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薬剤師として求められる基本的な資質(案)は、薬剤師倫理規定の劣化版。

文部科学省が発表している「薬剤師として求められる基本的な資質(案)」をみてみましょう。

  ☆

豊かな人間性と医療人としての高い使命感を有し、生命の尊さを深く認識し、生涯にわたって薬の専門家としての責任を持ち、人の命と健康な生活を守ることを通して社会に貢献する。
6年卒業時に必要とされている資質は以下の通りである。

(薬剤師としての心構え)
薬の専門家として、豊かな人間性と生命の尊厳について深い認識をもち、薬剤師の義務及び法令を遵守するとともに、人の命と健康な生活を守る使命感、責任感及び倫理観を有する。

(患者・生活者本位の視点) 
患者の人権を尊重し、患者及びその家族の秘密を守り、常に患者・生活者の立場に立って、これらの人々の安全と利益を最優先する。

(コミュニケーション能力)
患者・生活者、他職種から情報を適切に収集し、これらの人々に有益な情報を提供するためのコミュニケーション能力を有する。

(チーム医療への参画)
医療機関や地域における医療チームに積極的に参画し、相互の尊重のもとに薬剤師に求められる行動を適切にとる。

(基礎的な科学力)
生体及び環境に対する医薬品・化学物質等の影響を理解するために必要な科学に関する基本的知識・技能・態度を有する。

(薬物療法における実践的能力) 
薬物療法を総合的に評価し、安全で有効な医薬品の使用を推進するために、医薬品を供給し、調剤、服薬指導、処方設計の提案等の薬学的管理を実践する能力を有する。

(地域の保健・医療における実践的能力)
地域の保健、医療、福祉、介護及び行政等に参画・連携して、地域における人々の健康増進、公衆衛生の向上に貢献する能力を有する。

(研究能力)
薬学・医療の進歩と改善に資するために、研究を遂行する意欲と問題発見・解決能力を有する。

(自己研鑽)
薬学・医療の進歩に対応するために、医療と医薬品を巡る社会的動向を把握し、生涯にわたり自己研鑽を続ける意欲と態度を有する。

(教育能力)
次世代を担う人材を育成する意欲と態度を有する

  ☆

 はい、薬剤師倫理規定のパクリなのに、第二条と第十条が抜けているぶん、専門家として決定的にダメな人材を作るための案になっています。

【大事な点】

 「良心と自律」が法の順守よりも前になければならない。自律のない専門職など不要。(←通達や算定要件など、法を基にしているとは思えないアホなものができるまえに、それおかしいでしょと言える資質のために)

 「品位と信用」がない人材など無用。約束を破る人ってことですよね。

 この案、少し読めば、薬剤師倫理規定の各条文をパクって切り貼りしていることがわかると思います。もし全く分からないのだとしたら、それは薬剤師倫理規定について知らないということで、つまりはJ-PALSでいうとレベル1相当の基本的知識すらない人ってことです。(断言)このブログを隅々まで読んで、お勉強してみてください。

 「基本的資質」なんだから、はじめから、『薬剤師倫理規定』をベースにすればいいのにね。

 薬剤師として求められる基本的な資質は、「薬剤師倫理規定に沿って活動する」ことで、いいじゃないですか。超シンプル。

 薬剤師倫理規定を制定した、日本薬剤師会が、胸を張って「うちの倫理規定でいきましょう」と主張しない不思議。

 「行動倫理を実践できる」ことほど、資質を明確に判定できることはないと思いますけど。

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