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2011年1月

らいふ☆いのべーしょん

規制・制度改革分科会の中間報告書をテキトーに読む遊び。

そのまえに、まず、ライフ・イノベーションについて。

  ☆

 イノベーションとは、「意識的かつ組織的に変化を探すこと」だと、ピーターが言ってました。あ、ピーターって、もしドラの人ね。

新しい価値の創造によってを生み出すこと。その価値は、消費者が決める。』

 ライフ・イノベーションとなれば、『富』は「ほどほど健康であること」に集約されるはず。

 決して、医療者に対して、「安いカネでやれという主張を押し付ける」ことではないでしょう。

 大きな製造業が、部品製造工場にギリギリの値段で発注して、「その分のコストが下がったのはイノベーションだ!」と言ったら、世界中の笑いものです。

『新しい価値の創造によって、健康を生み出す。』

 これを前提にして、規制・制度改革会議の主張するライフ・イノベーションをみていきます。

  ☆

○保険薬局の調剤基本料は原則40点であるが、受付回数4,000回超・特定医療機関からの集中率70%超の薬局は24 点となっている。しかし、その質的な差は認められない。むしろ、疑義紹介率および調剤ミス発見率、さらには時間に関する患者満足度などはいわゆる「門前薬局」の方が高いとの調査結果がある。

○であれば、平成22 年度の診療報酬改定で病院と診療所の再診料が統一されたように、調剤基本料も統一し、一律240円にすべきである。

  ☆

「Aであるならば、Bにすべきである」という主張です。

 1.Aの主張の前提である資料価値・説得力が低い場合は、Bにつながらないです。(→もとゆきメルマガ参照)

 2.立地や人数等を考慮しないで「質的な差」がないという結論を導いていますが、好立地かつ大人数(少なくとも5人以上薬剤師常駐)の薬局と比較して「質的な差がない」状態(高い質)を、立地が悪く少人数の薬局が保ち続けることに対して報酬を払う考え方は、わりと合理的です。これがダメならば、公務員の僻地手当て等は全て廃止だろうし、地方交付税交付金は全廃でいいはずなので、まずそっちを切りましょう。都会の1000円カットの理容室と田舎の4000円の理容室とで「質的な差がない」と言いきって「一律1000円にしろ」と言う人のことを、世間はモンスターなんとかと呼ぶはずなんですが・・・。

 3.病院の問題。4000回超の処方せん受付を可能にする『特定医療機関』そのものの処方せんの記載ミス率が高い可能性があります。もともとの処方せんのミスが少なければ、疑義照会率は高くなりません。また、薬剤師が適切に対処することで疑義照会なしで適正な使用・効果的な治療が行えるケースもあるでしょう。なんでもかんでも医師に問い合わせる薬局はマニュアル化のしすぎなんじゃないか・・・とか言ってると危険牌をつかみそうなので退散。

 4.料金が低くても満足度が高いのならば、報酬を増やすことで、より一層満足度を高められる。従って、「一律400円にすべきである」・・・という結論も可能。つまり、結論としての「240円に統一すべき」という主張は「400円に統一すべき」でも「1000円に統一すべき」でも成り立ってしまう主張。東京ドームの外野(指定席しかない)のチケット価格が2000円だとして、神宮球場の外野(後ろ半分自由席)のチケットは子供500円。これを「東京ドームも外野席を半分、子供500円の自由席にすべきである」と言うのか「東京ドームは立ち見が子供500円だから問題ない」と言うのか「神宮球場は外野自由席を全て指定席にして2000円のチケットを販売すべきである」と言うのか・・・。野球で納得できない場合はテーマパークや遊園地などの料金や、シネコンで想像してくださいませ。

要は、「わかりにくいから統一しろ」という正面突破な主張では絶対にでてこない『適正金額』がくっついてきているところが、ミソ。

『新しい価値の創造によって、健康を生み出す』意見ではないですね。

これは、『新しいカネの捻出によって、財源を生み出す』意見。カネカネカネ、です。

「駅前のスーパーで大根一本100円だから、郊外の商店街の八百屋でも大根一本100円で売れよ。それがイノベーションだ!」と言ってのける「有識者」の「識」って、どんな『識』なんでしょうか。専門家を呼んでのヒアリングをいっぱいやるくらいですから、判断に必要な専門知識が足りないことは自覚しているのでしょうけれど。

  ☆

○一般的に医療用医薬品や医療機関でのみ使用される医療機器を医療関係者以外の一般人が購入することはほとんど不可能であり、虚偽でも誇大でもない情報を制限する必要性はない。

○これら医療機関及び医薬品・医療機器の広告規制を原則自由化することにより、患者の立場から、医療機関及び医療の選択に有効と思われる医療技術や医師の技術などの比較情報が得やすくなるとともに、医療機関の創意工夫や説明機会の増加により、患者へのサービス向上に繋がることも期待できる。

  ☆

「同じ値段なら、最初からゴッドハンドがいいに決まっている」

「知っているつもりの薬のほうが欲しい」

 という、1800年前から明らかな社会現象を全く考慮しないアホっぷりが目立つ意見です。

「華佗さえ生きていれば!」と、曹操も嘆いたと言いますし、

「宇津救命丸」が広告によって全国区になった社史とか、

「太田胃酸」が『ありがとう、いいくすりです』の一言でトップスターになった話とか、

「石田散薬」が土方歳三の口上と修行で売れた話とか、

「ブラックジャック」にヨロシク!と言えば売れるとか、

「Dr.DMAT」が面白いのに話題にならないなぁとか、

「医龍」の最終回はヘイユーセイユーエイユーだったとか、

道を歩けばゴロゴロしているような現象なのですが。

 風邪薬のCMを見て「アイドルが宣伝しているアレ」といった指名買いをする顧客に対して、「今の症状なら別の薬のほうが適しているし安全」だと告げても、まあ、告げた薬剤師がよほどの有名人で業界内で「神」とか呼ばれている人でもない限り、無視されるわけですが、そーゆー状況をカイゼンするどころか医療用薬にまで持ち込んで、悪化させる方針のようです。

 これも、『新しい価値の創造によって、健康を生み出す』意見ではありません。セルフメディケーション推進☆という政策にも合致しません。

 CM解禁の結果、資本のある側の言うことが正しい♪という状況になるのは明白。

  ☆

○また、店舗での販売においては、薬剤師または登録販売者など有資格者の常駐を義務付けている。しかしこれらの有資格者を常駐させることは人件費コストを過大とするため、事実上医薬品の販売は、従来の業者に限られ、消費者の購買の機会を妨げている。

○昭和35年の薬事法施行当時は「薬剤師が購入者に医薬品を手渡すこと」を想定しており、現在の情報機器などの進化は想像すらされてなかった。医薬品の専門家である薬剤師と双方向通信可能なテレビ電話・ファックス・デジタルコードなどを用いて意思疎通する販売体制を確立することを条件に常駐義務を撤廃することで、安全に一般用医薬品を販売することが可能になる。

  ☆

常駐義務撤廃だって。なんかスゴイ理屈ですねー。

超高性能AIが実装されたら、人間はいらないっていうくらいの。

「ネットでどうにかすることで、薬局には薬剤師が常駐しなくてもOK!」という理屈って、警察署に署長は常駐しなくてもいい(副署長等による職務の代理代行不可)とか、学校に校長は常駐しなくていい(教頭等による職務の代理代行不可)とか、内閣総理大臣が日本に常駐しなくてもいい(官房長官等による職務の代理代行不可)とか、そういうことですが…。

しかも、昭和35年? 最近改正した法律の、最初の制定時の話を、ここでする?

同じ理屈で、大正から続いている法律や、憲法にもツッコミいれるんですかね、この意見出した方と、この意見を「とりまとめて」出してきた方々は。

これって、ライフ・イノベーションなんですか? スクラップ&ビルドの「ビルド」部分のアイデアがない、「ポンコツ」に見えて仕方がないのですが…。

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日経DI:その名はボーダーフリー

BFといったら、ビッグファイアだろう!

という脳味噌の持ち主である筆者にとっては、青森大学・城西国際大学・帝京平成大学・横浜薬科大学・北陸大学・第一薬科大学といったあたりは、バビル2世に忠誠を誓う十傑集が操る六神体だったのか~としか考えないわけですが(おい)、さっさと六神合体して宇宙を駆けろと願っても、当分はそのままで戦いそうです。僕らの核燃料:ジャイアントロボと草間大作君の運命やいかに。

  ☆

と、冒頭から何言ってるのか自分でも謎なんですが、日経DI一月号の17ページあたりの「(河合塾調べ)」の表を見てもらえば、なんとなく想像できるかと思いますが(注:できない)、そんなことより、はやく合体しないかなぁ、あの校舎。「東海3」並みの合体を期待しているんですが。え、東海3、知らないですか。ごめんなさい。

今回、記事全体が、河合塾スタンダードに(ほんの少しだけ)、毒されています。

BFBFBFBFBFBFBFBFBF。

BFの嵐。

ボーイフレンドの嵐、嵐、for どりーむ。

☆ジャニーズ☆キラリン がいっぱいいて、ウハウハなのじゃよ~♪

という話ではありません。

バリアフリーの嵐。

どこもかしこも体に優しい町だねぇ♪

という話でもありません。

ブラックフェザーの嵐。

鳥モンスターの特殊召喚で一気にたたみかけるぜ!

という話でもありません。

ゲームセンターのあらし。

エレクトリックサンダー! 炎のコマァァァァァ!

という話でもありません。

ビーファイターのお菓子。

重甲! なんてね!

BF全然関係なくなっちゃったし。

ボーダーフリー、なのだそうです。

なんのことかわかんなかったら、ウィキペディアやアンサイクロペディアあたりを参照のこと。「ボーダーフリー」ということで、「タックスフリー:免税☆」みたいに「タダで通過できる国境検問所」かと思ってましたが、勘違いだったようです。

もとは、河合塾が封印した、あれです。Fラン。たぶん「フランケン・ふらん」の略(違う)。

薬学部で、ボーダーフリー?

河合塾によるボーダーフリー大学の定義:模擬試験偏差値32.5の受験生のうち3分の2以上が合格し、かつ定員充足率が50%以下の大学。

・・・あれ? ナンバーワン薬科大学は充足率110%オーバーなんですが。

なぜにボーダーフリー扱い?

定義、違うのかな? 特別扱い?

でも河合塾の提供資料だって書いてあるし。うーむ。謎。

(ボーダーフリーっていうよりボーダーロストって感じだから、略称は「BL大学」でいいんじゃなイカ。PL学園みたいだけど)

  ☆

2006年に六年制の一年生が入学するときは、2005年の偏差値を見て、憧れの志望校を決めたんじゃないかと予想します。

偏差値がすべてではありません。が、2005年の偏差値ワースト3をみると、「35  42.5  50」という並び。下二つの薬剤師予備校入学者大量養成所(仮称)を除けば、偏差値50以上でないと、恥ずかしくて薬科大学を名乗れなかった「時代」だったわけです。

ところが、翌年、一気に様変わり。

2006年の段階で、偏差値50を下回る大学が、19校に。

ここで下回って、その後、2006年の数値以上に回復したところは、ひとつもありません。

まさに、分岐点。タクティクスオウガだったら、今こそ運命の輪の出番なのに。

2010年の段階で、偏差値51以上をキープし続けているのは、東京理科大・東邦大・北里大・慶応義塾大・東京薬科大・星薬科大・武蔵野大・明治薬科大・京都薬科大・(立命館大)・大阪薬科大・近畿大・福岡大、以上12か13校のみ。いや、東京薬科はかなり低空飛行だし駿台ベースだと偏差値49なので、正直このメンバーの中にいてごめんなさい、なんですけれど。

「ねえさん、事件です。たいへんなことがおこりました」

と、忍者マン一平が転職してホテルマン一平になったら、日記に書いちゃうところです。

  ☆

日経DIの記事では、AO入試や、一科目受験についても触れています。

AO入試」は、「大学の求める人物像」とあっているかどうかを査定する試験ですよね。

「メガネのドジっ娘で、巨乳、人妻、語尾が『で、やんす』、軍服が制服でもOKで、合言葉は『綺羅星☆』な人物を希望♪」という薬科大学があれば、そういう人物(いるのか?)にとっては居心地の良い大学になるはずで、まあ、別に、いいんじゃないかと。薬剤師としての能力とは関係ないし。

『人は見た目だ』というブレない信念のもとで薬の専門家養成教育をする大学があってもいい、と、思います。美男美女(整形含む)ばかりの薬科大学というのも、学園祭に遊びに行くぶんには楽しそうですし。「マネーの拳」的には、部門のチーフを選ぶ基準は顔だっていうことですし。

一科目受験」が良いかどうかは謎です。

どうせ一科目なら、保健体育(実技)とか接客(実技)とか、美大や体育大のような選抜を希望。ホスピタリティがあるかどうかで入学可否を決めるほうが、奴隷適性があるかどうかで入学可否を決めるよりは、ステキでしょう。比較対象がアレなのはともかくとして。超大手薬局傘下の薬科大学なんてものがあったなら、奴隷適性生徒と皇帝適性生徒を入学させて、皇帝だけに幹部教育を施したりしそうなので、伊藤カイジ君は気をつけましょう(妄想)。

実技はダメとしても、「生物または化学」程度のアバウトさでいいのなら、「国語または日本史」で受験させてもらえないでしょうかねー。

「禁忌」が読めて、「添付文書」って書けて、添付文書の朗読ができたら合格、とか。

「日本薬剤師会の歴史」を概説できたら合格、とか。

  ☆

人気の高い大学の条件は、

『大都市にある』

『ブランド(他の学部の実績)』

『総合大学か?』

という三つなのだそうです。

なるほど。

遊びに行けて、高学歴大学生が寄ってきて、合コン相手に恵まれ、授業中デートが公然と行える環境ですね。

嫁入り先を探す、あるいは婿探しという目的を果たすのなら、六年の猶予って、けっこうイイカンジ。人気なのも、頷けます。男子から見ても、そういう肉食系な気持ちでいっぱいの女子ばかりのキャンパスライフだったら、いろいろ期待値が高まって、入りたくなりますよね。男子部とか女子部とかがあるような東京なのに辺境で世紀末な雰囲気の大学の人気がアレな原因の一つは、それですよ、たぶん。

みんなオサレな都会に出たい。南へと向かう列車に乗って、ダサイ恋人を置いて出て、手切れ金的に木綿のハンカチーフを贈りたい。ふるさとになんか戻りたくない。ふるさと実習? なにそれ。おいしいの? アタシは都会で自由気ままに生きるでやんす。

・・・ってなノリが、多いのかなー。

  ☆

子供の視線が、遊びと恋愛と友情と努力と勝利方面に向いているかと思えば、親の視線は、『薬学部にだけは進学しないでおくれ』なのだそうです。

特に、薬学部を出た親が。

日経DI調査によるところの「大学進学を控えた子供がいるという設定なら、子供を六年制の薬科大学に進学させたいかどうか」という質問に対しては、647人中の18.2%が「進学させたくない」、39.4%が「どちらかというと進学させたくない」という意見だったそうです。

進学させたくない「本当の」理由は、『学費が高いから』だとみています。本当のところは、「高校卒業したらすぐ働け。家を出ろ」と言いたいのをぐっとこらえて、世間体もあるし、『医学部に行かせたい』『給料低いから』『社会的ステータス低いし』『卒業に時間かかるじゃん』といった、「うちの子は優秀なんだからorうちの子の婚期を逃しちゃ可哀想だから」的な話と、すり替え。

「設定」だし、「うちの子」が優秀じゃない場合を想定しろとも言ってないので、どんな子供を想定しようが自由なのですが、なんだか、妄想暴走中?

医大に行けるほどの学力があるのかとか、医大に通わせるほどの資金があるのかとか、薬剤師の社会的ステータスがそんなに高いと思ってないならなんで自分たちの手で子供たちのための道を開拓していこうとか子供たちと一緒に開拓しようとか考えないのかとか、卒業まで六年ポッキリで済むと思っているのかとか、あれこれ疑問は湧きますが、そのあたりは「無視」ですよね、たぶん。ええ、『心に棚を作れ』と伊吹三郎が言ってたし。そういうスタンスでいきまっしょい。

BF大学の話からつながっている以上、このアンケートの追加資料として、親の出身大学別の表が欲しくなりますよね。出身大学によって「進学させたい率」が変化するのかどうかっていう、おそらくは変化しないだろうと考えたいネタなんですが、集計してみたら「あれれ?」という結果になるかもしれませんし。

あと、ついでに、「回答している親の勤めている会社別」とかも。なんか「やりがいが無い」って言ってる方たちが、それなりの数、いらっしゃるようなので。

『自分がやりがいが無いから、子供もやりがいが無いに違いない』と考えちゃってるんでしょうねー。薬剤師といっても、様々な仕事があるし、自分で仕事を開拓する人もいるのに、自分の息子や娘では、自分と同じ「やりがいのない仕事」しかできないと(設定だけど)決めつたくなるネガティブ環境って、どんなブラック企業にお勤めなのかと、気になりますよね?(ならないですか?)

  ☆

【おまけ】

18ページ、「関東地方のある6年制薬学部の教員の憤り」。

『なかには新人いじめを指導と勘違いして「実習先で怖い目に遭った」と言ってきた学生もいた。入社後の新人研修ならまだしも、こちらが実習費を払っているのに、そんな経験は学生にさせたくない』

・・・と、憤り?

「こちらが実習費を払っているのに」って、何でしょう?

「入社後の新人研修ならまだしも」って、何でしょう?

大学が実習費を払っているって感覚?

入社後に、給料をもらっているなら、新人研修でボコボコにされてもよいって感じ?

入社後に、給料をもらっているなら、どんな経験も耐えて見せるって感じ?

本当に『こちらが実習費を払っているのに』と言ったのならば、「ある6年制薬学部の教員」さんは、何か根本的なところを見失っているような気がします。

学生の親から、「こちらが学費を払っているのに、うちの子に、そんな経験(厳しい指導etcで怖い目に遭う経験)をさせたくない」と詰め寄られたとき、この方は、どう返答するのでしょうか。その場一時を逃れるために、将来「うちの子」が社会の隅々に与える悪影響の芽を、育ててしまうのでしょうか。

実務実習を受け入れる側の覚悟。『将来、自分がよぼよぼになったとき、この子が自分や家族の薬を扱うかもしれない。そのとき、自分は納得できるのか?』という不安を、『この子にだったら安心して任せられる』という希望に変えるくらいの困難を想定しているわけで。実習を楽しくやれれば素敵ですが、想定した状況を目指すとき、厳しくしかできない指導者だっているわけで。指導方法に文句があるのなら、指導者育成の現場(ワークショップの御歴々と日本薬剤師研修センター)に対して、何年も前から強い文句をつけるくらい、しているんでしょうね>その教員さん。

ろくに調べもせずに入ったラーメン屋で、「こちらがカネ払ってるんだから、まずいラーメン食べるような経験はしたくない」とか、予約せずに入った超人気の割烹料理屋で、「こちらがカネ払っているんだから、二時間も待つなんて経験はしたくない」とかって、・・・よほど花畑アタマでなければ言えないことですが・・・・言えるんでしょう、この方は。ある意味スゴイ?

てゆーか、こんなこと本気で言うよーな教員、本当に実在するんですかね? 日経DIのつくった架空の人物であることを祈ります。

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第14回高齢者医療制度改革会議議事録

第14回高齢者医療制度改革会議議事録を読む遊び。

長く続いた会議も、今回で最終回です。

何をするかといったら、厚労省の出してきた「報告書(最終とりまとめ)」を認めるかどうかだけ。

挙手で多数決なんてことは一切しません。

誰が反対して誰が賛成したのかなんて、議事録に残っていても、たいした意味はなく、「みんなが議論して、それをもとにつくった報告書に、みんなが賛成した」という、正確でない事実だけが大事。

そこで、議事録上における報告書に対する委員の賛成反対を、勝手に明確化してみます。

  ☆

阿部委員、不満だけど賛成
池上委員、不満だけど賛成
岩見委員、賛成
岩村委員(座長)、賛成
岡崎委員、不満
小島委員、不満
鎌田委員、不満だけど賛成
神田委員、大反対
見坊委員、反対
小林委員、不満
近藤委員、賛成
白川委員、反対
堂本委員、不満
樋口委員、暫定措置としてなら賛成
藤原委員、不満
藤原本部長(齊藤委員代理)、反対っぽい
三上委員、不満だけど賛成かなぁ
宮武委員、不満
横尾委員、不満
細川厚生労働大臣、賛成
藤村厚生労働副大臣、賛成

不満を述べただけの方は全部「賛成」あるいは「立場をはっきりさせないまま」でもかまわない気もしますが、とりあえず、こんなところかと。

結局、議論は別の会議に持ち越し。法制化の見通しは不明確。

都道府県に財源と事務をお願い☆と押し付けたものの、都道府県知事会は大反対のまま。現役世代の負担に拍車をかけるという意見はスルー。財源論なんて一切無視。

「不満だけど、別の会議で議論するというなら、もう知らん。勝手にしろ」的な雰囲気が、委員の大半に充満している会議のようです。

一言で言うと、ぐだぐだ。

伏線の回収を一切してないけれど、第一部、完! 続きは第二期で! あるいは劇場版で! という流れになったときに、

「第一期のキャストとスタッフは、使わないけどね」

と、偉い人から告げられた後の、飲み会の席みたいな。

チーフプロデューサー(長妻大臣)の言う通りの設定(六項目)で、「お金がかかるし人気はでないだろうけれど良質な作品(あくまで予定)」をつくろうとしてみたけれど、時間のない中ギリギリの体制で制作していたら、人気のなさと予算のめどが立たないことからテコ入れ(管改造内閣)が始まり、突然のチーフプロデューサー変更(細川大臣)&経費削減(消費税使えず)・設定を拡大解釈した脚本家(お役人さん)の趣味に走る仕事っぷり・現場スタッフ(委員)のやる気減退という何重苦かわからない展開に突入。

えーと・・・仮面ライダー響鬼?

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第3回チーム医療推進方策検討ワーキンググループ議事録

第3回チーム医療推進方策検討ワーキンググループの議事録を読む遊び。

今回はプレゼンです。こんなに役に立ってますよ、という。

薬剤師委員からは、数字がでてこないプレゼン。

「限られた医療機関で試験的に、事例のような薬剤師のチーム医療参画を行ったら、こんなに様々な面で、安全度が上がり、費用対効果も高まり、患者満足度も上がり、医師の過度な仕事が軽減されている(具体的には資料参照)。これを全国規模で行えるようにすれば、どれだけみんなが助かるか。考えただけでもワクワクしてきませんか♪」

・・・という話は、していないので、プレゼン効果があったのかは疑問。特に質問もなかったようですし。

  ☆

この会合は、事務代表の鈴木委員からの

「おまえら成功例ばかりあげてたけど、それ、全部の医療機関でできるのかよ。そういう、俺のとこでできるからみんなできる、みたいな姿勢が、ものすげー不安」

と言いたげな話に対して、近森委員が

「DPCなんだから、職員の労働生産性をガンガンあげるべし。それがチーム医療のメリットだぜ! イエイ!」

というノリで返す、そういう会合のようです。(違う)

以下、今回の議論の一部を読んでみます。

  ☆

○原口委員 取出委員からグレーゾーンについての話がありましたが、放射線技師の立場から、そのグレーゾーンについて申し述べます。我々は確かに困っているのですが、ただ手をこまねいているだけではなくて、どのような形で対応しようとしているかの1例を報告させていただきます。
 我々の領域で核医学検査というものがあって、ここでは放射線医薬品の調整作業というものがあります。これは本来は薬剤師が行わなければならない業務ですが、20年来現場の放射線技師がそれを行っている実態があります。調査したところによると、8割近いところでそういった状況にあるという報告を受けています。
 現場で働いている技師にとっては、これは法律に違反しているのではないかという不安を持ちながら業務をしているということで、そういった現状があるのであれば、何とかしなければいけないということで、病院薬剤師会とも協力しながら、実際には核医学会、病院薬剤師会、各医学技術学会、日本放射線技師会といった4つの団体で集まって、とにかく安全で安心できる核医学検査を提供しなければいけないということで、この4つの団体が集まってガイドラインを整備してそういったものを厚生労働省に提出して、そういった部分についてできるような形の仕組みを作っていただけないかという形で動いています。現場からそういった意味で、学会でガイドラインを作って、そういったグレーゾーンについては一つひとつ潰していくというのも、1つの方法かと思います。
 特に我々放射線の領域において、グレーゾーンと言われる部分は、どちらかというと自分たちの専門的な技術の延長線上にある業務ではなくて、もしかしたら医療の効率化という立場からこられていることが多いのかもしれません。今後このチーム医療推進協議会のスキームの推進方策ワーキングで、専門的な技術で質の高い医療を提供することはもちろんですが、医療の効率化ということで行われている現状、現場もあると思いますので、それについてどのように考えればいいのかについても議論していただければと思います。

○山口座長 よくわからないのですが、放射線技師のどこがグレーゾーンなのですか。

○原口委員 まず、薬剤師のやる調整作業を放射線技師がやっているということです

○山口座長 やってはいけないという規則があるのですか。

○原口委員 薬剤師法であると聞いています。

○山口座長 それは薬剤師法でそうなのですか。

○土屋委員 放射線そのものは医薬品ですので、医薬品の調剤となりますと。

○山口座長 8割の施設で行われているわけですよね。

○土屋委員 はい。

○原口委員 そういう現状はあります。

○山口座長 こういう問題がいくつかあるのだろうと思うので、グレーゾーンの話というのは、できるだけ具体的な事例を明らかにして、これはどうかという話をしないと、総論だけではなかなか先へ進まないようなので、是非具体例を出してください。例えば放射線の領域では、どのようなことがあって、それはおかしいのではないか。あるいは現実に行われているけれども、実はという話があれば、各職種いろいろあるのだろうと思いますが、その辺のところを是非具体的な事例として挙げていただけると、議論がしやすいのではないかと思います。ほかにはいかがでしょうか。

  ☆

体に入れるもので食品じゃないものは医薬品。体に入れるもので医薬品ではないものは食品。(どっちでしたっけ)

「放射線技師による放射線(医薬品)の調剤」は、法律に違反しそう。

○ 医療法第15条(管理者の監督義務)
医療機関又は診療所の管理者は、その医療機関又は診療所に勤務する医師、歯科医
師、薬剤師その他の従事者を監督し、その義務遂行に欠けるところのないよう必要な注意をしなければならない。
○ 医師法第17条(医師でないものの医業の禁止)
医師でなければ医業をなしてはならない。
○ 薬剤師法第19条(医師、薬剤師以外の調剤の禁止)
薬剤師でないものは、販売又は授与の目的で調剤してはならない。ただし、医師若しくは歯科医師が自己の処方せんにより自ら調剤するときはこの限りではない。

○ 診療放射線技師法第2条2項、第24条(医師、放射線技師以外の照射の禁止)
医師、歯科医師又は診療放射線技師でなければ、放射線を人体に対して照射することを業としてはならない。

で、薬剤師法第19条違反の罰則は、

薬剤師法第29条 第19条の規定に違反した者(医師、歯科医師及び獣医師を除く。)は、3年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

ということで。おそらく、第22条の「調剤の場所」にも違反しているはず。こちらの罰則は、

薬剤師法第30条 次の各号のいずれかに該当する者は、1年以下の懲役若しくは50万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

・・・というわけで、なんとかしなきゃならないわけですが。

「8割の病院で実態として行われている」なんていうデータがでているという話。それらの病院の放射線技師さん全員が、少なくとも罰金刑以上、つまり前科者になっちゃうかどうかの瀬戸際です。

法律を変えるとしたら、例外規定が増えます。薬剤師会は医師・歯科医師の例外規定にもハンターイなので、その線はなさそう。で、苦肉の策というか、ガイドラインによる例外規定化運動をやってますよというのですが、それ、法律違反のままだし

「薬剤師の怠慢でした。2割の病院で薬剤師による放射線調剤ができているのですから、今後は、放射線調剤はすべて薬剤師が行うという方向でグレーゾーンの明確化をはかります。法律違反にあたる業務をさせてしまい、放射線技師の方々には御心配をおかけしました。深くお詫びいたします」

・・・と、いうのが、シンプルだと思いますが、違うんですかね。

「本来薬剤師がやらなければならないことを、薬剤師が存在しない場所で、放射線技師さんにやらせている。見知った放射線技師さんが、法律違反で捕まるかもしれない」・・・と知ったら、薬剤師は、自分で調剤すると思うんですけれどね・・・。

それとも、また拡大解釈で、「放射線技師の調剤も医師の監督下において行われているので有効」とか、言うんですかね。調剤場所を薬局にうつさないと、法律違反には変わりないんですが…。

チーム医療と法律。さて、どうなりますやら。

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ぷろ☆すた:ヒューマニズム力(笑)

「調剤と情報」1月号は、「○○力」特集。

いろいろな話が載っていて楽しそうだったので、とりあえず読んどこう♪、という軽いノリで、読んでみます。

(・・・・・・・・・読書中・・・・・・・・)

(・・・・・・・・読書終了・・・・・・)

ええと・・・

とりあえず、薬剤師研修センターのCMでしかない「自己把握力」とか、事例紹介の「育成力」とかは読まなくてもよさそうです。

「コミュニケーション力」では、「患者の患は、心に串が刺さっている様子」という表現から、「ああ、患って書いて『ハツ』と読ませたいのかぁ!」と変な納得をしつつ、「部位を示す他の漢字と串を組み合わせた字を作れば、ヤキトリ制覇も可能・・・?」と、カイジ並みの「気づき」をいただきました。

「クリニカルリサーチ発信力」は、薬剤師がエビデンスをつくって発信しろ、という素晴らしい主張に、その具体的な思考や手法がついていってないという、竜頭蛇尾で、映画の予告編的な印象。あれもこれも取り入れようとして失敗、しかも余白多数、という。読者おいてけぼりです。せめて「続きはwebで」と書いて欲しかった・・・

「教育力」では、「大事なことなので二回言った」というオチがないのに、全く同じ文章を二回読むという体験をしました。(「調剤と情報」編集部の「校正力」についても誰か語ってください)

『マゴノテの由来を知っているか!』という井上脚本のような展開を経て、『麻姑の名前を知り得ることはない! これが認識の進展阻害である!』と進むのですが、

「学習者に『わかったつもり』から脱出するきっかけを上手に与えられる能力が教育力である。その(教育力習得の)ための近道は、まず、(教育者)自らが『わかったつもり』から脱却し、物事への認識を深めていくことであろう」と、マトメちゃってるのが・・・

「それ、なんか、無理っぽくね?」と・・・。

教育者自身が『わかったつもり』から自力で脱却できるのなら、学習者だって同様に、『わかったつもり』から自力で脱却できるわけで・・・。

「学習者が簡単には自力脱却できない」という前提なのですから、「教育者自身も、簡単には自力脱却できない」という結論に向かうので・・・『全然、近道じゃない』。

麻姑掻痒とはいかないようで。

   ☆

助走はこれくらいにして、今回の本題。

近藤さん提唱の「ヒューマニズム力」です。

「ヒューマニズム力」という言語の使い手は、世の中広いのに近藤さんしかいません。近藤さんは、「ヒューマニズム力」の開祖ですね。

なので、冒頭にて、

「ヒューマニズム力と聞いて、プロフェッショナル・スタンダードが頭に浮かぶ人は、すばらしき自己学習推進者か、日本薬剤師会生涯学習委員、もしくは日薬役員ではなかろうか」

と、書いてあっても、返答のしようがないわけで。

近藤さんは日本薬剤師会生涯学習委員会の委員で、かつ、「ヒューマニズム力」の開祖ですから、日本薬剤師会生涯学習委員のみなさんや日薬役員は何度も「ヒューマニズム力」という新言語を開祖経由で耳にしているのかもしれませんが、「すばらしき自己学習推進者」って、どこの誰を指しているのか、さっぱりです。(近藤さんの勤め先のスタッフでしょうか?)

  ☆

近藤さんは、ヒューマニズムを、『大辞リン』からひっぱってきて、『人道主義、人間愛の立場から人々の福祉を図ろうとする思想態度』と定義していますが、

ネット上の大辞林によれば、

ヒューマニズム 【humanism】
 人間中心、人間尊重を基調とする思想態度。
 「人間」の捉え方により種々の形態がある。
[1] 古典的教養に人間像を求め、これを志向する思想・運動。
 (ア)「人文主義」に同じ。
 (イ)一八~一九世紀ドイツの、シュトゥルム-ウント-ドラングに始まる諸文化。人間の教養、調和的自己発展を説く。
[2]西欧近代の人間中心主義。
 (ア)一七~一八世紀英・仏の普遍的人間の理念に基づいて市民革命を理論づけた思想。
 (イ)資本主義の疎外からの人間解放を求めるマルクス主義的ヒューマニズム。
[3]「人道主義」に同じ。

という定義なので、なんだか前提となる定義が、ずれているとゆーか限定的とゆーか・・・。

そんな定義をもとにして、

「薬剤師のヒューマニズムとは、『薬剤師愛の立場から人々の福祉を図ろうとする思想態度』となり、薬剤師のヒューマニズム力とは、それを実現する力となる」

・・・って、言われても、ねえ。

どこからツッコんでいいのか・・・。

Q.『薬剤師愛』って何?

Q.『薬剤師愛の立場』って何?

おろおろするしかない状況下で、近藤さんから示される『薬剤師のヒューマニズム力を身につけるためのヒント』はというと、

『ぷろ☆すた における「ヒューマニズム(倫理)」』!

その一般目標4つの達成が、「ヒューマニズム力を身につけるカギ」なのだそうで。

ヒントだったりカギだったり、まどろっこしい~。おつかい系RPGか~。

(「薬剤師のヒューマニズム力」を身につけたいなんて全く考えてない筆者である)

  ☆

書きうつすのがめんどうなのと無断転載するなとうるさいこと言われない範囲で読むために、「調剤と情報」の本文を読んでいること前提ですすめます。

一般目標その1、「生命の尊厳を認識するために、医療人としての倫理観と責任感を身につける」

について、近藤さんは「タマシイ取り込めやーっ」と叫びます。

そのための方法が、

「薬剤師法第一条はもとより、薬剤師倫理規定、薬剤師綱領が概説できること」

なのだそうです。ゼヒ ウチノ ドウジンシ ヲ ツカッテ クダサイ マセ

一般目標その2、「患者中心の医療を実現するために、チーム医療の一員としての基本的な知識・技能・態度を習得する」

について、近藤さんは「ゴルゴじゃねえ、イチロー(WBC以降)になれやーっ」と叫びます。

ゴルゴ13はスペシャリストだけれど、イチロー(WBC以降)はプロフェッショナルなんだそうで。

で、プロフェッショナルっていうのは、『自分のためでなく、誰かのため、誰かの期待に応えるための精神が必要』なんだそうで。

・・・って、あれ? ゴルゴは依頼人という誰かの期待に応えるための精神を持っているから、プロフェッショナルなんじゃないの? 自分のためにしては、拷問やら投獄やら、酷い目にあいすぎだし。

一般目標その3、「患者及び家族の心情を理解するために、薬剤師が担う行為の重要性を認識する」

について、近藤さんは「病気は特別じゃないんだぜ。自分や自分の家族が病気になってる状態が普通だと思えやーっ」と。

ううむー。これはなかなかヘビーですよ。

いや、まあ、想像力で補え的なことを言いたいのかなぁ…と、さくっと流せば済むかもしれませんが、ほら、実際に自分や自分の家族が病気になっている「ing」である薬剤師さん、けっこうな数いるわけで・・・。

現在進行形の心情を「それがヒューマニズム力(その3)なんですよ」とは・・・言えないです。過去形になって理解できる心情のことだったら、全然スタンダードではないので、「ぷろ☆すた」には入れないでほしいし…。もうすこし、『想像力』の話だと、明確にしてもらいたいところ。

一般目標その4、「患者が自分の疾患に正面から向き合い、治療に積極的に取り組めるようサポートするための知識・技能・態度を身につける」

について、近藤さんは「答は簡単。患者を愛せよ。患者家族を愛せよ。さすれば、愛され、信頼される薬剤師になるのだ!」と心を揺さぶってきます。

簡単じゃない~っ(泣)

人・を・愛・す・る・って、簡単じゃない~っ。

ドラマ並みの熱血教師でないと越えられないハードルを、簡単♪と言われちゃうと、「それ、日薬役員はみんな簡単にできていることなの?!」と質問したくなりますー。

  ☆

まとめると、『薬剤師倫理を魂として取り込み、プロフェッショナルとしてブレない信念を持ち、どんな患者の心情にも平常心で応じ、患者を愛する』薬剤師がヒューマニズム力のある薬剤師なんだそうです。

ううーん・・・

薬剤師倫理規定etcは改定すればすぐに変わるし、顧客志向をプロフェッショナルというのならブレない信念より少し柔軟な信念のほうがいいだろうし、理解できない思考心情の方とは平常心で応じるより他の担当と変わったほうがいいだろうし、合わない相手を好きになれという姿勢は自分を騙しているようで苦手だし・・・

すくなくとも筆者は、ヒューマニズム力ある薬剤師には、ならない方向で。「おばか力」あたりを磨いていくことにします。

  ☆

【おまけ】

読んでおいたほうがいい「○○力」としては・・・

厚労省の中井さんの「発信力」では、(前半はつまんないけど)中盤の中医協委員ぶったたき感が凄いです。

エビデンスのない者は、論戦に武器を持たずに挑むようなもの、という話。

このブログでも、「のび太さんにドラえもんがいない」と書いた記憶がありますが、厚労省のお役人さんも、同じことを思っていた模様。

審議会に出ている薬剤師って、だいたい同じ顔触れなので、それら数名の常連さん(日薬の役員)に対して「おまえら発信力がない」と言い切ったわけで。バックヤードで、いきなりイス攻撃を仕掛けた感じ?

この遺恨からのアングル(プロレス用語)がどう展開していくのか、プロレス好きとしては見逃せませんが、ヘタレな対戦相手だと気にも留めずに済ますので、プロモーターさん(「調剤と情報」の編集委員)の腕が問われるところです。

発信力だけでなく、「受信力」とセットで考えたら面白そうです。

「構想力」には、ドラッカーやカントの話をエッセンスにして、『未来創造』『スクラップ&ビルド』のヒントが書いてあります。ヒューマニズム力の「こうすればいい! だってマニュアルに書いてあるもん!」という言い切りに対して、「いろいろ考えようよ~」という姿勢。こっちのほうが断然好み。

「組織力」は、「アンチ日薬的、公益法人改革のすすめ」というタイトルで売りたいくらい、とても面白いのですが、これはダイジェスト版なので、ぜひ、完全版を、神奈川県薬にTELして入手してみてください☆ 都道府県薬の役員さんは、全員、完全版を読んだほうがいいですよー。

(なお、いつものことですが、おすすめ度合いは、思いっきり筆者の好みによります)

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日薬理事会要旨:一瞬だけ、臨場感が加わりました

平成22年10月19日の日薬理事会。(日薬雑誌一月号より)

八月の通常総会後の理事会。

「通常総会でたくさんあった公益法人改革関連質問への返答としての具体的な回答を10月27日の都道府県薬剤師会会長集会で示すが、現時点での忌憚のない意見をくれ

「組織改革は、如何に会員を増やすかということに尽きる」

・・・と、児玉会長が大風呂敷を広げて始まった、理事会です。

夏の総会の続き。

開会のあいさつで重要なのは、「組織改革は、如何に会員を増やすかということに尽きる」という言葉。

1.公益法人改革による定款変更を、組織改革だととらえている

2.定款変更によって会員が増加することを「組織改革の成功」とみなしている

3.「如何に」会員を増やすか、に尽きる=新定款が会員増強案になっている、あるいは、具体的な会員増強案が、既に複数存在する。

・・・といった意味だと、勝手に受け取ってしまいたい誘惑にワクワクです。

ナナメから見ると、

1.学生会員を会員にカウントするから会員は絶対増える。裏技。

2.そのほかの具体的な会員増強案はそのうち誰かが考える。

・・・といった意味にも受け取れる仕様・・・(がっかり)。

いつもの理事会議事要旨とは違って、今回は、「各理事がどう意見を述べ、担当者がどう回答したのか」が、日薬総会議事録程度の形式で書いてありました。めずらしいので、読んでみましょう。

  ☆

宮崎理事
「会員種別について3点確認したい。素案では、正会員のA会費会員は『すべての職域の管理者(開設者を含む)』とされ、B会費会員は『勤務薬剤師と未就業薬剤師』とされているが、法人代表者の会員区分、複数の薬局を開設している場合の扱い等はどうなるのか

後藤理事
「素案では、正会員の資格として『都道府県薬剤師会の正会員である者であること』とされているが、このような規定について内閣府が了承したとしても、都道府県では認められない可能性もある。そうなると整合性がとれなくなるおそれもあるのではないか。県薬だけに入会したい、あるいは日薬だけに入会したいという薬剤師を拒否することは認められるのか。また、薬局の管理薬剤師の会費は実質的に開設者が負担している場合が多い。個人の意思と負担で入会している薬剤師ばかりではないと推測されることから、新たな方式にした場合には会員の減少が心配される」

曽布川常務理事
御指摘のとおりであり、個人の意思と負担で入会してもらえるような組織にしなければならない」

児玉会長
「国の薬剤師調査によれば、薬局を開設する薬剤師の数が減ってきている。開設者ではなく管理薬剤師に入会してもらえるようにしていく必要がある」

  ☆

担当ふたり(曽布川常務理事と児玉会長)の返答は、本気なんでしょうか。

『ソフトクリーム(バニラ)だけ食べたいとか、ソフトクリーム(ブルーベリー)だけ食べたいとか、ソフトクリーム(みかん)だけ食べたいとかいう相手に「うちはバニラ&ブルーベリー&みかんのトリプルミックスソフトクリームしか売らんのじゃ!」と言っていいかどうかを訊きたい』

と言っても、その質問には一切返答しないんですよねー。

『ソフトクリームの代金は、実質的に親御さんが負担している場合が多い。子供の意思&子供の負担で(買うにあたって「本人が食べたい」が「資金は親」というケースでも「親御さんの負担」とみなす)ソフトクリームを買っている子供ばかりではないと推測されるので、子供に自分の小遣い以外は認めないと言えば、ソフトクリームの売り上げが落ちるんじゃないの?』

という質問に対しては、

『御指摘の通り「親の負担で買いに来る子供もいる」。が、自分の負担で買いたくなるようなトリプルミックスソフトクリームを売ればいいのだ』

『自分のお小遣いを持ってない子供が増えている。親が子供に買わせるのではなく子供が自腹で買うように売ればいいのだ』

・・・みたいな回答。いや、それ、なにしたいのかワカンナイ。

(※ソフトクリームは、例として間違ってる気もスル。翔太郎とフィリップが仮面ライダーファングジョーカーより仮面ライダージョーカー&仮面ライダーファングになりたいとかいうネタ…も、なんか違うし…)

  ☆

豊見理事
「法人の場合、たとえば3店舗を開設していても、開設者はその他薬剤師として会費を負担している場合も多い。店舗数に応じてA会費額を賦課してはどうか」

木村常務理事
「会員の資格は個々の薬局単位でみるのではなく、あくまで薬剤師個人の単位で入会してもらうという視点で、今後は考えていかねばならない」

宮井理事
「10月4日に開催された組織・会員委員会と公益法人制度改革検討特別委員会の合同委員会では、薬舗主(店舗)から薬剤師個人を単位とした組織に移行することを確認し、その考え方からすると、開設者は会員種別に馴染まないことから、管理者に一本化する方向で了解が得られたように思うが、素案のA会費会員に『薬局開設者を含む』とされているのはなぜか。開設者と管理者に別々に会費を賦課するのは混乱を招くのではないか」

東理事
「都道府県により賦課方式が異なっていると思うが、兵庫県では、薬剤師の開設者であっても管理者でなければB会費としている。素案では、開設者と管理者が別の場合、同一薬局内でもA会費として2名分を徴収するのか」

曽布川常務理事
「委員会で意見をいただいたが、開設者をA会員会費の対象から除外して会費収入の試算をすると、現行程度の収入を維持できるか心配な面がある。理事会の意向を伺って詰めたいと考えている」

宮崎理事(二回目)
「長崎県では、会員資格の中に『開設者』の区分は無い。全国的に統一すると、
都道府県によって会費徴収額に増減が出る可能性がある。法人薬局の場合、当該法人にも会費を賦課することを考えているのか」

曽布川常務理事
法人会費を徴収することについては、弁護士にも相談して検討したい」

後藤理事(二回目)
「社団として
本来あるべき会費徴収にすることは理想であるが、かなりのリスクを伴うことを覚悟しなければならないと思う。また、いわゆる三層構造についても、支部レベルまで含めるとそれぞれ制度改革への準備を既に進めており、会員資格や議決権等、全体の整合を図るのは難しい。神奈川県薬剤師会の試算では、新法人への移行により、会員数で20%減、会費収入で30%減というシミュレーション結果となっている。かなり厳しめに会員数、会費収入を想定して準備する必要がある」

曽布川常務理事
「担当としてもそうした心配があったので、素案では『開設者』の会費区分を残した」

  ☆

素案の「A会費会員は、管理者(開設者も含む)」という部分に、みなさん食いついたようです。

でもね。

個人個人を単位とする「オール薬剤師の会」ならね、

「全員同じ会費」でなきゃ、本来あるべき会費徴収方法には、ならないんですよね。

(「本来あるべき会費徴収」という話をしているようにもみえますが…。定款が変わることで、事業だって変わるから、集める金額も変わるはずで…今の金額をベースに考えるのは…どうなんですかね…)

どんな仕事に就いていようが、「定款の目的(と倫理)に賛同した薬剤師である」というただ一点で正会員資格を考えるのですから、管理者と非管理者とで分けるという考え方自体がおかしい話。

県薬と日薬は別組織。県薬は県薬で、自前の「定款」を創るのですから、その中で、あれこれ決めれば済むこと。

日薬の理事さんたちが、この段階でも、「薬局」「職位」を引きずっていたわけですね。

代議員や会員を説得する前に、まず理事を説得しないと…。(大変)

神奈川県薬が会員大幅減の予測を出して、「新法人へ移行するだけで会員が減少するよ」と訴えたものの、担当者からは、あまりわかっていない返答で、オシマイ。(高齢者医療制度改革の議論にも、似たような展開がありましたね。実行したら死亡率あがるよ→道義的責任はある→要するに目的に反した結果になっても責任はとらない、という、アレ)

「制度改革=会員増加」と言い切った児玉会長が、ここの議論では黙ったままなのも、気になるところ。10万人の会員が8万人(あるいはそれ以下)に減るよ、という意見に対して、「いやいや、2万人が辞めても、2万人以上入会させる案があるのじゃよ」と反論しないのなら、それは「(会員が増えないので)制度改革は失敗します」と言ったも同然では?

「今、ハーメルンの笛吹きの後を歩いているのでは・・・?」という不安感が、クムクムしてきます。お仕置き穴に閉じ込められちゃう~。(わんぱく大昔クムクム・・・って、どの世代なら知ってるんでしょう)

  ☆

亀井理事
「職域部会に『学校薬剤師部会』を位置づけることについては、学校薬剤師部会と学校薬剤師会の関係で
取り扱いに困ることもあり、疑問が残る」

曽布川常務理事
「『学校薬剤師』が職域部会に馴染むかどうかについて、確かに疑問はある」

田中理事
「学校薬剤師以外の各職域部会は、それぞれの職域を主な従事先としたものであるが、
学校薬剤師はボランティア的な活動であり、別の議論が必要かと思う」

児玉会長
「学校薬剤師の位置づけについては、組織論として整理していきたいと考える」

  ☆

報酬が出るうえに職域団体まで存在する学校薬剤師が、「ボランティア的な活動」なのだそうです。

こういう職域部会の問題って、すでに存在する職域団体を協力団体として承認して、該当する職域に属していて職域部会活動に参加したい薬剤師に、そちらの協力団体にも入会してもらえば、済むことですが…。

たとえば、病院薬剤師「部会」は日薬内につくらないけれど、そのかわりに、「協力団体である病院薬剤師会」に入る、ということですね。日薬と協力団体とは密接に意見交換を行う(予定な)わけですから、別に、それで、いいんじゃないですかねー。

学校薬剤師の部会ひとつで、この調子では、スポーツファーマシスト部会なんて、つくれそうにありません。ここは、部会をつくるのをやめて、協力団体制度による部会のアウトソーシングなんか、いかがでしょう。

  ☆

小田常務理事
「県薬では薬局を単位として会費を徴収している現状があり、開設者ではなく管理者からA会費を徴収するとなると、チェーン薬局等では
管理者が定期的に異動するため、会員の把握が困難になる」

中西理事
「新法人では、会員が複数の薬局を開設していても、薬局毎に重複して会費を払わずに、会員として1名分の会費を納め、それぞれの薬局の管理者にA会費会員となってもらうという考え方だと思うが、現在、会員となっている管理者の会費は雇用者が負担している場合が多く、管理者本人は会員であるという意識が希薄である。したがって、管理者自身が自分で会費を負担するということになると、脱退者が増えるおそれがある。
生涯学習等、会員になってよかった、入会したいという事業を並行して進めるべきと思うが、その点についてどのように考えるか」

曽布川常務理事
「少しでも多くの薬剤師に入会してもらいたいという観点から検討している。薬剤師が自ら入りたいと思うような組織にしなければ、たとえ会費が安くても会員は増えない。公益的な事業に取り組むという決意のもとで、賛同者を増やすことを考えないと、組織離れが進むおそれがある。制度改革のこの機会になんとかしたいと思っているが、御指摘の点は心配しているところである」

児玉会長
「都道府県薬剤師会会長経験者である中西理事の御指摘は、正論である。しかし、
仮に10店舗の薬剤師会費を開設者が負担していた場合に、開設者がいきなり薬剤師個人に負担させるような対処の仕方はされないと思う。また、京都府薬剤師会と京都府病院薬剤師会のような事例(※)もあり、担当役員も現実と理想の中で作業していることを御理解いただきたい」

 ※京都府薬剤師会は、京都府病院薬剤師会会員全員が
  加入したため、平成21年度の人数に対して平成22年
  度は1.5倍の人数になりました、という事例。

  ☆

「管理者の代わりに支払っていた会費分を、管理者の給料に上乗せしたうえで、本人の了承のもと、会社が代理人として、会費分を天引きして支払いに充てる」、という形なら、本人が本人の意思で、本人の給料から支払っているので、問題ないのでしょうか。給料に上乗せすると、連動して社会保険料が上昇する・・・など、なにやら複雑になりそうですね。

「管理者が異動するから会員を把握できない」と常務理事さんが言ってるわけですが、では、パートタイムで複数の薬局にて働く薬剤師をどうやって把握するつもりでいたのかといったシステム的な疑問が・・・。県をまたいで異動しても、日薬を一旦退会しなくてもよい仕組みに、なんでしないんですかね。(県薬会員でなければ日薬会員の資格を失う、という制度では、異動先の県薬への入会が認められるまでの間、日薬会員の資格がなくなります)

児玉会長は、何言ってるのか、あいかわらずわかりません。「開設者がいきなり薬剤師個人に負担させるような対処の仕方」って、ようするに「来月から自腹でよろしく。とりあえず一旦退会してから、個々の意思で入会しなおしてよね」ということで、それ、日本調剤さんが少し前にやった対処の仕方なんですが・・・。ワスレチャッタノカナ

  ☆

中西理事
「会員を減らすつもりはないが、魅力のある事業を展開していくという姿を並行して示していかなければならない。新法人移行後では遅い」

後藤理事
「素案に、都道府県薬剤師会別の直近の会員増減情報が示されている。増加が30県ある一方、減少も16県ある。これは各都道府県薬剤師会が努力した上での結果であることを認識しなければならない。なお、都道府県薬剤師会では新定款案の検討を進めている。
学生会員の趣旨は理解するが、実際に該当する薬学生が多い地域では対応しきれないおそれもあるなど地域事情が大きく異なるので、それらも含めて考える必要があるのではないか

曽布川常務理事
「タイムリミットが迫っていることは重々承知しており、実務的な説明会を11月24日にセットした」

児玉会長
「薬学生を支部レベルで対応することは困難であり、京都も病院薬剤師に関しては府薬レベルで対応している。一番大変なのは支部レベルであり、一度に三層構造を整合させるのは難しいので、まず、都道府県薬剤師会と日薬の関係を整理して進めていきたい」

後藤理事
「三層構造では、支部経由の会員と県薬直扱いの会員の関係、日薬会員イコール県薬会員としたときの都道府県間の異動等事務処理が難しくなる」

宮崎理事
「素案では
学生会員の会費が1000円になっているが、その会費額でどれだけのサービスが提供できるのか。正会員の会費が持ち出しになるのではないか。薬学部・薬科大学が多い地域では負担が大きいので、薬学生が入会するメリットは何なのか、十分に考えてほしい。安い会費でサービスを受ける習慣を学生の時から植え付けるべきではない」

児玉会長
「薬学生のグループが東西で活動しており、集会の場所等のニーズはある。A会費会員に開設者を含めるかどうか等いろいろとご意見を伺った、これで終わりではなく、更に議論を重ねて集約していきたい」

  ☆

「日薬の考える、強制的三層構造」じゃなければ、薬科大学が多い「地域」で負担が大きいなんてことはないはずです。

日薬だけが学生会員を設定するってことで、全部日薬にやらせればいいのでは?

「学生も、強制的三層構造!」という話なら、(年間)1000円では済まず、会費収入の基盤である会員数が少ない県薬は、一人アタマの出資額が大きくなるか、サービスの質が低下するか・・・。(日薬雑誌1月号59ページの「日薬会員数調査報告」を読めば、「都道府県薬に依頼して調査集計した」会員数がわかります。東京都と石川県とで10倍の人数格差。この調査で気になるのは、強制的三層構造であるのに都道府県薬に依頼しないと会員数が把握できないという、日薬の名簿機能のなさ。「日薬の」都道府県別会員数という不思議な数値を出しています。結局「県薬会員数-県薬のみの特別会員=その県の日薬会員」という計算をしているのですが・・・これ、県薬会員数集計でいいんじゃ・・・。)

10月の段階での議論とはいえ・・・2月の総会をショーメントッパで乗り切れ・・・そうにないですね・・・。ダメな意味でワクワクしてきました。

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第13回高齢者医療制度改革会議議事録

第13回高齢者医療制度改革会議議事録を眺めたので、なんとなく。

グダグダな会議です。

なにがいけないのかな…。

トータルでいうと、座長が意見の重さを無視して一切の決議を取らず、全員の意見を聞くだけで流して、厚労省のお役人さんの設計に頼り切りなのがいけないのかなー。会議としての総合意見がないんですよね。みんなの言うことをまとめたら、ああいう結論になったのに、みんなが文句タラタラ。でも、委員を辞任せずにその答申を通したら、責任者は、委員全員になるんですけれどね…。

今回は、グダグダなあたりは全てカットして、この会議に六項目の無茶前提を突き付けた長妻さんの後任である細川さん関係だけ抜き出してみます。

  ☆

○近藤委員
 意見が2点と質問が1点です。
 1点目は、先ほどありましたが、少数意見ではない、多数意見なのだということで一言だけ言います。第1回の委員会のときにも言いましたし、9月に論文も配らせていただきました。後期高齢者の医療保険制度の改革を論議しているのではなくて、医療制度の改革の議論であるにもかかわらず、2ページの基本的方向のところに書かれているのが、制度論、負担、財源の話ばかりでして、このとりまとめだと、受けられる医療の中身について全く検討しなかったということになると思います。
 今回、時間的な余裕がなかったというのであれば、せめてそれは大事なのだ、本来は検討すべきなのだ、別の機会を持つのだということぐらいは、是非入れていただきたいというのが1点目です。
 2点目は、これも繰り返し述べてきたつもりですが、モニタリングする制度を入れることを是非基本的な考え方に入れていただけないかということです。それを象徴すると思いましたのが、16ページの一番下にある○です。ここを見ると、医療の効率的な提供を図ると書いてあるのですけれども、一言も「良質な医療を」とか、「公正なアクセスを保障する」というのがなくて、その後に出ています事例を見ましても、むだな受診もあるかもしれませんが、どう費用を抑えるかということしか書かれていないように思われます。
 しかし、実際に必要なのは、例えば以前、厚労省の資料提示を求めたのですが、高齢者を専門とする老年科医とか、今後安心して死ぬことを保障するというのも大事だと思いますが、緩和ケアの医者が今、日本にどれぐらいいて、足りているのか足りていないのかを質問したら、そのような資料はないという返事だったのですね。これから高齢者の医療ニーズが増えるとわかっていて、こうやって論議しているのに、現状すらわからないまま放置しておいて、果たして適切な政策が立てられるのかということを大変疑問に思いました。
 あとは、受けられる医療の質についてもモニタリングが必要です。必要な医療が抑制されないのかどうか、それも是非モニタリングしてほしいですし、健康の格差の問題も是非モニタリングしていただきたい。モニタリングについても基本的な検討の方向ということで、今後それを具体化していくことが必要だということだけでも入れていただけないでしょうかという、以上2点が要望です。
 質問ですが、これは法律に詳しい岩村座長、それから大臣にもお尋ねしたいのですけれども、もしこの法律が通った場合、大臣をはじめ、法律をつくった人たちが訴えられたら有罪になる可能性があるかという話です。どういうことかといいますと、繰り返し窓口負担が増えれば受診抑制が進むという国内外にあれだけの研究があるということを紹介しました。死亡率で3倍という健康格差が見られていて、その一因が受診抑制であるということは、これは多くの人が指摘していることです。
 ということは、窓口負担を1割から2割に実質引き上げるような法改正をした場合、70歳から74歳が今回、具体的な例ですが、そういう国民の健康を損ない、死亡率を高め得ると予見しながら、発生しても仕方がないと考えて、つまり未必の故意でそういう人たちの健康を損なった罪というので訴えられた場合、有罪になり得ないのか。これは問答無用で全く無罪なのか、それは審議してみないとわからないのか、その辺を専門家としての御意見をお伺いしたいということです。

○三上委員
 大臣が最後までいらっしゃるので、是非伺っておきたいのですけれども、民主党、強い社会保障をつくるということで政権交代されているわけですが、最近、医療や介護の関係の審議会等で財源の話になりますと、天から財源は落ちてこないのだと。先ほどもありましたけれども、ペイアズユーゴー原則というのが社会保障にも適用されるという話の中で改革するということには、相当無理があるのではないかと思います。
 我々、こういうところで改革案を出す際には、そういったもの(財源)を無視してやっていいものかどうか、その辺は厚生労働省あるいは厚生労働大臣として、どのようにお考えかということを是非伺わせていただきたいと思います。

○細川大臣
 熱心な御議論、ありがとうございました。
 2つ質問がありましたので、まずそれにお答えしたいと思いますけれども、法律を提案して、そしてその法律が成立して、そこで受診抑制になって、それで亡くなる方が出た場合、そうなると法案を提案した、これが殺人罪になるか、あるいは過失致死罪になるかという御質問かと思います。
 法律ができるのは、こういう皆さん方に御検討いただき、それから政府の中でも、また検討して法案を提出する。しかも、今度は提案したら国会の中で御審議をいただいて、そこで国会の中で可決された場合に法律が成立するという民主主義の手続でありますから、そういうことからいきますと、法律的には殺人罪あるいは過失致死罪で処罰されることは全然ないと思います。法律的にはそうなのですけれども、道義的な問題は残るだろうと思います。
 それから、先ほどペイアズユーゴーの関係で、厚生労働省としては財源がかかるような問題は議論できないのではないかということがあります。しかし、勿論それもありますけれども、確かにここでの議論は、あるべき姿を議論していただくことでもございますから、それはそれで御意見としては、あまりそういうことに制約されずに言っていただけたらと思っております。
 それから、今日、議論を聞いておりまして、特に私は全国知事会を代表されて出席されております神田委員の御意見には、本当に難しい立場におられて。多くの委員の皆さんの意見は、確かに国保については県の方にお願いしたいということであろうと思います。しかし、それを請け負うといいますか、担っていく都道府県の立場としては、財源問題はどうなるのだということ、これが一番大事なのだということ、これも私も当然理解できるところでございます
 いろいろな御意見が出されましたけれども、先ほど岩村座長の方からもお話がありました。そのことをどういうふうに最後のとりまとめに入れることができるかということについては、これは今度の最終回までに私も意見を述べさせていただいて、その中にどのように入れるか検討していきたいと思っております。
 いろいろ御意見が出まして、堂本さんの方からは、最期の人生を終わるときにどういう形で終わるか、これが高齢者にとっては一番大事なことだということでございました。そのとおりだと思います。今日、私、新潟の方に行っていまして、長岡のこぶし園というところを見学させていただきました。あそこは、いろいろな事業をやられていますけれども、地域で最終的には終わりになる。そのためにどういうことをしたらいいのかということで、会議もいろいろやっておられました。医療と介護をどう連携させながら、住み慣れた地域で最期を迎えるということを、国としてもしっかりやっていかなければいけないのではないかと思っております。
 皆さん方の御議論をいろいろと出されておられて、意見の異なるところもございますけれども、これまで13回、議論していただいて、あと最終回1回だと思いますけれども、岩村座長の下でとりまとめをさせていただけたらと思いますので、よろしくお願いいたします。

  ☆

『行ったら死亡者が増えるとわかってて行うのは国家による傷害や殺人みたいなものじゃね?』という質問に対して、

「法的には問題ないが、道義的責任はある」と、厚生労働大臣が発言しました。ここ、大事なので、メモしましょう。

とはいえ…

政治は「道義的責任あり」ということを、民主党のみなさんは、よく主張されていましたが…鳩山さん以来、「道義的責任」なんてものは民主党自身には存在しない、もとい、ものすごく細かい条件付きでしか存在しないということが、くっきりはっきりしてきたところなので…。

民主党所属の細川厚生労働大臣は、未必の故意による死亡が予想通りに増えた場合、どう「道義的責任」を負うつもりなんでしょうかね。なんにも考えてなさそうです。

また、もうひとつの質問である、

『財源を考えない結論を出していいのかよ? あとで困るのは国民だぜ? 政治家は結論をどう担保するんだよ?』という、ごく当たり前の話に対しては、

「払う人(県)が大変なのは知ってますが、自由な結論でよろしい」と、なんの解決にも担保にもなってないことを言うわけで…。財務省に丸投げです。大臣、これまで、この会議を欠席して他の重要な会議に出ていたわけですが…ほったらかしにしたツケがきた感じ?

  ☆

【変なたとえ】
商用のため、商材と社員10人をのせたマイクロバスで移動。渋滞中に細い横道をみつけて、「裏道だ! こっちのほうが早い!」と入ってみたら、どんどん予定地から遠ざかっていき、どうみても軌道修正が必要なのに、「最初に決めた通り、この道を進むんだ!」とドライバーAが言い張って、どんどん悪路にはまり、燃料補給はできそうにないしタイヤはパンク寸前だしカーナビは表示されないし携帯は圏外でJAF呼べないし、困ったなあ…と、ようやく同乗者全員が気づき、少しでも安全な走行を実現させようと知恵を絞ってみた結果、「たとえ目的地にたどり着いたとしても、このルート、走れば走るほど商材が破損して、商用の相手に大損害を与えますよ。誰が責任を取るんですか」との指摘あり。裏道を行かなければならないという大前提を掲げたドライバーAから引き継いだドライバーBいわく「ああ、気にしない気にしない。ま、道義的責任は、ちょっと、あるかなぁ、あはははは」。

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あけおめ。

今年もあいかわらずアホですが、適度によしなに。

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