« もし日本薬剤師会の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら18 | トップページ | 新生中医協。 »

「チーム医療」審議会議事録から特定の発言者を抜いてみる遊び

※今回は、一見まじめな話のようにはじまりますが、いつも通り、「まじめにふまじめ」です。

  ☆

地震を契機に、「チーム医療」というものについての共通理解が、かなり深まったのではないかと思います。

被災地における各医療専門職によるチーム医療は、それぞれの職種が専門性を発揮することの重要性を浮き彫りにしたはずです。お互いに、「いると助かる(感謝☆)」と感じたのではないでしょうか

「審議会」であれこれ言われなくても、現場でチーム医療を実感した専門家たちによって、日々、行われている「チーム医療」。

『チームリーダー(医師)を中心とした専門家チーム』があって、『チーム同士が連携する』仕組み。実にシンプルです。

これだけシンプルなことですが、審議会にかかると、一気に複雑化。

『このくらいは、専門家なんだから、みんなやっていいよ』という超安全ラインを決めて欲しいというのが現場の望みなのに、

「専門家に、階級を作ろうぜ!」

「【上級専門家】は、こんなギリギリのところもできることにしようぜ!」

「ってゆーか、事実上なんでもできることにしちゃわね?」

「欧米と同じだって言いはって、制度化しようぜ」

「いえーい。法律変えちゃおうーっ!」

…と、どんどん一部の方たちが暴走。世間的には「一部の方」たちなのに、審議会内では多数派なので、暴走は止まりませんでした。

そこに、地震。

地震を経験した後の、審議会は、どう変わったのでしょうか。

毎度のことですが、議事録が長いので、テキトーに編集します。厚労省編集版の議事録は、厚労省ホームページでご覧ください。

編集ついでに、

今回は、看護WS議事録については、説明全般と、有賀座長の発言を全部削ってみます

推進会議議事録については、説明全般と、永井座長、有賀委員の発言を全部削ってみます

・・・ちょっと、実験です。

資料説明と座長さんたちの発言がなくても、会議の内容は把握できるのでしょうか?

  ☆

チーム医療推進のための看護業務検討ワーキンググループ 第12回議事録

○日時 平成23年4月13日(水)10:00~12:00

○議事

○星委員 
 こんなことをしている場合ではないのではないかと思う気持ちもある一方、大変大切だなと思います。いっぱい言いたいことがありますし、いっぱい聴きたいことがあるのですが、僕はこれを見て、今日すごくがっかりしたのは、いない人からいじめようと思うのですけれども、資料5の23ページ、これは「医療安全管理規程(例)」と書いてあって、「この規程は、(病院名)」と、これは、多分、国立病院機構が配ったものそのものだと思うのですね。わからないけれども。北海道のがんセンターが出してきた資料がこれだとすれば、お粗末極まりないというか、一体これは安全管理を何だと思っているんだと、私はまずそこを指摘したいですね。いない人からいじめます。順番にいじめたいと思いますけれども。

○星委員 
 これは、つけ焼き刃的な感じが私はもう否めません。正直申し上げて、あせっているのだなというか、何でこんなにあせってやらなければいけないのかと思います。震災で1カ月止まったということもあるのでしょうけれども、申請書を一生懸命書いたのだと思いますが、どういうつもりなのかよくわかりませんが、例えば安全管理委員会で評価をすると言っていますが、安全管理委員会の規程は、ここに来て見直しされていないのですね。つまり、この安全管理委員会でやりますと言っているのに規程の見直しがないということは、一体そこで何をしようとしているのか私にはわからないのですね
 ですから、そもそも何であせる必要があるのかという話もそうですけれども、今回お出しいただいた申請書なり申請の枠組みなりが、実際は違うのだと反論されるかもしれませんが、申請書類を見る限り、準備不足で、本当にこんな状況で始めていいのかなというのは、私は正直そう思っています。
 細かい点を言えばいろいろ切りがないのですけれども、この4つの申請書を見せていただいて、非常に不安を感じるところです。個別に言えばいろいろなことがあります。例えば、この佐伯先生のところですか、佐伯病院ですか、自主施設が2つあって、その責任者が同じ方なのですね。今日おいでになられていますけれども。指導医も、多分ダブって同じ人だと思うんです。それで、施設は違うと。これは一体どういうことなのかな。別な申請で上がってきているのですから、本来独立しているべきだし。反論は後でお伺いしますけれども、私は、試行事業だからこそ、丁寧に、かつ後で評価可能な形で実施してもらわないと困ると思うんですね。
 もっと言うと、レポートをどう出させて、どう評価するかということについての評価、つまり試行事業ですから、皆さんの得意なところの評価というものがすっぽり抜けていて、何をもって評価するのかよくわからない。そういうことが決まっているのか、決まっていないのかさえわからない。評価については聞かれていないから申請書には書いていないということかもしれませんけれども、私は、今回の試行事業というのが、現場で、単純に医者の代わりをする人で、便利な人で、教育をよく受けた人が来て、その人にお願いしたということではいけないのだろうと思うんですね。当然のことながら、この人たちに教育をしたことが、実際の現場でどう役立ち、あるいはどういうことが不足していて、どういうことができて、どういうことができないのか、あるいは、先ほどコミュニケーションの話がありましたが、現場で働くほかの看護スタッフとの位置関係や人間関係その他において大きな問題がないのか、そして勿論、安全面でどうなのかということが、私は非常に大事だと思います。
 安全管理規程はどうでもいいんです。どうでもいいというのは、もっと言うと、安全管理規程に基づいて、どれだけの安全報告あるいは事故報告その他の報告が上がってきていて、それをどんな形で活用し、分析しているのかということにこそ興味があるんですね。安全管理をやっている人は、みんなそう思っていると思います。規程があるから、これを出すことになっていますからということで、出てこないことは、みんな経験しているはずです。ですから、それぞれの施設がどれだけの報告書を得て、どれだけの評価をして、どういうフィードバックをかけているかということこそ見せていただきたいのに、今回の発表の中には全くなくて、こんな規程でやっています。それも、規程もつくりつけみたいな規程が出てきて、こんな状況で本当に始めていいのか。就職しているのですから看護師さんとして働いていただくのは結構かもしれませんが、この養成課程の事業として認めるのは早いのではないかなというのが、今ここで私がそういうふうに言ってしまうのは問題かもしれませんが、全体を見て得た印象は、正直申し上げてそういうところです。

○星委員 
 要求されていないので出していないということだけなのかもしれません。ただ、私が危惧しているのは、欠席裁判みたいですけれども、先ほどの北海道が出してきた規程を見ると、単に国から出されたものを、ただ印刷して出してきたとしか見えない。そうすると、そこから推察すると、実はそういう安全管理については十分でないのではないかと私は推測をする。これは憶測ではなくて、推測をします。したがって、それを否定するだけの実態というか、それがわかるような説明をしていただかないと、ここでにわかに、安全対策に問題がないので、この認定特定看護師(仮称)試行事業として、この人たちを認めてよいのかということをここで決めるという、この間からそういう話ですから、そういうことになったときには、それはちょっと、ここでにわかにはだめだなというのが私の印象なので、ですから、ぎっちり説明をしていただいて、納得がいくところまで来れば、私はそれを別に否定する気はありません。

○星委員 
 少なくとも、私たちが目指そうとしている特定看護師というものが、本当に必要な、世の中のためになるのだとすればという前提で議論をする場合に、私は、むしろ拙速によって本来なら進める到達点まで行けない可能性があるとすれば、それはむしろマイナスだろうと思うんですね。
 ですから今回、「いいじゃないか、やってみようじゃないか」と言って、でも、やってみたら「こんな準備が不足してだめじゃないか」でだめになってしまうよりは、きちんとした準備をして、そしてその評価の話や何かをきちんとした上で、うちの医療圏における特徴がどうだというのではなくて、全国区なので、全国の看護師さんたちの働きようとしてどうなのかという話に持っていかない限り、私は、制度としては成り立たないのだろうと思うんですね。
 ですから、先生の熱意や地域で頑張られていることを否定しているわけではなくて、あるいはこれから目指そうとしていることを否定しているわけでもなくて、むしろ医療を、協調してチーム医療でやっていこうということを考えるのであれば、そういう準備をきちんとするべきだというのが私の趣旨です。

神野委員 
 先ほど大谷局長は、医政局は震災のことばかりやっていましたとおっしゃる割には、この知らない間に試行事業の準備を着々と看護課はやっていましたよねというのは正直な感想です。この震災対策で、この議論は一回止めるべきだったのではないかと思います。むしろ議論をやらないまま進められたことに対しては、いささかいかがなものかと思います。
 それから、いろいろなことがあるのですけれども、特に小寺先生からお話のあったことに2つコメントがあります。1つは、本当はここで示された業務は、特定看護師(仮称)ではなくて、一般の看護師さんの業務を広げる議論でできないものかということです。私は、前からここでも話しているように、一般の看護師さんの業務をもう少し拡大するような方向性というものがあってもいいのかなと思います。
 それから、もう一点ですけれども、特に、私のところも能登半島で医療をやっておりますので、過疎地でございます。よくお気持ちはわかるし、いろいろな業務を医師以外のチーム医療としてやっていただきたいという気持ちはよくわかります。
 この中で、特に先ほどおっしゃった離島あるいは僻地といったようなところでの役割ということになってくると、問題は、権限と責任の問題になってくる。今、医師の包括的指示のもとで特定医行為を行うというのがここの非常に大きな大前提なのですけれども、特に、感染症とか救急に関しては、施設内ですので、医師の包括的指示というのは何となくわかるわけですが、外来診療や離島、僻地等での診療、そういうところで医師の包括的指示って一体何ぞやといったものの議論をきちんともう一回しないといけないと思います。何でもござれという、何をやってもいいよという包括的指示なのか、それとも、インフルエンザの場合はこれで、風邪をひいたらこれで、捻挫だったらこれでという包括的指示を全部出すのかという、包括的指示が何ぞやということがないと、この議論は進まないのかなという気がいたします。
 さらに、先ほど小寺先生がおっしゃった開業をしてもよろしい、処方を出してよろしいなどといった看護業務を増やすということの中身は、特定看護師(仮称)ではなくて、NPそのものではないですか。ナースプラクショナーですよ。権限と責任がある新しい職種であるNPを、どうもこの大分の大学と佐伯中央病院さんは、目指していらっしゃるのではないかと思いました。
 質問ですけれども、先ほど申しましたように、包括的指示のあり方というのは、小寺先生のところ、あるいは鮎川先生のところは、具体的にどういう包括的指示を出そうと思っていらっしゃるのかということをちょっとお聴きしたいなと思います。

英委員 
 僻地において、仮称ですけれども、この特定看護師がどういう業務を今後担っていって、そして僻地医療を支えていくのかというのは、私にとっても非常に関心のあるところでございます。
 ただ、神野委員がおっしゃるように、では、それは看護師によって、業務を拡大することによってできるのではないかという議論も当然のことながらあるので、その資料の中でも、先ほど甲斐参考人がおっしゃっていただいた資料の一番最後の課題と要望のところで、離島や無医地区、あるいは特別養護老人ホーム、これも医師が常駐していないというようなところで、特定看護師が実際にその業務を行うことができるかどうか、また、できるとしたらどういう条件整備がと、これは、まさにこのワーキンググループが今後議論しなければいけないことなのではないかと思って伺った次第です。つまり、現場において最初の1年目というのは、医師の指導のもとで、また一緒に動いていかなければいけない、それが当然だと思うのですけれども、では、2年目、3年目、だんだんその業務を担っていったときに、果たして、なかなか医師がいないような地域において業務を行っていって、そのときに、どのような医師の包括的な指示がなされたのか、また、それが適切だったのか。それからまた、そのときに患者さん、本当に受けた人たちがそれを喜んだかとか。多分、本当だったらお医者さんにしてほしかったんだというような意見もあったのかもしれないし、そういうところもきちんと出していただきながら、ここで議論していくべきなのかなと思っています。
 そんな理解でよろしいのでしょうか。ちょっと質問とかそういうのではなくて、このワーキンググループのあり方としてそういうものなのかなと。神野委員がおっしゃっていたのも、実に包括的な指示というのは非常に難しいのではないかというのは、まさに私もそういうふうに痛感するところでございます。

○竹股委員 
 およそ医療にかかわっている者からすると、特定看護師のみならずとも、一般の看護職であっても、程度の差こそあれ、侵襲性のある、いわゆる危ないことをせざるを得ないことが、初期の段階であるわけですね。ですから、組織としての安全性というのは、ベーシックには特定看護師とかということに特化しなくても、そこでどのように担保するのかということは当たり前のようにあるわけです。だけれども今回は特にということで、こういう形でかなり慎重に出されたなという印象を受けています。
 それで、これについては、安全管理対策がともかくあって、そして、何かあればこういう対応をしますよということであるわけですから、そこはそれでよろしいのかな思いました。
 ただ、もう一つは、今回のこの特定看護師に関して、侵襲性の特に高い医療行為であるがゆえに、もっと厳しくやっていくべきだということで話し合っていると私は理解しているのですけれども、皆様方の発表を聞いて思ったのは、先生方の話とちょっと通ずるのですが、包括指示というのは、確かにこの中でも余りきちんと話し合いをしてはいないのです。ですから、それぞれの解釈があるとは思いますが、私の理解は、今お話が出ましたように、基本的に、そこのその施設なり、あるいはその特定看護師を指導する指導医が認めたプロトコールがまずきちんとあって、これもかなりきちんとそろっているなと思いましたが、それがあって、そのプロトコールに基づいてやるのだということが保障されているということであればいいのかなと思いました。
 ただ、一番気になったのは、プログラムのところです。確かにまだ十分なプログラム立てではないなという印象を受けました。つまり、1年間の間に計画されていることがざっくりし過ぎていて、先ほどの評価ではございませんけれども、やはり特に技術評価などは、これで本当に手を離していいのか、それともずっとべた付きなのか、その辺のところが評価として見える化していませんので、その辺をもうちょっときちんと計画立てていくということがあれば、大筋のところでは、私はやっていけるイメージが持てました

真田委員 
 私は、星先生の御意見とは異なりまして、よく資料は整えられていると思います。というのは、私は先回欠席していてわからないのですけれども、先回、この募集要項が出て、それをゴーすることのサインを出して、そして今回この申請書が出ているわけで、その募集要項に沿ってすべての資料は整えられていると私は思います。
 先生方がおっしゃっている評価の項目に関しては、今回その評価を何にするかということに関しての討論は、先生方の皆さんから、達成状況を評価するということまで含められていますけれども、事業の目的自体が、この募集要項を見ていただけますか。○の2つ目ですけれども、結局、当該看護師の活用状況や業務の実施状況を検討する資料を収集するものであって、これを達成できたという評価を求めるというところまでには、今回の事業が行っていないのではないかと、私は、求められていないのではないかということが一つここからうかがえると。でも、先生方は達成状況を求めている
 もう一つは、星先生がおっしゃった中に安全対策のことをおっしゃいました。やはりこの事業をするときに一番大事なことは実施状況であり、その実施状況に対して評価項目は安全対策になっているなと、この資料から読んでいます。ただし、安全対策に関しての病院の体制の資料を出しなさいというのが厚生労働省の一つの要件であったのに対して、もう一つどうしても出さなければいけなかったのが、この要件の3ページ目に(4)実施基準がありますね。その2つ目に、安全管理に係る組織に関して、緊急時の対応に対する手順、患者、その家族に対する説明・相談プロトコール、3つ目に業務・行為におけるプロトコールを定めるということに関して、これをしっかりすることで安全対策をこの事業において担保するということを記述してあるのだと思います。ですから、それに関しての内容も出ていらっしゃって、ただ、その内容に関して、評価可能なのかということに関しては、今、私は言及いたしません。
 資料はきちんと出ている、それと、実施状況を見るものであると。その資料にするものであるという事業であるならば、満たしているのではないかと私は考えて、星先生のお話に関しては、私とは意見を異にするということを申し上げました。

○真田委員 
 ただ、もう一つ付け加えていいですか。先生方がおっしゃっている患者さんのQOLの向上とか、医師の仕事に専念できるようになったかとか、待ち時間が短くなったかというのは、私は次の年の評価に入ってくるのではないか。というのは、プロトコールを見ると、1年間で1人で実施できるまでのプログラムを組んだのであって、そこで患者さんに対してQOLが上がったかという評価は尚早ではないかとは今、聴いておりました。

○前原委員 
 特定看護師、それからNP、その前の認定看護師、それから専門看護師がありますが、その中で、やはりニーズとしては、プライマリーとか糖尿病の外来とか、それから、英先生の地域在宅医療、それから救急ですか、そのことに関しても順当に出てきているのだろうと思います。
 そして、この特定看護師の業務試行事業ということで出てきた中で、医療安全、安全ということばかりやって、それは非常に大事だと、それは星先生がおっしゃるとおりなのですが、僕が三十何年前に初めて医学部を卒業して外科医になって、そのときは、上司の先生に金魚のふんみたいについて行ってトレーニングをし、勉強した者の模様というのがここには書かれているのだと思うのですね。
 この特定看護師さんになるに当たっても、先ほどお話がありましたように、今やっているという、やらされているかもしれないが、やっていることを承認(コンファーム)するためにも、きちんとした安全を担保して、この業務試行事業というものがやられるべきだということに関しては、そうだと思います。ところが、僕たちのオン・ザ・ジョブ・トレーニングですけれども、それがかなりのポイントを占めてくるのだろうと思います。
 そして、最後に質問ですけれども、欠席裁判と言って申し訳ないですが、星先生がおっしゃったように、北海道がんセンターの話ですが、ニーズとしては、確かに感染管理というのはあるのだろうと思いますけれども、この中の、では看護協会がやられたこの認定看護師さんとどこが違うのかと。そして今、それをどこの大学でやられているのか。では、どうして北海道のがんセンターでやるのか。そして、これはくしくも座長がおっしゃいましたけれども、インフェクシャス・コントロール・チームの中でやるからいいのですよねといった場合には、この特定看護師というものはどういう位置づけになるのか。ただ、看護業務が拡大した、そこを認めてくるのかということで、僕の質問としては、北海道がんセンターのところの感染コントロールの、どういう活躍をして、どういう意義を求めて看護協会としてはやっているのかということを聴きたいと思います。

○井上委員 
 多分、今日のワーキングでいろいろ申請内容を見て、それを推進会議に上げて、これでスタートしていいのかどうかというところを今、話し合っていると思うんですが、ちょっと別の角度での提案なんです。確かに震災等がありましたが、出てきたところが1大学1課程で、2施設ですけれども実質は1医療法人だと。この養成試行事業には16大学32課程、それからBは3課程でしたか。3課程のうち、今日は2課程出てきているのですが、要するにA課程の、要するにCNS課程の修了生は、この業務試行事業には現実的に乗れない状況があるのですね。それは、CNS専門看護師の認定試験が今年の暮れにあるためで、こちら(業務試行事業)に重点的に力を注げないという事情があるのですね。
 ただ、やはり看護師の役割拡大ということを、一部の人だけが乗れる制度ではなくて、看護全体の役割拡大とするなら、やはり幅広いデータが必要だし、乗れない方が悪いというのではなくて、先ほど目的にも情報収集というものがありまして、私は2月の段階にでも、これは専門看護師の修了生は乗れない、だから、A'でもBでもいいから、よく座長がおっしゃられる鶏か卵かのところで、立派な鶏がいるのだから、その人たちのデータも取ってほしいと申し上げたのですが、見事に無視されました。
 確かに養成課程を経ていないというのはありますけれども、そんな厳密なことを言っていたらデータなんて集まらないと思います。養成試行事業に応募しているのは16大学32課程ですが、今現在、CNSはちまたに650人いますし、養成課程は100を超えております。そういうところの乗れないデータは出てこない方が悪いで無視してこのまま進めていいのかというのを私はとても危惧しているのですが、この業務試行事業調査のゴーサインとともに、もう少しデータを広く集める方法を考えていただきたい。この後、続々出てくるのならいいですが、そのあたりも少し考えていただきたいと思います。

○星委員 
 すみません、この後、私は震災対応で福島県医師会に戻らなければいけないので、防災服を着てやりますけれども、その前に、今日ここで私が評価し切れない、評価というは、つまりゴーサインを出していいかどうかというのは評価し切れないというのが私の印象だと最初に申し上げて、やはり議論した上で、真田先生はそうではないとおっしゃいましたが、私は、もう少しきちんとした形で、追加の資料も得た上で議論すべきだと思っています。
 非常に印象的だったのが、須藤参考人が、私たちが30年これをやっていました、若かりしころという話と、小野参考人が、地域での求めがあれば、それに応じて、またその中身も考えていかなければいけないという、これもある種の、この2つの過程といいますか、2つの違いを如実に表しているものなのだろうなと感じます。というのは、鮎川先生のところでやられようとしている、あるいは多分北海道もそうだと思いますけれども、現に認定なり何なりという形でスタッフとしてかなりのことをやっていらっしゃるところ、そこが、いわゆる看護師の業務拡大というような意味合いで目指しているもので、比較的理解可能なんですね。
 大分の方は、先ほどの先生の熱意はちょっと置いておきますと、地域に求めがあれば医者みたいなものをやるのだというふうにしか残念ながら私には聞こえなくて、むしろそうではなくて、その地域に足りない医療資源を看護師さんたちがどういうふうにするのかということの整理をした上でないと、ここはちょっと怖いなというのが正直なところです。
 特に、簡単に言うと、多分北海道と鮎川先生のところは、看護師さんのスタッフとしての仕事の拡大、したがって、看護業務の拡大として比較的理解可能な範囲。しかし、小野さんのところでやろうとしているのは、まさにNPづくりでありまして、全くそれとは異なるのですね。そこを同じ特定看護師(仮称)というふうにずっとここまでも言い続けてきているし、今、包括的な指示の話が出たときも、同じところで立ち止まるわけです。一体何ですかと言ったときに立ち止まる理由は、やはりどっちかというとPAに相当する人たちというか、スタッフとしてやっている看護師職の人たちの業務拡大という一連のものと、NPというものをベースにしているお医者さんの代わりをする人をつくろうというものの混在が、ここに来ても、やはりここでみんなが、何かどうも違和感があるなというのは、多分そこなんだろうと思うんですよね。
 ですから、それをどっちがよくて、どっちがだめだというのではなくて、やはりきちんと議論をして、では、NPを目指しているこの過程においては、では、どこまでが、どういうことで包括的な指示に基づく特定看護師という、今、少なくともみんながもやもやっとしながらも持っているものの中に封じ込められるのか、あるいは封じ込めずに、やはり逸脱するのか、その辺の議論を経ないと、やっていいですよというのはなかなか厳しいだろうなと私は思っています。
 時間なので、私は失礼するので、あとはお願いいたします。

小松委員 
 今日の論議は、この業務試行事業の業務範囲ということで、看護師の業務を拡大していくという部分では、多分ハードな部分がかなり資料として出てきていて、安全を行為として行っていくということがそろえられたのだろうと思います。評価のことも出ていたし、星先生がおっしゃっていたように、かなりプライマリーにケアをしていくというナースの本来的な看護業務とは何かというソフトの部分は、やはり論議をするべきだし、須藤さんとか中田さんがおっしゃったように、特定の医行為をすることというのは、看護師は全体を見るとか、チーム医療をきちんと連携していく力がなければできないとか、生活指導を行うことが看護師ができる中でそういう行為を取り込んでいくと非常にいいのではないかというような意見があったのですね。
 その辺の能力的な部分というのが、多分一つの評価のポイントとして、この業務の調査で、情報収集なのですけれども、それも是非取っていっていただくことが必要なのではないかと。ハードな部分の医行為の安全という部分と、本来的な特定看護師の働き、鶏はどういう姿なのかというところは、限定した領域では非常に見やすいのですよ。感染のところは、例えば、おっしゃったように、感染症の診療プロセスの中に医行為を取り込んで、より安全性をケアの中で担保していくという方向性がすごく見えるのですが、やはり大分の方の部分というのは、では一体何なのかというところは、少し広がっていてわかりにくいところがあるし、そこは地域にすごく大事な部分なので、そこはやりつつ、肝になるもの、医行為の安全性と、もう一つ、看護として役割拡大して、どういう鶏なのかという、その両方をやはり車の両輪としていければいいかなと思います。

竹股委員 
 理論武装というか、先ほど来医師の代わりにやる仕事というような言葉がずっと出るのですね。わかるのですけれども、ただ、私、あるいは看護職としての気持ちは、医師の代わりにやるというような方向ではなくて、あくまでもここのそもそも論で、このワーキンググループの前のチーム医療の推進会議から2年にわたって現在に至るまでやっているのですが、医療の総体をどのように両者が担うのかというところから入っていると私は思っているのです。ですから、たまたまという言い方は語弊がありますけれども、医師が担っていたこと、医師がここまでやるのかというぐらい担っていたことを、ほかの医療の従事者たちがどのようにできるのか、それから、看護もそうですね、看護が担っていたことを、そのほかの医療従事者がどのように担えるのか。つまり、医療の総体を、ガラガラポンではないですが、どういう人たちがどのような学びなり資格なりを持たせてやるのかという、ある意味、もっと医師の代わりに何をやるのだということではない、もうちょっとレベルの違う話の中で検討したいと私は思って今までここに座っているのですね。理論武装ではないのですけれども、そういう意見です。

○前原委員 
 皆さんももう何度も話していることですが、医療を看護師さんと医師と、それからほかの方々とどうやっていくか。竹股委員がおっしゃるとおりで、医師の代わりに看護師に何ができるのか、そのことを議論しているのではなくて、今の日本の医療がどういう状況なのかというこの、医療崩壊という言葉が使われていますが、これだけ忙しい、各いろいろな分野がありますが、その中で、ただ看護師さんの業務拡大だけで、医政局長がいらっしゃらないけれども、医政局長の通達だけで今までやってきたわけですが、その看護業務のただ拡大だけでやっていたのでは、この医療の今の忙しさなり、これから高齢化、いろいろなことに対しては太刀打ちができないということで特定看護師というのが出てきたのですよ。ですから、これはここにも書いてありますとおり、「本事業は、新たな枠組みの構築に向けて」ということですよ。ですから、看護業務の拡大だけでできるのであれば、僕は、そのことに関してこういうワーキングをする必要はないと思います。
 ただ、座長がおっしゃっているように、どんどん飛んで行って、NP、PAになってしまうのではないかという危惧があるかもしれないけれども、それがいいことであれば、皆さんの御論議の中で、いいことであれば、それはそこまで行けばいいのだろうと思うのですね。それは、何もかも質のいい医療を国民に提供するためには、もう何かアクション起こさなければいけない時期だということです。ただ、看護師の業務拡大だけではだめだと僕は思っています。

秋山委員 
 業務範囲のところで包括指示の中身の記載があって、私としては、特定看護師のさまざまな教育課程のところでは、すごくたくさんの項目を演習なりしてくださっているけれども、勤めるところのそれぞれの施設に合わせて、この業務範囲に結構特徴が出てきていますし、私が関心があったのは、老健施設では、かなり地域とかぶるところがありまして、終末期患者の死亡確認等に関しても、ここだけですが、もう入れてくださっているのですね。こういうことは、医師の代わりというよりも、やはり患者さんや家族の立場に立って、それは早くして、安寧な状態にしてあげたいというところで、24時間以内に医師が診断しなくても、確認が取れればケアに入れるというのは、地域の中では実際に本当にあることですし、そういうことがこれからの超高齢化社会の老健とか特養とか地域とか、そういうところでは本当に求められる内容だと、私はこの1項目だけ見て思いましたし、そういう意味で、一つ前へ進んでいっていただければなと、私としては、感触としては思いました。

  ☆

おお! 有賀委員が話さないと、委員全体の意見がわかりやすい!

てゆーか、いつもとまったくおんなじパターンです。

でも、回を重ねるに従って、それぞれの委員の「やりたいこと」が固まって、じわじわと、悪い意味でのムラ社会的な会議の完成が近付いているようです。

星委員にいっぱい喋らせて、失言を待って、言質をとって、お役人さんが書類化する。んでもって、お役人さんがもっていきたい方向へ誘導するために、書類上で『委員の意見に反論する』。「ここがクリアされないと賛成できない」と言わせたらこっちのもの。今後クリアします、はじまったらクリアしますと書類にちょこっと書くだけで、「反対しない」に軌道修正させる。書類内容をトータルで読めば「委員を黙らせるために書いたけれど実際には履行されない部分」がでてくることでしょう。

委員の立ち位置が完全に定まっているため、意見は平行線どころか「役所側の決めたゴールにたどり着くまでは何千回でも拷問のように委員会を開催するからヨロシク」という、人的資源をものすごく無駄遣いした状況になっています。震災なんて関係なく資料をつくる「厚労省側」の人たち(委員含む)が圧倒的に有利。役所の決めたゴールを否定する資料を役所がつくるはずもなく、役所の決めたゴール以外にたどり着くためには、審議会の委員が自前の資料を大金はたいて用意した上で、他の委員を転向させなきゃならないわけですが、普通にやってちゃ無理な話。巨人ファンしかいない居酒屋で、阪神の応援をしてもらうためには、どれだけ苦労しそうなのかを想像してください。

この図式は、

「村のみんなが仲良くなる場所が欲しいよね」という目的が、「とにかくハコモノの建設をするんじゃい!」「補助金をもらうんじゃい!」「うちの近所につくるんじゃい!」「いやいやうちの近所につくるんじゃい!」「中に高級レストランをつくるんじゃい!」「喫茶店もゲームコーナーもカラオケもボーリングも映画館もいれるんじゃい!」と前のめりになって、当初の目的を忘れるというか殴り合いの喧嘩をはじめて、仲良くなるどころかものすごく険悪になって、「いまある公民館を増築するくらいでいいんじゃないの?」「すでに仲良くなるための場所は喫茶店とか定食屋とかカラオケボックスとか、いろいろあるんだから、そっちに集まればいいじゃん」といった建設反対派を、「公民館の隣に建設して、公民館とつなげる通路をつくるから、公民館の大増築と実質一緒だから」「今ある専門店とは何らかの連携をする方向で別途検討しますから」「大人数が一度に集まれることが大事なんですから」といった言葉で黙らせ、それでもだめなら建設推進派の村長と村議会が中心になって村八分にしていく

という、いや~な物語展開の、中ほどまで進んでいる気がします。重症です。

正常化しないかなぁ・・・(注:しませんでした。その後の二回で悪化しました)

  ☆

前回欠席の真田委員は、「評価なしの事業なのに、みなさんは評価を求める。おかしい」といったことを言うのですが、「みなさん(このWGの委員)が評価を求めているのに、評価なしの事業で進んでいることのほうがおかしい」という思考にはならないようです。

最後のほうでは、竹股・前原コンビが、『我々は、看護師の業務拡大の話をしているのではない。医師の代わりに看護師に何かさせる話もしてない。もっと大きなことを議論しているのだ!』的なことを言い出します。

嘘っぽいなー。

NP狙いなんだから、「医師の代わりに看護師が何をするか」と「一部の看護師だけ、大きく業務拡大(処方権と調剤権の侵害)する」話。

「我々は、(宇宙平和推進くらいの)もっと大きな話をしているんだ!」と言いながら、学校の屋上に落書きする権利を主張されている気分。

「みなさんの」議論の中で「いいこと」であれば、「このWGで」、特定看護師をNPと同義にしちゃってもいいよね? と、前原委員は述べているわけですが…。そーゆーことまでやっていいって、本会(推進会議)から言われてましたっけ? 前回の推進会議では、WGが本会無視で先走っていることに対して、不快感~な展開だったはずなんですが。

※今回の議論は、「試行事業」の申請に手を挙げたところが少なくて、しかも「どうも、NPの養成と勘違いしているらしい」ことから、「主旨が違うんだからそのまま申請受理なんかできるか!」と星委員が反対し、他の委員が「でも書式は満たしているんだから別にいいじゃん」と賛成傾向。この審議会の委員の方々は、試行事業なのに、趣旨を理解していない相手に教育を任せて平気だというのですから、理解不能。「エマ」並みのガチガチの本格メイドさんを養成してね、という主旨を理解していない「学校」に入学させたら、ケチャップでオムライスにハートマークを描く能力が著しく高いアキバのメイド喫茶のメイドさんが養成されちゃうわけですが、それでもいい、むしろそれも萌える、というノリで突き進んじゃっていいものなのかなぁ…。

続きまして、「本会」の様子です。

  ☆

第6回チーム医療推進会議 議事録

○日時 平成23年4月18日(月)16:00~18:00

○議事

太田委員
 私は、在宅療養支援診療所という立場でこの会議に参加させていただいております。質問は老人保健施設に関わることです。ここの構成員の方々に具体的に老人保健施設で何をやっているかイメージすることが難しいのではないかと思いまして、私が質問させていただきます。
 老人保健施設というのは、介護保険施設で、基本的には入所者全員が要介護認定を受けています。その対象となる疾患の大部分は認知症、脳血管障害だと思います。もちろん運動域の疾患もありますが、運動域の疾患単独では重介護と認定されることがないので、必ず何らかの合併症を持っていることが多いわけです。そういった方が100名いる所で教育をするわけですが、内容を見ますと、糖尿病のスキンケアの問題と看取りが、提出された書面には書かれています。実際にこの100名の方々の中に糖尿病の方がどのぐらいいらっしゃるのかをお聞きしたいと思います。
 いわゆるインテンシブケアの場面ではなく、ロングタームケアと言われている領域ですから、生活支援医療が中心になります。生活支援の医療というのは、医療が介入した妥当性の尺度がQOLを高めたかどうかということになって、標準的医療が必ずしも必要な人たちだけではないのです。仮に骨折したとしても、本来は手術すべきですが、保存的に診ましょうという判断が必要な人たちです。したがって、最終的には看取りという場面にも遭遇するわけですが、看取りの、具体的には死亡診断までしてしまうのかどうかということです
 3点目にちょっと気になったところは、薬剤師や放射線技師、歯科医師とはどのような係わりが老健の中であるのかということです。もちろんPT、OT、STは勤務することになっていますが、その他の職種、管理栄養士がいる場合は多いと思いますが、その人たちとの連携、特に薬に関しての連携は包括的な中で運営されていますので、難しいかなという気がしました。質問はその3点です。
 ただ、私はこれを聞くことが老健で手を挙げたことに関してはあっぱれだと思って、むしろ後押ししたいという立場です。ですから、老健のアイデンティティを確立する意味でも、老健で特定看護師の教育ができることは、非常に素晴らしいことだと思っており、ネガティブな立場での質問ではありません。ですから、100名の中の基礎疾患と看取りにどう係わるのかということ、薬剤師・放射線技師・歯科医師との連携をどう扱っていくのかという3点をお答えください。

○太田委員
 実際に老健施設には医師が常駐していますので、24時間見ていないということはないです。夜間に亡くなったときに死後の処置を開始できるかできないかというのが、非常に大きいのです。死亡診断書は翌日、医師が発行してもいいですし、患者を診断しないで死亡診断書を記載することも可能ですが、医師が死亡確認をするまで、死後の処置をしないまま待っているということが一般にあるわけです。そうなりますと、亡くなったということをナースが判断して、そのまま死後の処置に移行できるという意味合いかと思って、私はお聞きしたわけです。

○太田委員
 道義的な問題として、主治医が判断しないまま死後の処置に進むことに対して、ご家族がどういった気持を持たれるかという問題は残っていると思います。現行の法律の中で、すでに行えることではないかと思っています。

○藤川委員
 まず確認いたします。資料2と資料3を同じグループにされていますが、佐伯中央病院の医師数14名(非常勤含む)の常勤の数と、鶴見の太陽の医師数4名のうちの常勤の数です。今回の事業に係わる担当医を見ますと、同じメンバーが含まれているようです。年齢、診療科、専門医を見ますと、1名だけ23年臨床経験の内科医は違うようですが、こうなった場合に、医師は同じ時間帯にどちらかにしかいられないわけですよね。本事業に携わる医師はお互い4、5名と書いてありますが、実際にその時間帯には片方にしかいられないわけですよね。たぶんメインは急性期の病院だろうと思います。こちらのほうが当然忙しいですから。本事業に本来、常勤として携われるのは1名ではないかという気がします。老健自体が大体1名だと思いますので、こういう表現はいかがなものでしょうか。常勤4名で見ているようで、安全性があるように認められますので、こういう表現はしないほうがいいかなという感じがいたします。
 先ほどの飯塚病院は、私も筑豊労災病院におりましたからよく知っています。非常に忙しかった。ただ問題は、夜間の救急などは非常に多いですよね。100名とか200名とか言われていました。特に私が知っているころは小児科です。最近、特に小児科には女性医師が多いのですが、小児科の急患がたくさん来たときに非常に大変だと。女性医師が患者を診ても急変する場合がありますので、家族からのクレームが非常に多いですし、それを忙しいということで、果たして特定看護師が医師の不足分、最上のトリアージやプライマリーのところを代われるかというと、私は荷が重いのではないかと思います。医師の代わりをするほどトリアージナースができるのか。
 本当にリスキーな所ではない所ですね。例えば最初のキョウシャを取るとか、そういう段階は全然問題はないと思います。しかし今回の特定看護師というのはそういう所だけではなくて、非常にリスキーな所までチェックするのです。先ほど有賀先生が言われたように、A・B・Cランクがあると、Aという非常にリスキーな所まで行こうとしていますので、我々日本医師会としては反対しています。我々は、Aのようなリスキーなものは、あくまでも医師がすべきだと。Bのいわゆる安全はどうかなという所は、今回の実施事項でチェックする。安全性は高められているけれども、まだやったりやらなかったり医療機関が迷っているようなCの所は早速、特定看護師に限らず看護師に業務を拡大して、医師の最初のトリアージの部分の負担を取ってやる。それで十分できるのではないかと。
 我々日本医師会が言っていることは、看護師の全体的なレベルアップによって医療安全を高めると同時に、医師の負担を軽減することです。一部の看護師にしても、結果的にその看護師がいない場合はできませんから、同じ5年、7年の経験を持つ看護師であれば、すべて標準的な看護レベルを上げてやっていくほうが、最終的にどういったナースをへき地医療に送っても、救急医療の現場や災害医療に送ってもできるのではないでしょうか。そういう全体的なレベルアップをしたいというのが、我々日本医師会の希望です。

○藤川委員
 大学院を卒業して特定看護師の業務で来た学生より、現実に優れている看護師が全国の現場にはいるのです。救命センターなどは特にそうです。有賀先生の所など、いっぱいいらっしゃると思います。そういう救命救急や手術場での専門の看護師というのは、私も数多く知っています。後から出てきた人たちを特定看護師ということで位置づけても、現場ではその肩書きよりも実力はこんなに違うわけです。実際にできる人はいっぱいいます。
 大事なのは、いま現実にできる人たちをどうきちんとするかです。たくさんいらっしゃる。その人たちを早くそれなりの業務ができるようにしてやるほうが先です。「特定看護師を1人つくって、ディーラーで前に進めてその後から来るぞ」などと言っても、早い話、医療の現場からすれば日が暮れます。ですから、いい意味で絶対にここは大丈夫だよという線を早く引いてくれというのが、たぶん能力のある看護師たち、現場で一緒にやっている、あるいは先生たちのような救命の場でやっているドクター、勤務医の声ではないかと私は認識しています。

○中山委員
 今回の試行業務事業を実施する人たちは、看護部に属しているという形になりますね。先ほどの指導医との関係ですがは、普通の看護業務も行う中でこれまでグレーゾーンと言われたり、もう少し踏み込んだ医行為をしたりするときに指導医が来て実施するのですか。それともずっと1日中、指導医と一緒に動いているのですか。その業務の在り方が見えなかったのです。飯塚病院の場合も佐伯中央病院の場合も、看護師は特定の医行為だけをするのか、普通の業務をする中での特定医行為の範囲なのか、その辺を教えていただければと思います。

○中山委員
 勤務するときはほとんど指導医と一緒に、ずっと1日中動くというイメージでよろしいのですね。

山本(信)委員
 お話を伺っていますと、各施設の方々は、薬剤師と連携をするというお話で、大変ありがたくお話を伺いました。その上で、例えば大分の小寺先生のご報告に関してですが、既存の施設で安全管理の委員会ができていて、試行事業でも同じものが移行しているという状態だと思うのです。先ほども甲斐先生から、薬剤師も含めて連携していますというお話でしたが、少なくともこの資料を見る限り、医薬品に関する部分が試行事業の中に相当含まれているのですが、にもかかわらず、既存の安全管理委員会には薬剤師がさんかしていながら、新たな試行事業に際してはに薬剤師がいないというのは、どういうように理解したらいいのか理解に苦しむというのが1点です。
 もう1点は、試行事業に関わる教育側のほうにお伺いしたいのですが、参考資料2-1でも3-1でもいいですが、提供されている大学病院の試行プログラム、例えば佐伯中央病院の例でいえば、たしか向精神薬の薬剤の選択という項目があると思います。にもかかわらず教育のほうは、演習の中で抗不安薬だけの演習で済ませて、実地のほうで向精神薬に対しても対応されている。精神科領域の薬については、医師もそうですが薬剤師もかなり神経質に使っているはずです。抗不安薬だけの演習で、実地のほうで向精神薬にまで幅を広げるというのは、薬剤師としては理解できません。抗精神薬に限りませんが、それほど簡単な薬なのかなという感じがするのが2点目です。(注:たとえるなら、「ヤドクガエルを扱った経験があればフグやヒョウモンダコも扱っていいよと許可するのはどうよ」? でも、このツッコミは、ポイントがずれていると思います。「じゃあ、本番では、教育演習段階で全部やります」と返されちゃいますよ
 これらはとてもささいなことなのですが、少なくとも連携をしていただけるという意味では、実際に連携があるのだろうとは思うのです。鮎川先生がお話になった中でも、最後のほうに薬剤師と連携するということが書いてありますが、具体的にどのような形で連携するのかというのが全く見えてきません。さすがに手術室や救急の現場などで薬剤師が活躍する場があるかというと、なかなか難しいのかもしれませんが、表現としてそうした記載があるという点で少し気になります。
 前回の看護ワーキンググループの中で、川上純一委員も指摘されていると思いますが、「医師の包括的な指示の範囲」という表現の中で、一体どういう状況で、どのような医行為ができるのかを、もう少し明確にしないと、つまり先ほど医事課長もおっしゃいましたし、座長の永井先生もおっしゃっているように、結果としてそれができるかどうか、どこまで可能かという評価をしなくてはなりません。にもかかわらず提示されているプロトコールを拝見しても、どういうシチュエーションで、どのような行為をするかというのが明確に見えてこない中で試行事業を進めていかれるというのは、薬剤師としてもいささか不安がよぎります。
 特に薬の場合で言えば、「包括的指示の範囲」という所で全部くるまれています。この会議の場でも、包括的指示の範囲というのは調剤された薬剤だという了解は得られていますがどう考えても、例えばTDMを何かしようとか、薬を選択する際に薬剤師とどういう連携を取ってなされるのかが良く見えてきません。かなりハイリスクな薬を使う中で、こうした業務を行うことで治療全体に、一体どういうように影響するのかという配慮や検討なしに一気に進んでしまうことについては、薬剤師としては極めて不安を感じます。もう少し明確にプロトコールなり、どのような対処なのかということをお示しいただいたほうが安全ではないか。そうでないと、折角いいシステムをつくろうとしても、おそらく処方権なり調剤権という議論がまた出てきてしまいます。
 試行事業というのはもう決まったことですから、それを否定するわけではありません。ただ具体的に試行事業をなさることについて、より明確な指標がない状態はいささか気になります。よく有賀先生が、「心配するのはみんな分かっているから」とおっしゃいます。それは私も理解いたしますが、少なくとも試行事業として評価するからには、評価軸というものをもう少し明確にしないと、評価に耐えられないのではないか。それは太田先生がおっしゃった、薬の部分がないのではないかというのと全く同じ議論です。是非その辺りをお示しいただきたいのです

○山本(信)委員
 糖尿病という範囲であれば、むしろ糖尿病だけで特定可能な範囲がどこというように決められるのが至当だと思うのです。にもかかわらず、プライマリケアがうまくできないかもしれないという中で、臨時投薬とはいえ、申請書に示された可なり広範囲な薬の選択を判断するということまで載せられてしまいますと、一体誰が判断するのかという話になります。
 その一方で、たぶんお言葉のちょっとした間違いだと思いますが、処方するのは医師であって看護師ではありません。その指示に従って薬剤師が調剤をするというのは、薬剤師としていささか納得できかねます。もし看護師の処方に従ってというのであれば、冒頭に記載されたあるいはこの場での共通認識である、すでに調剤された医薬品でない医薬品を私ども薬剤師がが扱う形になりますそういった意味から、看護ワーキングンの際にこの項目についてはまさに時期尚早というように、川上純一委員からから指摘ががあったと認識しています。その辺りはいかがでしょうか。

○山本(信)委員
 わかりました。飯塚病院の場合はきちんと薬剤師が医療安全委員会に参加しているので、別に問題はないのです。ただ佐伯中央病院の場合では、少なくとも医療安全の委員会に既存のものと試行事業に対応するものと、その構成メンバーに差がありましたのでご質問したのです。飯塚病院に対するものではないので、その点は誤解なきようにお願いします。

○山本(信)委員
 確かに有賀先生のおっしゃるとおりだと思います。少なくともこの募集要項の良し悪しではなく、具体的に試行して医行為をどう整理していくかという観点からすれば、この試行が悪いとか、看護師の業務の範囲を拡大するのがいけないという意味ではないのです。これをもし進めるとするならば、この会議の当初の目的であった、医師、看護師、薬剤師といった専門職がお互いに補完し合いながら仕事をするという観点からすると、やはり明確にしておいたほうがいいのではないか。それは今後の議論として、野放図に拡大するのは好ましくないと思っておりますので、先生のおっしゃることはよくわかります。募集要項の問題も去ることながら、やはりもう少し明確に見えるようにしていただきたいと思います。

○半田委員
 小寺先生の所は正規の特定看護師として雇用されているのですよね。

○半田委員
 飯塚病院はよその人だから、非常勤雇用だとおっしゃいましたよね。これでは評価がものすごく大きく違うと思うのです。今後の特定看護師をどう雇用するかは、もうお仲間として抱えたというのと、飯塚病院はよその人だからというところからスタートしているわけです。これを評価するとしたら、その人の雇用状況によっては大きな違いが出てきそうな気がします。このことはやはり整理をしておかないと。これで本当の評価ができるのか、どうなのだろうという疑問を持ったのです。もう1回確認しますが、正規の職員として看護師として雇用されているのですね。

○半田委員
 飯塚病院は非常勤雇用ということですね。ここはやはり整理しないと、評価に大きな影響が出るような気がします。

○堺委員
 皆さん評価が重要だと言いながら、例えば初期臨床研修制度でも、正式な第三者評価は全くなされない。ですから今おっしゃったような院内の評価というのは、あまり意味がないと思います。これだけ議論が出ているので、この際、当初はなかったのかもしれませんが、第三者評価をどこかでやるというのをしっかり明示していただいて、それに向けた方策を考えていただければ、非常にありがたいと思います。

○藤本委員
 私は社会保障会議の医療部会にも所属しており、特定機能病院の承認に関しては必ず現場に参ります。医療安全の在り方などについては、その場でいろいろな医療スタッフをつかまえて、「ここの医療安全の責任者のお名前を知っていますか」とやるわけです。すると実際に知らなかったりする。そうすると書面では整っているけれども、現場にいって、初めてわかることがあるのです。先ほどの機能のお話がまさにそれです。ですから書面だけでスルーすることがどうなのかという疑問を持っております。今こうして要項に則った申請書が出される中で、これだけでは分からないものというのがいろいろ出てきています。実際の業務に当たられる看護師の人数というのが、数字として見当たらないのです。1名ずつ看護師のことを書くという所を見ると、ここでは1名だなということは分かるのですが、この事業に当たるの看護師が何名なのかかという記載が、一覧表の中で見当たりませんでした。

○藤本委員
 今後のために、書類の中にそういう欄があったほうがいいということです。そうすると研修する事業に当たられる看護師に対して、指導するスタッフが足りているか足りていないかという話も見えてくると思います。その2点を私は感じました。

○太田委員
 折角、老人保健施設が特定看護師の教育の場になるわけですから、是非とも慢性期から終末期のケアの在り方を学ぶ場にしていただきたいと思います。例えば医師が連れて歩いて、もう終末期だと判断した患者に、熱が出たからといって検査をして、その結果を見て薬を出して、場合によっては点滴をするという、いわゆるキュアの場面で行われる医療をそのまま老健でやるのはもったいないわけです。もう終末期ということになれば、何も積極的な医療介入のないまま、ナチュラルデストを支えるというのも1つの在り方です。そういったところにこそナースの力が出せると思うのです。
 インテンシブケアの場面で、医師がナースを連れて歩くというのも大事なことですが、むしろ老健であればナースが医師を連れて歩いて、これは深い治療をしないほうがいいよとか、このケースに内視鏡はよくないというアドバイスもできるような、イーブンな関係で学んでもらうことも、老健では非常に重要だと私は思います。先ほどの説明を聞いていますと、病院の医療をそのまま老健に持ち込んでいるような印象を受けたので、是非とも発想を変えて、医師とナースが一緒に学び合うということが、老健では大事だと私は思います。

○太田委員
 ホスピス関係のダイイングペーシェントに関しては、バリアティブケアを適用させることに対する合意はあります。ただし、高齢者におけるエンドオブライフケアの客観的指標というのは、医学的整理がないですよね。何をもって老衰と診断するのか。ですからこれからの課題で、それもやはり在宅医療のような所が頑張らないと、そういった物差しは出てこないだろうと思っています。

○坂本委員
 先ほどの丁寧に話をよく聞いてくれたということからすると、ドクターとずっと一緒に回っているというのではなくて、全体的に見ているのだろうと思うのです。そうすると、おそらく1人ではいろいろなことができないわけですから、他の医療チームや介護の方たちや薬剤師と、どのように協働しているかということも、指導の中にも教育の中にも入れていただきたいと思います。これから少ない人数で担っていくときに、ケアを中心にしながらキュアもできるように取り入れながらやっていくという所に、特定看護師(仮称)が入ったとしても、1人だけでは成り立たない。その方がキーパーソンかどうかはわかりませんが、全体で見ていくような仕組みを、いろいろな所でやれるような状況をつくっていくべきだと思います。

○藤川委員
 まず終末期医療の問題については、有賀先生の所でも我々日本医師会でもガイドラインを出しています。ですから終末期ということに関しては、別に特定看護師の問題で考えずとも、現実に現場で終末期の同意書を取っています。医療機関であれ、特養であれ、老健であれ、在宅であれ、それはきちんと取るように、日本医師会としても各都道府県医師会にガイドラインを出していますからいいのです。
 問題は、老健の特定看護師と救命センターの特定看護師とでは、もともと違うのです。ですから特定看護師というファジーな表現は駄目ですということを、我々日本医師会は以前から言っています。やはり救命センターの専門看護師とか、老健専用の看護師などがあると思うのです。その場その場で違うわけですから。ファジーな特定看護師という表現を早くなくして、そこの現場現場に合った専門的な看護師というものをきちんと養成していくことのほうが、本当は現実的ではないかと思っております。

○中山委員
 今回、このような中で試みてくださる施設に対しては、敬意を表しなければいけないのですが、残念ながら数が少ない。これをいろいろ広げていかなければいけないという問題があります。これはワーキンググループでも出ています。
 それと、1つだけ危惧することは、特に大分県立看護科学大学では特定看護師の養成を前面に出し、その人たちの能力がどういう能力かということも規定し、それを佐伯中央病院が受けて、特定看護師として雇用するというシステムをつくるという形で進んでいます。これが特定看護師のイメージとして一人歩きすることを懸念しております。今日も傍聴席に、これだけたくさんの方がいらしています。これが形になれば、こういう形のものが特定看護師の案なのかということで、一人歩きされることが多少懸念されるのです。

○永井座長
 しかし、そこはどうなのでしょう。これで終わりならそうかもしれませんが、今後いろいろなプログラムが出てくるということではないでしょうか。事務局、そこはどうですか。

北村委員
 昨年度に教育を受けた人数がどのぐらいかというのが、たぶん出ていると思うのです。そして今年も2年目が予定されていると。その中でかなりのデータを取らなくてはならないということで、今後、予想としてはどのぐらい申請されるかというのも、かなり重要なファクターかと思いますが、いかがでしょうか。

○北村委員
 そういう意味でも実施予定の業務、医行為をどこまで実習の中でやらせるかというのが、かなり重要なものになってくると思うのです。それで、かなりいろいろな意味での医行為が載せられている。その医行為の範囲をどういう形で進めていくか。先ほどもあったとおりガイドラインとか、それらをしっかりした形で一つひとつつくっていかなければならないだろうと思います。それと老健施設や地域医療の問題など、やはりやり方が違うと思うのです。ですから、それも場面場面によって一つひとつつくっていかなくてはならないと思っているのですが、いかがでしょうか。

○北村委員
 この試行事業を行う上で、責任というものがかなりあると思うのです。やり方を全部その施設に任せるのか、ある程度この会議としての方向性というか、枠組みをはめるかどうかですね。そこら辺の問題はどうなのでしょうか。

○半田委員
 今日の会議の3つの施設の研修は、試行事業としていいのかということが求められているとするならば、太田委員から大歓迎だというご発言があったのですが、老健が試行事業として成り立っているのかというところについては、私はもっと厳選しないとと思います。今回の第1回目で、どこかを注意するで終わったのでは、今後の認定作業が非常に甘いものになってしまうのではないでしょうか。先ほど藤川委員が医師の数のことをおっしゃいましたが、安全管理体制に3人の名前がある中で、1人の方がグループホーム管理者となっているわけです。このグループホームの管理者というのは、老健のスタッフですか。

○半田委員
 事業主体は別でしょ。

○半田委員
 これは事業体として受ける事業ではないのですか。チームという言い方がどうかはわかりませんが、例えば老健施設でやるとするならば、通所とかいろいろな機能がありますよね。グループホームを併設しているというのは、あまり例がないような気がするのです。そうでもないですか。老健だけではなくて、グループホームまで一緒の形でいいのですか

○堺委員
 トータルで見ているのが普通です。問題は、いろいろな施設が個別にあるものが、なかなか難しいのです。医療提供の連携の中でやっているという理解だと思うのです。ですから、あまり不自然ではないような気がしています。

○半田委員
 そうすると、老健施設だけではないということですね

○半田委員
 先ほど藤川委員がおっしゃった、ドクターはどういう状況かということについても、この時間はどなたがいるといった安全管理体制について、やはりはっきりしたことが要るのではないでしょうか。質問に対してのお答えがそういうお答えだったものですから、どういう体制が敷かれているのか、医師がゼロになることがあり得るのかないのか

○半田委員
 第三者評価がしっかりできるのであれば、そこでカバーできると思います。その話を具体化していただければと思います。

○山本(信)委員
 飯塚病院の場合は鮎川先生のお手元に薬があるという状況の下でで判断していますが、佐伯中央病院の場合は書類上は、いわゆる以下の業務を行いますと言って、慢性疾患の中に病名を挙げておられて、具体的な選択の部分については、その範囲を超えてかなり幅広に取られているように思います。薬剤師は医薬品にしかこだわり様がないものですから医薬品にこだわります。例えば高脂血症もそうですし、利尿剤もそうです。対象とする薬剤の幅が広がっていくものを、糖尿病の続発症として捉えるかどうかという点がクリアでない。しかも臨時投薬の中に、抗不安薬から向精神薬まで入っていると、冒頭に掲げている医師の包括的指示の範囲の中で取り扱う慢性疾患と、具体的な医薬品の選択の対象というのは、随分と違ってくるのではないかという気がします。
 そうであれば、なぜ実施機関に薬剤師が関わっていないのかという点について、いささか不思議に思います。そういった意味で安全管理をどうなさるのかということは、やはりもう少し明確にしていただかないと、薬で事故が起きたときに誰が責任を取るのか。調剤した者なのか、それを使った者なのか、選んだ者なのかということも含めて言えば、間違いなく疑義が生じます。施行すること自体に反対はしませんが、調剤された薬剤という前提の中で、もう少し対象とする薬剤の幅を制限したり、をの選択の範囲を狭めたりしていかないと、際限なく広がってしまいます。
 例えば、老健や在宅では試行事業に近いことがきっと起きるだろうと思います。しかし、そこには在宅に関わる医療職種間でそれなりの一定のプロトコールがあるわけです。本日の資料に挙げられた、選択の範囲の違いについては、薬剤師としてはいささか理解に苦しみます。

○坂本委員
 これは想像ですが、いまは詳しく説明されなかったけれども、こういう症状のときにはこの薬、この範囲内でというように、みんな決まっているわけですよね。それをちゃんと説明してあげてはどうでしょうか。それは薬剤師も入って決めているわけですよね。そこを明らかにされれば、心配されないのではないかと思います。

○藤川委員
 老健の問題が出ました。特養などもそうです。その前は必ず医療機関にいて、医療機関から老健に行ったり特養に行ったりするわけです。いま現場で非常に問題になっているのは、かかりつけ医に長年診てもらっていたのに、老健に行って切られた、特養に行って切られた、診てもらいたいと言うけれども、なかなか診てもらえないということです。例えば、往診したりその患者が行ったり、みだりに診療を外にするとアウトだというのが、通知で来ていますよね。いま現場で大混乱しているのです。
 国民の気持としては、かかりつけ医に最期まで診てもらいたいという希望も実際にあるのです。地元の近所の診療所で診てもらっていた先生に、最期まで循環器を診てもらいたい、40年診てもらったのだから、終末期も診てもらいたいという人がいます。少なくとも死を見てくれなくても、処方の薬は可能な限りその先生の指示に従ってもらいたいという患者たちが、老健や特養に入所するわけです。それを看護師が代わりをするということはあり得ないことです。老健であれ特養であれ、そこに嘱託医や常勤の先生がいらっしゃったら、その先生がきちんと処方して、それを薬剤師が処方するという標準的なものは押さえておいて、臨時で微調整をするという表現にしておかないと、大本からメスを入れて処方権ということになると、医師の処方権と薬剤師の調剤権などにぶつかってきます。その辺はやはり注意した表現にしておいたほうがいいかと思います。

  ☆

…とまあ、本会はこんな感じ。すっきりします。

太田委員は、老健や特養にいる「看護師」さんが「死亡時の処置」もやれたら便利♪という視点で、「特定看護師(仮称)は、大歓迎☆」と言い続けているわけです。それが、大きな混乱の元。

老健で便利、救急で便利、入院・夜間も便利、在宅も便利。

そんな理屈で、『特定看護師(仮称)』という名称はひとつしかないのに、いくつもの役割をくっつけようと、委員みんなが、必死になっているわけですよ。

藤川委員の「救急も老健も同じ特定看護師(仮称)だというようなファジーな表現はやめてしまえ!」という考え方は、とてもシンプルでわかりやすいんですが、誰も賛成しないんですよね…。

いつものことですけれど。

  ☆

【おまけ】

こんな本会の様子を、WGに持ち帰った有賀座長がWG委員にどう説明したのか(第13回議事録より)

「私たちのこの会には親会がありますね。先だって、永井先生の会がありましたね。あそこでは、とりあえず参考資料5にありますこれらの施設が特定看護師(仮称)という人をそれぞれ雇って、仕事を始めるということについての議論をしたわけです。そういう意味では、一定の水準で物事が少し進んでいることは進んでいるんですが、その議論の中で、いわゆる特定看護師さんの仕事ぶりの評価、またはその特定看護師さんをめぐる仕事場での、例えば医療安全にしても、その他の職種、つまり包括的に指示を与えるドクターからの評価だけではなくて、先ほどの絵でいうと、薬剤師さんだとか、その他の職種の方たちが一緒に働いて、特定看護師さんとともに仕事をしているという話になるので、そういう意味での評価ということも加えていくということも、少し議論されたのですね。
ですから、今、御説明をいただいたことプラスαで、少し周辺に広がるような議論があってもいいのではないかなと思うので、その辺は事務局の方から、場合によっては少し追加していただくことがあるかもしれない。あのときどんなことを言っていましたかみたいな話で聞くかもしれませんのでね。そういうことでよろしいですね。
 親会では、先だって今、お話しの参考資料5にありますそれぞれの施設からの方に来ていただいて、特定看護師さんの仕事がちょっとずつ始まるよということについて議論しました。その中で今、お話ししたように、出発のときの書類そのものは、厚生労働省からそろえろと言われたものを忠実にそろえていたわけですけれども、本当に仕事ぶりをするという上では、周辺からのさまざまな意味での評価が必要だという議論があって、私が今、発言したような付録が付いた次第であります。
 ちなみに、この前の会のときには、たしか4つあって、北海道からの施設もあったんですね。皆さん覚えておられると思います。星先生が、書類の中身が雑だと言って、お叱りをいただいたあれです。該当の施設の事情によって、当面撤収されておりますので、今のところ参考資料5のようになっているということであります。」

 ・・・なんだか、印象が、合致しません。

 今回の「実験」とは逆に、ほぼ、(事務局と座長と有賀委員の発言以外は)無視された報告のようです。話を聞いてきたはずの人間がどのように報告するかで、議論内容は簡単に変わります。親会に参加しているWG委員および事務局職員は、この報告でOKなんでしょうかね…。

 

|

« もし日本薬剤師会の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら18 | トップページ | 新生中医協。 »

医療」カテゴリの記事

第七条」カテゴリの記事

第五条」カテゴリの記事

第八条」カテゴリの記事

第四条」カテゴリの記事

趣味」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/539089/51213308

この記事へのトラックバック一覧です: 「チーム医療」審議会議事録から特定の発言者を抜いてみる遊び:

« もし日本薬剤師会の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら18 | トップページ | 新生中医協。 »