« 日薬存亡の危機? 石井専務理事、もとゆき秘書に。 | トップページ | 『コーローショー人事労務マガジンPOP/別刊』みたいな。 »

日薬:第一期実務実習実態調査。薬学生ニュース版を読む遊び

『2 実務実習の受け入れに関する実態調査』

薬学教育において初めてとなる長期実務実習が現在実施されていますが、さまざまな問題が発生することが予想されます。実務実習は来年度以降も継続して行われることになりますので、これからの実務実習をよりよいものにしていくため、本会では実習生の受け入れ薬局を対象に、初年度Ⅰ期の実習生を受け入れた経験について、アンケート調査を実施することを計画しています。

  ☆

という目的で始まったはずの調査結果が、日薬学術大会で口頭発表されて、数週間。

聞きに行けなかったから、どーなってるのかなー、とワクワクしていたら、

最初に記事になったのは、「薬学生ニュース」の特集でした。

アンケート内容は、以下の通り、だったはず。

  ☆

【第一部】

a.薬局名、記入者名、連絡電話番号、性別、年齢二桁め、実習受け入れ経験の有無。

b.実習受け入れ人数と、3人以上受け入れた場合の理由。

c.大学の対応(事前説明会の有無、教員の訪問回数と時期、訪問が役立ったか役立たなかったか)。

d.実習日誌(負担かどうか。なんで負担か。紙に書いたか)

e.なにを意識して指導したのか

f.受け入れて良かった点、苦労した点を選択

g.トラブルの有無、その原因

h.薬局製剤実習用原料を郵送・宅配で譲受したかどうか。

i.実習費はいくらか。その消費税はいくらか。実習費は1日5000円で妥当か。

j.実習生を受け入れてよかったか

k.今後も受け入れたいか。受け入れたくないとしたら理由は何か。

l.感想や要望があれば自由記入。

【第二部】

到達目標。「スムーズに入れないか」「到達困難だったか」「十分に実施できなかったか」。その理由。(※すべてネガティブな選択肢。)

  ☆

はい、それで、「薬学生ニュース」で公表された結果なんですが、

回収率86.3%(速報値)。みんな真面目です。

でも、全体の数、書いてないんですよ。86.3%って、結局、何人分?

まず、目的からみてみましょう。

  ☆

『平成22年度第一期 薬局実習に関する受け入れ薬局アンケート』

目的:六年制薬学教育を受けた学生を初めて受け入れた施設に対し、平成23年度以降の受入体制整備を図るための参考資料とするために、薬局での実習について調査した。

  ☆

最初言っていた目的『実務実習をよりよいものに』から、かなりトーンダウン。

「受入体制整備を図るため」の「参考資料」なのだそうですよ。

整備、ねえ。参考、ねえ。(全然信用してない風に)

で、「実習生一名に対して、アンケート一部」なのだそうですよ。

指導薬剤師一名が二人の実習生を受け持っていた場合、二枚書くわけですね。

これ、「大学教員の訪問は役に立ったか」という設問に由来?

実習生の母校が異なることを前提として、全部調べちゃえ、みたいな?

おかしくないですか? 実習生二人を受け入れると、ひとりの回答者が、二票もらえるんですよ

その時点で、アンケートとしての価値ががくーんと下がると思うんですが、違いますかね?

そこの結果はというと…

  ☆

『大学教員の訪問は、実習に役に立ったか』

 ≪訪問回数からみて≫

「訪問回数: 肯定,やや肯定/やや否定,否定」 の順

 5回以上:63.86%,25.30%/7.23%,3.61%

 4回:36.98%,46.28%/11.78%,4.34%

 3回:30.72%,45.23%/17.98%,5.04%

 2回:30.45%,43.42%/17.12%,7.75%

 1回:17.01%,44.10%/22.92%,15.28%

 0回:0.00%

  ☆

人数がわからないので、評価のしようがないです、これ。

「5回以上」と「1回」が不自然なくらい極端に分布。そのわりには「やや肯定」は変わらず。

「0回」が存在しないので、「1回でも訪問してくれれば役に立つ」という結論にもできません。

「役立ったかどうか」しか訊いていないからか、どのように役に立ったのかは、今のところ、謎。

ってゆーか、大学のセンセイが5回以上くると、4回以下をダブルスコア、トリプルスコアで上回って役に立つってことなんですが、一体、訪問して何をやったんですかね? そこのところに「よりよくする秘密」があるかもしれないのに、この調査では全く手をつけていません。

  ☆

『実習生を指導するにあたり、特に意識した点』

(9つの選択肢から3つを選択)

≪グラフしか載っていません。上位と思われる三つの項目のみ項目内容明記。他の項目内容は不明≫

73.72% 2146票 「できるだけ実務を体験させること」

56.17% 1635票 「モデル・コアカリキュラムの内容をすべて網羅すること」

53.97% 1571票 「患者・顧客や地域との係わりの重要性を認識・経験させること」

  ☆

2146票で73.72%ということは、2911人で100%。暫定総数は、これ?

上位四つが1000票以上。五つ目は716票、六つ目363票、残りは328,306,239。

人気がない選択肢の内容って…?

  ☆

『実習生を受け入れて良かった点』

66.61% 1939票 「自己研鑽になった」

62.69% 1825票 「未来の薬剤師育成に貢献できた」

 コメント「共に学び、ともに育つを実践

  ☆

ふーん。

「共育」とかいう言葉を使う教育者の感性ってよくわからないので、パス。

驚育(生徒が優れていて驚きながら育てる)とか、

脅育(成績評価をネタに使い走りとして育てる)とか、

恐育(おそるおそる育てる)よりはマシ?

まあ、「教育者」から「共育者」にクラスチェンジしたということなんでしょう。

「白魔導師」が「ものまね士」にクラスチェンジするよーなかんじ(←まちがってる)。

  ☆

『実習生を受け入れて苦労した点』

64.89% 1889票 「事前の準備」

58.16% 1693票 「スケジュールに沿った進行」

52.25% 1521票 「業務への影響」

39.54% 1151票 「実習生の評価」

  ☆

ぱっとみたところ、「苦労した点=主催側が対策を講じなかったところ」なので、要は日薬の準備不足。

これを今から改善するといっても、「受入薬局がどんな準備を行ったのか」という肝心の部分は一切訊いていないので…さて、どうするのやら。またアンケートですか?

  ☆

『実習生を受け入れて良かったと思うか』

 肯定1439票,やや肯定1247票,やや否定170票,否定29票、無回答26票。

『今後も実習生を受け入れたいと思うか』

 肯定1144票,やや肯定1258票,やや否定401票,否定78票、無回答30票。

  ☆

「良かったか悪かったかで言えば、良かったと答えないと、受け入れた実習生に失礼だしね。少しはよかったんじゃないの?」という部分も含めて、肯定的意見が多め。何が良かったのかは「実習生を受け入れて良かった点」参照?

これはどのように、次年度以降の運営の参考にするんでしょうか。

「こんなにいっぱい『今後も受け入れたい』って言ってるから、運営はそのまま継続」とか?

 ☆

『実習生がスムーズに入れなかったSBOはありましたか』

 各項目6%以下。最大5.59%。最小1.42%。

  ☆

「なかった」と言い切られそう?

「スムーズに入れなかったSBO」って、そりゃ何ですかいな? という設問です。

はい、今から入りますよー、と言われてから「入る」ものなんですかね、SBOは。

結果のグラフでは、大項目だけで比較しています。ということは、具体的な話ではなく、おおざっぱな印象として訊いているのでしょうか。ものすごく無意味な質問だと思いますが、これ、なにか、参考になりますかね?

  ☆

なんとなーく、このまま、「第二期にも同じアンケートをとろう」「来年も同じアンケートをとろう」なんてことを言い出す人がいそうな空気なんですよねー。

そういう考えなしの役立たずアンケートが増えないことを祈ります。

|

« 日薬存亡の危機? 石井専務理事、もとゆき秘書に。 | トップページ | 『コーローショー人事労務マガジンPOP/別刊』みたいな。 »

ぷろ☆すた」カテゴリの記事

医療」カテゴリの記事

趣味」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/539089/49861412

この記事へのトラックバック一覧です: 日薬:第一期実務実習実態調査。薬学生ニュース版を読む遊び:

« 日薬存亡の危機? 石井専務理事、もとゆき秘書に。 | トップページ | 『コーローショー人事労務マガジンPOP/別刊』みたいな。 »