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ふまじめ潜入(笑)レポ:薬経連設立記念セミナー

潜入です。

「スネーク、その段ボール箱を使うんだ!」

  ☆

7月10日に品川で開催された、保険薬局経営者連合会(薬経連)の設立記念セミナーに参加してきましたので、なんとなくレポートします。まじめな記事は、取材に来ていた記者さんたちが書いていますので、こちらはテキトーに。ちょっと見回した限りでは、薬経連の会長さんの会見と吉田薬剤管理官のトークの部分ばかりが記事になっていて、他の部分は無視されていたようですから、その補完的な要素もちょびっとはあるかもしれません。業界紙に無視されちゃう日薬会長の講演っていうのも、どうかと思うのですが。

興味の薄かった部分などはろくに聞いていませんから、「こんなこと言っていたような気がするなぁ」レベルの記憶です。ご了承ください。

  ☆

日曜の東京。(このあとしばらくどーでもいい田舎者上京話が続きますので、次の「☆」に飛んでください

前回の日薬総会議事録の記事でもちょこっと触れた、日薬児玉会長の特別講演『国民から期待される薬局の姿』の内容が知りたかったので、行き先を日比谷公会堂から品川に変更。

すこし早めに行って、どこかで御飯&買い物~と考えていましたが、まずは会場のホテルを確認に。確認に…。確認に…。って、なんだかドレスコードがありそうなホテルですよ。当初は日比谷公会堂に行く予定だったので、ジーパンで来ちゃいましたよ。うろついていて平気かなぁ。なんか守衛さんの目が優しくないなぁ。

ドキドキ感をしばらく味わって、会場の確認がなんとなくできたので、とりあえず脱出。まだ講演開始まで一時間半ちかくあります。

暑さから逃れようと、普段は本屋か電器屋か映画館に入るわけですが、今回は道端の看板に『水族館』と書いてあったのを見てしまったため、足が勝手にそちらに行きました。そうか~、品川と言えば水族館かー。平衡感覚を失いそうな坂を下って、水族館へ。

超狭い印象の水族館。「アクアスタジアム」と「しながわ水族館」は別物だと、入ってから気付いたのは秘密ですよ。

なぜか通路はガラガラだな~と思っていたら、ちょうどイルカショーの時間でした。そちらは満杯。三十分後のアシカショーに向けてアシカプールに向かえばいいものを、『このあとはイルカショーの反省会とQ&Aでーす』的なネタみたさに居残り。

「イルカの体温ってどこで測るかわかる人ー?」

直腸です。しまった。アシカショーに行けばよかった。館内放送で「定員になりましたのでもう入れません」と言い始めているし。通路は人であふれかえっていて、餌やりタイムのショーも観れそうにないので、グッズショップでモコモコした手触りの良いシロクマのぬいぐるみを買って退散。もしかしたら最初からぬいぐるみだけ買って『マイティ・ソー』あたりを観てれば良かったのかも…。

そうこうしているうちに、記念セミナーの本題である講演会が始まる時間が迫ってきたので、坂道を移動~。会場に到着。

角を曲がると、いきなり、ずらりと並ぶ、受付の方々(正装)。

ひとごみが苦手。視線が集まる雰囲気にも弱い。正装やコスプレや着ぐるみの人にも弱い。SADって言われそうな勢いな筆者でございます。非会員かつ、なんの予約もしていないうえにあからさまに怪しげで言動も不自然な人間が近寄っていい場所なのかとドキドキしていたのですが、受付のみなさんがものすごく親切でしたので、どうにかこうにか座る椅子をいただきました。

座ったときには、ちょうど保険薬局経営者連合会の山村会長のお話が終わるところで、面白ひとり漫才ネタを聞くチャンスを逃してしまいました。なんだか全体的に真面目な雰囲気の中、「山村会長って、絶対ハリウッドでエンターテインメントショーの司会をやらせたらウケると思うんだけれどなー」なんてことを妄想しているうちに、講演会開始。

…って、前置きが無駄に長くてどうでもいいことを予告していたとおり、ここまでの部分はみなさん読まなくて正解。

ここからが、レポートっぽいなにか。

  ☆

講演の最初は、震災ボランティアの体験記です。

『仕分け仕分け仕分け。救援チームの置いていった薬も仕分け』

『後発品普及が薬剤師の必要性を増した話』

『仮設住宅の位置・棟数情報が無いため把握は目視』

『仮設住宅には救急箱があるのに中身がない。だから配った』

『仮設住宅に入ると食事の保証が無い』

『アルコール依存もみられはじめた』

『家庭訪問大作戦』

『初期から予測された害虫大量発生と感染対策』(どうしよう)

といった話が次から次へと、展開されます。

救援チームが良かれと思って置いていった器材や薬が邪魔になりつつあるという話を聞いて、救援チームはフォワードとバックアッパーとスイーパーの「セット」が大事なんだなぁと再確認。後片付けも含めて料理。掃除も含めて登山。家に帰るまでが遠足。

報告なので、『…というわけで、現状はこんな感じなんですが、この団体(薬経連)の設立趣旨から考えると、これこれこういう事業ができるのではないか。…やらないか?』という段階の話には至りませんでした。

  ☆

続いて、日薬児玉会長のお話。今回のメインテーマです。え、違うんですか?

「店頭にいないのに経営論を話すというのは…」

と、控えめなセリフから入って、『だったらそのテーマで引き受けるな』というツッコミを期待している空気を出しつつ…

まずは児玉会長の大阪の店の話から。

「昔は、日薬の会長をすると、店にはペンペン草が生えると言われまして…」

という佐谷元会長もどこかで書いていたよーな鉄板ネタで始まり、

「OTCっていうのは、本人いないと売れませんから」

と余計な一言を発しつつ、

「うちは商店街の二代目で、店は80周年を迎え…」

「ジョークで、はやく日薬会長を辞めてくれ、商店会の会長やってくれと言われ…」

「『地域から手伝いをしてくれといわれるくらいでないと薬局の未来はない』と思っている」

と小ネタを連発しながら、

「うちの店の右隣は某コク○ンさん、左隣は某ダイ○クさん。35%引き」

「うちの店は、化粧品は地下で、三人の専任スタッフがいます」

…と進み、基本的に児玉会長の店のことを延々聴く状態に。

化粧品販売が大事、つぎに健康食品、それからOTC、保険調剤と続く順番で大事ってことを言いたそうです。化粧品も薬局に必須だという考えなら、大学や政府に向かって『化粧品販売学を必修化しろ』『国家試験問題に化粧品の成分と販売という項目を設けろ』と大きな声で言ってみて欲しいのですが、児玉会長は国家試験問題基準作成の審議会の際に化粧品という話は全くしなかった委員なので…もごもご。

テーマである、『国民から期待される薬局』って、児玉会長の店のようなものだと言いたいのだとしたら面倒だなぁ…という展開が、ずーっと続きます。

このあたりの前説的な話にかなりの時間をつかっている時点で、かなり嫌な予感が。

配布資料によれば、後半に【オール薬剤師の将来ビジョン】とか【生涯研修体制】とか【日本薬局協同組合】といった話が予定されているのですが、そこの内容を飛ばして語られるのではないか…と。(そして、その予感は当たります)

長い前説の続きは、震災の話。

現場や県薬視点の話は、つい先ほど聴いたばかり。日薬の話でしょうか。テーマとは関係なさそうですけれど…。

『仙台で10月9日に震災シンポジウムを行います』という宣伝を入れつつ…。

『阪神淡路大震災とは、どう違うのか』の答として、「分業受け取り率が20%から60%に増えた」ことを提示。(1995年、全国平均20.4%)

今回の震災対応については、

『医師は必ず処方箋を発行した』
『JMATなどの医療チームに薬剤師がいるのが当たり前になった』
『卸さん・メーカー・大学などなど、オール薬剤師が大活躍した』

と、大絶賛。

ええ、まあ、そうなんですが、そういった活動の音頭を取る存在として、職能団体であるはずの日薬がどの程度関わりを持ったのかという点については、残念ながら、児玉会長の口からは語られませんでした。『あれとかあれとかあれは、日薬が発案して、やってもらったんですよ!』という話は無し。企業や個人や小さな組織が自発的にあれこれやった結果が集まって、なんとか良い結果を残せた…ような印象です。

一方、これからの地域医療復興については、『医療復興の担当は【医政局】。薬局が補正予算の計画から抜けていたので、日薬が意見を通した結果として、二重ローン解消の対象に入ったんですよ!』と、日薬の成果を大きく発言。日薬の持っている日薬会館建設予定資金10億円の無利子貸付…のような予定は一切なし。ちなみに会員薬局への義援金は、日薬ホームページによれば『日薬では標記大震災に係る被災会員への支援として義援金募集を行ったところ、6月22日現在で1億8千3百万円を超える義援金をお寄せいただいたこと、また岩手、宮城、福島3県の会員の薬局支援のため、日薬規定の災害見舞金計876万円とともに、お寄せいただいた義援金の中から第一次分として計8,760万円(単価:薬局全壊の場合50万円、同半壊の場合30万円)を3県薬剤師会に送金したことが報告された』という形。薬局が全壊して50万円もらったら再開できる…気が全然しませんが、こんなのは全額ドーンと置いて、『使い方は、県薬におまかせ!』ではダメなんですかね。

震災に関しては、『我々はまさに、薬剤師法第一条そのもの、これを行ったのです!』と繰り返していたのですが、薬剤師倫理規定擬人化のブログとしては、『薬剤師倫理規定(主に第一条?)を守って行動したのです!』と言って欲しかったところ。

震災の話の後は、人口構造の話。

少子高齢化と保険財政については「小学生でもわかる」ように、大問題だとのこと。

保険財政は苦しいんだよ、と。

で、現在の96:4(保険とその他の売上比)を、6:4にするのだというのです。

完全分業の外国では6:4が当たり前、ハーブや健康食品の扱いがあって当たり前!と強く主張。『サプリのCMを見るたびに、「これでいいのかな」と思う』とも発言し、場の空気を読む力は超人レベル。そう、ここは保険以外の売り上げを重視するけれどドラッグストアほどにはならないことを目指す、経営者の会。ほどほどが重要なのです。

とはいえ、「じゃあ6:4にする手段が何かあるのか」という点については、とりあえずスルー。

「『調剤薬局』、そんなものは、ないでしょ。行政が使うたびに、消してもらってますよ」

と、ちょうど「調剤薬局」発言を繰り返していたナイスボート部な薬剤管理官が次の出番を待っている目の前で言ったのには何か思惑があったのやらなかったのやら。大事なことなので、もう少し繰り返し繰り返し言っていただきたかった気もしますが。

このあたりで時間が「おしてきた」のか、ザクザクと話題が飛ばされていきます。

『薬事制度改正の影響(薬局・薬店の整理)』と題された部分は、薬事法が変わったよねという話からの、「ポイント問題は値引きであってけしからん」でおしまい。

その後、用意された図表を斜め読みしつつ、

「大学に、OTCを教えてくれと言うと、大学は『ものの売り方なんて教えられないよ』と言う。そうじゃない、OTCは配合剤なんだ。その知識が必要だろうと言うんだ」

といった小ネタをはさんできましたが、

それ、はじめから大学に「OTCの配合剤としての特徴などを教えてくれ」と正確に要望すれば済む話…。いつもそんな調子で頼みごとをしているのかと思うと、かなり心配です。コンセプトを提示しないで依頼する依頼主ほど怖いものはないです。

大学が想像するように「ものの売り方」を教えるのも大事なんだから、「学生実務実習内で『ものの売り方』『商売の矜持』『経営とは』を教える役割を、保険薬局経営者連合会の会員の皆さんには、担ってほしい!」くらいの風呂敷を広げて欲しかったんですけれど…。そういうのは、一切なし。

んでもって、だいぶ時間がなくなってきたあたりで、ようやく、『国民から期待される薬局の姿』の話になるのかなーと思ったら、

『本来の薬剤師会はオール薬剤師である!』

『ドイツでは、経営者の会と職能薬剤師会とは並列で別である!』

日本薬局協同組合説を言い始めて、その流れからすると経営者の会と職能団体がくっついている日薬は経営者の会の部分を切り離すという宣言でもするのかと思いきや、

「こういうことは日薬では言えない」

で、このネタは終了。

そこを明確に言わなきゃ、ダメでしょ!

大事な議論は無視するよーじゃ、困ります。

この「経営者の会と職能薬剤師会は別組織になるのが当たり前」ネタが前提になっていないのに、日薬総会で「オール薬剤師」って言ってわかってもらえると思っている思考回路はどうなっているのか、不思議過ぎ。

前回の記事「日薬代議員会議事録『組織率向上』」で、「日薬が、わかっていなければならない」点として挙げたことを、会長は「わかっている」と言っているわけですよ。現状、日本薬剤師会は、「職能+特定職域」の組織だと。

でも、「日薬では言えない」。

誰が「わかっていない」んでしょうか。

「言ったら何か問題がある」のでしょうか。

まさか…会長以外の誰も「わかっていない」?

以前の定款案の内容から考えると…そんな気さえしてきます。

で。

将来ビジョンも生涯研修体制も、すっとばして、

「なんか中途半端にアメリカ志向だけど、それじゃ駄目だ!」ということなのか、

「ウォルグリーンは管理者に地域とのかかわりを義務付けているんだーっ」というネタなど、地域への参加が大事であることを繰り返し繰り返し力説。

『薬剤師はっ、努力で、生き残れる可能性のある職種なんだっ!』

努力。努力。

努力とは、なにか。

その答えは、地域への参加

地域への参加って…

お祭りに行け。PTAや町内会に入れ。運動会に出ろ。冠婚葬祭忘れるな。議員とは仲良くしろ。

…っていう、あれ、ですよね。

んんっ?

それが、『国民から期待される薬局の姿』の、全てですか?

それも、大事」だから、他の経営者会がなかなか取り組まない部分でもあるので、「そこ」を保険薬局経営者連合会の会員さんには担って欲しい、というのなら、わかりますが。

役割分担の話ではなくて、「それが唯一の答え」だと言いきってしまうのは、本心なのか、リップサービスなのか。

ぽかーんとしている間に、話は終わり。

「まあ、日薬は、エビデンス作成で、大学とみなさんの橋渡しくらいしかできませんが…」

と、全然前向きではない言葉とともに、講演終了。

会場内、拍手。(…今の話、なにか拍手する内容がありましたか?)

個人的には超重要だと考えていた「将来ビジョン」についても「生涯研修体制」についても全く触れず、組織体制についても「やりたいけど言えないんだよね」という態度を示しただけで、保険薬局経営者連合会に対しては「頑張ってね☆ 日薬は具体的な何かが出来るわけじゃないけれど」と、他の経営者会に配慮しまくったことを述べただけなんですが…。

震災レポートは何度拍手してもいいと思いましたが、こちらは…うーん…まあ、礼儀って大事ですよね。薬経連の会員の皆さんはオトナだなぁ…。

  ☆

休憩の後は、ナイスボート部な吉田薬剤管理官のお話です。

…えーと。ごめんなさい、おひるごはん食べずにいたものですから、休憩時にオレンジジュースの飲み過ぎ→満腹サインのコンボに加えて、話が後ろ向きだったので、半分以上、ぐーすか寝てました。

序盤で、

『OTC装備かつ地域に根差した薬局を希望』

『薬のことは全て薬局』

というリップサービス全開なのか本気なのかよくわからないキャッチコピーが聞こえてきたあたりまでは、起きていたのですが。

あとは、資料を淡々と読む…読む…読む…ぐーぐー。

ゆえに、何の感想も書けません。

講演終了直後、周囲の音を拾ってみると、言葉の端々に

「眠かった」「眠かった」「ねむかった」「ネムカッタ」

と…。やはり、睡眠マシーンだったようです。

吉田薬剤管理官の話の内容は、たぶん業界誌が記事にしていますから、そちらを参照してくださいませ。

資料なしのトークを演台無しで、金八先生風にやらせたら、けっこうハマると思うのですが。

  ☆

 おしまい。

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