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日薬理事会要旨:一瞬だけ、臨場感が加わりました

平成22年10月19日の日薬理事会。(日薬雑誌一月号より)

八月の通常総会後の理事会。

「通常総会でたくさんあった公益法人改革関連質問への返答としての具体的な回答を10月27日の都道府県薬剤師会会長集会で示すが、現時点での忌憚のない意見をくれ

「組織改革は、如何に会員を増やすかということに尽きる」

・・・と、児玉会長が大風呂敷を広げて始まった、理事会です。

夏の総会の続き。

開会のあいさつで重要なのは、「組織改革は、如何に会員を増やすかということに尽きる」という言葉。

1.公益法人改革による定款変更を、組織改革だととらえている

2.定款変更によって会員が増加することを「組織改革の成功」とみなしている

3.「如何に」会員を増やすか、に尽きる=新定款が会員増強案になっている、あるいは、具体的な会員増強案が、既に複数存在する。

・・・といった意味だと、勝手に受け取ってしまいたい誘惑にワクワクです。

ナナメから見ると、

1.学生会員を会員にカウントするから会員は絶対増える。裏技。

2.そのほかの具体的な会員増強案はそのうち誰かが考える。

・・・といった意味にも受け取れる仕様・・・(がっかり)。

いつもの理事会議事要旨とは違って、今回は、「各理事がどう意見を述べ、担当者がどう回答したのか」が、日薬総会議事録程度の形式で書いてありました。めずらしいので、読んでみましょう。

  ☆

宮崎理事
「会員種別について3点確認したい。素案では、正会員のA会費会員は『すべての職域の管理者(開設者を含む)』とされ、B会費会員は『勤務薬剤師と未就業薬剤師』とされているが、法人代表者の会員区分、複数の薬局を開設している場合の扱い等はどうなるのか

後藤理事
「素案では、正会員の資格として『都道府県薬剤師会の正会員である者であること』とされているが、このような規定について内閣府が了承したとしても、都道府県では認められない可能性もある。そうなると整合性がとれなくなるおそれもあるのではないか。県薬だけに入会したい、あるいは日薬だけに入会したいという薬剤師を拒否することは認められるのか。また、薬局の管理薬剤師の会費は実質的に開設者が負担している場合が多い。個人の意思と負担で入会している薬剤師ばかりではないと推測されることから、新たな方式にした場合には会員の減少が心配される」

曽布川常務理事
御指摘のとおりであり、個人の意思と負担で入会してもらえるような組織にしなければならない」

児玉会長
「国の薬剤師調査によれば、薬局を開設する薬剤師の数が減ってきている。開設者ではなく管理薬剤師に入会してもらえるようにしていく必要がある」

  ☆

担当ふたり(曽布川常務理事と児玉会長)の返答は、本気なんでしょうか。

『ソフトクリーム(バニラ)だけ食べたいとか、ソフトクリーム(ブルーベリー)だけ食べたいとか、ソフトクリーム(みかん)だけ食べたいとかいう相手に「うちはバニラ&ブルーベリー&みかんのトリプルミックスソフトクリームしか売らんのじゃ!」と言っていいかどうかを訊きたい』

と言っても、その質問には一切返答しないんですよねー。

『ソフトクリームの代金は、実質的に親御さんが負担している場合が多い。子供の意思&子供の負担で(買うにあたって「本人が食べたい」が「資金は親」というケースでも「親御さんの負担」とみなす)ソフトクリームを買っている子供ばかりではないと推測されるので、子供に自分の小遣い以外は認めないと言えば、ソフトクリームの売り上げが落ちるんじゃないの?』

という質問に対しては、

『御指摘の通り「親の負担で買いに来る子供もいる」。が、自分の負担で買いたくなるようなトリプルミックスソフトクリームを売ればいいのだ』

『自分のお小遣いを持ってない子供が増えている。親が子供に買わせるのではなく子供が自腹で買うように売ればいいのだ』

・・・みたいな回答。いや、それ、なにしたいのかワカンナイ。

(※ソフトクリームは、例として間違ってる気もスル。翔太郎とフィリップが仮面ライダーファングジョーカーより仮面ライダージョーカー&仮面ライダーファングになりたいとかいうネタ…も、なんか違うし…)

  ☆

豊見理事
「法人の場合、たとえば3店舗を開設していても、開設者はその他薬剤師として会費を負担している場合も多い。店舗数に応じてA会費額を賦課してはどうか」

木村常務理事
「会員の資格は個々の薬局単位でみるのではなく、あくまで薬剤師個人の単位で入会してもらうという視点で、今後は考えていかねばならない」

宮井理事
「10月4日に開催された組織・会員委員会と公益法人制度改革検討特別委員会の合同委員会では、薬舗主(店舗)から薬剤師個人を単位とした組織に移行することを確認し、その考え方からすると、開設者は会員種別に馴染まないことから、管理者に一本化する方向で了解が得られたように思うが、素案のA会費会員に『薬局開設者を含む』とされているのはなぜか。開設者と管理者に別々に会費を賦課するのは混乱を招くのではないか」

東理事
「都道府県により賦課方式が異なっていると思うが、兵庫県では、薬剤師の開設者であっても管理者でなければB会費としている。素案では、開設者と管理者が別の場合、同一薬局内でもA会費として2名分を徴収するのか」

曽布川常務理事
「委員会で意見をいただいたが、開設者をA会員会費の対象から除外して会費収入の試算をすると、現行程度の収入を維持できるか心配な面がある。理事会の意向を伺って詰めたいと考えている」

宮崎理事(二回目)
「長崎県では、会員資格の中に『開設者』の区分は無い。全国的に統一すると、
都道府県によって会費徴収額に増減が出る可能性がある。法人薬局の場合、当該法人にも会費を賦課することを考えているのか」

曽布川常務理事
法人会費を徴収することについては、弁護士にも相談して検討したい」

後藤理事(二回目)
「社団として
本来あるべき会費徴収にすることは理想であるが、かなりのリスクを伴うことを覚悟しなければならないと思う。また、いわゆる三層構造についても、支部レベルまで含めるとそれぞれ制度改革への準備を既に進めており、会員資格や議決権等、全体の整合を図るのは難しい。神奈川県薬剤師会の試算では、新法人への移行により、会員数で20%減、会費収入で30%減というシミュレーション結果となっている。かなり厳しめに会員数、会費収入を想定して準備する必要がある」

曽布川常務理事
「担当としてもそうした心配があったので、素案では『開設者』の会費区分を残した」

  ☆

素案の「A会費会員は、管理者(開設者も含む)」という部分に、みなさん食いついたようです。

でもね。

個人個人を単位とする「オール薬剤師の会」ならね、

「全員同じ会費」でなきゃ、本来あるべき会費徴収方法には、ならないんですよね。

(「本来あるべき会費徴収」という話をしているようにもみえますが…。定款が変わることで、事業だって変わるから、集める金額も変わるはずで…今の金額をベースに考えるのは…どうなんですかね…)

どんな仕事に就いていようが、「定款の目的(と倫理)に賛同した薬剤師である」というただ一点で正会員資格を考えるのですから、管理者と非管理者とで分けるという考え方自体がおかしい話。

県薬と日薬は別組織。県薬は県薬で、自前の「定款」を創るのですから、その中で、あれこれ決めれば済むこと。

日薬の理事さんたちが、この段階でも、「薬局」「職位」を引きずっていたわけですね。

代議員や会員を説得する前に、まず理事を説得しないと…。(大変)

神奈川県薬が会員大幅減の予測を出して、「新法人へ移行するだけで会員が減少するよ」と訴えたものの、担当者からは、あまりわかっていない返答で、オシマイ。(高齢者医療制度改革の議論にも、似たような展開がありましたね。実行したら死亡率あがるよ→道義的責任はある→要するに目的に反した結果になっても責任はとらない、という、アレ)

「制度改革=会員増加」と言い切った児玉会長が、ここの議論では黙ったままなのも、気になるところ。10万人の会員が8万人(あるいはそれ以下)に減るよ、という意見に対して、「いやいや、2万人が辞めても、2万人以上入会させる案があるのじゃよ」と反論しないのなら、それは「(会員が増えないので)制度改革は失敗します」と言ったも同然では?

「今、ハーメルンの笛吹きの後を歩いているのでは・・・?」という不安感が、クムクムしてきます。お仕置き穴に閉じ込められちゃう~。(わんぱく大昔クムクム・・・って、どの世代なら知ってるんでしょう)

  ☆

亀井理事
「職域部会に『学校薬剤師部会』を位置づけることについては、学校薬剤師部会と学校薬剤師会の関係で
取り扱いに困ることもあり、疑問が残る」

曽布川常務理事
「『学校薬剤師』が職域部会に馴染むかどうかについて、確かに疑問はある」

田中理事
「学校薬剤師以外の各職域部会は、それぞれの職域を主な従事先としたものであるが、
学校薬剤師はボランティア的な活動であり、別の議論が必要かと思う」

児玉会長
「学校薬剤師の位置づけについては、組織論として整理していきたいと考える」

  ☆

報酬が出るうえに職域団体まで存在する学校薬剤師が、「ボランティア的な活動」なのだそうです。

こういう職域部会の問題って、すでに存在する職域団体を協力団体として承認して、該当する職域に属していて職域部会活動に参加したい薬剤師に、そちらの協力団体にも入会してもらえば、済むことですが…。

たとえば、病院薬剤師「部会」は日薬内につくらないけれど、そのかわりに、「協力団体である病院薬剤師会」に入る、ということですね。日薬と協力団体とは密接に意見交換を行う(予定な)わけですから、別に、それで、いいんじゃないですかねー。

学校薬剤師の部会ひとつで、この調子では、スポーツファーマシスト部会なんて、つくれそうにありません。ここは、部会をつくるのをやめて、協力団体制度による部会のアウトソーシングなんか、いかがでしょう。

  ☆

小田常務理事
「県薬では薬局を単位として会費を徴収している現状があり、開設者ではなく管理者からA会費を徴収するとなると、チェーン薬局等では
管理者が定期的に異動するため、会員の把握が困難になる」

中西理事
「新法人では、会員が複数の薬局を開設していても、薬局毎に重複して会費を払わずに、会員として1名分の会費を納め、それぞれの薬局の管理者にA会費会員となってもらうという考え方だと思うが、現在、会員となっている管理者の会費は雇用者が負担している場合が多く、管理者本人は会員であるという意識が希薄である。したがって、管理者自身が自分で会費を負担するということになると、脱退者が増えるおそれがある。
生涯学習等、会員になってよかった、入会したいという事業を並行して進めるべきと思うが、その点についてどのように考えるか」

曽布川常務理事
「少しでも多くの薬剤師に入会してもらいたいという観点から検討している。薬剤師が自ら入りたいと思うような組織にしなければ、たとえ会費が安くても会員は増えない。公益的な事業に取り組むという決意のもとで、賛同者を増やすことを考えないと、組織離れが進むおそれがある。制度改革のこの機会になんとかしたいと思っているが、御指摘の点は心配しているところである」

児玉会長
「都道府県薬剤師会会長経験者である中西理事の御指摘は、正論である。しかし、
仮に10店舗の薬剤師会費を開設者が負担していた場合に、開設者がいきなり薬剤師個人に負担させるような対処の仕方はされないと思う。また、京都府薬剤師会と京都府病院薬剤師会のような事例(※)もあり、担当役員も現実と理想の中で作業していることを御理解いただきたい」

 ※京都府薬剤師会は、京都府病院薬剤師会会員全員が
  加入したため、平成21年度の人数に対して平成22年
  度は1.5倍の人数になりました、という事例。

  ☆

「管理者の代わりに支払っていた会費分を、管理者の給料に上乗せしたうえで、本人の了承のもと、会社が代理人として、会費分を天引きして支払いに充てる」、という形なら、本人が本人の意思で、本人の給料から支払っているので、問題ないのでしょうか。給料に上乗せすると、連動して社会保険料が上昇する・・・など、なにやら複雑になりそうですね。

「管理者が異動するから会員を把握できない」と常務理事さんが言ってるわけですが、では、パートタイムで複数の薬局にて働く薬剤師をどうやって把握するつもりでいたのかといったシステム的な疑問が・・・。県をまたいで異動しても、日薬を一旦退会しなくてもよい仕組みに、なんでしないんですかね。(県薬会員でなければ日薬会員の資格を失う、という制度では、異動先の県薬への入会が認められるまでの間、日薬会員の資格がなくなります)

児玉会長は、何言ってるのか、あいかわらずわかりません。「開設者がいきなり薬剤師個人に負担させるような対処の仕方」って、ようするに「来月から自腹でよろしく。とりあえず一旦退会してから、個々の意思で入会しなおしてよね」ということで、それ、日本調剤さんが少し前にやった対処の仕方なんですが・・・。ワスレチャッタノカナ

  ☆

中西理事
「会員を減らすつもりはないが、魅力のある事業を展開していくという姿を並行して示していかなければならない。新法人移行後では遅い」

後藤理事
「素案に、都道府県薬剤師会別の直近の会員増減情報が示されている。増加が30県ある一方、減少も16県ある。これは各都道府県薬剤師会が努力した上での結果であることを認識しなければならない。なお、都道府県薬剤師会では新定款案の検討を進めている。
学生会員の趣旨は理解するが、実際に該当する薬学生が多い地域では対応しきれないおそれもあるなど地域事情が大きく異なるので、それらも含めて考える必要があるのではないか

曽布川常務理事
「タイムリミットが迫っていることは重々承知しており、実務的な説明会を11月24日にセットした」

児玉会長
「薬学生を支部レベルで対応することは困難であり、京都も病院薬剤師に関しては府薬レベルで対応している。一番大変なのは支部レベルであり、一度に三層構造を整合させるのは難しいので、まず、都道府県薬剤師会と日薬の関係を整理して進めていきたい」

後藤理事
「三層構造では、支部経由の会員と県薬直扱いの会員の関係、日薬会員イコール県薬会員としたときの都道府県間の異動等事務処理が難しくなる」

宮崎理事
「素案では
学生会員の会費が1000円になっているが、その会費額でどれだけのサービスが提供できるのか。正会員の会費が持ち出しになるのではないか。薬学部・薬科大学が多い地域では負担が大きいので、薬学生が入会するメリットは何なのか、十分に考えてほしい。安い会費でサービスを受ける習慣を学生の時から植え付けるべきではない」

児玉会長
「薬学生のグループが東西で活動しており、集会の場所等のニーズはある。A会費会員に開設者を含めるかどうか等いろいろとご意見を伺った、これで終わりではなく、更に議論を重ねて集約していきたい」

  ☆

「日薬の考える、強制的三層構造」じゃなければ、薬科大学が多い「地域」で負担が大きいなんてことはないはずです。

日薬だけが学生会員を設定するってことで、全部日薬にやらせればいいのでは?

「学生も、強制的三層構造!」という話なら、(年間)1000円では済まず、会費収入の基盤である会員数が少ない県薬は、一人アタマの出資額が大きくなるか、サービスの質が低下するか・・・。(日薬雑誌1月号59ページの「日薬会員数調査報告」を読めば、「都道府県薬に依頼して調査集計した」会員数がわかります。東京都と石川県とで10倍の人数格差。この調査で気になるのは、強制的三層構造であるのに都道府県薬に依頼しないと会員数が把握できないという、日薬の名簿機能のなさ。「日薬の」都道府県別会員数という不思議な数値を出しています。結局「県薬会員数-県薬のみの特別会員=その県の日薬会員」という計算をしているのですが・・・これ、県薬会員数集計でいいんじゃ・・・。)

10月の段階での議論とはいえ・・・2月の総会をショーメントッパで乗り切れ・・・そうにないですね・・・。ダメな意味でワクワクしてきました。

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