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2011年7月

もし日本薬剤師会の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら19

「もし日本薬剤師会の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」

第十九話:アポ子は過去の薬剤師会とドラッカーの本を捨てた

 それなりに月日が流れた。たぶん三カ月くらい。

 日本薬剤師会(ひのもとやくざいしかい)の専務理事を目指して、副会長のナナミから仕事の四分の一ほどを強奪した(「いえいえ、包括的指示のもとで動いているだけですから」、と言い訳するのは忘れない)帝夏アポ子は、ナナミの担当委員会の委員をハロプロばりの勘シャッフルしたり、委員会合同の一点突破プロジェクトチームをつくったり、美味しいスイーツの店を多数開拓したりして、お茶会(マーケティングだと言い張りたい)の機会を増やしまくっていた。

 で、いろいろやっているうちに、ついに、あのおばか計画が始まってしまった。

 そう、あれ。

 日薬雑誌熱血化計画。

 その一環として、薬史学会とのコラボ、薬剤師歴史SF小説の連載がスタート。

 なんか「JIN」とか流行ってたし。SFは、藤子不二雄先生いわく『すこし、ふしぎ』の略。

 挿絵には婦女子受けするプロ漫画家を起用。

 超イケメンの明治男たちが活躍する、愛と友情と戦いの韓流ドラマ仕立て。

 長与専斎が主人公で息子の又郎に主人公交代する予定…っていうライトノベルは、世界初。

 キャッチコピーは「恋も薬も匙加減」。

 松本良順先生がでてくるので、当然新撰組のネタもあり。

 マッドサイエンティストの爺様に謎の物質を投与される幼少期だけでもはじけた人生を送っている専斎。エピソードには事欠かない。

 鎌倉の海でふんどし一丁で海が好き!と宣言する長与専斎の挿絵が腐女子のハートをわしづかみ(予定)。

 掲載場所は、日薬雑誌の後ろ側。

 かつてはカラーの企業CMと編集後記で埋まっていて実質的に誰も読んでいなかったあたりに、縦書き三段組み。後ろから読む。新聞は四コマ漫画から読むという人たちは読みやすい配置。

 最終頁(裏表紙)の広告欄に掲載される薬とリンクさせて、毎回「この分野で○○という薬が○○薬品から発売されるまで、120年待たねばならなかった」といった記述が出てくる仕様。

 縦書き三段組みがOKになったので、いずれはマンガ掲載も可能だが、そこは言わぬが花だろう。

 あまりアホな記事ばかり増やすと怒られそうなので、スポファさんが涎を垂らす内容をめざして、『薬剤師がつくる【安全な少年野球】』という記事も始めてみた。

 物理学者・数学者・関節と筋肉の専門家・休息の専門家・野球部顧問・薬剤師の六人チームで、安全性をとことん追求した科学的体育系部活動を研究する。

 初回は「相手に優しいスライディングとタッチング」。

 お互いの立ち位置などから判断して、最適な「安全な行動」を作ってみる。…よく考えたらこれもかなりアホな記事かもしれないが、そこは大まじめに、『体を相手に対して○度傾けると運動方向に対して○○だから…』的な難解物理議論を図解。

 薬屋的なプラスアルファとして『このとき○○のような薬を使用していたら…』というコラムを入れて、ドーピング薬への対策が【選手の体を守るために】行われていることを視覚化。

 簡単なネタには食いつかない硬派な読者のために、『超上級者向け誌上講座』もはじめてみた。

 研究の最前線、薬剤師の50人に1人くらいしか理解できないような話を、専門用語の嵐とともに掲載。毎回2例。

 ひとつは「ものすごく細かすぎて伝わらない薬物作用機序の話」。

 もうひとつは「何の役に立つのか教えて欲しい、ウチでやってる超難しい研究の、すべりやすい話」。

 誌上だけでは「わけわからん」と言われそうなので、書き手には日薬会員用Web上においてコーナーをつくって、自由に喋りつくしてもらうことにした。会員専用なので、読んだかどうかカウント可能。読後に確認用ミニ試験をつけることも、一応考慮中。

 ファッション誌編集長経験者を日薬雑誌および広報関連担当編集長として招聘し、編集委員会に紛れ込ませておくのも忘れない。

 どんな偉い執筆者でも「面白いか面白くないか」という判断基準でリライト要請できる人材が大事。新年号恒例の議員挨拶をリテイクできそうな人材を入れてしまったので、年末は少し荒れるかもしれない。

 表紙は、予定通り、人物写真に変更。

 重要人物のときはスタイリッシュに。目力重視。

 写真表紙の初回は、ダンディなメガネ男子の副会長・センタが、ボロボロと涙を流している写真に決定。『聴け。この涙の、理由(わけ)を』と、巨大な煽りをいれてみた。

 表紙連動で、巻頭はセンタのロングインタビュー。いつも巻頭が定位置だったコラム『視点』は、編集長が『これ、論理がおかしいから、直して』とリライトを要請したのに書き手が拒否したため、誌上初の休載になった。(代わりの原稿として、有名ファッションモデルが白衣の着こなし&コーデの提案とともに薬剤師へのエールを送る写真記事が掲載された)

 ついでに、『日薬雑誌(ひのやくざっし)』の定価を、400円から1500円に値上げしておいた。

 会員外でどうしても日薬雑誌を読みたい!という方は、定価プラス送料で買える。送付の際は、入会案内とか講演会告知とかが同封される予定。『日薬雑誌』を毎号読みたい人は、会員になったほうがお得。

 日薬デジタルアーカイブ計画も着々と進行。

 日薬の通知は全部掲載。

 過去に「雑誌本体を取り置きしておく計画」で保存された雑誌も活用。こういった活動に時間と予算を割いておいた先人には頭が下がる。

 「本」は、おおむね国会図書館にもあるはずだが、デジタル化はだいぶ先だろう。ノウハウだけもらって、薬関係の書籍全部を日薬で管理するくらいの気持ちで、まずは自前。日薬雑誌の電子化。そのあとは、学術大会資料の電子化、絶版本の電子化と続けたい。

 ホームページ改革はすぐにできることなので、さっさと部署内でアイデアを出してもらって、ホームページ管理会社に平常時の100倍の仕事をふってみた。

 アイデアだしついでに全国の面白い活動をしている薬剤師のもとに取材に行った。

 懇親でお酒を飲みながら、会員ページ専用記事やら、eラーニングのふりをした講義やらを、オモシロ薬剤師たちに発注。学会の動画やデジタルアーカイブに、オモシロ薬剤師のコンテンツも加えて、初期ラインナップの充実を図る。

 全世界の薬剤師に知って欲しい内容については、演者了承のもとYouTubeを活用

 デジタルアーカイブは、各協力団体からの比較的自由なコンテンツ追加を前提にして構築していく予定。日薬は、容れものづくりと会員管理→職位認定の流れに対応できる下地づくり。慣れてもらうために、協力団体が過去に出した機関誌を全部アーカイヴに入れてもらうよう交渉中。いずれはペイ・パー・ビューなコンテンツも出したいところ。

 会員管理も、ちょっと変えてみた。

 公益法人制度改革にかこつけて、会員全員に定款を送り、定款内の【目的】に賛同するかどうか(=会員として留まるかどうか)を再確認。連絡先の更新と同時にいくつかの重要なアンケートにも答えてもらった。

 日薬雑誌は自宅に送ることで了承をとり、同一人物が複数入会していないかチェック。同時に「薬剤師会会員バッジ」「薬剤師会会員証」を作成し、配布。会員証は磁気カード化して、いずれ協力団体と連動すればそこの会員証も兼ねられるものにしてみた。県薬や地域薬と連動すれば、転勤時の入退会を廃止して、簡単な移動手続きのみでOKにできる。会員証は日薬のもの一枚で済む。念のため、地域薬や県薬が「うちに入会金払わなきゃ、移動でもいれてやんない」とか言い始めたなら、協力団体から外しちゃってもいいやという雰囲気を醸し出しておく予定。

 定款の目的に賛同しない場合は、賛同しない旨の書面、アンケートとともに、バッジ&会員証を返却してもらう。予算は若干かかったが、アンケート部分は内容(どんなアンケートをとるのか)を固定せずに予算化されていたので、怒られずに済んだ。定款の再承認と会員証配布&アンケート回収を同時にできたらいいなぁ(まだ回収期間中らしい)。

 いずれは会員証もケータイ認証で済ませる方向に向かうし、会員管理も日薬直轄で個人を管理する野望を温め中だが、今は、とりあえずの整理。使えるものは何でも使う。

 編集・出版・取材・書類電子化・会員管理。

 あれこれ言いだすのはアポ子だが、実務のプロである日薬(ひのやく)職員の底力はすごかった。

 たった数カ月で、30度くらいの変化があった。

「じゃ、今日は、観光…じゃない、取材に行ってまいりますっ!」

 週三日は取材か外回り、二日はお茶会、一日業者さんとタッグというスケジュール。残りの一日は観光だ。

 取材時は役員が地元に帰るのにくっついていって、「田舎に泊まろう!」的に、宿泊費や食費を限りなくゼロにしてみた。あまり休みはないが、かわりに有名人に会いに行く楽しみ&地方小旅行の楽しみがあるうえ70%の力でやっているので、案外疲れない。アポ子自身、無職のときのことを思えば、有難くて涙が出てくる環境。おもいっきり個人的趣味で、乙女ゲームメーカーに「広告出しませんか」と頼みに行くときのアポ子は、それはそれはキラキラと、ダメな意味で輝いていたらしい。

 まあ、そんなかんじで、粛々と、できることから手をつけた結果、ものすごい数のクレームが県薬あたりから飛んでくることを覚悟していたのだが…。

 案外、なんともなかった。

 会員アンケートの集まりも、思ったほどは悪くなかった。人間、モノをもらったうえ近所の顔役からせっつかれると、提出物を真面目に出すのだろう。おそらく、せっつかれなかったら、モノだけもらって提出物は出さなかったんだろうなぁ、という怖い予想は棚上げだ。みんなイイヒトだから、真面目に提出物を提出してくれただけ。とてもシンプルなことなのに違いない。

 アンケートが戻ってくるということは、定款に了承したということ。まだ未確定の会員が全員「退会希望!」だとしたら、ちょっと危ないのだが、最悪会員数90%減を想定していたので、とりあえずは、ひと安心。

 さて。

 自分の担当部署は、自分の手の届く範囲内で、楽しくしていったが、他の部署はどうしよう。

 なにか、手伝ったほうがいいかな。

 他の部署は、真面目な案件を扱っているし、アポ子が担当している部署よりもしっかりしているし、うまくいっているようだから、そのままでいいようにも思う。

 …そのままでいいのか。

 ピーターのマネジメントは、ここで終了なのか。

 ここが、旅の終わり、アンドロメダ終着駅なのか。

 なんとなく、違うような気がする。なんだろう。教えてメーテル。教えて、車掌さん。教えて、おじいさん。教えて、アルムのもみの木よ。

 疑問を解決するときは、いつもの、あれだ。

「ピーターの力を借りよう!」

 かくして、古本屋に向かうアポ子。こんなにお世話になっているのに定価で買う気が全くないというのもどうかと思うが。

「100円ワゴンにある、ドラッカー関連で、『マネジメント』以外の本をくださいっ」

 古本屋のおばちゃんが何か包んでくれた。以前もこんなことがあったような。なかみの確認がないまま商品を手渡すおばちゃん。傷やマジックの落書きがあっても返品を受け付けない意思表明。なかなかのやり手だ。

 家に帰り、さっそく包みを開けてみることにした。なにが入っているかはわからない。『非営利組織の経営』とか『明日を支配するもの』とか『イノベーションと企業家精神』とか、なんとなく悪の秘密結社の運営に役立ちそうな著作だったらいいなぁ。これで『もしドラ』が入ってたら、速攻で側溝に捨ててこよう。あ、でも、漫画版だったらとっておく。

 ガサガサと本を取り出して…

「こっ…これはっ!」

 MMRキバヤシ的に、力いっぱい驚くアポ子。

 その手には、黄色い本。

 本の題名は、『まんがと図解でわかる ドラッカー リーダーシップ論』。

 また宝島社だ。おばちゃん、宝島社のまわしものか何かか。

「リーダーを…マネジメント…っ。そうかっ、そうだったのかっ! この本には、人類に対する恐るべき計画が記されているかもしれん!!」

 謎の黄色い本との出会い。

 それが、アポ子(電波系)の奇妙な冒険 第二部のはじまりであった。

  ☆

 第二部へ つづいちゃうかもしれない

  ☆

今回の言葉
『聞いてない! わたし、聞いてないよーっ!』

 鳴海探偵事務所の所長の言葉。「アポ子がバカ企画を全部通してしまって日薬(ひのやく)が崩壊」という当初のエンディングのフラグを打ち消すような…宝島社がブラスバンドをモチーフにしてドラッカー本の二冊目を出す…という…状況を示す。甲子園に行った後、『マネジメント』一冊だけで優勝できるのかどうかという部分が明らかにされてしまう続編が出るような衝撃。「もしライバル校の女子マネージャーがドラッカーの『創造する経営者』を読んだら」な展開の外伝経由で、同じ経営学者の別著作からの影響を受けたふたつの学校の顧客満足対決へ向う…よーな話なら、ちょっと読んでみたい。サッカーだったら、藤枝MYFCみたいなシステムを高校野球に導入したらどうなるんだろう…みたいな。

※「もしドラッグ」は、フィクションです。

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HAYAさんありがとうございますー。

HAYAさんのブログ「鮠乃薬品」さんからいらっしゃった方向けの緊急記事~。

わりと「一見マジメでカタくて長くて文字ばっかりで黒い」記事が続いているので、覗きにキタはいいけれど『うおっ、擬人化の魏の字もないじゃん』と、曹操さんに怒られちゃうような状態ですので、一応、この擬人化ブログについて。

とりあえず擬人化キャラを見てくださる有難い方は、
ここを押して出てきた記事を起点にたどっていただくか、
左側のどこかにある「もくじ」にGO。

まじめっぽいネタの大半は、「倫理規定を推進する側の偉い人たちが、倫理規定を体現するようなカッコイイ発言や行動をしているのかどうかを、リスペクト&ユーモアつきでウォッチング☆」という試みですので、擬人化キャラ萌えの場合はすっとばしてくださいませー。

同人誌は在庫がゼロで再販予定もないので察していただいて。

HAYAさんの言うように薬局一つにつき一部常備…だと、五万部ですか…。1000部で印刷代が15万円くらいだから、えーと、えーと、その50倍まではかからないにしても、5倍の段階で力尽きそうですよ…。日本薬局方(三万円以上)の販売がいかに美味しいビジネスなのか、なんとなくわかりかけてきました…。三万円×五万部=…あわわわわ。

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日薬代議員会議事録2011春その4「広報と定款案」

春の総会の風物詩。

「日薬の情報戦術について」

  ☆

中平代議員が、

「日薬は攻めると言いつつ いつも守りだ。エビデンスを示せ。個々の薬剤師が一生懸命に働いている姿を示せ」

と、提案。

生出副会長
 「御指摘の通りで、本当はこちらから火をつけて歩かねばならないところを、火消しに躍起になっている状況であることは否定できない。日薬のシンクタンクについてはなかなか設立するという状況には至っていない。そこで、統計の専門家に本会委員会の臨時委員になっていただいたり、情報調査会社などに調査委託をして精度の高いデータを収集し検討をしていこうと思っている」

中平代議員
 「日薬の中で、全ての情報をまとめるのはなかなか不可能だと思う。現在、いろいろな大学や薬剤師会と協力しながら、薬剤師が見つけた副作用報告とか、お薬手帳のメリットの研究がなされているが、日薬はそうして集めた情報の方向性を作りどんどん外に向けて発信していくだけでいいのではないかと思う。そういうデータを集めるための、例えば補助金を大学に出すなりして、データ集めは各県薬や、大学にお願いするようなことは考えられないのか」

生出副会長
 「そのようなことは一部やっているが、それを十分に表に出していない広報のあり方、それから、説明の仕方が悪いのだと思う。もう一度精査し、会員に分かるような形で示していきたい」

中平代議員
 「広報はもちろん必要だが、きちんとしたエビデンスを持った広報でなければ説得力が無い。是非、エビデンスの収集にも力を入れて欲しい」

  ☆

この質疑は、ブロック質疑の開始早々のものなのですが…

最初の答弁が、「広報と、担当者の説明が悪い」という、かなり核心をついたものになっています。

【広報に関する特別委員会】が、情報発信担当。(その後の震災対応の情報発信で、しっかりお仕事遂行中?)

主な担当者は、答弁に立った生出副会長と、七海副会長。

この答弁を踏まえて、三月以降は、(震災対応で大変苦労しているはずの生出副会長はおいといて、)いろいろな事柄において、しっかりとした「広報と担当者の説明」をしていくものだと思ったのですが…。

会員向け広報は、しっかりしているのか…、疑問な事態が続いています。

特に、定款案のこと。

日薬は、日薬の(修正)定款案を、いまだに、「会員に分かるような形」の細かい説明どころか「定款案」そのものの段階としても、会員に公開していない状況です。

定款案が議題で、定款案の内容がわからないのに、定款案を了承するかどうか審議するために集まった代議員さん以外の「会員」に、『委任状を出せ』といってくる日薬。どの代議員さんが、どんな定款案に対して賛成あるいは反対なのかがわからないのに、白紙委任状を出せという、「目的に賛同した人」しか会員になれない組織としては、ありえない対応。

次回の総会質問で、「広報のあり方が悪いと言いつつ、全然変わってない。日薬の定款案を会員に示すことよりも『震災復興祈念シンポジウム』のホームページを公開するほうが大事って、どういうことですか」っていう質問がでないかなー。

っていうか、そういうことにすら気付かずに、「会員の代表」なんて言っている代議員さんたちの貴族っぷりが、とても心配ー。国の法律が変わるのに、民には知らせない貴族様。貴方の県は、大丈夫ですか?

公益法人改革がらみですから、その担当者が所属する県薬あたりは、それはそれは詳細かつ反論の余地もたいしてないほどに納得できるような説明が、修正定款案とともに公開されているのでしょうねー。(え? 定款案なんか載ってないんですか? 夏の総会のブロック質問を考慮すると、六月中には公開されていないと、間に合いませんが)

  ☆

【おまけ】

有澤代議員は、「メルマガがいいよ。現在の伝達手段を見直す考えはないのか」と質問。

粟野常務理事
 「見直す考えはある。今後はメルマガ。みんなに登録してもらわなければならない。日薬誌掲載記事にもWeb報告で済むものがたくさんある。DSUもWeb化したほうがいい」

有澤代議員は、「できるかぎり情報が正確で速く、多くの方に伝わるような形、しかも安価で運用できるものを、ぜひ推進していただきたい」と締めていますが、そんなものがあるのなら教えて欲しい…って、最適解が、メルマガですか。

ツイッターとかフェイスブックじゃ、ないんですね。

携帯対応の日薬会員専用SNSとかも含め、「正確で速く、多くの方に伝わるうえに安価」なものって、あれこれありそうなんですが…。

『勝手に送られてくる』のが、ポイントなんでしょうか。でも、大事なことなら、自分からちょこちょこと見に行く習慣をつけたほうが…。

「正確で速く」あればいいのなら、ソースにリンクするのが一番だと思いますー。

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社会薬学会HP:「社会薬学とは」

社会薬学会のホームページが更新され、

「社会薬学とは」

という項目が、全面的にリニューアルされました。

とりあえず引用します。

  ☆

社会薬学とは

 薬学は、人体に働きその機能の調節などを介して疾病の治癒、健康の維持をもたらす医薬品の創製、生産、適正な使用を主な目標とする総合科学である。医薬品は、物質性・生命関連性とともに社会的存在物としての性格、すなわち社会性を有している。そのため医薬品の適正な使用の確立のためには、医学、倫理学、法学、社会学、経済学などの学際的な立場からも検討する社会的な視点が欠かせない。今後は健康科学から環境にまで目を広げた医薬品をはじめとする生命と健康に関連する物質の適正使用・管理が社会的要請となると考えられる。これまでは、医薬品などのもつ社会性に研究課題として真正面から取り組む研究が不十分であったが、薬学には医薬品をはじめとする生活関連物質を人間の健康とのかかわりの中で総合的に究明し、それらを適切に社会管理することに寄与すべき役割がある。そしてその役割は、狭義の薬学領域にとどまらず学際的な協力を得る中で果たすことができる。

 薬学は、医薬品をはじめとする生命と健康に関連する物質の物質性、生命関連性、社会性の3つの要素に対応して、基礎系薬学、臨床系薬学、社会系薬学と大分類することもできる。日本の薬学は歴史的に、この記載順でその対象とする領域が広がり、総合科学として発展・深化してきた。なお、分類的には社会系薬学に含める考え方もあるが、歴史的にみても薬学のなかで当初から独自の領域を築き、国民生活に密着した課題を扱ってきた衛生系薬学を別個に分類し、薬学を基礎系薬学、臨床系薬学、衛生系薬学ならびに社会系薬学の4つに大きく分類することも可能であろう。

 このように薬学は、医薬品や関連する食品・化学製品・環境汚染物質などの生活関連物質が人々の生命と健康の保持に直接かかわることから、社会に対して大きな責任をもっている。

 社会薬学の研究対象は、医薬品がもつ社会性、医薬品を扱い(薬剤師など)また使用する(患者など)人々についての社会的課題、そして医薬品を必要な患者に届け安全に管理する制度、そして食品・化学製品・環境汚染物質など生命や健康に関連した物質についての課題など多岐にわたっている。そしてそれらの研究を通じて、人間の生命と健康の維持に寄与し社会に貢献することを目的としている。

 社会薬学は、薬学の社会適応としての学問・研究分野であり、薬学がどのように社会に応えていくかを明確にしていく役割を有しており、一層の成長・発展が求められている。

  ☆

それなりに長い文章ですが、前半は完全に「薬学」の話。

薬学を分類すると「社会系薬学」という分野が定義できると。

で、「社会系薬学」と「社会薬学」は同じものなのかどうかは、未定義。

最終的には、

【社会薬学】

 1.薬学の社会適応としての学問・研究分野

 2.薬学がどのように社会に応えていくかを明確にする役割を持つ

ということです。

正直、何を言ってるんだか、よくわかりませんでした。

薬学の社会適応って何?

薬学が社会に応えていく方法って、「これ」っていう明確にできるモノばかりじゃなさそうだけれど、グレーゾーンがありなのか、白黒つけるのか、どっち寄り?

キャッチコピーも、

『薬学はどのように社会に応えていくか 「社会薬学」はその道筋を追求します』

と、『社会に応えていく』点を強調しています。

  ☆

以前の、日本社会薬学会の「社会薬学」の定義は、

【「社会薬学」とは、薬学研究者や薬剤師が、社会問題を単に評論家やコメンテーターとしてではなく、それぞれの立場で自分の問題として捉え、自分が何をしてこなかったかを反省し、そして自分に何ができるかを考え実践していくこと】

というものでした。

誰が:薬学研究者や薬剤師が

何を:社会問題の解決を

どうする自分にできる形で実践する

という、わかりやすさ。

それが、今回のリニューアルで、「薬学の社会適応」、「薬学がどのように社会に応えていくかを明確に」、といった形になりました。

学問をする主体である「人間」が、どこかに消え、主語は『薬学』になりました

学問をする主体の制限が外れ、「薬学研究者や薬剤師」以外が主体になっても良いことになりました。

学問の結果を社会に還元する「実践」も、どこかに消えました。

「(研究によって)社会に貢献することが、目的」とのこと。

社会に貢献するために、誰かが
「『薬学』という【総合科学】は、このように社会に応えていきますよ」
と明確化するのが、『社会薬学』。

…というのが、新しい定義でしょうか。

社会に、応える。

「社会(のニーズ)に、応える」という意味?

そこに「ニーズ」があろうがなかろうが、薬剤師や研究者が『この社会的問題を考えるんじゃーっ!』と必死になれば、それだけで、「社会薬学」なんだと思っていたのですが。「攻めの学問」だと思っていたのですが。

どうも、「社会の要請が無ければ取り組まない」ともとれる、「守りの学問」のイメージです。

温故知新と言いますので、社会薬学会ホームページにある、設立当初の宣言も引用してみます。

  ☆

社会薬学研究会への御案内

 1982年の春を迎え,医療をめぐる問題や矛盾が指摘されるに至りましたが,とりわけ医薬品をめぐっては数多くの社会的諸問題が山積され,私たちに解決を迫っています
 たとえば,安全で有効な医薬品を開発するための経済的・社会的・倫理的諸問題,薬価を含めた医薬品供給システムのあり方の問題,医薬品の副作用による被害者の救済に伴う諸問題などであります.
 これら諸問題解決のためには,まず議論の材料となる科学的なデータが関係者に提供されねばなりません.しかるに従来の学界では,こうした医薬品をめぐる社会的な問題に対し,これを研究課題として正面から取組む努力に欠ける傾向がありました。問題の内容が国民の生命と健康に直結するだけに,国民にとってまさに不幸な状態と言わねばなりません.
 しかしながらごく最近,何人かの研究者・技術者個々・あるいは共同の努力によって,こうした状態を脱却し,医薬品さらには広く生体に作用する物質をめぐる社会的な諸問題を科学的に解明しようとする動きが出はじめました.
 私たちは,こうした学問分野を「社会薬学」と名づけ
,その確立を志向する流れを本格的なものとするため,有志を募って「社会薬学研究会」を設立することにしました.
 つきましては,薬学のみならず,医学・保健学・社会学・経済学・法学などの分野で「くすりの社会性」に関心をおもちの方々が幅広くこの研究会に参加されることを期待しております.

  発起人一同
  1982年3月2日

  ☆

「私たちに解決を迫っています」…って。

なんとカッコイイ、フレーズか。

旅立つ少年が、『ワクワクする世界が、俺を待っている!』と叫ぶ感覚。

この道を行けばどうなるものか。 危ぶむなかれ、 危ぶめば道はなし。 踏み出せばその一足がみちとなり、 その一足が道となる。 迷わず行けよ行けばわかるさ

未知は道になる。

社会に応えるだけじゃなく、社会に、様々な道(選択肢)を示す気概。

ワクワクドキドキする学問って、そういうものじゃないのかな?

  ☆

当初の定義は、「社会的な諸問題を(研究者・技術者が)科学的に解明していく学問分野」=「社会薬学」。

最近までの定義は、「薬学研究者や薬剤師が、社会問題を単に評論家やコメンテーターとしてではなく、それぞれの立場で自分の問題として捉え、自分が何をしてこなかったかを反省し、そして自分に何ができるかを考え実践していくこと」=「社会薬学」。

今後の定義は、「薬学の社会適応としての学問・研究分野であり、薬学がどのように社会に応えていくかを明確にしていく役割を有しているもの」=「社会薬学」。

と、まあ、こんな変遷になりそうです。

「解明」「実践」で、なんでもありだったこれまでのマッドサイエンティスト的な空気が、「社会適応」だなんて、まるで、これまでの薬学は社会に適応していなかったかの如くに「良い子」を気どるなんて…。

天馬博士ばっかりだと危ないから、お茶の水博士も加わってバランスをとってねという方向にシフトしたかと思ったら、お茶の水博士以外はいらないと言い始めた…ような、変な感覚。

  ☆

何度読んでも、よくわからない点が、ひとつ。

新しい「社会薬学とは」の文章中に、「これまでは、医薬品などのもつ社会性に研究課題として真正面から取り組む研究が不十分であったが」という言葉が、明記されていること。

30年前に、「従来の学界では,こうした医薬品をめぐる社会的な問題に対し,これを研究課題として正面から取組む努力に欠ける傾向がありました。」、と述べて、「医薬品などのもつ社会的な問題に対して真正面から取り組んで」きたはずの社会薬学研究会→社会薬学会の活動は、なんだったのでしょうか。

これまでの30年の実績を、自ら、全否定?

30年たっても、まだ、『真正面から取り組む研究』が不十分だという話になっちゃうんですが…。

どれだけやれば、十分なんでしょう…?

『研究会としての発足当時は、医薬品などのもつ社会性に真正面から取り組む研究が不十分であると考えられていた。しかし、この30年間の多様な研究者の努力によって、社会性に真正面から取り組む研究が蓄積され、社会に影響を与えてきた』

…という文章を出すには、まだまだ、未熟な学問領域ということなのでしょうか…。

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ふまじめ潜入(笑)レポ:薬経連設立記念セミナー

潜入です。

「スネーク、その段ボール箱を使うんだ!」

  ☆

7月10日に品川で開催された、保険薬局経営者連合会(薬経連)の設立記念セミナーに参加してきましたので、なんとなくレポートします。まじめな記事は、取材に来ていた記者さんたちが書いていますので、こちらはテキトーに。ちょっと見回した限りでは、薬経連の会長さんの会見と吉田薬剤管理官のトークの部分ばかりが記事になっていて、他の部分は無視されていたようですから、その補完的な要素もちょびっとはあるかもしれません。業界紙に無視されちゃう日薬会長の講演っていうのも、どうかと思うのですが。

興味の薄かった部分などはろくに聞いていませんから、「こんなこと言っていたような気がするなぁ」レベルの記憶です。ご了承ください。

  ☆

日曜の東京。(このあとしばらくどーでもいい田舎者上京話が続きますので、次の「☆」に飛んでください

前回の日薬総会議事録の記事でもちょこっと触れた、日薬児玉会長の特別講演『国民から期待される薬局の姿』の内容が知りたかったので、行き先を日比谷公会堂から品川に変更。

すこし早めに行って、どこかで御飯&買い物~と考えていましたが、まずは会場のホテルを確認に。確認に…。確認に…。って、なんだかドレスコードがありそうなホテルですよ。当初は日比谷公会堂に行く予定だったので、ジーパンで来ちゃいましたよ。うろついていて平気かなぁ。なんか守衛さんの目が優しくないなぁ。

ドキドキ感をしばらく味わって、会場の確認がなんとなくできたので、とりあえず脱出。まだ講演開始まで一時間半ちかくあります。

暑さから逃れようと、普段は本屋か電器屋か映画館に入るわけですが、今回は道端の看板に『水族館』と書いてあったのを見てしまったため、足が勝手にそちらに行きました。そうか~、品川と言えば水族館かー。平衡感覚を失いそうな坂を下って、水族館へ。

超狭い印象の水族館。「アクアスタジアム」と「しながわ水族館」は別物だと、入ってから気付いたのは秘密ですよ。

なぜか通路はガラガラだな~と思っていたら、ちょうどイルカショーの時間でした。そちらは満杯。三十分後のアシカショーに向けてアシカプールに向かえばいいものを、『このあとはイルカショーの反省会とQ&Aでーす』的なネタみたさに居残り。

「イルカの体温ってどこで測るかわかる人ー?」

直腸です。しまった。アシカショーに行けばよかった。館内放送で「定員になりましたのでもう入れません」と言い始めているし。通路は人であふれかえっていて、餌やりタイムのショーも観れそうにないので、グッズショップでモコモコした手触りの良いシロクマのぬいぐるみを買って退散。もしかしたら最初からぬいぐるみだけ買って『マイティ・ソー』あたりを観てれば良かったのかも…。

そうこうしているうちに、記念セミナーの本題である講演会が始まる時間が迫ってきたので、坂道を移動~。会場に到着。

角を曲がると、いきなり、ずらりと並ぶ、受付の方々(正装)。

ひとごみが苦手。視線が集まる雰囲気にも弱い。正装やコスプレや着ぐるみの人にも弱い。SADって言われそうな勢いな筆者でございます。非会員かつ、なんの予約もしていないうえにあからさまに怪しげで言動も不自然な人間が近寄っていい場所なのかとドキドキしていたのですが、受付のみなさんがものすごく親切でしたので、どうにかこうにか座る椅子をいただきました。

座ったときには、ちょうど保険薬局経営者連合会の山村会長のお話が終わるところで、面白ひとり漫才ネタを聞くチャンスを逃してしまいました。なんだか全体的に真面目な雰囲気の中、「山村会長って、絶対ハリウッドでエンターテインメントショーの司会をやらせたらウケると思うんだけれどなー」なんてことを妄想しているうちに、講演会開始。

…って、前置きが無駄に長くてどうでもいいことを予告していたとおり、ここまでの部分はみなさん読まなくて正解。

ここからが、レポートっぽいなにか。

  ☆

講演の最初は、震災ボランティアの体験記です。

『仕分け仕分け仕分け。救援チームの置いていった薬も仕分け』

『後発品普及が薬剤師の必要性を増した話』

『仮設住宅の位置・棟数情報が無いため把握は目視』

『仮設住宅には救急箱があるのに中身がない。だから配った』

『仮設住宅に入ると食事の保証が無い』

『アルコール依存もみられはじめた』

『家庭訪問大作戦』

『初期から予測された害虫大量発生と感染対策』(どうしよう)

といった話が次から次へと、展開されます。

救援チームが良かれと思って置いていった器材や薬が邪魔になりつつあるという話を聞いて、救援チームはフォワードとバックアッパーとスイーパーの「セット」が大事なんだなぁと再確認。後片付けも含めて料理。掃除も含めて登山。家に帰るまでが遠足。

報告なので、『…というわけで、現状はこんな感じなんですが、この団体(薬経連)の設立趣旨から考えると、これこれこういう事業ができるのではないか。…やらないか?』という段階の話には至りませんでした。

  ☆

続いて、日薬児玉会長のお話。今回のメインテーマです。え、違うんですか?

「店頭にいないのに経営論を話すというのは…」

と、控えめなセリフから入って、『だったらそのテーマで引き受けるな』というツッコミを期待している空気を出しつつ…

まずは児玉会長の大阪の店の話から。

「昔は、日薬の会長をすると、店にはペンペン草が生えると言われまして…」

という佐谷元会長もどこかで書いていたよーな鉄板ネタで始まり、

「OTCっていうのは、本人いないと売れませんから」

と余計な一言を発しつつ、

「うちは商店街の二代目で、店は80周年を迎え…」

「ジョークで、はやく日薬会長を辞めてくれ、商店会の会長やってくれと言われ…」

「『地域から手伝いをしてくれといわれるくらいでないと薬局の未来はない』と思っている」

と小ネタを連発しながら、

「うちの店の右隣は某コク○ンさん、左隣は某ダイ○クさん。35%引き」

「うちの店は、化粧品は地下で、三人の専任スタッフがいます」

…と進み、基本的に児玉会長の店のことを延々聴く状態に。

化粧品販売が大事、つぎに健康食品、それからOTC、保険調剤と続く順番で大事ってことを言いたそうです。化粧品も薬局に必須だという考えなら、大学や政府に向かって『化粧品販売学を必修化しろ』『国家試験問題に化粧品の成分と販売という項目を設けろ』と大きな声で言ってみて欲しいのですが、児玉会長は国家試験問題基準作成の審議会の際に化粧品という話は全くしなかった委員なので…もごもご。

テーマである、『国民から期待される薬局』って、児玉会長の店のようなものだと言いたいのだとしたら面倒だなぁ…という展開が、ずーっと続きます。

このあたりの前説的な話にかなりの時間をつかっている時点で、かなり嫌な予感が。

配布資料によれば、後半に【オール薬剤師の将来ビジョン】とか【生涯研修体制】とか【日本薬局協同組合】といった話が予定されているのですが、そこの内容を飛ばして語られるのではないか…と。(そして、その予感は当たります)

長い前説の続きは、震災の話。

現場や県薬視点の話は、つい先ほど聴いたばかり。日薬の話でしょうか。テーマとは関係なさそうですけれど…。

『仙台で10月9日に震災シンポジウムを行います』という宣伝を入れつつ…。

『阪神淡路大震災とは、どう違うのか』の答として、「分業受け取り率が20%から60%に増えた」ことを提示。(1995年、全国平均20.4%)

今回の震災対応については、

『医師は必ず処方箋を発行した』
『JMATなどの医療チームに薬剤師がいるのが当たり前になった』
『卸さん・メーカー・大学などなど、オール薬剤師が大活躍した』

と、大絶賛。

ええ、まあ、そうなんですが、そういった活動の音頭を取る存在として、職能団体であるはずの日薬がどの程度関わりを持ったのかという点については、残念ながら、児玉会長の口からは語られませんでした。『あれとかあれとかあれは、日薬が発案して、やってもらったんですよ!』という話は無し。企業や個人や小さな組織が自発的にあれこれやった結果が集まって、なんとか良い結果を残せた…ような印象です。

一方、これからの地域医療復興については、『医療復興の担当は【医政局】。薬局が補正予算の計画から抜けていたので、日薬が意見を通した結果として、二重ローン解消の対象に入ったんですよ!』と、日薬の成果を大きく発言。日薬の持っている日薬会館建設予定資金10億円の無利子貸付…のような予定は一切なし。ちなみに会員薬局への義援金は、日薬ホームページによれば『日薬では標記大震災に係る被災会員への支援として義援金募集を行ったところ、6月22日現在で1億8千3百万円を超える義援金をお寄せいただいたこと、また岩手、宮城、福島3県の会員の薬局支援のため、日薬規定の災害見舞金計876万円とともに、お寄せいただいた義援金の中から第一次分として計8,760万円(単価:薬局全壊の場合50万円、同半壊の場合30万円)を3県薬剤師会に送金したことが報告された』という形。薬局が全壊して50万円もらったら再開できる…気が全然しませんが、こんなのは全額ドーンと置いて、『使い方は、県薬におまかせ!』ではダメなんですかね。

震災に関しては、『我々はまさに、薬剤師法第一条そのもの、これを行ったのです!』と繰り返していたのですが、薬剤師倫理規定擬人化のブログとしては、『薬剤師倫理規定(主に第一条?)を守って行動したのです!』と言って欲しかったところ。

震災の話の後は、人口構造の話。

少子高齢化と保険財政については「小学生でもわかる」ように、大問題だとのこと。

保険財政は苦しいんだよ、と。

で、現在の96:4(保険とその他の売上比)を、6:4にするのだというのです。

完全分業の外国では6:4が当たり前、ハーブや健康食品の扱いがあって当たり前!と強く主張。『サプリのCMを見るたびに、「これでいいのかな」と思う』とも発言し、場の空気を読む力は超人レベル。そう、ここは保険以外の売り上げを重視するけれどドラッグストアほどにはならないことを目指す、経営者の会。ほどほどが重要なのです。

とはいえ、「じゃあ6:4にする手段が何かあるのか」という点については、とりあえずスルー。

「『調剤薬局』、そんなものは、ないでしょ。行政が使うたびに、消してもらってますよ」

と、ちょうど「調剤薬局」発言を繰り返していたナイスボート部な薬剤管理官が次の出番を待っている目の前で言ったのには何か思惑があったのやらなかったのやら。大事なことなので、もう少し繰り返し繰り返し言っていただきたかった気もしますが。

このあたりで時間が「おしてきた」のか、ザクザクと話題が飛ばされていきます。

『薬事制度改正の影響(薬局・薬店の整理)』と題された部分は、薬事法が変わったよねという話からの、「ポイント問題は値引きであってけしからん」でおしまい。

その後、用意された図表を斜め読みしつつ、

「大学に、OTCを教えてくれと言うと、大学は『ものの売り方なんて教えられないよ』と言う。そうじゃない、OTCは配合剤なんだ。その知識が必要だろうと言うんだ」

といった小ネタをはさんできましたが、

それ、はじめから大学に「OTCの配合剤としての特徴などを教えてくれ」と正確に要望すれば済む話…。いつもそんな調子で頼みごとをしているのかと思うと、かなり心配です。コンセプトを提示しないで依頼する依頼主ほど怖いものはないです。

大学が想像するように「ものの売り方」を教えるのも大事なんだから、「学生実務実習内で『ものの売り方』『商売の矜持』『経営とは』を教える役割を、保険薬局経営者連合会の会員の皆さんには、担ってほしい!」くらいの風呂敷を広げて欲しかったんですけれど…。そういうのは、一切なし。

んでもって、だいぶ時間がなくなってきたあたりで、ようやく、『国民から期待される薬局の姿』の話になるのかなーと思ったら、

『本来の薬剤師会はオール薬剤師である!』

『ドイツでは、経営者の会と職能薬剤師会とは並列で別である!』

日本薬局協同組合説を言い始めて、その流れからすると経営者の会と職能団体がくっついている日薬は経営者の会の部分を切り離すという宣言でもするのかと思いきや、

「こういうことは日薬では言えない」

で、このネタは終了。

そこを明確に言わなきゃ、ダメでしょ!

大事な議論は無視するよーじゃ、困ります。

この「経営者の会と職能薬剤師会は別組織になるのが当たり前」ネタが前提になっていないのに、日薬総会で「オール薬剤師」って言ってわかってもらえると思っている思考回路はどうなっているのか、不思議過ぎ。

前回の記事「日薬代議員会議事録『組織率向上』」で、「日薬が、わかっていなければならない」点として挙げたことを、会長は「わかっている」と言っているわけですよ。現状、日本薬剤師会は、「職能+特定職域」の組織だと。

でも、「日薬では言えない」。

誰が「わかっていない」んでしょうか。

「言ったら何か問題がある」のでしょうか。

まさか…会長以外の誰も「わかっていない」?

以前の定款案の内容から考えると…そんな気さえしてきます。

で。

将来ビジョンも生涯研修体制も、すっとばして、

「なんか中途半端にアメリカ志向だけど、それじゃ駄目だ!」ということなのか、

「ウォルグリーンは管理者に地域とのかかわりを義務付けているんだーっ」というネタなど、地域への参加が大事であることを繰り返し繰り返し力説。

『薬剤師はっ、努力で、生き残れる可能性のある職種なんだっ!』

努力。努力。

努力とは、なにか。

その答えは、地域への参加

地域への参加って…

お祭りに行け。PTAや町内会に入れ。運動会に出ろ。冠婚葬祭忘れるな。議員とは仲良くしろ。

…っていう、あれ、ですよね。

んんっ?

それが、『国民から期待される薬局の姿』の、全てですか?

それも、大事」だから、他の経営者会がなかなか取り組まない部分でもあるので、「そこ」を保険薬局経営者連合会の会員さんには担って欲しい、というのなら、わかりますが。

役割分担の話ではなくて、「それが唯一の答え」だと言いきってしまうのは、本心なのか、リップサービスなのか。

ぽかーんとしている間に、話は終わり。

「まあ、日薬は、エビデンス作成で、大学とみなさんの橋渡しくらいしかできませんが…」

と、全然前向きではない言葉とともに、講演終了。

会場内、拍手。(…今の話、なにか拍手する内容がありましたか?)

個人的には超重要だと考えていた「将来ビジョン」についても「生涯研修体制」についても全く触れず、組織体制についても「やりたいけど言えないんだよね」という態度を示しただけで、保険薬局経営者連合会に対しては「頑張ってね☆ 日薬は具体的な何かが出来るわけじゃないけれど」と、他の経営者会に配慮しまくったことを述べただけなんですが…。

震災レポートは何度拍手してもいいと思いましたが、こちらは…うーん…まあ、礼儀って大事ですよね。薬経連の会員の皆さんはオトナだなぁ…。

  ☆

休憩の後は、ナイスボート部な吉田薬剤管理官のお話です。

…えーと。ごめんなさい、おひるごはん食べずにいたものですから、休憩時にオレンジジュースの飲み過ぎ→満腹サインのコンボに加えて、話が後ろ向きだったので、半分以上、ぐーすか寝てました。

序盤で、

『OTC装備かつ地域に根差した薬局を希望』

『薬のことは全て薬局』

というリップサービス全開なのか本気なのかよくわからないキャッチコピーが聞こえてきたあたりまでは、起きていたのですが。

あとは、資料を淡々と読む…読む…読む…ぐーぐー。

ゆえに、何の感想も書けません。

講演終了直後、周囲の音を拾ってみると、言葉の端々に

「眠かった」「眠かった」「ねむかった」「ネムカッタ」

と…。やはり、睡眠マシーンだったようです。

吉田薬剤管理官の話の内容は、たぶん業界誌が記事にしていますから、そちらを参照してくださいませ。

資料なしのトークを演台無しで、金八先生風にやらせたら、けっこうハマると思うのですが。

  ☆

 おしまい。

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日薬代議員会議事録2011春03「組織率向上」

日薬の総会議事録要旨を読んでいく遊び。三回目。

今回は、組織率向上の話題。もう8年以上やってます。児玉会長が副会長の頃から。ずっと。

  ☆

町野代議員
 「日薬の組織率向上について、日薬としてはどのように考えているのか。それと、日本病院薬剤師会や日本学校薬剤師会等をどのように取り込んでいくつもりなのか。都道府県薬剤師会でも新定款を作ろうということになっていると思うが、こういった組織を県薬等も取り込んでいくべきなのか、その辺をどのように考えているか伺いたい」

曽布川常務理事
 「前半の部分についてお答えする。平成22年度、平成23年度は薬学部の卒業生がほとんどいなかったということを差し引いても、37.4%という日薬の組織率は大変厳しいものと感じている。日本医師会も平成22年度初めて会員数が減少したが、勤務医は増えている。都道府県薬剤師会別の組織率をみてみると、82.9%から16.9%までかなりの差がある。また、薬局薬剤師だけの加入率をみると58.1%で、勤務者は44.4%。また、医薬品関係企業勤務薬剤師は、2.2%しか加入していない。こういったことを考えていくと、組織率を上げるためには、勤務薬剤師に対していろいろと働きかけをしていく必要があると思う。特に生涯学習システムとか、あるいは広報活動との連携、今回予算案に計上した入会キット650万円、それから、薬学生ニュースと、こういったことを具体的に進めながら、組織・会員委員会で更に具体的な案を検討していきたいと考えている」

  ☆

取り込んでいく、取り込んでいく。なにやら『魔獣戦線』『スカルキラー邪鬼王』みたいな石川賢ワールド全開キメラ形態最強伝説希望☆からはじまる質疑です。そんなに合体しちゃって、いったいどんな神の軍団と戦おうというのか、ドキドキしてしまいます。

「取り込めば」、組織率が上がる、というお話のようです。

組織率。

日薬執行部は、「すくなーい」と言っています。

組織率。これを何%まで上げれば、日薬の執行部にとっての「十分」な状態になるのでしょうか。

わかりません。

わからないんです。

前年比10%の成長を目指す!といった目標が掲げられていないのに、

「とにかく成長しろ、俺の想定(今は言えない)よりも成長率が低かったら、泣かす!」

と檄を飛ばす社長がいたら、社員のやる気は落ちていく一方だと、ビジネス書に書いてありませんかね。

薬剤師会って、「組織率」の分母である「総薬剤師数」が、毎年コロコロかわる組織です。

会員数が減っても増えても、分母の「総薬剤師数」を操作すれば、組織率は簡単に上下します。操作しても、たぶん、誰も気づきません。

「あいつらは薬剤師だけれど会員になってもらわなくてもいいから勘定に入れないんだ」と、なんだか酷いことを言い始めた瞬間に、見た目の組織率は一気に向上しますし、

「六年制大学卒の薬剤師だけで新組織を作るから、今年の名簿登録者は誰も薬剤師会には入りませーん」という超展開があった場合、組織率は一気に下降します。

想定外の出来事が起こったとき、たとえば、日薬学術大会の開会式会場がゴジラか何かに襲われて一瞬で消し飛んだら、分母は4000くらい減ります。減ります…が、「それはいったい、組織率を何%減らす結果になるのか」と問われたら、ピンときません。

日本調剤の社員さんたちが200人ほど一気に抜けたときも、なんだか「ふんっ、あんたなんかいなくても、ぜんぜん困ったりなんかしないんだからっ。さびしくなんかないんだからっ」というツンデレ系なコメントが出ていたよーな覚えがありますが…。

この議論、まずは、「具体的な人数」を示してから。

会員が何人増えれば、「十分」なのか。

毎回、そこが足りません。

一年間で増加する六年制薬剤師の人数は、今後一万人くらいになっちゃうんじゃないかという国家試験問題の内容を軽く見ているのか在校生の実力を適切に見積もっているのか定かでない勝手な予測をするなら、一万人の新たな薬剤師のうち4000人くらいが入会しないと、37.4%という現状の「組織率」の維持もできないんじゃないかな、と。

それを、更に向上させるというのですから、年間に5000人以上の入会者がいて、ようやく「向上?」な雰囲気。

秘策でもなければ、解決できそうにありません。

学生さんをガッチリ洗脳するとか、学生さんをガッチリ洗脳するとか、学生さんをガッチリ洗脳するとか、学生さんを…。(←それしか思いつかなかったらしい)

で、「オール薬剤師! オール薬剤師! オール薬剤師!」と連呼する児玉会長の秘策はあるのかというと…。

  ☆

児玉会長
 「(前略) これからは
勤務薬剤師にどれだけ加入してもらうかが、組織率、会員を増やすキーワードとなる。その勤務先を見ると病院のほうが多い。(中略)賠償責任保険制度は非常に重要になってくる。(中略)日本病院薬剤師会、日本学校薬剤師会については前々から申し上げているように、薬剤師は一緒であり、一本の矢よりも三本の矢を一緒にしたほうがいいという考え方は今でも変わらない。ただ、そうはいっても両会とも長い歴史がある。簡単に一緒になるわけにはいかない。(中略)共通の課題が出てきているので、あとはタイミングが最後かなと、そんな気がしている。そういう意味では、お互いのコミュニケーション、土壌は少しずつ醸成されつつあると感じている

町野代議員
 「中央で大人の話をして仲良くしていただければ、
都道府県も同じようになるので、頑張って欲しい」

  ☆

はい、児玉会長の秘策は、存在しません

「勤務薬剤師を入会させれば組織率が上がる」と主張して、未入会の勤務薬剤師が多いという「病院薬剤師会や学校薬剤師会」との合併が勤務薬剤師の入会につながるような口ぶりなのに、合併については消極的で、少なくとも今、自分が率先して何かする気はないと宣言~。

「あとはタイミングが最後かな」という、「自分の任期中にタイミングが来るような口ぶりなのに、実際のタイミングが100年後であっても言っていることに間違いが無い」ような決め台詞が自然に出てくるあたり、ものすごく世渡り上手、プレゼン上手です。

役員になったときからずっと変わらない、グラミー賞級の先送り芸が、ここでも炸裂。

「病院薬剤師会・学校薬剤師会の会員が、日薬会員になってはならない」という規則はありませんが、「病院薬剤師会・学校薬剤師会の会員であるから、日薬会員にはならないのだ」…という論理で、会長は答弁しています。

なんで、病院薬剤師会・学校薬剤師会の会員であると、日薬会員にはならないのでしょうか。児玉会長は「両会とも長い歴史があるから」なんて、歴史のせいにしていますけれど。

「職能」団体だったら、「薬剤師はひとつ」でいいんですけれど、【現状、「職域」職能団体である日薬が、他の職域団体とひとつになる】という考え方を指して『薬剤師は一緒』と言ってきた会長のセンスには、誰かツッコミをいれて欲しいところです。

「サッカー選手の、職域別の会」があったとして、「FW会」「MF会」「DF会」などがあれば、「MF会」に入会する選手は、通常「FW会」には入会しません。それなのに、「FW会」のメンバーが、『ボクたちの会はサッカー選手全体を代表する会なんだから、みんなFW会にも入るのが当然だよね!』と爽やかに言い始めたら、どう思うんでしょう。

単純な「職域団体」だったら素直に主張できることがあります。たとえば【通販業薬剤師会】のような職域組織があったとすれば、会の倫理を基に、通販に関する様々な話に噛みついて、なんらかの主張をしていけます。その会ひとつが噛みついているだけなので、薬剤師職能全体が同じ意見でなくても問題ありません。とにかく「主張した」という事実が残る、これが大事。「多様な意見があった」という報告書と、「特に意見はなかった」という報告書では、未来が変わるくらいの違いがあるのです。たぶん。

でも、職域団体を「ひとつ」にまとめて、「職能団体の中の職域部会」=「職域団体」と化してしまうと、最終判断をくだす執行部に別の職域の船頭が多くなり、「いやいや私の職域の妨げになるから、あなたの主張は公にはさせません」と、職域団体としての主張を封じ込められてしまうんじゃないか。

…そんな疑念を、それぞれが感じ取ったから、これだけ多くの職域団体ができたわけで。

日薬自らが「一部の職域団体を兼ねた職能団体」である…という点を認識できないと、この話は進まないと思いまーす。

  ☆

【おまけ:基準薬局制度の見直し】

北海道ブロック有澤代議員の、【基準薬局制度の見直し】の質疑をまとめてみます。

  ☆

有澤代議員
 「基準薬局制度自体を、今後見直すという理解でよろしいのか」

東洋常務理事
 「今、見直す方向で薬局薬剤師部会幹事会で検討している」

有澤代議員
 「県薬の事業計画に入れるので、具体的にどの程度の期間で見直すのか教えて欲しい」

東洋常務理事
 「以前から、今期は二回、部会幹事会で話し合った。薬剤師の将来ビジョン・組織会員委員会とも連動しながら進める。将来ビジョンは半年から一年で結論が出る」

児玉会長
 「基準薬局は、風邪薬の一気飲み事件からモデル薬局としてはじまり、処方せん受付可能な薬局に衣替えをして、マイナーチェンジで現在に至る。今後は、【さらなるマイナーチェンジ】、【将来ビジョンと絡めた新たなモデル薬局】、【店舗の能力を個々に示す】のどれかだろう。来年度中に決める」

  ☆

見直す期間は、最も早くても、一年後から。今の執行部の解散後。でも、方針は、今の執行部が決めてしまうそうです。辞めるけど、再生可能エネルギー法案は通すとか言っているどこかの偉い人みたいなことにはなりませんように。

『基準薬局』制度。

会長は「衣替え」「マイナーチェンジ」だと言っていますが、当初の方針はどこへやら。

今では「この能力を備えていない薬局は薬局にあらず」と、日薬自らが「職域」の定義を狭めていくための制度になっています。

改定の度に会員が減る制度。兵士の使い方が下手な指揮官は、兵士全員に特殊部隊となることを要求します。兵站を担当したり楽団を担当したりしている兵士の大事さがわからない指揮官は、全体が見えていない指揮官である疑いが濃厚。

さらなるマイナーチェンジ】は、今よりもっと狭い条件を満たす薬局にしか存在価値を認めない方向に向かいそう。国語も算数も理科もできる子を「基準児童」と呼んでいたのが、さらにマイナーチェンジすることで、社会もできる子でないと仲間に入れてあげなーい、と宣言するように。「涼宮ハルヒの憂鬱」って書ける子の入れる部活【SOx団】が、入団規定に「宇宙人、未来人、異世界人、超能力者」を加えた段階でフルモデルチェンジだってことに気づかずに「マイナーチェンジ」だと言い張り、「次の見直しでは、同級生の靴下を全部集めたソックスハンターであること、という項目を、マイナーチェンジで入れましょう!」とまで飛躍して叫ぶ勢い。

一旦ゼロに戻して【将来ビジョン】と絡めてみたくても、【将来ビジョン】が存在しなければ進展しません。会長が言うには「将来ビジョンは、来年三月までに示す」とのことですから、児玉会長は改選→無役で、執行部にいないかもしれません。逆に、まさかの三期目もあり?

店舗の能力を個々に示す】のって、どうやるつもりなのか、気になります。都道府県が薬局機能情報提供システムを稼働中。すでに公表されていること以外に、「薬局の能力ってやつは、スカウターでは測定できない部分もあるんだぜ!」と啖呵を切って、何か示すのでしょうか。「生まれも育ちも葛飾柴又、人呼んで薬局のトラちゃん」といった地縁から、「フランチャイズとM&Aで、育てに育てた200店舗、携帯の圏外表示はございません、いつでもどこでも薬歴完備」といったネットワーク、「うちの社長は偉い人、県薬会長、日薬役員、講演会で大忙し。スターに会いたきゃうちへ来な」といった著名人ネタまで、都道府県の公表データではわからない『薬局の能力』は、いろいろありそうです。

まあ、会長の「来年度中に決める」発言も、このままだとうやむやになりそうな状勢ですが、「倫理委員会はつくらない=倫理規定の見直しをしない」うえに「将来ビジョンの策定は当分先」ということで、「基準薬局制度の見直し」が実際に行われるのは、10年後くらいじゃないかと…。

※ちなみに。児玉会長の週末の特別講演の演題は、『国民から期待される薬局の姿』です。将来ビジョン提示も基準薬局制度の見直し内容提示もなしで、組織の長として、どうしてそういう【答】が出せるのか、理解不可能です…。

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日薬雑誌七月号。ハイリスク薬ガイドラインの記事がいい感じ。

日薬雑誌七月号。今回は、みどころが多いですよー。

  ☆

巻頭のコラムは華麗にすっとばして、専務理事がいない中、誰が書いているのかと巷で噂の「日薬情報」No228を読んでみましょう。

今回のテーマは「薬局におけるハイリスク薬の薬学的管理指導に関するガイドライン(第2版)について」。

全8ページあるガイドライン本体は、「7ページ」だけ読めば済むんじゃないかと思いますが、そのガイドラインを活用するための解説である「日薬情報228」は、完全保存版です。というか、記事の末尾にある「参考図書」への導入編です。

みんなのアニキのユースケさんやタケちゃん先生の関わった本を読んで、すごい人たちの美技を、盗んでみましょー♪

(夏休みの推薦図書に決定。)

  ☆

27ページ、五月の都道府県会長協議会議事要旨。

質疑:日薬会館は振り出しに戻すのか

答弁:白紙には戻さない。震災当日、ビルが大きく揺れたので、職員の安全のためにあらたな事務所は必要である。

前の住所から引っ越す時は、答弁で「安いから」としか言わなかったんですよね、たしか。

ようやく「職員の安全」のことを考えてくれたようです。

  ☆

36ページ、常務理事打ち合わせ会。

「災害シンポジウム(仮称)」を、仙台で開催する計画を常務会段階で了承。

「電子版お薬手帳/カード」を、厚労省は2013年から提供の方向。

「東京都がチャイルドレジスタンス容器導入をそのうちやりたそう」。

  ☆

「温故知新」の薬局紹介。

綿谷小作薬局さん。店主さんが代々名前を襲名する素敵な薬局さんです。

Q.この薬局の特徴はどんなところですか

A.金沢を舞台とした少年漫画の一場面に『保険調剤』のポスターを貼ったこの建物が描写されたことがあります。

←声優が豪華な『花咲くいろは』のことかと思いましたが、たぶん違います。

有川薬局さん。「千龍丸」、サウザンドドラゴンズピルの生みの親。なんだかすごく効きそうな名前です。

Q.この薬局の特徴はどんなところですか

A.誰でも、いつでも気軽に立ち寄り、茶のみ話が出来るところです。

←ほんわか~☆ 薬局の多様性。素晴らしいです。

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日薬代議員会議事録2011春02「倫理委員会」

議事録を読むシリーズの二回目です。

「01」では、執行部の総会進行における策士ぶりや、議長さん頑張れ的なコトについて書きました。

今回のお題は、薬剤師倫理規定擬人化のブログとしては見逃せない、【倫理】がらみの質問です。

質疑が短いのに内容が濃いので、全文引用します。

  ☆

[倫理委員会の設置]

岩瀬代議員(大阪府) 
 日本薬剤師会の中に
薬剤師自らの倫理性を正すという目的で、倫理委員会の設置をする必要があると考えるが、いかがか。

七海副会長
 日薬は薬剤師綱領と薬剤師倫理規定があるが、それらについてのお答でよろしいか。

岩瀬代議員
 これから六年制の薬剤師が出てきて、日薬も公益社団法人になるという形が進んでいくに当たって、
それらを見直さなくてもいいものかどうか疑問を持ったので質問した。

七海副会長
 薬剤師綱領は昭和48年10月に制定し、昭和43年8月に制定した薬剤師倫理規定は平成9年に全面改定している。平成18年の医療法改正により薬局は「医療提供施設」になり、業務も拡大しており責任も重くなっているので、
薬剤師綱領などはもう一度見直さなければならないと考えている

岩瀬代議員
 よろしくお願いする。薬剤師の仲間が処方箋調剤に対してポイントを付与しているということも含めて倫理的にどうかという話だと思う。もし、
設置をしなくてこのようなことがまかり通るということであれば、薬剤師は医療人ではなくて、大阪でいう商売人に戻ってしまうという形にもなりかねないと思うので、検討をお願いしたい。

  ☆

以上。

薬剤師倫理規定擬人化のブログ的には、

新キャラの予感♪です。

法律とかぶる条文を削っていけばシンプルだと考えると、前文と第1条と第9条はいらない子で、第2条と第5条と第10条は合体して…なんてことを考えてはワクワクするおかしなアタマの筆者のことは捨ておいていただいて。

この提案、

薬剤師自らの倫理性を正すという目的で、

「倫理委員会を設置」し、自らを律するというのですから、素晴らしいことです。

江戸時代の「お上が、行政も司法もひとりで担当」モードから脱却して、三権分立の新世界がやってきそうですからね。

総会:立法

執行部:行政

倫理委員会:司法

という枠組みがあれば、

『薬剤師は、タバコは絶対ダメ!』と執行部が宣言した場合に、倫理委員会が「じゃあヘビースモーカーの会長は、即刻禁煙するか、薬剤師免許を返上してください。でなきゃ除名します。少なくとも役員からは外れてもらいます」とツッコミをいれられる環境が整います。

枠組みが無いと、執行部内にヘビースモーカーがいても『薬剤師は、タバコは絶対ダメ!』と宣言し、「おいおい、言ってる本人がタバコを吸ってるのはどうよ」とツッコミをうけると「執行部は、天下の法よ。俺を裁けるものなら裁いてみやがれ! 桜吹雪、散らせるものなら、あ、散らしてみやがれぃ」と開き直るお白州が待っています。賭博場でボロ勝ちして勝ち分を全部持って帰ったはずの遊び人の金さんが、よりにもよって賭博を取り締まるお奉行様だったなんて。賭博場に出入りしておいて、自分だけは罪にならないってのはどういうこったい。

倫理委員会ができれば、そんな遠山様も、第三者が裁いてくれます。安心安心。

ところが。これ。この答弁。

なにかが、物足りない答弁なのです。

なにかが、ぬけている答弁なのです。

かみ合っているのかな…この答弁。

Q.「倫理委員会を作ってよ。自律できてないから」

A.「綱領と倫理規定のお話ですか」

Q.「それらを見直すなら、(公益法人として)倫理委員会が必要でしょう」

A.「綱領などは見直したい」

Q.「検討してね」

…。

…。

この答弁では、

倫理委員会をつくるともつくらないとも言っていません。

倫理委員会設置を検討するとも言っていません。

綱領をいつ見直すとも言っていません。

はぐらかしです。

あらら。

【明確に回答していなくても、担当副会長が自分で「見直したい」と言ったのだから、普通、対応するよね】…と、安心していたら、火傷します。普通や常識は通用しません。過去の答弁でもはっきりしていますが、「民主党がマニフェストを見直すと言うのと同じくらいの信用度で、見直す可能性がある」のだと考えたほうが無難です。ようするに、見直さないってことですけれど。なにかと理由をつけて、放置するはずです。「震災の対応で手いっぱいだったので議論ができなかった」なんていう理屈をつけてくるかもしれません。

平成23年4月12日の理事会要旨(日薬雑誌56ページ)によると、『公益法人制度改革に関し、2月の臨時総会(臨時総会って書いてあるのでそのまま引用)において代議員より質問、要望された事項への対応が必要な事項として、1)総会における事業計画・収支予算の取り扱い 2)役員選出規定の作成 3)本会代議員選挙を同選挙規程に基づき実施する場合の選挙管理委員会の選任等が挙げられる、と報告された』ということなのですが…。

「倫理委員会の設置」は、公益法人制度改革に関係した事項なので、ここで挙がっていないということは、検討しないということです。倫理委員会の設置という重要案件が「等」に入るはずがありません。検討しない。議論しない。無視する。つくらない。

倫理委員会設置は、見向きもされませんでした。

自ら決めた職能の倫理が守られるかどうかは、どうでもいいようです。

倫理委員会は、つくらないもん☆

会員が、倫理規定から外れたヤンチャをしても、叱らないもん☆

役員が、倫理規定から外れたことをやらかしても、叱らないもん☆

真面目な会員には、耐えられない環境です。

「ずるするな」と言って取り締まっている人が、自分はズルしてもいいんだっていう態度。

「校則」と「学校の理念」に美しいことがいっぱい書いてあるにも関わらず、

トイレの中には煙草の吸殻が散乱し、

花壇は荒れ放題、

窓は全部割れていて、

授業中の校庭でバイクが爆音を響かせ、

全裸の学生がうろつき、

教師は全てを見て見ぬふり、

校長は常に出張中…そんな風景(※イメージです)。

薬剤師会は、いつからか自治の精神を忘れ、荒れた学校になっていたようです。

風紀委員、カモン! 天光寺さん、出番です! ビッグマグナム黒岩先生も参戦してください!

…という代議員の願いは潰え、荒れ果てた薬剤師会はいつしか『ハレンチ学園』と呼ばれ…たら、なんだか恥ずかしいなぁ…。六年連続「子供を入れたくない組織」第一位に輝いちゃうかもしれないなぁ…。

  ☆

せっかくの質問を無視されてしまった岩瀬代議員には、次回総会にて、「見直すと言っておいて、正式な検討議題にすら入れなかった。要は、自律したくないということでいいのですか? 倫理規定の実効性を一切担保しない執行部を持つ組織ということで、世界中の薬剤師会からドルーピーという愛称で呼ばれてもいいんですか?」といったリベンジ質問をして欲しいところです。ルーピーは嫌だけれども、ドルーピーならokです、という答弁になりそうですが。

  ☆

【おまけ】

66ページ、4月26日の常務理事打ち合わせ会議事によると、6月中にも申請予定書類の提出を要請されている。本会代議員にも、本会定款案の内容を十分に理解してもらう必要があることから、定款案の各条文について、公益法人制度改革関連3法案等により定められている必要的記載事項と相対的記載事項等を踏まえたものであることを、逐条的に解説した資料を作成した、と概要が説明され、意見がかわされた。本件については引き続き検討することとされたとのこと。

代議員さんたちにそういった資料が配布されたという話は聞いたことがないのですが、これ、どうなったのでしょうか。(※修正定款案は、六月下旬に紙で配布されたそうですが)

てゆーか、修正定款案やら定款資料やら、代議員さんだけに公開ですか?

代議員さんたちって、もらった資料を地元の会員に公開する人と、全く公開しない人とで、温度差がすごく大きいんですけれど…。少なくとも、全国組織である日薬の定款案解説資料なら、日薬会員向けに日薬自身が公開(紙の資料である必要はありません)しなきゃダメでしょ。

定款は、会員には理解されなくてもいい…という姿勢なんですかね。

利用規約を細かい文字で羅列する貸金業者みたいなやり方がお好み♪というのは、「会員は利用するものである。会員はだますものである。会員は何も知らないのがよろしい」という考え方が透けて見えて、いや~ん。

会員になった瞬間に、日薬が「日薬会館」を建てる際に借りる予定の10億円をこえる借金を背負う可能性もあるわけですが。その借金の金利って、いくらくらいなんでしょう。これまでの議事録にも具体的な資料はなかったような…。「10分で3割の複利」とかじゃないですよね。「カイジ」を観てたら心配になりました。ざわ…。ざわ…。

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