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浜松日薬学術大会ポスター発表内容公開。

ポスター発表の実際の内容と抄録とは微妙に違うことは、よくあることなんですが、日薬は実際のポスター発表を集めて公開するような学術的サポートを会員に行わないので、日々の業務を地道にしていて現地に行けない薬剤師さんは困りもの。

だったら発表した本人が公開すればいいじゃないかということで、ほぼ全文を公開しておきます。(発表時に不確定だったけれど現在は確定したので直した部分があります。すでにこのブログで公開済みの画像等は載せていません)

  ☆

「薬剤師倫理規定」 視覚化の試み2012

【目的】
  薬剤師倫理規定を身近にする試みを、
  発展させよう。

 薬剤師倫理規定を身近にする「手段」の発展性を
 明らかにすることが目的です。

 ※第97回薬剤師国家試験において、日薬の薬剤師
 倫理規定条文の一部が出題されました。
  プロフェッショナル・スタンダードにおいても、薬剤師
 倫理規定はレベル1の「初歩的な」身につけるべき
 項目として提示されていますが、案外難しくて深いもの。
  いまや、薬剤師倫理規定の内容を知らずしては、
 薬剤師として恥ずかしい時代がやってきたのだと妄想
 しながら、この研究によって、難しい倫理規定を身近に
 感じていただければ幸いです。

【方法】
  薬剤師倫理規定条文の擬人化に加え、
  各種「社会薬学的問題」も擬人化し、
  ひとつの世界観で物語化してみる。

 前回、2009年日薬学術大会(滋賀)では、倫理規定を
学ぶ方法を社会薬学の視点から検討しました。
 薬剤師倫理規定を広い対象に詳しく啓蒙する手段の
ひとつとしての「視覚化」、とくにキャラクター化を推進
しましたが、今回は、その研究を深化させ、「関連する
社会薬学的問題」と倫理規定との関係にも
対応してみました。     

 研究期間は約三年、作業期間は平成23年9月から
 平成24年4月の8カ月(600時間くらい)です。

【関連する社会薬学的問題も【視覚化】する】
 キャラクターによって紡がれる物語は、社会の問題を
イメージし議論する際に最適です。
 そこで「社会薬学的な問題」そのものをキャラクター化
してみました。

【今回追加した社会薬学的問題の擬人化キャラクター】
    『認定』                → 銀河帝国の姫
    『旧薬剤師倫理規定』       → 宇宙海賊
    『チーム医療』            → 大企業の社長
    『代替補完医療』          → 森の精霊
    『ファーマシューティカル・ケア』 → ギタリストの幽霊
    『官僚』                → 役人(そのまんまかい)
    『薬剤師』               → 泥棒(魔法少女)

【擬人化の例。  『認定』の擬人化  その1】
  薬剤師にかかわる社会問題のひとつに、『認定』があります。
  『認定』の擬人化においては、○○学会のような、なんらかの
 「権威を後ろ盾に持っているキャラクター」がシンプルです。 
  また、認定機関が多様化している点、その質や認定方法、
 めざすところが違う点、認定する際の調査の有無…などを考慮
 すると、「数多くの認定のうちのひとつの例」という位置づけか、
 「多重人格的な設定」か、どちらかが、表現しやすいと考えました。

  地に足をつけて仕事をしている現場の薬剤師にとっては、認定の
 主体となる様々な組織は、宇宙の果てのものか、絵空事。そこで
 SF的キャラクターを思考し、「宇宙から来た、権威の代理人」に。

  様々な認定は「初期の志」というピュアな面と、「執行部の思惑」
 「会員増加」「金銭」といった黒い面とがあるのですが、ここでは
 主にピュアな面を採用し、小学生的な性格付けを行いました。

【擬人化の例。  『認定』の擬人化  その2】
  社会問題としての『認定』と、各薬剤師倫理規定条文との関係を
 設定することで、どのような方向性の薬剤師がどのように認定に
 かかわりやすいのかが表現できます。 
  疑似的人間関係で、お互いのスタンスを理解するという手法です。

  第一条、第二条、第五条にとって、自分のやっていることに
 誰かの認定は必要ではありません。 認定する側も、この三つの
 条文の目指すところには「基準」をつくることができませんから、
 お互いにかかわらないのが基本となります。ただし、第五条は、
 認定によってできることが増える(最善選択肢が増加する)場合
 は、積極的に関与します。たとえば「認定実務実習指導薬剤師」
 など。

  第八条は認定をビジネスとしてとらえる傾向が高くなります。

  第四条と第十条は認定が正しく品位を持って運用されることを
 願い、第三条は法的な面から危険視することになります。

【結果】
   「物語化」の結論として、冊子を作成。

   視覚化に伴うバックグラウンドを構築したので、物語性のある
   アプローチが可能になりました。小説やドラマにできます。
   実践例として、242ページの冊子を作成しました。
       【学会会場特典】(ポスター前にて限定100部配布)
   冊子は、四コマ漫画と文章コラムとで構成しました。
   小学生でも、漫画が嫌いな人でも読める「倫理」の本です。
   実践例ですから、基本コンセプトを同一にして、別の絵で
  作成することもできます。今回も経費削減のため、椿が全部
  書くことにしました。(プロに依頼すると概算で400万円…)

【考察】
  冊子によって、「手段」の発展性が 明らかとなりました。

   物語性の確立により、多様な表現が可能となりました。
   薬剤師倫理規定の条文、薬剤師綱領、統一化以外に、
  認定、旧薬剤師倫理規定、チーム医療、代替補完医療、
  ファーマシューティカル・ケアといったテーマと薬剤師倫理
  規定とのかかわりについても容易に表現できます。

   冊子形態により、伝播性を高めました。冊子内容の大幅
  増加により、携帯性はやや減少、資料性は格段に増しています。

   薬剤師倫理規定の視点からみたときの「官僚」と「薬剤師」の
  関係についても表現できるようにしました。

【参考:学術大会あわせの冊子の作製方法の例】
 1.紙原稿やpdf原稿ファイルを用意。
 2.㈱ポプルスなどの印刷会社に持参。
 3.印刷を申し込む。
 4.送付先として、学術大会会場に隣接するホテルを
   指定する。(あらかじめ、許可を取っておく)
 5.学術大会当日、ホテルの受付で、冊子の入った
   荷物を受け取る。

 ※冊子以外にも、シールや旗などが作成可能です。

 ちなみに。今回の本にかかった具体的な費用
  印刷代B版サイズ100冊:80897円(一冊あたり810円)
  紙原稿材料費:約4万円。
  他、交通通信費、補助費用:多数。聞かないで下さい。

 豆知識:この厚さの同人誌の標準販売価格は
      1400~2500円のようです。

【冊子活用方法の例】
 1.新人研修、実務実習に用いる。
   (反面教師としても利用可能)
 2.プロフェッショナル・スタンダードの倫理項目の
   参考書や、倫理分野の講習会資料として用いる。
 3.業界系ほのぼの四コマ漫画として、あるいは
   職能の「倫理宣言」として、他の業種の人にプレゼント。
 4.いろいろ自分で反省する。

  大事なことは、まず、指導者自身が冊子を読み、
  その感想を文章として残しておくことです。

【冊子が欲しい!という団体・個人の方へ】

 印刷代などの実費で、
 東京都薬剤師会北多摩支部事務局が対応します。

連絡先:190-0022 東京都立川市錦町2-1-32
      山崎ビルII-201
事務局TEL 042-548-8256
     FAX 042-548-8257
  mailto : mail@tpa-kitatama.jp

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