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2011年9月

「もし日本薬剤師会の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」20

「もし日本薬剤師会の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」

第二十話:アポ子は全体の総和を大きくすることを考えた

 自分の部署が楽しい。

 他の部署は真面目で、そのままでもよさそう。

「よし、ほっておこう!」

 …あれ? これでいいのかな。

 帝夏アポ子が(前回)疑問に思ったこと。

 その答が、ここにある。謎の黄色い本の中に。

 ピーターの言葉を借りるなら

『リーダーが第一に考えることは、「全体最適」である!』

 自分が重視する分野だけに特化させる「部分最適」ではなく、「全体最適」を目指せと、ピーターは言う。

 要は、川島海荷さんが飛びぬけているけど佐武宇綺ことうっきーのほうが気になる9nine(合唱ダンス)よりも、ももクロZ(アクロバット芸人)やアイドリング!(青汁と赤タイツ)を目指せということか。それともメンバーを覚える気に全くならない制服向上委員会(脱原発の歌)までいかないとダメなのか。

 ピーターは『全体最適』の例として、バックグラウンドにこだわらないことを挙げている。

 バックグラウンドにこだわるのは『部分最適』なのだそうだ。

 ということは、所属プロダクションがバラバラのほうがいいということか。

 エイベックスのみのスーパー☆ガールズとか、765プロダクションだけのアイドル@マスターとかは、アイドル界全体からみたら部分最適で、全体の総和には役立っていないのだろうか。

 アポ子は、部署リーダーである副会長のナナミが担当する事業の一部を改革中。ナナミ担当の事業にかかわってきたメンバーだけであれこれ行うことは、全体の総和を増やすことに貢献していない…?

「うちの部署だけ楽しいということはっ、部分最適の追求になってるってことだーっ」

 まあ、もともと他の部署に多くの経営資源が投資されていて、ナナミの担当部署だけ極端に資源不足だった可能性もあるので、言いきってしまうのは、少し早い。

 トータルバランス。

 打開策は、ある。

 キーワードは、「意見交換」。

 相乗効果は、意見交換を通して生まれるのだと、ピーターが言っている。

 勤務時間を避ければ、いくらでも意見交換の場はつくれる。

 場を作ったら、次は、どうするのか。

 ミッション・インポッシブルだ。

 いや、インポッシブルはいらない。ミッションだ。

 任務・使命・目的。せっかく集まるのだから、ネタが大事。

 このときのネタには、新鮮さは必要ない。

 必要なのは、ニーズを基にした、『永遠に解けないパズル』。

 業務拡大、新しい隙間を作って埋める。

 正しい解答のない課題であり、かつ、課題に様々なアプローチができるものなら、ミッション設定はバッチリだ。

 「怪盗ルパンとシャーロックホームズが対決するならどんな展開がいい?」

 「パーティーで、もっともモテる方法とは?」

 「土方さんと原田さん、どっちをとる?」

 どれも難問だ。永遠に解けないパズルだ。

 しかし、それだけではだめなのだ。

 ピーターは、「良いミッション」にもこだわる。

1.「できる」こと
2.社会に「よい」こと

 この二つが入っていないミッションは、ダメなのだ。

 まとめると、

 『採算が合っていて、自分より優れた適任者がいないときに、どの程度開拓するのかというゴールを見据えながらつくるのが、ミッションである』

 …ミッションをつくるのって、面倒だ。

 世の中には、自分よりも優れた適任者が大盛り山盛りでいるのだから、めったなことではミッションをつくる状況にはならないはずなのだが、「適任者」を決めるのは、「その人の肩書」であることは、おさえておきたい。

 自分が「長」とつく肩書きの持ち主になったときに、「自分が最も優れた適任者である」ことを、まわりが認識するのだ。まわりは「誰が最も優れた適任者であるのか」を知っているので、頼まないとミッションをつくってくれない。

 面倒でも、やるしかない。

 「長」は、ミッション作成とセット販売なのだ。

 予算内で、社会の役に立つ仕事を作り出す。

 家庭の長たる主婦は庭を手入れし花を育てて道ゆく人を楽しませようと工夫する。社長は会社の維持と社会貢献のバランスを模索する。会長はハマちゃんと釣りに行く。参謀長は特訓を開始する。副長は隊内の規律維持に必死になる。総長は羅刹隊を操る。航海班長はワープの準備。工場長はアステロイドリングにエネルギー吸収装置をセット。獄長はカサンドラ伝説、コック長はセガール拳伝説。

 じゃあ、「長」がつかない肩書きの方たちはどうなのか。審議官,監理官,参事,主幹,主査、主任、理事。彼ら彼女らは、ミッションをつくらないのか。つくってないような印象しかないのはなんでだろう。「長」のつくったミッションを引き受けて、その実現にむけて頑張る人というイメージなら湧くのだけれど。

 まあ、とにかく、最初の疑問は、なんとなく解決しそうだ。

 「全体最適実現のために意見交換を行い、その際にミッションを提示して目的の統一をはかるほうが、部分最適(あるいは部分劣化)のままよりはピーターっぽい」という結論。

 あとは、各部署のリーダーを、どうマネジメントするか。そして、ゴールの設定を徹底させるか。

 黄色い本を片手に、アポ子はセカンドステージのゴングを鳴らすのであった。

  ☆

つづくかもしれない

  ☆

今回の言葉
 「永遠に解けないパズル」

 永遠のパズルといえば橘いずみで、橘いずみといえばポンキッキのお姉さんで「とんがり体操」の人で、とんがり体操といえば振付が鳥獣戯画で、鳥獣戯画といえばマンガ「だぶるじぇい」で、「だぶるじぇい」といえば仮面ライダーW&J(ジャッジ)で、Jといえばマッハパンチで、マッハパンチといえばサワムラーで、サワムラーといえば浅見光彦かセクスィー部長で、セクシィー部長といえば島耕作で、島耕作といえば…

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WPD。

9月25日は、世界薬剤師デーです。

覚え方:1890年に「スティール・ボール・ラン」レースがスタートした日。

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実録もの風味の、仁義なき戦い サークル頂上決戦。

えーと、今回は、古いニュースを参考にしてはいますが、完全にフィクションです。

  ☆

♪ちゃららーん、だだだだだだだだだ…

「コント 仁義なき戦い サークル頂上決戦」

(キャスト)

 会長(タカシ)

 副会長(アキラ)

 前会長(トシオ)

 ピエロ三人衆(ヤス、タツ、ヨシ)

 THK6(トーホクシックス)

 端役:数名

 666人を代表する人たち:百人くらい。

  ☆

(開幕)

どこかの街並み。

連れだって歩く、タカシ(会長)とアキラ(副会長)。

タカシ「(櫛で髪を整えながら)いやー、今日もいい天気じゃのう」

アキラ「(落ちてくるメガネを気にしつつ)いやー、タカシさんのいうとおり、ワシら、日頃の行いがいいですからねー」

タカシ「これも人徳っちゅーやつや。わしら、人相的にイケメンボーイズじゃき」

アキラ「まったくでやんす」

機嫌良く会話する二人の前を、三人組がふさぐ。

ヤス「おうおうおう。タカシ。ひさぶりやな。アキラもか。アキラは、あいかわらずタカシの腰ぎんちゃくかいのぅー」

アキラ「ふん、タカシさんはなー、世界腰ぎんちゃくにつきたい男ランキングで、常にナンバーワンの色男なんじゃいっ。タカシさんも、ワシのことを、世界一腰ぎんちゃくにつけたい男として認識しているんじゃいっ」

タカシ「正直言うと、おまえ役立たずの足引っ張りだから、おまえが側にいるだけで優秀な連中が逃げていくし、踏んだり蹴ったりになりがちなんだが、まあ、この際仕方がない」

タツ「おまえらホントに仲が良いのぉー。で、タカシー、おまえ、NMB(なんば)におったころ、NRA(なら)のアキラとふたりでやんちゃしとったって、街の噂で聞いたぞ。これまで聖人君子みたいな顔しといて、なんじゃ、ありゃあ」

ヨシ「わしらOBや、サークルの後輩どもを、騙しとったんかい。サークル会長選挙のときも、清廉潔白純真無垢な顔しておったしのー」

タカシ「なにゆーてんねん、OBのみなさん。誤解ですわ、誤解」

タツ「なんじゃ、シラきるんかい。そこいらで噂になっとるで」

アキラ「そんなもん、ガセじゃ、ガセ。風評被害はこわいのー。噂なんぞ、イケメンのワシらに嫉妬した連中の仕業に違いないわー」

ヨシ「ふっ。証拠はあがっとンのじゃ。このコピーみさらせいっ」

アキラ「な、ななな、なんじゃこりゃーっ。タカシさん、こりゃあ、ワシらがやんちゃやってセンコーに呼び出されたあとに、サークルへ出した反省文のコピーですよーっ」

タカシ「なんじゃとーっ! 反省文っていうたら、ワシとアキラがやんちゃやったことを、サークル内でバラさんでくれっちゅー顔してトシオさんに会ったときの、あれかーっ!」

ヤス「言い逃れできんのか、こらー」

タツ「なんか釈明するなら、さっさとせんかいっ」

ヨシ「このドへたっぴいな字は、アキラ、おまえんじゃないんかいっ」

タカシ「だーっ。NMBにNRA、関西のセンコーは、日本一厳しいんじゃーっ。ワシらだけが悪いんと違うんじゃいーっ」

アキラ「そーじゃそーじゃ、OBさんたちのなわばりでは、センコーが必要以上のガサ入れをせんだけじゃろーっ。ワシらんとこのセンコーは、アリエナイ細かさで指導するように教育された指導サイボーグなんじゃいーっ!」

ヤス「呼び出しくらって『悪質』言われとるんじゃろがーっ! 根本的に細かいことと違うで。おまえのやったやんちゃはなー、最低最悪、絶対にやったらあかんことのひとつなんじゃーっ! 悪党を自覚しとるアウトローが、組織に迷惑かけずに一匹狼でやってすら後ろ指さされることなんじゃーっ!」

ヨシ「そうじゃそうじゃ、このやんちゃがほんまやったら、性根が腐っとるっちゅー話や!」

アキラ「そこまでゆーか! ワシらかて、少しは悪いと思うたから反省文書いたんじゃろがっ」

タカシ「そうじゃ、そうじゃー。ワシらのやんちゃを、前の会長のトシオさんは全部水に流してくれたんじゃー。もうすんだ話じゃー」

タツ「なに自分から白状しとんねん」

アキラ「今のどこが白状やねん」

ヨシ「往生際わるいでー。さっさと腹きめんかい」

タカシ「ふん。サークルのOBが、今更、昔のことで、何ゆーてんねん。ロートルは黙って隠居しとき」

ヤス「あーん? ワシら相談役じゃーっ。相談せいやーっ」

タカシ「ここ10年、相談なんかしたことないっちゅーに、なにをいまさら相談なんかするかーっ」

タツ「どうなんじゃいっ、結局、このコピーの内容は、事実なんか、事実でないんか!」

タカシ「じ、事実ともいえなくもなく、事実でないということであっていいのかどうか検討中ということで、どうぞよろしくお願いしたいと思っております」

ヨシ「あー? きこえんなーっ」

ヤス「トシオ呼んできて洗いざらい白状させてもええんやでー」

タカシ「こーやって真摯に反省しとるのに、くどいのぅ」

タツ「なんじゃとー、もういっぺんゆーてみい」

アキラ「おう、やるかーっ」

ヨシ「上等じゃ、こらー」

THK6「まてーい。まてまてまてーい」

六人組の派手な衣装の人たちがローラースケートで乱入。

ヤス「なんじゃ、おまえら。タカシの取り巻きかい」

THK6「ぼくたち、スーパーアイドルグループ、THK6ですーっ! ぼくらはタカシさんに恩があるんですー。タカシさんにどこまでもついていきますー」

タカシ「ノーコメントや」

アキラ「ワシは? ワシには恩はないんかいっ」

THK6「特にないですー」

ヤス「おまえら、恩も何も、お前らが食うや食わずで困っとったときは、わしらも後輩たちも総出で、仲良う汗かいて頑張ったのを、もう忘れたんかっ」

ヨシ「まだまだ、これからも一緒に頑張ろう言うてたのを、『サークルとしての支援はもう辞める』って総会(サークル会議)の決議もなく決めたのは、タカシやろっ」

タツ「そーじゃそーじゃ」

THK6「いいえっ。なにもかも、ひとえにタカシさんのおかげですっ。これからもついていきますっ。タカシさんが辞めるなら、ぼくたち、サークル活動、サボっちゃうかもっ☆」

タカシ「ノーコメントや。(いらんことすんなや)」

アキラ「ワシは? ワシは?」

THK6「だいたい、仮にやんちゃやってたとしても、反省文を書いてトシオさんが黙認したのなら、もうどうでもいい話じゃないですかーっ。退学になったわけでもないんですしー」

タツ「あほーっ! おまえらもタカシらも、どんだけ世の中甘く見てるんじゃーっ! ワシらのサークルの定款読んだことないんかーっ」

ヨシ「見てみい、『サークルの体面を汚したもんは、除名。ただしサークル会議で弁明可能』って書いてあるじゃろーっ! 体面汚すようなマネしたもんが、会長に反省文一枚出して済ますんやったら、こんな条文はいらんのじゃー。そのうえ、反省文まで出しておいて、そのまんま会長だの副会長だのの要職に就いてええんじゃったら、ワシらは、どんな真似しくさった外道でも除名できんっちゅー、腰ぬけ組織だと指さされるんじゃい!」

ヤス「先代の会長が個人的に許しても、サークルっちゅう組織の問題は、ワシらも含めたサークル会員全体の問題なんじゃ。うちうちで済ませたうえ、そのことをサークル役員会で一切報告せんで三人だけで揉み消したっちゅーのが事実なら、もう信頼できんわっ」

アキラ「そんなんいうなら、サークル会議で議題にすればよかろうもん。なんでこんな往来のど真ん中で拡声器持って話しちょるんよ」

ヤス「ワシらはピエロじゃけん」

タツ「ピエロじゃけん」

ヨシ「じゃけん」

THK6「超ウケルー。ぱちぱちぱちぱちっ」

アキラ「まあ、リアルに笑われちょるよね」

タカシ「いくらでもピエロやっとったらええ。やればやるほど、事情を知らん連中が『内ゲバすんなや』ゆうて、ワシらに有利じゃ」

ヤス「内ゲバ? なに言っとるんじゃい。だいたい、今の、おまえらが運営するサークル会議で話しても、おまえら、まともにとりあわんじゃろーが!」

アキラ「心の底からまともに取り合う思いはありますよ」

タツ「おまえらの『思い』が実行に移されたことなんか、一度もないじゃろが」

アキラ「自分の弁明タイムだけは、十分すぎるくらいにとりますよ。OBさんたちに、話す機会は与えませんけどね。へっへっへっ」

ヨシ「もーええ。こいつら壊れとる。トシオ呼べば済む話じゃ。電話電話」

ただいまおかけになった電話番号は現在使われておりません。

ヨシ「トシオのやつ、逃げおった!」

タツ「トシオの居所は見当ついとる。あとでしばいちゃる」

ヤス「まあ、ええ。タカシ、ワシらは、事の詳細を、じっくりきかせてもらわんことには、引き下がれん。往来ではなんだし、文書で、二週間後までにもってこいや」

アキラ「タカシさん、ワシらも逃げましょう。どうせ、こんなマイナーサークルの話なんか、世間では噂にすらなりませんから。文書なんかで回答しないで、誤魔化しましょうよ」

タカシ「そーじゃのー。では、ほな、さいなら。来月のサークル会議で弁明しますわ。そこで会いましょー。ま、サークル会議の出席者は、ワシらが首根っこ押さえておきますけどねっ」

逃走するタカシとアキラ。

ヤス「なんじゃい、結局、回答拒否かいっ」

タツ「後輩たちに囲まれて、偉そうなこと言ってたくせに」

ヨシ「こいつらみたいな取り巻きをつくりたいだけじゃ」

ピエロの三人から、鋭い眼光で睨まれるTHK6。

THK6「ひっ、ひいいっ。た、タカシさーん、待ってくださーい」

タカシを追いかけるTHK6。

取り残されたピエロたちも、よろよろと舞台袖へ。

舞台に最初から置いてあった、大きなごみ箱が開く。

ゴミ箱から、トシオが顔を出す。

トシオ「あ、こんにちは、ぼく、トシオです。反省文を書かせたのは、ぼくなんですけれどね。まあ、それはそうと、四期目の選挙のとき、タカシが対立候補として立候補したんですよ。おくさん、どう思います? 普通、反省文まで書いたなら、粛々と辞めますよね? なのに、副会長やるわ、対抗馬になるわ。いや、まあ、一瞬だけ、後継者にしよっかなーって、魔がさしこともあるんですけど。対抗馬はないよね。とにかく、ぼく、落選です。そこから二期、タカシが会長やってますけれど、三期目をやる気満々。ぼくと並ぶ三期目ですよ。三期目。あ、ちょっと愚痴になっちゃいましたけど、きいてくれてありがとう。それにしても、反省文のコピーひとつで、こんなにもめるとはねー。反省文は、書いた人と、受け取った人しか、入手できないけど、いったい、どうやってコピーしたんでしょうねー。まあ、ぼくは、よくわからないけど、とりあえず、もう少し雲隠れしておきます。え? サークル会議への出席ですか? しませんよ。なんでぼくが会議に出なくちゃいけないんですか」

ゴミ箱の蓋が閉まる。

暗転。

舞台が、サークル会議の会場に。

議長「というわけで、本日の質問および議事は終了…」

タカシ「ちょっと待ったぁー!」

議長「なんですか、会長(うちあわせどおり、キター)。なにか発言ですか。今すぐ時間を作りますから、どうぞご発言くださいっ。さあ、みなさん静粛に。咳一つ、埃一つ許しません」

タカシ「弁明したいっ。例の件だが、あれは、反省文は、トシオさんに書けって言われて書いたんじゃ。ワシらは、連れションみたいに、一緒に辞表を提出しに行ったんじゃ。そしたら、トシオさんが、反省文でいいっていうから、従ったまでなんじゃ」

サークル会員A「(なんで従うんじゃ、ぼけーっ)」←無音

サークル会員B「(トシオはなんでおらんのじゃーっ)」←無音

タカシ「とにかく、全てはトシオさんの意向に沿っただけなんじゃ。もう細かいことはええやろ。書けゆーから書きました。それだけじゃ。ワシ、なんも悪くないじゃろ」

アキラ「ワシもなー」

サークル会員「ぽかーん」←無音

サークル会員「ぽかーん」←無音

サークル会員「ぽかーん」←無音

議長「なにか質問ありますかー。ありませんねー。どーしましたー? 質問する気力もないですかー?」

THK6「質問なんて、恐れ多くて、できませーん♪ タカシさん、ついていきますよーっ。ひゅーひゅー♪」

サークル会員「ぽかーん(これ以上喋らせて議事録に残ったら…)」←無音

サークル会員「ぽかーん(うちの地区リーダーが執行部にいるし…)」←無音

サークル会員「ぽかーん(今、THK6を敵に回すと、面倒だし…)」←無音

議長「では、本日のサークル会議は、ここまでー。さっさとおうちに、かえりなさいっ」

解散していく会員たち。

アキラ「質問、ありませんでしたねーっ♪」

タカシ「これで、幕引きじゃろ」

アキラ「約束通り、サークル会議で弁明した、と」

タカシ「禊は済んだ!!! ワシら、清廉潔白じゃなー」

アキラ「まったくですよ、うへへへへへ。次の選挙も安泰でげすな」

有頂天のふたりの背後から…。

ヤス「…おまえら、ワシら舐めとんのか?」

タツ「世間様舐めとんのか?」

ヨシ「ピエロ舐めとんのか? そんなもんが弁明になるか、あほー」

タカシ「あほちゃいまんねん、ぱーでんねん♪」

アキラ「よっ、タカシさん、ギャグさえてますねっ。サイコー!」

隅っこに置かれていた大きなゴミ箱が、そそくさと退場。

ナレーション「銀河の歴史が、また一ページ。」

(閉幕)

   ☆

以下、薬剤師倫理規定擬人化娘たちの会話。

黄土やつね(第八条娘)「…ってな舞台劇の脚本を書いてみた! どや?」

白峰とうあ(第十条娘)「品格のある方が一切描かれない、無粋なお話ですね。誰ひとりとして、自らの責任を果たさない姿には、嫌悪感を感じますわ」

青山みつひ(第三条娘)「全員を新聞部の部室に呼び出して、言い分を文書化して並べ、論理研究会や心理学研究会などに分析させて…」

やつね「あ、これ、別に推理小説と違うし…」

みつひ「ん、そうなのか。では、率直に言おう。つまらん」

やつね「あ…あうう…豪速球すぎてガラスのハートがピンチやぁ…」

とうあ「そんなに悲観しなくても、平凡で素晴らしい出来ですよ。主人公が誰なのか全くわかりませんでしたので、なんの共感も覚えずに済みました。登場人物のみなさんが問題視していることの重要性はわかりませんが、『不快な人物ほど支持を得る組織』というものが存在する世界で、そんな組織が10年以上、不快な人物のもとで運営されている姿を描いた、幻想小説なのですね。でも、これでは、設定がわかりにくいので、夏目漱石先生の『坊ちゃん』という古典をお読みになられてはいかがでしょうか」

やつね「平凡っちゅー時点で、もうあかん…」

みつひ「定款の部分は、気になるな。サークル会議で弁明することの前提は、『サークルの体面を汚した』という事実だろう。体面を汚していないと思っているのなら、自ら弁明する必要はない。まずは、先に「体面を汚した」と主張するものが、その事実を証明すべきだ。また、サークル会議自体が『現会長はサークルの体面を汚している』と訴えていないのに、会長が勝手に弁明を始めているが、それを議長が咎めないのは何故だ。サークル会議の運営上、仮に議長がこれを『弁明の権利を行使している』ととらえたのなら、弁明終了後に即刻決議をとり、除名するかどうかを明確にすればいい。だが、何の決議もとらず、ただ弁明だけさせるとは、一体どういうことだ?」

やつね「あー…そんな細かいとこは、なんも考えてなかったんで…」

とうあ「青山さん、これはきっと、論理軸が狂った世界で生きる人々を描いた、高度な演出なのですわ」

みつひ「こいつ(やつね)に、そんな頭があるわけがないだろう。没だ没」

やつね「み…見せる相手、間違うた…」

 (おしまい)

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第四十回『00ナンバーズと倫理規定擬人化』

このブログは、薬剤師倫理規定擬人化のブログです。

とても久々に、擬人化がらみの雑談を。

「サイボーグ009へのオマージュと、薬剤師倫理規定擬人化」

という話。

数年前、10条の擬人化ということで、いろいろ考えていたとき、

最初に浮かんだのは、BF団十傑集でした。

ひとみがヒィッツカラルド、ふたばが十常寺、
みつひが樊瑞、よつなが怒鬼、
いつめが赤影、むつきが幽鬼、
ななせがアルベルト、やつねがセルバンテス、
ここのが残月、とうあがカワラザキ

…って、

「ジャイアント・ロボ(OVA)」の敵キャラって、イメージできる人いないんじゃ…

と思いなおして、

9人+ギルモア博士で10人いるからと、「サイボーグ009」を、少しだけ下敷きにすることに。こちらはメジャーですから。これで、ひとみが指パッチンキャラにならずに済みました。

サイボーグ009がベースなら、00ナンバーサイボーグ全部を出すほうが自然かな~

ということで、

001~0013までは作ろうと考えて。

「10条+番外3つ」に、決定。

0010から0013がどんなサイボーグだったかを覚えている人がいるのか、そもそも00ナンバーズが0013まであったこと自体知られていないんじゃないか…などなど、不安要素はいっぱいありますが。

こういうオマージュは、成井紀郎先生(「宇宙鉄人キョーダイン」というコミカライズの金字塔がありますので、ぜひ読んでみてください。「ロボンフッド兄弟と丸いもの」とか「デスギャットとレーダーバットン」とか「ふきだし引っぺがして投げる」とか…)の仮面ライダーコミカライズでも使われている、伝統芸能みたいなもの。アホネタとして読み流してくださいませ。

  ☆

001:ときどき超能力。基本寝てるし赤ん坊だし

 天真爛漫、何にも知らない、アホの子。

 おしゃぶりの代わりに何かないかとのたうちまわっていると、「哺乳瓶の先端→アホ毛」というデザインに。

001、イワンちゃんは、「普段は使われていない頭脳の100%」の使用を可能にしたのはいいけれど、普段は全くの役立たずで寝てばっかり。桃園ひとみ(ももぞの ひとみ)さんも、基本的にアホの子で寝てばかり。

002:マッハでやってくる信念の人

 怪我人が出ると、いきなり現れる、保健委員。

 おさげ2本は、ジェット噴射イメージ。

002のジェットさんは、ブロンクスで喧嘩に明け暮れていた模様。喧嘩といえば怪我がつきもの。空飛ぶアメリカ人的に、何かあっても「○○のことは気の毒だった。それはそうと、夕飯どうする?」くらいの励まし方をしそうな予感。新TV版のカジノ戦でのポーカー(「あー、せっかくの…せっかくのロイヤルストレートフラッシュが!」)のように、周囲がどうなっていようが治療に明け暮れ、治療の邪魔をされようものなら大乱闘もとい青汁攻撃…な、緑ヶ丘ふたば(みどりがおか ふたば)さん?

003:地獄耳の優等生

 悪いコトしていると察知する風紀委員。

 くるくるっと異常に跳ねている髪型で。

003、フランソワーズさんは、情報の取捨選択ができない能力ゆえに、自身の無力さを常に感じている人。風紀委員の青山みつひ(あおやま みつひ)さんも、すでに決まってしまった「法」に対しての現場感覚との間でのギャップに悩みます。けれど、フランソワーズさんが「予知」した悲劇を回避しようとするように、常に「法」の改善を求め、悪法を生み出さないように行動するのです。

004:超絶戦闘力。孤高の改造人間

 生きざまが特撮ヒーロー、番長さん。

 目が前髪ギリギリなかんじ。マフラー装備。

004のハインリヒさんは、核爆弾搭載のインテリさん。音楽や美術への造詣も深く、「肉体は精神のいれもの」という東洋格闘家感覚。格闘家の番長さんである黒岩よつな(くろいわ よつな)さんは、学園の最終兵器。死神風の黒い装束。一人で行動することが多く、知らないうちに任務をこなす役回り。過去の文化も大好き。

005:ちからもち。アイアンマン。動物とも会話。

 なんでもできて、頑丈。誰とでも会話する自然児。

 さすがにモヒカンとか顔に線を入れるのはパス。肌にスクリーントーンを貼ろうかと思いつつ、髪の毛の色が明るく赤いってことはスクリーントーンの嵐で泣きそうじゃんとヘタレたことから断念して、でっかい→胸が、でオチ。ジャージ衣装のときに体に線が自然に入る予定。

005、ジェロニモJrさんは、常識外れの出力よりも、それを制御できる能力のほうがスゴイ人。001の寝ている揺り籠を肩に背負って壊さず持ち歩くとか、1000万馬力をどこまで制御したらできる芸当かと。全力全開が売りの赤坂いつめ(あかさか いつめ)さんは、その全力っぷりのメリハリが命。何にでもつっこむけど頭脳系は玉砕。ここぞというとき以外は、わりと役立たず。

006:嗅覚とエネルギー炉

 情報を察知し加工し貯め込む。知恵袋。

 あるんだかないんだかよく分からない目を、なんか眠そうな目として。

007:役者

 観客の前で話す。生徒会長。

 「ツルツル」も「への字口」も「矢印鼻」もどうかと考えているうちに、「あー、ヅラっていうかウィッグつけていそうなアクセントがあればいいや」というダメ発想で、『髪留め(クリップ)』(おい)。髪止めがとれるとヅラが…? エウレカとか風浦可符香とか、髪留めでヅラを押さえているんですよ、きっと!(そんな設定はありませんが)。

006の張々湖さんは、とにかくマイペース。レストラン経営者。自分の能力を人助けのおせっかいに使いまくるグレートブリテンさん(007)との共同経営で儲かっている様子。生徒会の副会長・会長コンビである水野むつき(みずの むつき)さん、紫炎ななせ(しえん ななせ)さんは、そういう切り離せないコンビ。

008:独立運動の闘士

 反体制気質。インディペンデント。

 色黒の関西人だったら髪の毛も黄色設定だしいけるかも、と思いながらも、ツッコミキャラに手間暇かけるの嫌~という、モノクロ原稿前提のヘタレによって、008ディフォルメ絵のナナメまぶたのみ採用。営業に行って日焼けするネタがあれば、肌は真っ黒に塗り潰す予定。

008のピュンマさんは独立運動の闘士。社会と戦った経験が一番ある人なんですね、ピュンマさんは。そして文学青年。一方、エセ関西人の黄土やつね(おうど やつね)さんにとっての文学といえばマンガ。たぶん「ショーグン」とか「悪女」とか「ゴルゴ13」とか「ローゼンメイデン」とか、手当たり次第に読んでいる麻生太郎状態。

009:加速装置のメリットとデメリット。

 見えない世界が見えるが、他人には見せることができない。

 片目を隠すなら眼帯キャラ…なんてことを考える前にメガネキャラでシャーロックホームズ設定確定だったので、芦田さまの帽子だけ導入したつもりになって、おしまい。

009、ジョーさんは、いろいろあって警察に追われます。警察とは異なる正義を、ひとり孤独に貫いていく…とまでカッコイイものではないのですが。チームの中でも単独行動が多く、001に次いで若い(003の設定次第。平成版なら009が最年少)設定。少女探偵の茶森ここの(ちゃもり ここの)さんも、桃園ひとみさんと同学年な中学一年生設定です。

0010:プラスとマイナス。双子

 ジェミニ。ふたつの顔。

 品格のある「表」と、疑心暗鬼の「裏」。

 後ろの髪の毛を重力に逆らって上に持ち上げればいいだけだったのですが、品格を示す条文でパンクロッカーな髪型っていうのもどうかと考えなおして、「イメージカラーが白だけど灰色ベースに髪の毛を塗る」という原作色とアニメ色を意識した配色で済ませて放置。だんだん、オマージュがどうでもよくなってきたあたりですね。「怪獣戦争」での0010(ヘレナ)をベースに姫様服という選択肢があったはずが、巫女さんいれたい病という難病にかかっていたらしく…。

0010は、プラスとマイナスの間に入ると感電しますが、間にいなければ大丈夫。関わらなければ火傷しない。離れた所から眺めているのがちょうどいい。白峰とうあ(しらみね とうあ)さんは、そういう人。超絶天然巫女。

0011:多脚戦車

 倫理規定的に「化け物のような醜い姿」。

 唯一「完全に人間以外の姿」であることから、「フリーダム」。

 多脚戦車からは6本の脚をカニ頭的に配置するしかないかといじっているうちに、綾波頭風にいきつきました。

0011は、妻と子に会いたいから人間の体に戻りたいという強い願いがあるから輝くのですが、超絶フリーダムな銀河士(ぎんが つかさ)センセイだと、人間の体→【昔は良家の出で清楚なお嬢様でした】ネタに。

0012:館と女主人

 学校校舎と、その中にいる女主人「黒婦人」。

 0012には部下のサイボーグたちがいる。

 黒婦人=月影先生ありきのキャラだったので、デザイン反映はスルーしました。部下の設定は今後どこかのネタにいれたいです~。

0012は、部下がいる設定。学園理事会と学園スタッフの一部。キツイ先生→金海王(こんみ きみ)教頭です。薬剤師倫理規定(生徒会)vs薬剤師綱領(学園理事会)なので、理事会側のメンバーが部下扱い。原作の部下はフリークス映画的なキャラ造形ですが、見方を変えれば、にゃんこ(原作では、ラクダ:背中の曲がった男)とか、プラネットテラー(かかし:片足)とか、片腕マシンガンガール(マシンガン:片腕)とか、レンズマン(レントゲン:盲人)とか、墨沼圭(あほう:喋れないという設定のニセ知恵遅れ)とか。一転して、なんだか映画の主人公です。

0013:少年と巨大ロボット

 少年風の娘が男装。世界征服的な「巨大ロボ」付。

 巨大ロボットにあたる部分はステルス状態。今後登場予定。

 目が隠れたジャイアンを描いても楽しくないうえ、もともと第1条娘のコピー顔ありきだったので、このあたりで、完全にデザイン反映を断念。白いガクラン。旧009的な。

0013は、0012の部下の一人として登場。一見、生徒会を敵視する、学園理事会の手先。0012の部下の「あほう」さん=0013は、実は頭脳明晰で009以上の能力を持つ、加速装置完備のスゴイ奴。ぱっと見、「アホの子(=ひとみ)」に見えるのに、実は優秀な墨沼圭(すみぬま けい)さんでした、という。0013の最期は自爆装置作動からの「ともだちになりた…かった」ですから、グローバルスタンダード帝国の友達作戦が浮かび…いや、これは完全に後付けですけど。

  ☆

【おまけ】
 その後追加したキャラの009的な元ネタ

0:総統と博士

悪意と良心。複雑を背負った単純。

同人誌で登場した前文娘・(にじむら れい。No.0)は、全ての発端、ブラックゴースト団総統(コンピュータ)であり、良心の前提となるギルモア博士でもあり。TV版のネオブラックゴースト団でいうと、悪意のシヴァ・ヴィシュヌ・ブラフマーと善意のガンダール。ブラックゴースト団は「人類が存在する限り生まれてくる」ものということで、悪い意味でとれば「欲望」。でも仮面ライダーオーズで描かれたように、何かを欲することで、何かを救うこともあって。「薬の世の中に倫理が常にありますように」、という願い、欲望が、零を生み出したのでしょう。サイボーグ009における「ブラックゴースト団は、戦争で利益を得る組織や団体が資金を出し合って設立した軍産複合体。サイボーグ戦士は、その支配下から抜け出し、立ち向かう存在」という設定に対して、「学園は、様々な病を生み出すことで利益を得る組織や団体が資金を出し合って設立した。薬剤師倫理規定擬人化娘たちは、その支配下から抜け出し、立ち向かう存在」…だったりして。

0014:評価を下し下される者

評価を確定させる行為に対する、葛藤の日々(気分次第)。

今後登場予定の番外4『認定推進管理人』娘、ミカンちゃんこと紅波罕(くれなみ かん No.14)は、観測者。ブラックゴースト団幹部のスカール様。中間管理職で立ち位置がふらつくくせに重要。サイボーグ009が未完だからミカンちゃん…?

  ☆

以上、いつも以上に、こじつけ度と中二病感染度を高くしてお送りしました。

より一層、薬剤師倫理規定の各条文についての理解やイメージが深まるといいなぁ…。

って、これでは、条文娘についての話で、条文自体の理解は、とても深まりそうにありませんが…。

「サイボーグ009」について全く知らない方は、いい機会ですから、漫画喫茶へ~(置いてあるかなぁ…)。

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日経DI9月号:特定看護師制度の議論の基礎知識。

日経DI9月号。

InsideOutsideのコラムに対する編集者のチェック不足については毎度のこと。

今回は、このブログでたびたび読んでいる『チーム医療推進会議』関連のネタ。

薬業界に精通した薬剤師』さんが自由に論じたことではありますが、フリーダムすぎる論について、あれこれ書いておきます。

コラムのタイトルは「特定看護師が処方するのも悪くない」。

あのコラムを読んで信じ込んじゃう人が出たとき、「誰も反論してなかったじゃん」ってなると、薬剤師倫理規定第二条・第六条的に、後悔しそう。日経DIのネタコラムを信じる人はいない…と言い切れないんですよね。読者コーナーあたりを読んでいると。

というわけで、今回の記事は、日経DI9月号を読むことができる人向けです。

内容は、転載・引用関係が面倒だから、あとで読んでおいてください。

日経DIを読めない環境の方にとっては、プチ「基礎知識講座」にしてみますが、いつもどおり、主観はいりこみすぎですから、ほどほどに活用してください。

  ☆

まずは、大前提。

特定看護師(仮称)とNPを混同している人が多すぎるので、最初に書いておきます。

まず、医療法・医師法などを改正しない限り、「処方箋を書くことができる唯一の職能は、医師である」のは、理解できますよね? 看護師さんについては、保助看法の第37 条で、医師の指示がなければ「診療機器を使用し、医薬品を授与し、医薬品について指示をする」ことが禁止されています。つまり、「特定看護師(仮称)が処方箋を書く」ことは、該当する法律を変えない限り、絶対にありません。

更に。

特定看護師(仮称)の議論において、

「患者の状態に応じた薬剤の選択・使用」の「薬剤」は「すでに調剤された薬剤」です。

「選択・使用」は「医師の包括的指示のもとでの、すでに調剤された薬の、選択と使用」です。

これらの、審議会で何度も確認された基本がわかっている人なら、「特定看護師(仮称)が処方箋を書く」「特定看護師(仮称)が調剤をする」ことは絶対にないとわかりますよね?

『特定看護師(仮称)』は、「診察しない」「処方箋を書かない」「調剤をしない」という基本をおさえたうえで、「医師の包括的指示にしたがって動く」ものです。仮に医師が診察しろとか処方箋を書けとか調剤しろとか「指示」をしたとしても、できません。

仮に特定看護師(仮称)制度が実行されたとしても、特定看護師(仮称)制度は、『現状のグレー分類かつ安全度が高い医行為の追認を目的としている』ので、【すでにやっている、安全な医行為(白)】を一般看護師が行い、【すでにやっている、医師が監督指導すれば安全と言える医行為(グレー)】を特定看護師(仮称)だけが行うという話。

問題は、「白やグレーや黒の医行為の内容整理をしていない」こと。(あるいは、「内容整理をしたつもりになっていること」)

医行為の話の原点は、『現在すでに現場で行われている行為のうちで、はっきり白だといえないものについて、安全である行為ならば白と言おう。グレーと言われていても黒なものも黒と言おう。国が、責任を持って、そう言おう』という話です。そういった基準があれば、看護師さん全員が心配せずに動けますし、医師が無茶を言っても断れます。原点は、現場の看護師さんを守るための、とても優しい視点なのです。

真っ先にやるべき内容整理なしに、資格の議論ばかりをして、資格の範囲を当初の想定よりもどんどん広げていき、「行為自体が安全かどうか」ではなく「トライアルをやった一部の人材が行為を安全にできたかどうか」とか「自分でやったことはなくても誰かがやっているのを知っている人たちが【あれならできそう】と言った率が高いなら安全」という視点で試行事業を前のめりに進めていく…とやっていたのですから、医師会じゃなくても断固反対の姿勢を崩さないでしょう。

大事なのは、「今やっていることの、安全性の整理」。

看護師さんたちが、医師の業務範囲に今以上食い込んでいくような話ではありません。

ついでに言うと、

「特定看護師(仮称)」を「日本版NP」と解説するのは「Pharm.D(JPEC)」を「日本版Pharm.D」と解説するようなもの。

【「特定看護師(仮称)」がいる施設の報酬額が増える制度】という、報酬と絡めた理解も、現時点では誤り。

  ☆

前提が済んだので、いちいち指摘しなくてもコラムの内容の誤りは明らかだと思いますが、念のため、細かいことにもツッコミをいれておきます。

  ☆

誤りA.「3年ほど前から検討が進められている(十分議論をしたんだよ、的な)」

 「チーム医療推進会議」は平成22年度から。
 前身の、「チーム医療の推進に関する検討会(全11回)」は平成21年から。
 「チーム医療の推進に関する検討会」で特定看護師の議論がはじまったのはラスト三回前、平成22年1月から。

 → 『特定看護師(仮称)』については、三年も検討していない。一年半程度。それも平成23年6月のワーキンググループでは、委員ですら未だにイメージがバラバラだったことが露呈。
 → NP関連と混同している?

  ☆

誤りB.「特定看護師の原型はNP(だからNPのようなことができるはず)」

 米国のNPと、日本で使われるNPという呼称は、名称が同じでも違う意味。
 特定看護師の原型はNPだけではない。
 看護協会は「専門看護師の高度化」を要望していた。
 「専門看護師の延長線上の資格」「NPのような独立した新規のもの」「医師の小間使いのなんでも屋」など、バラバラなイメージのもとで一年ちかく議論をしていたが、看護ワーキンググループの合意として『NPにしない』『なんでも屋にしない』『業務独占・名称独占はしない』といったことは確定済み
 看護師側の『専門看護師の高度化』の流れと、一部医師側の『NP・PA創設』の流れとが、整理されないままに、『特定看護師(仮称)』という名称だけが独り歩きしている。
 日本外科学会、日本消化器外科学会、日本心臓血管外科学会、日本胸部外科学会の連名の要望書は、『外科医の不足といったことを背景として、外科医とともに周術期管理を協働する、医師と看護師の中間レベルの非医師高度診療師であるnurse practitioner(NP)、およびphysician assistant(PA)の養成』。診療行為を前提としていない、周術期管理に特化した、「協働」の仕事なので、最初の要望段階から、米国のNPとは大きく違う。
 日本NP協議会の要望書ですら、米国のNPと同じ行為ができるような業務拡大(※NP自体が存在しないけれど業務拡大って書いてあるんですよ)までは書かれていない。

 → 診察処方を行う米国型NPを紹介しても特定看護師(仮称)とは異なる。
 → 特定看護師によって書かれた処方箋を妄想するのは自由。
 → 米国のNPを紹介することで特定看護師(仮称)の仕事を想起させるのは不適切

  ☆

誤りC.「特定看護師制度が実現しないのは日本医師会が反対するから」

 議論当初の、日本医師会の羽生田常務理事の発言によれば、「特定看護師(仮称)を一般の看護師と区分して位置づけた上で、「例えば『診療の補助』として行われる行為のうち特定の医行為については、特定看護師(仮称)のみが実施し得るものとする等の方向で法制化すべきである」と。この文言からすると、もう法制化が目の前にあって、それに向かって話を進めていくということになる。ここで報告書を書いていただくためには、こういったものを法制化も含めて検討するとか、いろいろなことを検討した上で、やはり法制化が必要だという結論になれば当然法制化ということも考えなければいけないですが、いちばん最初の括りのところから来た場合には、ここでいきなり「法制化すべきである」という文言は書きすぎではないかと考えております。また、特定看護師というものを一般看護師と区別してと言っている意味はよくわかりますが、資格として動いた場合には、各地域で医療行為ができなくなる場所がいっぱい出てくる。特定看護師不足が起きます。いままではチーム医療の中で医師の包括的指示の下にチーム医療の中で行われた行為が、特定看護師という資格を持っていなければできないことになったら、特定看護師の不足で医療行為が実際にできなくなるという問題がいっぱい起きてくる。これは必然的に起きてくるということで、この辺を考えていただきたいと思っております。以上です。」(第10回 チーム医療の推進に関する検討会議事録より)とある。
 その後の議論でも、『そんな特別なモノをつくらなくても、グレーな部分を(通知等で)ある程度白くしてもらえればいいし、チーム医療であるのだから看護師だとグレーなものを他の専門職に任せれば白くなるならそれでいいし、ダメな部分、濃いグレーや黒の部分は医師がやるし。それとも、法律を変えるつもりなの? 法律を変えるという前提が無いのに、法律に違反することを言わないでよ』という、当たり前のことを言っているだけ。
 『法律は変えないけれど、濃いグレーや黒の部分もなんとかして看護師にやらせたい』と考える医師の考え方と、『法律を変えないなら、責任を重視して、職能の当然の行為として自らやろう』と考える医師の差。

 → 『特定看護師(仮)』が実現しないのを≪議論開始当初から日本医師会が断固反対の姿勢を崩していないから≫と、素晴らしい制度に対して既得権益者が私益だけで反対するような表現をするのは不適切。制度設計そのものに、かなり問題がある。つまり「素晴らしいと言える制度になっていない」。
 → 厚労省や議事運営側の『資格創設ありき』な姿勢にも問題がある。

  ☆

誤りD.「特定看護師が増えることで、特定看護師は医師の業務に食い込む。今後余っていく薬剤師が、現在看護師が肩代わりしている薬剤業務に参画できる」

 薬剤師が余っていくのなら、「専門家の人手不足により現在看護師がやむなく行っている専門家が行ったほうが良い業務」は、特定看護師とは関係なく、各種専門家の手に渡る。
 チーム医療推進会議の議論のひとつは、「専門家の活用により、医師・看護師の過剰な業務範囲を改める」こと。そのために薬剤師も含めた各種専門職が行う業務範囲の拡大も答申されている。
 また、前提でも述べたように、医行為については現状の追認がされるだけなので、特定看護師は医師の業務に今以上食い込むことはない。特定看護師(仮称)が生まれても、「空いたスペースに薬剤師が自動的に入れてもらえる」ようなことはない。

(そもそもコラムの書き手は特定看護師(仮称)の増え方をどの程度だと想定しているのか、不安です。経験年数がある程度ある熟練者が大学院卒業相当のカリキュラムを二年近く受ける設定(六月のワーキンググループ座長案では8か月案もあります。二通りのなり方あるような事態が認められるかどうかは今後の議論次第)なので、専門看護師と同等かそれ以上の少数精鋭にしかなりえないのでは? また、薬剤師が余っていくという話も、六年制薬学生の六年生在籍人数=現役で国家試験受験をする可能性のある最大数を確認してから…ね)

 → 特定看護師が全く生まれなくても、薬剤師業務は拡大する。
 → 看護業務の担い手不足の補完ではなく、本来業務の引き受け。
 → 薬剤師が余るかどうかは不明。

  ☆

誤りF.「看護師の配置カウント数に薬剤師を入れると病院の薬剤師配置基準見直しよりも断然話が早くすすむ」

 この提案は、様々な法律を根本的に変えないと実現しない。
 他の専門職に、この提案を当てはめてみれば、想像できるはず。
 また、他職種の配置基準数に含められることを自ら求めるのは、職能独立の放棄。
 看護師さん側にも、ものすごく失礼な話。

 → この提案を薬剤師がするという時点で驚き。
 → 書き方の問題ではない。これは職能の矜持を捨てる意見。

  ☆

誤りG.「薬剤師は「調剤(調剤だけで)」で医療を支えることを求められている」

 (これは、『調剤だけで』と読める論調なので、あえて挙げてみました)

 薬剤師しか調剤はできませんが、調剤以外のこともできるのが薬剤師。
 「調剤以外のことも含めて、医療を支える」。
 OTC販売では処方箋による調剤行為は存在しない。でも、これも仕事の一つ。
 薬剤師倫理規定第一条、薬剤師法第一条を参照のこと。

 「薬剤師が処方しない」ことは「看護師が処方していい」ことには、つながらない。
 医師しか処方できない。

 → コラムの理屈が通るなら、薬剤師以外なら、誰が処方しても良いことになります。
 → 「調剤をはじめ、医薬品の供給、その他薬事衛生」。

  ☆

どうでもいいツッコミも混ぜちゃいましたけれど、

だいたい、このあたりが、「基礎知識」、議論の前提になるかと思います。

足りない部分は、各自補完してくださいませ~。

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