況について、外国は参考になりません。外国はアクセスの悪い国、医療費の高い国等いろいろあります。ただ、我が国では世界一高齢化が進んでいるにも拘わらず、これだけ低い医療費で済んでいるわけで、この仕組みを私は大事にしたいと思います。薬剤師の皆さんにも是非頑張っていただきたいと思いますが、生活習慣病というのは全身管理ですので、これは医師にしかできない。医師を中心としてやるべきものだろうと思いますので、私はエパデールのスイッチOTC化には明確に反対させていただきます。

○望月部会長 村島委員、どうぞ。

○村島委員 私も内科医の立場で、鈴木先生のおっしゃることはすごくよく分かって、以前、そのような発言もさせていただいたのですが、これはとにかく適用を冷静に見た場合に、150mg/dL~300mg/dLは保険適用にない範囲だということで、このOTC化をきっかけに薬剤師ないし製薬会社のプロモーションによって、国民に生活習慣病に関する関心とか、あと300mg/dL以上になったら受診して、きちんと医師にかかりましょうというような動きになれば、両者にとって一番いいことだという感想を述べさせていただきます。

○望月部会長 ありがとうございます。小澤委員は何か御意見はございますか。特にないですか。いろいろな御意見が出まして、鈴木委員は御反対というのは分かりました。これまで3度審議して先生方の意見もいただいたのですが、一応、部会としての総意というのを示すことが必要で、それを示す段階だと私は考えます。鈴木委員がおっしゃるように、確かにこれから薬剤師がよりよく育つべきであり、今はまだかもしれないということはあります。しかしながら、これからよりよく育つ途中で、こういうチェックシートを使って自分たちで育つ体制を作り、業者もそれを助けるような情報提供資料を更に詳しくすることを考えていただくことを前提に、この段階で結論を出したいと考えますが、いかがでしょうか。

○鈴木委員 私は時期尚早だと思いますので、本日結論を出すべきではないと思います。もう少し議論をした上ですべきだと思います。

○望月部会長 ほかの先生方は特にございませんか。一応、全会一致ということで今まできましたけれども、ある程度結論というか、部会としての総意を出さざるを得ないと私は考えます。ここで鈴木委員は御反対ということを理解した上で、この部会としては条件付きでこれを承認したいと考えますが、ほかの委員の先生方、よろしいでしょうか。
 
それでは本部会として、議題3の医薬品エパデールT、エパアルテについて、条件付きで承認して差し支えない。ただし本部会の議論を必ずお伝え願って、必要な措置を全部取っていただくということが前提です。ありがとうございました。
 それでは、これらにつきましては、薬事分科会にその旨を報告させていただきます。ありがとうございました。また多田先生におかれましては、お忙しいところを御出席いただき誠にありがとうございました。

  ☆

 長いですねー。

 まず、お医者さんの意見を見てみましょう。

 多田参考人は、賛成の前提に

 「薬剤師、栄養士といった職域がユーザーをサポートする体制作り」

 「未病の段階で患者さんを対処できるシステムを、今回のように次々と構築していくこと」

 「自分のデータを知る、どこでも分かるというシステム作りを推進」

 という指摘をしましたが、それはこの会議の段階で提案されている内容で担保できる(あとは、実際にやってみて、どうか)という論旨のようです。

 従って、反対する理由はなく、当然、賛成。

 廣江委員は、賛成の前提に

 「ハイリスク群のブロック」

 「院外薬局のレベルにおいて使用する方に、薬や病気について説明する義務」

 の二点を挙げました。

 エパデールに関して、薬剤師は、「診断」しません。医師の専権ですから。「未病」の群に対して用いるのですから、「病気(狭義の、病名がつく疾患という意味)」について説明する義務はありません。医師が今までやっていたことを全部やる、というのは、「未病の段階で医師の診察を受けた方たち」に対してやっていたことを全部やる、という主張だと考えればよさそうです。

それを踏まえて、広義の「病気」については説明する仕組みが、この会議に提案されている内容で担保できる、という考え方のようです。

 多田参考人と廣江委員が賛成。

 残るは、鈴木委員。

 その反対理由(?)として挙げたのは、

1.スイッチOTCの定義が分からない

2.全身管理が必要な薬は、かかりつけ医を中心とした医師の管理下で服用することが大前提

3.「安易な薬物療法は慎むべき」の原則に反する

4.完璧のように見えるチェックシートを理解される方は、このチェックシートの説明を受ける間に医療機関を受診したほうが、むしろ手っ取り早い。

5.生活習慣病の治療は、その平等性を担保するために、非営利を原則とする医療の管理下に置くべき

6.薬局の仕組みが遅れている

7.「文書で説明」の覆面調査に耐えられない薬剤師なんか信用できない

 といったところですよね。

 で、それらに対して「現状こうですよ。問題ないですよ」という説明が、他の委員からされていますから、本来なら「反対する理由はなくなって」いるはずです。

1には、多田参考人が改正薬事法の中で謳われていて、「一般の方が薬剤師から提供された適切な情報に基づいて、自らの判断で購入し、自らの責任で使用する医薬品である。軽度な疾病に伴う症状の改善、生活習慣病等の疾病に伴う症状発現の予防、生活の質の改善・向上、健康状態の自己検査、健康の維持・増進、その他保健衛生を目的とするもの」と、OTC化の薬を国としては定義しているようです」と返答しています。定義がないのだと勝手に思い込んで議論を進めようとしたのは、鈴木委員のほうです。

3には、指名された多田参考人が「まず運動療法と食事療法をやってからです」と即答しています。鈴木委員が「やってからですと言っても、薬局ではいきなり薬を出すわけですね」なんていう質問をしても、多田参考人は「それは、してはいけないということが書かれているのではないですかと即答。書いてあることを、読んでないようなんですよ、鈴木委員は。

 まともな議論になるわけがありません。

 鈴木委員はさらに、「最初の日は、食事療法と運動療法をしてくださいと言って帰すわけですか」と訊いてますが、「ええ、そのとおりです」としか言いようがありません。むしろ、運動療法と食事療法を「やった」という証明を誰が出すのかを考えてもらいたいものです。これは2への返答にもなっていて、鈴木委員の言ってることは「運動療法・食事療法も含めての」全身管理のようですから、医師(あるいは医師の管理下にある専門家)が証明書を書くのが筋です。証明書を出すと、御自分で提案してもらいたいです。「全身管理をする医師が運動療法も食事療法もやってみたけれどダメで、でも通院させるほどではない」という方のための薬なんですから。

 従って、4のような意見はナンセンスで、「まず受診して、運動療法と食事療法をやったけれどダメだった。でも通院させるほどではない」という判断を医師がした、さらにチェックシートを書かなければ買えない薬だということを、鈴木委員は完全に忘れているようです。順番が逆なんですよ。先に薬屋に行ってエパデールをくれと言っても、買えないんです。専門家は、売らないんです。

 これは根本的な専門家関与の話で、鈴木委員が繰り返す「文書で説明」なんていう低いレベルの話ではありません。「売れないものは売らない」という姿勢は、薬屋の商道徳の大原則で、薬剤師法第一条の「薬剤師は、調剤、医薬品の供給その他薬事衛生をつかさどることによつて、公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もつて国民の健康な生活を確保するものとする」に合致します。国民の健康を確保できないような医薬品の供給は、やってはならないのです

 また、「平等性の担保」という視点で考えても、「一度医師の診察を受けて、【あなたは運動療法と食事療法でいいと思ったけどダメだった。でも通院の必要はない」という診察を受けていることが前提なのですから、「平等性」は十分すぎるほど担保されています

 どうも鈴木委員は、「薬局に行けば、すぐに買える薬」だと、大きく大きく勘違いしているようです。議論の大前提も知らず、資料も読まず、勘違いを指摘されても理解できない…という姿。

 6で薬局の仕組みが遅れていると主張されているのですが、これだけ細かい規制のかかった商品の販売は、薬局としても、はじめてやることです。はじめてやること「そのもの」ができるかどうかなんて話をされてもね。世の中の「はじめて」は、失敗しても問題なさそうなあたりからはじめていくものです。だから、エパデール。健康被害を最小限に抑え、被害が出る前に医師に受診させるシステムも含めて数値も決めて、前回エパデールがOTC薬化の俎上にのぼった際の問題点も解決して、「じゃ、やろっか」と言う段階になっているのを、まだ「仕組みが遅れている」と言えるなんて。驚きです。

 前回の議論を踏まえて、きちんと改善策を出して、今回の議論があります。

 問題点を解決する議論は、終わっているんですよね。

 日本医師会は、声明でなんて言ってたか、思いだしてみましょう。

4.一般用医薬品部会は、委員15 名のうち薬系委員が10 名を占め偏りがある上、非公開である。10 月17 日の一般用医薬品部会では、OTC 薬化に慎重な委員の意見に十分な説明もないまま、採決に至っており、遺憾である。国民の健康と命に係わる医薬品行政の審議においては、十分に議論を尽くしたうえで納得のいく結論を出すべきである。

 ・・・おいおい。

 十分に説明してあげているじゃないですか。少なくとも、議事録上は。(議事録は今回公開されましたし、委員の偏りについて他の委員会・審議会を是正していないことに医師会が文句を言ったりもしていませんよね? 「この審議会、医師が7割もいるぞ! こんなの偏りだ!」と、医師会は言いましたか? 声明の反対理由は全部潰されましたよ)

 議事録が公開されてみると、日本医師会にとっては、とんだ恥さらしですね。

 鈴木委員が持ち帰った報告を鵜呑みにして、声明まで出して、議事録がでてみれば、結局、「説明されているのに理解できない鈴木委員」がそこにいたわけですから。

 「国民の健康と命」を大事にしているのかと思ったら、そうじゃないんですね。

 日本医師会は、「国民の健康と命」を旗印にして、鈴木委員の「反対する理由がなくなっても反対」という姿勢を支持しちゃったわけですよ。

 うーん。

 ここは素直に、「ごめんなさい、説明をきちんと受けていたのに、私が理解できなかったので、団体にまで迷惑をかけました」と、声明における言い過ぎについては謝っておいて、そのうえで、この審議会の中でみなさんが一致しているように、「協力して」いけたらいいんじゃないですかね。

  ☆

 おっと、忘れていました。

 反対理由の「7」、議論中に鈴木委員が反論することがなくなってしまって三度も繰り返していた、平成22年度の「覆面調査」の件。

 議論中でも岩月委員や藤原委員が語っています。

 これは、覆面調査自体の信頼性が揺らいだと考えるべきでしょう。

 結果は、こちらに公開。

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r985200000205gu.html

 藤原委員曰く、「高知県では三軒しか行っていない」のに、資料の「回収結果」は23件になっています。日薬の調査がザルなのか、それとも驚きの「20件水増し」ですか???

 これ、詳細な結果を見ずに、「厚労省の調査で○○だったんだから、おまえらダメだ」とは、いえないことが、よくわかる話ですよね。

 鈴木委員は、「厚労省という権力に、間違いは絶対にない」みたいなことを言っているだけです。同じ医療職の仲間である薬剤師のことは全然信用できなくても、お役人さんだと、そんなに信用できるんですか? 

 三度も繰り返しましたけれど、結局、この調査以外、薬剤師の信用を疑う資料は一つも出てきていません。

 これしか、ツッコミどころがないんですよ。

 信用性の薄い調査しか材料がないのに、よくまあ、それを基にして「お前ら信用できん」と言えたものです。

 この審議会の中でも、厚労省の担当者自身が、厚労省の調査結果の「微妙さ」を発言しているじゃないですか。藤原委員や岩月委員が嘘を言っているのなら、そういうリアクションにはならないはずなんです。

 件の「覆面調査」を、「実在店舗の薬局と薬剤師がダメな証拠」であるかのように思いこんでいる方々が、多すぎます。

 あの調査、上から目線で非難する根拠になるほどの価値はないんですよ。むしろ、その調査だけを御旗にして文句を言っている方々って、情報リテラシーが弱い方とか、変な組織洗脳を受けている方とか、統計情報を適切に扱わないことを得意とする方とか、そういう【人種】ってことになりそうです。そういう人種が考える「適切」って、怖くないですか?

 なんか面白そうなので、この際、厚労省には、覆面調査の【本当の】結果も検証して、公開してくださることを期待します。まあ、二年以上前のことですし、自分が仕事をしていなかったことを自分から白状する覆面検査員がいるとは思えませんけれどね。自分から覆面をとっちゃう二代目タイガーマスクみたいなことにはならないでしょうし。

 御旗を出されると口ごもっちゃう方々も、データを実際に見てみたら、反論できるようになるかもしれません。

【調査時に第1類医薬品を販売していた店舗のうち、調査員が第1類医薬品について相談を行った際に「適切な説明があった」のは、75.2%であった。】という結果を考えれば、四軒に三軒は適切ってことです。この結果に、さらに研修を受けることがつけ加わるのですから、鈴木委員が何を心配しているのか全くわかりませんよね。

 少なくとも、審議会の議論においては、情報は力、無知は罪、そして「議論を理解しないコドモ」は不要です。

  ☆

 そういえば、この図式、ネット販売の検討会も同様な感じ(っていうか、もっと酷い)です。

 ネット販売のほうでは、エパデールの話における鈴木委員のような「覆面調査結果原理主義者(覆面調査結果以外の根拠で実店舗を批判できず、実店舗と同様の規制を【実店舗を持っているはずの】ネット販売に対してかけることに反対するような不思議な人たち)」が推進派に多いようですが、それって、「実在店舗」の批判をしているようでいて、実際は「薬剤師」を批判しているわけですから、ネット販売に関わる薬剤師も信用ならんという議論にもなっているんですよね。

 「薬剤師」の信用性については実店舗に勤務していようがネット販売の実店舗に勤務していようが変わりませんから、それって、ブーメランになってしまいます。

 「じゃあ結局薬剤師は信用ならんのだから、国民の安全のためにも、ネット販売は無理ですね。専門家である薬剤師にすら無理なら、登録販売者や素人は絶対無理。はい、ネット販売は、日本においては不可能」って結論に持って行きたいのでもない限り、ネット販売推進側が「覆面調査」の結果をもとにして実店舗批判をするのって、すごくアホらしいことなんです。

 みなさん(推進派も反対派も)、もう少しアタマ冷やしたらいいと思いますよ。(一緒に自腹でディズニーランドにでも行って、荒んだ心をリフレッシュしてみては?)

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スイッチOTC:日医が「二枚舌、嘘つき」では、ないならば。

 日医のHP、OTCについての記者会見について。

 相変わらず、面白いこと言ってます。

 とりあえず、白クマ通信を、引用。

  ☆

 中川俊男副会長は、1月9日の定例記者会見で、まず、昨年の12月19日、薬事・食品衛生審議会薬事分科会で、エパデールのスイッチOTC薬化について協議をした際にエパデール購入時に患者が記入するセルフチェックシートの見直しおよび、2002年に一般用医薬品承認審査合理化等検討会が取りまとめた中間報告書「セルフメディケーションにおける一般用医薬品のあり方について」の見直しを提案し了承を得、中間報告書の見直しについては、新たに検討の場をつくることになったことを報告した。また、エパデールのスイッチOTC薬化が生活習慣病分野でのスイッチOTC薬化の先鞭をつけるものではないことも確認しているとした。さらに、昨年末にエパデールのスイッチOTC薬化が承認されたことが発表されているが、日医は厚生労働省の担当部署と協議をし、エパデールのセルフチェックシートの修正を行い、製造販売元の製薬会社も了解したと説明を行った。

 同副会長は、セルフチェックシートには、初回購入者用と2回目以降用の2種類があり、どちらのシートにも、冒頭、『このお薬の使用は、医療機関を受診された方に限られます』と明記されていることを説明。そして、シートの内容を解説し、適切に修正したことを明らかにした。

 さらに、日医としては、基本的に、生活習慣病治療薬がOTC薬化されるのはなじまないと考えており、新たなセルフメディケーションにおける一般用医薬品のあり方についての検討の場では、そうした考えで臨みたいとした。また、生活習慣病は、いわゆる万病の元であるので、高脂血症以外の生活習慣病の発見が遅れたり、薬を服用している安心感から食事に対する配慮や運動、禁煙といったことが疎かになる心配があることや、薬局だけで済ますことの危険性を指摘し、これらも含めて議論を深め、結論を出したいとの意向を示した。

  ☆

 ほんとに「見直しを了承した」のなら、審議会の委員は、自分たちの決めたことに対する日医の指摘だけが正しいと認めたことになりますね。

 他にも、いろいろな指摘があっていいはずでしょ?

 どんな裏事情があるのか知りませんが、日医の発表の通りなら、この変節ぶりは凄いですね。

 でも、「12月19日以降に会議が開かれていない」のに、どうやったら、「見直し」の内容を後から決定できるんでしょう?

 「見直しを了承した」のと、「見直しの内容を了承した」のとは、全く意味が違いますよね。

 「どう見直すかは不明だけれど、見直す」なら、次回の会議で、見直し案をもとに議論して、その案を了承するかどうかを決議するのが、まともな審議です。

 見直しの了承をとったら、それを了承した会議が「見直し案」の審議をするのは当たり前です。

 それをやらずに「見直し案がこうなりました」なんてことを、審議会の座長でも厚労省でもなく「一委員」が発表した場合、一般的には、「審議会で何も決めていないのに、バカなんじゃないか?」と評価されるはずですし、そんなものを「決まったこと」かのように報道するメディアがあれば「きちんとした裏もとらずに報道するなんて、ジャーナリストとして恥ずかしい奴め。今すぐ辞めろ」という評価になるはずです。

 一方、「こう見直してほしい」という案があって、それを了承したのなら、それで決定となり、「12月19日の時点で、その旨の発表がある」のが、まともな会議です。

 年が明けてから、「厚労省」ではなく、「日本医師会」から発表されるなんてことは、ありえません。12月19日の会議を傍聴していたり、座長に取材をしていたり…といったジャーナリストっぽい活動があれば、平成24年の間に報道されていたはずです

 と、なると、どうも、この日本医師会の「発表」自体が、かなり疑わしい、ルール無用の妄想である可能性が高まってきます。

 分科会委員の中では、望月真弓さんとか、メディア露出の多い方が、このあたりの真実を語ってくれれば、話が早いのですが。

 会議の守秘義務もあるでしょうけれど、嘘つきが大声で話しているのを誰も止めなかったら、それが事実として根付いてしまい、あとで取り返しがつかなくなるのは、あちこちで起こっている歴史的な問題ですよね。(例:トラスト・ミー)

 会議に参加しているはずの人が、黙ったままでいる。

 「それは確かに、審議会で了承されたことです」

 とも

 「それは審議会で了承していないことです」

 とも、述べない。

 仮に欠席していても、会議の内容を委員が知らないなんて、おかしいですよね。

 (注:この審議会、やたらと欠席者が多いのです)

 議事録が公開されれば解決する問題ですが、こういう議事録ほど改竄に時間がかかって、いつまでたっても公表されないのが、いつものパターン。

  ☆

 で、シートの内容を「適切に修正した」なんて言ってますけど、セルフチェックシートの内容を日医が変えるのって、彼らの主張的に、おかしいんですけれど…。

エパデール、医療機関受診が前提‐セルフチェック表を修正
厚生労働省 
2013年01月11日(金)

 生活習慣病治療薬として初めてスイッチOTC化が承認された持田製薬の「エパデール」について、日本医師会と厚生労働省が協議し、販売時に用いるセルフチェックシートを修正していたことが分かった。修正後は、病院や診療所の受診が前提となる。これにより、エパデールの服用は、厳格な手続きをいくつもクリアした上で、初めて可能となる方向に大きく変更されることになった。9日、日医の中川俊男副会長が明らかにした

 エパデールのスイッチOTC化をめぐっては、昨年12月19日の薬事・食品衛生審議会薬事分科会で、投与対象の妥当性を確認するセルフチェックシートについて、当初内容に修正を加えることを条件に正式承認すること等を提案し、了承を得ていた。

 今回、修正されたセルフチェックシートには、エパデールの服用が医療機関を受診した人に限られることを明記。初めて薬局を訪問した人で、健康診断等の中性脂肪値が150mg/dL以上だった場合も医療機関受診の有無を尋ね、受診していない人は服用できないことになった。受診した人は、その時期と医療機関名を記載するようにした。

 さらに、受診の結果、医師からすぐに通院治療を始める必要はないと診断された人で、出血していない、手術の予定はない等の項目を全てクリアした上で、初めてエパデールを服用できることになった。2回目以降に薬局を訪問した人には、前回の購入時期、服用後の検査結果で中性脂肪の値が150~300mg/dLの範囲に入っており、服用開始時の値から10%以上悪化していない範囲の人だけ勧めるとした。

 チェックシートは申請資料の参考資料として添付されており、既に持田製薬は修正を了解済みという(薬事日報)

 いやー、発表したのが日医の副会長なのに、「厚生労働省」発表と誤解させるタイトル。これ、どういうことなんでしょうね。薬事日報、すごいなー。

 CBニュースさんだと、こんな感じ。

 昨年末に正式に承認された、生活習慣病領域では初のスイッチOTC(医療用医薬品から一般用医薬品への転用)となる持田製薬の高脂血症治療薬エパデールについて、使用は医療機関を受診した人に限定されることが分かった。9日の日本医師会の記者会見で、中川俊男副会長が明らかにした。

 厚生労働省の担当者や中川氏によると、エパデールのスイッチOTCを購入する際には、患者が薬局で、様々な条件項目が記載されたセルフチェックシートに記入する必要があるが、厚労省が日医の意見を取り入れて、シートの記載内容を修正した。
 修正後の初回購入時のシートでは、冒頭に「このお薬の使用は医療機関を受診された方に限られます」と記載。また、項目中にも健康診断などの結果を踏まえて、病院や診療所の受診をしたかどうかを聞く質問が盛り込まれた。受診していない場合は購入できず、受診している場合は、病院や診療所の名前と、受診した年月日を記載する必要がある。
 2回目以降は、初回購入時とは異なるシートに毎回記入する必要があるが、購入ごとの医療機関の受診は必須ではない。

 同薬は、先月19日に開かれた薬事・食品衛生審議会の薬事分科会で承認が認められたが、この際に委員を務める中川氏がセルフチェックシートの見直しを求め、これも了承されていた。厚労省の担当者によると、日医の意見を踏まえて修正した内容については、薬事分科会の分科会長と一般用医薬品部会の部会長の了承を得た後、各委員に報告したという。

 同薬の承認をめぐって、日医は「生活習慣病をOTC薬で治療することは非常に危険」「医療機関の受診がおろそかになる」などと強く反対していた経緯がある。今後、生活習慣病領域の医薬品のスイッチOTC化をめぐっては、厚労省が新たに検討の場を設置する予定だが、中川氏は会見の中で「日本医師会としては、生活習慣病治療薬はOTC化がなじまないと基本的に考えている。(検討の場では)そういうスタンスで臨みたい」と強調した

 「厚生労働省の担当者によると」って、この会議の場合は、医薬食品局長、大臣官房審議官、総務課長、審査管理課長、安全対策課長、監視指導・麻薬対策課長、医療機器審査管理室長…の、誰かってことになりそうです。

 これは、あれですかね。「分科会長に一任」ってやつですかね?

 責任回避能力が高い人たちによる、医師会に丸投げしたチェックシート。

 でも、その医師会が、「生活習慣病分野におけるスイッチOTC 薬化のあり方について」では、

2.疾患の診断・治療は医師のみが行う行為であるが、医療用医薬品のスイッチOTC 薬化により、購入者の自己申告にもとづき薬剤師が服用可否を判断することになり問題である。

 って、書いているんですよ。

 ほら、彼らが「適切に修正」するのって、おかしいんです。

 意味わかりますか?

 購入者の自己申告にすぎないチェックシートにもとづき薬剤師が服用可否を判断するのは問題だって、彼らは言ってるんですよ。

 よーするに、仮に日本医師会が決めた通りに運用しても、医師会は「ぼくたちは購入者の自己申告に基づいての判断は問題だって言ったんだから、チェックシートに何を書いてあったって、売った薬剤師の責任だよ。医者の責任は全くないよ」と、責任回避する気、まんまんなわけですね。日医の言い分からしたら、「セルフチェック」なんて、ありえないはずで、「適切なセルフチェック」も、ありえないはずなんです。

 自己申告を判断材料にしてはならない、という主張なんですからね。

 審議会委員も、日本医師会も、責任をとらないチェックシート。

 そんな代物を運用しろという、悪魔のようなお達しのようですから、まあ、現場は現場で、自らを守らなきゃなりませんね。

 ちょっと、考えてみましょう。

 『健康診断で医師の受診を勧められた人』は、普通、受診します。

 『医師の受診をした人』は、普通、「通院治療が必要ない」とは言われません。

 『通院治療の必要がない人』は、普通、「治療薬を買いに薬局にはきません」。

 従って、医師会の言う「適切に修正した」チェックシートでエパデールを購入できる人というのは、普通でない人ということになります。医師会の修正したチェックシートは、「普通でない人をチェックする」ためのシートです。

 そんな「普通でない」状況を「自己申告」する人に、薬を販売する薬剤師は存在しません。だって、何の証拠もないんですから。二回目以降の「検査」だって、受けたかどうかわかりませんよね。

 仮に「普通」の人が来ても、自己申告を判断材料にするなと、日本医師会が言っているので、セルフチェックシートをもとに運用しても、後で文句を言われるだけ。

 やっぱり、証拠は必要です。

 よーするに、日本医師会が主張することを証明する書類があればいいんですよ。

 「何年何月何日に、○○医療機関の○○医師に、受診しました」

 「○○医師は、すでに、何年何月何日から何年何月何日まで、薬を使わずに、食事療法および運動療法を行い、それでも治療が進んでいないと判断しました。その有効期間は、何年何月何日までです」

 「○○医師は、すぐに通院治療する必要はないと認定しました。その有効期間は、何年何月何日までです」

 という、三つの書類。

 これを、医師が、自筆サイン入りで書けば、証明になります。日本医師会の提唱する「あり方」にも、合致します。

 この三つの書類を提示されない限り、絶対に、エパデールのOTCは売らない。

 これが、薬局側の自衛策です。

 決して、自己申告などで判断してはいけません。

 ええ、それがいいでしょう。

 もちろん、その旨を購入希望者には伝えますから、医療機関には「書類を書いてくれ」という方が伺うでしょう。その時点で、これは十分な受診勧告として成立します。薬局が、薬局の役割を果たしているのです。何の問題もありません。

 当然ながら「なんで書類を書かなきゃならないんだ!」なんてことをいう医師は、日本医師会が説教してくださるのでしょう。なんでもなにも、日本医師会が、そうしろって言ってるからです。文句はそっちに言ってください。

 「医者の診察は受けた!」

 「そういう言葉は信用するなと医師会が言ってるから、診察を受けた証拠をだせ!」

 「その医師会が証拠となる文書をくれないんだ!」

 「じゃあ売らない!」

 …てな、流れですかね。

 セルフメディケーション推進の厚労省的には、「証明書を出さない医師のほうが、セルフメディケーションに協力的ではない」と判断する…かどうかは知りませんけど、すくなくとも、自分で、生活習慣病薬については「自己申告で判断するな」と薬剤師に言った日本医師会の方々は、自己申告で判断せずに済む材料をだしてくれて当然だと考えますが、そこまでやる気、あるんですかね? (どーせ、ないんでしょ?)

 二枚舌、嘘つきではないならば、ぜひ、ぜひ、各種証明書を発行できるよう、様式をつくって、医師会会員に配布していただければと、願う次第。(← 今回一番言いたいこと)

  ☆

【おまけ】

 白クマ通信に戻ると、

 日本医師会は、生活習慣病は、いわゆる万病の元であるので、高脂血症以外の生活習慣病の発見が遅れたり、薬を服用している安心感から食事に対する配慮や運動、禁煙といったことが疎かになる心配があることや、薬局だけで済ますことの危険性を指摘しているようなんですが、そんなもの、「医師による患者教育の欠落」「医師による健康診断結果の軽視」「医師による処方の安心感で、食事に対する配慮や運動、禁煙といったことがおろそかになる可能性の軽視」「薬局の初期患者の掘り起こしと受診推奨機能を軽視」って話を自らしているだけであって、「ボクたち、患者教育も出来なければチーム医療もできない、誰も信用できない医者です。日本医師会の会員は、みんなそうなんですよ」と宣言しているようなモノなんですけれどね。

 いや~、まじめに取り組んでいる医師のみなさんに、これだけ無礼なことを言っている日本医師会って、凄いです。チーム医療、地域医療に取り組んでいる「まともな」医師からみたら、とても迷惑な発言だと思いますけれどね…。

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日薬総会議事録2012年6月「まとめてみた」

久々に、日本薬剤師会総会の議事録を読む遊び。

今回、2012年6月の日薬総会の議事録要旨は、最高傑作です。

最高傑作なんですが、ほとんどの答弁、世間にはお見せできません。(酷過ぎて)

  ☆

 議長を決める際の仮議長のセリフ、
「小野代議員は、福岡県選出の代議員として前期の議長を務められ、総会の円滑な運営に尽力されたことは御承知のとおりである
の段階から、ツッコミたくて仕方がないという、まさしく五秒に一度のスリルと興奮。

 たしかに、過去の議事録における小野議長の「執行部にとって都合の悪い質問を打ち切る手腕」は超一流だと感心していますが、それを円滑な運営と呼べるんだと想像した瞬間に笑いが。「円滑な運営に尽力したけれど無理だったので力技でねじふせたことは御承知のとおりである」とは言えないのもわかりますが、様式美を守ると変な感じになります。しかも、副議長候補者も、おんなじ紹介の仕方なんですよね。こういう部分には、きちんと様式美を導入するのに、自分で決めた他のルール(様式)は守らないのが、日薬クオリティ。

 そういう思考の持ち主を評して「正副議長の選出を公平に行える人」として「最適任者である」と認めた議事運営委員会の『検討』の薄っぺらさが、また、なんとも微笑ましいというか。議事運営委員会はこれまでも「反対者が起立する投票」とか「×印をつける投票」のようなトンデモな運営を押しとおしてきましたから、公平性、中立性、透明性に欠けた委員会であることは間違いないと思います。議事録があったら読みたいです。どんな人の声が大きいんでしょうか。

 議事録には、「(「異議なし」の声あり)」という文が出るのも、笑いのツボです。いえ、どうみても異議がでそうな案件ほど、そういう「声」がでるらしいので。専属ナレーターでもいるんでしょうか。いえ、こういうのって、「異議がなければ挙手をお願いします」でも、「異議のない人は起立して」でも、いいわけなんですよ。なのに、議長が、異議のある人・ない人が何をすればよいのかを伝えない進行をするから、わけのわからない「間」ができているんですよね。講演会の質疑の際の座長なんかも、よく、こういうミスをやります。「質問ある方いらっしゃいましたら、どうぞ」みたいな。手続きを円滑化するために存在する議長・座長が、手続きをすっとばして曖昧化する手助けをするなんて、役職とは正反対の行為です。まあ、こういうのも含めて、円滑な運営というのですから、「円滑」という日本語の意味がわからない子供が増えても、仕方がないところ。円滑とは、「笑点で、円楽さんの隣に座っている人が滑る」ことですと教えたら、それがスタンダードになったりして。

  ☆

 今回はあまりにもアレなので、箇条書きで。

A:日薬会館

 日薬会館は「一応条件に合致する」物件の価格交渉に入っているらしい。

 にもかかわらず、「薬害資料館を日薬会館の中に併設してはどうか」という質疑に対して「大賛成である」と七海さんが答弁。

 当初の条件(未公開)には薬害資料館のぶんについて計上されていないはずなので、当然、価格交渉物件は一旦、打ち切られるはず。薬害資料館となれば外部の研修利用も含むので大ホールが必要になるはず。

 計画に一貫性がない。リップサービスだとしたら、薬害の被害者の方々に対してどう言い訳するのか。

 建物に必要な空間を検討するのに、レゴブロックでも買ってきて、いろいろと試してみる位、簡単な仕事だと思いますが…。どうも、そういうイメージづくりをせずにあれこれやっている印象です。

B:シンクタンクつくれよ

 三浦常務理事が「慎重に検討する必要がある」を繰り返す。

 日本語に訳すと、「なにもするきはありません」。

 ほとんどの答弁が、こんな調子。

 薬価引き下げ額が5500億円で、調剤プラスが300億円という状況を他人事として発言。「手当を5万5000円引き下げるかわりに基本給を3000円上げる。ボーナスはないけど」という話でも「他の人の調査結果が出ないと、状況がわかんない」と言えて、しかも「なにもするきがありません」な人が中医協に行っているようです。中医協でなにをしているのかの報告だけだったら、傍聴席にまともな報告要員を置くだけでできちゃいますよ。

 なお、児玉会長は「シンクタンクは置かないけど政策を考える委員会を設置する予定」と言い切りましたが、もちろん、そんなものは、10月になっても、どこにも設置されていません。はいはい、やる気無いのにリップサービス。いつもの芸です。

C:J-PALS

 今後の展望「各学会の認定と連携する」と答弁。しかも日本腎臓病薬物治療学会が腎臓病薬物療法認定薬剤師認定試験の受験資格の一つに「J-PALSレベル5以上」を加えたとのこと。

 あーあ、やっちゃった。

 過渡的認定者しかレベル5がいない今やってどーするんでしょうね。

 専門を極める前に、凄いジェネラリストである必要がある…という考え方って、あとで自分の首を絞めるだけです。良い意味で薬理バカの教授に「PS項目全部できてなきゃ専門家だと認定しない」とか言えるんですかね?

 まあ、実際は、

 (3)日本医療薬学会認定薬剤師、日本病院薬剤師会生涯研修履修認定薬剤師(5年以上)、日本薬剤師会生涯学習支援システムレベル5以上、薬剤師認定制度認証機構により認証された生涯研修認定制度による認定薬剤師あるいは日本臨床薬理学会認定薬剤師のいずれかであること。

http://jsnp.kenkyuukai.jp/images/sys%5Cinformation%5C20121016114129-9966A533138927B59AB59699D5FF6E0799631F11DBBA39E2158E587FA94F1AE5.pdf

 なので、正直どーでもいいんですが。(だって、薬剤師研修センターの認定薬剤師と同レベルってことですよね、この扱いは)

 北海道の熊川代議員は「J-PALSのeラーニングは会員増強の大きな武器になる」なんてことを言ってますが、職位認定機関は、できるだけ講習会をやらないのが基本。質疑の中にある「ヒューマニズム」とか「法律」なんて、やっちゃだめです。七海副会長が答弁した「日薬にしかできないもの」だけやってればいいんですよ。eラーニングを進めるなら、そのプラットホームのシステムだけ提供して、コンテンツは各県薬や教育機関に投稿させれば済む話。日薬だけしかできないものっていったら、本来は、自分たちで制定した「薬剤師倫理規定」あたりなんですが…。外部の人である筆者でもコンテンツをつくれちゃったので、日薬は、特に何も用意しなくていいんじゃなかろーかと。

 ちなみに、J-PALSの登録数は平成24年8月28日で、7367人、過渡的認定者は3140人なのだそうです。(宮崎常務理事は、過渡的認定者を1万人にしたいのだそうで)

D:日薬功労賞

 スポンサーがつかないと表彰できないのだそうですよ

 へー、薬剤師倫理規定第四条に、「先人の業績を顕彰し」って書いてあるのにね。

 会費でやればいいじゃん。

 なんでやらないんでしょう。

 業績の顕彰は、会費の正しい使いみちじゃないんですかね。

 その理屈でいえば、業界の偉人の墓や、薬害資料館も、「スポンサーがつかないから無視」するってことですかね?

E:理事選任方法

 会員は、どうやったら、理事に立候補できますか?という問いに対して、

 「総会で代議員が動議を出せばいい」という、前代未聞でアタマのねじがやばい回答。

 誰かスクリューキッドとケンダマンを呼んできてくださいっ。

 だって、総会当日にならないと立候補者がわからない選挙なんて、成立するの?

 あと、児玉会長が、勝手に脳内で「理事は会長候補者が理事候補者を示して総会で選任することに第77回総会で了承された」と、ありもしない事実を捏造

 更に、自分たちで「理事者は総会でひとりひとり決める」定款をつくっておきながら、「誰でも理事者になりうるが、しかし今の国の情勢等に鑑み、そのような形で組織を作った場合、果たして会務運営を円滑に行うことができるのかは疑問である」と述べる始末。まあ、この方たちの言う「円滑な運営」って、議論を封じるってことですから、むしろ円滑な運営ができないほうが、正常化して良さそうですね。

 「理事の候補者を選んだのは誰か」という質問にも、児玉会長は「定款と前回総会の儀を経て、私が選ばせていただいた」と述べています。それに対して質問者が、知ってる人も知らない人も候補者にいるけど、どうやって理事としての適不適を判断すればいいの?と尋ねると、「事前に各理事候補者の簡単な履歴を書いたものを代議員にお送りしている。それともう1点申し上げるが、今まで、副会長以外の理事は会長の指名であった。今回新しい理事候補者を私が選ぶのと、同じような状況ではなかったかと思う」と答弁。

 おいおい。(中尾彬っぽく)

 あなたは、まだ、前回総会で推薦された「会長候補者」であって、会長じゃないんですよ。

 あなたの言ってる理屈はね、中西さんと児玉さんで会長選挙をしているときに、まだ候補者であるところの中西さんが「私の選ぶ理事はこの人たち!」なんていうペーパーを日薬のお金で代議員に配布して、「この人たちの中で良くないと思う人がいるなら×つけてね」と、その時点では不必要極まりない行為を迫るようなモノなんですよ。

 もし、そーゆーことされたとして、児玉さんは、何の文句も言わなかったとでも?

 なんてゆーか、ここでも、自分で決めた定款やら選挙規程やらに忠実でない。

 薬剤師倫理規定的に、第三条の遵守なんて、まるで遠い話。しかも、ルールを破る理由として倫理規定の第一条や第二条を唱えるでもなく、『これまでもそうだったじゃん』という理由を挙げる始末。

 「おまえら代議員が選んだ俺様が選んだ候補が理事として不適格なんてことはありえない」という態度全開。はいはい、民主党思考ね。

 理事の選任方法に文句を言われれば、「それは皆さん方の各ブロックから出た議事運営委員の総意でお決めになったことだということは、ご理解いただきたい」と、責任転嫁する児玉会長。

 議事運営委員が定款を逸脱しているのだから、指摘して、正しく運営させるのも、定款を守る代表者の仕事。定款を読んでないような運営委員なら、全員解任するなりすれば? へっぽこな選任方法を議事運営委員会が出してきても、そのまま認めたのですから、むしろ、おかしな選任方法だと代議員が総会で意見しなければならない状況のおかしさに気付いてほしいです。要するに、議事運営委員会の委員と、他の代議員さんたちとの間で、情報交換や意見交換がされていないってことですよね? 

F:会費の算出方法

 これまでは「県薬会員の数と厚生労働省登録開局数をもとにA・B会員賦課数を算出して計算」していたとのこと。

 今後は「県薬から報告のあった県薬会員数をもとに」計算する様子。

 うわー。すごーい。日薬って、自前の名簿をもってないんだー(棒読み)。

G:薬剤師年金

 責任準備金が250億円足りない。これは穴埋めのしようがないでしょうから、素人目に、破綻していると考えて良さそうですが、どうなんですかね。(日薬雑誌にQ&Aが載っていますのでそちらも参照してみてください。おおざっぱに要約すると、「来年のことはわからん。ダメならダメで支給額を下げて保険料を上げる」)

 で、そんな薬剤師年金を、わざわざ、日薬の事業として組み入れるのだそうですよ

 今回の議事の議案の一つは、これを定款に組み込むことなんですよねー。

 20億円の日薬会館関連で、あれだけ騒いでいた代議員さんが、その10倍の借金を背負った物件を組み入れるのに対しては、124名が賛成なんだそうで。19人しか反対してないんですよ。すごいなー。これだけのお金が動く話なのに、一般会員には、代議員の投票行動について、一切知らせてないんでしょーねー。

 20億円の家を買う「資金を用意するだけ」のことに要した議論の時間よりも、200億円の借金を背負った同居人の「保証人になる」ことに要した議論のほうが短いって、どういうことなんですかね? 定款に書いちゃって。保険業にまでなっちゃって。公益の職能団体? どこが? 資金規模で見たら、薬剤師年金維持機構以外には見えませんけど。(薬剤師年金については、これまでもあれこれ書いてきたので割愛)

 執行部は「別会計だから」の連呼。

 ああ、そうそう、定款によると、

 第39条 理事会の決議は、決議について特別な利害関係を有する理事を除く理事の過半数が出席し、その過半数をもって行う。

 とあります。

 この案件を総会の議題にするにあたって、理事会にて決議をしているはずなんですが、その際に、「特別の利害関係」であるはずの「薬剤師年金に理事自身が加入している」という条件に該当する人は、参加していないんですよね? そうなんですよね? 誰が薬剤師年金に加入してるのかはどーでもいいんですが、直接的な利害関係にある理事は決議に参加しないというのを決めた人たちなら、そこのところはきっちりとやってくれていると信じたいところです。(それとも、被加入者であっても特別な利害関係はないと言えるんですかね? あるいは、旧定款に基づいているから関係ないですか?) 政権が倒れる間際にトンデモ法案を連発して通す内閣を、新しい内閣を選ぶ人たちが認めちゃったわけですけれどね。

H:処方せんに病名を記載しろ?

 電子ネットワークによる病名把握の話が、なぜか処方せんに病名を記載する話にすり替わっていく様子。

 三浦常務理事(当時)が「処方せんに書かれた薬剤がその病名に合致しているかどうかのチェックも我々の仕事になってくるであろう」「適応外であった場合の保険請求上の問題等も併せて考える必要がある」などと、わけわからんことを言い始め。(病名だけで判断するような薬剤師はダメでしょ。医師側が責任を持つべき機械的な病名・適応チェックを薬剤師にやらせる発想がでてくるのが驚き)

 で、質問者の西尾代議員は民主党の桜井議員の「現在、薬剤師は病名を知らないで服薬指導をしているので抜本的な改善を要望する」との言葉を引用。

 抜本的っていうなら、「医師は患者に必ず病名を文書で伝える」「医師はカルテ内容を共有データベースにて公開するのを義務化」くらいやれば、話が早いんですが、そういう提案をしたら、桜井議員は難色を示す予感。「病名をつけた本人である医師しか病名を知らないのが問題なんですから公開したら?」といわれて、「はい、そうします」という医師がいっぱいいるとは思えないんですよね。ほどよいグレーゾーンって大事ですし。

 地元が同じ生出副会長が、桜井議員の出す例として「誤嚥性肺炎を防ぐために医師はACE阻害剤をあえて処方するケースがあるが、その時に何も知らない薬剤師は患者に『血圧が高いですか』と聞いたり『副作用で咳が出ます』等、とんでもない服薬指導をしてしまうことになる。従って、薬剤師には病名や検査値を伝えることが必要であると述べられている」と追加答弁するのですが、処方せんに「病名」として「誤嚥性肺炎の疑い」って、書けるんですかね? 保険適用がないんですから、書けませんよね。むしろ、そういうのは、処方せん内の薬剤の使用方法の欄に「誤嚥性肺炎の防止のため」と明記するのが『処方せんの正しい書き方』だと思うんですが。正しく書かれてない処方せんを出して、患者に対して誤嚥性肺炎の防止だと伝えることもなく、それでいて「病名を知らないくせに、とんでもない指導しやがって」と怒っているのだとしたら、びっくりです結論としての「薬剤師に病名や検査値を知らせるべき」に至る考え方が変です

 生出副会長が引用した中で、「血圧が高いですか」は、高血圧以外の使用方法を想定して質問しているわけですから「とんでもない」とするほうが間違いですし、「副作用で咳が出ます」は事実ですから、問題ありません。そういった情報をうまくまとめて納得してもらうのだって薬剤師の能力のひとつだと考えるなら、「とんでもない」と言う桜井議員に対して、「とんでもない? そんなことはないですよ。むしろ逆です。今できる最大限の情報収集をしているだけなのですから」と教え諭すのが、対面販売について強く強く主張している生出さんのお仕事かと。(もし仮に、『病名を知らないからダメな指導をされる』という説に賛成するなら、対面だろうがなんだろうが、適切なOTC販売なんてできるわけないじゃないですか!)

I:医薬分業の当初の目的

 竹上代議員が「医薬分業率」(日薬的には院外処方せん発行率)が低下していることをどう思うかというアバウトすぎる質問に、小田常務理事が順調だよと答え、竹上代議員が将来展望を質問。

 児玉会長が、完全分業とは医薬分業の当初の目的が十分に果たせているか、中身がきちんとしているかを意図していると回答するも、日薬がどう手立てをするのかは「課題」として先送り。

 あのー、医薬分業の当初の目的って、「医師だけが処方せんを書いて、薬剤師だけが調剤をする」ということですよね? 院外とか院内とか関係なく。だから、手立てって、単純で、「医師以外が処方せんを書くことを禁じ、薬剤師以外が調剤をすることを禁じる」ことですよ~。(ここで「いやいや、経済分業うんぬん」…と言い始める方は、『当初』=昭和だと思っているかと想像しますが、ここでの『当初』=明治ですのであしからず)

 もしかして、児玉会長、そう思ってないんですかね?

 そう思っていなかった疑惑とか、ありましたけど。どうなんでしょう。

 一般質問にて、佐々木代議員から「薬剤師法第19条」について質問されているときも、「院内処方なら、必ず薬剤師を置くようにもっていく(現実的に、医師が全部調剤できないし、例外規定にも合致しないわけだし)」とは絶対に言わないあたり、医薬分業の祖が聞いたら泣きそうな認識です。あ、19条の答弁は書けません。あまりにもひどくて。

 日薬が良く使う「完全分業」という言葉については、役員の間で定義が定まっていない様子。ちゃんと決められないのに使われても、みんな困るだけですよ。「千葉のネズミの王国」という言葉から想像するのは素敵な遊園地なんですが、同じ言葉で「どぶ川の隣の廃墟」に連れていかれるのだと想像すると、汗だくです。

J:管理薬剤師の義務範囲

 管理薬剤師は自分のスキルアップのために他の薬局で腕を磨いちゃダメなの?

 という質問。ノブさんが「ダメ」と述べておしまい。

 まあ、腕を磨くって言葉の意味がわからないので、答えようがないわけですが。

 管理者は他の店舗で保険薬剤師として調剤したらダメっていうのは基本の話で、兼務可能な状況は決められて(学校薬剤師とか卸さんとか)います。管理薬剤師といってもいろいろで、ひとり薬剤師薬局の管理者は常勤の管理代行者をおけません。

 でも、これ、「勤務時間外」=休日の話のようなんですが。

 なんか変。あ、でも、勤務時間外であっても、基準調剤加算をとっている薬局の場合は、そんなの関係ないですね。

K:薬歴を薬剤師法にいれてほしいらしい

 道明代議員の質問。薬剤師法の中に薬歴を入れてほしいんですと。

 薬歴を医師のカルテと同様に考えている模様。

 医師のカルテは薬剤師の調剤録。調剤録は内容が明白。薬歴は「内容を固定化できない」。読む人によって読解力・理解力の差がでるものは解釈の幅が変動するため、どのように書こうとも「こんな薬歴では薬歴と言えない」とギャーギャー騒ぐ人が出てくるのが落ち。「薬歴の記載を拒否する患者がいるから、法律にしてくれ」という意見にしか聞こえないので、真剣に取り合う必要はないと思います。総会質疑として出してくること自体が驚き。

 一応、児玉会長の芸風っぽく言い添えておくと、「この質問は大阪ブロック(児玉会長の地元)の総意でお決めになられたものであります」。

L:薬剤師調査のデータ利用を

 質問自体は、薬剤師全体の把握によってボトムレベルの引き上げを図りたい、地域内の連携をとりたいという、良い質問。

 それに対して、七海副会長が変なこと(危険性etc)を言ってるんですが、ちょっと書けません。県の事業について、七海副会長は知らないのかな…???

 まあ、それ以前に、日薬は自前の会員名簿を持っていない(大事なことなので繰り返し)のですから、自分の会の会員すらも把握できていないんですけれどね

M:認定資格の活用

 大阪の山本代議員が日薬独自の認定をつくれと。

 だから、職位認定組織が、それ以外の認定をしちゃ、ダメなんだってば

 そういうのは、学会なりなんなりでやればいいの。

N:日薬学術大会を学会化しろ

 静岡の松山代議員の質問。「若い薬剤師にとって魅力的にうつる」ですか?

 そっかなー。魅力的ねー。悪徳経営者とか地域薬剤師会とかとトラブルになったときに公正に助けてくれるなら魅力的ですけど、論文を載せる場所を増やして、なにか魅力的?

 職能の団体そのものが学会って?

 日本医師会って、学会でしたっけ?

 あ、学会化するなら、当然、保険業なんてやってる場合じゃありませんから、薬剤師年金の事業化に対して、松山代議員は反対投票したんでしょうね? 学会化をマニフェストに掲げた児玉会長が年金事業を選択したってことは、言葉とは反対に、学会化する気なんか全くないってことですからね。(保険業をやってる学会って…うさんくさい…)

 で、「勤務薬剤師はポリティカルな問題には興味がない」とも言ってますが、クリニカルラダーのPS項目の中には、ポリティカルな問題が結構記載されているのですが…。自己研鑽したくて勉強したい薬剤師なのにポリティカルな問題に興味がないって、すごーくバランス悪いです。そういう偏った薬剤師をもっと育てたいってことなんでしょうか。社会薬学的にはダメな感じ。

 ・・・と、日薬学術大会を「お祭り」だとしか考えていない筆者は、書いてみます。 

 日薬学術大会の発表のうち、論文化されているものがどの程度あるのかとか、査読に耐える「目的と結論が合致している」ものがどの程度あるのかとか、冷静にみてから、考えてほしいです。

 今回の学会を通して査読をやってみた後の今なら、松山代議員も、別の結論になったかもしれませんね。

 職位認定組織が学会化したらダメなのは、言うまでもなく。

O:学校薬剤師部会の部会費

 鹿児島の吉水代議員の質問。「学校薬剤師部会の部会費は、来年度からは、当然、定款にあるように、総会で承認が必要な会費規程に計上するだろうけれど、部会員ごとに徴収するんでしょうね」 といった内容。

 まあ、そうなりますよね、普通。

 曽布川常務理事は、なぜか「検討中」と返答。「これから二年かけてきちんとさせたい」のだそうです。任期切れてるじゃん。オバマさんが「これから6年かけてやります」って言うのと同じでは???

 関連で、安東代議員が質問。もう検討協議をやったのか?

 回答は、「いろいろ検討している」。めっちゃうやむや。

 どーせ、なにもしていなかったんでしょう。

 で、児玉会長が「日学薬の持っていた財産は、日薬とは関係ない」と断言。

 じゃあ、日本学校薬剤師会は解散したのだから、財産は会員に返すべきじゃん、という素直な意見がでます。

 児玉会長は、「日本学校薬剤師会のお持ちになっていたものであるから日薬は口出しできない」と言いますが、協議の中で、日学薬から、どうするのかを聞いていない様子。なんか、ずさん?

 そこへ鳥海代議員登場。「やがては日本病院薬剤師会、あるいは日本女性薬剤師会も統合され、その中で同じ事業活動ができる環境づくりを…」って、女性薬剤師会はともかくとして、病院薬剤師会って、職域の会でしょ? これも部会にする気? なんで、職能の会が、職域の会を減らす方向で進まなきゃならないんですかね? こういう、まだ日薬=職域連合会のつもりでいる人にとっては、『薬剤師の将来ビジョン(暫定版)』は、素敵なバイブルなんでしょうね…。

 あ、ちなみに、日薬学校薬剤師部会の担当副会長は藤垣さん、部会長は村松章伊さんになったようです。日薬雑誌11月号98ページ参照で。

P:役員報酬がおかしくないか

 議案5号。「日薬会長の報酬は月額120万円(年額1440万円)まであげられる」に対して、報酬を上げるってどういうことかと質問。なお、この額の中には、会長のホテル代は含まれていないとのこと。おそらく、交通費も含まれてないでしょうねー。

 4月1日からの役員報酬等規程では、会長540万円、副会長324万円、専務理事540万円、常務理事252万円が年間報酬として決められているとの説明。これでは、「外部の人を役員に招聘する」には足りないのだそうで。

 しかも、児玉会長いわく、「これからの日薬はいろいろな人材を入れなければならない。いろいろな人材を入れるということは、それなりの報酬を払わなければならない人が会長や、副会長になるかもしれない。そのことを考えて、このような幅を持たせたのが私どもの意図であって、お手盛りのようなことは考えていない」なのだそうで。

 「それなりの報酬を払わなければならない人」って、なに?

 それ、なにを基準に決めるの?

 「規程の報酬で仕事をする人」以外のことを、なんで想定しなきゃならないのでしょう。

 組織の身の丈にあったサラリーキャップ。それでいいのでは?

 人の苦境につけこんで、働く前から報酬を上げようとするよーな人が会長とか役員とかで、いいんですかね? そういう人でも、理事に立候補したら、通るシステムなんですかね?

 「民間企業と較べて…」とか「報酬が低いと誰もやらない…」とか、執行部が言いますけど、だったら一般の「理事」にも報酬を出す規程にしたら?

 理事を選挙して、理事の中で会長副会長を決める仕組みを作ったのは、児玉会長。

 四月からは540万円と決めたのも、児玉会長。

 で、昨年度はというと、900万円もらっていたと、東京都の小野代議員が確認。

 900万円は前法人の規程の「報酬の付加」によるものだと説明。四月からの新規程には、報酬の付加の項目は、無し。

 えーと。よーするに、今の定款のままだと「付加」できなくて、給料が360万円減ると踏んで、あわてて定款を変えるわけですか。ふーん。

 これだけ質疑で揉めたにもかかわらず、神田決算委員長の報告では「適正に運用されている」の一言でおしまい。なるほど、「付加」に、理由はいらないわけですか。内閣官房機密費ですか。

 まあ、今回、第五号議案に賛成した方々は、こーゆー説明に納得していて、それらの説明を地元の会員にしてみて、納得してもらえると思っているんでしょうから、ぜひ、説明してほしいものです。

  ☆

質問関連は、以上。

ここから理事の投票に移ったようです。

定款・選挙規則通りなら、ひとりひとりに「決議」を行うので、30回くらいたちあがることになりますが

「選択肢1と2から選ぶ。1は全員選任OKの意味。2は×印をつけた人以外は選任OKの意味」と、規程になさそうな選挙方法で押し通した模様。

場内の代議員数が139人、委任状と書面評決が9人。148人の過半数で、75票が当確ライン。

全面賛成の「1」が、会場88票、書面2票。

白票・無効票が5票。

「2」が、53票。

×印は、集計した様子なし。(あれ? 追加選挙の時に困らないのかな? それに、理事選挙における代議員の×って、会長を理事会で決める際の、理事にとっての重要な指針だと思いませんか? 53票全部、特定の人物に×がついている可能性だってありますよね?)

「この選挙では」、1が過半数だからという理由で、全員選任されたことになるようです。

で、審議終了の宣言をしたあと、小野議長が、こんなことを言います。

「この後、ただちに理事会を開催して、会長、副会長、専務理事、常務理事の選定を行い、理事会報告会がこの会場で行われる予定である。我々代議員(注:公益法人化する前の代議員さんたちですから、この場の代議員さんとイコールではありません)は会長候補者の推薦の決議を全会総会で行っており、理事会の結果を見守る必要がある。総会が終了しても、しばらくお待ちいただきたい」

あらら。会長を決めるだけでなく、他の役職も決めるとなると、それはそれは時間がかかりそうですね。待っていたら、大変そう。まあ、そういう仕組みにしたのは代議員さんたちですから、待つのも仕事のうちで、飛行機の時間に間に合わないからどーのという話を持ち出すなら、最初から時間のかからない方法を決めておけばよかったわけですが。

二時間くらい待つのかな…。

・・・なんてことはなく。

ええ、10分で終わったようですよ。その理事会は。

日薬雑誌九月号96ページ参照。

「定款第27条第3項により」、「第78回臨時総会の決議で会長(代表理事)候補者として推薦された児玉理事が議長となり、議事が進められた」のだそうです。

定款第27条第3項って、『3 前項の会長は、総会の決議によって推薦のあった会長候補者の中から選定することができる。』なんですけど、この中に、「最初の理事会の議長を会長候補者がやる」という条項は存在しません。

また、ここで書かれている「選定」って、どういう行為に該当するのでしょうか。誰が選定するんでしょう?

この理事会は、招集をかけられる人が存在しませんから、定款の第37条4項『前項の規定にかかわらず、理事及び監事の全員の同意があるときは、招集の手続きを経ることなく理事会を開催することができる。』に従って開催されているはずです。総会の理事決定直後に全理事と幹事の了解をとったということですね

そこで決議、なんですが、

定款の第38条第2項に、『会長が欠けたとき又は会長が事故あるときは、出席した理事の互選により議長を選定する。』と、書いてあります。まずは、この定款に従って、理事が議長を選ぶ場面があるはずなんです。

でも、ずっと、児玉会長のターン。

まだ会長になってもいない理事のひとりが、会長であるかのように議長として進行しちゃう。

そーゆーものなんですね。

で、「俺が会長になりたいんだけど、いいよね?」と、議長が宣言したのか、誰かに推薦させたのか。

定款の第39条によれば、『理事会の決議は、決議について特別な利害関係を有する理事を除く理事の過半数が出席し、その過半数をもって行う』なんですが、この場合、会長を互選するにあたって、会長立候補者は特別な利害関係だとするのかどうか。仮に理事に選ばれた全員が「俺が会長になりたいんだけど」と言ったらどうなるのか。

とっても不透明な感じです。

ここは、不透明で変な感じの決め方をしていることについて自覚しているのかどうかが肝要です。最初だからバタバタしたけど次は直す方向で、もう検討済み…とまでいけば、執行部や事務局の修正能力の高さに、会員から拍手の予感。今のところ、そういった話は表に出てきていないわけですが、さて、どうなったものやら…。

次の総会は2013年2月。代議員のみなさん、今からちゃんと予習しておいてくださいね。

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『The Pharmacists’ Haven2011』へっぽこレビュー。

浜松の日薬学術大会でとみー(碧)さんからいただいた冊子「The Pharmacists’ Haven 2011」のレビューです。10月にもらっておいて12月にレビュー。寝かせすぎな自分を反省しつつ。

The Pharmacists’ Havenって、長いので、表紙裏のブイサイン写真をイメージして、以下「ブイ本」と書きます。

  ☆

 ブイ本は、商業誌の皮をかぶった同人誌です。

 本職デザイナーの腕前が堪能できます。

 コンビニや本屋の棚に売ってたら、普通に買いそうな外見をしています。

 表紙は、デザイン文字と白黒写真。うまい。文字が写真の白いところにかぶって読めなくなっても、どうせそんなところを見ている薬剤師なんかいないよと、そのまま放置するのが職人芸。薬剤師は「情報」と書いてあるだけで手に取るんですから。三行以上の文字が並ぶと、もう読まないのが、薬剤師(←誰か否定してください)。16行も書いてあったら、誰も何を書いてあるのかなんて考えません。必然的に、二行しかない、上の空白部分に目が行きます。写真も、何かを手に取る写真を使うことで、サプリミナル効果(眉つば)をだしています。さらに、薬剤師の「造語や知らない言葉をいれると『なんだろう、これ』と考え込んで止まってしまう」性質を読んで、簡単な言葉ばかりを並べています。その言葉の選び方も考え抜いていて、「転職」「常識」「販促」「おすすめ」「海外」と、薬剤師が弱いキーワードのてんこもり状態

 想定読者である薬剤師が、どういう言葉と映像に弱いのかを知りつくした表紙です。

 そのあたり、薬剤師倫理規定擬人化本との大きな違いです。表紙に「アホ」「ヲタク」と並んでいて、ダメな萌え本っぽい絵がついていたら、薬剤師は引くだけです。薬ヲタクのくせに、そうだと絶対認めないのが薬剤師(←誰か否定してください)。

 さあ、そんなキャッチーな同人誌である「ブイ本」を読んでみましょう。

 『ためになる話も、そうでないものも。現役薬剤師+αによる、薬剤師ネタ満載の情報雑誌、創刊』

 表紙を開いて、いきなりのコピーが、これ。

 うまい。どんな内容であっても怒られない内容紹介ですよ。

 情報雑誌であるという主張が、また、薬剤師のハートにつきささりそうです。娯楽とかエンタメとか啓蒙とか研究とか論文とかいうと引いてしまうのに、情報雑誌だと「ほどほどに格調高い感じで買えるけれど、難しいことは書いてない」と判断するわけですよ。ここが大事。自分で考えなくてもいい本だと認識させるのが、薬剤師ニーズ対応のうまい手。

 たった2ページで、超絶テクニックが炸裂しています。すごい。

 巻頭は、それらを踏まえたテーマ。

 『薬剤師が知るべき77のこと』。

 きましたよ、「知るべき」!

 薬剤師(専門家)は、いつも怯えています。「自分の知識は、みんなとくらべて足りないんじゃないか」と。そういう不安につけこむのが情報誌の基本。

 獣医さんの動物用処方については『もっともくわしい動物の薬の本』(学研)あたりを参考にしている筆者。(とりあえず「猫はグルクロン酸抱合ができず、犬はアセチル抱合ができない。腎臓のNa排泄量が少ないので塩分は制限。目に輝板がある。体重当たりのカフェインに注意が必要。ねぎ(アリルプロピルジスルフィド)は貧血を起こす毒だから厳禁」とか「草食動物に抗菌薬やステロイドはきをつけろ」といった部分以外は人間の薬の薬理中心なので、具体的な細かい話はないのですが…。)

 ささっと四ページで区切り、次のネタへ。この切り替えが大事。薬剤師は6ページ(添付文書基準)以上のネタにつきあってくれません

 ハサミのネタで右ページが文字ばっかりなら、左ページはあっさりイラストのみ。こういう「さらっと描いたらPOPなデザインの人物になる」絵って、絵でキモイとか言われなくて済むので、描ける人が羨ましい…。

 薬剤師のポケットの中身というニッチな研究分野を開拓するのも、すごいところ。

 似たりよったりの中、明らかにとみー(碧)さんのコピックだけ浮いてます。

 筆者のポケットの文房具は、ほぼ自腹。四色ボールペンに赤のみのボールペンが2本、赤と黒の油性マジックに名札、大学生協で買ったミニカッターとミニハサミ、はんこ。ツムラの漢方手帳だけ貰いもの。むう。なんだかオチがつくようなものを入れておけばよかったかも。タイムマシンとかタケコプターとかビスケットとか。

 ポケットの中身を見たら、次は小説。ネタは処方せんの一回量表記。

 もはや、そんなもの推進している人を見ると、先生から言われた無理難題を、ひとりで完遂しようとする学級委員さんを見るような、微笑ましい視線をおくりたくなる、あれです。今じゃ誰も言わない「グローバルスタンダード」。先生に言われたことは何も考えずに周知するという、学級委員としては体制派すぎる生き方もまた、処世術。

 んでもって、次はカラフルに、販促グッズ。ちびまる子ちゃんのうちわを配るなら、ちびまる向ちゃんのうちわも作ってほしい。

 続いてバイアグラ小説。このあたりの、写真と文字との交互の構成が素晴らしいです。

 おすすめホームページにはPMDA、パンダさん。とりあえずここを載せておけば文句を言われないよね、という政府公認ホームページです。真面目です。筆者だったら、鮠乃薬品さんとぐり研さんとアポネットRさんと東京都薬剤師会北多摩支部まで載せたら、あとはプロレスの歴史がわかるページを紹介しそうです。

 さて、ここで、このブイ本のメイン企画、薬剤師四コマ。

 ペン線がきれいだなー。KANZ先生凄いー。ソルデムって全部に書いてあるところとか。マメさが伝わってくる良い仕事。四コマ10本だから、えーと、自分がやったら…三週間くらいかかりそうです(遅)。原作つき四コマという、ちょっと珍しい仕様。薬剤師四コマジャンプとか作れそうな勢い。KANZ&とみー(碧)先生ののマンガがサイコーとシュージンだとしたら、こちらは平○先生的な。

 残りのコーナーは実際に読んだほうが面白いと思いますので割愛。 

  ☆

 そんな「The Pharmacists’ Haven2011」をまだ読んでいない人、読むなら、今!(宣伝)

 さらに。年末には「The Pharmacists’ Haven 2012」が出そうな空気なので、「ちびまる向ちゃんE」と一緒に、お年玉を前借りしてでもゲットしたいところです。あ、うちの薬剤師倫理規定擬人化冊子をついでに買っても、合計で2500円くらいですよー(宣伝)

(これでレビューになっているのか心配です)

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スイッチOTC:よし、議事録を公開してくださいな♪

日本医師会さんが、素敵な提案をしてくれたようですので、記録しておきます。

http://dl.med.or.jp/dl-med/teireikaiken/20121121_1.pdf

  ☆

2012 年11 月21 日

生活習慣病分野におけるスイッチOTC 薬化のあり方について

社団法人 日本医師会

生活習慣病分野における初めてのスイッチOTC 薬化が、2012 年10月17 日、薬事・食品衛生審議会薬事分科会一般用医薬品部会で了承された。

日本医師会は、国民の健康と安全を守るため、生活習慣病分野におけるスイッチOTC 薬化のあり方について、以下のとおり見解を表明する。

1.生活習慣病対策は、厚生労働省が示しているように「1 に運動 2に食事 しっかり禁煙 最後にクスリ」である。生活習慣病にともなう症状の発現を予防するためには、まず運動療法と食事療法に取り組み、医薬品を使用する場合には医師の診断と適切な治療方針の下に処方され、医師の管理下で服用すべきである。個人が容易に医薬品を購入できるようになれば、医薬品を服用しているという安心感から、運動や食事に対する配慮が疎かになり、結果として症状が発現したり、悪化したりすることが危惧される。

2.疾患の診断・治療は医師のみが行う行為であるが、医療用医薬品のスイッチOTC 薬化により、購入者の自己申告にもとづき薬剤師が服用可否を判断することになり問題である。

3.今回、スイッチOTC 薬化されたエパデールは、第1 類医薬品としてセルフチェックシートをもとに薬剤師の判断の下に販売される。
 しかし、本年1 月に厚生労働省より公表された「平成22 年度 一般用医薬品販売制度定着状況調査結果」によると、説明が義務づけられている第1 類医薬品の販売においてさえ、文書を用いた詳細な説明が十分に実施されているとは言い難い状況にある。
 さらに、セルフチェックシートに記入する中性脂肪値は自己採血キットやワンコイン検査の結果でも良いとされているが、精度管理の観点から信頼性に疑問がある。検査結果に異常値があった場合には、医療機関を受診し、信頼性のあるデータにもとづいて医師の総合的な診断を受けるべきである。
 セルフチェックシートでは、中性脂肪値が150mg/dl から300mg/dl の場合にOTC 薬化エパデールを服用可とされているが、根拠に乏しい

4.一般用医薬品部会は、委員15 名のうち薬系委員が10 名を占め偏りがある上、非公開である。10 月17 日の一般用医薬品部会では、OTC 薬化に慎重な委員の意見に十分な説明もないまま、採決に至っており、遺憾である。国民の健康と命に係わる医薬品行政の審議においては、十分に議論を尽くしたうえで納得のいく結論を出すべきである。

5.生活習慣病分野における一般用医薬品の拡大は、2002(平成14)年、一般用医薬品承認審査合理化等検討会「中間報告書」で提言されているが、その後、2008 年には特定健康診査・特定保健指導が始まり、生活習慣病予防(健康づくり)への本格的な取り組みが始まった。「中間報告書」の提言から10 年が経過しており、最近の生活習慣病予防対策の状況も踏まえて、生活習慣病のOTC 薬化について見直すべきと考える。そのための議論の場を設けることを提案したい。

  ☆

 では、提言の内容について、読んでいきます。

1.「最後に薬」は徹底されているのかな?

 主張1では、運動療法・食事療法の重要性について述べています。

 一足飛びに薬を用いることは、運動や食事に対する配慮が疎かになり、結果として症状が発現したり、悪化したりすることが危惧されるから、ダメですよという話。

 そうなると、医師に受診した場合も、まずは運動や食事に対する配慮の徹底が、医師から告げられることになると思います。個々の患者にあった運動メニューや食事メニューの目安を提示したり、そういった分野の専門職に任せたりして、まずは、運動や食事を改善することで得られる症状の改善結果を、確認するはずですよね。だって、そういうことをしないと、症状が発言したり悪化したり、するということですから。

 となると、カルテに、そういった患者さんの努力の結果をまとめた文章や記録が、必ず残っているはずです。そういった記録なしに、はじめから薬を用いるのは危険。これは、医師会が自ら主張していることですから、すくなくとも医師会の会員医師については、そうするのが当たり前であるとの認識でいいのだと思います。

 いいことですよね。受診したら、薬は出さない。まずは運動と食事を、こんな感じに変えてみましょうと指示される。詳しいことは、専門家を紹介してくれる。

 患者さんが「私、こんなに頑張ってみたんですけれど、それでも症状が改善しませんので、いよいよ薬の出番だと思います」と主張できる実績をつくって、それを証明する文書を専門家が書いて、医師が了承して、ようやく、薬の出番。

 「危惧」されるような状態をつくらなければ良いのです。

 医師と運動療法・食事療法の専門家との連携が重要ですね。

 で、医師会の主張を裏付けるためには、そういった「運動療法・食事療法」を行った記録が、どの程度あるのかということを、医師会が示さなければなりません。

 カルテに標準装備されているくらいに一般的なら、主張1に対しての反論は出ないでしょう。

 「運動しなさい」とだけ告げられて、「どの程度すればいいんですかね」と訊いたら、への字口になって黙ってしまった…なんていう笑い話にもならない医療ネタがあるくらいですから、医師が運動療法・食事療法に対してフォローして記録するという行為は、そこまで一般的ではなさそうです。

 でも、いい機会ですから、一般的になるように、専門家と協力してやっていくことも考えてみたらどうでしょうか。『生活習慣病の最初の一回は、必ず運動療法・食事療法の専門家が関与して、彼らからの報告書がなければ、原則として、初回から薬は投与しない』という基準をつくっちゃえば、専門家の関与のもとで、適切な治療方針のもと、『最後に薬』という厚労省の方針を守ることもできますよ。

2.『生活習慣病に限る』のかどうかが曖昧3cm。

 主張2は、生活習慣病領域における、「購入者の自己申告」に基づく服用可否の判断の否定ですね。

 「ちゃんと検査しなさい」ということでしょうから、これは健康診断などで検査数値をもらってきて、それをみせればOKということでよろしいでしょうか。販売基準にも、数値がでてますし。主張1を踏まえると、さらに運動療法・食事療法をすでに受けているという証明書も必要ですね。

 提言のタイトルや前文に「生活習慣病領域における」とありますので、主張2は、それ以外の疾患領域に関しては適用されないと考えてよろしいでしょうか。主張2の文章だけを読んだ人は、「全ての疾患において」医療用医薬品のスイッチOTC 薬化により、購入者の自己申告にもとづき薬剤師が服用可否を判断することになり問題であるかのように受け取りかねません。この部分については、きっちりと線引きをした文章に変えるか、意図を説明する文章を追加したほうがよさそうですね。

 文章では、OTCの話なので「薬剤師」となっていますが、もちろん、医療現場において、生活習慣病の領域で、「患者の自己申告にもとづき医師が薬の服用可否を判断」することも同様に問題であると、日本医師会は考えているはずです。糖尿病の疑いがあるのに、患者本人が「俺が糖尿であるわけがない」と、「俺のいもうとがこんなにかわいいわけがない」くらいの断言度で自己申告したら、それを受けて「じゃあ薬は飲まなくてもいいです」と服用可否の判断をすることは、問題なんですから。え、問題じゃないんですか?

 ここは、『生活習慣病領域においては、患者の自己申告にもとづき医師が薬の服用可否を判断することが問題であるように、患者の自己申告にもとづき薬剤師が薬の服用可否を判断することも問題である』というように、主張を明確化してはどうかと。

 そうすることで、医師が生活習慣病領域の薬を出す前に判断材料として必要とされるものが明確化します。明確化したものが、OTC薬を扱う薬局では決して手に入れることができない情報であるとか、薬剤師には明確化した情報を扱う権利がないとか、そういったことが誰でもわかるようになれば、議論が進展します。でも、いまのところ、よくわからないですよね。生活習慣病以外のスイッチOTC薬は、薬剤師が、フツーに売ってますから。

 よーするに、「疾患の診断・治療は医師のみが行う行為」であることと、そのあとの主張とは、全然関係ないんですけど、なんで入れたんですか?って話。

3.文書を用いてみようか

 主張3は、前半の「文書を用いた説明が義務付けられているのに十分じゃないじゃん」という話と、後半の「セルフチェックシートの値なんて信じちゃダメだ」という話に、「エパデールを服用可能な中性脂肪値の設定根拠が乏しい」の三本立て

 文書といえば、薬屋さんです。

 薬屋さんは、なにかと文書での説明を求められます。お役人さんが、文書、好きなんですよね。なんでもかんでも、文書。保管倉庫が必要な状況をつくりたいようで。

 お役人さんが、患者目線で考えた結果として、「文書を用いて説明する」という規則になったのだと思います。「文書でも説明書きを出してね」ではなく、「文書を用いて説明」なのだということに、こだわりが、相当あるようです。

 で、医師会さんも、この「文書を用いて説明」というお役人さんの考え方に大賛成なのでしょう。だからこそ、厚労省のやっている不思議な調査結果を持ち出してきたんですよね。あの調査結果って、『能力基準のない調査担当者の主観による』もので、わりとあやふやな土台の上に築かれたものです。医師会さんは「精度管理」を重要だと考えているようですから、まずは、この調査結果自体に対して、「自己採血キットやワンコイン検査」のようなものであるから「我々が精密に調査した結果」以外は信用ならん!と言うべきでしょう。

 で、調査方法に関する集合研修を受けたりしているし、研修内容もいい感じだから、「提示した厚労省調査の精度管理がきっちりしている」という結論を得たとしたら、次に考えるのは、「なんで、この実施率なんだろう」ですよね。実施していないことだけに文句を言うのは三流の仕事。実施できるシステムになっているのかどうかを検証してはじめて、でてきた数値の意味がわかるというものです。検証しないのに信頼性があるとは言いませんよね。

 「面倒だから、そんなシステムのことは考えない、そのシステムは正しいんだ!」ということを主張しているなら、では、今の「文書を用いて説明する」システムが正しいのだと、医師会さんが考えているということです。そう、説明するのに、文書を用いなければダメなのだと。なんで、三割しかやっていないんだと。もし自分たちがそういうシステムを厚労省から指示されたら、100%できるぜ、と。

 なるほど、それは良いことなんでしょう。

 それなら、患者目線で考えたとき、「医師も、病名を『文書を用いて説明』しなきゃいけない」という流れがあってもよさそうなんですが。

 『ホンタイセイコウケツアツ』と言われてもチンプンカンプン。「今回は原因がわからなかったんだけれど、とりあえず血圧が高かったってことですよー」と言っていいものかどうか、一瞬迷います。

 仮に、医師に文書を用いて(文書を渡すだけじゃ駄目で、口頭で理解できる人でも文書を使わなきゃダメなんだとさ。調査結果を鵜呑みにするなら、説明がわかりやすかったと回答している調査員は全体(6,829)の88.3%、6009名いるんですけどね)病名を十分に説明してねという義務が課されたとしたら…。

 医師会所属のお医者さんたちが、病名を、文書を用いて説明するのって、親切ですよね。とってもいいことだと思います。率先してやってもらえたら、「薬剤師は病名を知らずに調剤していてけしからん」みたいなことをいう方も、黙ってくれると思います。患者さんから訊けますから、病名を知らずに調剤せずに済みます。とても有難いです。

 あ、そうそう、この「文書を用いて説明」ですけれど、『同じ症状で毎週やってくる同じ患者に、毎回同じ薬の十分な説明を文書を用いてしてくださいね』と、お役人さんは言ってます。疾患でも、同様にやらないといけないんでしょう。きっと。

 想像するだけでも泣きそうなことですね。

 厚労省の「平成22 年度 一般用医薬品販売制度定着状況調査結果」報告書に書いてある通り、かなりの数のOTC販売に従事する薬剤師が、マジメにやってます。「○%ではない、○人だ」と「めだかボックス」でも言ってました。これは、「6829件を調査したら、すくなくとも2048人の薬剤師が、厚労省のむちゃな要求に、律義に従っていました」という結果なんです。

 医師会さんは、この結果を見て「十分に実施されているとは言い難い」のだと述べました。「不十分」だと言い切れなかったのです。だって、どういうシステムを押し付けられているのかを想像できる賢さがあれば、これを不十分だなんて言った瞬間に、全部ブーメランとして戻ってくることが、予測できちゃいますからね。

 「中性脂肪値が150mg/dl から300mg/dl の場合にOTC 薬化エパデールを服用可とされているが、根拠に乏しい」も、根拠に乏しいことが自明でないのですが、言い切っただけでおしまい。この理屈で、様々な薬の服用可能設定を検証したら、根拠に乏しい処方なんて山ほどありそうなんで、そっちにブーメランが行きそうです。「それなら処方内容の審査を厳格にし、根拠も含めて提示する方式に変えます」とか。それこそ、専門家の自律的判断が奪われる、最悪の状況。

 だから、「十分とは言えない」程度の物証を、三つも挙げたのだと思いますが…。

 十分とは言えない、不完全なものが、いくつも集まると、どうなりますかねー?

 腕が衰えて手術ができないベテラン医師と、経験が浅いが機転のきく若い医師と、手術は上手いがアドリブがきかない医師と。みんな十分とは言えませんが、力を合わせれば、良いチームになりそうなんですが。

 この項目の話だけ組み合わせてみても、「口頭説明だけでも88.3%が満足しているが、そんな薬剤師による文書での説明や判断を補完するため、チェックシートを用い、融通のきく数値目標を示した。もちろん、『医師への受診や再検査』の推奨は、常に選択肢に入っている」という状況です。

 いろいろ挙げてもらったことで、むしろ、「案外安全にできそうじゃん」と…。

 「ひとりひとりが完璧でござる」という言葉が並ぶより、「十分じゃないけど、協力して頑張る」のほうに好感を持つ筆者の中では、この項目って、「反対」の要素ではなく、「賛成」のときに出す要素に思えます。完璧超人より正義超人のほうで、どうでしょうか。

4.そうそう、公開しましょうよ。

 主張4は、素晴らしいです。

 えーと、まず、三分の二が議題に関係の深い職域の委員であることは偏っているというお話ですので、今後は、適切な割合を提示して、その割合でやる方向に、医師会さんが積極的であるということですよね。だから、是正を求めていると。

 これは、もちろん、他のすべての審議会で適用される話だと受け取ります。

 薬系とか医系とかをどのように分けているのかは知りませんが、医系が三分の二をこえるような審議会も、ダメだと。認めないと。そういうことになります。そこでの議論で得られた結論に対して、他の委員がダメだししてきたら、ダメ出しを無条件で受け入れると。

 なるほど。まあ、他の職域の委員やお役人さんたちは、そんなことはしないと思いますが、医師会さんが自らそうしたいというのでしたら、特に反対する方はいないと思います。

 次。非公開であることを重要視しています。

 そうですよね、公開すればいいんですよ。ものすごくたくさんの意見書を、この審議会がどのように扱って、どのように結論に導いたのか。きっと、面白い議事録ができますよ。

 これを機会に、公開を。もう中医協とかも、動画配信するくらいの勢いで。

 公開にするという話については、大賛成です。今後も、医系委員がいる審議会は、全て公開の方向で。

 あ、ただ、「慎重な委員の意見に十分な説明もないまま」という部分には、違和感あり。

 ほら、ここまでで「十分とは言い難い」みたいな言葉が出てきましたけれど、じゃあ「十分」って、どんな状態なのかっていう基準がないんですよね。

 国民の健康と命に係わる医薬品行政の審議においては、十分に議論を尽くしたうえで納得のいく結論を出すべきである。…という主張は素敵ですが、この文章の主語はなんでしょうか。誰にとって納得のいく結論が出れば良いのでしょうか。そこを曖昧にしたままでは、言いたいことが伝わってきません。

5.上部審議会でやれば?

 主張5。この話は、一般用医薬品部会以外に『最近の生活習慣病予防対策の状況を踏まえた生活習慣病のOTC薬化のありかた検討会』みたいな名称の部会を新しく作れという提案です。

 薬剤師による中学校での薬教育授業も始まりますし、OTC薬の分類もされましたし、様々なスイッチOTC薬が用いられていますし、生活習慣病予防の取り組みを踏まえて薬店薬局でも健康相談から受診推奨までとりくんできましたので、2002年度の報告書にくらべたら、だいぶ状況が変化しているのは、そのとおりですね。2002年よりも、OTC薬化しやすい環境がととのっていると考える人もいるでしょう。2002年を基準とするなら、そのときの検査機器の正確性・信頼性をベースに考えることもできるでしょう。今の簡易検査キットと、当時普及していた検査機械、どっちが優秀なんでしょう、とか。

 見直し。どんどんやりましょー。

 じゃあ、それ、OTC薬以外の要素がてんこもりですから、総合判断ができるところで審議したいですよね。となると、親会である薬事分科会でやればいいんじゃないでしょうか。いろいろな分野の方がいますし、現在の問題点を把握している方たちですから、すぐに意見交換を始められますよ。

 新しく作っても、ここまでの流れが見えていない方たちが一からやることになりますし、ここは現状を有効活用するのがベターかと。

  ☆

以上、読みながら感想を書く試みでした。

実行されたら楽しそうなことを見解表明されているので、今、とってもワクワクしています。

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第11回薬害を学び再発を防止するための教育に関する検討会議事録

第11回薬害を学び再発を防止するための教育に関する検討会議事録より。

中盤以降の話題である「作成した教材についての反省会」の模様を抜粋します。

  ☆

高橋(浩)構成員 いまの栗原委員のご発言にも関連するのですが、私も教材自体は大変良いものができた思います。アンケート結果を見ると予想外というか、私が最初にこの委員会に出たときにも、私は保健体育の保健の代表で入ったと思うのですが、そもそもこの内容は中学校では扱わない内容で、高校ではかなり関係することを申し上げたと思います。そのときに、社会が中心だからということで、そういうことなら、保健には多少関係があるので、そういう立場からできるだけのことをやっていこうと思ったのですが、現実にこうやって調査結果を見ますと、皆さんどうお感じになるかわからないのですが、保健で多く扱われているのは、保健の教科を一生懸命やっている側からすると、なぜだろう。扱えるはずがないのだけれどもということなのです。もっと言うと、学校の先生は何を考えているのだろう。先ほど栗原委員がおっしゃったように、もしかすると薬害を薬物乱用の害と間違って捉えているのかもしれないと思うのですが、私はここでもう少し突っ込んで言いたいのは、今日配っていただいた資料4の別添の(1)に「学習指導要領等における関連内容について」という説明があって大変良いことだと思うのですが、「なお」というところに高等学校では扱うよと書いてあるわけですよね。そう書きながら中学校で配るという矛盾が元からあるといいますか、中学生の理解水準とか、あるいはカリキュラムから考えた学習内容からすると、どうしても無理に入っていくというか、非常に扱いにくいのは元からあることで、そういうことが義務教育の間に是非配りたいというのがあると思うのですが、そこに困難な点があるのがはっきり現われていると私は思います。さらに意見を申し述べさせていただきますと、例えば高校生に配るとか高校生用のものを作るとか、あるいは薬学を勉強している学生用に配るとか、あくまでも中学生にこだわる理由があるのかなといま私は疑問に感じているところです。長くなって申し訳ありません。

○衛藤座長 いかがですか。

○河野構成員 私も高橋浩之委員の意見に賛成です。中学校の学習指導要領の解説には「薬害」という言葉が具体的に出ていませんが、高校の学習指導要領並びに解説には「薬害」という文言が出ておりますので、扱う場合にも高校のほうがやりやすいのかなと。ですから、教える側の現場も薬害、薬物乱用、副作用、薬の正しい使い方という混乱があるのではないかなと。ですから、花井委員がお話していましたが、薬害は薬の話ではなくて、社会の仕組みの話なのだよというところを教えるのであれば、こういった背景からも高校で使えるような教材が非常によろしいのかなという感じを今持ちました

○大平構成員 中学校で薬害という文言とか概念がかなり難しいのかなというところは多分にアンケートから分かるのですが、1つは保健体育の中で、私はよく分からないのですが、疾病教育というか、病気の教育についての一環の中にはこれは含まれないのですか。薬害は社会の仕組みとなりますが、社会の仕組みの中に医療上の問題とか、もっと易しく言いますと、病気になったときの問題が入ってくると思います。そのことについても、社会の仕組みの中で解決される問題で、これが突出していろいろな複合的に重なった問題として薬害は出てくると思いますので、それをきちんとひも解いていろいろとお話をするというのはたぶん高校でのことが適切なのかもしれませんが、一般的な病気になったときの薬の服用とか、そういうものに対して易しく、健康被害とか、そういうことについての何か前提のお話をそこで触れてもいいのかなと。薬害自体がそこでいいのかどうかというところは、現場の方たちの判断とか、そういうのもあると思いますが、概念としてはそういうものを入れてもらって、いろいろな科学の進歩とか、そういうのも多分そこでは話されるのかどうか分かりませんが、その中で薬の問題はとても有効だけれども、副作用としての問題があるよ、ということを触れてもいいのではないかなと思いました。
 アンケート結果で出てきますように、いろいろな言葉がいっぱい出てきていて、それが難しいというのは理解はできるのですが、もっと易しく、病気になった場合の心得とか、そういうのは日本の、よくお医者さんたちは言うのですが、基礎的な健康の問題は一人ひとりの消費者が分かっていないなというところがあって、一から診察の現場で話さなければ。平熱の問題とか血圧の問題、そういうのを言わなければいけないというところで、診察の際のいろいろな説明の中で時間が結構取られるねと。その辺の教育をもう少ししっかりした中で、薬の問題に触れてほしいなというのが要望として出てくるのですが、そういった点も是非考慮していただけたらありがたいなと思っています。

○衛藤座長 この教材をどの学習段階で教えるか、またどの教科で教えるかというほうに話がフォーカスされていると思います。こういった議論を一番最初にしたのですが、今改めて、アンケート結果が出てもう一度点検していくというのは大変意味があると思います。高橋浩之委員は、学習は段階を追って設計されているので、薬害に関して今の中学校で、特に保健体育の保健分野の場でそれで良かったのかどうかという疑問を提示されました。大平委員は保健分野の中で、疾病を学ぶというところと関連付けてはどうかというようなことでおっしゃられましたが、いかがですか。中学か高校かという話なのか、中学も高校もという話なのか、いろいろな位置付けもあろうかと思いますが、いかがですか。

○望月構成員 大平委員がおっしゃった薬には、その病気を治療するという良い面と、副作用で被害が発生するという両面を教えるのは中学校からでもできると思うのです。医薬品の、今の学習指導要領の教育の中でも十分にそれを教えなければいけないということは謳われていて、私は医薬品に作用と副作用と両方あることを教えることと、薬害をテーマにして社会の仕組み等々まで考えるところを教えていくところは切り分けなければいけないのではないかと思います。
 それは先ほど高橋浩之委員がまさにおっしゃったことに通じることで、保健体育の教科書を2、3冊拝見したのですが、確かに「薬害」という言葉は書いてあるのですが、本当に1行もないぐらいの記述で、これで一体薬害の本質的な問題点をどう自分たちが将来、再発防止のために考えていかなければいけないかというのを、あの中ではとても教えられるような状況にはなくて、やはり、中学の保健体育の教科書の場合は、医薬品には作用と副作用があって、正しく使うのが基本ですよと。それでも予期せぬ副作用が起こりますから注意しましょうよ、ということを基本的には教えるように作られていると思っているのです。
 先ほど薬物乱用と混乱しているというのは、極めて危険な状況かなと思います。薬物乱用と薬害をもし混乱して捉えて先生方が教えているようなことがあったら、これはすごく危ないと思いますので、そこはきちんと保健体育の先生が教えるようなケースがある場合には、私は今回これを見て思ったのは、補助教材というか、これを使っても、教員の方が読んでも、多分難しいところがあって、やはりグロッサリーみたいな教員のための補助教材が、将来的には必要になるのではないかと感じました。
 これは私も実際中学生、高校生が混ざった状態で、ワークショップで使わせていただいたときに、中学生にとってはこの概念を理解していくことが非常に難しいというか困難な感じがしました。かなり丁寧に、4時間ぐらいかけてやっと良いところまで到達してくれたかなという状況で、中学校の保健体育の授業の中の医薬品の教育が1個あるかないかの中で、十分薬害についての理解を深めてもらえるような形になることは、かなり厳しいのではないかと思います。

○衛藤座長 ほかにいかがでしょうか。

○手嶋構成員 この副教材をいろいろな方に見せて、いろいろな反応をお聞きしたのですが、やはり中学生というより、高校生、大学生にも通用できるような、とても素晴らしい内容という話は聞いていました。中学生向けで、もう少し噛み砕いた内容でそれなりに改正したほうがよろしいのではないかということは思っております。わからない片仮名の言葉を羅列しても意味がよくわからないと思うので、その辺はもう少し、専門の機関で練り直したほうがよろしいかとは思います。

○花井構成員 いま何人かの先生からご意見があったと思うのですが、私の印象としても、編集した段階でいろいろ盛り込みたいということがあって、これはコンテンツとしてはかなり中学生にはリッチになり過ぎたなと。最初のイメージはもっとシンプルで、絵の多いものを想像していたのですが、やはりどうしても盛り込みたい内容が多くなると、これでも相当情報量が増えてしまったなという感はあったのです。学習指導要領の解説で、高校のほうはかなり明確に位置づけられ、教科書もかなり明確に薬害を扱っていることを考えると、むしろ、そこで使い出があるほどの内容になっているとは思います。
 中学、高校のどちらかという議論はさて置きまして、私の個人的感想としては、これは高校の要領に明らかに載って、教科書にも載ったわけだから、それに寄り添った形で何かあれば、それは高校の現場では使いやすいものになろうかと思います。
 さて、中学校のほうは、このままの内容では難しいというので、今後の検討課題は、中学校の段階ではもう少しシンプルな形にする。社会科で扱いにくいという意見も出ているのですが、保健体育で薬物乱用との混同というのはとんでもない話なので、むしろ、そこでは扱わないでほしいぐらいの感じもあります。高橋浩之委員からもありましたので、保健体育ではかなり難しいということになると、大平委員の意見のように、疾病との関係とか、そういうところでも使えないこともないとは素人考えでは思うのですが、もう少し現場で使いやすいようにモディファイするというのは検討していいのではないか。具体的には、これはもう少しシンプルにしないと、中学校では非常に難しい。ただ、先生のための指導の手引みたいなものは充実してもいいのではないかという意味で、結論から申しますと、中学校でも、高校でもやったらいいのではないかということになるわけです。以上です。

○倉田構成員 いろいろな委員の方がおっしゃっていたのと同じようなことになってしまうのですが、配布のみが7割と伺いました。中学3年生の高校受験をしなければならない人たちが、受験に向けていろいろやらなければならない中にあって、先生たちはどうしよう、どこで入れよう、どういうふうに指導していこうと思っているうちに時間がなくなって、ただ配ってしまうだけになってしまうのかと勝手に想像はしてみました。教えて下さる先生方の手引のようなものは作って、このように教えていただけるというところが必要ではないかとは思いました。

○矢倉構成員 アンケート調査結果の概要の「調査結果一覧」の「問1 使用状況」のところで、「配布していない」というのが約1割あるのです。配布していない理由として何か聞き取りがあったとか、こういう回答があったとか、なぜ配布しなかったのか、理由がわかるところがありますか。

○医薬品副作用被害対策室長補佐 配布しなかったことについて、直接回答をいただいているわけではないのです。例えば、一番最後の頁をご覧いただくと、「使用しなかった・このような教材は不要」といったようなご意見も6件聞かれております。これはもしかして薬物乱用と混同されているということもありますが、「別資料を使い、警察の指導を受けたため、特に使用を必要としませんでした」というようなご意見や、ほかの項目の中で読み取れるものとしては、例えば、8頁の一番下にあるご意見では「配布のみだと差別意識につながりそうだという判断のため、配布しませんでした」というご意見も聞かれているということです。感触としては、この教材の目的、ねらいや、このようなことを教えてほしいという意図が、これまで伝わっていない部分もあったため、このように配布すらされていないというケースもあるということで、今回「活用の手引」を作成することにしたということもあります

○矢倉構成員 ということは、配布する前にすでに学校で判断してしまったということですね

○医薬品副作用被害対策室長補佐 そうですね。こちらのほうからは、使って下さいということでお送りしていますので、学校側の判断として配布をしていないというふうに考えております。

○大平構成員 中学校での取扱いについて、ネガティブな意見が結構あるというところはありますが、ただ、社会の流れの中で、こういった事件があったということや、そういう問題は何となく事件性の問題として、例えば社会の公民的分野とかで記述があってもいいのではないかと思うのです。全く触れなくなってしまうというのは、昔、薬害エイズの問題についても、教科書に最初少し載ったけれども、それが消えてしまったということもありますので、折角、指導要領に位置付けがある中では尊重して、少しそこを工夫していただいて、何か言葉として残していただきたいというのが被害者としては感じています。

○栗原構成員 私も先ほど否定的なところにまず目が行ったのですが、さらに言うならば、回収率が21.9%ですから、21.9%で配布していないのが11%となっていますが、あとの8割ではもっと配布していない所が多いのかもしれないと思ったりもします。
 これは緒に就いたところであるというところですから、あまり今回の調査結果に振り回されたくないという思いもあります。こんなところで引用して申し訳ないですが、10年余前、我々が文科省と出会ったときに、薬物乱用と薬害の混乱もあったという現実すらあるわけです。実際、細かく見ていきますと、「非常に有益」で、「社会科で使っている」という回答もあるわけですから、中学校ではちょっと難しいからやめだとか、朝令暮改的な話しにはなってほしくないと。今後の現場の先生方の主体的な教師としての見識でこれを使って、それぞれの先生たちが社会科でどういうふうに教えるか、ということが次第に考えられていくだろうし、立命館中学校の実践は、ある民間教育団体の雑誌ですでに世間に紹介されています。私はまだ確認していませんが、そういう期待を込めているという気持も加えておきます。

○望月構成員 私が否定したようにもし受け取られていたら、そういう趣旨ではなく、やはり保健体育での薬害の扱いというのは、かなり難しいということをお伝えしたかったのが趣旨です。中学の社会になるのか、公民になるのか分からないのですが、そちらのほうで扱っていただくことについては、私はやっていただきたいと思うのです。ただ、そのときの副教材としては、これは難し過ぎて使えないというか、まず教員の方がこれをきちんと理解するためのサポートをしないと、たぶん難しいのではないかというのが個人的な感じです。これをもっと簡単なものにして、中学生にも入りやすい副教材を作る方法もあるというご提案がお二人ぐらいあったように思います。いま栗原委員がおっしゃったように、まずはこれを土台にして、ただこれだと少し難しいので、ホームページ上でこの教材を理解するためのサポートができる情報を提供する。ホームページならそんなにお金がかからないと思うので、何か作れるといいのではないかとは思います。高校では、こういうことはある程度の時間を取ってやっていただければと思います。
 そういう部分とは別に、私は薬の副作用のことを啓発したり、薬害についてみんなで考えていくことがとても大事だと思っている立場ですが、それをいま一生懸命やっていく中で、今回のアンケートにも少し出てきたのですが、現実にいま自分自身が絶対に薬を使っていかないと治らない病気を抱えている子どもたちというのも学校にはそれぞれいて、その子どもたちが薬をきちんと使っていただくようにしておくことも並行して考えておく必要があることを、最近、薬は気を付けて使わなければいけないものなのだという教育と併せて、そこをどうやったらうまく並行していけるのだろうかと少し考えるようになった状況があります。また何か先生方から別の機会にそういうことについてご意見をいただけたら嬉しいと思いました。

○高橋(浩)構成員 私も一概に中学校での副教材の配布を否定するわけではないのですが、改めて教材を見てみると、私が普段接している中学生ということを考えると絶対的に難しいということは、いま思います
 それにしても、先ほど大平委員がおっしゃったように、中学校の社会科でも関連内容があるわけで、そういうところで適切に扱えるのであれば、私はそれはあり得ることだと思うのですが、たぶん中学生にはなかなか難しいと思います。保健体育になると、先ほど衛藤座長もおっしゃったように、順番に学んでいくことがあるので、薬はやっと中学生に下りてきて、まず薬の性質、副作用、主作用、あるいは使い方を勉強していくステップの中で、特に保健の場合には中学校は個人生活、自分の周りのことをよく考えようと。社会は、だんだんと根を広げていくということで、高校で扱うことになっているのです。そう考えると、今日は大杉委員がいらっしゃらないので何とおっしゃるかわからないのですが、本当に社会で適切に扱えるのであれば、中学校はあり得ると思うのですが、私は直感的には難しいのではないかと思います
 さらに言いたいのは、もともとこの会というのは、薬害を再び起こさないために何をやっていけるか。すべて教材を作るのも、いろいろな資料を集めたりするのも、そのためだと思うのです。そういうことを考えた場合、中学校が義務教育であることがとても大きな要因ではあるのですが、そこにこだわっていくというのが、どのぐらい会の全体の目的にとってプラスなのか。ある程度我々は情報を集めてどうだろうということになったら、よりターゲットとして目的が達成しやすいところに力を注いでいく発想があっていいのではないか。そういうことで、高校は特に使いやすいと思います。あるいは薬学を学ぶ学生用の資料とか、そういうことも結局はこの会の目的の達成に関して近いのではないかと考えるのです。以上です。

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 はい、ここまで、自分たちの作った教材について、いろんな方が語っています。

 えーと、高橋浩之さんが口火を切って、河野さん、大平さん、望月さん、手嶋さん、花井さん。この6人の構成員の方々が、「この教材は、中学生には難しすぎる」と盛り上がります。まあ、社会科と保健体育のどちらでやればいいのかとか高校でやるべきだとかいう点については、意見がバラバラなんですが。とにかく、「中学生には難しすぎる」という点では一致。

 倉田さんと矢倉さんは、教材が難しいとは言いません。

 栗原さんが「難しいから中学校で使わないなんて朝令暮改」と言っても、望月さんと高橋浩之さんは「中学生には難しすぎる」との意見は貫きます。

 そうですか。難しすぎますか。

 中学生向けだって最初から言ってたじゃん。

 印刷する前に、中学生に読ませたんでしたっけ?

 印刷する前に、この教材でどのように教えるのかを検討したんでしたっけ?

 なーんにもしてない方たちが、アンケートを受けた瞬間に、

 『いや実は俺、最初から、難しすぎると思ってたんだよ』

 とでも言いたげな、教材批判。

 あ、そう。ふーん。

 きっと、この6人の方たちにかかれば、AKB48が今みたいに売れることを、デルトラクエストのオープニングを歌っていた頃から予想していたことになるんでしょうね。

 自分たちの作った教材です。「使用する相手のことを考えて、わかるように作って伝える」のって、たとえば『教育』の基本、『適正使用』に必要不可欠なこと、相手を思いやる『福祉』の心の現れ、『大学生にものを教える』教科書作成時に考えること、『裁判』で主張するときや『人権』を訴えるときに大切なことなんじゃないかと思いますので、そういった行為の専門家・有識者として集まっている方々の口から、自らが作ったものについて、批判する声がこんなにあがるというのは、とても不思議です。しかも他人事っぽく。普段は頑張っているけれど、この件については手を抜いたんでしょうか。それとも、普段も、こんな仕事ぶりなんでしょうか。(前者だと信じさせてほしい…)

 「この人たちの能力なら適切な教材ができるはずだから、予算をとって、任せた」方々の半数が、教材をつくったあとで「やっぱり失敗作でした、いえ、良い出来なんですよ、でも、中学生用としてはダメです」と、「自分は議論に参加していないから他の人のせいだもん」的な発言(河野さんは小林さんからの引き継ぎ、大平さんは教材がつくられた後の参加なので、参加してませんけど…)。

 ちょっと、過去の議事録を読みかえしたほうがよさそうです。

第六回議事録
 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000zqsv.html

 教材の内容を確定した第六回には高橋浩之さんがでられなかったため、意見書を提示しています。それを踏まえて議論した結果なので、結果責任を負うのは普通のことかと。

第九回議事録
 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000028y7p.html

 第九回で、「薬剤師」に授業をさせれば成果がでたことを評価していたはずなんですよね。それをすっかり忘れて、そっちの方向で考えることをやめちゃったんですかね…。

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○高橋(寛)構成員 皆さんが言った後なので言いづらいのですが、いまこのパンフレットの内容の水準をここで議論したとしても、過去に議論を通じてみんないろいろ要望があって出来たので、いまここで、やっぱりそうだったか、というのはやめにして、この教材が本当に出来たんだというのがまさに価値だと思います。このタネを蒔いてどうやって育てるかというのは、たぶんこの次の段階で、この教材があるから今度は高校にでも、大学にでも薬害教育の取り組みを割り振れるわけです。皆さん言っていますが、すべての教科はおそらく大学に入るため、高校に入るために水準を作って、系統的に教育をやってきています。いまここで薬の教育をゼロからやらないで、途中から、薬害についてこれ覚えてね、というのはやはり無理だと思うのです。これをもし中学生が理解するためには、小学校で薬に関する教育を始めなければいけないという、さらに突っ込んだ教育をしていかなければわからないというので、それはいまここで議論をしてもしようがないのですが
 当初は、義務教育のときに「薬害」という文字を知っておいてもらいたいよね、というのですが、おそらく今の時代は義務教育というよりも、みんなが高校、大学に行くという時代だとすれば、薬害を学ぶ機会としてはもう少し高年齢のところでも共通認識をしていけるのかなということもあります。
 いずれにしても、いま大事なことは、これを数で言うと結構な中学校で教材を配ってくれたという事実。授業をやってくれたという事実。これが来年増えてほしいということだと思うのです。ですから、これが来年減ってしまったら、本当に残念だと思いますので、教える側のサポートが大事です。教員の役割ということですが、学校の先生というのは「教科書を」教えるのではなくて、「教科書で」教えると言われていますので、そこを是非サポートしていく資料を作っていければと思います。

○衛藤座長 この教材を巡って、かなり様々なご意見が出ましたが、二年度この教材を使って配布して、通常の流れでは、これをまた来年度配布すると。そのためには、今までのご説明の中から要点を掻い摘んで申し上げますと、配布する時期の問題を指摘されたので、これは学校にとっては根本的な問題なので、学年の終わりではなくて、1カ月ほど手前にということです。そうだとすると、遅くとも今年中には最終的に全部固まっていないといけない日程になるということです。今が10月ということになりますと、中学校の社会科の公民的分野でこの教材を活用していただくことを想定して、教材プラス活用の手引を付けた形で配布するという案で、今できることは何かということでもう少し議論をいただきます。もちろん高校でとか、この内容をもっと簡略にとか、もう少し長期的な検討、つまり、ここ1カ月でできるような内容ではおそらくないと思いますので、そういったことも視野に入れながら、当面、今すべきことは何かということで、もちろんそれはしないほうがいいという意見があれば別ですが、そうではなくて、いまの資料を基本にして、活用の手引を付けて配布する。そういうような現実のことを想定した場合、付加したほうがいいことがあるかとか、修正したほうがいいことがあるかという観点でご意見をもう少しいただけますか。

○高橋(浩)構成員 最初に手を挙げたわりに、衛藤座長の質問に直接答えるものではなくて申し訳ないのですが、衛藤座長がおっしゃったことはまた議論するとして、いまいろいろな意見が出たので、中学校にまた同じように配布するにしても、試行的に高校生とか、あるいは薬学を学ぶ学生に活用してどうなるかということを試してみることもあっていいのではないかと思います。ストレートな答えではなくて申し訳ないのですが。

○衛藤座長 それは数ということよりも、むしろ質的なものをとるということでは、非常にパイロット的なという意味合いですね。

○花井構成員 配布の時期の話ですが、先ほど宇治の立命館は中高一貫ではないかと思います。公立では受験があるのと、中高一貫だと、わりとその時期でも可能というところは多少あるのかと思います。そういうことで使いやすさが分かるのかというのは、今回の調査では分からないのですか。分かれば教えてほしいのですが。そういうこともあるのかと。仮に、そういうことが大きくあるとすると、1年早めることはあり得るのでしょうか。やはり、3年では難しいのに、2年だとさらに難しくなるというデメリットが大きいのかと。
中長期的ということですが、もう少しわかりやすく、シェイクダウンしたようなものが今後あるのであれば、そういった観点もあり得るのかなということですが。事務局では、私立か公立かというのは分からないのですか。

○医薬品副作用被害対策室長補佐 私立か公立かというところは、結果としては分からない形になっています。

○河野構成員 たぶんこの内容をカリキュラムに落とし込む年間指導計画を、先生方はお作りになるのですよね。ですから、その前までにこういった手引やワークシート、つまり指導要領ではこういうふうに取り上げられていますよというものをセットで、その前までに送るようなパターンですか。大体、各学校では指導要領の内容をカリキュラムに落とし込むときに、年間指導計画を立てるのはいつ頃になるのでしょうか。

○文部科学省初等中等教育局教育課程課長補佐 最終的な完成版としては、4月に人事異動がありますので、新しい校長が来てから決定する場合が多いです。原案のときは1月、2月にもう作っている所は結構あると思います。

○河野構成員 そういうことであれば、そのころに出来上がるのですから、それまでに練る時間があるということであれば、年明け早々か暮れまでには送っておかないと、計画を作る先生方は内容をいろいろな形で盛って作るのが難しくなるのではないかと思います。そういった時期はお考えになったほうがよろしいのかなという気はします。
 この案で出された手引とワークシート、指導要領を付けるというのは非常に良いセットだと思います。あとは望月先生がおっしゃったように、今度は教える側の先生にもう少し薬害を詳しく教えないと、自分が知らないことを子どもたちに教えることが不安になりますので、その辺も手当できたらと思います。

○花井構成員 そういうことになると、今の進行予定では、2月ぐらいの配布を目指しているのですよね。もう少し早くというのは可能ですか。

○医薬品副作用被害対策室長補佐 例えば、1月に配布することになりますと、印刷等の手続の関係で11月ぐらいには手続に入ることになりますので、大幅な改訂等がなければ、もう少し前倒しすることは可能だと思います。

○文部科学省初等中等教育局教育課程課長補佐 私がいま1月と言ってしまったために、そういう話が出てきたのかもしれませんが、作り始めるのがそのくらいということで、成案が1月に固まっているということでは決してございません。

○高橋(寛)構成員 素朴な質問ですが、いま高橋(浩)構成員と話したのですが、中学校の指導要領には「薬害」という文字がないので、ちょっと意図が薄いかなと。高校のほうは、指導要領解説にはきちんと文字になってきているので、やるのかなと思うのですが、中学校の先生はなかなか薬害を教えられないということですが、高校の先生は大丈夫なのですか

○衛藤座長 これは誰が答えればいいのでしょうかね。文科省の方、いかがでしょうか。

○文部科学省初等中等教育局教育課程課長補佐 中学校では教えられないというのは、知識がなくて教えられないというよりは、どこの単元で、どう扱っていいのかわからないという意味の「教えられない」だと思うのです。知識としては、もちろん教科書や副教材を活用して勉強しながらやるわけですので、能力面という点ではある程度は対応できるかとは思います。

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 で、難しい難しいと言ってみたはいいけれど、あんまりそれを強調し過ぎると、今度は、「だったら、そんなもの作ったお前らは無能なんだから、さっさと役を降りて家に帰れよ」と言われる(実際、そうなったらシンプルで良いと、筆者は思いますけど)ことに、高橋寛さんの意見でようやく気付いたのか、

 『いやいや、教材はいいんだけれど、中学校の先生には教えられないだろ』

 と、言い始めて、俺は悪くない、先生用のテキストを作ればいいんだという主張に変節するわけですよ。

 はあ。中学校の先生(社会科と保健体育)って、主張するみなさんから見て、そんなに「頭悪い」ですか。アンケートを見た限りでは、ちゃんと、活用できているところがありますけれど。

 それまでに、「これは中学生では難しい。高校くらいの内容だ!」と繰り返していた方々なので、素朴な疑問が生まれます。

 中学の先生はダメだっていうけれど、高校の先生は教えられるの?

 そうですよね、同じ「大卒」ですからね。

 中学校の先生がダメなら、高校の先生だってダメでしょう。

 そうではないという前提で話している方々は、中学校の先生は高校の先生よりも格下だとか頭が悪いとか、そういう偏った視点で見ていることになりますけど、それでいいんですかね?

 高橋寛さんが、その疑問を出すと、

 「いえいえ、中学校の先生だって教えられるけれど、どの教科でやればいいのかわからないだけですよ」

 という答が「文科省から」返ってきました。

 すると、今度は、論点を、「高校で使うべきだ」にシフト。

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○衛藤座長 この教材自身を、もし公民で教えるとしたら、この文は変えたほうがいいというような観点で何かご意見はいかがですか。根本的にこれを高校用に変えるとか、そういう話はもう少し長期的な話なので、いまはペンディングということになりますが、仮に今の流れの中で、今年中には最終的に改訂版を固めて、活用の手引とワークシートを添えて使っていただくことにするとしたら、これはこのままでいいのか。それともこの部分は少し変えたほうがいいという点に関してはいかがですか

○河野構成員 先ほどの案で言うと、時間の関係からなかなか大幅に変えるのは難しいということで、ただ、内容は皆さんいろいろ検討して、しっかりしたものができたということであれば、手引の中に「中学校3年生を対象とした」という文言を使っておりますが、高校生のほうにお送りしても、十分活用いただけるような形があるのではないかと。ですから、こういったところを、多少手引等の言葉の使い方を直して、間に合わせたほうが今年のものとなりますので、それをまずやって、そのあとのことは並行して皆さんでまた検討していくほうがいいのかなという気が私はしております。

○衛藤座長 それはご意見としてはわかりますが、今年度、高校に送るという話はないのではないですか。

○河野構成員 限定しないで使えるような形というものですが。

○衛藤座長 いまのところ、今年度の計画としては、送り先は中学校ということになっているわけです

○河野構成員 先ほど高橋浩之委員からパイロット的に高校のほうにも配布ということをお考えになってはというご意見が出ましたが、「中学校3年生を対象にした」という言葉ではなく配っても、高校でも十分活用いただけるのではないかという気はしております。

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 河野さんの意図は、いまいちわかりません。

 「より多くの人に知ってもらおう」というコンセプトで、予算を考慮して、義務教育期間の中学三年生限定で配布する教材を作っていたはずなんですが。

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○高橋(浩)構成員 この教材をほとんど変えずに中学校で配布した場合に、より良くやれるということに限定して考えてみました。本当に具体的なことですが、資料4に「教師の皆様へ」という文章がありますが、そこで全体としては別にいいと思うのですが、(1)の「学習指導要領等における関連内容について」というのはすごく漠然としていると思うのです。ここでもっとはっきりと社会科(公民的分野)の消費者の保護の解説にはこう書いてあるが、その資料として有効であるとか、それ以外に学級活動、あるいは総合的な学習の時間などにおいて活用できます、ともう少し具体的に書いてはどうか。保健体育の「『医薬品の適正使用』等が関連する項目」というのはやめていただきたい。こういう言い方をすると、本当にどこで扱うのかよく見えない。むしろ、社会科でちゃんと扱えるように説明を書いたほうがいいのではないかと私は思います。
 さらに、「なお」以下、「高等学校で」と書くのはいいと思うのですが、普通これを書くと、何で中学でという話になりそうな気がするのですが。これは微妙なところだと私は正直言って思います。書くことはいいとしても、もっと限定して、どんな所でどんな役に立つかということを丁寧に、「何も関連する、何も関連する」ではなくて、学校の先生が、これを使うといいことがあるなという形で書くというのは1つ提案です。
 もう1つは、提案というか意見です。ワークシートのほうですが、これはとてもいいアイデアだし、素晴らしいワークシートだと思いますが、これがもっと使われるのであれば、私は1つ意見を申し述べたいと思います。全体としてとても良くできていると思うのですが、最初の「薬害って何だろう?」、これは2枚になっていると思うのですが、ちょっと気になるのは、最後のところに「碑文を読んで、どうすれば薬害が防げたのかについて書きなさい」という課題があるのですが、私は教育をやっている人間としてどうしても納得できない。そもそもこのパンフレットというのは、現象的に見ていって、いろいろなことを学んでいく中で、どうすれば薬害は防げるのかというところへ辿り着いていく構造になっていると思うのですが、碑文を見ただけで、どうすれば防げたかについて書けるかというのは、私には理解できない。もしかしたら、ここに書かせた上で、最初は理解が浅かったという話になるのかもしれませんが、これはリーフレットの構造と違うのではないかというのが1点です。
 もう1つは、それほどではないのですが、「薬害って何だろう?」の1枚目で、(1)「あなたが生まれたときの体重はどのくらいでしたか?」と書いてあるのですが、これはいまひとつ私には理解できない。パンフレットでは、おそらくこういうことは知らないだろうというところで、いろいろな事実が上がっていく中で、どうして私の体重とか、あるいは(5)「身近に薬害による被害にあった人」というのも、軽率と言うと言い過ぎかもしれませんが、私には非常に違和感のある質問で、この辺りはリーフレットのコンセプトというか、我々が作ってきた流れとは合っていないのではないかと思ったので、これはご検討をいただきたいと思います。

○高橋(寛)構成員 これはできるかどうかお尋ねしたいのですが、アンケートの資料では、「授業で使用した」というのが19%ですので、2割だとして400ぐらいの学校があると思うのですが、立命館のように、3時間やったのか、1時間やったのかわかりませんが、そこでは何らかの工夫をされてやったのだと思うのですが、そういう工夫の事例を集めることはできないのでしょうか。

○衛藤座長 事務局からコメントがあればお願いします。

○医薬品副作用被害対策室長補佐 いま高橋寛委員からいただいたご提案ですが、今回どういうふうに使ったかというのは、今の段階ではそこまでアンケートでは聞いていないので分かりません。先ほど資料4の「教材の活用方法等について」でご説明したとおり、今後教材を活用された場合の好事例については、厚生労働省にご報告をいただいて、情報を集積していくということを考えております。

○手嶋構成員 「薬害って何だろう」というパンフレットの中で、いろいろ皆さんからアンケートでご指摘があったように、私たちは一生懸命作ってきたのですが、こういう配置をパッと見て、大人で考えたレベルが少し高いのかなと思いました。中学生だと一見してパッと見てから、最初の年表にしても、捉え方が難しいのかと感じます。しかし、これを今更、時間もないし、厚労省のホームページで「薬害って何だろう」というところで何とかバックアップして、中学生向きに詳細をもう少しホームページのほうに割と簡単に載せることはできないかと思っていますが。

○衛藤座長 詳しく解説するのではなくて、簡単に示す示し方ということですか。

○花井構成員 何でこれ配るのかなと

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 高橋浩之さんの指摘がワークシートへ。碑文の例は、確かにそのとおり。キン肉星に伝わる石碑を見たって、それだけでは究極の必殺技である三大奥義を習得できない子がいるのだと、キン肉マンマリポーサさんが、世の中のちびっこたちに教えてくれましたよね。上から頭突きするんじゃないんです。下から頭突きで跳ねあげるんです。それさえやっておけば、最終的にどんな技をかけてもOKなのはどうかと思いますが。

 ワークシートを「素晴らしい」と言いつつも、「リーフレットのコンセプトと合っていない」という指摘。リーフレットのコンセプトと合っていないのなら、この企画にあっていないのですから、ダメなワークシートってことになりそうなんですが…。

 手嶋さんが難しい難しいと繰り返してからの、花井さんの「何でこれ配るかな」は、議事録的に話が繋がっているのか疑問ですが、直球で受け止めた場合のみ、なんだかすごいコンボ技になっています。「ちっ、こんなもの、誰もよまねーよ」的な。ニュアンスが違う受け取り方をすると危険ですので、ここはスルーでしょうか。

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○矢倉構成員 たしか望月先生が生徒を公募されて、授業を展開された報告がありました。そのお話を伺って、非常に先生が努力をして授業を展開されて、ワークシートも作られたと。そういういろいろなお話をお聞きしたのです。私も分かりにくいと思った部分や、その理由を、資料3の調査結果のアンケートの報告を見て、「配らなかった」というのも1割あるということや、「配布のみで終わった」というのもかなりあるということから考えると、教師がどう指導していいかわからない。分かりにくく思った部分や、その理由を列記してある文章から、初めて薬害に立ち会ったという感じで、そういう観点が非常に強いのではないかと。内容自体は、きっちり読んだら別に難しい内容ではないのですただ指導がしにくい。そういうことなのではないかと思うのです。やはり教師の指導用の手引をきちんと作って、一緒に配布すれば、先生方も「ああ、そうか」という感じで、1年、2年で効果を上げろなんて、こちら側も思っておりませんし、そういう意味で皆さん作ったわけではありませんよね。
 そういうことから考えて、順序を踏んで展開していったほうがいいのではないか。まずは指導者が指導できないということが、今回私たちは分かったのではないかという気がします。

○衛藤座長 今おっしゃられた教師への指導の手引というのは、資料4の別添の「薬害教育教材の活用の手引」のほかに、どういうものをイメージされているのですか。教師の指導用の手引というと、もっと授業の展開の仕方とか、そういうものが記述された資料という意味ですか。その辺をもう少し教えていただけますか。一応、別添は教師用にということで作られているものですが、ここに不足している情報なり、どういうことを考えたらいいのでしょうか

○矢倉構成員 それはいま一概に、こうですよ、とポンと言うことはできないのです。この内容が多岐にわたっていますから。少なくとも、どの教科できちんと指導するのか。やはり、指導者用の手引を作るチームワークづくりをやって、その中でいろいろ検討していって、先生方がどう理解しやすくなるかということを考えてもらったほうがいいのではないかと思いますが。

  ☆

 指導者用の手引を作るチームですかー。

 ワーキンググループをつくってね、私たちはしらなーい♪

 …って、聞こえます。

 これは、「指導者が、指導できないことがわかった」のではなく、「検討会の構成員が、指導者にどんな指導をさせたいのかがわからないのがわかった」瞬間ということでよろしいでしょうかね?

 そうなると、「検討会の構成員用の手引」が必要なんでしょうか。手引きが必要になるような有識者なんて、検討会には要らないと思いますけど。

 他の方が難しい難しいと言っている教材の「内容自体は、きちんと読んだら別に難しい内容ではない」ということですが、この検討会の資料や議事録は、きちんと読んだ時、難しいのでしょうか、難しくないのでしょうか。難しくないのなら、この検討会で議論してきた内容で手引をつくればいいような…。

  ☆

○花井構成員 今のお話ですが、どのように指導するかということで、今回立命館の例をとって、こういうものを挙げて、いくつか問題点を指摘されましたが、今後とも活用されるところから情報をもらって、こういう形でということでやっていったらいいのだと思います。
 今ここで決めておくべきことだと思うのですが、先ほどから意見が出ている「教師の皆様へ」の手引について、保健体育で教えることをまず否定的に考えるのか、案では横並びになっていて、両方関係ありますよ、と書いてあるのですが、今までの先生方の意見を踏まえると、まず「社会科です」ということは明確に書いた上で、保健体育で教えるなという形にしないとすれば、保健で扱う場合の注意点や留意点をちゃんと書いておく必要があるのではないか。今回配るに当たって、保健体育で扱うときにはこういうことというのを、望月先生もいくつか指摘されたと思いますが、こういうことを留意してくださいと。こういう言葉を関連して使って下さいということで、ちょっと説明をしてあげたほうがいいのではないか。それは皆さんで決定してほしいのです。まず、主たるところは社会科だと。ここで合意がとれるのであればそう書いたほうがいい。しかし、保健で使うなということではなくて、保健で関連項目があるので、そちらで扱う場合にはこういう形でと、もう少し丁寧に書いておく必要があるのではないか。もう保健では扱わないということであれば、それはそれでいいのですが、そこは明確にしないとテキスト自体を書けないと思うのです。保健で扱っていいのかどうかを決めないと。それを先に決めたらいいのではないかと思いました。

○衛藤座長 それでは、中学校の保健体育の保健分野で扱わないとするのか、扱うとしたら、こうですよというのか。その辺についてご意見をお願いします。

○高橋(浩)構成員 私は保健体育の教科を一生懸命やっている立場からすると、「扱うな」と書けとは主張しませんけれど、保健体育は3年間で48時間です。本当に限られた時間でいろいろな内容を扱っていて、そこで薬害が入るということは、ほかの例えば身体の発育、発達とか、薬物乱用かもしれない、応急手当てかもしれない。そういうものが抜けることを意味すると感じます。保健で扱うことはやはり学習指導要領に沿って学ぶのですから、薬に関しては、正しく使用することを学ぶ。それから薬物乱用については、身体に害があることを学ぶという中では、基本的には入れられないと私は考えます。保健でも扱える書き方というのは、保健体育の教科からすると厳しいものがあるというのが正直なところです。
 総合的な学習の時間とか、学級活動とか、ほかはいろいろと社会に限らずあると思いますけれども、保健体育は慎重に、是非。

○大平構成員 ここで保健体育で全く扱わないと決めることは、私はちょっと想定外です。それはやはり保健体育でしか身体などの問題については触れるところがないと思っているのですが、その中での健康被害とか、また命の問題としての薬の有用性というのと、そこの裏腹なところというのは、中学校でどのように教えるか、いろいろ工夫してもらうにせよ、こういった薬害被害が起きていることについて、それは命の問題の中のこととして是非ちゃんと触れてほしいなと。表現の仕方があるかとは思いますけれども、それが触れないとしたら、逆に社会の仕組みだけでそれが解決するのかという話には繋がらないと思います。補助教材をどのようにするかとか、そういうのもあると思いますけれども、生命の問題としての命の大切さの問題としては、そこに全く架け橋ができないことについて疑問に思います。

○高橋(浩)構成員 薬害は保健的なテーマではないとか、保健の授業の中で扱う必要はないとは全く言ってないつもりです扱うのでしたら高校で。学習というのはやはり学年ごとに積み上げて学んでいくものです。どんなこともとても大事なことで、いま大事なことはたくさんあるし、薬害もとても大事なことだと思いますけれど、そういう論法でいってしまうと、中学校の保健ですべてのことを勉強しなくてはいけなくなってしまう。そういうことでしたら、是非、高校の保健の授業で、先ほども何度も申し上げているように、だんだんに自分の身体といった身近なことから、普段の生活、社会全体の繋がりを学んでいくようになっているので、高校でしたら、健康を支える社会の仕組みとか、薬についても中学校で勉強したことを基にということができるので、是非それは高校で勉強するように、あるいはそれがうまくいくように、この会としても協力するべきではないかと思います。
 私が申し上げたいのは、これが大事ということもあると思うのですが、一方で保健体育で学ぶべきことは大事なことがたくさん詰まっていて、それはそれで学習指導要領に定められたことを各学校でしっかりやっていかなければいけないという前提があるのだと思います。そういうことから関連付けるのは中学校では非常に難しい。大事ではない内容とは言わないのですが、それまでの学んできたこと、それから理解水準、ほかの同じ時期に勉強している内容との関連からいって非常に難しいので、そこを保健でというと、薬物乱用と混同したりとか、ほかの授業がやれなくなったりと、教科として、非常に拙い状況が起こるのではないかと、私の立場から心配しています。決して保健では扱わないとか、保健的なテーマではない、ということではないので、誤解のないようにお願いいたします。

○河野構成員 いま大平委員と高橋浩之委員が言っていることは違いがあるというよりは両輪だと思います。つまり薬害を理解していただくためには医薬品の正しい使い方、いま始まった医薬品教育を学んでないと薬害を正しく理解できないですし、再発防止に役立っていかないと思うのです。今まで高校でやっていた正しい薬の使い方が中学校に下りてきましたので、そこで医薬品教育をしっかり学んで、薬害を正しく理解して、再発防止の自分たちの手助けとする。そういった流れでいうと、いま大平委員がおっしゃっていることと高橋委員がおっしゃっていることは一緒の流れの中で進んでいくべきものであるし、そうなった方が薬害に対する理解が早いのではないかなという気が私はしました。

○矢倉構成員 すみません、ちょっとずれるかもわかりませんけれど。社会科で公害の問題がありますね。公害の問題は命に関わる問題で、社会問題として、こういうことがあって人の命に大きく関わってきたことは、やはり指導をしていると思うのです。ですから私たちも文科省に要望してまいりましたのは、教科書に公害と同じように薬害も社会問題として扱っていただきたいと。そう要望してきたのは命の問題であり、大きく社会的な問題になっているという扱いです。保健体育で薬害をやろうと思ったら、かなりしんどさがあるという感じは受けます

  ☆

 保健体育で教えるのかどうかという話にシフト。

 どうみても、高橋浩之さんと矢倉さんが【社会科で教えろ。そうでないなら高校で教えろ】と言っていて、大平さんが【保健体育でしか教えようがない】と言っています。

 それを聞いた河野さんが、どうして「両輪」という受け止め方ができるのか、さっぱり分からないです。

 「中学校で教える場合に、社会科か、保健体育か、どちらで教えるのか」の主張がまったくかみあわない。それを「まあまあ、両輪ですから…」と言っても、何も解決しません。

 また、すでに高校ではやっているはずなので、【そうでないなら高校で教えろ】という話がでてくるのも不思議です。

 そこで、この検討会の良心ともいえる衛藤座長が、論点を明確化しながら今回はスルーすると同時に事務局に釘を刺すという、良い進行をします。

  ☆

○衛藤座長 さて、どうしましょうか。いろいろとご意見が出ておりますが、資料4の別添の「薬害教育教材の活用の手引」で、「教師の皆様へ」ということで、中学校の学習指導要領との関連についての記述をどのようにするか、この辺りについて、いま書いてあるのは並列になっているので、もう少し明確にとなると、いま出ていたご意見の中では、社会科の公民的分野、学級活動、総合的な学習の時間、そういったもので扱うことができることを中心に書いてはどうかと、ややそういう方向に意見がまとまりつつあると感じますが。
 高等学校の公民編で薬害問題を扱うことが書いてあることをここに書くかどうかはまた議論があるかもしれませんし、保健体育に関しましては高等学校でそういったものを扱う可能性がある、ということを書くかどうかもあるかと思います。別添の「活用の手引」の修正をして、この資料を今年度やや早い段階で、今のご提案では2月ぐらいに配布するという方向性で進むことに関しましてはよろしいでしょうか。内容をどのように変えるか、まだ明確ではありませんが、方向性としてはこれでよろしいでしょうか。いろいろ積み残された高校でのパイロットスタディーとか、これ以外の教師用の解説書みたいなものを作るのかとか、話としてはあるかもしれませんけれど、当面、進めるべきこととしてはそういった修正をするということでよろしいでしょうか

○高橋(寛)構成員 1つ確認ですが、中学校と高校の指導要領ですが、これは連続性があるという認識でよろしいのでしょうか。いいですよね。ということは、高校ではやるので、中学校ではやってほしいという位置付けですね。つまり真っさらの状態で高校に行ってもらうのではなくて、高校ではさらに学習するので、少なくとも「薬害」という言葉を知ってもらう程度は中学校でやってほしいというメッセージが指導要領にほしいのだと思うのです。それを公民か保健かどっちで教えるのかは、学校任せでも薬害を学ばせることをやらなければいけないよね、という気持ちになってくれればいいのかなと思うのですが、それが引っかかって難しいのでしょうか

○文部科学省初等中等教育局教育課程課長補佐 中学、高校と連続しているのはおっしゃるとおりですけれども、高校でやるものすべてを中学で芽を出さなければいけないのかというと、必ずしもそこまで思っているわけではありません。薬害は公害よりさらに構造が複雑ですので、応用問題だと思っています。先ほど高橋浩之委員がおっしゃっていましたが、それぞれの積み上げで、高校になって初めて薬害の全体像がわかってくる仕組みになっていると思います。保健の中学1、2年生で薬には副作用というものがあり得るのだと。それから、企業の責任というものを3年生の公民でも習っていくと。それらの複合的な話として、高校段階で「薬害」が出てくると。それぞれの科目でそれぞれ関連する中身を少しずつ勉強していって、高校で積み上げがひとつの像を結んでいく。そういうイメージだと我々は思ってはいます。なので、どちらでもちょっと扱うような雰囲気を出していくということで、今回こちらの案を厚生労働省さんと調整させていただいたのですが、もっと詳しくということであれば、各教科の担当と相談をしてみないといけないかなと思っています。例えば、教科書との関連でもどの単元で扱われているかは結構バラバラでして、我々としては高校との連続性でいけば公民の中の消費者の保護に関する部分かと思ってはいるのですが、ほかの教科書では、国家賠償とかの例で扱っているような教科書もありますし、いろいろなところで取り扱われていますので、戻ってそれぞれの教科の専門家と相談をしてみたいと思います。

  ☆

 はい、衛藤座長と高橋寛さんのコンボで文科省の担当さんに話をふったら、

 「私にはどーこー言えないので他の担当と相談します」

 と、いまになって言い始めました。

 あ、「私」じゃないですね。群体だから、「我々」って言うんですよ。

 どの教科で扱うかなんて話は、ここまでの議論の中で、「薬害を扱える教師と扱えない教師がいるんだ」と、ほとんどの構成員さんが話していたことを前提にするなら、その学校の中で決めるしかないって結論になると思うんですが。

 だって、社会科だと決めたって、その学校の社会科の先生が、たまたま、この分野について無知だったり、勉強してもわからんというボンクラだったりしたら、教えられないんでしょ? そういうふうに、みなさん、言ってるのに、教科を決めることにばかりこだわった主張をしているんですけど。

 【決めているのは文科省なんだから、文科省がどっちかに決めろ】と言われて、「もっと詳しくということであれば」なんて話にすり替えてますけど、大丈夫なんですかね?

 「もっとシンプルにしろ」といわれているんですけど。

 一番シンプルなのは、「どの教科でもいいけれど、教師がやれないなら、薬剤師に依頼しろ」という結論なんですが…。

 なんですが…。

  ☆

○望月構成員 やはり学習指導要領に明確に「薬害」という言葉が中学の段階で出てきていないことが、この資料を送付されて、受け取った教員のほうでは横に置いてしまう人がかなり出てしまう可能性が大になるところがあるだろうと思うのです。それでも折角中学3年生を対象にこの教材を作ったということもありますので、「活用の手引」をきちんと中学の先生方が受け止められる書き方に改めることは必要なのかなと。先ほど高橋浩之委員もおっしゃっていたように、私も中学の保健体育で少なくとも薬害を扱うことはかなり難しいことは明らかかと思います。私自身もやってみてそれを感じたので、大事なことではあるのですが、中学の保健体育で扱うのはちょっと厳しいかと思います。そこは上手にここの(1)の文章を書き改めていただいて、再度ご提案をいただくことが必要かと思います。
 パンフレットは配れない、予算的にも今年は計上していないという中で、高校とかに使っていただくことをどういう形にするのか、こういうものがあるという情報をお伝えできるのだろうか、何か良い案があるといいなと。紙を1枚、何かでご送付して、「こういうものがありますよ、公民の先生方へ」みたいな感じでお配りするだけでも意味があるのだったら、それを高校の公民の先生方に、こういうパンフレットがホームページにありますよとかご案内できることがあれば、高校であれだけ学習指導要領解説に「薬害」と出てくるわけですから、きちんと教えていただきたいです。
 この医薬品教育が今度中学でスタートするときに、もう6、7年前ぐらい前からずっとその医薬品教育に携わってきた私の経験からすると、地道に先生方を集めては研修会をしました。それから、医薬品教育の場合に助かるのは、学校薬剤師という人たちがいて、先生方がよく理解できない部分について、学校薬剤師の人たちが、そこをどうするというとことがあるのですが、公民の先生方と学校薬剤師の接点はあまりなさそうな気がするのです。そうすると薬害のことで理解できない言葉とか概念とかがあったときにも、なかなかそこを学校の場でサポートする体制はないのではないかと感じて、せめてこのパンフレットが高校の教師の先生方、公民の先生方に、こういうものがあることをもうちょっときちんと伝えられたら少しお役に立てるのかなと。
 高校になると今度は保健体育の中で、実は副作用被害救済制度について説明する部分が出てきます。副作用被害救済制度ができた背景をきちんと説明しようとすると、必ず薬害のことを説明しないといけなくて、まさにスモンの薬害が起こって、それに対してこれからどうするかという制度の中で、再審査とか再評価の制度ができ、併せて副作用被害救済制度ができていますので、高校だとそこの市販後の部分の副作用の情報の収集、それを解析して発信することの重要性とか、被害が起こった場合の救済があるのだとかということを、医薬品教育の中でしていくところがありますので、おそらく保健体育の中で薬害に触れる機会も出てくるのではないかと思います。

  ☆

 …と、薬剤師に教育している方が、中学での薬剤師による授業の義務化を視野に入れない発言のオンパレード。

 ここ6年ほど医薬品教育にかかわってきた方のはずなんですけれど。

 「学習指導要領に明確に出てきていないものは教えないだろう」という意見。

 社会薬学領域の先生の発言なだけに、がっかり。

 きっと、薬学部の教育カリキュラムに明確に出てきていないものは教えないんでしょうね。

 たとえば、【薬剤師倫理規定】とか。

  ☆

○衛藤座長 ありがとうございました。そろそろ時間が残り少なくなってまいりましたので、今日はこの教材そのものに関しては、もっと易しくとかそういう話はあったにしても、当面、今年度配布に関しての修正は特にご意見としてはなかったという認識をしております。むしろこれを中学校の先生がどのように教えることができるかというための手引なり、それを充実させて送付すること。それから、既に厚生労働省のホームページ上に出ていますワークシートに関しての表現、あるいは「誓いの碑」が取り上げられている辺りに関して、若干修正意見が出たということだと思いますが、もう残り時間が少ないので、来年度の教材発送スケジュールを考慮しますと、比較的早晩に教材を確定させる必要があります。教材としては特にご修正がなかったとしましても、この「活用の手引」に関してはそれなりのことを検討する時間が必要になると思いますので、今後事務局と相談の上、電子メール等で構成員の皆さまと調整させていただくことでまとめる。その着地点を想定させていただいて進めるということでよろしいでしょうか。
 高校のパイロットスタディー的に試みをするようなことも、これは大規模な話ではなくて、何校かで調査研究的なことだと思いますが、それについても少し事務局のほうでご検討をいただいて、次年度以降の展開に資するような情報を得ることをご検討いただくということでよろしいでしょうか。

○医薬品副作用被害対策室長 高校の話につきましては、その研究と試行的なことができるかどうか少し検討させていただくとともに、あと、望月先生からありました、何かすぐにでもできることはないか、これも少し検討させていただきたいと思います。

○衛藤座長 これでほぼ閉じる方向にしたいと思いますが、何かこの場でどうしてもというご意見がありましたらどうぞお願いします。

○花井構成員 この「薬害って何だろう」の表紙について、サリドマイド被害者から意見書が出ていると思います。最終的にどうするかはともかくとして、これを作るときに最後に皆さんで表紙案等を選んだ経緯ですけれども、サリドマイド被害者の方を表紙にしてはという話で、サリドマイド被害者はこの中に2人出ているのですが、6頁の写真が前面的に出たらどうだろうかということが私たちのグループでも議論されて、それはやはりどうなのだろうというところで、こういう表紙に落ち着いていますけれども、改めて、いしずえからこのような意見が出ていることを踏まえて、これに答えるか、答えないかについて、非常に難しい論点はいくつかあることは承知しているのですが、そもそもそういう子ども、障害を持った方の写真が前面に出ることによって、それが差別を助長するという議論は、長い歴史の中でむしろそういう言い方自体がおかしいとか、本が何冊も書けるぐらいの論点が積み重ねられているところなので、単にこれを聞き置くといって退けると、今年も変えませんということはちょっとこの検討会としては難しいのではないかとつまりある程度いしずえに対して、サリドマイドの被害者に対しての思いもありますので、結論に至った論点について、検討会としてある程度整理しておくことがないと、この意見書をこのまま配って終わるというと、ちょっと難しいのではないかと。だから日程の時間的なこともあると思うので、ここでこれから議論をするのは難しいかと思うのですが、何らかのリアクションをある程度して対応することが必要ではないかと思います。

○衛藤座長 どうしますか、この点に関して皆さんから意見を十分聞く時間はないのですが、ただ、何か1、2点ご意見があれば伺いたいと思います。表紙に関して、サリドマイドのいしずえという団体からのご意見があって、これは前にも1回紹介したわけですけれども、何も答えないのはどうか、そういう趣旨のご意見ですが。

○手嶋構成員 薬害肝炎です。この件について、確かに、いしずえのほうと私たちは話をして、そして是非載せていただきたいという、本人さんからのお気持ちも聞いております。だから薬被連としては表紙にしていただきたいと願っております。

○衛藤座長 今日、この表紙に関しては途中で意見は出なかったのですが、最後に出ましたので、これも今日これから議論する訳にはいかないので、表紙の案に関しても、メール等でいくつか提案していただいて、決まればいいと思いますけれども、そういう方向での処理でよろしいですか。

○花井構成員 はい。

○高橋(寛)構成員 また同じ議論だと思いますが、載せるにしても、またそのデザインが、そこでまた議論になると思うので、そこをうまく調整しながらやらないと難しいかと思います。

○衛藤座長 ある程度、デザインとしてこういう案が実はあるという形で、提案していただいたほうがいいでしょうね。

  ☆

 「どうしてもいいたいこと」を訊いたら、

 花井さんと手嶋さんが

 表紙採用のプロモーションをかけてきましたよ、と。

 自分のバックの団体に良い顔するためのプロモーションなのに、「今年も変えませんということはちょっとこの検討会としては難しいのではないかと」だって。

 この検討会って、各種団体に気を使って何かする会でしたっけ?

 「薬害を学び再発を防止するため」の「教育」の検討会ですよね?

 『この写真、目的に合致しているから使おうぜ!』という前向きな意見なら、よくわかるんですけれど、「私が、この団体から、怒られちゃうんで、とりあげてもらえませんかね」とか「この団体を無視すると、やりにくくなるから、とりあげたほうがいいんじゃないですかね」みたいな言い方。

 うーん…漫画や小説だったら、主人公の敵役のかおり。敵に内通する売国奴の大臣って役どころのセリフです。「そんなことしたら、イギリスがどう思いますかねぇ…」「闇の総理を敵に回すおつもりですか?」みたいな。

 それ、どうしても言わなくちゃいけないことですか?

 こういうやり取りは、教材にホームページアドレスを載せる話の時もありました。

 「また同じ議論」です。

 細かい細かい話でも、自分の載せたい話は載せようとしてきた方々。

 それが載ったら載ったで、中学生には難しすぎると文句を言い、

 『皆さんで』決めたことですからと、自分は除外。

 議事録に「特定の団体の支援をする行為」が書いてあれば、「地元」の英雄。

 なんか、どっかで見たような、いやーな構図。

 そういうのって、真剣に『薬害を学び再発を防止するため』の教育を検討しているように見えませんから、もうやめてほしいな~、と、部外者的に思いましたとさ。

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日薬総会議事録2012年6月「日薬のイメージキャラクター」

日薬雑誌の総会議事録を読む遊び。その1。

広島県の青野代議員のブロック質問。

「日薬のイメージキャラクターについて」。

イメージキャラクターを作成しては?

と問われた粟野常務理事が

「次期執行部の担当役員には伝えるようにする」

と答弁しました。

次期担当は日薬雑誌9月号の89ページによれば、広報ですから生出さんと寺山さんですね。

このやりとりについては全く知らなかったのですが、

浜松の日薬学術大会で100部だけ配布する予定(予定ですので荷物が届かなかった場合はなんともいえません)の

冊子「てんしす!ver2.0」の最終頁には、おまけで、

勝手に作った「日薬のイメージキャラクター」を二体掲載してあります。初版は五月の印刷。質問と無関係なのかどうかも知りません。

おそらく日薬のイメージキャラクターを真剣に考えて形にした薬剤師は他にいないと思いますので、参考までに、どうぞ。

(千葉県薬剤師会ポスターの萌えキャラさんや、薬屋りかちゃんにイメージキャラクターの座を奪われること必至な気もしますが)

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8~10月は倫理の季節。…なのだそうです。

日本薬剤師会の「年間カレンダー」というものがありまして。

地域保健委員会のみなさんが、地道に続けて第七期。シーズン7です。これだけ続いているというのは、どこかに強力なファン層がいて、「是非、年間カレンダーづくりを続けてくださいっ」とファンレターを送っているからなんでしょうか。支持層がいなければ、予算消化のために仕方なくやるような切羽詰まった理由でもない限りは打ち切りになるわけですから、企画としては成功しているのでしょう。

で、この「年間カレンダー」、三か月ごとに、ひとつ、テーマを決めて、図柄が決まるようです。これまでのテーマは、「医薬品販売制度の定着促進」「医薬品の適正使用・安全使用」「在宅医療」「お薬手帳」「インフルエンザ対策」…。それぞれ、カレンダーだけでなく、様々な資料がくっついています。

で、平成24年度の8・9・10月期のテーマは・・・

「薬剤師倫理」!!!

ええーっ???

本気~~~???

どーせ、日薬のことだから、薬剤師倫理規定なんか完全無視して、薬剤師綱領あたりを倫理だって言い張るんでしょー。ぶーぶー。

と思いながら資料を見たら、

本当にそうだったーーーっ!!!

薬剤師倫理規定なんて完全無視だよーっ!!

(注:会員向けページに載った初期版は、ほんとにそうでした。記者会見ページから読める総合版には、最後にこっそり、薬剤師倫理規定が載っていますが、それだけです)

ということで…、

もう何も言うことがなくなったので、

「薬剤師倫理」をテーマに据えた理由の部分だけを引用して終わります。

  ☆

【以下、引用】

 薬局は、健康な人から疾病予備軍、治療中の方まで幅広い層の方が日常生活圏内・日常生活時間帯に、身近で、気軽に専門的な支援が受けられる拠点として自由にアクセスでき、医療職である薬剤師が常駐し直接対応することができる施設です。 超高齢社会が到来し、限られた医療資源の中で生活者が健康な生活を住み慣れた地域で長く送ることが出来るためには、今まで以上に、薬剤師がプロフェッショナルとして、その職能を地域社会に還元していくことが必要となってきます。薬剤師にはその専門知識に基づき、生活者が健康であるためのリスクコミュニケーターとして、地域住民の保健や医療等に関する正しい知識と理解の助けとなり、真に必要な解決策をアセスメントする、その役割が求められているのではないでしょうか。 今期は、そうした役割を担う薬剤師の職業倫理に立ち返り、「薬剤師倫理」をテーマとしてとりあげました。

【引用終わり】

 文章は長いのですが、言ってることは「薬剤師の職業倫理に立ちかえって、「薬剤師倫理」をテーマとして取り上げました」というだけ。そこまでの長い長い説明は、無くても全く問題なし。

 これ、なぜ倫理をテーマに据えたのかの「理由」になっていない文章です。

 薬剤師の様々な役割についてはそこそこ詳しく書いてありますが、そこに薬剤師倫理が必要な理由がわかりません。そういう役割を、ちゃんとやっているのなら、今更薬剤師倫理とかいわれても、いらないし。

 うーん。このテーマを掲げたままで、日薬の学術大会が開催されちゃうわけですが、現状において「医療倫理」をテーマにした一般演題発表はゼロです。ポスターとコラボして、いっそ分科会の「薬剤師の将来ビジョン」を、「薬剤師の倫理」と入れ替えたらいいかもしれません。

 日薬の中には、「倫理委員会」や「倫理担当部署」がありません。

 でも、会の目的として「定款:(目的)第3条 本会は、都道府県を活動区域とする薬剤師会(以下「都道府県薬剤師会」という。)との連携のもと、薬剤師の倫理の高揚及び学術の振興を図り、薬学及び薬業の進歩発展を図ることにより、国民の健康な生活の確保・向上に寄与することを目的とする。」と書いて、倫理の高揚を図ろうとしています。

 テーマとして出てきた「薬剤師倫理」が、10月の学術大会においても守られるのかどうか。守れない会員は、どうなるのか。ドキドキする夏が、始まりました。

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