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薬剤師国家試験出題基準:その3「なるほどーコメ集」

薬剤師国家試験パブコメを読むシリーズ、3回目。

今回は、「なるほど!」というコメントたちを紹介します。

  ☆

まずは「メール1」。大学の先生。

たくさんの提案があります。

「薬剤師が救急医療を行えるようになるための知識」
「バイタルサインのとりかた(診察?)」
「異常だとわかるために、正常妊娠の知識も」
「薬物治療学的な漢方」
「脱毛やニキビ」
「画像診断」
「手術室薬物治療」
「予防接種」
「腎排泄薬に関係した透析薬物治療」
「輸血治療」

と、並びます。(いくつか無視しました)

厚労省回答の結果はというと、

【原案のまま。問題作成の参考】
 「薬剤師が救急医療を行えるようになるための知識」
 「バイタルサインのとりかた(診察?)」
 「異常だとわかるために、正常妊娠の知識も」
 「薬物治療学的な漢方」
 「脱毛やニキビ」
 「手術室薬物治療」
 「腎排泄薬に関係した透析薬物治療」
 「輸血治療」

【回答なし?】
 「画像診断」
 「予防接種」


という・・・。

なんとゆーか、「チーム医療改革会議で検討されている最中に、職域を広げるための既成事実として国家試験問題に出題すると明記したらあかんねん」という思惑が透けて見えるのですが・・・。

厚労省のお家芸で、「予算が計上されるかわかんない段階で、『こういった事業を行います』宣言し、既成事実化し、予算から外すわけにはいかない状況を作り出す」という超絶必殺技があるという噂ですが、そのパクリ技は認めないようです。むう、門外不出。

出題基準の審議会で、日薬会長が、どうしてこのあたりの復活折衝をしなかった(?)のか、不思議ですね~。

大学の先生が、援護射撃してくれたのに…、ああ、もったいない。

  ☆

続いても、大学の先生。「メール5」。

「性差医療」

改定が四年後ということを考えると、今のうちに入れておいてもいいのかな、という部分と、まだまだ学問としては弱いから熟成させようかな、という部分とで葛藤がありそうです。

ただ、このメール、内容に問題あり。

「医師」という肩書きの「メール7」と、理由は違いますが、「該当箇所、意見内容」が、全く同じです。

一字一句変わらない。コピー。いいのかなぁ…。

ふたりで示し合わせて同じパブコメを送るのなら、理由もふたりでまとめてひとつにしてから、ひとつだけ送れば、事務の邪魔にならなくていいと思うんですが。

なお、厚労省の回答は、

【原案のまま。問題作成の参考】

でした。

  ☆

次は、「メール14」。大学の先生。

「領域【物理・化学・生物】は、領域にしないほうがよい。様々な領域の基礎として、細かくわけて入れ込むべき」

これ、言いたいことはすごくわかるんです。そこに興味がなかったのですが、言われて、なるほど、と思いましたし。

薬学会のコアカリのコピペで喜んでいるようじゃ駄目だとズバッと言っているのもGood。

でも、そこは、だいぶ前の議論なんです。

この、【領域】に関しては、議論としては終わっていること前提なんですよね…。

今回のパブコメは、前回の「試験制度」の審議会を受けて省令になったものを踏まえて、主に「留意事項」と「小項目」と「例示」について、どうですか?というものなので…。

前回のときに、パブコメで、領域【物理・化学・生物】について、誰一人、(筆者も)意見を言わなかった以上、この【領域】は、もう、変えられないんですよね。

厚労省は、当然ってかんじで、

「薬剤師国家試験制度改善検討部会で議論したうえで法制化したから、ダメだよーん」

という話をします。

【原案のままとします】

と。

  ☆

「メール15」は、団体役員さん。意見を読んだ限りでは、OTC薬関係団体さんのようですね。

そのなかの、ひとつ。

意見:「セルフメディケーションにおける薬剤師の役割とあるが、具体的に何を指すのか不明(他の例示は具体性が定着している)」

ということです。

まあ、そのとおりだと思いますが、同様に「ファーマシューティカル・ケア」や「倫理的責任」が具体的に何を指すのかも不明なので、筆者はそのあたりを「メール10」と「メール12」としてコメントしてみました。

具体性が定着しているとは思えない例示は、探せばいろいろとあるのですが、「メール15」の意見では「他の例示は具体性が定着している」とあるので、ちょっと違和感。たぶん、「小項目【地域薬局・薬剤師】」内の、他の例示という意味だと思います。てゆうか、思わせてください。

  ☆

「メール28」。薬剤師さん。

「禁煙治療に関する問題を出題するべき」。

医療職の国家試験をみたときに「2008年の一回しか出題されていない」、という理由の提示方法が上手です。

これなら、無事、出題基準に、採用され…て…あれ…? ない。

採用されていません。

【原案のまま。内容としては出題されうる】

とのこと。

むむう。

ちなみに、ここ10年における、薬剤師倫理規定の本文の出題は0回、前文が1回です。

  ☆

以上。

意見の採用率、低いですねー。

ここに挙げた以外のコメントでは、大学の先生からの、学術用語の間違い探し的なコメントが多かったです。さすがは専門! グッジョブです。(それとも、国家試験基準の審議会の委員に、見落としミスが多かったということ?)

  ☆

【おまけ】

筆者が出した、パブコメ2題。

「メール10」

○意見:
〈該当箇所〉36ページ、小項目「医療の担い手としての使命」小項目の例示「倫理的責任」

〈意見内容〉「倫理的責任」のベースとなるものを、具体的に明記してください。

〈理由〉同じ小項目内例示の「民事的責任、刑事的責任、行政的責任」については、それぞれ民法、刑法、行政法(行政に関する諸法律)上の罰則がベースであろうという考えに至りますが、「倫理的責任」のほうは、ベースがはっきりしません。国家公務員倫理法・自衛隊倫理法といった特定職場環境をベースにしているとは思えません。いったい何をベースにしているのでしょうか? 「倫理的責任」を表現している「法律」「制度」および「罰則」とは何なのでしょうか? 別項目になっていることから「薬事法」「薬剤師法」ではないことは明らかなので、例示項目の内容がわかりません。なお、原案の「薬剤師の医療の担い手としての倫理的責任」という表現を読んでも、何を示しているのか全く分かりません。試験問題の出題基準としては不備ではないでしょうか。

厚労省の回答【原案のまま。出題に際しては教科書に根拠を求める】


「メール12」

○意見:
〈該当箇所〉40ページ、小項目「薬剤師」小項目の例示「ファーマシューティカル・ケア」

〈意見内容〉「ファーマシューティカル・ケア」の定義は、どの定義を採用するのかを明記してください。

〈理由〉WHO、米国薬剤師会、提唱者ヘプラー名誉教授の三者において、ファーマシューティカル・ケアの定義が異なります。日本国の薬剤師国家試験において、どのファーマシューティカル・ケアの定義を採用するのかが不明では、「準拠すべき基準」として不備だと考えますが、いかがですか。

厚労省の回答【原案のまま。出題に際しては教科書に根拠を求める】

・・・と、いうことです。

教科書に根拠を求めても、不確かなものは、わからないままと思うんですが~。

わかるものなんですかねー。

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