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最近のノブさん。(付録:ノブさん節講座)

ノブさんが参加している検討会「医療計画の見直し等に関する検討会」の発言を拾ってみました。

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2010年12月17日 第1回 医療計画の見直し等に関する検討会

○山本委員 前回の議論のときに、二次医療圏という概念と併せて、生活医療圏をどうするかという議論があったように記憶しているのですが。二次医療圏とも少し異なり、もう少し幅広な、実際に患者が生活されている範囲を考えてというようなご意見があって。先ほど来の二次医療圏にがっちりと決め込むなというのは、そうした議論がたしかあったと思っているのですが、あの議論はどこへ行ってしまったのかお聞きしたいと思います。
 もう1つは、前回も参加させていただいておりましたけれども、薬剤に関する視点が希薄なのではないかという気がします。本検討会の目的が冒頭にありますように、地域に切れ目ない医療連携体制を作る、そのためにやるべきことをやるのだという視点に立ち、その上で基本方針を示して、それに基づいて都道府県が動いていくと、その基本方針並びに今回策定されるであろう指針の中に、薬の「く」の字や、薬局の「や」の字も出てきませんと、そこは都道府県では全くケアをしていただけないという形になります。
 今日、提示された資料は以前の資料でしたので、まだまだ状況が違っておりましたが、例えばがんを例に挙げれば、最近のがんの治療は外来で通院して薬を使う場合が多くなっていますので、その薬を一体誰が供給するのか、地域に戻って誰がケアをするのかという観点からすると、やはり薬の視点が足りないと思います。なんでもかんでも我々に何かさせろというわけではなくて、必要な項目として意識しておかないと、在宅と入院との関係の中で、入院の場合には薬剤師も医師も、それぞれ揃っているわけですが、在宅はそうではないケースもあります。薬物治療がいままでと違って、かなり重要な役割を果たすようになった。しかも、医療ニーズが多様化していて、そうした環境に合わせた体制が要るのではないかと考えます。
 例えば資料4の4疾病5事業のところもそうです。がんのところに緩和ケアが大事だということが4頁で謳われていますが、一体在宅はどうするのかという視点が全く欠けていますし、7頁の絵にも、在宅医療を支援していく中で、いまではかなり医療用麻薬を大量に使うはずですから、そうした医療用麻薬の提供体制を誰が組むのかというところも、なかなか連携体制に入ってきません。
 別の委員会のほうでは、チームを組んで医療機関の中でも地域でも、チーム医療が大事だという議論が進み、それぞれの専門性を発揮しろということが提言されているわけですので、これから進められる基本方針は医療部会がやるにしても、少なくとも指針はこの段階で進むはずですので、是非今後の議論として医療の中で薬物医療なり、薬という視点が抜けてしまうと、十分な体制が取れないのではないか。そういった意味で、先ほど来出ていた病床の数というのは、もともとの医療法の性格上しようがないと思いますし、それは大切なことだと私も思うので、そのことについては、是非検討していただきたいと思いますが、いざ地域を考えると、地域にある医療のソースというか、ヒューマンリソースをどうするのかとなれば、当然診療所もそうですし、訪問看護もそうです。その中には、薬局も薬剤師もいるわけですから、そういった統計数字なども出した上で、一体どのような体制が組めるかを考えませんと、先ほど医療機関の格差があるというお話がありましたが、まさに薬に関しては、そこら中格差だらけになってしまいます。その辺りも含めて、切れ目のない医療提供体制という観点ならば、そうしたことについてもここでは十分にご検討いただいて、指針を示していただきたいと思います。

○武藤座長 まさに保険医療提供施設機関としての、保険薬局の役割も、医療提供体制の一翼を担うということは重要なことだと思います。

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○山本委員 少し泣き言を言わせてください。皆様方にとって今の話は医政局の担当の中ですべて完了されているので、多少の濃淡はあっても、たぶん事務方の方でコントロールができると思うのですが、唯一、薬剤師という私の仕事は他の局にありますので、ついつい忘れられてしまって。医療部会のほうでもお願いしてあるのですが、今後さまざまな議論が始まるときに、当然医薬食品局なり、保険局なりと関係するわけですから、そうした部局の方々がこの場にいらっしゃるなり、あるいは情報をそちらから取るなりして、それぞれの局でもつデータも合わせてこちらに提供していただければと思っております。
 まさに地域で仕事をする上では、私どもも多少お役に立てると思っておりますので、その実態数がどこにもない状態で議論されても、いささか困ってしまいます。所管する局が違うことはよく分かっておりますが、医療は別に局間でやるものではなく全体の国民目線ですので、そのような意味では必要な情報なり何なりを是非取っていただいて、必要なときには担当局からも人が来るような体制をとっていただければありがたいと思います。

○武藤座長 事務局へのお願いということですね。確かに、現在、薬局は全国に5万3,000軒でしたでしょうか、巨大な地域医療を担う一翼を持っているというわけです。そのほか何かあればお願いいたします。

○布施委員(代理椎名参与) いま山本委員から検討会の進め方について要望がありましたが、私からもこの検討会の今後の進め方について、いくつかお願いしたいことがあります。先ほど来、出ているように、この5年間でいろいろ状況の変化があって、例えばデータなどに関してはDPCデータ、あるいはレセプト情報といった辺りの活用を、この検討会で積極的に取り入れていただきたいというのが1点目です。
 もう1つは、他の審議会や検討会の議論や成果も、状況に応じてどんどん取り込んでいただきたいということです。例えば、「がん対策推進計画」というのがありますが、これについても、いま計画の見直しの議論ががん対策推進協議会で始まっているわけです。そういったものときちんとした連携をとってもらいたい、前回は少しちぐはぐで連携がうまくいっていない点がありましたが、そういった点です。
 3番目は今のと関連する話ですが、例えば中医協の議論、やはり診療報酬制度と医療計画とのリンクといった点を、是非積極的に考えていただきたいと思うのです。以上3点をお願いいたします。

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2011年2月18日 第2回 医療計画の見直し等に関する検討会

○鈴木委員 医師に関しては厚生労働省の調査があり、医学部の定員を増加させることで対応することになっておりますし、介護は介護でいろいろな支援策がある中で、看護に関して看護協会は大学を増やしたいといったような方針ばかりで、何か別の視点で考えているような気がするのです。しかし、やはり看護師の増加を図る必要があると思います。いま非常に不景気の中で、安定した資格を持った職業に就きたいという人たちが、私どものところを見てもたくさんいるのです。介護に大卒の方が殺到するような状況の中で、いま看護師を増やすために看護学校や大学の定員を増やすといった形で、転職あるいは再就職支援も含めて人材を確保することが必要ではないかと思うのです。
 と言いますのは、集約化によって、集約される側から集約するほうに移ればいいみたいな話もあるのですが、高齢社会ではそうはいかないのです。地域で支える、在宅で支える、あるいは介護分野でも人手はますます必要になるわけです。医師は確保できても看護師が確保できなくて、病床が開けられないというところが地域にたくさんあると思います。ここで話し合うものかどうか知りませんが、いま人材確保という話が出たので、そういった視点も是非検討していただきたいと思います。

○武藤座長 いろいろな問題意識の共有ということでいいと思います。

○山本委員 先ほど課長から、医師のことはここでという話があったように聞こえたのですが

○新村指導課長 データは。

○山本委員 もちろんです。例えばチーム医療であったり、何人どこどこでというところまでの細かな数字は要らないと思うのですが、少なくとも国は指針として参酌標準なり何なりを都道府県に示すわけですから、そうであるならば、確かに医師の責任は大変重いと思っておりますし、そこが大事だと思いますが、一体どのようなスタッフがいなければいけないとか、このような規模ならばこういうものが要るなどと、およその標準のようなものをここでは示す必要があるのではないかという気がしていますそういった意味から、データは医師数を集めているというのではなくて、ほかのものもきちんと集めてここに提示していただかないと、先ほどの鈴木先生が言われたように、看護師が足りているのか足りていないのかという議論も含めて見えなくなってしまうと思うので、そこはあまりこだわらずに、是非ご提示いただければありがたいと思います。

○新村指導課長 若干言葉足らずでしたが、例えば医師・歯科医師・薬剤師調査もありますし、手元にある看護職員のデータも二次医療圏別に集計したり、解析したりすることができれば、それをお出しするということはもちろんあると思います。先ほど申し上げたのは、医療機関が不足していると思っている医師数調査がこの前行われたので、それはただ医師に限られているということを申し上げました。

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○山本委員 在宅の件ですが、とても興味深いデータが出ていて、すばらしいと思っております。一方で、県の全面的支援があったということですか。県医師会はもちろんそうですが、担当されているのが県の医療計画部ですね。そういった意味で、在宅療養支援診療所が対象になるのはやむを得ないと思うのですが、先生がおっしゃるように、今後在宅の中でどういう形を取っていくかとなると、おそらくADL区分でケアをしつつ、その中には在宅医だけではなく、歯科もいれば看護もいれば薬局もあるわけですから、そういう幅広な調査が必要なのかなと思います。
 その意味で、中央省庁以上に地方庁は縦割という傾向がありますので、調査にしても明確に国から指示を出さないと、医療計画だけの話で終わってしまうと思います。先ほど、鈴木先生が最後に少し見せてもらったとおっしゃいましたが、最後に少ししか見られないものを我々薬剤師は見ていないわけです。それでは話が進まないと思います。もし、この先在宅という新しい切り口で4疾病5事業の別の部分で計画に入るとしたら、都道府県の中できちんとしたことができるような仕組みを打ち出していただかないと難しいのかなと思います。とりわけ、先ほど死亡率を1つの指標に挙げておられましたが、介護の部分もそうかもしれませんし、もっと言えば薬剤に関わるQOLとか、あるいはそれを測るパラメータはものすごく出しにくい状態ですので、その辺りもこの先議論が要るのかなというのが1点です。
 また、PDCAでレセプトデータが使えるのではないかというご指摘があったのですが、この部分について考えると、現在のように日本中を患者が移動している環境で、レセプトデータは患者が住う地域に集まってきて、医療を提供しているのはそうではない所というと、その辺りのギャップが出たときに、東京で診療を受けて、患者のお住まいはその他の地方というときの評価の仕方が1点あるのではないかと思います。その辺りはどのようにお考えかを教えていただければと思います。

○尾形委員 2点いただきましたが、1点目については先ほど説明するときにも申し上げたように、非常に限られた資源で、私どもの大学院しか人数がいなくて、県も1人の担当者の方だけだったので、そういう意味では今回は絞りに絞ったと。本来であれば、医療と言っても在宅療養支援診療所だけではなくて、ほかの診療所でやっておられる所もたくさんあるので、そこも入れるべきだし、訪問看護ステーション、薬局、歯科診療所まで広げてやるべきだというのは全くそのとおりだと思います。これは持っていた資源の限界で、とにかくここだけ絞ってやってみたということです。これについても、最近は在宅療養支援診療所についていろいろ調査等が出ておりますが、当時としては割と新しい知見だったのかなと思っております。
 2点目ですが、レセプトデータのことです。これも2年前の報告書なので、少し知見としては古いのですが、大都市圏については、先ほどの河原先生のお話にもあったとおり、二次医療圏などが機能していない部分があるというのはそのとおりだろうと思います。一方で、かなりの医療圏、あるいは県で、過去のまだ電子化される前のレセプトデータ分析等を見ると、意外に閉じているという結果も出てきているのです。ですから、もちろん大都市部はそれなりの配慮をしなければいけない部分はあろうかと思いますが、かなりのところがわかるのではないかと思います。そういう調整をすべき部分とベースになる部分は、分けて考えたほうがいいのかなと思います。

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○山本委員 先ほどの話にこだわっているのですが、東京などを見ると、国から示された標準事項の採用率も良いし実績も良い。反面、採用率も悪いし実績も悪いということは、つまり国が出したものをみんな採用してしまったということになるのでしょうか。出した参酌標準にしても何にしても一定のものを示して、あとは地域に任せると、とりあえずみんな入れてしまおうという感じの所は、いちばん最後のパターン9なのでしょうか。そうすると、国の指針には従ったもののそれはとても悪い所という計画になりませんでしょうか。

○武藤座長 悪いというか、もう少し重み付けをしたほうがいいと。重み付けを与えるのは、それこそ各都道府県の裁量だと思いますので。

○山本委員 そういう意味で、先ほどから言われている国の示した標準を地域の実態に合わせどう拾っていくかという意味では、パターン9のような形にならないように誘導しつつ、一定の参酌標準なり数値目標を示さないと、都道府県はみんな9のような形になってしまうのではないかという気がするのです

○武藤座長 確かにそうかもしれません。

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2011年2月28日 第3回 医療計画の見直し等に関する検討会

○山本委員 いつも医薬品の話で申し訳ないのですが、お話を伺って、それぞれに大変興味深いお話しでした。しかし、薬局とか医薬品の提供体制のデータというのは、保険者レベルでもそうでしょうし、市あるいは県さらには、国も所管する部署が違うところもあって、なかなかデータや現状は調べにくいものなのでしょうか。
 千葉の例で、一部薬局のことが記載してありますが、それ以外には「薬」の部分がないのです。それでいて、この先、在宅医療は大切だという認識がある医療保険でサービスを受ける人、介護保険でサービスを受ける人それぞれに、実は医薬品は同じ薬剤師が担当しています。そういった意味で、こういう計画を策定するときも薬についてのデータは取りにくいものなのですか。それとも、全く視野になくて調べてもらえないのでしょうか。

○井上参考人 決して取りにくくはないと思います。千葉県でいうと、地域医療計画の別冊の1つとして、在宅医療関係医療機関一覧をまとめておりますが、その中の1つとして、自宅訪問に対応できる薬局もリストとしてまとめております。
 今後在宅医療を推進する上では、先ほど歯科のお話がございましたが、各薬局がそれぞれの患者の薬を自宅に届けていくことも、在宅医療を推進する上では鍵の1つで、これに対応していただける薬局を増やしていけるような施策を、いま千葉県でも取っているところでございます。

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…以上、いつものノブさん節でした。(第四回は5月23日に開催)

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【キミも、ノブさん節マスターをめざせ!】

前後につながりが無い「そういった意味で」、

主張を自らへし折って弱める「という気がするのです」「必要なのかなと思う」「要るのかなと思う」、

周知の事実を自分の記憶に集約する「あったと思うのですが」「記憶しているのですが」「話があったように聞こえたのですが」、

周知の事実をもったいぶって、かえって無視される「実は」、

相手の言ったことを全面肯定した後で話す「しかし」、

資料が出てきたとしてどうするというのかわからない「提供していただければと思う」「示していただければと思う」、

誰もそんなこと言ってないのに、わざわざ発言することで疑念を増長させる「なんでもかんでも我々に何かさせろということではなくて」、

そして、無駄に自虐的な導入である「少し泣き事を言わせてください」「いつも医薬品の話で申し訳ないのですが」。

以上の言葉を使いこなせば、キミもノブさん節マスターだ!

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