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2012年1月

日薬:なにをいまさら、ふるさと実習

昨年の12月半ばに、都道府県薬に配布された「提言」が会員向けページにも公開されました。残念ながら、日薬の記者会見内容としてすでに一般公開済みですので、引用しながら読みすすめてみます。

なお、今回は、「後ろの項目から」読みます。

  ☆

6.総括

実習は、大学、都道府県薬剤師会及び個々の薬局をはじめとする受入施設側、更には薬学教育協議会及びその内部に設置の全国8地区調整機構の連携と信頼関係があってはじめて成り立つものである。6年制第1期生の実習開始までも、決して平たんな道のりでは無かったが、一つ一つ課題を解消し、無事に実習を開始することができた。ふるさと実習の実施に当っては、確かに解決すべき課題はあるが、前出のとおり多くのメリットが存在する。6年制における実習も2年目に入った現在、実習の更なる充実のために、ふるさと実習の推進に向けて、今後8地区はもとより、諸団体が連携していくべきと考える。

  ☆

まずは、結論部分。

「多くのメリットがあるから、(諸団体が連携して)課題を解決すれば、『ふるさと実習』は推進できる。推進する」というのが、結論。

「多くのメリットの存在」と、「解決すべき課題の解決方法が見えていること」とが、推進という結論を得るためには必要、のようです。

どんな解決方法を考えているのでしょうか。

  ☆

5.ふるさと実習を実施するうえでの今後の対応策

上記の4に列記した課題を解決し、ふるさと実習を円滑に実施するために、今後以下のような対応策が必要である。

○地区を超えたふるさと実習が可能となるよう、実習地を原則地区内とする現行のルールを変更する

全ての学生の実習先の調整を同時に行う
*以下の事項に留意する必要がある
・ふるさと実習希望者が不利にならないようなシステムとする
・実習施設(及び都道府県薬剤師会)が混乱しないよう対策を講じる
・中央調整機構の機能強化
・各地区調整機構の連携・協力
・大学周辺施設の開放(大学周辺施設は、その大学の学生の実習先になるべきである、という意識のもと、実際にそうなっている部分を解消する)
・薬学部のない県には受入の優遇策を認める

○訪問指導の見直し
*具体的には、以下のようなシステムの導入が考えられる
・インターネットの活用等により、訪問回数等に関係なく、質の担保が可能な、教員による指導システム
・大学から遠隔地で実習を実施する際に、実習施設近隣の大学の教員や地区の薬剤師会の役員等が、当該大学教員の代わりに訪問指導を実施するシステム

○I ターンの活用
*Iターンは、現状の過密地域の解消、及び過疎地域の実習推進につながる。
現状でも、長野県で宿泊施設を安価で提供して、Iターン実習を受入れている実例があり、鳥取県でも同様の受入の検討を視野に入れている

  ☆

対応策で示されたことが「ふるさと実習」を実施するうえでの課題の解決方法になっているのかどうか。

実習地の原則ルールは主に【教員の訪問指導】【学生の土地勘】【大学と薬剤師会・薬局との連携】などの円滑化のためにあるはずなので、原則ルールを訂正したとしても、ふるさと実習を自発的にすすめる方向には向かわない。もし無理にふるさと実習をすすめれば、不自然なことを押しつけることである以上、新たな問題を生むだけ。

というか、三か月だったら、むしろ田舎の大学(自宅の側)から離れて、憧れの都会でのウィークリーマンション暮らしを楽しもう、という流れのほうが自然かと…。ヒトの流れを自由化するっていうことは、そういうことですよね。TPPに反対意見を出していた日薬とは思えない、人材の流れの方向が真逆の考えを提示されてもねー。

全ての学生の実習先の調整を同時に行う」というのならば、リアルタイムで受入状況がわかる、すべての大学が参加する「学生側の実習先入札システム」などをつくり、実習全体の運営とリンクさせるところまでやれば「ブロック単位」「地区調整機構」の連携すら必要なくなり、全体管理の強化である【中央調整機構の機能強化】が実現しますけれど…。それ、実習開始前に作っておけばよかったっていうアレで、様々な企業が各大学に管理システムを売り込んでしまった後では、まあ、無理な話。(そこを頑張ってなんとかする!という意気込みがあるのなら素晴らしい話ですが、そんな意気込みはどこにも書いていないので、そっちの方向の話ではないことを前提にします)

同時調整において「ふるさと実習希望者が不利にならないシステム」っていうことは、ふるさと実習を希望しない学生が不利になるシステムっていうことです。なんじゃそりゃ。

実習施設が混乱しないような「対策」がどのようなものなのかが不明。

大学周辺施設については、真っ先に、東京薬科大学に説教に行ってほしいところですが、正直、「そういう場所」だと知れ渡っている場所(いわゆる聖地?)に、他の大学の学生が是が非でも行きたいかっていうと、ビミョーかと。筆者みたいな人見知りが、学閥の輪の中に放り込まれたら、存在感を消しまくります。「薬理の○○先生がさー」「きみ、どこの教室?」といった会話についていけないので。知らない人と仲良くなりたい!という気分が先にある学生さんにとっては、パラダイスかもしれませんが、そういう学生さんは、別にお上があれこれやらなくても、最初から、そういう施設に行きたいと希望を出すものですよ。

「薬学部のない県には受入の優遇策を認める」ということが「解決策」といわれても、じゃあ「優遇策」って何? 他の県がやっちゃいけないことのうち、どんなことを例外的にしてもいいと言っているのか、全くわかりません。受け入れた薬局に追加で日当三万円ほど支払う優遇策を行ったら、その費用を日薬が負担してくれるとでも?

「訪問指導の見直し」も、結局は、これまでの訪問指導の完全否定。「直接指導は重要ではない」「誰が担当でも問題ない」という言い分ですから。もっと言うと、「対面販売の重要性」や「かかりつけ薬局・薬剤師の重要性」を訴えている組織から、こういう提言が出たらダメでしょ。

「Iターン(笑)」に至っては、もう、「ふるさと実習」と関係ないじゃん。「ふるさと実習」という名の、『地方へ行け、そこで就職しろ実習』ですよね。地方に行かずとも、東京を含めた関東ブロックって、ちゃーんと、自分たちの受け持ち地区内の全学生を受け入れるだけのキャパシティ(4000人受入OK♪)を、エリア制によって用意してあったはずなんですが。

結局、「Iターン」とか言いだす時点で、もう、何の説得力もなし。

このネタが、『地方にやってきた実習生を、そのまま囲い込んで就職させちゃえ』という目的のために考えだされたちっちゃい話であると、よーく伝わってきますね。

どうも、総括における「解決すべき課題」が、「解決しようとすることに意味がない課題・あるいは解決しようとすることで事態が悪化する課題・課題に挙げる必要がないこと」に見えてきました。(錯覚かな?)

  ☆

4.ふるさと実習を行う上での現状の課題

現状ふるさと実習を実施する上で課題が存在する。主なものとしては以下のような項目が考えられる。

○地区内での実習を原則としている
○地区内の実習生と他地区からの実習生の調整が、同時に行われていない
○物理的に他地区からの受入が難しい地域がある
○教員が遠距離への訪問指導を負担に思っている

  ☆

課題は、はたして、課題であったのか。というお話。

「課題の解決策」を先に読んでわかったのは、【挙げられた「課題」を解決してしまうことで、むしろ日薬が是としている実習以外の様々な問題へのスタンスを否定する結果になってしまう】ということ。

そこまでの被害が出るとわかっているのに、どうして、「ふるさと実習」をすすめることに伴う課題を解決しなければならないのでしょうか。

「ふるさと実習」には、それだけの価値があるのでしょうか。

通常の実習と比較して、日薬がダメージを受けてもいいと結論付けられるほどのメリットがあるのでしょうか。

  ☆

3.ふるさと実習を行うデメリット

薬剤師側からはデメリットは考えられない
平成22 年度にふるさと実習が低調であったのは、ふるさと実習にデメリットが存在したからではなく、実施体制で、まだ十分整備されていない面があったからと推測される。

2.ふるさと実習を行うメリット

ふるさとで実習を行うことにより、以下のようなメリットが認められる。

○生まれ育った地域の医療及び医療提供体制を学べる
○出身地の地域医療に貢献している薬局の業務を体験することで、学生の地域医療への関心を高めることができる
○自宅から通学することにより、肉体的、精神的、金銭的負担を軽減することができる
○実習生が過密な地域の解消につながる
○実習生を受入れることにより、受入施設・支部(特に大学のない県)を活性化することができる
○大学と受入施設、支部が連携することにより、薬剤師の生涯学習の幅を広げることにつながる

  ☆

うわー。言っちゃった。

デメリットは考えられない~???

ちょっと待てーっ!

本気? ちゃんと考えた? 思考停止してない?

「薬剤師側からは」っていう言い回しがズルすぎ。

学生からみれば、家賃を払っている住処をほったらかしで三か月。田舎に帰るのだって交通費がかかるし、門限や終電などを考えたら懇親会や打ち上げにも参加できない。休日に遊びに行くのもタイヘーン。バイトのシフトも抜けなくちゃ。

大学からみれば、指導教員の出張がつづき、連携なんかとったことのない相手との調整が続き…。

薬剤師倫理規定第四条的には、後進の育成は当たり前な行動ではあります。でもね、薬剤師からみて、「ふるさと実習」のデメリットがないと言えるのならば、薬剤師からみて「ふるさと実習ではない実習」のデメリットも、ないと言えちゃうんですよね。

フツーの実習にデメリットがないのに、なんで「ふるさと実習」を推進しなきゃならないの?

フツーの実習よりも、「ふるさと実習」のほうが、大幅にメリットがあるという話なのかどうか。

で。

「ふるさと実習」には、メリットがいっぱいあると、日薬は言い張るわけですが。

メリットに挙げられていることは、「ふるさと実習」でなければ実現しない、ふるさと実習を行わなければ実現しないようなメリットなのでしょうか。

また、本当に、「薬剤師側からみたときの」メリットが挙げられているのでしょうか。

メリットだと日薬が主張することって、ものすごく、偏った前提での話かもしれませんよ~!

  ☆

○生まれ育った地域の医療及び医療提供体制を学べる

 つまり→ 生まれ育っていない地域の医療及び医療定提供体制を「学べない」。

○出身地の地域医療に貢献している薬局の業務を体験することで、学生の地域医療への関心を高めることができる

 つまり→ 出身地以外の地域医療に貢献している薬局の業務を体験できないので、学生の他地区の地域医療への関心を高めることが「できない」。

○自宅から通学することにより、肉体的、精神的、金銭的負担を軽減することができる

 つまり→ 自宅から通学することにより、肉体的、精神的、金銭的な負担を受けながら学ぶという社会経験の機会を喪失する。

 (それ以前に、「自宅から通学することが、肉体的・精神的・金銭的負担を軽減する」という根拠はなんでしょう? これら全ての負担が一斉に軽減されるとは限らないのでは?)

○実習生が過密な地域の解消につながる

  つまり→ 実習生が過密でない地域が、実習生がいなかったことで得られた「他の業務に費やす」時間・労力が失われる。受入のキャパシティがある場所に実習生がこない。

 (前提として、「過密な地域が悲鳴を挙げている」というのなら「過密な地域の解消」には意味がありますが、問題点はむしろ「過密でない地域に受け入れられる薬局がない」ということのようなので…どこがメリットなのか全然わからないです)

○実習生を受入れることにより、受入施設・支部(特に大学のない県)を活性化することができる

  つまり→ 実習生を受け入れなければ活性化しないような施設・支部ばかり(であると、日薬が考えている)。また、活性化しなかった(できなかった)場合、『地域で解決するカリキュラム項目』が実施できない可能性(デメリット)を考慮していない。

○大学と受入施設、支部が連携することにより、薬剤師の生涯学習の幅を広げることにつながる

 つまり→ ふるさと実習をしない施設・支部は、大学と連携せず、生涯学習の幅が広がらない(と、日薬が考えている)。ふるさと実習をしても大学と連携しない(できない)ケースを考慮していない。

  ☆

どうも、日薬が「メリットだZ!」と言っていることが、メリットだと明確には言えないことがわかってきました。

「日薬が論理的矛盾を抱え込んでダメージを受けたとしても、どうしても推進しなければならないほどのメリット」が存在しないのに、なんで推進しなきゃならないの?

提言自体、必要ないんじゃないの?

どうして、こんな提言をすることになったのか、そこんところを読んでみましょう。

  ☆

1.はじめに

日本薬剤師会では、薬学教育6年制決定後、薬局実習の受入体制整備を最重点事項の1つとして取り組み、12,000 人を超える学生を、全国すべての地域で受入れられる体制作りを目指してきた。そのために以下のような基本方針と重点施策(一部抜粋)を設けてきた。
*上記は「6年制長期実務実習の受入体制構築に向けた基本方針と今後の施策」
(平成17 年5月16 日作成)及び「長期実務実習受入体制整備に関する日本薬剤師会の考え方」(平成18 年7月12 日作成)からの一部抜粋

こうした方針を基に、都道府県薬剤師会等の多大なる尽力のもと、一歩ずつ体制整備を進め、初の実施となった平成22 年度の実習に関しては、大きなトラブルもなく無事終了することができた。

しかしながら昨年度(平成22 年度)の実態では、いくつかの問題点が浮かび上がってきた。特に学生の実習地域に偏在があり、更には、学生がふるさと実習或いは病院・薬局実務実習地区調整機構(以下「地区調整機構」)の区割における他地区での実習を希望しても実現できていない、という現状が認められた

そのため、今般日本薬剤師会では、ふるさと実習を希望する薬学生が、ふるさとでの実習が可能となるように、また、6年間にわたり整備してきた実習受入のための資源を有効に活用するために、今般、「薬局におけるふるさと実習に向けた提言」(地区調整機構の枠を超えた実習への提言)を行うに至った。

  ☆

はい、読みました。

「学生の実習地域に偏在がある」のは、当たり前なので、それがダメだと言い始めるのは、学生に対して「実習先は全部ワシらが決めるから、希望地なんか出すな」くらいの強い提言をしたあとにしていただきたいですね。

「希望地」を出せる制度なのですから、「人気がある場所」が生まれるのは当たり前。

また、多くの「キャパシティ」が用意できた地域が、多くの学生を受入可能なのも、当たり前。キャパシティのあるなしは、その地域なりの正当な理由があるのです。

なので、実習地域の偏在は、問題になりません。

一方、学生がふるさと実習或いは病院・薬局実務実習地区調整機構(以下「地区調整機構」)の区割における他地区での実習を希望しても実現できていないという点は、少しだけ、問題です。

「少しだけ」です。

だって、実習希望地を提出しても、そこから漏れる学生さんって、いますよね?

それが「普通」なのですから、「希望したからといって実現しないこともある」のは、当たり前。

読売巨人軍じゃなければ入団しない!という信念を貫きたい子は、浪人してますよね。それも自由。ドラフト…じゃない、「調整機構」という組織に身柄を委ねてしまった以上、受け入れるか、受け入れないか、二択です。

「他地区での実習を希望しても実現できていない」ということは、よーするに、調整機構が、調整の役割を果たしていないってことですよね。

調整機構が、ダメだっていうことで、いいんですよね?

それは、日薬が提言すれば、どうにかなるものなんでしょうか?

だって、薬学教育協議会の「病院・薬局実務実習中央調整機構委員会」の委員に、日薬からは生出副会長と森さんが出ているんですよ。

こーゆーのは、そこで主張すればいいことなんです。(この記事で書いた反論よりももっとエグい反論で叩きのめされることが予想されますが)

主張しても相手にされなかったとか、調整がつかなかったとか、いろいろあるのかもしれませんが、そういう代物を、世間の目に晒してどーするのかと。

『大半の人にとってはどーでもいいけれど日薬にとっては重要だという「問題点」があったから』という理由からの、

『ふるさと実習を希望する薬学生が、ふるさとでの実習が可能となるように、また、6年間にわたり整備してきた実習受入のための資源を有効に活用するために』

という(ワケワカラン)理由経由での、

調整機構同士は連携して枠をこえていかなあかんのじゃー!』という叫び。

あのねー。

いまさら、調整機構同士は連携して枠をこえて

そんなこと、最初っから、わかってたことで、そういう仕組みにしろよって言った人もいっぱいいたはずなんですけれど、日薬(実習担当はずっと児玉会長)が、現状の仕組みでいいってゴリ押ししたんじゃなかったんでしたっけ。ひとつの薬局で受け入れ可能な学生数の制限とか、日薬が言いだしたんですよね? カリキュラム実施に関する対応策も、グループ受入実習の否定も、日薬が言いだしたことですよね?

「地方が受け入れやすい環境づくり」のトライアルを、全部否定してきた日薬が、いまごろになって、『調整機構は連携しろ』『ふるさと実習がうまくいかないのは、調整機構のせいだ』って。

なんとゆーか、「お前が言うか!!!!(怒)」というツッコミを期待しているとしか思えない提言なんですよね、これ。

いえ、あるいは、もしかして。

この提言を、薬学関連諸団体に提出する前に都道府県薬に送ったのは、推敲依頼であったということかもしれません。

都道府県薬の偉い人たちが、『待ってください、こんな提言をしたら、日薬の過去の実習関連活動の大半を否定したことになりますよ!』と、止めてくれるほど親切だったら、よかったのですが。あの日薬定款案を素通しする人たちに推敲させるというのは酷ですよね。

もう、一般向けに発表してしまいましたからねー。扱いに困りますよねー。

あちこちの団体にこの提言を提出するたびに、まじめな顔して受け取った相手の心の中で、「ぷぷっ。薬剤師だめぽ」と漫画っぽく笑われる…そんなイメージを妄想しましたとさ。

  ☆

【おまけ】

「ふるさと実習」のデメリットかもしれないことの例

 出身地の周辺に、学生の親が影響力を持っているので、受入先が委縮する。

 父親or母親の「薬剤師」が受入先のやり方を批判しつつ怒鳴り込んでくる。

 地縁血縁の関係でトラブルが起こりやすい。

 実家の行事を理由にして歓迎会等のイベントを無視する。

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中医協:議事録がないまま一月後半。

中医協の会議が頻繁に行われています。

業界誌的なニュースは流れていますが、議場にいない人にとっては、開催資料くらいしか読めませんし、その資料をどのように料理して議論を重ねたのかもわかりません。

二年前は、議事録に沿って、年末から、あれこれ書いていました。

議事録自体、発言内容や口調を改竄して作られた、税金を使って書かれる「小説」なわけですが、それでも、なんとか、誰がどのような素敵な(あるいはアホな)発言をしたのかは確認できる仕様になっています。

ところが。

今回は、議事録、ゼロ。

誰が何と言ってどういう論理で決定に至ったのかが、全くわからないのです。

業界誌は、「○○と決まった」という記事づくりで、その議論過程が論理的だったかという点については全く関知しません。(正直、そういう記事を書きたい人たちが全員、会場にいる必要はないと思います。共用の録音機ひとつでOK。記者が委員や役人さんと顔見知りになっても、いいことないでしょ。それとも、ナニカアルノカナ?)

で、業界代表ですよという顔をして出席している委員の方々も、その情報公開については無関心。

例:日本薬剤師会(「議題Aに対して、業界としては意見αを出した。議論の結果、意見αは通らず、意見βになった」といった三行報告すら、12月・1月分はありません。(日薬雑誌は、1月に11月の中医協報告を載せる仕様です))

これでパブコメだの公聴会だのをやろうというのですから、驚くしかないです。

「周知徹底ができていない!!!」と、いろんなことについて文句を言う厚労省なのですから、周知徹底のために重要な「議論段階からの早期公開」を、率先してやればいいのに。

『何か命令だけされたけれど納得いかない!』という感情が、周知徹底を阻みます。

命令が生まれた経緯をまるで知らない中間伝達係が、現場に対して「上がやれっていってるんだから、やれよ! ほら、ここに書いてあるだろ! あ? Q&A? 上が出すまで、こっちが言えることなんてないよ!」と伝えるような『伝達講習会(周知徹底したことを『事実』としたいがために、だいたい強制参加)』を聞くのかと思うと、テンションサガリメデスヨ。

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「ちびまる向ちゃんD」へっぽこレビュー

このブログは、薬剤師倫理規定の擬人化をやっています。

擬人化といえば、あれです。

「鮠乃屋さんの新刊、キターッ!」

というわけで、

『ちびまる向ちゃんD』 ~A New Hope~

恒例へっぽこレビューですよ。

  ☆

【こんかいのみどころ】

 おねしょ教授が「はかせ」。

 教授ハアハア助教授がメガネ。

 おさんどん少女が働く。

 大金持ちがシャドーマンに魔法をかける。

 パキ子のモテレッチ。

 構造式自体が人に見えてくるトフラニールに萌え。

 主婦スキルレベル3なルジオミールに萌え。

  ☆

表紙は、いつもどおり、ごちゃごちゃといろいろな行動をしているのがポイント。

髪の毛を梳きながらエアゾール?を押しつけあってたり。

カネ持ちさんの両手がパキ子の腰の秘孔を直撃していたり。

とと美(トレドミン)がそれを見て赤面。赤面で原形をとどめない顔になっているのが表紙としてどうなのかという疑問は心の棚に。

見えないところではどんなアクションが繰り広げられているのかとドキドキ。

過去の表紙では「読者に媚びた目線を送っているキャラ」が、れきそたんくらいでしたので、今回のパキ子の媚び媚びな様子は、作者に愛されている証だと勝手に認定しておきます。認定はただなので。

  ☆

おそらく本の主役は、くぷれ。ルーク・スカイウォーカーさんです。

髪の毛にライトサーベルをさして回転させているのが、くぶれさんです。垂れた前髪が持ち手です。外れます。たぶん。

次の本?のEクラス(抗てんかん薬クラス)では、どのキャラがカーボン冷凍にかけられるのか、その次の本でくぷれの双子の妹だと発覚するのは誰なのか、いろいろ楽しみです(そんな設定はないし、くぷれの双子の妹は【禁則事項】だし。R体に別の活用法が見つかるというウルトラCを期待。S体の作用妨害作用を利用してなにかできないかな…)

準主役は、パキ、らぶ、ぞふぃーあたりかと思いますが、そっちのラインは主にらぶのせいで下ネタで固められている仕様。そこだけ竹内元紀が描いているのかと錯覚しました。部屋着(バラ錠)が全裸、一包化されるときも全裸、といったネタが出てきたらどうしようかと思っていましたが、それより酷い意味でエロエロなネタの連呼で、予想の斜め上でした。というか、失禁ネタが多いのを抗うつ薬らしいと読むべきかどうかで悩む読者が急増中な予感。

今回の本には髪の毛を黒で表現できるキャラがいないため、全面的にトーン処理です。服もがっちり貼り分けています。服のトーンなんてほとんど貼らない筆者の視点では、なんだか偉すぎです。

過去巻のA~Cのキャラもちょこちょこでてくるので、「参照しながら読む」という、マーベルコミックスの読み方と似たこともできちゃいます。ウルヴァリンが「昔、日本にいたときに…」と独り言モードに入ったときに「この背景に書いてあるおねーちゃんが、外国人おたくが日本最大の極道組織として認知しているヤシダ家のマリコ・ヤシダかなー」と脳内ツッコミを入れながら読むような感覚。シリーズ物は、このあたりが醍醐味ですね。

  ☆

筆者の「D」での推しは、とと美とるじ緒さん。

構造式に「△」を持つ、とと美。

構造式に「())」を持つ、るじ緒さん。

△は、クチの形です。

())は、花王のマーク(昭和23年ごろのもの)です。

そんなふうに覚えましょう。

  ☆

【おまけ】

そんな「D」も、通販が始まりました。

通販できるほどのマメさを備えているのがすごいです。

読んでみたい方は、「鮠乃薬品」さんで買ってくださいませ。

サンタさんやお正月さんからもらえなかった良い子は、開設者さんにお願いして、通販でPokemon Getだぜ♪

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よくわかる「日本薬剤師会代議員選挙」2012。立候補不可能。か(東スポ風)

あけましておめデパス!(便乗)

  ☆

みなさま、お手元の「日本薬剤師会雑誌平成24年1月号」をご覧ください。

いえ、本誌ではありません。

本誌についてきたペラ紙のほう、おそらく、バックナンバーに掲載されない部分のほうです。

はい、よろしいですか。

大きく、「代議員選挙告示」と書いてありますね。

選挙期日は、平成24年3月6日です。

では、説明不足すぎるペラ紙を、てきとーに読んでみます。

  ☆

1.選挙管理委員会が直接受け付けない

代議員選出数は、「別表のとおり」。同じペラ紙の裏側に載っています。

平成23年10月末日時点での正会員数に基づく計算で算出されたそうです。

たとえば、北海道が7、神奈川県が9、兵庫県が10、東京都が11、大阪府が12などとなっています。石川・福井・山梨・和歌山・鳥取・島根・徳島・高知・佐賀が1です。

で、立候補の届け出先は、「都道府県薬剤師会」となっています。

おや?

なにか、おかしな気がしませんか?

日本薬剤師会の代議員さんを決める選挙なのに、受けつけるのは、都道府県薬剤師会です。(選挙規程案がそうなっていて、今回の選挙はそれに即して行うということなので、そうなりますけど)

日薬会員の選挙なのに、いちいち都道府県薬剤師会を経由する理由がわかりません。

受け付けるだけですよね。日薬への直接提出では、なにがいけないのでしょうか。

おやおや。まさか、まさか。

ほら、選挙管理委員会の手に立候補届が届くまでに、立候補届の管理がどうなっていなければならないのかが、規程案には書いてないんですよね。

こういうものは、受付期間後には受け付けていませんよ、という証明が入ると思うんですが、そういった受付規程については、なにも記載がありません。

立候補者が定数に満たなかった場合は、定数に満たないことを知っている組織である都道府県薬剤師会が、あとづけで立候補者を確保したりなんてことが、ありえてしまうのでしょうか。ドキドキ。

  ☆

2.なんかいろいろ短縮している

(都道府県薬剤師会への)届け出期間が平成24年1月6日から平成24年1月26日(木曜日)であるのに、その書類をまとめて日薬に送付するだけの作業である『都道府県薬剤師会から日本薬剤師会代議員選挙管理委員会への届け出』の期間は、平成24年2月3日(金曜日)の必着となっています。

受け付けてから、日薬へ送致するまで、その間、7日。

木曜までに受け取った書類を、そのまま、日薬の選挙管理委員会へ送付するだけですよね。木曜の締め切り時間(不明)後や、金曜日の午前中にできる作業のような。

郵送でも翌週前半には届きそうですし、宅配便等を用いてもいいのですよね。

うーん。まあ、早ければいいというものでもないかも。どんな取り決めになっているのかを見てみましょう。

選挙管理規程案の第8条には、「立候補者は選挙期日の60日前までに都道府県薬剤師会へ提出」「都道府県薬剤師会は選挙期日の50日前までに選挙管理委員会へ送致」とあります。

ああ、なるほど。規程案では、10日間の猶予があるのですね。

でも、なぜか、締切日から「10日間」の猶予を認めていません。

  ☆

3.なんかいろいろ短縮している(2)

くりかえしになりますが、

選挙管理規程案の第8条には、「立候補者は選挙期日の60日前までに都道府県薬剤師会へ提出」「都道府県薬剤師会は選挙期日の50日前までに選挙管理委員会へ送致」とあります。

ちょっと、計算しましょう。

選挙日は、3月6日なんですよね?

選挙日が3月6日なら、逆算して、1月16日が50日前です。1月6日が、60日前です。

「立候補者は立候補締切日に正会員として在籍している者」ということです。

ところが、告示には、「被選挙人:平成24年1月6日現在の正会員であって、立候補締切日(選挙期日の40日前:平成24年1月26日)において在籍する正会員」と書いてあります。

今回の選挙の「立候補締切日」は、選挙規程案の第8条によれば、選挙日の60日前、つまり平成24年1月6日です。特例による締切日の変更に関する記載は、選挙規程案にはありません。そのあたり、なんとも不可解です。

選挙人(投票する側)の資格を「平成24年1月6日現在(選挙期日の60日前)の正会員」としていますが、

選挙規程案の第7条

代議員選挙の選挙人は、正会員とする。ただし、選挙期日の90 日前までに入会の承認を受けた会員でなければならない。

選挙規程案では「90日前までに」入会していればいいはずが、今回の選挙は、選挙規程案に即して(児玉会長・談)行われているはずなのに、「60日前までに」入会した正会員しか、投票権がありません。(1/16追記:「90日前までに入会していなくても、立候補&投票ができちゃいます」のほうが、ストレートな言い回しですね。)

  ☆

4.なんかいろいろ短縮している(3)

代議員選挙の告示の日付は、平成24年1月6日

選挙規程案の第6条。

会長は、理事会の決議によって、正会員に対し、代議員の選挙及び選挙期日を告示する。
2 前項の告示は、代議員選挙の
90日前までに発行する本会の会報又はホームページにより、これを行う。ただし、緊急を要する場合は、理事会の決議によって、別段の方法によることができる

ということで、告示日がずれるのは「緊急を要する場合」に該当すると考えて、問題ないとしても。

選挙規程案の第8条が決めている「60日前」「50日前」という部分に関しては、例外規定がないので、変更できないようです。

当然、選挙人の資格も、「90日前」という部分を変更できないはずです。

  ☆

以上、「なんかいろいろ短縮している」関係の疑問。

要するに、告示日を「90日前」から「60日前」にずれこませたことを受けて、選挙規程に存在しない「告示日に合わせた選挙日程」を組んでしまっているにもかかわらず、「選挙規程案に即して」なんていう言葉を児玉会長が挨拶文内で述べて、会員に対しての解説を省略している点に、大きな問題があるわけですね。

選挙管理規程案の第8条。

代議員選挙の被選挙人は、次の各号に定める者(以下「立候補者」という。)でなければならない。

(1)立候補者は立候補締切日に正会員として在籍している者とする。

(2)立候補者は、選挙期日の60 日前までに、所定の立候補届出書及び経歴書各1部をその属する都道府県薬剤師会に提出しなければならない。

(3)都道府県薬剤師会は、前項の届出書類を受理したときは、選挙期日の50日
前までに当該届出書類を選挙管理委員会に送致しなければならない。郵送の場合は、締切日の消印は有効とする。

2 選挙管理委員会は、立候補の届出を受けたときは、速やかに前項各号に基づく審査を行い、不備がないと認められた場合は、立候補者及びその属する都道府県薬剤師会に対して、立候補の受理を通知しなければならない。

3 選挙管理委員会は、立候補の届出の締切後、速やかに選挙区毎の候補者一覧表を作成し、正会員に通知しなければならない。

告示が、1月6日

「正式な」立候補締切日が、1月6日

「正式な」選挙管理委員会への立候補書類送致日が、1月16日。

さて、これを、どう考えればいいのでしょうか。

「正式」な日程のとおりなら、告示されてから、「都道府県薬から」立候補用紙を取り寄せていたのでは、もう間に合いません。

立候補用紙をダウンロードして、直接都道府県薬まで当日中に届けに行ける人だけが、「正式な」立候補の締め切りに間に合います。

1月6日付けで示された「日薬ホームページの立候補受付関連書類のページ」に置かれた書類をもとに、告示を正面から読むと、『告示日が立候補締め切り日』という事態になっているわけですね。

でも、そうじゃないよ、と。

今回の日程は、選挙規程案どおりではないよ、と。

それなら、

「選挙規程案に即して」いないのですから、それを明記しなければなりませんよね。

でも、そういった文言は、告示内にはありません。

告示内に、「今回の選挙日程に関する詳細は、以下の文書を参照してください」という文言もありません。

なので、ここで書いておきます。

詳細については、以下のページをご覧ください

http://www.nichiyaku.or.jp/press/wp-content/uploads/2012/01/120112_4.pdf

日薬の記者会見資料。平成24年1月12日発表。平成23年12月26日付。

おや? こちらの資料でも、きっちり、選挙規程案に「準拠」すると書いてあります。

「準拠」とは「きっちり守る」ということです。「だいたい合っている」ということではありません。

ということは、日程を短縮するのは「準拠していない」ことになりますから…。

あれれれれ?

「選挙規程案を参考にしつつ、日程等は短縮して」では、ないんですね。

薬剤師の日本語能力、だいぶ怪しくなってきましたよ。

  ☆

5.複数の県薬に入会している会員の扱いは?

大阪府に住居があって、東京都に単身赴任している薬剤師さんがいたとします。

両方の地域の薬剤師会に入ることはできますよね。

さて、その方が、日薬の代議員になりたいとして、立候補の届け出は、どちらにするのでしょうか。あるいは、両方にしてもいいのでしょうか。

また、そういった会員の「日薬会員」としての登録は、ひとつなのでしょうか、それとも、同一人物がふたつの会員権(投票権)をもっていることになるのでしょうか。

選挙規程案には、そのあたりの疑問を解決する項目がありません。

都道府県ごとに受け付けて、都道府県ごとに「不備のある無し」を判定するのですから、同一人物が複数の県から立候補していても、そのまま受理されてしまう可能性があるよーな気がしますけれど、それでもいいのでしょうか?

  ☆

6.「趣意書」は、どう扱われるのかな

立候補届と一緒に出す「経歴書」には、大学名と、220字の「趣意書」を書く欄があります。

まず、代議員になるのに、薬剤師会の正会員資格以外に、大学名が必要な理由がわかりません。東京薬科大学あたりだと、「なんだよ、ノブさんと一緒かよ」といった不可解な理由などで、受理されないのでしょうか。何の判断に使うのかわからないというか、「立候補者名簿に大学名を載せることで学閥的な投票活動を会員がする」ことを想定した情報は、いらないと思いますけれどね。

次に、「趣意書」は、どの程度、会員に公開されるのかな、と。どんな志で代議員になりたいのかって、けっこう大事ですよね。大学名は公開するのに趣意書の内容は公開しない…なんてことは、やめてほしいのですが。

もっとも、会長が決定する前から『児玉会長の補佐に頑張ります』なんて書いてしまうような趣意書も、世の中には存在したわけですが…、ああいうのも込みで、人物を判断するわけですよね。

  ☆

7.県薬が日薬に協力する義理はない

えーとですねー、

日薬は、県薬が全部の事務作業をやってくれるものとして、あれこれと勝手に書いているわけですけれど、これって、別に、県薬が「いいよ、やるよ。じゃあ、手数料として○○円くださいね。はい、契約書♪」といった形で受諾しているとは、とても思えないんですよね。

ということは、

「日薬が何か言っているけれど、別に協力しないのも自由じゃん。選挙規程案では、日薬の代議員選挙管理委員会が受け付けて開票を管理して投票の判定をして結果を記録に残すことになっているのだから、県薬がなにもしなくても、かまわないはずだよね」

という流れでも、何の問題もないわけで。(人間関係が面倒かもしれませんが、もともと自ら履行すべき職務を勝手に他人に委託しているのは日薬側なので、単純に、日薬側が県薬側を逆恨みモードで敵視するかどうかということですね。(1/16追記:もちろん、オトナだから、そうならないはず。と、言い切ってみたい誘惑にかられます))

第5条
選挙管理委員会は、次の業務を行う。
(1)選挙人名簿の管理
(2)立候補の受付及び資格審査
(3)立候補者の公示
(4)投票及び開票の管理
(5)投票の有効又は無効の判定
(6)選挙結果の報告及び選挙録の作成
(7)その他代議員選挙に必要な事項

別組織に事務作業を頼むのに、協力団体だからといってタダでやれというのは無茶苦茶ですし、団体によっては「いや、今、うちの代議員選挙もやっているから、とてもじゃないけれど事務のキャパシティがないよーっ」というときもありそうなのですけれどね。

あいかわらず、「県薬は日薬の下部組織」という考え方が、抜けていないようです。

  ☆

あれこれ細かい話を書いてみましたけれど、いまだに、末端会員に対しては、選挙の詳細が伝わっていないような気がします。

また、勤務薬剤師が参加しにくい選挙になっているのは、あいかわらずです。そんな逆境でも勤務薬剤師が立候補したら、投票する人、結構いそうかも。

今回の代議員選挙は、勤務薬剤師が日薬代議員として動いてもOK!と考えることのできる経営者がどれほどでてくるのかに、期待です。「地域医療に貢献します!」といったスローガンを大きく掲げている会社なら、薬剤師会や審議会への参加を快く受け入れてくれることでしょう♪

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JPALS:稼働前の感想。未来日記。

日薬の、生涯学習用ポートフォリオシステムが四月から稼働するようです。

いくつかの紹介記事を読んでいて、気になることがいろいろあるのですが、とりあえず本稼働前ということで、ほんの少しだけ感想を。

  ☆

1.JPALSっていったらThe Joint Precision Approach and Landing System (JPALS)らしい。

 JPALSというと、

 GPSの位置情報から、悪天候でも離着陸がスムーズ♪とかいうもののようです。

 「略語が同じだと紛らわしい」ですよね。

 Japan Pharmaceutical Association Life Long Learning Support Systemの略なら、別の略語もありえたのではないかと。

 「Pharm.L」とか。「薬剤師SS」とか。

 「JPA3L2S」、「じゃぱさんえるつーえす」とか。

 …あ、ごめんなさい、むりでした。略すの、むり。

 Nihon Yakuzaishikai Syougai Gakusyuu Sien Sisutemuを略して、

 「薬生姜」。

 生姜だから「ヤク・ジンジャー」と読んだり。

 薬ジンジャーだから「薬神社」と書いたり。

 なんだかマジメなひとから怒られそうなので、遊びはこのくらいで。

  ☆

2.「CLレベル」の導入

 「画面イメージ」に書いてあるだけなので、実際にどうなるのかはよくわかりませんが、

 「ぷろ☆すた」ことプロフェッショナル・スタンダードの表における「難易度」が、「CLレベル」と名前を変え、そのレベルに微調整を加えて登場です。

 そう。クリニカルラダーの「ジェネラリストとして要求するレベル」と、ぷろ☆すたの「自己確認のために勉強する際のおおざっぱな難易度」とは、イコールではありません

 「一般名に対応する後発医薬品について列挙できる(PS難易度1)」のように、「国家試験合格レベルのひよっこ薬剤師だよね」、と職位認定するには、難易度が高いものもあります。管理薬剤師でも、一般名対応で数十種類の後発医薬品が存在する現状では、厳しいチャレンジだと思いますし。ロキソプロフェンナトリウムの後発品名を挙げてね、と言われても、ケンタンとロキフェンとロキソマリンとEMECと、えーと、えーと…(←不合格)。

 「ぷろ☆すた」の難易度は、職位認定の「ジェネラリストとしての能力」に、対応していません。

 「薬剤師倫理規定を概説できる」が、「ぷろ☆すた」の難易度レベル1ですけれど、これをそのまま適用するのなら、六年制で実務実習を受けた薬剤師や、その指導をしていた薬剤師を除くと「薬剤師倫理規定を概説できない薬剤師」が大半である以上、かなりの人数の薬剤師が、クリニカルラダーのレベル1すらクリアできないということになります

 一方で、「ぷろ☆すた」難易度レベル5の項目に「医師法の重要項目について説明できる」とあります。それ、「ジェネラリスト」の薬剤師にとって、そんなにムズカシイことなんでしょうか。(クリニカルラダーの難易度として「5」といえるのかどうかというお話なので、これはすでに微調整されているかもしれません)

 「医療連携」である「3.患者の利益を最大限守るために、重篤な副作用や相互作用について理解する」というカテゴリのなかで、医療スタッフとの情報交換を「ぷろ☆すた」難易度レベル2に設定しているのですが、相手の身分法上の「できること、できないこと」を知らないのに情報交換して連携って、「ジェネラリスト薬剤師」を名乗るのなら、ありえない展開でしょうし、微調整されて「CLレベル1」になることを期待。

 そんなわけで、微調整が加わる展開は、良い話なのですが。

 「薬剤師倫理規定」擬人化のブログとしては、一ヶ所だけ、どうにも納得できない部分があります。

 「薬剤師綱領を概説できる」のCLレベルが「3」で、

 「薬剤師倫理規定を概説できる」のCLレベルが「2」なんですよ。

 逆じゃないのかなー。

 薬剤師綱領って、書いてある内容は「目的」で、それと同じことを言い方を変えて書いてあるのが、薬剤師倫理規定の「前文」なんですけれど。

 単純化するなら、「目的」単品と、「目的」に「行動指針」がくっついているセットとがあって、後者のほうが「かんたん」だと言い張っているのが、このCLレベルってことで。

 「先に目的と行動を理解した。完璧だ。では、これから、目的を理解しよう」なんていうセリフは、どんなアホキャラでもギャグ漫画でなければ言わないわけですが、そういうことを、平気で言っちゃったことになるんですよね、これ。

 「どこをめざすのか」が先で、「じゃあ、そのために、どうするのか」が後。

 四月からの本稼働でどういった「CLレベル」が展開されるのかは謎ですが、現在公開されている画面イメージを前提にするなら、

 薬剤師綱領と薬剤師倫理規定の「CLレベル」は、改善してほしいです。ぜひ。

  ☆

【2の補完】

※ 「ぷろ☆すた」難易度レベル5にあるような「未知(未経験)の症例に対し、知識と経験と最新の医薬品情報に基づいて、具体的方策を提案できる」「医薬品適正使用の観点から、未知(未経験)の症例に対する薬物使用に関する最善の策を、知識と経験に基づいて提案できる」「相互作用と副作用の観点から、未知(未経験)の症例に対する最善の策を、知識と経験に基づいて提案できる」といった項目まで、383項目を全部含めて「CLレベル」を構築することは明らかに「ジェネラリスト」の認定としては不適切かと思いますけど、生涯学習委員会ではどんな議論をしたのでしょうか。

  ☆

3.過渡的認定でレベル5の薬剤師がいたら、その薬局はアブナイ。

 誰が言い始めて誰が賛同したのかは知りませんが、

 「15年以上、薬剤師免許をはく奪されていない人」と「薬剤師認定制度認証機構の認証した生涯学習制度の実施母体の認定を受けている人」は、いきなりレベル5なのだそうです。

 この制度を考えた人、再考しないのかなぁ…。

 こんなアホ要件で過渡的認定なんかやったとたんに、この職位認定の価値は、ほぼ、ゼロですよ。

 だって、この要件だと、「実務経験が15年ある」あるいは「日本薬剤師研修センターのシールをいっぱい集めた」というだけで、レベル4までの重要な項目を一切チェックしないままに『管理薬剤師相当のジェネラリストである』と認めることになりますよね。

 『薬剤師倫理規定を概説できる』とか、飛ばされちゃいます。

 また、各認定プロバイダの認定内容はバラバラなのですから、それらをひとまとめにして過渡的な職位認定要件にしてしまうのは大問題です。あちらはあちら。こちらはこちら。

 「日本薬剤師研修センターの認定はたいしたことないけれど、○○の認定はハイレベル。じゃあ、日本薬剤師研修センターの認定は過渡的認定要件から外そう」といった仕分けが日薬にできるはずがありません(それをやったら、日薬が研修プロバイダの優劣を公式に認定することになる)から、『薬剤師認定制度認証機構の認証した生涯学習制度』の『実施母体』の認定を全て「同じレベル」とみなす、非常におかしな認定になってしまいます。(注:例文なので、日本薬剤師研修センターの認定が本当にたいしたことないのだと錯覚しないこと。これは、「お約束」というアレです)

 「居酒屋店員レベル5」なんてものがあったとして、『居酒屋に15年以上勤めているか、様々な居酒屋組合の認定のどれかに合格していれば、過渡的に居酒屋店員レベル5にします』と言われるようなもので、居酒屋組合の中に「あきらかにゆるい認定」があったとしても、関係なく平等に扱ってしまうわけですね。

 さらに。

 薬剤師の生涯学習制度の「認定制度の認証」を行うのが薬剤師認定制度認証機構なのですが、ここで過渡的認定の条件に書かれている「制度の実施母体の認定」が、薬剤師認定制度認証機構に認証された認定である必要はなさそうなんですよね、これ。だって、実施母体は、認証された以外のいろいろな認定をしても、いいのですから。

 薬剤師認定制度認証機構は「制度」を認証するのであって、「制度を実施している母体」が良いとか悪いとかいう話はしていないわけで…。慶応義塾大学薬学部の実施している制度のひとつを認証しているからといって、慶応義塾大学薬学部の行う認定全てが素晴らしいと言ったりはしないし、慶応義塾大学薬学部が、認証を受けていない東京薬科大学薬学部や東京理科大学薬学部と比較してスゴイと言ったりもしないはず。

 「制度の認証」と「母体の認証」を混同しているような気がするのが、とても心配。

 うーん。

 同じ「レベル5」であっても、『いや、どうみても同じ程度の職位レベルはないっしょ』という方が参入しますよね、これ。

 なんとゆーか、

「もう既に十分に自己研鑽をつまれた方」なんて人が存在しない職能だということを、理解していないようで。そんな方がいらっしゃるのなら、そもそも「生涯学習」なんて概念は、いらないでしょ。

 学んでも学んでも、まだ学ぶことがあって、学びなおすことがあって、だから、生涯学習なんですよね? 15年で、もうOK? 認定薬剤師になったら、5~6年で、もうOK? 「十分に自己研鑽を積まれた方」になってしまいますか?

 「ポートフォリオをたくさん提出した」という「自己研鑽の証拠の絶対量」部分を重視するというのですから、過渡的認定の要件が「ポートフォリオをたくさん提出すること」だというのなら、わかります。一気に30本のポートフォリオを提出するとかね。

 「二年間のポートフォリオの提出数が12本に満たない場合はレベルダウン」「三年間のポートフォリオの提出数が18本に満たない場合はレベルダウン」といった仕組みにしているようですから、最初から三年分以上のポートフォリオを提出することで、すくなくとも初年度でのレベルダウンはありえない状況をつくらないとね。

 ポートフォリオの本数を重視している癖に、1レベルあげるのに1年間待たなければならないという仕組みが変なので、それをやめれば、「過渡的認定」などという制度そのものが不要になります。

 Facebookやブログなどで年間に100本以上の記事を書いている薬剤師あたりは、その中からテキトーに「ぷろ☆すた」の項目に合致する記事をピックアップして、urlだけ書いて日薬に提出してもよさそうですけれどね。(とはいってもポートフォリオの書式に合わせるのが意外と面倒な気が…)

 『ポートフォリオという「自己研鑽の証拠(っぽいもの)」の提出の積み重ねに大きな価値を見出す認定なら、過渡的認定においてポートフォリオの(レベル4までの累積相当の)大量提出を求めるべき。そうでないなら、過渡的認定者の価値はゼロ。積み重ねがないのだから、当然』という話ですが…。

 制度の稼働から四年たっていないのに「わたし、CLレベル5です!」なんてことを言っている人たちを見るたびに、『こんな薬剤師がリーダーの薬局は、アブナイ』と(筆者は)思うことにします。

  ☆

4.本数重視だけではジェネラリストは養成できない。

 ジェネラリストを認定するのですから、ポートフォリオの内容が偏っていてはダメだということになりますよね。

 このブログのように、「倫理関係と社会薬学ばかりで、薬理の話が全く出てこない」といった状態では、ジェネラリストとしては、ダメですよね。

 だから、そういう偏ったポートフォリオが何百本と提出されても、「はいはい、貴方がそこを趣味として頑張っているのはよくわかったから、他の『ぷろ☆すた』の項目を提出しなさい」と要求するシステムでなければ、ダメということ。

 でも、四年間で、たったの24本のポートフォリオでも良いのだそうで。それで、レベル5。

 24本のポートフォリオで、勉強の偏りを見抜けるのでしょうか。

 そのあたりの「仕組み」が欲しいところ。認定の際に試験をやるからOK♪というものではないでしょ、と。

 プロフェッショナル・スタンダード(ぷろ☆すた)を半分クリアするだけでも、100本くらいのポートフォリオが必要だと思いますけれど、そういう努力は求めないのでしょうか。

  ☆

5.「レベル6以降でスペシャリスト」というマヌケ設定。

 「専門的に掘り下げる」ことは、ジェネラリストとしてのレベルが著しく低くても、できるんです。

 大学教授はジェネラリストでしょうか。

 【「ジェネラリストとしては全く使い物にならないけど、ものすごくスペシャリストである」という存在は、ジェネラリストとしての「職位」上は、管理薬剤師相当の職務を任せるわけにはいかない】ということを明確にしなければ、この認定は無意味です。

 「ジェネラリストを土台にしてスペシャリストを目指す」のは、「レベル5」までのどの段階でもできるわけで、それは決して「レベル5より上の存在」ではありえないのです。

 「レベル6以降でスペシャリスト」は、「ジェネラリスト養成・認定」とはどういうことなのか、全くわかっていない人の考え方です。

 『ラダー』をイメージし過ぎです。

 「情報量が少ない地域」から、レベルが上がるごとに「情報量の多い地域」に引っ越していく過程を想像してみればいいのに。

 情報量が少ない地域では、それほど多くの問題解決処理を要求されないけれど、情報量の多い地域では、多くの問題解決処理が要求され、それを処理できる能力がなければ生きていけない。

 でも、それぞれの土地の地下に眠っている「専門的」な資源は同じなので、どの土地にいても、地下に掘り進むことはできる。

 『はしご』でなければならないというのなら、各段から「横」にのびる板が、専門。

 はしごの段の上に向って伸びていく専門なんて、ないんですよ。

  ☆

6.「管理薬剤師」がゴールになっている不思議

 レベル5だと、管理薬剤師相当なのだそうです。

 でもね、「管理薬剤師」 だと、もう、そのジェネラリストレベルは、全員一定になってしまうのでしょうか。

 「ジェネラリストレベルが、もっともっと高い管理薬剤師」というのも、存在できるはずなのですが。

 「レベル5以上レベル9までは管理薬剤師相当」でも、いいじゃないですか。

 管理薬剤師レベルのスタートラインにたったら、急に、「ここより上はスペシャリストを目指せ」という考え方って、なんだかおかしい気がするんですよね。

 たとえば、「日本薬剤師会の考え方としては、独立してジェネラリスト開設者になるような薬剤師(児玉会長がインタビューで話しているような「理想的薬剤師」ですよ♪)は、CLレベル8くらいは欲しいよね」といった姿勢だって、示せると思うんですよ。

 なにしろ、経営や地域貢献や政治など、「ジェネラリスト薬剤師」として身につけておかなければならないことが、たくさんあるのですから。

 もちろん、経営のプロフェッショナルという言葉の通り、ジェネラリスト薬剤師としてはCLレベル1であっても、経営という専門性においてものすごくスペシャリストである開設者という存在も、ありですよね。

 「プロフェッショナル・スタンダード」だけでは、「ジェネラリスト」を表現しきれないのではないですか? という話です。

  ☆

と、まあ、いろいろ妄想してみましたが、実際の稼働時にはあれこれと手直しが入っているものと思います。

今回の未来日記で書いた問題点etcが、当たっていないことを祈ります。

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『特定看護師.net』の妄想が神すぎる件。

【「特定看護師」についての情報をまとめた便利サイト】のふりをした架空情報拡散サイト『特定看護師.net』をのぞいてみると、妄想力が高めのネタ満載でしたので、とりあえず、ちょっとだけ紹介します。

  ☆

特定看護師制度の目的は何?

特定看護師制度を導入する目的にはどのような事があるのかご存知でしょうか。

わかりやすく説明をすると、特定看護師が導入されれば、医師の医療行為の負担軽減となり医師不足を解消することができるのではないかと言われています。

それ以外にも、患者・医師・看護師すべてにおいてメリットとなる部分もあり、導入する事によって医療現場の苦労や負担を減らすことができるのです。

安全に行う事ができ、安心して特定看護師に診療してもらうことができれば言う事はありません。

ですが、経験を積んでいる医師でも稀に失敗やトラブルをしてしまう時代です。ということは、ある程度経験を積んでいる者しか特定看護師になることができなくても、医師のような確率でトラブルや失敗を抑える事ができるかと言えば一概にできると答える事ができないのも事実です

目的のみを見てみれば、特定看護師は歓迎されなくてはいけないのですが、実際にはそうではありません。特定看護師ができることを懸念している医師、また看護師が多いのです。

特定看護師を導入する目的が明確になっていたとしても、実際にどこまで仕事を担ってもらうのか、またどの範囲の医療行為なら特定看護師に任せても安全なのかを良く検討していく必要があるのです。

看護師が不足している中で特定看護師を導入するということについても目的が何なのかわからない方が多いのも事実です。

多くの方に理解をしてもらうことが、今後話を進めていく中で大切になってくると言えるでしょう

(引用おわり)

  ☆

「特定看護師(仮称)の目的」という話一つ抜き出しても、間違った内容だらけです

なにしろ、解説すべき「目的」が違うのですから。

このサイトでは、導入の目的として、「医師の医療行為の負担軽減となり医師不足を解消」「医療現場の苦労や負担を減らす」という二点を挙げています。

書き方が「と言われています」などという匿名系の書き方なのですが、このサイトの書き手がそう思っているだけのことです。実際にそういった意見を言い続けている方もいることはいますけれどね。あの人とかあの人とか。でも、その意見は、すでに議論の中で何度も否定されています。「と言われている方も中にはいます(けれど、相手にされていません)」という書き方にしないことで、まるで議論の主流派の意見であるかのように印象付ける手法。騙される人、多そうです。

(一応は)議論の結果?である公式書類「認証制度の骨子案」での、「目的」が、どう書いてあるのかを読みましょう。

骨子案より引用↓

【背景及び目的
医療現場における患者の高齢化や医療の高度化・複雑化に伴い、高度かつ専門的な疾病の治療に併せて、療養生活の質を向上させるための専門的なケアを安全かつ効率的に患者に提供するために、「チーム医療」の推進が必要不可欠となっている。
「チーム医療」の推進に当たり、看護師の役割は重要であり、例えば、高い臨床実践能力を有する看護師が、患者の状態を総合的かつ継続的に把握・評価する看護師の職能を基盤として幅広い医行為(診療の補助)を含む看護業務を実施すること等が求められている。
しかし、診療の補助について、個々の医行為がその範囲に含まれるか否かが必ずしも明確でないことから、特定の医行為(以下「特定行為」という。)が診療の補助の範囲に含まれることを明確にするとともに、その実施方法を看護師の能力に応じて定めることにより、医療機関等において医療安全を十分に確保しつつ、適切かつ効率的に看護業務を展開する枠組みを構築するため、保健師助産師看護師法(昭和23年法律第203号)の改正を行うこととする。

引用おしまい。

はい、『特定看護師.net』に書いてあることが、目的の段階から間違っていることがわかりますよね。

「医師の医療行為の負担軽減」は、目的にしません。

「医師不足解消」につながることも、目的にしません。

「医療現場の苦労や負担が減る」ことも、目的にしません。

これは、そういう制度です。

「看護師という専門職の職能範囲・責任範囲をより明確化すると、チーム医療が推進するかもしれない」という話です。

「現状で看護師の大半が日常業務であると認識して行っている行為」を整理することによって、

1.看護師の任務のひとつである「診療の補助」を、医師の指示のもと、堂々と行う。

2.「診療の補助」の範囲外の行為は、医師の指示があっても、絶対に行わない。

という線引きをするのが、基本。

線引きをしたうえで、「診療の補助」にあたる堂々と行える部分の中で、「医師が直接指示をしなくても、プロトコルによって事前に医師の指示を受けた状態ならば、診療の補助をプロトコルに沿って自律的に行う権利をもつ」人を、認定しましょうかね、というのが、特定看護師(仮称)制度。プランをつくるのは、必ず、医師。その運用の仕方に「リアルタイム指示」が必要なのが普通で、「指示書に沿って自律」が可能なのが特定(仮称)。

「看護師さんの場合、分担範囲と指示内容と指示の運用法とが明確化すれば、チーム医療が進んで、【より安全で効率的な医療(目的)】が達成できるかもね」という流れです。

明確化していく流れの中で、「これは他の専門職にやってもらおう」「これは看護師がやろう」「これは医師がやらなきゃダメでしょう」という整理もしましょうね、と。チーム医療全体の中で看護師さんだけ別個でワーキンググループを作った大きな理由って、『医行為』と『診療の補助』の整理だったはずなんですけれどね。

  ☆

『特定看護師.net』からの引用文を、別の角度からみてみます。

目的を取り違えていることから生じている…だけにしては、妄想全開な主張の嵐です。

>安全に行う事ができ、安心して特定看護師に診療してもらうことができれば言う事はありません。

いえ、診療は、医師にしかできません。

どさくさにまぎれて、「診療の補助」が「診療」に置き換わっています。

更に、「言うことはありません」と明言できる理由が、全くわかりません。

>ですが、経験を積んでいる医師でも稀に失敗やトラブルをしてしまう時代です。ということは、ある程度経験を積んでいる者しか特定看護師になることができなくても、医師のような確率でトラブルや失敗を抑える事ができるかと言えば一概にできると答える事ができないのも事実です

前段の話が「特定看護師に診療してもらう」話題なので、そこから繋がっているこの部分は、「医師も『診療』で過誤があるように、特定看護師(仮称)も『診療』で過誤がありうる」という主張ですよね。

えーと…。

医師以外は診療を行いませんから、この仮定および比較自体がありえません。

「医師のような確率」以前に、0%です。診療しないのですから。

目的のみを見てみれば、特定看護師は歓迎されなくてはいけないのですが、実際にはそうではありません。特定看護師ができることを懸念している医師、また看護師が多いのです。

このサイトが主張する「目的」が間違っているのですが、間違っていることに気づいていないので「歓迎されるはずなのに、なんで歓迎されないんだろう!」と言っています。

しかも、「誰に」「歓迎されなくてはいけない」のかが、書いてないあたりが、いや~な感じ。

>特定看護師を導入する目的が明確になっていたとしても、実際にどこまで仕事を担ってもらうのか、またどの範囲の医療行為なら特定看護師に任せても安全なのかを良く検討していく必要があるのです。

「任せて」しまうわけではありません。

指示書にあたるプロトコルが先にあります。

しかも、「診療の補助」の範囲内での行為しか、行えません。

そして、「診療の補助」の範囲内の行為は、看護師であれば、医師の指示のもと、全員が行える(法的に問題がないという意味で。実際にできるかどうかの判断は医師がします)ものです。

特定看護師(仮称)しか行えない「診療の補助」は、存在できません。(名称独占ではないから。この議論の基本中の基本)

看護師が不足している中で特定看護師を導入するということについても目的が何なのかわからない方が多いのも事実です。

こう書いている当人が、「目的が何なのかわからない」方なのも事実です。

※なお、「~も事実です」という語尾は、事実ではないことを事実であるように見せかけるときや、論旨に関係が薄い事象によって論旨を補完強化しているかのように見せかけるときには有効な語尾です。

>多くの方に理解をしてもらうことが、今後話を進めていく中で大切になってくると言えるでしょう

このように主張している方の理解が間違っているという悲劇。

間違った理解を拡散していくことを「大切」と言い切られてしまうと、がっかりです。

勝手に妄想した架空情報である「目的」を、多くの人に理解してもらうことなどが、「大切になってくるとは、とても言えません」。

正しい目的を、「特定看護師.net」の管理者が理解することは、大切ですけれどね。

  ☆

今回はここまで。気が向いたら、他のページについても書きます。

目的の段階から取り違えているサイトの言うことですから、全体的に間違ったことしか書いてないのですけれど、こういうサイトの文章を読んで分かった気になってしまう読者が架空情報を拡散してしまったとすると、これ、かなり悪い影響を世間に与えているのでは?(ダメな記者やダメな学者は、こういうサイトの文章をそのまま信じて記事にするんでしょうね)

「特定看護師『転職』ナビ」なんて書いてあるので、このサイトが一般看護師と特定看護師(仮称)の違いを理解していない(あるいは、わざと誤認識させようと努力している)可能性も大。

とりあえず、「このサイト{特定看護師.net}における『特定看護師(仮称)』関連の文章は、架空の情報、フィクションです」というキャプションを入れてほしいなー、と思いましたとさ。

  ☆

注:議論の流れ次第では、このサイト「10しす」における特定看護師(仮称)関連の文章のあれこれがフィクションになる可能性があります。ご注意ください。

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