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TPPな話。

日本薬剤師会は、TPP交渉参加に反対のようです。

正確に言うと、「国民皆保険制度について保持するという明確な保証(=交渉方針)を提示しろ。提示できないのなら、反対」です。

TPP交渉参加の賛成/反対の話は、

「なんとなく仲良しな国同士が集まった枠組みに入る」点で、だいたいの人が賛成で、

「関税撤廃」な点でも、だいたいの人が賛成っぽい。

反対の理屈はいろいろ(正論からアホな論まで)あれど、

賛成派といわれる人たちは

「反対派が反対する部分に関しては、交渉で拒否すればいいんだ」

という殺し文句によって、理屈以前に、全否定する話をします。

この殺し文句の前提は、「政府が、しっかり、交渉する」という一点。

賛成派の人が直接交渉にかかわる機会はほとんどないでしょうから、賛成派の人が「交渉で拒否するぜ」といくら言っても、その交渉の主体は「今の政府」。

でも、「政府が、しっかり、交渉する」ということを保証するものって、なんでしょう。

「前の時は大丈夫だった」と言われても、たまたま、前の時の政権が大丈夫だっただけですから、今の政権・今の官僚が大丈夫という保証にはなりません。

賛成派の方が、いくら「俺が保証する」と言っても、近所のおじさんが「俺が保証する」と言っているようなものですから、「政府が、しっかり、交渉する」保証にはなりません。

そんなに強硬でない反対派は、「賛成派が言っているような【政府が、しっかり、交渉する】という前提事項が事実なら、政府が、それを明言し、具体的に書面で提示してくださいな。そこまでしたら、とりあえず、信用しますよ」と述べています。

それに対して、政府の反応は、「だんまり」。

もともと反対派の頭には、「今の政府が、しっかり交渉をすることなんて、ありえない」という考え方があるのに、何の反応もしなければ、「ああ、やっぱり、今の政府は、しっかり交渉をするだけの能力がないんだな」と思われます。

信用がないのです。

信用がないから、せめて、信用できるように、証文をくれ・・・って、ようするに、あれです、戦国時代の、あなたの村には攻め込まないよという、あれ。あれも、かなりの確率で、反故にされたわけですが・・・。

おそらく、つきつめたら、賛成/反対の根拠は、ただひとつ。

「今の政府の交渉能力を信用しているかどうか」。

今の政府の交渉能力を信用していないのに「賛成」と言う人や、今の政府の交渉能力を信用しているのに「反対」という人は、正直、よくわかりません。

日本薬剤師会が日本医師会の横で「基本的に、はんたーい」と言ったのなら、日本薬剤師会は「今の政府の交渉能力を信用していない」ということなのでしょう。

賛成派も、反対派も、エライ人たちは、【今の政府の交渉能力は信用できる/できない】と明言しませんが、根っこは、そういうあたり。

賛成派の殺し文句にはもうひとつあって、「その項目は、現時点では交渉の項目になっていない」というセリフがあるのですが、これは、交渉参加表明から交渉開始までの半年の間に、「日本が参加するらしいぜ。じゃあ、日本の参加を前提にした項目を新設しようぜ」という話になる可能性の高い低いにかかわらず、「仮に新設された場合に、今の政府の交渉能力で事態を改善できるのか」が話のポイント。結局、また、「今の政府の交渉能力を信用しているのかどうか」の話になります。

「今の政府の交渉能力を信用できる」と言い切れる人たちが、その絶大な信頼感の理由を、わかりやすく、納得できるように語ってくれると、いいのですけれど。

  ☆

【おまけ】

そういえば、日薬の今の執行部に対する代議員さんたちの信頼感(すくなくとも、あの定款に心から賛同できるだけの信頼感)って、どのあたりからきているのでしょうね?

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