« もとゆき。臨時国会でガトーが質問してみました的な。 | トップページ | 「厚生労働省人事労務マガジンPOP」爆裂創刊!!!という遊び »

日薬学術大会。長野。面白そうだった発表を実際見てみる遊び。

日薬の学術大会(長野)に行ってきました。

8月に、タイトルだけ見たぶんには面白そうですよー、とこのブログで紹介した演題について、実際にちょろっと見に行った(示説は無視)ので、タイトルから考えた紹介文を再掲しつつ、ポスターを読んだ感想を書いておきます。

なお、発表内容について、キモの部分を勝手にまとめたコメントもつけますが、こちらがそのように受け取ったというだけですので、そこがキモじゃなかったらごめんなさい。

  ☆

 『作ってみよう!薬局製剤~使命感を持って楽しく製剤、そして、選ばれる薬局に~』

 「楽しく製剤」という部分だけに注目。

 「楽しく」製剤する方法論が書いてなかったら詐欺。

 どうやったら楽しくできるのでしょう。

 大変なだけかと思っていましたが。

 みなさん、会場での質問は『楽しく製剤する方法を教えてください!』で決まり☆ 

  ☆

んーと・・・これ、「必ず二人でつくる」「包装をラミジップにした」「DVDマニュアルつくったぜ」という内容。

『使命感を持つ方法』とか『楽しく製剤する方法』は、書いてなかったので、正直、読んでて楽しくなかったです。

  ☆

 『保険薬局における糖尿病療養指導士の取り組み~血糖値を上げる食べ物と上げない食べ方は?』

 「血糖値を上げる食べ物」という分け方って、アリなのかなー、という疑問がありますが、とりあえず、このタイトルからすると、「血糖値を上げる食べ物」を紹介し、「血糖値を上げない食べ方」も紹介する、ということのようです。

 でも、知りたいのは、「血糖値を上げる食べ物を食べても、血糖値が上がらない食べ方」という、連立方程式なんじゃないかと思うわけで。

 薬を使わずにそういうことができるよん♪、という話なら、ベイスンとか必要なくなりそうなので、要注目!ですね。

  ☆

これは、「炭水化物がポイントだぜ」というもの。栄養士的なアプローチでおしまい。

2ページの資料が置いてあったので、そこだけは助かるなぁと思っていたら、後日見てみてびっくり。別会場での口頭発表の内容でした。「緑内障カードに開放or手術済みの記載をもらってくれば大丈夫」という。

結局、今回見に行ったポスターは全て、配布資料のないものばかりでした

  ☆

 『薬局業務における臨床心理学導入の必要性に関する考察』

 「導入の必要性」を考察するようなので、正直、タイトルから推測すると、「必要です」という結論が先にあって、そこを目指してなにかアンケートでもとったんじゃなかろーか、という短絡的な見方をしてしまうわけですが。

 この発表、結論が『臨床心理学の導入は、必要ない!』というものだったばあいのみ、ものすごく光る発表になると思います。

 コミュニケーションスキルを研究している人たちが、「薬局業務においてコミュニケーションスキルを学ぶことは、かえって弊害となる場合がある」という発表をするくらいの価値があります。

 自分のやっている方向を別の価値観から検証してみるということは、なかなかできませんよね。

  ☆

潜在的精神疾患な患者さんが山ほどいるから、薬剤師がかかわろうぜ、という厚生労働省とおんなじことを言う鸚鵡ネタからはじまって、「薬剤師独自のカウンセリング方法の開発」をしていければとか、そういう話。

あれこれ書いてある割には、中身が薄いなー、という印象。

薬剤師独自のカウンセリング方法」とかゆーのを開発してから発表すればいいのにね。

こういう「○○については、今後の研究が望まれる」的な発表を、筆者は「ジャンプ10週打ち切り型」と命名したいと思います。

  ☆

 『保険薬局における外国人に対しての薬剤師の説明責任』

 地味に深いテーマです。

 「説明責任」ですからね。

 これは、たんなる語学力の話ではなさそうです。

 「相手の母国語で薬剤情報書をつくる」といった、低い次元の話でもなさそうです。

 おそらく、相手の「文化」にまで踏み込んだ、ものすごく深い発表になっているのではないかと想像します。

  ☆

「本を買ってきて、図解で説明したらいいですよ」という話でした。

えーと・・・説明責任の話は、いずこ?

  ☆

 『「絆」形成を指向した薬剤部マネジメント手法の成果事例と考察』

 「絆」とまで言われてしまうと、本気度がとても高いのだろうと勝手に期待してしまいます。

 薬剤部マネジメントですから、「俺たちのチーム」づくりです。

 ブラジャーからミサイルまで手に入れる、特攻野郎Aチームです。飛行機だけは勘弁してくれ。

 野球部の女子マネージャーがドラッカーのマネジメントを読んだらどうなったのか、という話を、そのまんま薬剤部にあてはめて実行しました!的な話だったら、面白過ぎですが。

 「俺たちチームだぜ」という考え方は、まさしく、薬剤師倫理規定第五条

 正直、日本中の薬剤部長さんは、分科会やランチョンセミナーなんかすっとばして、この発表を見にいくといいですよ。たぶん。

  ☆

病院薬剤部の話。「専門分野の創製・醸成」「存在感の発揮場所を作る」「担当スタッフ制」「業界誌の編集部へ取材を依頼」「院内広報誌をつくる」という流れでスタッフの能力を高めて、結果として『保険報酬を多く貰えるようになり、増収になる』という・・・。

「絆」形成志向っていうけど・・・

その絆って、結論を見た限りでは、「人の絆」より「カネの絆」を指向しているってことでしょうか。

それなりに面白かったのですが、「カネのとれる薬剤部になって顧客満足を引き出そうぜ!」という形でモチベーションを高めるのなら、『銭ゲバ薬剤部をマネジメント』くらいのタイトルで勝負して、ガンガン議論を沸騰させてほしかったです。

  ☆

 『薬剤師が求める就労環境』

 まあ、これは、P-178のついでに。

 発表者が、アキバさんですから。

 どんなトンデモ発言が出てくるか、ちょっと、面白そうじゃないですか。

 「年収六百万円以上のイケメン独身がいる就労環境がいいです」といった話ではなさそうですが。

 日経DI編集部あたりは、ここに取材に来るとよろしいかと。

  ☆

普通。「人間関係が良い職場がいい」とか「子育てできる職場がいい」とか、そういうの。アキバさんがこのテーマでアンケートをとったという事実こそが、大事。来年は若手も加わって、盛り上げるといいと思います。

薬剤師が、どんなトンデモな就労環境を望むのかということを期待したのですが、その部分では、期待はずれ。対策的な部分への踏み込みは甘いので、ベテランらしい、もっと練り込んだ発表をお願いしたくなります。

  ☆

 『現代の医療問題における幼児と母親の意識調査に関する一考察』

 山崎さんの発表なので、とりあえず手放しで。

 タイトルだけ見ると、幼児にも意識調査をしたように読めますが…。

  ☆

ここだけは示説で本人に訊いたろ~と思って行ってみたのですが、共同研究の人しか立ってなかったので、スルーしました。

  ☆

 『禁煙指導は喫煙薬剤師が行ってもよいか』

 スギ薬局さんが、あちこちに喧嘩を売るタイトルで勝負をかけたようです。

 『行ってもよいか』っていうタイトルが、逃げる気満々ですけど。

 『行っていいに決まってる』でも『行ってはダメだ、絶対』でもないんですよねー。

 筆者は、まあ、以前のエントリで書いたとーり、どーでもいいってゆーか、F.I.Pが言ってることがばからしいので、かかわりたくないとゆーか。

 とりあえず、喫煙薬剤師さんは、どんな結論が出ているか、確認しに言ってみてはいかがでしょうか。

 ※たぶん、「喫煙薬剤師が行ってもいい」という結論だと思いますが、どんな論理を構築しているかだけ、面白そうですよ。

  ☆

結論、逆でしたよ。喫煙薬剤師はダメだって。でも、その結論、調査内容と乖離があるんですよね。論理飛躍。「ミステリファンなら説明しなくてもいいから、その部分の論理は省略します」といった論理飛躍ではなくて、「やっぱだめでしょ、ゼッタイ」的な。

アンケートをとって、薬剤師がどう考えているのかを集計して…という手法なのですが、こういう手法を用いる時点で、「禁煙指導は喫煙薬剤師が行ってもよいか」というタイトル通りの疑問に対する解答は、だせなくなると思うんですけれど。

少数派だからダメ? そんなことないですよね。

みんながダメだというからダメ? それ、理屈になってないですよね。

論理を構築して、「解決」してもらわないと。

迷探偵あらわるっていうイメージです。

『インシテミル』でいうところの○東(ネタバレ?)。

  ☆

 『平成22年度より始まる6年制実務実習に向けた練馬区薬剤師会としての取り組み』

 練馬が伊澤さんを出してきた以上、見に行くしかないでしょう。

 都薬の実務実習関連の取り組みは、エリア制の取り組みの歴史でもありますから、関東地区以外の方は、必見かもしれません。

  ☆

あ、これ、見てくるの忘れました。ごめんなさい。

  ☆

 『薬局等における臨床研究の倫理審査ポイント』

 倫理です。

 いっこしかないです。

 昨年の『薬剤師倫理規定 萌えて覚える薬剤師の基本』なんていうアホ冊子に対して反論するような力作でもくるのかと楽しみにしていましたが。

 臨床研究の倫理審査って、なんとか宣言とか、そーゆーのがあるわけで…。

 「薬局」で、倫理審査しなきゃならないよーな臨床研究って、なにかありましたっけ。

 むっ。

 もしかして、真面目なタイトルなのに、実際に行ってみたらPOPな倫理審査が語られているよーな話だったりして???(たぶん違う)

  ☆

「倫理審査会」で「5要因スコア平均を高水準で五角形に」「5要因。目的・被験者・研究者・方法・結果」。

真面目か。(←それでいいのでは?)

  ☆

 『『軍医寮局方』(明治4年)収載品目と『扶氏薬剤学』(明治14-17年)』

 五位野さんですよ。なんだかしらないけど、どこの学会でも発表番号が最後のよーな、漫画ゴラクで『ミナミの帝王』が陣取っているような、そういう存在ですよ。

 薬史学分野です。

 新撰組から松本良順、ちょっと飛躍して、松本純先生のファンなら、これは絶対見たいところ。

  ☆

『軍医寮局方』≒『扶氏薬剤学』というパクリ疑惑の話。

ここまで大風呂敷を広げたのに「今後の研究を・・・」という「ジャンプ10週打ち切り」。

もう五位野さんは日薬で雇って薬史学編纂課長にでも就任してもらって、研究に没頭してもらったらどうですかね。えーと、いわゆる「絆」形成指向マネジメントでいうところの、「専門分野の創製・醸成」「存在感の発揮場所を作る」ってので…。

  ☆

【おまけ】

 「生涯学習」のお役人さんの基調講演は、なんか、審議会でやってる議論から考えると「えーっ?」と驚くような大事な部分は言わずに済ますドリーミングトークだったので、テキトーに本を読んで時間を潰しました。

 「ぷろ☆すた」の話は、去年と一緒。一緒じゃない部分は、委員会の試案段階で、ようするに、一年かかって、クリニカルラダー制度についても、「ぷろ☆すた」の見直しについても、何も進んでいないっていうこと

 個人的には、「薬剤師研修センター」&「薬剤師認定制度認証機構」とつるんでいるかぎり、なにも進まないとみてます。

「薬剤師研修センター」&「薬剤師認定制度認証機構」がかかわる限り、「日薬が自前で認定する」という制度は、認めないでしょ。

|

« もとゆき。臨時国会でガトーが質問してみました的な。 | トップページ | 「厚生労働省人事労務マガジンPOP」爆裂創刊!!!という遊び »

趣味」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/539089/49720866

この記事へのトラックバック一覧です: 日薬学術大会。長野。面白そうだった発表を実際見てみる遊び。:

« もとゆき。臨時国会でガトーが質問してみました的な。 | トップページ | 「厚生労働省人事労務マガジンPOP」爆裂創刊!!!という遊び »