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クレデンシャル:指導薬剤師のための薬局実務実習ワークノート、倫理編

クレデンシャル、2012july No.46。

みなさま、しも先生の連載、「指導薬剤師のための薬局実務実習ワークノート」をご存知でしょうか。

イラストのしも先生が妙に似ている(特にまゆげ)ので有名な、あのコーナーです。

そこに、薬剤師倫理規定の関係する部分が、ようやく登場です。

LS番号P201、という、あれです。

P201

 薬剤師の心構え

 到達目標

  医療の担い手が守るべき倫理規範を遵守する。(態度)

  職務上知り得た情報について守秘義務を守る。(態度)

 学習方法:討議

しも先生には、2009年の学術大会の際にも同人誌【薬剤師倫理規定 萌えて覚える薬剤師の基本】を押し付けてありますし、先月作った同人誌【てんしす! 完全版】も誰かに押し付けられていると予想されますので、この分野に関する洗脳は完璧…じゃない、おばかな視点については百も承知(な、はず)。

…と、思っていたのですが。

ワークノートの虫食いクイズは、『医療と薬剤師(医療法)』『薬剤師綱領』『守秘義務』『個人情報保護法』の四つを出してきました。

むむ。

これは、日薬の「薬局薬剤師のための薬学生実務実習指導の手引き」に沿った感じ?

手元に2007年版しかないのですが、その20~21ページがベースのようです。

学生さんが手に入れられないであろう「日本薬剤師会雑誌 平成17年2月号」の記事を『薬剤師の倫理をもっとよく知るには』と参考文献に挙げているあたり、2007年版と全く同じ。「薬剤師の倫理」というより、個人情報保護法についての記事ばかりですけど

そこは、『個人情報保護法』の原文を読んでもらうとかでいいんじゃないかと思いますが。利用目的を示して同意を得ているならば個人情報を使用していい、とか、そういう基本的なことくらいは、読めばわかるかと。

薬剤師の倫理について、(悪い見本も含めて)「もっと」知るなら、このブログの過去記事を読んでもらえばいいんじゃないかという気もしなくもないのですが、しも先生的に、このブログは学生さんの教育に悪いからNGなのかも・・・。まあ、ここがダメでも、せめて「手に入る範囲の書籍」を紹介するのが親切なのになー・・・と思いました。

えーと、たとえば、「薬学生のための医療倫理」とか、佐谷先生の「若き薬剤師への道標」とか、「石巻赤十字病院の100日間」とか、薬剤師の倫理をもっとよく知るための教材は、たくさんありますしね。

  ☆

ワークノートの2ページ目には、「解説」があります。

1ページ目で薬剤師倫理規定についてスルーしていたので、こちらでがっつり濃い目の説明が入るのかとおもいきや、このページの主役は刑法上の守秘義務と個人情報保護法。

法律は、読めばわかるんだから、省略してよ~・・・と言いたくなりますが、薬剤師倫理規定のほうも、10条もありますから、とても一回では説明しきれないし、スルーされるのもやむなし。実際、守秘義務と個人情報保護の違いについては、うまーく解説されています。

「保険薬剤師の倫理」という項目があるのですが、ここで「薬剤師免許を取得すれば自費の調剤や病院での調剤はできますが、保険調剤はできません。これは何を意味しているのでしょうか」という話が出てきます。ここは結構大事なところで、「病院の薬剤部の薬剤師は、保険薬剤師であるべきではないか」というテーマに繋がりそうです。(でも、そういう点はスルー。まあ、「薬局」側の実習用のワークノートだからといえばそれまでですが、その部分を認識したうえで病院での実習に挑むほうが、いろいろと面白いと思うのです)。

ワークノートの元ネタともいえる「薬局薬剤師のための薬学生実務実習指導の手引き」には、指導薬剤師が行うこととして5つのネタが書いてあります。

1.薬剤師綱領、薬剤師倫理規定を薬局内に掲示する。

2.薬剤師綱領、薬剤師倫理規定について説明する。

3.守秘義務について説明する。

4.個人情報保護法について説明し、薬局における対応について説明する。

5.他の医療スタッフと意見(情報)交換しているところを見学させる。

これらを指導薬剤師が行うのですから、「指導薬剤師のためのワークノート」には、そのためのヒントがちりばめられているはず。

「掲示」は簡単。コピペコピペ。薬剤師倫理規定の文言は全部、このブログのトップページの「ようこそー」に書いてあります。薬剤師綱領は正直どーでもいいのですが、ググればあちこちにあります。

薬剤師倫理規定を説明すると、自然と、様々な法律(倫理規定第一条、第三条)と守秘義務(第九条)について学ぶことになりますから、実質的には2~4は、ひとつの項目。

残るは、「5」の、意見交換・情報交換の見学

この部分こそ、ワークノートで解説したほうが良いネタです。

運営ガイドラインや薬剤師綱領や薬剤師倫理規定の項目をざっくり捨てて、余った半ページに書いてあったなら、役に立ったはずのネタです。倫理ディスカッションのススメ。議論がきらーい、という方のために、「6.倫理規定を踏み外さない生きざまで魅せる」なんていう項目も欲しいところです。背中を見て育て、的な。

フェイスブック中心の方々にとっては、この部分は案外ラクチンなところかもしれません。自分の発言歴や「いいね!」歴を学生に見せてあげれば、どれほどの意見交換をしているのかは一目瞭然。(たぶん。筆者はフェイスブックやってないので、正直ぜーんぜんわかりません)

ブログの場合は、意見や情報の「提供」がめだって、「交換」には見えないので、読んでもらっても『そんなこと考えてるアホは指導薬剤師のアンタだけやん』とツッコミが入っておしまいです。ブログは指導者に不利なようです(泣)

  ☆

ワークノートのまとめ部分は、以下の通り。

 倫理の語源はギリシャ語の「ethos」(習慣)に由来するといわれます。倫理規定は飾られているものをただ見ているだけでは意味を成しません。薬剤師個人が任務を通じて規範となる行為を繰り返して実践し、人格として身につけることによって、初めて倫理と成るといえるでしょう。

倫理(Ethic)の語源の話をもってきて、なんだかうまいことまとめています。(でも、この発想は、日薬がまとめた薬剤師の役割と倫理規範の実態に関する研究の考察部分に『薬剤師倫理規定が現存のままであったとしても、今後改訂されるとしても、各条の内容が確実に薬剤師に理解され、それに沿った行動を薬剤師が行えなければ真の意味での倫理規定にはなりえないことを付け加えたい。そのためには、今後、薬剤師の間で医療専門職としての倫理に関する議論が活発に行われることを期待したい』と書いてあったのと近い考え方なので、筆者はキライ。倫理規定は「行動指針」なので、誰ひとり実行しなくても、意味はあるのですから)

ethos、初心忘るべからず。つまり、「いつもここから」です。

「悲しいとき~」

「悲しいとき~」

「指導薬剤師向けのワークノートなのに指導者に対して『薬剤師倫理規定を守れよ』とはどこにも書いてないのに気付いたとき~」

「指導薬剤師向けのワークノートなのに指導者に対して『薬剤師倫理規定を守れよ』とはどこにも書いてないのに気付いたとき~」

「悲しいとき~」

「悲しいとき~」

「ワークノート2ページ目の左下の堀籠さんのコラムのほうが簡潔かつ実践的で役に立つのに気付いたとき~」

「ワークノート2ページ目の左下の堀籠さんのコラムのほうが簡潔かつ実践的で役に立つのに気付いたとき~」

「悲しいとき~」

「悲しいとき~」

「薬剤師個人が任務を通じて規範となる行為を繰り返して実践し、人格として身につけることによって、初めて倫理と成るとしたら、筆者の場合は倫理と成らない可能性が高いことに気付いたとき~」

「薬剤師個人が任務を通じて規範となる行為を繰り返して実践し、人格として身につけることによって、初めて倫理と成るとしたら、筆者の場合は倫理と成らない可能性が高いことに気付いたとき~~、って、長っ。しかもどーでもよすぎっ? しも先生は人格として身につけてるから、マジメな話をするときは顔つきが劇画調になるとの噂を流しましょうっ」

「嬉しいとき~」

「まだやんのか~」

「遠く輝く夜空の星にぼくらの願いが届くとき~」

「太陽がまた輝くとき~」

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