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OTC:エパデール問題は「CDTM」でカンタン円満解決。

 さてさて、まずは、前回のおさらい。

  ☆

 生活習慣病のOTC薬について、

1.医師は、自己申告は信用ならんと言っている。

  だったら、セルフチェックシート制をやめて、

  自己申告ではない制度にすべき。

3.医師は、受診と検査が前提だと言っている。

  それなら、医師が、有効期限を明記した受診証明書を出せば良い。

4.医師は、食事療法と運動療法の実施が前提だと言っている。

  それなら、医師が、実施期間を明記した完了証明書を出せば良い。

  ☆

 日本医師会の、生活習慣病OTC薬に関する主張をきっちりと、真面目に取り入れたなら、これが「正しい姿」です。

 「OTC薬のために、お金にならない受診証明書をどうして書かなきゃならないの?」みたいなことを真顔で言う医師はいないと思いますが、万が一、日本医師会のエライ人の中にそういう方がいるならば、答はふたつ。

答A 【じゃあ、フィーをつけてもらえばいいじゃん】

答B 【バイアグラの指示書、なんで書いてるの?】

 つまり、「第一類OTC薬(=要薬剤師薬)の購入を指示した、自費処方せんと同様の様式を持った指示書」を書く仕事の報酬に、「保険」を使えるようにすればいいんじゃないですか? という話。バイアグラでできるのですから、エパデールでできないはずがありません。ほら、さっさと中医協でやること。

 混合診療にはなりませんし、有効期限を含めた様式もある程度整っていますし、レセコンで証明書を印刷できますし、カルテが残りますし、医師会的にも、病院経営的にも、医師の仕事を大幅に減らせて、かつ、定期的に受診してくれることが明確ですし、検査も受けてくれるのですから、安心安全、間違いなし。

 学者さんが大好きな「海外」では、OTC薬を書いた処方せん・指示書なんて、あったりまえだのくらっかー。混合診療バンザイな国では、保険も自費もひっくるめて書いちゃってますし、そうでない国では、保険処方せんと指示書を別にすれば済んでる話。

 薬剤師側としても、【医師の診断を前提として、医師が提示したプロトコルに基づいて、共同実務契約として】OTC薬を(手続きを踏んで)販売するのですから、これは【CDTM】における『補助的処方権』を行使していることになります。

 あ、補助的処方権の定義が、【医師の診断を前提として、共同実務契約によって生じる処方権】なんですよ。「補助的」ってついているだけで、処方権とは全然違うものですから、そこんとこ、勘違いしないでくださいね。

 勘違いしそうな空気がすぐに漂うんですが、本気で勘違いしている方は、勉強してください。「補助輪」と聴いて「主輪を侵害するものだ!」なんてこと言う方、いませんよね?

 CDTMのいわゆる「共同処方」は、現状、病院内や診療所内の医師と薬剤師の関係でしか日常的には作れませんが、このOTCエパデールにおいて医師会が求めてきた「診察に基づく」という主張を実践することは、OTCエパデール販売についてのきっちりとしたプロトコルを作成している点からも、第一類医薬品販売店における「CDTM」実践であると言っていいでしょう。プロトコル実例は、海外にはすでに多くありますから、その日本版を蓄積していくことで、より多くの範囲でのCDTM実践が可能になります。

 医師会からの「診断しなきゃヤダ」という主張は、渡りに船。

 より高度なOTC薬販売を実践するチャンス。

 なので、この問題を論じるとき、著名な薬剤師の方々には、「(すでにあちこちで行われている)CDTM実践の全国規模化の突破口」であるという意識で書いてもらえると、面白くなると思っています。せっかくの薬ですから、みんなで「育て」ればいいんです。

 日薬の児玉会長みたいに、ビジョンもなしに「話し合う」しか言えないようなのが、一番ダメです。なにを話し合うつもりなのか、全然わかりませんよね。

 ちなみに、「薬剤師の将来ビジョン(暫定版)」には、こんなことが書いてあります。

4.疾病の予防やセルフメディケーションに貢献
①疾病の予防やセルフメディケーションに対する考え方が国民の間に浸透し、薬局は健康に関してファーストアクセスする地域の「健康ステーション」、薬剤師は薬と健康の良き「アドバイザー」として認識されている。また、相談の内容や症状から受診が必要と判断される場合には適宜・適切に医師への受診を勧める等、セルフメディケーションにおいても、医師とのスムーズな連携が進んでいる。
②スイッチOTC薬の上市や薬局製剤の新規処方が進み、セルフメディケーションに寄与している。

9.薬剤師業務がさらに進展
⑥チーム医療の進展に伴い、一定の資格を有した薬剤師(認定薬剤師・専門薬剤師等)が、高度な薬物治療の知識や技能を活用し、CDTM業務を実施している。

 正直どうでもいい「一定の資格」とやらを有していなくても、街角の薬局でCDTM業務を実践するチャンスなんです。OTC薬だって、チーム医療なんですよ。

  ☆

【おまけ】

 生活習慣病用OTC薬を、要診断証明書薬であるとするならば、電子処方せんが実現するまでは、ネット販売は不可能ですね。そこまでのセキュリティetcの構築ができてはじめて「便利だし、いい感じ」という流れでしょう。(筆者は以前のネット販売のパブコメに「今は、不便な部分をひとつひとつ改善することを考えようよー。あわてても、ろくなことないよー」という『今は、反対』の立場を表明しています。http://tensis.cocolog-nifty.com/blog/2012/04/post-3fd8.html あれからだいぶたちましたけれど、あんまり環境状況は変わってないですね。こーゆーのは、推進してる人の考え方が、反映されるんですけれどね。株価が高い間に、せっせと地道に設備投資してほしいなぁ)

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コメント

そうだ、そうだ!

投稿: mm | 2013年1月15日 (火) 18:35

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