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2010年10月

薬学生ニュース第二号。

薬学生ニュースの第二号が発刊されました。

今回は、日薬学術大会の実務実習関係(ポスター発表等は除く)と、薬学生のシンポジウム&ワークショップについて。

実務実習関連は、以下の通り。

  ☆

望ましい医療人教育
木下 牧子 氏
医療法人愛の会 光風園病院 副理事長
「医薬品は患者様の体内に入って、はじめて効果を生み出すもの。患者様にはそれぞれの生活や社会があり、その背景まで考えられる薬剤師になってもらいたい」

◦医療に対する要望の変化
◦医療に関わるすべての人々への職業倫理の確立
◦医療人プロフェッショナリズムとは
◦新ミレニウム医師憲章の3原則
1)患者福利優先の原則、2)患者の自律性に関する原則、3)社会正義の原則
◦OJTでの教育手法

第Ⅰ期実務実習を終了して
戸田 潤 氏
昭和薬科大学 医療薬学教育研究センター教授、病院・薬局実務実習関東地区調整機構 委員長
「第Ⅰ期の長期実務実習を終えた薬学生からは、「達成感を得た」「知的興奮があった」との前向きな意見が多く寄せられている」

◦関東地区調整機構が実施したアンケート調査の発表
1)薬学生に対してのアンケート
設問項目:「どれだけできるようになったか」、「不十分な点は何か」など
2)指導薬剤師に対してのアンケート
設問項目:「学生の能力をどれだけ伸ばせたか」など
アンケート調査からのカリキュラムの評価

「長野県わくわく実習」の取り組み
~長野県薬局実務実習モデルスケジュールを実践して~
須藤 浩 氏
(社)長野県薬剤師会 薬局実務実習推進
委員会 委員長
「『長野県わくわく実習』と名付けた体験型実習を通じて、薬局実習がスムーズに行われ、学生は、薬剤師としての倫理観や態度をより深く身につけることができた」

◦長野県における薬局実務実習の基本方針
◦長野県薬局実務実習モデルスケジュール
◦『長野県わくわく実習』の内容
1. 待合室から見てみよう、2. 服薬体験実習、3. 患者アンケート、4. 研究課題、5. プレゼンテーション、6. インシデント収集・分析、7. ディスプレイ作成、8.地区勉強会への参加、9. 協力薬局実習、10. 卸・製薬会社・介護施設などの見学実習
◦長野県第Ⅰ期薬局実務実習アンケート結果報告

第Ⅰ期の薬局実習受入から見えてきたこと
~日本薬剤師会が行った調査より~

高橋 寛 氏
(社)日本薬剤師会薬学教育に関する特別委員会 実習指導体制整備検討会 委員長
「準備段階から、はじめての長期実務実習を迎えるまで、受け入れ薬局の不安は大きかったが、第Ⅰ期の実務実習を終え、現場は自信や喜びにあふれている」

日本薬剤師会が実施したアンケート調査の発表
1)大学との連携状況について
2)実習生に関する記録について
3)指導薬剤師の実習に対する意識について
4)実習中のトラブルの有無について
5) 個々の到達目標(SBO)について、導入部はスムースであったか、到達度はどうであったか、十分に実施できたか

第Ⅰ期実務実習を受け入れて
高山 朋子 氏
三重県 伊勢度会調剤薬局
「三重県を南北に二つに分け、合同で学生のオリエンテーションを実施。長期実務実習の成功のカギは、学生・薬局同士で情報交換を頻繁に取ること」

◦実務実習受入委員会による指導薬剤師の養成
◦実務実習でのスケージュールの作成方法
◦協力薬局との連携体制の構築
◦合同オリエンテーションの有用性
医療倫理についてのグループディスカッション

初めての6年制病院実習を受け入れて
松山 耐至 氏
JA静岡厚生連静岡厚生病院薬剤科 薬局長
「今後の長期実務実習では、患者様を交えた介入実習を増やし、知識だけでなく、医療従事者にふさわしい技能や態度を身に付けられるようにしたい」

◦業務部署ごとで実務実習を運営
◦担当薬剤師による到達目標の確認
◦「参加型実習」であることの理解
実務実習を受け入れるための環境整備
◦「DIカード」を活用した調剤実習
◦吸入指導、血圧測定などの演習内容

  ☆

薬学生ニュースでの簡単な報告としてはこれで十分ですが、これ、細かい資料が出るのでしょうか。

職業倫理の確立』とか『薬剤師としての倫理観をより深く身につける』とか『医療倫理についてのディスカッション』とか、気になる項目満載です。頻繁に出てくる単語なのに、コアカリキュラムの中では一日で終わるとこなんですよね、倫理関連って。

アンケート調査からのカリキュラム評価』という文字を額面通りにとらえると「実務実習カリキュラムにモノ申す」ということかもしれないのでワクワクしますし、

委員会で指導薬剤師を養成』というのは、ようするに、「今の認定カリキュラムは、追加で養成講習等を行わなければ使い物にならない指導者を認定している」という前提がある話で、薬剤師研修センターに喧嘩を売っているのかもしれない点が面白そうですし、

実務実習を受け入れるための環境整備』といえば、個々の薬局の「社内環境」の整備にまで及ぶ話かもしれません。まあ、筆者の妄想の中だけの話で、タイトルから受ける印象とは違うんでしょう、たぶん。

…そういえば児玉会長は、以前の日薬総会で「実習受け入れに非協力的な経営者に対しては、自分が行って説得する」的な宣言をしてたなぁ…。

(※日薬のアンケートについては、また別枠で考えてみます。)

  ☆

学生ワークショップは、「未来新聞」。

いつか叶うかもしれない未来の話を、細かいことは言いっこなしで作ってみました!

…という、楽しい企画です。

ひとつひとつの記事に、野暮なツッコミをいれていきましょう。

  ☆

「薬剤師 月9 の主役に!」(2020年発行)

【記事の内容】
主役は山ピー、ヒロインに加藤ローサ、広末涼子が母役に決まった。ストーリーは現代にインフルエンザのパンデミックが起こるところから始まる。国際薬剤師役の山ピーや日本国内で薬局経営する加藤ローサの二人を中心に、グローバルな視点から医療問題を見つめていく。

  ☆

感染列島』っていう、

架空の国(日本ではありえない)あるいはパラレルワールドの、あまりにも杜撰な医療を描いたバカ映画(褒め言葉)がありましたが、

当然、それを意識してるんですよね、このネタ?

そういうのをやりたいんでしょうか。

2020年、35歳、薬局経営奮闘中!の加藤ローサ。確かに、ちょっと観たくなる企画かも…。

  ☆

「薬剤師出身総理大臣快挙 上がり続けた医療費負担、現場の意見で解決」(2060年発行)

【記事の内容】
高齢社会が進んで医療費の増大により、日本の経済が破たんしてしまいそうになったが、薬剤師出身の総理大臣が解決する。自販機による薬の販売が始まったが、遂に総理が苦言。「薬剤を軽んじている!」

  ☆

えーと…。

この未来記事を考えたグループから、誰かライトノベル作家がでてきそうな勢いで、いいですね。

2060年設定ですから、今の中学生が高齢者の仲間入り。今の30歳くらいが、80歳です。団塊Jrが90歳近辺に多くなって大変、という設定でしょうか。このまま超高齢社会が進めば、50年後には、人口はそれなりに減っていると予想されますが…元気な団塊世代が120歳前後に大勢いるという、ウキウキする設定なのかもしれません。サイボーグ人口増加、とか。

「医療費増大」って、日本経済を破綻させる主因になりうるのか、かなり疑問ですが…。

これ、設定年代がおかしいので、2030年くらいの設定で練り直すと、ちょうどいいと思います。

  ☆

「一粒で~シリーズ 遂に完結!」(2110年発行)

【記事の内容】
20XX年から続々登場していた一粒で~シリーズが遂に完結した。今回新たに開発されたのは、一粒で、亡くなった人を10分だけ生き返らせることのできる薬だ。この薬によって、大切な人に最期に伝えたかった言葉を伝え、後悔のない別れが実現できると期待されている。この薬の使用には、生前に本人の承諾が必要である、病院でなければ処方できない、などの制限があるが、私たちの大切な人との別れに新たな選択が加わるのはそう遠いことではないであろう。

  ☆

一粒で、というくらいですから、飲み薬。

死体に飲み薬を飲ませるのは難儀かな~。

黄泉がえり」とか、ネタ元がいろいろありそうですが、

この「一粒で」シリーズの、他のラインナップのほうが気になります。(書いてないけど)

 一粒飲むと、想像が現実の痛みになる薬

 一粒飲むと、知覚神経を破壊する薬

 一粒飲むと、10分遅く音が伝わる薬

 一粒飲むと、300m歩かないと母親に会えない薬

 一粒飲むと、一食食べることができなくなる薬

 一口飲むと、5分間命懸けの冒険が迫る薬

 一口吸うと、痛みを感じなくなる薬

・・・いや、それ、ドラえもんだから。

  ☆

「超多機能性 健康測定器を開発!!」(2020年発行)

【記事の内容】
ついに、家庭でも気軽に誰でも測定できる多機能性の健康測定器が(株)薬つど
により開発された。携帯サイズにもかかわらず採血なしでも血液検査が可能。
今まで高いお金を払っていたMRIやCTなども検査できるようになった。最近、国民全員がかかりつけの薬局を持つようになり、さらにPC での連動により異常値が検出されたら、すぐに薬剤師が駆け付ける仕組みになっている。

  ☆

すぐ駆けつける…って、薬剤師が過労死しそうな設定です。10年後に備えて、足に飛行ユニットつけて飛ぶ練習しないと。

携帯型MRIとか携帯型CTっていうのは、カタチを想像する楽しみがあっていいですね。

もっとも、X線CTで放射能、MRIで磁気を浴びるので、「家庭でも気軽に誰でも」という謳い文句は、かなり間違った使い方のような気がしなくもないデス。

  ☆

「国境なき薬剤師団、宇宙へ!」(2060 年発行)

【記事の内容】
現在、日本の薬局は、アメリカ、中国、エチオピアなどの薬局と協力し、国際化が進んでいる。今日、国境なき薬剤師団が宇宙に旅立った。今回の目的は、宇宙でしか行えない新合成法の確立と新薬の開発である。
また宇宙ステーションでは、宇宙飛行士に特殊な副作用が生じないか検査するのも業務に含まれる。今回初めて宇宙で薬剤師業務を行うため、注目が集まっている。

  ☆

近年、日本では「リバネス」さんが国際宇宙ステーションに種を飛ばしてました。

宇宙での体調変化等、このネタは、現在進行形なので、2060年という設定は、ちと厳しそう。

  ☆

「永遠の17歳です。オイオイ」(2110年発行)

【記事の内容】
あのころの姿をずっと保っていたい。人々がずっと待ち望んできた夢のような薬ができるかもしれないと9日、東京理科大学名誉教授 大木祐次郎教授(46)は、火星で発見されたマーズスファリア菌を何とかすることで筋細胞の老化を停止させることができたと発表した。

  ☆

新聞記事で「なんとかすることで」という表現は、NGだと思います。編集長、この記者、大丈夫ですか?

井上喜久子、17歳です♪

おいおい♪

・・・っていうネタだと思いますが、薬剤師会的に、レベル7声優ヲタネタ、解禁ですか?

  ☆

「在宅医療の拡大! 薬剤師もついに診断・処方権」(2020年発行)

【記事の内容】
薬剤師が宇宙へ旅立ったこの時期に、薬剤師の在宅医療上昇を目指し超高齢化の中で在宅医療の拡大を決めた。
虫が助けたがん治療が認められ、薬剤師が診断・処方権を取得した。その代わりに
薬剤師に実刑判決が決定した。

  ☆

こちらの班では、2060年まで待てなかったらしく、薬剤師が宇宙へ旅立っています。

宇宙へ「旅立つ」って、宇宙海賊のハーロックさん、エメラルダスさんあたりに拾われたんでしょうか。もう帰ってこれない空気が漂っています。

「在宅医療の拡大」って、今、「チーム医療推進会議」で、なにやらゴタゴタとやっているところですね。

「虫が助けたがん治療が認められ」って、何言ってるのかまるでわかりませんが、薬学生ニュースの編集さんは気にならなかったのでしょうか。

薬剤師の実刑判決は毎年数件ありますから、「その代わりに」って、いわれても…ナンノコトヤラ。

  ☆

全体的に、狭い紙面では伝えきれないような内容だったのかもしれません。要約が悪いというか。

せっかく作ったのですから、日本薬剤師会のホームページで、「完全版・未来新聞」を公開してみてほしいですね。

もしかすると、日薬が作る「薬剤師の将来像」よりも、しっかりしているかもしれませんよ。

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「行列のできる審議会 中医協の真実」:へっぽこレビュー

ロハス・メディカルさん発行の、ここ2年程の中医協をかいつまんでまとめた本、「行列のできる審議会 中医協の真実」の感想です。

  ☆

内容は、キャラが立っている委員の発言エピソード集。大半、ロハス・メディカルさんのホームページの過去記事で閲覧可能な範囲です。前半が日医の藤原さん、後半ががんセンターの嘉山さんのターン。

薬剤師委員的には、ノブさんからのび太さんまで。ウルシバタさん時代は書いてなかったので、ちょっと残念。

薬剤師委員の話は二三か所に点在するのみ。

来週のサザエさん的に言うと、

「ノブさん、後発品関係でプンスカ」

「ノブさん、DPC調査しろ→忘れる」

「のび太さん、謎の紙を当日渡される」

「のび太さん、診療側の天岩戸に巻き込まれて、真っ先に逃げ出す」

の、四本です。んがんっん。

病棟薬剤師強化議論のエピソードも書いてあるのに、まったく印象に残らなかったのか、なんの発言も取り上げられていません。

発言が取り上げられているノブさんに対して、のび太さんは、まあ、存在感の全くないモブ扱い。「通行人A」あるいは「背景」ってかんじ。セリフもないし。

まあ、薬剤師委員は、もともと発言してないし、口を開いても喧嘩しないし、ネタにしても読者の興味がわかないキャラだし、扱われていないのは、仕方がないのでしょうかね。

「診療側」委員の紹介をしていくコーナーでも、「医師」「看護師」は紹介されても、「歯科医師」「薬剤師」は紹介されていませんし。(看護師さんは中医協ではオブザーバーで、委員ではないのですが…)

  ☆

アマゾンの書籍紹介では『公表されている「改ざん」後の議事録を読んでも絶対にわからない事実…』というアオリ文句だったので、よほどのことが書いてあるのかなと、薬剤師関連では次のような内容を想像していましたが…

【空想目次 薬剤師編】

 「中医協を制する組織は、泣きを見ずに済む」

 「調剤報酬改定説明会の日の一年前には、
  改定内容の大筋は決まっているのに、
  薬剤師の大半は何の準備もしない不思議」

 「これまでの中医協委員のキャラクター・芸風紹介」

 「座っているだけで何も発言しなかった委員の
  様子を隠し撮りしてみました」

 「お役人さん、あんたの説明は0点だ」

 「傍聴席の暗闘!
  厚労省派エセ報道記者との365日戦争」

 「コの字型会議の限界!
  おまえら膝を突き合わせて議論しろ」

 「ニコニコ動画で議事を公開せよ!
  事業仕分け並みのコメントをもらってこい」

こういった挑戦的なネタは書いてありませんでした。

改ざんされた議事録を読んでも絶対わからない…っていうと、公益委員が連れションしながら議事進行の日程を話していたこととか?

うーん…。一応、看板に偽りなし?

ちょっと変な方向で期待した筆者が悪い。

297ページ、「厚労省は必要なのか」という勇ましいタイトルの項目で、結局、「厚労省は必要である」とも「厚労省は必要ない」とも結論を述べていないのも、ちょっとがっかり。

勝村委員の明細書事件は、あっさり書いてオシマイでした。本の最初に「再診料が一点上がると140億円」という話を書いているのですから、ここでも、「勝村委員の明細書無料発行企画が通ることによって、医療機関が被る持ち出しの損害は○○億円」といった数字を出して、中医協が扱っているお金の軽さを演出してほしかったところ。

  ☆

全体的には、どうなのか、よくわからないというのが、正直な感想。

中医協のことを全く知らない人向けとは、とても思えませんし、ある程度知っている人にとっては、「ああ、あの事件」という反応だと思うし…。

普段のロハス・メディカルさんでのブログ記事と、同じ調子なので、本にまとまると、時系列不明、議題不明、誰がどういう役回りなのかが不明…と、ドキュメントとして読みにくいのが、弱点でしょうか。

もう少し、工夫があれば…。

たとえば、推理小説でよくある、『登場人物紹介』とか『人物相関図』。

各事例における複雑な関係を、まず視覚的にわかりやすくしてから解説していれば、だいぶ違った印象になったと思います。

  ☆

話の中には、中医協を傍聴している記者さんたちの話が結構出てきます。こっちは、正真正銘、議事録を読んでも絶対わからない部分。

朝早くからコミケの入場待ちのように並んで、

整理券もらって喜んで、

聞いても良く分からない会議を聞いて、

帰社してから現地で配布された資料を見て、

ほぼ厚労省の資料をまる写しして

なんとなく記事にする…のが、仕事!といわれても…。

正直、インターネット中継があれば、いらない子…。

厚労省職員に対してキャーキャー言ってる脳味噌アイスクリームの話もでてきますし、あらかじめ会議中座を予告されたうえで「早く立ち上げれ」とカメラ撮りを待ち構える話も出てきますが…。

ほんと、いらない…。

あとがきによれば、「メディアが変わらなければいけない」「権力の嘘をきちんと伝える必要がある」ということですが、

とりあえず、

中医協の議事録が、委員の発言そのままの形で厚労省ホームページに掲載されれば

嘘が見破れないようなメディアはいらないということでOK?

  ☆

あとがきで気になったのは、

私は、この本を読んでくださった一人でも多くの方が中医協の傍聴に来てほしいと願う」という部分。

それは、傍聴の整理券配布待ちの行列に付き合えってこと?

議事を聞いてほしいと?

でも、傍聴席は、埋まるんですよね、現状でも。

今詰めかけている記者全員を排除しないと、行っても、あいてる席、ないですよね?

中医協を傍聴しようとする御用記者たちの様子を見に来てほしい」という訴えなら、なんとなくわかるのですが…。

傍聴のしすぎで、「傍聴ありき」でないと情報公開ができないという考えに至っていないか、心配です。

  ☆

情報公開っていっても、とりあえずは、

1.「資料の公開を早くする」

2.「会議の様子をインターネット中継する」

3.「議事録の改ざんをしない」

という三点さえ実現すればいいってことなんですが。

4.「会議中の審議会の委員の方へ、ツイッターで、励ましの手紙を送ろう」

というのも実現してくださると、政策ブレーンからの指示が飛ぶ分、より集合知的なディベートができるかもしれませんね。

  ☆

以上、へっぽこ感想でした。

とりあえず、中医協を含む、各種審議会の委員は、全員、買うことをお勧めします。

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ほのぼの。大正時代の婦人薬剤師職業案内。

国会図書館のホームページ上にある「電子図書館」には、いろいろなお宝が眠っています。

明治・大正期の書籍などは、読んでいて、ほのぼのするものや、未来予言?というものも、ありまして。

薬剤師関連で、ひとつ紹介します。

  ☆

『現代婦人職業案内』 
  大正十五年三月刊行。主婦の友社 より。

婦人薬剤師

婦人薬剤師は全国にわずか百余名に過ぎませぬが、親切、丁寧、緻密を要する薬剤師は、よく婦人の特性にかなっているものですから、婦人薬剤師の需要はますます多くなる傾向であり、将来婦人職業として有望な一つであります。また化粧品店や、薬品店を開いて薬局を持つことも有望です。

【収入】

病院や製薬会社、衛生試験場に勤務して初任給50円内外、住み込み30円くらい。また開業して薬局を持ち、売薬、化粧品等を置くようになれば、場所によって収入は一定しませんが、純益月百五十円くらいはとれます。

【資格】

薬剤師試験に合格した者。この薬剤師試験は年二回くらい行われ、修業四年以上の高女卒業者、またはこれと同等以上の学力があり、修業年限三年以上の薬学校を卒業した者を、受験資格者としてあります。受験資格を得べき主なる学校は、左の諸校であります。

 私立 東京女子薬学校(東京)

 私立 帝国女子薬学専門学校(大阪)

 私立 静岡女子薬学校(静岡

  ☆

という、職業紹介がありました。

当時は、薬剤師試験の受験資格が、今とはだいぶ違ったようです。

しかも、全国に百余名。

現在、平成の世で、10万人以上は婦人薬剤師がおりますれば、百年たたずに1000倍以上になるという、まさしく「将来婦人職業として有望なひとつ」でございます。ある意味、予知が当たったということで。

受験資格を得ることができる主な学校として挙げられているのは、三つ。そのうち、静岡女子薬学校といえば、今の静岡県立大学薬学部ですね。当時は私立。岩崎照吉さんが設立したとのこと。四年以上の高女卒(高等女学校の修業年限は、何回か変わってます。このころは五年かな?)なら薬学校を出なくても受験資格があったようです。

この本、職業案内ということで、【収入】へのこだわりがあるようです。

婦人薬剤師の収入は、当時、50円くらい。

この本の巻末にある「職業婦人の収入と生計」にある東京市社会局の調査(n=882)によれば、職業婦人には月収30円以下の層が多く、月収40円以下だと他の収入がないと暮して行けず、独立して生計を立てるためには最低でも70円の収入が必要だという…どこかで聞いたような話が書いてありました。

とはいえ、教師(60円)、タイピスト(45円)、看護婦(40円)は、自活できますよー、という話も。当時は外務省とか銀行とか、タイピストさんのニーズがとても高かったようです。

婦人には極めて相応しい職業です」と紹介されているのは、歯科医師さん。現在、極めて相応しいはずなのに、あまり見かけませんが…。

なお、求人者が多いけれど求職者が少ないのは女中さん(15円)とのこと。メイドさん需要がものすごく高いのに、みんななりたがらない…今でいえば、介護職求人がものすごくあるのに、みんななりたがらない、ということですね。百年経とうが、人間はあまり変わらない、…のかと思ったら、

「職業婦人の覚悟」という項目には、

腰掛け的に、お小遣い取り主義にといった生ぬるい考えを持ってやったら失敗に終わる
とか
その職業と苦しみを共にするだけの覚悟がなければなりません
とか
青年や妻子持ちからの誘惑に負けてはならない
といった項目が続き、

最終的に「婦人の天職は良き妻」という、この本の趣旨的にいいのかなぁという結論が下されています。

まあ、わざわざ書いてあるっていうことは、当時も、カタイ考えで働いていた職業婦人が少数派だったことを物語っていそうですが。

  ☆

この本、至れり尽くせりと言うか、就職面談必勝法もついています。

その中の、採用者側の希望しない人材ポイントは、これ。

1.職業に十分の理解なきこと

2.字の下手なこと

3.少なく働いて多くを得ようとすること

4.後始末をよくすることが少ないこと

5.白粉をたくさんつけたがること

…って、今でも通用しますね、たぶん。

インターネット環境を持っているシューカツさんは、下手に就職必勝ガイドを買うより、この90年くらい前の本を読んだほうが、ためになるかもしれませんよー。

※10/28 なんかいろいろうっかりしていた部分を直しました。

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第5回審査支払機関の在り方に関する検討会議事録:ノブサンがんばる

久々に、ノブさんネタです。

審査支払機関の在り方に関する検討会」という地味な審議会が続いているのですが…。

  ☆

○高田委員
 滝口先生にお伺いしたいですけれども、先ほど御説明いただきました、調剤の直接審査「レセネット」の方なんですけれども、私どもは保険者としても非常に優れた仕組みだと考えております。でも、スタートされてまだ期間が短いということで、全体の普及には少しかかるのかなと思うのですけれども、最後のところにありましたように、医療機関と保険者という当事者同士が納得と合意を得ると。これはやっぱり本来の在り方だと思うのですが、そういったところでもう少し普及させるに当たって何か困っているような点があれば、ちょっと御教示いただきたいなと思います。

○滝口ゲストスピーカー
 始めてまだ1年半でございますので、さまざまに解決しなければいかん問題がたくさんございますが、1つは、行政側の対応をもう少しフレキシブルにやっていただければと。例えば、今、直接審査を始めようという健保組合については、年2回の組合会でしかこの決定ができない。しかも、1薬局が増えるたびにこの組合会の決議を経なければいかんと。しかも、そのときの手続として、一からすべての書類を整え直して厚生局に提出をしなければいかんということになりますと、これだけでその書類を整えて申請をするためには膨大な手間がかかります。これはもっと速やかに。直接審査を開始するということを決めるのは確かに組合会として重要な意思決定かもしれませんが、一旦直接審査をやってみようということを決定された以上、その意気に感じて参加をする薬局は、理事長の専決等でただそのリストに加えるというだけで十分だろうと考えておりまして、このあたりの対応は非常に重要だろうと思います。
 あと、今お話はなかったのですが、今私どもは調剤薬局だけの拡大しかできておりませんが、これは、勿論、医科レセプトについても、当事者間の納得は非常に重要だと思いますが、医科レセプトの場合は、医師の裁量権にかかるところが多々ございますので、それに対して、調剤レセプトに関しては、事実上、処方せんに対する決定権・変更権が薬剤師にはございませんので、これは比較的合意を得やすいという事実もございます。調剤レセプトについての数を拡大をした上で、このあたりの議論をもう一度俎上に上らせることができればというふうには考えております。

○高田委員
 ありがとうございました。
 最初に、レセネットに参加する場合に、最初に組合会の決定というのはよくわかりますが、1薬局が増えたときに必ずまた組合会でやるというところと、申請方法につきましては、是非、行政の方もフレキシブルな対応をいただければ、私どものような地方のところでも参加できるのではないかと思いますので、よろしく御検討をお願いしたいです。

○山本委員
 この場で珍しく調剤が話題になっておりますので、一言議論に参加をしたいのでありますが、2点ほどございまして。今の滝口先生のお話の中で、医科の方は裁量権があるが、薬剤師はないという御指摘でありますが、それはいささか誤解が生じているようでありまして。先生は医師でいらっしゃるからでありましょうけれども、少なくとも処方せんに対する異議を発する権利はございますので、ただ言われたままに調剤をしているのであれば、薬剤師である必要はないと理解しておりますから、ただいまの御発言につきましては、ちょっと理解を改めていただきたいのは、公の場ですので、薬剤師そのものの問題にかかわりますので、1点そこだけは訂正方をお願いしたいと思うんですが。
 なお、それでも、確かに医師の裁量権の方が強いというのはよく理解できますが、薬剤師側には医療が発生する場がございませんので、発生した結果が処方せんになるわけでして。そもそも発生した側の者だけが直接請求されて、発生源の方が直接請求されてない状態で、その中でものが整理されるかというと、片方だけ、つまり、我々からすれば弱い方だけが叩かれているという感じがしますので、是非、今、高田先生が言われましたけれども、少なくとも両方が揃った状況になるようなことを、うまくできる方法をお考えいただいて、医科の方にももし直接請求が本当に必要ならば、そういうことも是非進めていただきたいと思います。
 その一方で、先ほどのプレゼンテーションを拝見しまして、確かに非常にうまく機能しているという気がいたしますけれども、今、保険者によっては、地域でかなり力関係が多分出てくるところがあるのではないか。そうしたところでは、どちらにしても否応なしにということになってしまわないような仕組みを考えてネットで組んでいただきませんと、そもそも本来的なオンライン請求をするという趣旨がどこかへ消えてしまいますので、そのあたりもこのシステムの是非ではなしに、直接請求をしたいと思う側、あるいは直接請求をしようと思う側の中で、そうしたずれがないようなことを是非お願いをしたいと思います。
 もう一点、新原先生のお話の中で、もし私の誤解が少しあったらと思ってお聞きするのですけれども。調剤レセの話で、1,500点以下のお話が出てまいりましたけれども、お話を伺った範囲では、調剤の方は何もなくて、そう通ってしまうという無法地帯のように聞こえるのですが、そういった御趣旨なのでしょうか。

○森田座長
 それでは、新原さんに先にお答えいただけますか。

○新原ゲストスピーカー
 現実に歯科の再審査の調剤の査定状況を見ますと、歯科では調剤レセでほとんど査定が出ていない。これは現実の数字で出ておりますので
 また、歯科の調剤レセで1,500点(15,000円)を超えるレセプトなんて、病院でない限りは、大きな病気でない限りはほとんどないのですね。ですから、そういう面でお話をしたわけです。

○山本委員
 わかりました。
 そうすると、再三こちらの方で申し上げていますが、先生は多分支払基金のお立場ですから、国保であれば、調剤報酬明細書はすべて目を通っていきますので、歯科であれ医科であれ、それは薬剤師なり何なりの審査の目を通るわけですけれども、そもそも支払基金は目を通すところがない。その中で1,500点以下の請求権があるかないかという問題と、具体的に審査する者がいないということでは、多少意味が違っておりましょうし。この中で、事務共助の形で事務の方々が審査をされていることに御議論を呈されていますので、そういった意味では、調剤報酬につきましても、ただいまの御指摘が仮に正しいとすれば、それを防ぐのは、むしろ支払基金に薬剤師を置くことがまず前提であって、そのことが問題なのではないかと私は理解するのですが、いかがでしょうか。

○新原ゲストスピーカー
 実際のレセで、保険者さんで再審査をしまして、実際のレセプトの入ってくる内容のコメントに貼りつけられているのですね。「1,500点以下のものは提出するな」と。そのまま突っ返されてしまっているんですよ。それはもともとそういう通知があるからだというのが私の話です。

○山本委員
 そこは理解いたします。したがって、それは直すべきだと思いますが。そもそも見るべき者がいない状態で返される。一次審査はどうなっているのかという意味では、当然手前ですくえるものがすくわれていないということになりますと、そのことは抜きにして、ただ返るぞというのだけが問題になるのは、薬剤師というか、調剤を担当する者としてはいささか納得しかねる部分がありますので、それも含めて御議論いただければと思います。

○滝口ゲストスピーカー
 先ほど裁量権がないと申し上げたのは、レセプトが保険者に提出された段階で、その内容についての是非をめぐって、例えば処方せんが、薬の量とか種類とか適応とかといったものについて薬剤師が直接それを変更するとか、それについて薬が多いから調剤レセプトから査定するということはあり得ないという意味で申し上げたのであって、決して薬剤師の先生方に一切裁量権がないと申し上げたつもりはございませんので、このあたりは誤解のないように、お詫びをして、訂正をしておきたいと思います。
 あとは、医科レセプトとの突合につきましては、ある程度基金がその是非についての意見を言える状況を、これは厚生労働省がいろいろとお考えいただいてつくってくださった経緯があって、これをADRとしてもっと活用していく方向で、当然その発生源である医科レセプトとの突合による直接の審査も何とか道を開きたいというふうには考えております。

○森田座長
 よろしいですか。
 ほかにいかがでございますか。
 それでは、足利委員の代理の方。

○足利委員(代理:田中部長)
 山本委員の御発言についてでございますけれども、支払基金におきましても、調剤レセプトの審査につきましては、審査委員そのものではございませんけれども、かねての資料にも入れてございますが、調剤報酬専門役という薬剤師の方を今は全支部に配置しております。これは職員段階で審査事務を行う際に、まさに専門家である薬剤師の御意見も聞きながら審査事務を行った上で、その上で、医師である審査委員の御判断をいただいているという点は御理解をいただきたいと思います。

 (中略)

○山本委員
 先ほど、支払基金の田中さんがおっしゃった調剤報酬専門役の設置につきましては、それは確かに有り難いと思っています。しかし、それはあくまでも専門役であって審査ではございませんので。ここでの問題は、審査の社保と国保のバランスというか、一貫性を議論にしているので、そのあたりは一歩前進だとは思いますけれども、それだけで終わっているのではない、その認識だけは是非持っていただきたいと思います。

○足利委員(代理:田中部長)
 一言だけ。この審査委員会における薬剤師の取扱いにつきましては、まだ制度的な部分がございますので、まさにこの場で関係者の皆様で御議論いただきたいというふうに考えております。

  ☆

ノブさんは、

第一回目から

ずーーーーーーっと、

「審査会の審査員として薬剤師を入れてね」

とだけ、

言い続けているわけです。

でも、他の委員からは、無視されるか、繰り返し、繰り返し、「専門役を入れてるんだから、ええやん」とだけ言われて、議論は進まないわけです。

あらら。

  ☆

議論自体も、

「社保と国保で審査基準が違う」「そんなことないもんっ」「あるもんっ」「ないもんっ」

「県が変わると審査基準が違う」「そんなことないもんっ」「あるもんっ」「ないもんっ」

というレベルのやりとりが、ずーっと続いています。

  ☆

ここにきて、「審査支払機関の在り方」という話から、

【「レセネット」で薬科も医科も直接審査にしちゃえば、審査機関いらなくね?】という話になってきているよーな、いないよーな…。

そのなかで、ノブさんは、どういう立場をとるのかなー、と思って読んでいくと、

『薬科だけでなく、医科も、同時期に直接請求開始で、いいじゃん』という意味だと思える男らしい(あるいは、「ボクだけジェットコースター乗るの嫌だーっ」という、ヘタレな)発言。

次回からバトル展開でしょうか。

ちょっとワクワクしてきました。

  ☆

10/28追記 第七回の資料にて、永田タイゾー先生がゲストスピーカーとして呼ばれていました♪ これは朗報、かも。

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第5回チーム医療看護WG資料:日薬は会員に訊くのかな?

第5回チーム医療推進のための看護業務検討ワーキンググループの資料が公表されました。いや、これ、もう、終わってる会議ですが。

その中で、「なんでそっちの会議で、こんなアンケートをとるんだよ。わけわかんない」という資料が紛れ込んでいましたので、おおざっぱ、かつ、いいかげんに、確認してみます。

宛先は、

社団法人 日本薬剤師会
社団法人 日本病院薬剤師会
社団法人 日本理学療法士協会
社団法人 日本作業療法士協会
一般社団法人 日本言語聴覚士協会
社団法人 日本栄養士会
社団法人 日本臨床工学技士会
社団法人 日本放射線技師会
社団法人 日本臨床衛生検査技師会

という、いわゆる「関係団体」。

そのあたりからの代表者が、チーム医療推進方策検討ワーキンググループっていう別会議にそろっているのに、こっちの会議だけで話を進めるようです。

案内は、こんなかんじ。

  ☆

(別記)関係団体の長 殿

厚生労働省チーム医療推進のための看護業務検討ワーキンググループ事務局

看護業務実態調査に関するアンケート調査の実施について(依頼)

現在、厚生労働省では、「チーム医療の推進について」(平成22 年3 月19 日 チーム医療の推進に関する検討会 取りまとめ)を受けて、本年5 月12 日に「チーム医療推進会議」を設置するとともに、同月26 日には同会議の下に「チーム医療推進のための看護業務検討ワーキンググループ」を設置し、チーム医療を推進するための看護業務の在り方等、同報告書において提言された具体的方策の実現に向けた検討を進めているところです。

今般、チーム医療推進会議において、チーム医療を推進するための看護業務の在り方について検討を行うに当たり、現在の看護業務の実態等に関する全国的な調査を実施することとされたことを受け、本年7月から9月にかけて、看護業務実態調査が実施されたところです。具体的には、現在、看護師が実施している業務の内容や、今後、看護師が実施することが可能と考えられる業務、特定看護師(仮称)制度が創設された場合に特定看護師(仮称)が実施することが可能と考えられる業務の内容について、臨床に従事する医師及び看護師に対して調査を実施しました。

本ワーキンググループとしては、看護業務実態調査の調査項目の中に看護師と看護師以外の医療関係職種との連携に関する項目が含まれていたことにかんがみ、今後、チーム医療を推進するための看護業務の在り方について検討を進めるに当たり、看護師とともにチーム医療に取り組む医療関係職種の職能団体の皆様から当該項目等に関する御意見等を伺う必要があると判断し、本アンケート調査を実施することとしました。

貴職におかれましては、別添(回答様式)に御記入の上、平成22 年11 月19 日(金)までに、厚生労働省医政局看護課看護サービス推進室あて提出いただきますようお願いします。なお、御回答いただいた内容は、本ワーキンググループ並びにチーム医療推進会議及びチーム医療推進方策検討ワーキンググループにおいて公表することがありますので御承知おきください。また、別紙として看護業務実態調査の結果概要を添付いたしますので、御参照ください。

  ☆

という、いつから「チーム医療推進のための看護業務検討ワーキンググループ」が本家の「チーム医療推進会議」よりも偉くなっちゃったの?的な内容。

調査票は、紙切れ一枚。

その狭い狭い回答欄に、どれだけの情報を詰め込めるのか。

まじめに訊く気があるのか、かなり疑わしい内容です。

  ☆

Q1 看護業務実態調査の結果(別紙p.1~4)で、今後、看護師が実施可能と回答があった業務・行為について、どのようにお考えですか。

  ☆

あのー・・・。

この質問考えた方、そうとう疲れているんじゃないですか? 大丈夫ですか?

「今後、看護師が実施可能と回答があった業務・行為」は、「全部」ですよ。

そう、「今後、実施可能」の回答欄に、「0%」という数字は、ひとつも存在していません。

その全体、および、一つ一つの項目について、コメントを求めているんですよね、きっと。

それで、回答枠が、推定4cm×14cmくらい(定規未使用)ですから、

203項目の【業務・行為】の、全体および個々の項目について、どのようにお考えですか。ただし、回答全体の文字数は、ツイッターと同じ文字数でお答えください』

という質問をぶつけられたのと同じです。

どうかしてるぜ!

回答の送り先のメールアドレスが書いてあるので、まさか、この小さな回答枠で答えてねというわけでもなさそうですが…。

日薬って、ほら、いつもの通り、無駄に紙媒体で意見を送るような組織だから、ろくな反論もせずに済ませそうなんですよね。

  ☆

Q2 看護業務実態調査の結果(別紙p.5)で、現在看護師が行っている業務・行為のうち、看護師以外の職種による実施が適当との回答があった業務・行為について、どのようにお考えですか。

  ☆

「看護師以外の職種による実施が適当との回答があった業務・行為」って、ほとんどありません。たった1ページに収まるようですし。

そうですね、看護師さんはやらないでください』とでも答えておけばいいとでも?

それとも、

いえいえ、それも看護師さんがやってください』と答えればいいんですかね?

または、

これしかないってことは、実態調査に回答した人たちって、チーム医療に対する認識がおかしい、極めて偏った考え方の人たちなんじゃないの?

くらい言わないとダメですかねー?

  ☆

Q3 チーム医療の推進の観点から、医師看護師と分担・連携することができる業務(今後実施が可能と考えられる業務を含む。)等について御記入ください。

  ☆

「ごめん、何言ってるのかわからない。」と回答しておけばいいと思いますが…。

要は、

 A.医師と分担できる業務
 B.医師と連携できる業務
 C.看護師と分担できる業務
 D.看護師と連携できる業務

の、四つについて、「何か」書け、と。

で、「何か」にあたることとして、

 『A~Dに該当する業務』を挙げなさい、と。

ところが、「分担」とか「連携」とか書いてあるのに、その定義がわからない。

なので、回答は「ごめん、何言ってるのかわからない。」だと…。違うのかな。

むりやり、無い知恵で解釈すると…えーと、えーと…

考えなきゃいけないのは…

『同じ時間同じ場所で活動している』という前提が、存在するのかどうか。

この前提が存在しているのなら、現場では「専門家の活用」原則が働いて、より専門性の高い側(看護師以外のコメディカル)だけが、業務を行います。つまり、専門性が低い側との間での「分担」はしません。

前提が存在しないとなると、「専門性の低い側しかいなかった場合に、専門性が高い側の業務を、【分担(代理で担当)】する」という意味になります。

「現場に医師or看護師ひとりだけしかいなかったら、どうする?」とか「現場に医師・看護師がいなかったら、どうする?」という出発点。

○『君たちコメディカルの職能のうちで、看護師が単独でやっていいことって何?』

○『医師の職能のうち、君たちが単独でやりたい医行為って何?』

ってことですかね。(自信がない)

×『看護師の職能のうちで、君たちがやりたいことって何?』

×『君たちの職能のうち、医師にやらせてもいい行為って何?(注:医師は例外事項等により、ほぼ全ての行為を単独で行えます)

とは、訊いていませんよね。(とても自信がない)

普通は、医師の医行為の一部を看護師が請け負うにあたって、看護師がおこなってきた補助行為の一部を他業種が請け負う、という、「ところてん方式」で、いいはずなんですが…。なんか、なんでも看護師さんがやればいいじゃん的な空気が漂っている気が…。

お嬢様「パパが注文したメインディッシュの焼き肉(医師の医行為)は当然食べるけどー、私のお皿に載ってる分(現状業務)は、みんなには絶対渡さないんだからっ。てゆーか、あんたのお小遣いで頼んだデザート(コメディカルの業務)も食べたいんだけどー。一口くらいいいよねー。あっ、うっかりして半分食べちゃいそう。てへっ」

執事「もー、お嬢様は欲張りさんですねー。腹八分目にしておかないと、おなか壊しちゃいますよー。」

この質問回答票を受け取った各団体が、一瞬で、看護WGの言う「チーム医療推進」が、チーム医療推進方策検討WGの言う「チーム医療推進」とは違うものなのだと、ようやく気づく…という点では、とても良い質問です。(あ、日薬は気付かないかも)

  ☆

以上、三つの質問をみてきましたが・・・。

こんな質問に答える意味があるのか疑問。でも、答えないことには始まらないので、じゃあ、その答を、どこから出すのかという話になると…

日薬って、こういうとき、会員には何にも言わずに済ませるんですよねー。

締め切りは11月19日。今すぐ担当委員会を招集、その後会員に周知して、「日薬執行部はこう思うけど、みんなはどうよ?」と尋ねれば、少しはいい知恵がでてきて、200ページくらいの報告書になるかもしれない…と楽観的に考えますが、実際は、どう対応するんでしょうねー。

看護WGに出席している委員のうち、看護師以外のコメディカルって、薬剤師だけだという点から考えると…アンケートが出る前に、「このアンケートは方策検討WGで引き取るから、団体に直接訊くのはやめろ」という展開に持ち込むのが、無難なんですが…。数の力で押し切られそうな予感…。

  ☆

この質問案、まさかそのまま会議を通過するとは思えませんが、【人生には三つの坂がある。上り坂、下り坂、まさか。】というジュンイチロウさまの言葉がありますので、嫌な予感しかしません。せっかくなので、スターウォーズの登場人物になりきって、呟いてみましょう。

I have a bad feeling about this.

...indeed.

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第1回チーム医療推進方策検討ワーキンググループ議事録

第1回チーム医療推進方策検討ワーキンググループ議事録】を、やや短くまとめてみる遊びです。

ものすごーく人数が多いワーキンググループなので、各委員が一言ずつ何かしゃべって、会議が終わる…という、ナースのワーキンググループとはかなり趣の異なる会合です。

厚労省側も、これからヒアリングですよー、と、のんびり構えていますから、正直やる気がないのかも知れません。

とりあえず、ながーい会合を、ざっくり短くまとめますが、たぶん30%くらいにまとめても長いです(泣)。

  ☆

【委員紹介】
市川  幾恵  昭和大学統括看護部長
遠藤  康弘  埼玉県済生会栗橋病院 院長
小川  克巳  熊本総合医療リハビリテーション学院 
小沼  利光  東京都済生会向島病院 医療技術部長
川越   厚  クリニック川越 院長
川島 由起子  聖マリアンナ医科大学病院栄養部長
栗原  正紀  長崎リハビリテーション病院 理事長
鈴木  紀之  筑波メディカルセンター病院 法人事務局次長・副院長
髙本  眞一  三井記念病院 院長
田口  良子    神奈川県三崎保健福祉事務所保健福祉課長
玉城  嘉和  医療法人社団ピーエムエー理事長
近森   正幸  近森病院院長
土屋  文人  国際医療福祉大学附属病院 薬剤統括部長
徳田  貞久  医療法人禎心会 理事長
中村  春基  兵庫県立総合リハビリテーションセンターリハビリテーション中央病院 リハビリ療法部長
原口  信次  東海大学医学部付属病院 診療技術部長
堀内  成子  聖路加産科クリニック副所長
松阪    淳   国家公務員共済組合連合会 枚方公済病院 臨床工学科
三上  裕司  総合病院東香里病院理事長
向井  美惠 昭和大学口腔ケアセンター長
森田  秋子  初台リハビリテーション病院 ST部門チーフ
山口   徹  虎の門病院 院長

【オブザーバー】
岡本 征仁  札幌市消防局警防部救急課長
柏木 一恵  財団法人浅香山病院 社会復帰部長
須貝 和則  東埼玉総合病院医事課長
津川 律子  日本大学文理学部心理学科教授
取出 涼子  初台リハビリテーション病院 教育研修局 SW部門チーフ
畠山 仁美  須坂市社会福祉協議会 事務局次長

【欠席】
総合病院東香里病院理事長の三上裕司委員。
財団法人浅香山病院社会復帰部長の柏木一恵委員。

  ☆

○事務局(石井補佐)
 チーム医療の推進は、えてして医者が忙しいからというような話でとらえられがちですけれども、この報告書では「医療・生活の質の向上、医療従事者の負担軽減、医療安全の向上」という効果があるとしている。

チーム医療を推進するためには、
「各医療スタッフの専門性の向上」、
「各医療スタッフの役割の拡大」、
「医療スタッフ間の連携・補完の推進」
など、さまざまな取組みを進める必要がある。

看護師の場合、
【自律的に判断できる機会の拡大】、
【看護師の実施可能な行為の拡大】、
【行為拡大のための新たな枠組み】

看護師以外の医療スタッフ等の場合、
【薬剤師、現行制度の下で実施可能な業務の明確化】
【助産師とかリハビリ関係職種、管理栄養士等、業務範囲を明示】
【処理能力の高い事務職員、医療クラーク、導入の促進に向けた取組みを推進】
【介護職員、一定の医行為の実施方策を別途早急に検討】

医療スタッフ間の連携の推進のためには、
【チーム医療を推進する医療機関を認定する仕組み】
【認定の主体、公正・中立的な第三者機関が必要 】
【目的・情報を共有した上で、医師等による包括的指示を活用】

医師以外の医療スタッフが実施することができる業務は、
【薬剤師】
 薬剤選択等に関する積極的な処方提案、
 薬物療法を受けている患者への薬学的管理の実施、
 薬物の血中濃度や副作用のモニタリングに関する薬剤の変更提案
【リハビリテーションの関係職種、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士】
 喀痰等の吸引
 日常生活活動におけるADL訓練等
【管理栄養士】
 医師の包括的な指導の下、一般食の内容・形態の決定
 特別治療食の内容・形態の提案
 経腸栄養剤の種類の選択・変更の提案
【臨床工学技士】
 生命維持管理装置の操作関連の喀痰等の吸引
 生命維持管理装置の管理に伴う動脈留置カテーテルからの採血
【診療放射線技師】
 画像診断における読影の補助
 放射線検査等に関する説明・相談
【診療情報管理士等、医療クラーク等】
 事務職員の積極的な活用

最終的なWGの検討課題は、
『チーム医療の取組みの指針となるガイドラインの策定』
『ガイドラインを活用したチーム医療の普及・推進のための方策』
『各医療スタッフの業務範囲・役割のさらなる見直しを適時検討するための仕組み』
『チーム医療の推進に係るそのほかの議題』

  ☆

○山口座長 人数の多いWGで、短期間にまとめるのは難しいが、来年度、幾つかをモデル事業でやりたい意向もあるようなので、まとまる範囲内でまとめる。

○近森委員 専門職を中心にして、病棟配属にして、医療の標準化を行い、
電子カルテによる情報の共有を行い、権限の移譲をすることだ。

○向井委員 歯科衛生士。口腔医療領域、摂食嚥下領域、口腔ケア領域の活用を考えて。

○栗原委員 急性期と回復期で、チームの概要も運営も随分違う。この認識を共有しないと、議論は急性期だけになる。地域医療をトータルで考え、各ステージのチームを一度整理すること。また、医科歯科の連携をガイドラインに組み込むこと。

○川越委員 最終的には、高品質のケアを提供ためにどうするか。「総合性」基準の統一。「即効性」医者が診察し指示を与えてから動く流れの再考。「効率性」より有効にサービスを提供できるか。「チーム医療を推進する医療機関の認定の在り方」が大事。

○徳田委員 2年に1度、病院の在り方に関する報告書を出している。地域格差の問題での実態の大きな違いの最大のポイントは、看護師さんの業務の在り方。都市部と地方の格差がある中で新たなライセンスができたときに、地方でこそ、看護師さんが少ないところでこそ、例えば縫合をさせたいというようなことが現実にある。特定看護師さんしかできないと、これはとんでもないことが起きる。看護職以外の調査をしてほしい。

○川島委員 職場の現状の意見をもう少し聞いて、現状に即した将来的なことも含めたチームを考えよう。

○田口委員 院内では高い専門性を前提に、目的と情報を共有して、業務を分担し互いに連携・補完し合って、患者の状況に的確に対応した医療を提供することを目指した形のチーム医療というものを目指していた。それぞれの職種は、みんな自分が主役という意識を持つ。主役意識がなければ指示命令系統の形になって、いい役割発揮ができない。行政を含めるのが非常に大事。
 相談部門は非常に重要。医療機関の中に必ずそういう部署を確保することが必要。

○??本委員 医師法は医師にだけ全部権限を与えた。ナースは医師の指示の下でしか動けないようなシステム。これは崩壊しつつある。はっきり言いますと、医師はそんなに能力はない。行政もチーム。患者もチーム。

○松阪委員 チーム医療の現場の本当の最先端で活動しやすいものは臨床工学技士。在宅医療、透析、人工呼吸器。

○堀内委員 準備、教育、実践。助産師の行為範囲を広げてほしい。今まで看護師・助産師も責任を取ってこない状態にいた。すぐ隣にいる医師に聞くということをもって自分の責任をある意味逃げてきたというような場面が多くある。最後まで自分のケア・診断に責任を持てるようなシステムをつくることで、看護職の能力が拡大する。一部の包括指示、出血時の対応や抗生剤の処方等も是非、包括指示でできるようにしてほしい。裂傷の縫合等は独立してできるシステムにしてほしい。

○原口委員 “やって良い”となれば、教育・研修が当然、事業として取り組まれ、必然的に医療の質が上がっていく。法的な意味合いで。自分の部下を刑事罰にさせてはいけない。

○中村委員 特定看護師ありきではなくて…、ガイドラインを基本として特定看護師の業務の在り方、他職の在り方を検討する。国の責任で早急に各職種の調査を特定看護師と同じような内容で実施してほしい。作業療法士は精神科も対象。精神科領域と認知症のチーム医療の在り方を調査に加えてほしい。

○土屋委員 「薬の専門家」の使い方を議論してほしい。ガイドラインは将来像も含めてほしい。

○鈴木委員 事務がチーム医療に欠かせない。組織の中で事務の活躍している病院は総じて元気がいい。我々の病院経営マネージメントは他の産業や企業に比べると周回遅れ

○市川委員 少し分が悪い、看護職の市川でございます。安全で成果が上がるサービスの業務拡大が重要。ガイドラインが実際にできて、将来につながる。医師の包括的指示がキーワード。

○森田委員 言語聴覚士、一万数千人。20代が圧倒的に多い。現状の中で役割を決めてしまわれては困る。将来像を見据えてほしい。

○小沼委員 臨床検査技師。医師の手足論という形で解釈しつつ、業務を拡大解釈しながら、かといって医師法に触れない範囲で業務を遂行。生理検査業務では新しい高度医療の機器を扱う上で非常に困惑している。

○小川委員 理学療法士。リハビリテーションはチーム医療である。それぞれの専門性を尊重しながらやってきた。何の問題もなかった。なぜ、今、チーム医療がクローズアップされたのか。非常に違和感、不思議。上下関係は指揮であり、組織。専門性の必然を否定する考え方は非常に残念だ。包括的指示は、医師と看護師の間にだけ存在するものではない。少なくともリハビリテーションは、チームの中では現実的な問題は起きていない。包括的なという言葉を最大限利用してほしい。

○遠藤委員 特に言うことはない。従来のパターナリズム、父権主義の医師がまだいるので、チーム医療の促進では障害になっている。私自身、研修医のときに、前は国家試験の合格発表が遅れたものですから、そのときにいろんな部門、厨房に行って料理をつくったり、看護師の体位交換とか、夜勤をやったりとか、薬剤師のところへ行って処方のあれを、調剤をやったりとか、いろんなことをやらせてもらいました。それで院長になって6年なんですけれども、ちょうど6年前に院長になるときにやはり同じような体験をさせてもらって、そういう職員の視点に立つこと、そういう視点を持つことが大事だなと感じて、そういうことを自ら実践しているわけなんですが、やはり何といってもそういう視点を持つ医師を育てることが大事だと思います。

○玉城委員 なぜ、今、チーム医療なのかという皆さんの意見を聞いていまして、医師が非常に不足していて、過重労働で、なおかつ専門化し過ぎて、医療事故も多くなってきて、医者がもう当てにならなくなってしまったので、看護師さんその他の専門職の人に優秀な人がたくさんいるから、どんどん権限移譲して医療事故を少なくしていく、医師の負担を少なくしていくという背景があるんだということをつくづくわかりました

○須貝委員 診療情報管理士。診療情報は電子化すればよくなるものでもありません。どのような情報が有用で、最低限必要となる情報管理がどういったものかにも注目してほしい。医師事務作業補助者に書類を書かせようとすれば、必要な情報が診療録にあれば、どんどんと効率的な活動が推進できるという実態もございます。一方、中には記録が非常に悪くて対応ができないこともあります。

○津川委員 臨床心理職。どの先生からもメンタルな問題はほとんど触れられなかったのは大変残念。

○取出委員 ソーシャルワーカー。「いろいろなチームがある」ことの整理がまだ日本では全然なされていない。
チームには3種類のスキームがあって、

 チームAは、臨床に本当に深く携わっている人たち。
 チームBは、サポートチーム、心や生活の周辺の、なくても医療は一応展開できるが、ないと質が落ちるかもしれないチーム。
 チームCは、その周り。行政やNPOや市民の人。

それぞれがどの立場でチームのことを語っているか整理されないまま議論を進めていくと非常にわかりにくくなる。
本当に純粋な医学・医療、治療だけをやる病院を選ぶドクターは、生活問題とかには踏み込んでいない病院だと評価されればいい。生活問題や患者さんの本当に心理のことまで踏み込んでやるのが医療だと考えてやっている病院は人員を配置し、その目標を達成しなければいけないという厳しい状況に自分たちを置かなければいけない。チーム医療の責任も議論してほしい。

○畠山委員 看護師、助産師、介護福祉士、ケアマネ。今は事務。チームとしては患者と家族を中心に置いてすべてのことを考えている。

○岡本委員 消防救急、救命士。救急救命士は包括的指示とか具体的指示は非常に明確。研修、指示体制、プロトコル。

○山口座長 これでガイドラインができるか心配。ガイドラインという言葉に違和感がある。医師にとってガイドラインは、エビデンスに基づく標準化。チーム医療について、ガイドラインができるほどのデータはもう既にあるのか。そうではない。これから何をやるかということがここのWGに託された大きな仕事。これまでやっていたことを総括してまとめて方向性を示すというのは違う。ガイドラインで、これから先のいろんな展開を縛ることがあってはいけない。

チーム医療、包括的指示の問題は、「法律と保険医療」。
例えば入院患者の栄養指導を管理栄養士がする。包括的指示があれば、例えば糖尿病の人にはこうすると、さっと出来る。ところが、実はそれがだめで、栄養食事指導料がちゃんと取れるためには、糖尿病の患者に1,800カロリーという指示だけではだめで、脂肪が何グラムというような更に細かい指示がないと、指導料が取れない。
それでは包括的指示とは何ぞや

  ☆

最初のうちは委員の意見をうまく仕切って消化してみた山口座長ですが、後半に行くに従って「ありがとうございました。次どうぞ」と言うだけの係になっていました。 あれれ、どうしたのかな…と思っていたら、最後にきて、ここまでの委員の発言をほぼ全部ひっくり返す、超攻撃的発言です。(と、筆者が思っているだけですが)

これまでやっていたことを総括してまとめて方向性を示すというのは違う

と、いうことは、

各委員が必死になって「ぼくらの職域がこれまでやってたことをガイドラインに取り入れてよ! おねがいおねがい!」という意見を述べていたのに対して、

『お前らの言ってることは、論点がずれている。未来を語れない者は、出直してこい』

と宣言したも同然。

同時に、「これまでやってきたことを総括してまとめて方向性を示す」ということを、そのまんま行った「看護師WG」に対する皮肉にもなっています。

かっこいいですねー。

オブラートに包みまくった表現でなければ、もっと素敵なのに。

  ☆

委員の意見の中で気になったのは、薬剤師委員の発言の内容の薄さではなく、こちら。

○遠藤委員 特に言うことはない。従来のパターナリズム、父権主義の医師がまだいるので、チーム医療の促進では障害になっている。私自身、研修医のときに、前は国家試験の合格発表が遅れたものですから、そのときにいろんな部門、厨房に行って料理をつくったり、看護師の体位交換とか、夜勤をやったりとか、薬剤師のところへ行って処方のあれを、調剤をやったりとか、いろんなことをやらせてもらいました。それで院長になって6年なんですけれども、ちょうど6年前に院長になるときにやはり同じような体験をさせてもらって、そういう職員の視点に立つこと、そういう視点を持つことが大事だなと感じて、そういうことを自ら実践しているわけなんですが、やはり何といってもそういう視点を持つ医師を育てることが大事だと思います。

・・・はい、そうですか。

これは、遠藤委員が、

『医師免許取得前に、調剤を行った』ということですね。

医師になる前に、調剤したという実体験を赤裸々に話したようですが…。

これ、今やってれば、違法だと思いますが、違いますかね?

  ☆

【参考】
 医師または歯科医師が処方箋を発行した場合の調剤行為は、薬剤師法第19条及び同法第23条で医師または歯科医師が自己の処方せんにより自ら調剤を行う他は、薬剤師が行わなければならない。

「薬剤師法」 第4章 業務
(調剤) 第一九条 薬剤師でない者は、販売又は授与の目的で調剤してはならない。ただし、医師若しくは歯科医師が次に掲げる場合において自己の処方せんにより自ら調剤するとき、または獣医師が自己の処方箋により自ら調剤するときは、この限りでない。

一、患者または現にその看護に当たっている者が特にその医師または歯科医師から薬剤の交付を受けることを希望する旨を申し出た場合
二、医師法(昭和23年法律第201号)第22条各号の場合、又は歯科医師法(昭和23年法律第202号)第21条各号の場合

(処方せんによる調剤) 第二十三条 薬剤師は医師、歯科医師または獣医師の処方せんによらなければ、販売または授与の目的で調剤してはならない。

2、薬剤師は、処方せんに記載された医薬品につき、その処方せんを交付した医師、歯科医師または獣医師の同意を得た場合を除くほか、これを変更して調剤してはならない。

第二十九条  第十九条の規定に違反した者(医師、歯科医師及び獣医師を除く。)は、三年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する
「医師法」 第2章 免許
第6条 免許は、医師国家試験に合格した者の申請により、医籍に登録することによつて行う。

  ☆

【議事録原文の引用】

○遠藤委員 各委員からいろんな意見が出ていますので、特に言うことはないんですけれども、私は前のチーム医療の検討会のときに医療クラークを推進した病院であるということでヒアリングに呼ばれて話したんですが、実はそのときの発言がきっかけでこの委員に選ばれたということを聞きました。
それは、チーム医療をうちの病院も掲げていますけれども、やはり非常に実践するというのは大変なことであります。これは皆さん、いろんな医療技術を持っている職員から多分感じているのではないかと思いますが、やはりこれは従来のパターナリズム、父権主義の医師の存在がまだいるので、なかなかチーム医療の促進では障害になっていることは確かである。
特に地方の病院の中ですと大変ではないかと思いますけれども、そういう中でチーム医療を進めるということで、私自身、研修医のときに、前は国家試験の合格発表が遅れたものですから、そのときにいろんな部門、厨房に行って料理をつくったり、看護師の体位交換とか、夜勤をやったりとか、薬剤師のところへ行って処方のあれを、調剤をやったりとか、いろんなことをやらせてもらいました。それで院長になって6年なんですけれども、ちょうど6年前に院長になるときにやはり同じような体験をさせてもらって、そういう職員の視点に立つこと、そういう視点を持つことが大事だなと感じて、そういうことを自ら実践しているわけなんですが、やはり何といってもそういう視点を持つ医師を育てることが大事だと思います。
 ただ、なかなか概念的にチーム医療は大事で、従来のパターナリズムから脱却しようといっても、そういうものがなかなかうまくいかないでしょうから、やはりこのガイドラインの中で、明らかに客観的に見て、チームでいろいろやって、役割分担して、連携しながらするのが優れているんだというような実例・実績、いろんなものを示しながらそれを訴えるということは非常に貴重ではないかと思います。
 あと、今日、委員の中からいろんなチーム、チーム医療といってもいろんなチームがあるので、中には地域連携と言った方が適当な名前かもしれませんし、いろんな疾患での連携と言った方が適当かもしれないんですが、ただ、この報告書の中身を見ますと、そういう地域連携、地域横断的な取組みとして病院・診療所の在り方とか、在宅・介護の在り方とか、これも含まれていると私は思っていますので、いろんなチームではこういうやり方が非常にふさわしいということをやはりこのWGでいろいろ提案できたらいいのではないかと感じております。

  ☆

遠藤委員の発言が冗談であることを祈ります。(注:仮に冗談でなかったとしても、懲役五年未満の違法行為は三年で時効ですから、たぶん、もう時効です。)

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日薬雑誌10月号ななめ読み。

日薬雑誌10月号。学会その他で忘れてました。

  ☆

「視点」は日本医療薬学会の安原会頭。

個別化と標準化の時代を駆ける』という勇ましいタイトルです。

個別化の例として挙げられているのは

 「遺伝情報・バイオマーカー」から「トランスポーター、薬物代謝酵素」まで。

標準化の例として挙げられているのは

 「がん医療の均展化」

 「保険薬局の機能」

 「処方オーダリング」

 「処方せん記載方法の変更」

 「ICH」

 「認定薬剤師・専門薬剤師」

うわー、標準化の例が、ものすごく多いなー(棒読み)

「医療の個別化と標準化は、薬剤師の個別化と標準化を問うているのである

という締めはカッコイイのですが、

全体としては、

『認定・専門薬剤師こそが、個別化・標準化を高いレベルで理想形にしたものです。彼ら彼女らを養成している日本医療薬学会って素敵でしょ♪』

…という話に読めてしまった自分の脳味噌。変な翻訳機がくっついているようです。

  ☆

日薬情報219は、『高齢者医療制度改革会議の動き』。

このブログでも、だいぶ議事録を読んできた、あれです。

施行までの流れと、後期高齢者医療制度の問題点と前政権の対応(ゲームソフトのパッチ的なモノ)を示しつつ、そのあたりについては評価しないまま、

高齢者医療制度改革会議の検討について、

検討内容の細かいところは全部省いて

「中間とりまとめが公表されました」と、

とりまとめの内容と法案が提出されるよという話を報告して、おしまい。

一応、「おわりに」として、ちょこっと書いてあるのが…

「前回の後期高齢者医療制度の検討の際に、日薬は、『後期高齢者における医薬品の適正使用と安全管理が十分に担保され、医療上必要な医薬品が確実に患者に提供できる診療報酬(調剤報酬)体系となるような制度設計が求められる。本質的には出来高払い方式であることが望ましく、経済的な視点のみによる医療費の適正化については強く反対する』と、そのときの政権に意見を出したよ」

ということに関係して、

「今回の新制度は、(出来高払い方式は継続されると思うが、)医療費適正化という観点から、今後も議論の動向に注意していかなければならないと思われます

という、ちょっぴり他人事な話。

医療費適正化 イコール 調剤報酬削減

という前提で話をしているようですね。

日薬の主張は、「制度と報酬体系には相関がある」ということだと思うのですが…。

ここのところが、何を言っているのかわからないです。

それがどんな制度設計であるのかが全く想像できないような制度設計をしてほしいという抽象的な意見を提出した」ことだけは、よくわかります。

職能団体からこういう意見を提出されちゃうとなると、厚労省のみなさんも、大変困ったでしょうね。どんな制度を作っても、インネンつけられそうだし。

なお、「詳しくは本誌平成19年4月号の日薬情報を参照されたい」ということなのですが、バックナンバーをwebで公開していないのに、それはないでしょ。中古流通もないし、絶版だし。

月刊シリウスで「論理少女」あたりを読んでいて、急に「詳しくは本誌二年半前の号を参照されたい」って書いてあったら、全米が泣きますよ。いや、全米は「X-MEN」でバックナンバー参照には慣れているから大丈夫かもしれませんが。

  ☆

会務ハイライト。

「第75回通常総会」について。

議事録が出るまでのつなぎとしてチェック。

新規かな?という項目は、ざっくり言うと以下の通り。

1.先発品間変更の要望に対し、「そのような方向となるように努力したい」

2.産業薬剤師を創設しようという要望に対し「努力したい」

日薬の言う努力は、のび太さん(日薬常務理事)が中医協でガツガツ資料を出して提案してくれないことにははじまりません。ほんとに努力するのかなぁ…。心配。

いままでの「努力する」答弁は、おおむね、10年かかってできるかどうか、程度の努力をして、次の総会で「あれはどうなりましたか」と訊かれて「少しずつ進んでおります」と答えるものの、実は会議の議題にしたことが一度もないので全く進んでいなかった…という展開が多かったと思うのですが…。

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第10回高齢者医療制度改革会議議事録を「インシテミル」遊び

※今回のネタは、「インシテミル」原作オマージュです。実際の議事録とはだいぶ違いますので、あくまでもフィクションとしてお楽しみください。

  ☆

1回の参加で二万円以上。高額のバイト代につられて「社会実験」に参加する十数名。

暗鬼館(別名:中央合同庁舎5号館 厚生労働省内省議室)と呼ばれる閉鎖した場所に集まった男女。

仕事の内容は、24時間365日、国民に監視されながら7回以上の会議をするというもの

しかし、詳細は違った。

それは、「何も起きずに民主党政権が終了する」か、「完璧な高齢者医療制度を1つだけつくる」まで帰れない、という異常なものだったのだ!

【出演】

阿部委員、池上委員、岩見委員、岩村委員(座長)、
岡崎委員、小島委員、鎌田委員、小林委員、近藤委員、
齊藤委員、齊藤理事(見坊委員代理)、白川委員、
堂本委員、 樋口委員、藤原委員、三上委員、
愛知県健康福祉部医療制度改革監(神田委員代理)、
横尾委員

  ☆

DAY-10

○声(今回の社会実験、第二ステージの主催者)
「皆さん、こんにちは。このたび社会実験の主催者という話を聞きまして、私自身は果たして務まるかどうかと思いましたけれども、上の方からしっかりやってくれということでありましたので、私も皆さんに御協力をいただきながら進めてまいります。
 この間のおまとめでは、年齢的な区分はしなくて、国保か被用者保険に入れるような制度で、そして、財政的な運営も広域的な都道府県単位でやってもらうような仕組みでおまとめいただいたということの報告も受けております。
 私も1年間、副大臣として務めてまいりましたけれども、専ら労働あるいは児童福祉でやっておりましたので、こちらの方の問題などについては詳しいわけではございませんので、しっかり勉強もしながら皆さん方にいろいろと教えていただいて、しっかりやっていきたいと思っております(退場)」

○阿部委員
「主催者めっ! 逃げやがったか! ここから出られたら、ゼッタイ○○してやるっ! …まあいい。全年齢の都道府県単位化は期限を定めて移行すべきだ。この案は複雑でわかりにくい。第一段階は今の制度と変わらん。移行年度を二年後か四年後にしろ。賦課方式は三択とか四択だろ。保険料は応能負担で全世代同一にしろ。そういう要求で、いいなっ」

○横尾委員
「そうだよ、どこがかわるの? あとでちゃんと説明してよねっ! まさか・・・すべてシナリオどおり? そうなんでしょ!」

○森愛知県健康福祉部医療制度改革監(神田委員代理)
「おい…ニュースで、来年の通常国会に提案する法案、全年齢で都道府県単位化する時期を明示する方針って言ってたぜ。国保の議論してねーだろ。データもない。どういうことだよ。あと、当然、国保の保険料は引き上げるんだよな? なにかおかしくないか? 俺たち、一生ここを出られないんじゃないのかっ?」

○藤原委員
「あわてるな。こういうときは、まず運営責任者(リーダー)を決めろ。都道府県だろ?」

○岡崎委員
「いや、都道府県は財政責任だけだ。非常に中途半端でわかりにくい制度(ルール)なんだよ。長く続けない方がいい。多分2年では無理だが…。それから、基金での調整では先が見えてる。恐らく5年もたないぞ。限界だ」

○岩見委員
「…75歳…75…75! 75という数字がダメだ。最初からわかり切っているんだ! ひいいいっ!」

○小島委員
「あのさー、これ、現行制度とほとんど変わりないよ。200万人ぐらいは被用者保険に移るとしても、それ以外の1,200万人方は、基本的には今と変わらない。あとは70歳以上で切るか65歳以上で切るかで…」

○宮武委員
「現在の高齢者医療制度について、なぜこんな形の制度をつくったのかということを再考してみて。私、医療制度改革においては、白紙に絵をかくようなことはできないと思いますっ。東京駅を改造するときに、新幹線も在来線も全部とめてしまえば、それは理想の駅舎ができます。けれども、それができないから、運行も維持し、乗降客にも妨げにならないように部分的に改造・改修していくのが普通です。医療制度もまさにそう。いきなりすばらしい制度が出現するような幻想は、私は捨てた方がいいと思ってる。それから、高齢者医療制度は、75歳以上の方たちは、皆さん別扱いです。でも、安心した医療サービスを受けることができますよね。そう言えば、政治家も行政も説明がしやすかった。リスク構造調整に比べれば、非常にわかりやすく説明ができたの。なのに、裏目に出て、【別扱いは優遇】だとだれも思わずに、【冷遇された】と思った(ミスディレクションされた)わけです。そこで、この実験の主催者は、今回、もうやめますと、制度は廃止して年齢区分しない方式(ルール)をとりたいと。これは…私たちは、守るしかない。そういうゲームなんです、これは」

○樋口委員
「医療費がたくさんかさむ高齢者と若い人とを一緒にしてはおけないだろう。…だが! 年齢区分をしない国保なり医療保険なりというものが絶対にできないという理由を、私の周辺にいる75歳以上の普通のおばさん、おじさんにわかる説明をしてくれっ。47都道府県に医療保険の単位が編成し直されるという方向は、大山鳴動してネズミ一匹であろうと、大ネズミなんだよっ。それと、後期高齢者医療制度の保険料減免の特例措置! 少しオーバーに言えば、後期高齢者医療制度が一つも実施されていないからおさまっているんだ! 私のように後期高齢者医療制度廃止を訴えた1人はね、【あなた方が「廃止」などと言うものだから、廃止されたら我々の保険料負担が増えたではないか】と言われるんだよっ」

○齊藤全国老人クラブ連合会理事(見坊委員代理)
「…第一段階及び第二段階の二度にわたる上下動が2年なのか4年なのか8年なのか、これによって上下動に対する印象が変わってくる。時期の問題が明示されない中で、この部分だけがひとり歩きすると理解不能。軽減特例が、前の政権で過ぎた部分も…。そう、やりすぎたんだ…。既に恒久措置になっていると理解しているんだよ…高齢者は!」

○齊藤委員
「とにかくっ! 現役世代の保険制度と財政面できちんと区分してくれよっ。財政調整で現役世代の負担が大きくなるんだぜっ! 被用者保険の持続可能性や、なにより…若者の夢・希望が潰えるって、なんでわかんないんだよっ! 今回の提案を今すぐ容認することはできないっ! できるわけがないっ! なあ、そうだろっ?」

○三上委員
「いいかげん、財源構成「5対5」を変えない前提で話をするのがバカだって、皆さんの意見でよくわかっただろう。頭を冷やせ。「5対5」を「6対4」とか「7対3」とか、徐々に変えるんだ」

○白川委員
「結局…75歳以上だけを都道府県単位化するということの意味合いが、多分よく理解されないだろう。形も変わらない、負担構造も変わらない。何が改革か。消費税も含めた、税制改革も含めた安定財源を、民主党・政府が早く議論してはじめて、ここの議論はこの先に進む。そうでなければ…一歩も進められない」

○岩村座長
「あ、あのですね、少なくとも後期高齢者の制度はなくした上で、75歳以上の方の加入は国保と被用者保険に分けるけれども、ただ、ただですよ、財政面は、財政面だけは、75歳という区分は維持しますよ、ということについては、この会議の、そう、この会議の、中間とりまとめで、みなさんに、まとめていただいておりますのですよ。みなさんがお決めになったのですから、それを前提にして御議論いただきたいと存じます。あっ、いや、別に白川委員の先ほどのご発言に対してではなく、結構、皆様から、そういうお声が上がりましたので」

○白川委員
「ふん…。俺は、もともと、65歳以上を高齢者ということで財政は分けるべきだという主張だ。今回は75歳ということで切られている。おまえさんたちの言語で言うところの『いかがなものか』という意見を言ったんだよ」

○岩村座長
「いえ、そこはわかっております。わかっておりますけれども、一応、中間とりまとめが今回の第2ラウンドの出発点にはなりますので、その点は御理解を頂戴したいと…」

○小林委員
「この案…現役世代と高齢者の負担関係の明確化という観点からは、いい方法ですね。できるだけ導入したいものです。財政調整の具体的な方法は、財政試算の結果を見て、また意見を申し上げたいと思います」

○小島委員
「あの…先ほど岩村座長が、中間まとめのところでは、第一段階、財政運営については75歳以上でまとまった…ということを言った…けれども、正確には…、中間報告は75歳以上で確認されたということにはなっていない…」

○岩村座長
「いえいえっ、私が申し上げたのは、75歳というところでの財政区分ということ自体は、一応中間とりまとめでは確認されていますというお話であります。おっしゃるとおり、65歳からということで財政区分を切るかどうかということ自体は、中間とりまとめのところではこれから検討する、つまり第2ラウンドで検討しますと」

○岡崎委員
「1つ…気になっている部分があります。現在、市町村の過不足があっても、それは最終的に市町村が補てんせず、都道府県1本の広域連合の中で収支を合わせるという責任になっています。今回の案は、標準もしくは基準保険料を設定して、今、都道府県ごとにきちっと行っているものを、各市町村にもう一回おろして、それで市町村が集められなければ基金から借り入れをしてでも納めるということで、今の制度よりかなり後退している。各市町村で一般会計から繰入をしておったり、保険料を一般会計の税負担で下げておったり、いろいろなことがある。なにかひっかかるんだ。考え方を整理してくれ」

○横尾委員
「計算となると…電算処理、いわゆる「ICT」を使った処理が当然必要になります。それも、最後は結局国民がお金を払うことになります。この実験のようにね」

○近藤委員
「そこなんです。本日の論点から少し外れた視点ですので、ちょっと遠慮していました。私、資料を書くために勉強し直して、改めて驚いたのですけれども、医療保険制度はとても巨大で、今、国が税収で集めている額と同じぐらいの額が動いている規模。お金が集まれば、高齢者、後期高齢者がどんどん増えていくという日本社会の問題がすべて解決するわけではないですよね。私、数年後にまた大変な騒ぎになるだろうということが予見できるんです。今のままですと永遠に専門医は必要数に達しないということも」

○岩村座長
「はあ…。私個人としては、75歳以上でまず第一段階を考えるのが素晴らしいアイデアで、非常に現実的でございましょうかと。都道府県単位化移行も、期間を定めて一律にというのが合理的で…。いつからということについては、もう少し詰めた議論が必要なのでございますが…」

○岡本政務官
「話はきかせてもらいました。では、【解決】を行います
 まず、『政務三役のうちだれかが出席するべきではないか』という御指摘はごもっとも。『可能であれば大臣が』という御要望はごもっとも。今日は私が出席させていただいたことで御容赦いただきたい。Q.E.D。
 今回の社会実験では、皆様の高い見識や取組みから議論を重ねていただきました。民主党としてマニフェストに掲げている課題を一つひとつ、皆様方のお知恵をお借りしながら実現していくというのは、国民の皆様との約束であり、当然のことだと私自身も思っておりますけれども、その中でも、今回の後期高齢者医療制度を含む国保全般、また被用者保険も含めてでありますけれども、どのようにしていくかということは大きな課題になってこようかと思っています。
 国保を都道府県単位にする…厚生労働省においても長年の課題であったと承知していますけれども、聞いておりますと多くの議論があるなということを改めて感じた次第でありますし、今後とも市町村、また都道府県、それぞれ知事会等がありまして、そういったところの御議論も受けながら、この議論を集約していきたいと思っております。
 スケジュールが最初に決まっていて、本当に申しわけないところではありますけれども、年末のとりまとめに向けて、何とかそこで最終とりまとめができますように、私どもも事務方ともども鋭意努力をしていきたいと思いますけれども、今日御出席の委員の皆様方のなお一層の高い見識、またお知恵をお貸しいただけますように重ねてお願い申し上げるとともに、遅い時間にまで皆様方に御出席いただきましたこと、感謝申し上げまして最後の御挨拶といたしたいと思います。
 どうも本日はありがとうございました」

○三上委員
「ちょっと、それ【解決】してないしっ! 岩村座長、この会議、9月は1回だけですね。最初の議論の進め方に書いてある、今日のこの資料については、今、座長がまとめた振りをした、いわゆる事務局が用意された案のまま、解決したという形なのでしょうか。私たちは解放されるんでしょうか?」

○岩村座長
「いえ、そういうことではございません。ただ、最後に私自身、皆様のお考えを聞きながら、私はこう思いますということを申し上げた次第であります。先ほど事務局の方からも説明がありましたように、12月以降、最終的なとりまとめの議論をさせていただくことになります。まだまだ、社会実験は続きますとも。ふふふふふふふふふ…」

  ☆

社会実験は続く。彼らが解放されるのは、いつの日だろうか。

なお・・・

気付いただろうか。

会議に参加していない者の存在に。

【死体】は、【犯人】は、【探偵】は…、その中にいるかもしれない…。

あなたも、淫してみる?

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薬剤師国家試験出題基準:その5「出題項目グレーゾーン」

薬剤師国家試験の出題基準パブコメを眺めていくシリーズ、最終回。

今回は、「ご意見の概要と考え方」から。要約します。

1.「各分野間での小項目の重複はできるだけ回避し、小項目の整理をするべき」

2.「小項目の例示として『その他の疾患』とされているものは【基本的な知識】とはいえない」

3.「○○は、出題内容がこの小項目に限定されかねないため不適当」

4.「全体的に例示が少なく、きわめて雑で不親切な基準と思われ、『基準』という言葉の意味をなしていない部分が多々見受けられる」

といった意見。

小項目をまとめろ、小項目の例示に書けないマイナーなものは外せ、あちこちに同じ言葉を例示として出さないと限定される、たくさん例示を入れないのでは基準として使えない…等。

その元凶とも言えるのが、

京都薬科大学が提出した意見にある、このあたり。

  ☆

意見(2)
<該当箇所>(2)出題項目

<意見内容>「出題項目は、あくまでも出題に際し、準拠すべき基準であって、
出題が全てこの範囲に拘束されるものではない。」とあるが、あくまでも出題基準に沿った形で出題されるべきある。この表現は削除すべきと考える。

<理由>この文の意味するところが分からない。医療・薬学の進歩に伴い明らかとなった様々な事項が小項目の範疇に入れることができるかどうかの判断が難しいことが予想されるという意味で書かれているのか?
 極論を言えば何を出しても許されるととられかねない。

  ☆

ちゃぶ台をひっくり返すような話ですが…。

「基準」以外の問題も出していいというのだから、実質的に、「基準」であることを放棄しているんですよね、この基準。

「基準であることを自ら放棄した基準」って、守らなきゃならないんですかね。

「テストの範囲は教科書54ページから124ページまで」と決めておいて「それ以外からも出題されることもあります」と言われたら、さあ、どうしましょう。

この文章が「生きている(有効)」のか「死んでいる(無効)」のかで、だいぶ、状況が変わります。

有効なら、「例示されたものは確実に範囲に入っていて、他のことは出題担当者次第」。

無効なら、「例示されたものしか出題しない」。

厚労省がほとんどの意見に「例示されていなくても、問題作成の参考にさせていただきます」と答えるだけで済んでいるのは、「有効」だという前提があるからです。

ところが…京都薬科大学の意見に対して、厚労省は、こう答えています。

『原案のままといたしますが、出題に際しては教科書等に根拠を求めるなど、受験者に混乱がないよう留意することが必要と考えます』

この回答が、さらなる混乱のもと。

「教科書等」って、さらにグレーゾーンが増えています。

極論しても、どんな問題でもOKとはいきません」ということを示すために、「教科書等」と言ってみたはいいけれど、「教科書等」って、やっぱり、「極論したら、どんな問題でもOK」だと言っているようなものです。「等」だから、たとえば、『マンガ「医龍」に登場した薬で…』という出典かもしれません。

ひとつひとつの問題に根拠出典を明記するとは思えませんし…。

どうする気なのでしょうか。

1.『教科書等にあることなら、基準に載ってなくても出題します』

2.『基準に載っていても、出題されるとは限りません』

3.『基準に載ったら、他の領域では出題できません』

4.『「教科書等」が何を示すのかは例示しません

ということ・・・?

『出題範囲は、「定義されない【どこか】に出典のあること」と「基準に書いてあること」。ただし、「基準の小項目の例示に書いてあることは、その小項目の存在する領域以外の領域では、小項目の例示に書いていないなら、出題してはならない」』

・・・という基準ですかね、これ。

もっと単純化すると、「基準に載ったら、領域確定。基準に載らなければ、全領域OK」。

これは、たしかに、

「全体的に例示が少なく、きわめて雑で不親切な基準と思われ、『基準』という言葉の意味をなしていない部分が多々見受けられる」

という表現が似合う「基準」です。

この文言を残すなら、細かいところは何を出題してもいいのですから、「小項目以下は、教科書等に載ってるから、いらないんじゃないの?」という話になり、それなら薬剤師国家試験出題基準改定部会の議論なんかいらないね、という話にもなり。

文言を削って、「出題基準に載っていないことは出題しない」と決めたなら、小項目や例示を充実させる系のパブコメが重要になります。出題基準改定部会の委員さんの仕事は圧倒的に増え、数回の会合で決まるようなイージーなことにはならなかったでしょう。

基準は少なくとも四年ごとに改定するのだから、新規技術や新規概念が出てきた時点から周知されるまでの数年のラグがあってもいいじゃん。これまで存在しなかったネタを、すぐに使おうとしたって、ろくなことにならないですよ。それに、学者しか知らないような新規ネタは、「基本的な知識」じゃないですよね。

ふむー。

この【「出題基準を無効化する」文言を削除しない】という厚労省の意見を、「有効な出題基準を作るべく集まった有識者」である「国家試験出題基準改定部会」が支持した、ということですよね。

偉い人たちの考えることは、ほんと、わかんないや・・・。

(※10/20追記:10/13、出題基準が「一部訂正」となっていたので、ざっと見たところ…実務領域のレイアウトが一行分ずれているくらいしか変化がわかりませんでした。こんなことでは、茂木先生の脳トレについていけないですね…)

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薬剤師国家試験出題基準:その4「倫理の問題の問題」

ペンギンの倫理の問題の問題。

正確には、薬剤師国家試験における、倫理領域の問題の、「問題数」の問題です。

・・・なにいってるのかわからなくなったので、とりあえず素数を数えて落ち着きます。

今回は、薬剤師国家試験出題基準(案)に対するパブコメのうち、「その3」で書かなかった、筆者提出分の残りを読んでみます。(恥ずかしー)

  ☆

「メール11」

○意見:
〈該当箇所〉39ページ、小項目「医療行為」例示「医療の担い手が守るべき倫理規範」

〈意見内容〉「医療の担い手が守るべき倫理規範」を、具体的に「薬剤師綱領」「薬剤師倫理規定」のように、明記してください。

〈理由〉日本薬剤師会が発行している『薬局薬剤師のための薬学生実務実習指導の手引き』によると、実務実習モデル・コアカリキュラムの学習方略「P201」である「医療の担い手が守るべき倫理規範を順守する」において指導薬剤師が実務実習生に理解させることが4点、明記されています。

1.薬剤師綱領
2.薬剤師倫理規定
3.守秘義務
4.個人情報保護法


このうち「個人情報保護法」は、36ページ小項目の例示「個人情報の保護」として別項目があり、「守秘義務」についても42ページ小項目に明記されていますから、この項目における「倫理規範」にあたるのは「薬剤師綱領」と「薬剤師倫理規定(※第九条として守秘義務を含みます)」となります。(複数の項目で明記されていても問題ないとするならば、4点しかありませんから、全て記載してもよいはずです)

なお、これら4点が「医療の担い手が守るべき倫理規範」ではない場合、【日本薬剤師会が実習生および指導薬剤師に対して主張していることは、誤りである】ということになります。

  ☆

ひとつめの意見は、「医療の担い手(この場合は「薬剤師」)」が守るべき倫理規範というものの、具体化です。

薬剤師倫理規定の擬人化なんていうあほなことをやっている身としては、おさえておくところかな、と思いまして。

ここに「薬剤師綱領」や「薬剤師倫理規定」が明記されれば、「日本薬剤師会の会員でない薬剤師も、日本薬剤師会が制定した倫理規定をもとに動く」ことになります。

日薬の倫理規定はF.I.Pの倫理規定を下敷きにしていますから、国際的な視点でチェックされても大丈夫だし、倫理系の偉い人たちがよく言ってるよーに問題点があるのだとしたら、いざとなれば改定しちゃえばOK♪

・・・ってことで、問題ないと思ったんですけれどね。

で、この意見に対する厚労省の回答なんですが・・・

探しているんですけれど・・・

なんだか・・・

みあたらないんですよね・・・

いや、ほんとに。回答、ないですよ。

回答拒否?

どういうこと?

厚労省的に、「日薬の主張している四点」は、「医療の担い手(薬剤師)が守るべき倫理規範」じゃないって言いたいんですかね。

とすると、職能機関としての「日本薬剤師会」は、もう、お役人さんから見捨てられてるってことですかね。

かといって、他に「薬剤師の倫理規定」ってものを、日本国内で、がっちり制定した!という組織の話は聞かないので…

日本の薬剤師には、薬剤師倫理規定は必要ないってことなのかなー?

  ☆

「メール13」

○意見:
〈該当箇所〉【法規・制度・倫理】領域全般。留意点。

〈意見内容〉『「倫理」に関する問題数が極めて少なかった点を解消するための、倫理の問題数を確保する方策』が見当たりません。どのように検討されたのか、検討経緯を公表してください
また、倫理の問題数確保に関して、どのように考えるかを示してください。

〈理由〉薬剤師国家試験出題制度改善検討会、平成21年12月8日付資料2-2「「薬剤師法施行規則の一部を改正する省令案に対する意見募集について」に対して寄せられたご意見について」の「省令案に対するご意見の概要と考え方」において、『倫理の問題数が極めて少ない点の解消』について【今後行われる薬剤師国家試験の出題基準の検討の中において、ご指摘の点も参考にさせていただきます】と明記されています。これは第一回会合において参考資料として提出され、第一回議事録においても【「倫理」に関する問題数が極めて少ない点を解消するために、例えば必須問題における「法規・制度・倫理」の試験科目を「法規・制度」と「倫理」に分けて、倫理の問題数を確保するなどの指針を示してはどうかといったご意見がありました。この意見に対しまして、先ほどご紹介しました薬剤師の国家試験の制度改善検討部会、それから薬剤師分科会でご検討をいただきましたが、やはり科目としてはこのまま「法規・制度・倫理」としまして、今後行われる薬剤師国家試験の出題基準の検討において、これからこの部会で行っていただきます検討の中において、この「倫理」の問題数の確保といった点も参考にしながら、出題基準を検討していきたいとしているところです。】という説明がありました。しかし、議事録においては専門領域ごとの意見交換議事録も専門領域分科会の委員構成名簿も存在せず、第二回目の議事録においては検討された形跡がなく、第三回目の議事録も存在しないため、検討した内容・議論について知るすべがありません。
「薬剤師国家試験出題基準(案)」には、倫理の問題数に関して明確に記載された箇所がありません。特に【法規・制度・倫理】領域の留意事項を読む限り、法規と制度についての留意点ばかりが並び、倫理に関する留意点として独立した項目はありません。これらの事実は、【法規・制度・倫理】領域の検討における「倫理」領域の軽視を物語っており、実際の出題において、法規・制度の問題数増加につながることはあっても、倫理に関する問題数の確保にはつながらないと考えますが、いかがですか。

  ☆

とりあえず、厚労省の回答。

(ご意見に対する考え方)
倫理に関する問題については、昨年度第1 回薬剤師国家試験出題基準改定部会の参考資料として、ご指摘のパブリックコメントに対する考え方を参考資料として配付・説明し、検討いただいたところです。( 3 )留意事項③ 各領域における留意事項の法規・制度・倫理領域に、「医療の担い手としての任務を遂行するために保持すべき倫理規範的知識や態度について問う問題を出題する。」と明記しております。

あのー・・・

・・・それ、「問題数」に関して明記してないし。

そのまま読むと、「少なくとも1題は、問題を出しますよ」という意味ですよね、それ。

あのー・・・それが、「出題数確保」ですか?

過去の国家試験問題を振り返って、「0」または「1」だった倫理関係問題。

これが、「きわめて少ない」ということ。

それは、仕方がありません。その頃の領域名は、「法と制度」だったのですから。

しかし、今回、「倫理」が明記されました

六年制薬剤師の試験になって初めてでてくる「新しい領域(六年制の売り。六年制の薬剤師は倫理を体得しているという証明)」として明記されたうえに、法規・制度とあわせて30問もあるのですから、三分の一とまでの贅沢は言いませんからせめて5~7問くらいは、出題数を確保してもらえませんかね、という話です。

ほら、他の領域の留意点を見れば、そういうことが、書いてあるんですよ。がっちりと。領域内の科目をバランスよく出題しなさい、とかね。

でも、【法規・制度・倫理】領域には、それがない。

そのくらいのことは、お役人さんも気づいているはずなのですが…。

審議会の委員が気づいているとは限らないという…。

うーん…議事録、公表してくれないのかなぁ…。

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東薬。小田霧響子の嘘。

薬剤師の視線が長野に向かっている頃、

東京薬科大学の新カフェテリア周辺が

ドラマの

ロケ地になってました。

というわけで

東京薬科大学の学祭の宣伝。

http://kyopan3rd.com/yakusai57th.html

おひまならどうぞー。

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薬剤師国家試験出題基準:その3「なるほどーコメ集」

薬剤師国家試験パブコメを読むシリーズ、3回目。

今回は、「なるほど!」というコメントたちを紹介します。

  ☆

まずは「メール1」。大学の先生。

たくさんの提案があります。

「薬剤師が救急医療を行えるようになるための知識」
「バイタルサインのとりかた(診察?)」
「異常だとわかるために、正常妊娠の知識も」
「薬物治療学的な漢方」
「脱毛やニキビ」
「画像診断」
「手術室薬物治療」
「予防接種」
「腎排泄薬に関係した透析薬物治療」
「輸血治療」

と、並びます。(いくつか無視しました)

厚労省回答の結果はというと、

【原案のまま。問題作成の参考】
 「薬剤師が救急医療を行えるようになるための知識」
 「バイタルサインのとりかた(診察?)」
 「異常だとわかるために、正常妊娠の知識も」
 「薬物治療学的な漢方」
 「脱毛やニキビ」
 「手術室薬物治療」
 「腎排泄薬に関係した透析薬物治療」
 「輸血治療」

【回答なし?】
 「画像診断」
 「予防接種」


という・・・。

なんとゆーか、「チーム医療改革会議で検討されている最中に、職域を広げるための既成事実として国家試験問題に出題すると明記したらあかんねん」という思惑が透けて見えるのですが・・・。

厚労省のお家芸で、「予算が計上されるかわかんない段階で、『こういった事業を行います』宣言し、既成事実化し、予算から外すわけにはいかない状況を作り出す」という超絶必殺技があるという噂ですが、そのパクリ技は認めないようです。むう、門外不出。

出題基準の審議会で、日薬会長が、どうしてこのあたりの復活折衝をしなかった(?)のか、不思議ですね~。

大学の先生が、援護射撃してくれたのに…、ああ、もったいない。

  ☆

続いても、大学の先生。「メール5」。

「性差医療」

改定が四年後ということを考えると、今のうちに入れておいてもいいのかな、という部分と、まだまだ学問としては弱いから熟成させようかな、という部分とで葛藤がありそうです。

ただ、このメール、内容に問題あり。

「医師」という肩書きの「メール7」と、理由は違いますが、「該当箇所、意見内容」が、全く同じです。

一字一句変わらない。コピー。いいのかなぁ…。

ふたりで示し合わせて同じパブコメを送るのなら、理由もふたりでまとめてひとつにしてから、ひとつだけ送れば、事務の邪魔にならなくていいと思うんですが。

なお、厚労省の回答は、

【原案のまま。問題作成の参考】

でした。

  ☆

次は、「メール14」。大学の先生。

「領域【物理・化学・生物】は、領域にしないほうがよい。様々な領域の基礎として、細かくわけて入れ込むべき」

これ、言いたいことはすごくわかるんです。そこに興味がなかったのですが、言われて、なるほど、と思いましたし。

薬学会のコアカリのコピペで喜んでいるようじゃ駄目だとズバッと言っているのもGood。

でも、そこは、だいぶ前の議論なんです。

この、【領域】に関しては、議論としては終わっていること前提なんですよね…。

今回のパブコメは、前回の「試験制度」の審議会を受けて省令になったものを踏まえて、主に「留意事項」と「小項目」と「例示」について、どうですか?というものなので…。

前回のときに、パブコメで、領域【物理・化学・生物】について、誰一人、(筆者も)意見を言わなかった以上、この【領域】は、もう、変えられないんですよね。

厚労省は、当然ってかんじで、

「薬剤師国家試験制度改善検討部会で議論したうえで法制化したから、ダメだよーん」

という話をします。

【原案のままとします】

と。

  ☆

「メール15」は、団体役員さん。意見を読んだ限りでは、OTC薬関係団体さんのようですね。

そのなかの、ひとつ。

意見:「セルフメディケーションにおける薬剤師の役割とあるが、具体的に何を指すのか不明(他の例示は具体性が定着している)」

ということです。

まあ、そのとおりだと思いますが、同様に「ファーマシューティカル・ケア」や「倫理的責任」が具体的に何を指すのかも不明なので、筆者はそのあたりを「メール10」と「メール12」としてコメントしてみました。

具体性が定着しているとは思えない例示は、探せばいろいろとあるのですが、「メール15」の意見では「他の例示は具体性が定着している」とあるので、ちょっと違和感。たぶん、「小項目【地域薬局・薬剤師】」内の、他の例示という意味だと思います。てゆうか、思わせてください。

  ☆

「メール28」。薬剤師さん。

「禁煙治療に関する問題を出題するべき」。

医療職の国家試験をみたときに「2008年の一回しか出題されていない」、という理由の提示方法が上手です。

これなら、無事、出題基準に、採用され…て…あれ…? ない。

採用されていません。

【原案のまま。内容としては出題されうる】

とのこと。

むむう。

ちなみに、ここ10年における、薬剤師倫理規定の本文の出題は0回、前文が1回です。

  ☆

以上。

意見の採用率、低いですねー。

ここに挙げた以外のコメントでは、大学の先生からの、学術用語の間違い探し的なコメントが多かったです。さすがは専門! グッジョブです。(それとも、国家試験基準の審議会の委員に、見落としミスが多かったということ?)

  ☆

【おまけ】

筆者が出した、パブコメ2題。

「メール10」

○意見:
〈該当箇所〉36ページ、小項目「医療の担い手としての使命」小項目の例示「倫理的責任」

〈意見内容〉「倫理的責任」のベースとなるものを、具体的に明記してください。

〈理由〉同じ小項目内例示の「民事的責任、刑事的責任、行政的責任」については、それぞれ民法、刑法、行政法(行政に関する諸法律)上の罰則がベースであろうという考えに至りますが、「倫理的責任」のほうは、ベースがはっきりしません。国家公務員倫理法・自衛隊倫理法といった特定職場環境をベースにしているとは思えません。いったい何をベースにしているのでしょうか? 「倫理的責任」を表現している「法律」「制度」および「罰則」とは何なのでしょうか? 別項目になっていることから「薬事法」「薬剤師法」ではないことは明らかなので、例示項目の内容がわかりません。なお、原案の「薬剤師の医療の担い手としての倫理的責任」という表現を読んでも、何を示しているのか全く分かりません。試験問題の出題基準としては不備ではないでしょうか。

厚労省の回答【原案のまま。出題に際しては教科書に根拠を求める】


「メール12」

○意見:
〈該当箇所〉40ページ、小項目「薬剤師」小項目の例示「ファーマシューティカル・ケア」

〈意見内容〉「ファーマシューティカル・ケア」の定義は、どの定義を採用するのかを明記してください。

〈理由〉WHO、米国薬剤師会、提唱者ヘプラー名誉教授の三者において、ファーマシューティカル・ケアの定義が異なります。日本国の薬剤師国家試験において、どのファーマシューティカル・ケアの定義を採用するのかが不明では、「準拠すべき基準」として不備だと考えますが、いかがですか。

厚労省の回答【原案のまま。出題に際しては教科書に根拠を求める】

・・・と、いうことです。

教科書に根拠を求めても、不確かなものは、わからないままと思うんですが~。

わかるものなんですかねー。

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「厚生労働省人事労務マガジンPOP」爆裂創刊!!!という遊び

はい、人事労務マガジンですよー。

水曜に配信されてましたよー。

でもねー。

「許可なく転載することを禁じます。 」

って書いてあったから、転載できませんー。

なんか悔しいのでー、

ポップに書きなおししてしてみます。(シテ多いよ)

  ☆

第一号

「厚労省人事労務マガジンPOP、創刊である!」

こーせいろーどー大臣、細川律王どの、おな~り~。

「ぐふふふふ。ワシが厚生労働塾塾長、細川キング律王である! 法律のこと以外は全く知らんが、気にするな!」

「先の政権交代以来、生活者の立場に立った厚労省という無茶なものを、前任の長妻君が目指してきたわけだが、正直失敗した! すまんっ!」

「失敗した理由はひとつ! 厚労省の情報発信力の弱さである! えっ、そこかよっ! まあ、気にしない気にしない、一休み一休み!」

「ワシらのやっておることは、複雑で多様。従って、かみくだいて情報提供せねばならぬ。たとえ相手が、人事労務担当者という、その道のプロフェッショナルであったとしても、小学生でもわかるような情報を出せと言われたら出す! その大役を、今こそ誰かがやらねばならぬのだ! 誰かって、うちの若手とか。残業させてでも毎週発刊するぜベイベー」

「毎週(追記:毎月のマチガイ)水曜、楽しみに待っておれ!がははははははははっ」

  ☆

といった挨拶ではじまりました、「人事労務マガジン」。

愛称は、人事労務→ジンジロウム→ジンロウ→ジロー

ということで、「ジロー」です。今勝手に決めました。

ラーメン屋さんと同じ、親しみやすい愛称ですね。

  ☆

えぴそーど1「こんげつのこよう☆じょうせい」

 えにっき。

 8月は、7月とあんまり変わらなかった。

 変わらないって言うと、だいじんに怒られるから、

 根拠はないけど、「持ち直しそうだけど厳しい」って書いとく。

 新卒雇用が悪いのは予想通りだけど、一応慌てたふりをしてみるよ。

 おしまい。

  ☆

えぴそーど2 「雇うときは、条件交渉に気をつけな!」

 「フィリップ、労働基準法の最初の三条、読んどけっ」

 「翔太郎、15条もだ。30万円以下の罰金。ぞくぞくするよ」

 「キホンは、カネだ。カネが人の心を狂わせちまう…」

 「厚労省の政策コンテストで入賞した『労働条件通知書のモデル様式』を、ホームページに載せた。さあ、検索を始めよう」

 「よっしゃー、みつけたーっ」

 「いくよ、翔太郎っ」

 「「さあ、お前の罪を数えろっ」」

  ☆

えぴそーど3 「こんげつのバラマキ」

 「今日から、新卒者は「卒業後三年まで有効」なんだって?」

 『はい、今なら、キャッシュバックキャンペーン中でございます』

 「どのくらい戻るんだい? ポイントで6%くらい?」

 『低金利時代にふさわしく、商品の平均生涯価格4億円のうち0.25%(100万円)ほどのキャッシュバックとなります』

 「おいおい、それじゃあ銀行から借りたカネの利子分(12%)も払えやしない」

 『でも、新品の新卒者を採用できて、お得ですよ』

 「・・・三週間履いたスニーカーも、新品ってことで、買い取り頼んでいいか?」

  ☆

さいきんの♪う・ご・き♪

 1.地域別最低賃金がかわるよー。

 全体的にみると730円ね。
 本当の最低賃金については教えてあげなーい。
 ホームページみるべし。

 2.三段構えの経済対策(笑)

 超近視政策だから、きにするな。

 3.新卒応援ハローワーク設置

 最初に言っておく!
 応援はするけど、負けても応援のせいにするな。
 あと、だいじんとなかよくしてやってくれっ。

 4.かまこーが報告書

 鎌田耕一座長の研究会が、なんかとりまとめたよ♪
 えーと、「ゆうきろうどうけいやくけんきゅうかいほうこく」とかいうの。
 課題を整理してたくさんルールを決めようと言ってるみたいだよ。
 ルール増えるの、たいへんー。
 厚労省は、いつもどーり。
 新しい審議会を作って、もっと検討させる予定ー。

 5.課名変更のおしらせー。

 第1課が監督課。
 第2課が安全衛生課。
 特車2課がパトレイバー運用課。
 第3課が労災課。
 第4課が超自然災害対策本部特殊戦術隊。

  ☆

・・・まあ、こんなとこでしょうか。

正直、期待したほど面白くなかったので、もう読まないかも・・・

  ☆

追記:なお、「POP」の文章は、全く信憑性のないテキトーかつ嘘八百なものですから、間違ってもPOPを信用して厚労省があーゆーことを言っているような錯覚に陥ったりは、しないでくださいね☆

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日薬学術大会。長野。面白そうだった発表を実際見てみる遊び。

日薬の学術大会(長野)に行ってきました。

8月に、タイトルだけ見たぶんには面白そうですよー、とこのブログで紹介した演題について、実際にちょろっと見に行った(示説は無視)ので、タイトルから考えた紹介文を再掲しつつ、ポスターを読んだ感想を書いておきます。

なお、発表内容について、キモの部分を勝手にまとめたコメントもつけますが、こちらがそのように受け取ったというだけですので、そこがキモじゃなかったらごめんなさい。

  ☆

 『作ってみよう!薬局製剤~使命感を持って楽しく製剤、そして、選ばれる薬局に~』

 「楽しく製剤」という部分だけに注目。

 「楽しく」製剤する方法論が書いてなかったら詐欺。

 どうやったら楽しくできるのでしょう。

 大変なだけかと思っていましたが。

 みなさん、会場での質問は『楽しく製剤する方法を教えてください!』で決まり☆ 

  ☆

んーと・・・これ、「必ず二人でつくる」「包装をラミジップにした」「DVDマニュアルつくったぜ」という内容。

『使命感を持つ方法』とか『楽しく製剤する方法』は、書いてなかったので、正直、読んでて楽しくなかったです。

  ☆

 『保険薬局における糖尿病療養指導士の取り組み~血糖値を上げる食べ物と上げない食べ方は?』

 「血糖値を上げる食べ物」という分け方って、アリなのかなー、という疑問がありますが、とりあえず、このタイトルからすると、「血糖値を上げる食べ物」を紹介し、「血糖値を上げない食べ方」も紹介する、ということのようです。

 でも、知りたいのは、「血糖値を上げる食べ物を食べても、血糖値が上がらない食べ方」という、連立方程式なんじゃないかと思うわけで。

 薬を使わずにそういうことができるよん♪、という話なら、ベイスンとか必要なくなりそうなので、要注目!ですね。

  ☆

これは、「炭水化物がポイントだぜ」というもの。栄養士的なアプローチでおしまい。

2ページの資料が置いてあったので、そこだけは助かるなぁと思っていたら、後日見てみてびっくり。別会場での口頭発表の内容でした。「緑内障カードに開放or手術済みの記載をもらってくれば大丈夫」という。

結局、今回見に行ったポスターは全て、配布資料のないものばかりでした

  ☆

 『薬局業務における臨床心理学導入の必要性に関する考察』

 「導入の必要性」を考察するようなので、正直、タイトルから推測すると、「必要です」という結論が先にあって、そこを目指してなにかアンケートでもとったんじゃなかろーか、という短絡的な見方をしてしまうわけですが。

 この発表、結論が『臨床心理学の導入は、必要ない!』というものだったばあいのみ、ものすごく光る発表になると思います。

 コミュニケーションスキルを研究している人たちが、「薬局業務においてコミュニケーションスキルを学ぶことは、かえって弊害となる場合がある」という発表をするくらいの価値があります。

 自分のやっている方向を別の価値観から検証してみるということは、なかなかできませんよね。

  ☆

潜在的精神疾患な患者さんが山ほどいるから、薬剤師がかかわろうぜ、という厚生労働省とおんなじことを言う鸚鵡ネタからはじまって、「薬剤師独自のカウンセリング方法の開発」をしていければとか、そういう話。

あれこれ書いてある割には、中身が薄いなー、という印象。

薬剤師独自のカウンセリング方法」とかゆーのを開発してから発表すればいいのにね。

こういう「○○については、今後の研究が望まれる」的な発表を、筆者は「ジャンプ10週打ち切り型」と命名したいと思います。

  ☆

 『保険薬局における外国人に対しての薬剤師の説明責任』

 地味に深いテーマです。

 「説明責任」ですからね。

 これは、たんなる語学力の話ではなさそうです。

 「相手の母国語で薬剤情報書をつくる」といった、低い次元の話でもなさそうです。

 おそらく、相手の「文化」にまで踏み込んだ、ものすごく深い発表になっているのではないかと想像します。

  ☆

「本を買ってきて、図解で説明したらいいですよ」という話でした。

えーと・・・説明責任の話は、いずこ?

  ☆

 『「絆」形成を指向した薬剤部マネジメント手法の成果事例と考察』

 「絆」とまで言われてしまうと、本気度がとても高いのだろうと勝手に期待してしまいます。

 薬剤部マネジメントですから、「俺たちのチーム」づくりです。

 ブラジャーからミサイルまで手に入れる、特攻野郎Aチームです。飛行機だけは勘弁してくれ。

 野球部の女子マネージャーがドラッカーのマネジメントを読んだらどうなったのか、という話を、そのまんま薬剤部にあてはめて実行しました!的な話だったら、面白過ぎですが。

 「俺たちチームだぜ」という考え方は、まさしく、薬剤師倫理規定第五条

 正直、日本中の薬剤部長さんは、分科会やランチョンセミナーなんかすっとばして、この発表を見にいくといいですよ。たぶん。

  ☆

病院薬剤部の話。「専門分野の創製・醸成」「存在感の発揮場所を作る」「担当スタッフ制」「業界誌の編集部へ取材を依頼」「院内広報誌をつくる」という流れでスタッフの能力を高めて、結果として『保険報酬を多く貰えるようになり、増収になる』という・・・。

「絆」形成志向っていうけど・・・

その絆って、結論を見た限りでは、「人の絆」より「カネの絆」を指向しているってことでしょうか。

それなりに面白かったのですが、「カネのとれる薬剤部になって顧客満足を引き出そうぜ!」という形でモチベーションを高めるのなら、『銭ゲバ薬剤部をマネジメント』くらいのタイトルで勝負して、ガンガン議論を沸騰させてほしかったです。

  ☆

 『薬剤師が求める就労環境』

 まあ、これは、P-178のついでに。

 発表者が、アキバさんですから。

 どんなトンデモ発言が出てくるか、ちょっと、面白そうじゃないですか。

 「年収六百万円以上のイケメン独身がいる就労環境がいいです」といった話ではなさそうですが。

 日経DI編集部あたりは、ここに取材に来るとよろしいかと。

  ☆

普通。「人間関係が良い職場がいい」とか「子育てできる職場がいい」とか、そういうの。アキバさんがこのテーマでアンケートをとったという事実こそが、大事。来年は若手も加わって、盛り上げるといいと思います。

薬剤師が、どんなトンデモな就労環境を望むのかということを期待したのですが、その部分では、期待はずれ。対策的な部分への踏み込みは甘いので、ベテランらしい、もっと練り込んだ発表をお願いしたくなります。

  ☆

 『現代の医療問題における幼児と母親の意識調査に関する一考察』

 山崎さんの発表なので、とりあえず手放しで。

 タイトルだけ見ると、幼児にも意識調査をしたように読めますが…。

  ☆

ここだけは示説で本人に訊いたろ~と思って行ってみたのですが、共同研究の人しか立ってなかったので、スルーしました。

  ☆

 『禁煙指導は喫煙薬剤師が行ってもよいか』

 スギ薬局さんが、あちこちに喧嘩を売るタイトルで勝負をかけたようです。

 『行ってもよいか』っていうタイトルが、逃げる気満々ですけど。

 『行っていいに決まってる』でも『行ってはダメだ、絶対』でもないんですよねー。

 筆者は、まあ、以前のエントリで書いたとーり、どーでもいいってゆーか、F.I.Pが言ってることがばからしいので、かかわりたくないとゆーか。

 とりあえず、喫煙薬剤師さんは、どんな結論が出ているか、確認しに言ってみてはいかがでしょうか。

 ※たぶん、「喫煙薬剤師が行ってもいい」という結論だと思いますが、どんな論理を構築しているかだけ、面白そうですよ。

  ☆

結論、逆でしたよ。喫煙薬剤師はダメだって。でも、その結論、調査内容と乖離があるんですよね。論理飛躍。「ミステリファンなら説明しなくてもいいから、その部分の論理は省略します」といった論理飛躍ではなくて、「やっぱだめでしょ、ゼッタイ」的な。

アンケートをとって、薬剤師がどう考えているのかを集計して…という手法なのですが、こういう手法を用いる時点で、「禁煙指導は喫煙薬剤師が行ってもよいか」というタイトル通りの疑問に対する解答は、だせなくなると思うんですけれど。

少数派だからダメ? そんなことないですよね。

みんながダメだというからダメ? それ、理屈になってないですよね。

論理を構築して、「解決」してもらわないと。

迷探偵あらわるっていうイメージです。

『インシテミル』でいうところの○東(ネタバレ?)。

  ☆

 『平成22年度より始まる6年制実務実習に向けた練馬区薬剤師会としての取り組み』

 練馬が伊澤さんを出してきた以上、見に行くしかないでしょう。

 都薬の実務実習関連の取り組みは、エリア制の取り組みの歴史でもありますから、関東地区以外の方は、必見かもしれません。

  ☆

あ、これ、見てくるの忘れました。ごめんなさい。

  ☆

 『薬局等における臨床研究の倫理審査ポイント』

 倫理です。

 いっこしかないです。

 昨年の『薬剤師倫理規定 萌えて覚える薬剤師の基本』なんていうアホ冊子に対して反論するような力作でもくるのかと楽しみにしていましたが。

 臨床研究の倫理審査って、なんとか宣言とか、そーゆーのがあるわけで…。

 「薬局」で、倫理審査しなきゃならないよーな臨床研究って、なにかありましたっけ。

 むっ。

 もしかして、真面目なタイトルなのに、実際に行ってみたらPOPな倫理審査が語られているよーな話だったりして???(たぶん違う)

  ☆

「倫理審査会」で「5要因スコア平均を高水準で五角形に」「5要因。目的・被験者・研究者・方法・結果」。

真面目か。(←それでいいのでは?)

  ☆

 『『軍医寮局方』(明治4年)収載品目と『扶氏薬剤学』(明治14-17年)』

 五位野さんですよ。なんだかしらないけど、どこの学会でも発表番号が最後のよーな、漫画ゴラクで『ミナミの帝王』が陣取っているような、そういう存在ですよ。

 薬史学分野です。

 新撰組から松本良順、ちょっと飛躍して、松本純先生のファンなら、これは絶対見たいところ。

  ☆

『軍医寮局方』≒『扶氏薬剤学』というパクリ疑惑の話。

ここまで大風呂敷を広げたのに「今後の研究を・・・」という「ジャンプ10週打ち切り」。

もう五位野さんは日薬で雇って薬史学編纂課長にでも就任してもらって、研究に没頭してもらったらどうですかね。えーと、いわゆる「絆」形成指向マネジメントでいうところの、「専門分野の創製・醸成」「存在感の発揮場所を作る」ってので…。

  ☆

【おまけ】

 「生涯学習」のお役人さんの基調講演は、なんか、審議会でやってる議論から考えると「えーっ?」と驚くような大事な部分は言わずに済ますドリーミングトークだったので、テキトーに本を読んで時間を潰しました。

 「ぷろ☆すた」の話は、去年と一緒。一緒じゃない部分は、委員会の試案段階で、ようするに、一年かかって、クリニカルラダー制度についても、「ぷろ☆すた」の見直しについても、何も進んでいないっていうこと

 個人的には、「薬剤師研修センター」&「薬剤師認定制度認証機構」とつるんでいるかぎり、なにも進まないとみてます。

「薬剤師研修センター」&「薬剤師認定制度認証機構」がかかわる限り、「日薬が自前で認定する」という制度は、認めないでしょ。

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もとゆき。臨時国会でガトーが質問してみました的な。

【前口上】
えー、今回は、「機動戦士ガンダム0083スターダストメモリー」を知らない方にとっては何だかわからないセリフが挿入されますので、わからなくて悔しいという奇特な方は、一応、予習してから読んでみてください。

  ☆

参議院、厚生労働委員会、平成22年09月13日。

  ☆

「待ちに待った時が来たのだ!

多くの英霊が無駄死にで

無かったことの証の為に・・・

再びジオンの理想を掲げる為に!

星の屑成就のために!

ソロモンよ!私は帰ってきた!!」

  ☆

○藤井基之君
 久しぶりに厚生労働委員会に戻ってまいりました浦島太郎になっているかもしれませんが、答弁よろしくお願いしたいと存じます。
 この夏、暑い日が続きましたけれども、九月に入ってまだ暑い日が続いていると思った中で、寒々とするような報道がなされました。何かというと、多くのお薬が効かない多剤耐性菌による、しかも病院の中での感染だという。病院に、治りたい、完治してもらいたいということで入院した、しかもそれも有数の病院に入院したところ、そこで院内感染が発症しているという例です。
 御案内のとおりでございますが、報道によりますと、帝京大学附属病院で多剤耐性のアシネトバクターによる院内感染事例が発生しておりました。九月になりまして病院側が説明をされておりますが、それによりますと、九月の二日に行政庁に報告したその報告にありますとおりですが、九月一日時点でこの感染は四十六名、死亡が二十七名、うち多剤耐性アシネトバクター、MRAB、これとの関連が否定できない症例は九例という数になっています。その後この集計数字は修正をされておりまして、九月七日には七名が追加され、そして九月の十一日には五名が追加され、現時点においてはたしか計五十八名、そのうち死亡例は全体では三十二名と、そういうふうな数字になっております。
 大臣、御案内のとおりでございますが、この病院における感染の発症は、最初の事例は今年の二月だというふうに報道されておりまして、ところが、東京都、厚生労働省あるいは保健所への報告は何と今月でございます。大変遅れて九月の二日に入ってから、報道によるとこれは行政庁に対して報告がなされたという。東京都及び保健所は直ちに立入検査を行われたようでございまして、厚生労働省も九月の六日に東京都と一緒に立入検査をなされております。
 大臣は、立入検査の翌七日の記者会見の席上におきまして、国民の方々が非常に多大な関心を持っているこの立入検査の結果につきましてはなるべく早く結果の概要を公表したいと、その旨の御発言をなさっております。立入検査からほぼ一週間になります。できましたらこの席で少しその一部なり等を御報告をいただきたいと存じます。大臣。

○国務大臣(長妻昭君)
 この立入検査につきましては、その翌七日、私が定例記者会見で申し上げたその日にその立入検査の概要を記者の皆さんにお配りをして、事務方から詳細な説明を申し上げているところでございます。
 その中身につきましては、ちょっと突然のお尋ねでございましたので、今取り寄せて説明を申し上げます。

○委員長(柳田稔君)
 どうぞ。

○国務大臣(長妻昭君)
 資料に基づいて、立入検査の概要については、九月七日の十七時半から医政局の事務方が立入検査の概要を申し上げたということであります。
 それについて、帝京大学病院からは、全患者の個室管理をしていく、患者発生病棟の新規入院を停止する、外部委員を含む調査委員会の開催をする、担当医師、看護師の専従化等の対策というようなものが報告をされておりまして、現時点で我々としては、院内感染の事実について行政への報告が遅れたんではないか、厚生労働省の事務連絡の職員への周知不足があったというふうに考えております。
 この周知といいますのは、昨年の一月に通知を出しまして、アシネトバクターについては報告をいただきたいというようなことの通知文でございましたけれども、それが帝京大の中の情報共有というのが不十分だったんではないか等々、いろいろ詳細に記者の皆さんにも申し上げているところであります。

  ☆

「おのれーっ!このアナベル・ガトーは

我々は3年間待ったのだ、貴様らのような

分別のない者共に我々の理想を

邪魔されてたまるかっ!」

  ☆

○藤井基之君
 ありがとうございました。
 このMRABの帝京大学の感染というのは、これが国内における初めてのケースではありません。実はこの問題、海外においては早くからいろいろな指摘がなされておりまして問題になっておりましたが、我が国で大きなアウトブレークといいますと、平成二十年の十月の二十日、韓国で入院していた患者さんが福岡大学の救命救急センターに搬送入院されました。これを契機としまして、福岡大学では二十六名という大勢の感染者が発生をいたしております。このとき厚生労働省はどういう対応を取ったかということをかいつまんで申し上げます。
 このケースにおきましては、平成二十一年の一月の二十日に病院は福岡市の城南保健所に報告をしております。そして、その翌二十一日、保健所はこの病院に立入検査をいたしております。そして、九州の衛生局から厚生省の担当部局に対して報告が上がってきております。そして、翌二十二日には、厚生労働省が指導を九州の病院に伝達をするようにしておりまして、そして翌二十三日、ですから、報告を受けた二十日からいうと三日後には指導課の方から全国に文書を発しております。多剤耐性アシネトバクター・バウマニに関する院内感染対策の徹底についてという事務連絡、先ほど大臣が御答弁された内容の文書でございます。これによりまして、この福岡大学のケースというのは終えんに向かったというふうに理解をしております。
 この次に、同じように院内感染のアウトブレークが発生しております。それは、今年の二月になりまして、愛知県の藤田保健衛生大学病院におきまして、MRABの院内感染、これ、病院側での報告によりますと、六月十一日時点では二十名から菌が検出されていると。そして、九月一日にはその数が増えまして、二十四人からMRABが検出されたと、こういうようないわゆる院内感染のケースでございます。このケースの場合、病院は二月の十日に最初の菌の検出を認めておりまして、その後五例の同じ菌による検出が認められたということから、二月の十六日に瀬戸保健所の方に報告をされております。
 先ほど福岡大学のケースの対応については簡潔に私の方から御報告させていただきましたが、この愛知県の藤田保健衛生大学病院においてこの感染が発生したときに厚生労働省はどのような対応を取られたのか、御説明いただきたいと思います。

○国務大臣(長妻昭君)
 今おっしゃっていただいたこの藤田保健衛生大学病院でございますが、こちらの対応というのは、非常にある意味では、幹部職員の意識というのもあったのかもしれませんけれども、先手を打つような対応がなされたんではないかというふうに考えておりまして、二月十日に第一例目の保菌患者が確認されたと。その後、数日で五例を確認をして、そして二月十五日には院内緊急会議を開催をされ、そして翌日には瀬戸保健所に報告がなされるというようなことで、ある意味では自ら先手を打って情報を積極的に開示をする、しかも早めの対応を心掛けているというようなことがまず出発点だったわけであります。
 そして、厚生労働省としては、国立感染症研究所に、二月末に計十九の菌株の遺伝子検査を感染研でいたしまして、すべて同一菌株に由来するということが判明をしたところであります。そして、この大学病院の御努力もあって、六月十一日に保菌患者五名を最終確認をして、重症感染者の患者がないということになり、最終的に東海北陸厚生局、厚生労働省の出先に報告があったというような案件であります。

  ☆

 「たしか、ウラキとか言ったな?

 二度と忘れん!」

  ☆

○藤井基之君
 ということは、この藤田保健衛生大学病院におけるアウトブレークケースについては厚生労働省は特別の指導をしなかったと、こういうことでございますか。

○国務大臣(長妻昭君)
 これは、当然助言などを申し上げていると、あるいは国立感染症研究所で遺伝子検査を申し上げるというようなことについても我々実施をさせていただいているところでございまして、帝京大学病院に対する対応とは異なる対応だったというふうに考えております。

○藤井基之君
 私、この藤田保健大学の病院の場合のケースを今お尋ねしているのは、実は、先ほど帝京大学の第一例がやはり今年の二月という同じ時期に実は発症が確認されているんですね。ですから、藤田保健大学病院の方は非常に早い段階で行政庁に対してこういった報告をなされている。その報告をもう一度行政側が全国展開するような情報提供をなされていれば、あるいは帝京大学の対応ぶりは変わったのではないかと、そう思うからお尋ねをしているわけです。
 もう一度答弁をお願いしたいと思いますが、藤田保健衛生大学につきましては、今大臣が答弁された以上の行政対応はなされなかったと、こういうことでございますか。

○国務大臣(長妻昭君)
 これは先ほども申し上げましたけれども、藤田保健衛生大学病院においては、これはもう既に保健所に報告をして、マスコミにも報告をして、これというのが広く報道をされている案件であるというふうに考えているところであります。
 先ほどの繰り返しですけれども、帝京大の大学病院に対する今回の厚生労働省の対応と藤田保健衛生大学病院への対応というのは、そういう意味では異なる対応をしたということでありまして、既に二十一年の一月に、アシネトバクターによる院内感染については、これは通知を我々出させていただいて、それを周知をしていただきたいということは既にあらかじめ通知を出しているところでございますので、それが共有を帝京大においてされていなかったということについては、大変これは我々は立入検査のときにも問題であるというふうに考えているところであります。

  ☆

「所詮、連邦という看板が無ければ、

何も出来んやつらめが!」

  ☆

○藤井基之君
 もう一度確認しますが、藤田保健大学病院に対しては厚生労働省は立入検査を行わなかったんですね。

○国務大臣(長妻昭君)
 厚生労働省としては、帝京大のように立入検査というのは行っておりません。

○藤井基之君
 帝京大学のケースに戻りたいと思います。
 本年の八月の四日に厚生労働省は、東京都と一緒に帝京大学に対しまして定例の立入検査を行ったと、そのように伺っておりますが、この際に、大臣、幾つかのところでそういう発言なさっているというふうに私も伺っておるのですが、この際にどうも病院側からはこの院内感染について何の報告もなかったんだよと、このような趣旨の発言をなさっておりますが、このとおりなんでしょうか。

○国務大臣(長妻昭君)
 今おっしゃっていただいたように、今年の八月四日に厚生労働省と東京都が帝京大学病院に対する、これは定例の立入検査を申し上げました。そのときに、今回の院内感染のケースのたぐいの報告というのはございませんでした。ただ、その場で、その立入検査の場でこの帝京大学病院の院内感染対策のための体制が脆弱であると、こういうような話題が出まして、充実を図るように指摘をしたわけでございます。本来であれば、そのときにそういう話が、報告があってしかるべきではないかというふうに考えているところであります。

○藤井基之君
 今のその院内感染体制が脆弱であるという話なんですけど、これに対する指摘に対して充実をという、そういう指示は、これはいつ、どなたがなさったんですか

○国務大臣(長妻昭君)
 これは、立入検査の平成二十二年八月四日水曜日十三時三十分ごろから検査がございまして、当方は医療指導監視監査官、そしてほかには東京都の福祉保健局医療安全課職員などが立入検査に同席をしているところでございまして、当局としては、院内感染対策のために感染管理部門の体制の充実を検討してくださいと、こういうようなことを病院側に申し上げているところであります。

○藤井基之君
 ありがとうございました。
 とするとですが、そのとき、八月四日に行政庁からそのような的確な指導と思いますが、それはなされているけど、病院側がそれを実際にやらなかったということがその後の拡大につながったのかもしれないと、そんなことを考えております。
 この件につきまして、ただ、大臣が、この後、ちょうど病院側がこの件に対する報道をなされる三日前なんですね、八月の三十日に大臣自身がこの病院に視察に伺われたというふうに伺っておりますが、これはどのような目的で病院に視察に行かれたんでしょうか。

○国務大臣(長妻昭君)
 これについては、概算要求でも我々救急医療の充実というものを計上させていただいておりますので、公務もいろいろスケジュールがあるわけでありますので、東京周辺で救急医療、これを視察に行ければ有り難いということを私が申し上げまして、そしてこの帝京大学病院ということが候補に挙がり、そして救急医療という観点で、夜七時か八時か、多少遅い時間に参りまして、実際に救急医療の現場を視察に行ったということで、そのときも院内感染云々の話題というのは出ておりません

  ☆

「少尉憶えておけ!

ジオンの忠孝を阻むものはいつか必ず

私に葬り去られるということを」

  ☆

○藤井基之君
 そのとき、しかし立入検査の際に東京都と厚生労働省がこのような院内感染体制の対策が脆弱ではないかという指摘をなさっているのだけど、そのようなことが一切議論に出なかったんですか。

○国務大臣(長妻昭君)
 これはさっきも申し上げましたけれども、救急医療ということで私も視察に参りまして、そのときの意見交換会のような席というのもございましたけれども、そこでは、私からも救急医療についてのお話、先方からも救急医療に関する話題ということで、その話は出なかったわけであります。

○藤井基之君
 大臣、先ほど申されましたけど、八月四日の定例の立入りの際にそういう指摘があったということを先ほど大臣お述べになられましたけど、大臣はその報告、立入検査のとき、緊急体制、緊急の感染体制が脆弱だという、そのようないわゆる行政庁側の判断というものはいつ大臣のお耳に届いたんでございますか。

○国務大臣(長妻昭君)
 これについては、帝京大学病院が院内感染を発表し、マスコミでも大きく報道された後に私に報告があったということであります

○藤井基之君
 分かりました。
 帝京大学の病院というと、これは新しくて非常に救急救命なんかで頑張っている病院で、非常に医療に対して貢献をしているということは多くの識者が知っているところでございます。
 大臣、この病院、お忙しい中、御視察されたわけでございますが、この病院、御視察されてどんな御感想をお持ちになられましたか。

○国務大臣(長妻昭君)
 私もすべての救急病棟を見聞きしたことがあるわけではありませんので、この病院とほかの病院と、救急病棟を比べてどうだという評価はできませんけれども、夜遅い時間、一定の夜遅い時間でありましたけれども、ひっきりなしに救急車が入ってきて、本当に救命に大変な御努力をされている病院であると。ほかの病院との比較というのは今申し上げたようにできませんけれども、その現場という意味で、救急救命の現場というのは非常に大変であると、こういう印象を持ちました。

  ☆

「君こそが、星の屑の

真の目撃者なのかもしれない・・・」

  ☆

○藤井基之君
 先ほどお話ありましたように、福岡大学でこの院内感染問題を受けたときには、二十一年の一月の二十三日に医政局指導課から事務連絡をもって、体制強化のための、あるいは情報提供等のそういった行政通達文書、多剤耐性アシネトバクター・バウマニ等に関する院内感染対策の徹底についてという、そういう文書を発出されました。そして、今回も、厚生労働省は九月六日付けで同様の事務連絡を発しております
 ただ、私気になりますのは、これ、二十一年の一月に発出された文書と二十二年の九月に発出された文書というのは内容ほとんど同じですね。これちょっと今回のケースに対する意識というのを考えたとき、これではちょっと行政の持つ文書指導の意味が弱いんじゃないかという感じがしてならないんですね。
 それから、もう一つ伺いますけど、これ、私は当然行政庁ですから文書の規定があると思うんですけど、いわゆる事務連絡というものは、これはどういった意味を持つか、要は単なるメモみたいなものじゃないんでしょうかね。というのは、何で言うかというと、地方自治体の方々から伺うと、例えば課長通知が来る、あるいは局長通知が来るというものを受けた際と、担当課からの担当セクションへの事務連絡が来た場合、やっぱり末端の行政の受ける意味合いが違うんだということも伺っておるんですけど、大臣、この点どういうふうにお考えですか。

○国務大臣(長妻昭君)
 今おっしゃっていただいた九月、今月上旬に出させていただいた、再度、アシネトバクターの報告をお願いする件でございますけれども、これは昨年一月にお出しを申し上げたものを更に詳細かつ具体的に記述をして出させていただいているというようなものであります。これはあくまでも通知ということであります。
 そして、もう一つは、今現在、御存じのように五種類のこの耐性菌について報告の義務を課しているというものがございます。これについて我々としては、その五種類にはアシネトバクター入っておりませんので、今のままの五種類で本当にいいのか、あるいは、報告をいただく病院も範囲が絞られておりますので、その範囲でいいのかということについては、早速先週の金曜日の夜、専門家の方に厚生労働省に集まっていただいて、議論、いろいろな議論が出ましたけれども、議論をしていただいて、最終的には感染症を扱う部会で決定をしていくという流れで今早急に議論を進めているところであります

  ☆

「腐った連邦に属さねば、

貴様も苦しむことはなかったろうに!」

  ☆

○藤井基之君
 感染症法に基づく是非そういった対応を取っていただきたいと思いますが、いわゆる日本におきまして感染症の関係の院内感染症サーベイランス事業というのを厚生省は幅広くやられていまして、二〇一〇年の八月現在、全国で八百四十七病院がこの制度に参画されております。これは手挙げ方式によるものですから強制するものではないわけですが、今回、院内感染問題を起こしました帝京大学病院というのはこのサーベイランス事業に参画されているんですか。

○国務大臣(長妻昭君)
 これはもう御存じだと思うんですが、この院内感染対策サーベイランス事業でございますけれども、これはもうおっしゃっていただいたように手挙げ方式で、全体の傾向を国としても把握をしていくというような一つの事業で、そもそも前提となる考え方が非公開にすると、どの病院が参加をしているのかは非公開という前提で始まっている事業でございまして、その意味では参加病院というのは公表しないと、こういうような考え方になっております

  ☆

「所詮貴様とは価値観が違うようだな!」

  ☆

○藤井基之君
 いや、おかしいですよ、大臣。だって、院内感染対策サーベイランス事業の実施要綱というのを、私、手元にあるのは、これ平成十九年二月二十二日に制定したものを見ておるわけです。そうすると、この実施体制の整備のところに確かにこういった実施方法等について幾つかの細かい内容が書かれているんです。
 その中に個人情報の保護というところがありまして、本サーベイランスによって得られたデータ及び解析評価情報については、全国の医療機関における院内感染対策を支援する目的以外には使用しない、確かにそのとおり書いてある。ただし、その後、また、個別の医療機関等の同定を可能とするデータ及び解析評価データは、その後なんですが、参加医療機関の名称及び参加部門名以外は参加医療機関の了承を得ることなくこれを公表しない、こうなってますよ。名称ぐらい入っていたかどうかを答えてもらってもいいんじゃないでしょうか。

○国務大臣(長妻昭君)
 これは、当初からこの事業に際しては、病院が参加していることを公表するというような病院については、今言っていただいた参加の総数が八百四十七病院でありますけれども、七十三そのうちについては公表していいということで、これは病院名公表させていただいているところであります。それ以外については非公表ということを希望をしているということでありますので、それについては公表しないというルールになっているということであります。

○藤井基之君
 そうしたら、帝京病院はこの公表を拒否しているわけですか。大臣。(発言する者あり)

○委員長(柳田稔君) じゃ、藤井君、もう一回。

  ☆

 「もう、貴様などに話す舌は持たん!

 戦う意味すら解せぬ男に!」

  ☆

○藤井基之君 ですから、そうすると、実は公表を認めている病院のリストというのは出ているわけですよ。そうしたところにこれ帝京大学病院の名前がないから私、聞いているんですよ。帝京大学病院はこの制度に入っていないのか、あるいは入っているとしたら名前の公表を拒否しているんですかというふうに伺いました。

○国務大臣(長妻昭君) この帝京大学病院は、この事業には参加しておりません

  ☆

 「貴様に話す舌など持たぬと言った筈だ!」

  ☆

○藤井基之君 そうしたら、これだけ大きな病院が、特機病院がこの制度に参画していないといったら、このサーベイランス事業の実効性というのをどう考えられますか。

○国務大臣(長妻昭君) これは、委員も言っていただいたように、この事業といいますのは手挙げ方式で、それぞれの病院が自主的に参加をして、データも自主的に提供いただくと、こういう趣旨で始まった事業でございますので、これについて直ちに強制の網を掛けていくというようなことについては、さっきも御答弁したとおり、金曜日の夜、議論をいただいた五つの種類の感染症法に基づく、法律に基づく義務、これについては我々議論をして速やかに結論を得ていくというようなことで対応をしていきたいと考えております。

  ☆

「ウラキ少尉ッ

私を敵に回すには、君はまだ 未熟!」

  ☆

○藤井基之君 済みません、時間がなくなりましたので、一つだけ御要望させていただきたいと思います。
 このMRAB問題が非常に大きく取り上げている中で、例えば獨協大学病院ではインドから帰国して治療を受けた患者からいわゆる多剤耐性のニューデリー・メタロ―β―ラクタマーゼ1を産生する大腸菌の報告がなされている。また、九州大学病院からもKPCという抗生物質を分解する酵素を産生する多剤耐性菌の確認がされている。
 これらも含めまして、今、感染症対策、時代が動きつつありますので、行政庁においてもいろいろな検討をなされていると思いますが、いわゆる体制の整備の問題、これは行政庁を支援する例えば感染研の体制整備あるいは医療機関の体制整備を含めて早急な検討が必要だし、そしてこれによって医療を受ける患者さんの安心、安全を守らなければいけないんだと思います。大臣の意気込みをお尋ねして、終わりたいと思います。

○国務大臣(長妻昭君) その前にまず、大変恐縮でございますが、訂正がございます。先ほど八百四十七病院がこのサーベイランス事業に参加をして、七十三病院が公開というような趣旨を申し上げましたけれども、七十三病院が非公開ということで、九割程度は公開ということでございます。失礼いたしました。
 それで、今のお尋ねで意気込みということでありますけれども、やはりこの院内感染というのは、特に入院をされておられて、御家族も御本人も大変不安な状況の中で更に御病気が悪化をする懸念を与えてしまうということで、非常にこれは大きな問題であるというふうに認識をしておりまして、今後怠りなきよう取り組んでまいりたいと考えております。

  ☆

「さぁ・・・行くか・・・
いいか・・・一人でも突破しアクシズ艦隊に辿り着くのだ
我々の真実の戦いを・・・後の世に伝える為に・・・!!」
 

  ☆

以上です。

ガトーさんはウラキ君にとどめを刺さずに去って行きましたとさ、というオチ。

※なお、劇中のガトーさんは、そのへんの宇宙戦艦に特攻して自爆という最期でした。もとゆきさんがそういう方向に行かないことを祈ります。

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今日明日は日薬学術大会。長野にGO、です。

今日は、善光寺です。

発表がないので、

ポスター発表を見て、

一日目に「ぷろ☆すた」の経過報告を聞いたら、終了。

みんながお目当てにしているあたり(毛利・落合・鎌田さん講演)とか、

ランチョンセミナーには、

一切興味がないのですが、

いくつか、面白そうな講演があるので、紹介しておきます。

  ☆

特別講演V

「薬剤師が行う臨床研究の進め方 学会発表・論文執筆のスキルアップ」

はい、まずは、これです。

講演者は、浜松医大の薬剤部長、川上純一さん。

どこかで聞いたことがありますか?

そう、チーム医療改革会議のナース分科会で、まともな理性で戦っている側の方です。

フォースのライトサイド。

内容は、まさに、オーラル発表をしている方々が大挙して押し寄せなかったらおかしいんじゃないかと思える、王道。

いつもおんなじことしか言わない、後期高齢者医療制度改革会議のメンバーである鎌田さんの講演の裏番組ですが、ホクト文化ホールに足を運ぶのなら、どうみても、川上さんの講演のほうが大事です。

命の大切さを知るのは、学生のうちでいいでしょ?

「命の大切さを忘れていましたぁぁぁぁ(号泣)」みたいなこと言うのは、薬剤師なんだから、ダメでしょ。

「感動が欲しい」というのなら、鎌田さんの本でも読んで、あちこちでやってる講演に足を運べばいいじゃん。別に、薬剤師会の学術大会でなくてもね。

福井では、夜回り先生の講演で、会場の半分程度の埋まり具合でした。長野の鎌田さんは・・・うーん・・・福井のときの日野原先生の講演が超満員だったらしいので、この手の話者だと、満員なのかな~。

まあ、「命の大切さは忘れていません」という薬剤師さんは、鎌田さんを蹴飛ばして、川上さんの話を聞きに行ってください。

  ☆

次。分科会。

筆者は社会福祉総合センターに行くので、こちらには行きませんが、

分科会1
 「質の高い服薬指導を目指して 患者の利益のために」

これが、気になります。

座長がのび太さん。シンポジウムで、上町→井手口→タイゾー先生(敬称略)というスペシャルコンボ。

その手の話が好きな方には、たまらないメニューです。

お暇な方は、タイゾー先生に声をかけて、夜の街へGO。

  ☆

分科会10
 「長期実務実習元年 実りある実習を求めて」

これも、内容には期待していませんが、第一期の、例のアンケートの結果が公表される点で、注目です。

なにが「見えてきた」という分析をするのか、気になります。

(「よりよくする」ためには使えなさそう、という、以前の記事参照)

イケメン森さんの座長ぶりも見ものです。

ここでのアンケートを聞いておきながら、「薬学生による公開シンポジウム」を聞かない!というアホなことだけはしないでくださいね。(日薬雑誌10月号82ページ参照)

  ☆

分科会12
 「環境を守ろう、薬剤師の手で」

地味な印象ですが、おそらく、このテーマ、聞いておいて損はないと思います。

自分はアカデミックだと思っている薬剤師さんは、全員集合のこと。

座長は気鋭の新人、オシャレメガネの曽布川さん。

  ☆

以上。

あとは、みなさま好き好きで。

個人的には、

分科会3で、「内服薬処方せん記載」関係の土屋さんが[処方せん記載方法を変更することで安全性が確立するいうエビデンスがないにもかかわらず]どんな言い訳をするのかとか、

分科会6で、スポーツファーマシストの「目的」について、JADAの浅川事務局長がどのような解釈で話すのかなー、とか、

分科会7で、撲滅できないものを撲滅しようとし続けているけど、藤井もとゆきさんが何も話さないのはどーだかなー、とか、

分科会8で、川上さんをシンポジウムに呼ばないってことはノブさんが厚労省の言いなりになって説明しておしまいってことかなー、とか、

分科会9で、このタイミングなら帝京大学病院の担当者を呼ばないのはおかしくない?とか、

分科会14で、基調講演が山本史薬事企画官ってことは、なんだ、説教かー、まだ言い足りないのかなー、とか、

そんなことを思ったりもしますけれど。

これらの分科会に行ってみようかなー、という方は、このブログの関連記事をテキトーに読んでいくと、流れがわかるかもしれません。(いちおう宣伝。)

  以上、日本薬剤師会学術大会in長野、おすすめ?分科会講座でした。

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世界薬剤師デーは9月25日

日薬雑誌10月号20ページ参照。

  ☆

時は2009年、昨年9月。

トルコ共和国、イスタンブール。

F.I.P評議会にて。

トルコ薬剤師会会長から、ひとつの提案が。

「薬剤師職能に対する意識向上を図るため、9月25日を、世界薬剤師デーに制定しようではないか!!!」

聴衆:「おおおおおおおっ(スタンディングオベーション)」

「りょ・う・しょ・う! りょ・う・しょ・う!」

「了承! 了承! 了承!」

「アクセプトっ アリセプトっ」

「では、採択! これより、各国が採用した場合に、国内レベルで実施できるようなテーマを考えておく!」

  ☆

時は流れ。

2010年、6月。

「2010年を、世界薬剤師デーの初年度とする!」

検討されていた、テーマが発表に。

「テーマは、『Safety first with medicines,ask your pharmacist』である!」

「くすり、安全第一!」

「薬剤師に相談!」

「薬剤師デー、薬剤師デー!」

「加盟団体は、国内で関連活動を実施する際は、イベント企画内容を、F.I.Pに報告せよ!」

「えー、めんどくさーい」

「ぶーぶー」

  ☆

更に時は流れ。

2010年8月3日。

日本。日薬第一会議室。

日薬のノブさんが、6月までの経緯を報告。

そして。

「我が国においては、毎年10月に『薬と健康の週間』を実施しているところであり、当面は、世界薬剤師デーが制定されたことを認識するにとどめ、特に対応した企画は行わないとしたい!」

  ☆

そんな様子を眺めていた薬剤師倫理規定擬人化娘の会話。

ななせ「こんなに面白そうな状況だというのに、企画をやらないだとーっ!?」

やつね「ゼニかかることはやりとーないんよー」

ななせ「日薬雑誌の表紙に『9月25日は世界薬剤師デー』と、太明朝72ポイントくらいで斜めレイアウトで書けば、誰でも認識するだろうに」

やつね「あー、それなら余計なカネかからんなぁ」

ななせ「で、その日薬雑誌をF.I.Pと、トルコ薬剤師会に送りつけてだな、『日本はいち早く、世界薬剤師デーを薬剤師会会員全員に周知しました!』と、実績を作っておくわけだ」

やつね「なんか企画しろっちゅー話、6月にわかっとったんなら、8月の会議にかけて、日薬雑誌9月号に間に合わせればええのになー」

ななせ「役割を押しつけ過ぎだ。会議に出てディベートしてくる担当者は、そっちに集中させろ。広報にまわせ」

やつね「ググっても『世界薬剤師デーとの一致はありません』と出よる…」

 (おしまい)

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薬剤師国家試験出題基準:その2「奥羽大学に倫理は不要?」

パブコメにはいろいろな団体からいろいろな意見が送られてきます。

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000t9tm-att/2r9852000000t9wb.pdf

まあ、いろいろな団体っていっても、11団体程度なんですが。

団体さんって、なぜか、FAXor手紙で意見を送って、投稿フォームを使いません

コピペするのが大変だからやめろと、誰も言わないようですから、ここで言っておきます。

「コピペするのが大変だから、やめろ」

投稿フォームを使わないような団体さんなので、インターネットというものも知らなくて、ここに書いても全く意味がないかもしれませんが。

さて、つぎのようなパブコメを提出した大学がありますので、ご紹介します。

  ☆

○意見2

〈該当箇所〉

 留意事項 3.各領域における留意事項【法規・制度・倫理】

『「法規・制度・倫理」は、薬剤師としての業務を遂行するに際して必要な法的知識及びこれらの関連する各種の制度並びに医療の担い手としての任務を遂行するために保持すべき倫理規範的知識や態度について問う問題を出題する。』という文章。

〈意見内容〉

 薬剤師としての業務を遂行するに際して必要な法的知識を問うべきであり、複雑な解釈が必要な実践は必要ない

〈理由〉

 必要な知識は、薬剤師として任務が遂行できる範囲のみで構わなく、実践に関しては合格後に深く勉強すべきである。

  ☆

・・・さすがに、ここまでぶっとんだ意見が「大学」から出てくるとは思わなかったので、実にコメントに困るのですが・・・。

『「薬剤師の任務」が遂行できる範囲でよい』とのこと。

なんじゃそりゃ。

薬剤師法(薬剤師の任務)
第一条
 薬剤師は、調剤、医薬品の供給その他薬事衛生をつかさどることによつて、公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もつて国民の健康な生活を確保するものとする。

とりあえず、「任務」って、これでしょ。ほぼ薬剤師倫理規定第一条

任務は『薬剤師法』だけではなく『薬剤師倫理規定』でも語られています。

任務遂行は薬剤師の倫理。実務実習カリキュラムでも必修の部分です。

倫理を身につけていない者は、任務を遂行できない。・・・ってことです。

そして、『薬剤師倫理規定第三条』において、法規の遵守という倫理がでてきます。

第3条(法令等の遵守)
 薬剤師は、薬剤師法、薬事法、医療法、健康保険法、その他の関連法規に精通し、これら法令等を遵守する。

「任務を遂行できる程度」の倫理には、「業務を遂行するに際して必要な法規」と「法規に関係する制度」の遵守が、含まれているんですよね・・・。

  ☆

『「法規・制度・倫理」は、薬剤師としての業務を遂行するに際して必要な法的知識及びこれらの関連する各種の制度並びに医療の担い手としての任務を遂行するために保持すべき倫理規範的知識や態度について問う問題を出題する。』

という文章は、分解すると、

1.「法規・制度・倫理」は、次の範囲(2と3)の問題を出題する。

2.「薬剤師としての業務を遂行するに際して必要な法的知識」及び「これらの関連する各種の制度」

3.「医療の担い手としての任務を遂行するために保持すべき倫理規範的知識や態度」

という形になりますよね。

この大学がパブコメで主張するのは、

A.「法規・制度・倫理」は、次の範囲(B)の問題を出題せよ。

B.「薬剤師としての業務を遂行するに際して必要な法的知識」

C.複雑な解釈が必要な実践は必要ない

というもの。

「B(法的知識)を出題せよ、それ以外はいらない」ということですよね、これ。

それ以外=「これらの関連する各種の制度」+「倫理」は、いらないっていう。

違うのかな?

いるともいらないとも明確には書いていないのですけれど、「いると明確に書いてあること」以外の中にしか、「C」にあたる部分は存在できないので・・・どうしましょう。

厚労省解釈をみてみると・・・

えーと・・・厚労省は「倫理」がいらないという解釈を避けたので、

  ☆

法規領域については、薬剤師としての業務を遂行するに際して必要な法的知識を問うべきであり、複雑な解釈が必要な実践は必要ない。

(ご意見に対する考え方)
出題の意図によっては必要であると考え、原案のままといたします。

  ☆

と変換されていました。

これって、「制度」はいらないということでしょうか。

でも、「制度」といっても「法規(これら)に関係する制度」ですから、「法規にくっついてくる」ものですよね、それ。「制度を守ることが、法律を守ること」になり、「制度を守らなければ、法律を守らないこと」になるわけで・・・。別に「現場でどう実践しているのかを問う」なんてことは書いていないのですから、法規とセットで考えますよね、フツー。

「法規」と、「法規に関係する制度」は、セット扱い。

だとしたら、残っているものが、「複雑な解釈が必要な実践」。

それって、「倫理」のこと?

倫理ではないのなら、もう、該当項目が存在しないわけで・・・。

文章内に存在しない言葉を削れと言っているはずがありませんし・・・。

とはいえ、

 必要な知識は、薬剤師として任務が遂行できる範囲のみで構わなく、実践に関しては合格後に深く勉強すべきである。

という理由がコメントされているので、「任務が遂行できる範囲が【必要】なら、法規も法規に関係する制度も倫理も、全部必要な知識」となるわけで・・・。

国家試験合格後に深く勉強するらしい「実践」って、どこに書いてあるんでしょね?

  ☆

文章に文句を言っているのに、「必要ない」と言っている項目が文章内に存在しないという不思議な世界が、筆者の妄想の中で広がっています。

文章のどこかを『削れ』とでも言いたげな(注:削ってほしいのかどうしてほしいのかを具体的に示せない時点で、意見と言えるか微妙…)パブコメを送って、どうにかしろ、と?

『「法規・制度・倫理」は、薬剤師としての業務を遂行するに際して必要な法的知識及びこれらの関連する各種の制度並びに医療の担い手としての任務を遂行するために保持すべき倫理規範的知識や態度について問う問題を出題する。』

という文章は、領域の定義をする「キモ」となるものです。

この大学のパブコメ通りに「法規」を残したとして、

「制度」を削っても、

「倫理」を削っても、

「制度」と「倫理」を削っても、

【法規・制度・倫理】という領域は崩壊します。

特に、倫理が削られた場合、領域関係の他の留意事項に「倫理」に関する記述がありませんから

この項目がなくなったら、倫理の出題、ゼロになるんですが・・・。

【法規・制度】っていう領域だと、元に戻っちゃうわけですが・・・。

イイノカナ・・・?

  ☆

FAXパブコメの提出者名は、【学校法人 晴川学舎】。

どこだろ、そこ? と思った方も多いかもしれませんが、

要するに、奥羽大学薬学部です。(記事タイトルがすでにネタバレ)

奥羽大学薬学部ホームページには、教育理念が書いてあります。

抜粋しますね。

  ☆

http://www.ohu-u.ac.jp/faculty/pharmacy/p-idea.html

「教育理念」

豊かな人間性と医療人としての倫理観を大切に、日々、進歩を続ける医療薬学を通して、広く社会に貢献できる薬剤師をめざします。

教育理念

高度な専門知識と技術を備えた人間性豊かな薬剤師を養成する

教育目標

近年の医療は、医療サイド中心の医療から患者中心の医療に変貌しつつあります。薬剤師も医療現場において、単に調剤し、薬剤を供給するだけでなく、患者はもちろん、医療に直接携わる他の医療従事者にも、薬剤の適正な使用に必要な情報を提供することが義務付けられるなど、薬剤師がチーム医療の一員としての位置づけが明確となり、その果たすべき役割は質・量ともに増大しました。さらに、薬剤師としてのコミュニケーション能力や倫理性、人間性豊かな人材が求められ、本学創立以来の建学の精神である「人間性豊かな医療人の養成」は、まさにそれであります。本薬学部は、このような社会の要請に応えるとともに、医療人として日進月歩の学問に対応しえる柔軟な思考力と、21世紀に必要とされる問題発見・解決能力を併せ持つ病院薬剤師、開局薬剤師の養成を目指します。この教育目標は同時に、将来の製薬企業で医療品の開発、製造及び医薬品情報担当者(MR)となれる薬剤師を養成することにもなり、または薬事行政に携わることの出来る、優れた薬剤師を養成することにもなると考えます。

  ☆

・・・・・・・・・だって。

「倫理観」「倫理性」って、連呼してますねー。

「薬事行政(制度)に携わることのできる優秀な薬剤師を養成」するとも言ってますねー。

この教育理念で、あーゆーパブコメを出せちゃうんですね

我が校に入れば、倫理や法規に関係する制度知識が身に着くよう、がっちりやります」という宣言ですよね、この教育理念。

でも、パブコメでは、「お願いだからうちの学生に倫理とか制度関係の問題は出さないでくれ」と、言ってるわけですよ。

教育理念がバッチリはまっていれば、そこ、得意分野じゃん。

えーと・・・、なにか、しっぱいしちゃった?

それって、教員の責任だよね。

教員の責任を回避するために国家試験問題の項目をいじろうとする・・・?

まさかね・・・。そんな倫理観のないこと、しないよね・・・。

黒い疑念が渦巻いちゃうので、ちょっと切り替えます。

続いての話題。関連して・・・

奥羽大学薬学部は、他にも意見を出しているのですが、その筆頭に来ているのが、こんな意見。

  ☆

意見1:

〈意見内容〉
「必須問題は各領域における基礎的な内容を問うものとする。」とあるが、基礎的な内容の程度(難易度)が分からない状況で、五者択一形式で出題するのであれば、各領域50%、全体で70%という足切りラインを下げるべく検討をお願いしたい。もしくは、足きりラインを変えないのであれば、五者択一形式を見直してもらいたい。

〈理由〉
物理・化学・生物は現行の薬剤師国家試験でも、他の領域に比べて正答率が低く、受験生にとって難しい領域であることを考慮すると、この領域で足きりされる受験生が少なからずでることが危惧される

  ☆

「基礎的な内容」っていうのはね、「これ知らないなら、薬剤師やらないでくれ。患者さんが危険だから」っていう問題のことなんですよ。これまでの議論によれば。

よーするに、ほんとは、正答率100%が当たり前っていう問題なんですよ、「基礎的な問題」は。(実際そうならなかったら、ゴメン☆)

日本に住んでいる日本人に、「あなたの住んでいる国の名前を言ってください」と訊くような、そういう問題だと想像すればいいと思うんですが。(うっかり「答はアメリカ」とか「伊豆の国(市)」とか、裏の裏の裏を書いてしまう人は、たまにいるかも、という問題レベル)

そこで足切りされる受験生が出ることが危惧される?

だから足切りラインを下げろ

そんな受験生は、足切りされて当然でしょ。

いいじゃん、次の年に受験させれば。

ってゆーか、国家試験受験資格があるということは、大学の薬学部を卒業したってことですよね

奥羽大学は、自分のところの学生が少なからず「基礎的な内容」を50%以上間違えるレベルであるにもかかわらず卒業を認める学校なわけ?

そーゆー人材が薬剤師国家試験をクリアできちゃうように、パブコメでお願いするわけ?

あの・・・私学だから、当然、国民の税金が投入されてますよね?

国民の税金を使って、国民の健康を危機に陥らせるような人材を育成して、その人材を国家試験に受からせるために、国家試験のレベルを下げろと国にお願いするんですね?

びっくりです。事業仕分けお願いします。

そんなに、じぶんのところの学生の学力が、信用できないんですかねー。

そりゃあ、偏差値的に、最下位をめぐってデッドヒートを繰り広げているのは事実ですけれど、薬剤師としての質は偏差値とか留年とかで決まるわけではないから、ちまたで言われるような学生さんがバカだという意見を筆者は信用していないんですが、

少なくとも、

このパブコメ(足きりライン下げろ)を出すのに関わった奥羽大学の教員は、全員、間違いなく、倫理観の欠如した大バカだと確信しました。大バカっていうとよくないか。親バカ? モンスターなんとか?

良心が残っている奥羽大学薬学部の教員の方々は、一度じっくりと、教育放棄宣言とも受けとれる今回のパブコメについて、天野学長&影山理事長と、拳で語りあっていただければと思います。

あ、なんだか最後は、倫理部分のパブコメの話から、脱線しちゃいました。

なお、「実際の試験問題を解いてみたら自分が足きりに引っかかっちゃった♪」という事態も想像できますので、言い過ぎなあたりについては脳内ミキサーでガリガリっと砕いてからお召し上がりください。

  ☆

おまけ。

 こういう「試験のレベルを下げろ」系のパブコメは奥羽大学だけかと思っていたら、日本大学薬学部も、「五択は難易度が高すぎないか」という意見をパブコメに提出していました。ぶるうたす、おまえもか。

さらに、第一薬科大学も、「小項目の例示に『代表的な医薬品の商品名と一般名』とあるが『商品名』を削除すべきである」としていますし、松山大学も、「五択ならCBTレベル以下にしてくれ」としています。

うーん・・・

ここででてきた学校、のきなみ偏差値が50以下・・・。

世間様的に「学力がダメな大学生」だという先入観で見られているところが「問題を簡単にしろ」という意見を出すのは、やめておけばいいのに・・・。まあ、足切りラインを下げろと身も蓋もないことを言うとこよりはましですが・・・。

もう少し、偏差値的に上の学校の意見もあると、少しは説得力が増すのですが・・・。

どこか偏差値の高いところが意見を出していないかと探してみると・・・、

おっ、ありました。

偏差値65、トップの大学。

東京理科大学薬学部です。

「薬学6年制の目的は従来では得られなかった高度の知識・技術・態度を身につけることであり、5年次と6年次においても相応のカリキュラムが展開されているので、全体的に国家試験を難しくする必要はないと思われる」

・・・とのこと。

いや、あの、それって、どこをどう直せと・・・?

ってゆーか、超アタマイイということで有名な東京理科大にとっての「難しい国家試験問題」って?

東京理科大的な「難しくない国家試験」って、北里大なら大丈夫なレベルって意味でしょうか。

東大生や京大生が「難しい問題にする必要はないですよ」と言っているのと同じくらいの話として聞かなきゃ、だめですかね、それ(泣)。

他には「国家試験のレベルを下げろ」という意見は謎の大学教員さんくらいしかいないので、他の大学的には、別に難易度の問題はない模様。

こーなってくると、「東京薬科大も便乗しておけばよかったのに」というヨコシマなことを突発的に思ったりもしますが、すぐ反省。

なお、「難易度が高すぎないか」的な話ではなく、「三択のほうがテストには良い」という研究を例示して五択の再考を求める意見がありました。こういう主張なら、ちゃんと議論できますよね、きっと。(注:これ、厚労省の「考え方」には記述がないよーな・・・あれれれれ?)

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薬剤師国家試験出題基準:その1「日薬パブコメの行方」

こっそり。

そう、こっそりと。

とてもひそやかに。

余程興味のある方以外は見ないでくださいという趣で。

10/5の朝に、「薬剤師国家試験出題基準」が、公表されました。

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000tabj.html

日薬の会長&副会長が参加していた薬剤師国家試験出題基準改定部会の「検討しているときの議事録」や「ワーキンググループの作業報告」は、相変わらず公表されません。

そして、出題基準改定部会の委員である会長の名前で出された「日薬からのパブコメ」ですが。

「日本薬剤師会雑誌 10月号」16ページに「日薬、薬剤師国家試験出題基準案のパブコメに意見提出」という記事が出た直後、結果が出るという、面白い展開に。

パブコメの結果は・・・

・・・・

・・・・

・・・・

見事合格

じゃない、新規の項目として、

『一般用医薬品の役割と供給』という項目ができました。

はい、ここで、間違い探し。

日薬が主張した内容と、この結果とで、ちょっとばかり、違うところがあります。

それはどこでしょう?

答:日薬は『一般用医薬品の供給』といれてくれと頼んだ。

そう、「供給」だけです。

でも、でてきた項目は、「役割と供給」。

これってどういうこと?

なにか、おかしくないですか?

なんでこーなったかとゆーと、日本OTC医薬品協会という組織の意見もくっつけたからです。たぶん。

日本OTC医薬品協会の主張していた追加要望は、「一般用医薬品、その役割」という言葉でした。

  ☆

日本OTC医薬品協会

意見:
(該当個所)
 領域「法規・制度・倫理」大項目「薬学と社会」中項目「地域薬局」

(意見内容)
  小項目「セルフメディケーションとOTC 薬」を設け、以下の例示を示す。
或いは、既存の小項目「地域薬局・薬剤師」の例示に、以下を加える。

一般用医薬品(OTC 薬)、その役割、リスク区分」、「漢方薬、伝統薬」、「セルフメディケーションの理念と役割」

(理由)
  領域「実践」において、小項目の例示としてセルフメディケーション、一般用医薬品、漢方薬、等を掲げているが、これに対応した個所が、他の領域に見当たらない。短期間の実務実習においてセルフメディケーションの理念や、そこで中心的な役割を果たすことになるOTC 医薬品の理解を習得するのではなく、大学においてモノ(物)や理念としてのOTC 薬やセルフメディケーションについて学んだ上、実地の場で復習・確認をすることこそが必要である。
 とりわけ、医療保険制度のみに頼る事ではこれからの健康と福祉の確保が困難となる中で、生活者が主体となって健康の確保増進を図るセルフメディケーションの重要性は一層増すこととなる。また、その適正な推進に当って、薬剤師の果たすべき役割は極めて大きい。しっかりと、学び、生活者の支えとなっていただきたい。

  ☆

こういった主張だったわけです。

まあ、それはいいのですが、第四回薬剤師国家試験出題基準改定部会の資料(出題基準案段階)のときには、パブコメへの厚労省からの「考え方」として、こんなことが述べられていました。

  ☆

・小項目薬事法の例示に「店舗販売業」を加える。
小項目「地域薬局・薬剤師」の例示に「医薬品の分類、医療用医薬品、一般用医薬品(OTC医薬品)」を入れる。
・小項目の例示に「公正な治験の推進を確保するための制度を説明できる」および「治験業務に携わる各組織の役割と責任を概説できる」を含めるべき。
・小項目の例示に「SOL」や「医療用医薬品プロモーションコード」が入っていない。
・中項目「医薬品の開発」に小項目「特許」を含めるべき。

(ご意見に対する考え方)
原案のままといたしますが、内容としては出題され得ると考えます。

  ☆

厚労省が「考え方」を示す際には、似た意見は勝手に合体モードになっちゃうのですけれど、「小項目「地域薬局・薬剤師」の例示に「医薬品の分類、医療用医薬品、一般用医薬品(OTC医薬品)」を入れる。」というまとめは、「日薬の主張+日本OTC医薬品協会の主張」ですよね。

で、厚労省は、『原案のままといたします』と、明記しました。

ようするに、「新規項目はつくりません」という宣言です。

通常、これは、覆りません。

パブコメに意見を出した人たちにとっては、ここで「おしまい」です。復活折衝は存在しません。

でも、例外があります。

例外:改定部会の会議中に、委員から異議が出て、その異議が了承されたとき。

そろそろ、気付いた方も多いかと思いますが・・・

日薬会長&副会長は、改定部会の委員です。

ほーら、なにがあったのか、想像できましたか~?

『自分(委員)が代表である組織が出したパブコメが厚労省から否定されたら、自分(委員)が改定部会の席で復活折衝を試みる』

という・・・なんともいえない光景が浮かびます・・・。

それ・・・「案」ができる前にやっといてください・・・。

パブコメのあり方に、悪い実例を残してどーするんですか・・・。

いや・・・きっと・・・そういう事態はありえないから・・・議事録に、そんな光景はでてこないはず・・・でてこないことを祈る・・・祈っても無駄かもしれないけど・・・

パブコメって、「審議会の委員だけだと意見が偏る」という話があって、そのあたりを補完するための制度だと思うんですが、審議会の委員自身が提出したパブコメが厚労省に否定されてから、審議会で「否定された意見を通す」のって、他のパブコメ提出者に対して、ものすごく公平感を失わせる行為なんですよね。「俺様の意見だけ特別扱い」って、いわれてもねー。

まあ、自分が出した意見以外にも、いろいろな意見を取り上げて、「これもこれも、大事なのに、厚労省はなにを見てるんだい!」と演説していたというのなら、なかなかカッコイイ姿勢だと思いますが・・・、はてさて、議事録ではどうなっていますやら。

  ☆

おまけ。

【もし現実になったら嫌だなー、という妄想】
 「国家試験問題の出題基準のときに、新規項目を作ってやった貸しを、どう返してくれるのかね?」という、どーでもいい弱みを握られたつもりに本人たちがなってしまってたら、イヤだな~。

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政策コンテスト。厚労省内の優秀作

平成22年7月。厚労省内で行われた、省内政策コンテスト。

優秀作は、全部、現在(9~10月)公開中の政策コンテストにエントリーされるのかと思っていたのですが、どうも勘違いだった模様。

厚労省内の「優秀」の基準って、どのへんにあるのかな~、というヨコシマな目で、表彰作品をみてみましょう。

  ☆

政策コンテスト表彰作概要

最優秀作
 年金相談のためのワンストップ窓口の設営

雇用保険、年金、国民健康保険に関する相談の負担軽減を図るため、社会保険事務所との人事交流、社会保険労務士の採用などにより、年金のワンストップサービス(曜日限定等)相談をハローワークで実施する。

優秀作
 対医療機関等に対する指導監査部門の統合等

対医療機関の指導監査部門(社会保険、介護保険、生活保護、労災等)を統合することで、指導監査のプロ集団の創成を図り、効率的・効果的指導監査を可能にする。

優秀作
 “実際に役に立つ”社会保障制度の教育推進をめざす

若い世代に社会保障制度について理解を深めていただけるよう、厚生労働省の若手職員が、卒業年次の学生に対して社会保障制度を具体的に説明する会をモデル的に実施し、将来的に全国規模に拡大する。

優秀作
 「モデル就業規則」を厚生労働省及びすべての局ホームページでダウンロード可能にする

中小企業が簡単に就業規則を作成できるように、厚生労働省及び全ての都道府県労働局のホームページに、「モデル就業規則」を加工可能な形で掲載し、ダウンロードできるようにする。

奨励作
 企業の人事労務担当者に対するメール配信

企業に役立つ制度や施策をアピールするため、人事・労務部門の担当者に対してメールマガジンを発行し、各制度や施策が効果的に活用されるよう取り組む。

奨励作
 高校内企業説明会

 若年者の地元就職促進のため、高校で地元企業の説明会が開催できるようハローワークが支援する。

  ☆

以上。

では、ひとつひとつ、概要しかわからないなりに、ふまじめに読んでいきます。

  ☆

最優秀作
 年金相談のためのワンストップ窓口の設営

 雇用保険、年金、国民健康保険に関する相談の負担軽減を図るため、社会保険事務所との人事交流、社会保険労務士の採用などにより、年金のワンストップサービス(曜日限定等)相談をハローワークで実施する。

  ☆

どこかで、こんなこと、していたよーな・・・

えーと・・・

たしか、総務省が・・・「ワンストップ窓口推進プロジェクト」を、平成20年(2008)ごろには展開していて、その計画の中に、「年金」も含まれていたと思うんですが・・・

それを、「ハローワーク(設置官庁:厚労省、査定官庁:総務省)」にて、厚労省が主導して、やりたいという話ですかね・・・

ネタ自体はパクリですから・・・、「厚労省が、総務省の社内利権のシェアを奪っちゃおう!」というノリですかねー。今いる職員にプラスして「信頼されていない年金制度のスペシャリストである高給職員」を厚労省から出向させちゃおう、とかいう。

省庁に利権を誘導してくれる政策なんて、とっても嬉しい政策ですから、内部の人間が審査員だったら、最優秀作の栄冠も、当然かもー。(邪推)

  ☆

優秀作
 対医療機関等に対する指導監査部門の統合等

対医療機関の指導監査部門(社会保険、介護保険、生活保護、労災等)を統合することで、指導監査のプロ集団の創成を図り、効率的・効果的指導監査を可能にする。

  ☆

「対」医療機関・・・って、医療機関、悪者扱いですよ(泣)。

「対」から始まるものって、「対戦車ライフル(次元大介ver)」とか「対妖魔用特殊警察(AMP)」とか「対空竹槍(市販の、ものほしざお)」とか、おっかないものばかりですが、

「対医療機関指導監査部門(Guidance audit section to medical institution、通称Gasmi がすみ→転じて、「霞」機関)」を統合して、「プロ集団」を創成(よーするに、これまではアマチュア集団だったという流れ?)するのだということですよ。中二病的に。

悪の(笑)医療機関と戦う、正義のプロ集団の巣窟・・・。

霞機関・・・。

なんかカッコイイ気がしてきました。

霞機関、入ってみたいかも。(嘘)

医療機関の指導監査に関しては、とにかく、権限を強くしたくて仕方がないようですが・・・

システムを複雑にして、間違える確率を極限まで高めたのは厚労省側。

重箱の隅をつついて違反を探し、特に『解釈』の相違による悪質ではない違反の取り締まりに躍起になるよりも、【わかりにくいシステムを作ったのだから、システムのわかりにくさに由来する医療機関の請求ミスは厚労省側の責任】だと腹をくくってもらいたい…わけで。

指導によって「違反が生み出される」のでは、本末転倒。

奥さんが「浮気鑑査をします」と宣言し、「きれいな人に5秒以上目線をやったら浮気」「香水のにおいをつけてきたら浮気」「女性と食事をしたら浮気」「寝言で女性の名前を言ったら浮気」といった詳細かつ項目数多すぎかつ無茶な浮気チェックを行い、一項目でもチェックが入った時点で、「あなた、浮気したわね。先月のおこづかい、全額没収します!」などと言ってきたら・・・旦那さん、どう思いますかね。

嫉妬深い悪妻とは離婚できても、厚労省とは離婚できませんから、厚労省が「かわいらしいオクタマ」になってくれないことには、旦那の不幸は止まりません。

  ☆

優秀作
 “実際に役に立つ”社会保障制度の教育推進をめざす

若い世代に社会保障制度について理解を深めていただけるよう、厚生労働省の若手職員が、卒業年次の学生に対して社会保障制度を具体的に説明する会をモデル的に実施し、将来的に全国規模に拡大する。

  ☆

現状、

「実際に役に立っていない社会制度」(厚労省が悪い)と言いたいのか、

「実際に役に立っていない社会制度の教育」(文科省が悪い)と言いたいのか、

どっちなんですかね。

どっちにしても、お役人さん批判でしかありませんが、厚労省的には、「文科省が悪い」と読んだのでしょう。そのうえで、文科省利権に手を出そうというわけです。

文科省利権を奪う!という旗印のもと、やろうとしていることは、厚労省若手職員の、日本全国どさまわり出張

社会保障制度についての理解を深めるだけの「教育」なら、地方のお役人さんたちに任せれば済む話です。

それを、わざわざ「厚労省の若手職員が」という限定をつけたら、どうなるか。

現地(たとえば、市役所)に社会保障のスペシャリスト(たとえば、社会保険労務士さんなど)が存在しても、「厚労省の若手職員以外が行うことは認めない」のですから…。

日本全国うまいものめぐりの旅ですよ。

「卒業年次」が、どの世代なのか、ピンときませんが、義務教育期間でいうなら、中学三年生です。「モデル的に」やっている間は100校くらいかもしれませんが、全国規模で行えば、10000校以上あるのですが・・・。

一日3校をめぐったとして、年間260日間、12~13人の若手職員が諸国漫遊の旅を続けるという計算になります。

仕事としては、プロゴルファー並みに移動と仕事の繰り返しになりますから、あちこち行けるのはいいけれど、ある意味「死のロード」ともいえるかもしれません。

全国の厚労省職員は5万人っていいますから、そのなかに「旅行が好きで好きでたまらなくて、中学生に講義をするのも大得意」という才能が12人ほど埋もれていた場合、若手じゃなくてもいいから、がんばってもらうといいかもしれませんねー。

(むしろ、こういう仕事を50代の大ベテランに割り振って、早期退職を防ごう!という展開を希望。警察OBと組ませて、『熱海の厚労省:温泉町の社会保障の危機を救え』という二時間ドラマっぽい活動も期待)

まあ、実際は、専任じゃなくて、一日一校ペースで、年間5日間程度、1800人くらいの若手が旅行に行くんでしょうけれどね…。(ものすごく無駄)

  ☆

優秀作
 「モデル就業規則」を厚生労働省及びすべての局ホームページでダウンロード可能にする

中小企業が簡単に就業規則を作成できるように、厚生労働省及び全ての都道府県労働局のホームページに、「モデル就業規則」を加工可能な形で掲載し、ダウンロードできるようにする。

  ☆

お金がかからない、良い案です。

でも、なんで今までやってなかったの?という疑問も・・・。

厚労省にとっては、省益にならない、ダメ企画かもしれませんね。

  ☆

奨励作
 企業の人事労務担当者に対するメール配信

企業に役立つ制度や施策をアピールするため、人事・労務部門の担当者に対してメールマガジンを発行し、各制度や施策が効果的に活用されるよう取り組む。

  ☆

このメールマガジンがあることを広報するのにかかるお金のほうが大きくなりそうな予感。

「すでに全企業の人事・労務部門の担当者がリストアップされていて、メールを送るだけ」というわけでもなさそうですし・・・。

「希望するすべての企業に」メルマガを送らないと不公平で、「希望しているかどうかを知る」ためには調査が必要で、毎年毎年新規の企業が誕生し、毎年毎年人事・労務部門の担当者がかわるのですから、目標を絞ったメールマガジン配布は、かなり厳しい気がします。

・・・で、結局、これがどーなったかというと

  ☆

報道関係者各位   平成22年10月4日

メールマガジン「厚労省人事労務マガジン」 10月6日から配信開始

~企業の担当者に役立つ人事労務関係の情報をお知らせします~

 厚生労働省では、企業の経営者や実務担当者などに対して、人事労務管理上で役立つ情報を提供することを目的に、メールマガジン「厚労省人事労務マガジン」を制作・発信していくこととしました。10月6日(水)に第1号を創刊します。

 本メルマガには、法律改正、制度や助成金の利用案内、労務管理に必要な情報、雇用情勢など、企業の担当者の役に立つ人事労務関係の話題を毎号掲載します。
 今後は、原則として毎月第1水曜日に定期的に配信する他、企業での人事・労務管理上で知っておきたいトピックスをまとめたものを随時配信していきます。

 配信希望者は、厚生労働省ホームページ(※1)から登録が可能です。

 第1号の主な内容を以下に抄録しました(別添)。今後とも内容の充実を図ってまいります。

 なお、このほど厚生労働省で配信しているメールマガジンの情報を集約したページ(※2)を厚生労働省ホームページ内に設けました。ホームページのバナーからリンクをたどることができます。

  ☆

・・・ということになりました。よーするに、広報は、報道各社にまかせることにしたよーです。よかったよかった。(でも、どうやって普及させるのかは謎・・・)

これは楽しみです。なにがって、何号まで続くのかとか、読者は何人くらいなのかとか、そういうあたりが。

とりあえず登録して、送ってもらうことにしました。

麻生内閣メールマガジンなみの内容だといいなぁ・・・。(松本純びいき)

  ☆

奨励作
 高校内企業説明会

 若年者の地元就職促進のため、高校で地元企業の説明会が開催できるようハローワークが支援する。

  ☆

ハローワークって、出張相談会、やってます。

それじゃ足りなくて、企業を集めて、高校で、地元企業の企業説明会をやってほしいということのようです。

それ、高校がやればいいじゃん・・・

地元対策なら地方行政が協力してやればいいわけだし・・・

国が予算を使ってすること・・・?

  ☆

【職業安定法】
第二十六条  公共職業安定所は、学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第一条に規定する学校(以下「学校」という。)の学生若しくは生徒又は学校を卒業した者(政令で定める者を除く。以下「学生生徒等」という。)の職業紹介については、学校と協力して、学生生徒等に対し、雇用情報、職業に関する調査研究の成果等を提供し、職業指導を行い、及び公共職業安定所間の連絡により、学生生徒等に対して紹介することが適当と認められるできる限り多くの求人を開拓し、各学生生徒等の能力に適合した職業にあつせんするよう努めなければならない。
○2  公共職業安定所は、学校が学生又は生徒に対して行う職業指導に協力しなければならない。
○3  公共職業安定所は、学生生徒等に対する職業指導を効果的かつ効率的に行うことができるよう、学校その他の関係者と協力して、職業を体験する機会の付与その他の職業の選択についての学生又は生徒の関心と理解を深めるために必要な措置を講ずるものとする。
第二十七条  公共職業安定所長は、学生生徒等の職業紹介を円滑に行うために必要があると認めるときは、学校の長の同意を得て、又は学校の長の要請により、その学校の長に、公共職業安定所の業務の一部を分担させることができる
○2  前項の規定により公共職業安定所長が学校の長に分担させることができる業務は、次に掲げる事項に限られるものとする。
 求人の申込みを受理し、かつ、その受理した求人の申込みを公共職業安定所に連絡すること。
 求職の申込みを受理すること。
 求職者を求人者に紹介すること。
 職業指導を行うこと。
 就職後の指導を行うこと。
 公共職業能力開発施設(職業能力開発総合大学校を含む。)への入所のあつせんを行うこと。
○3  第一項の規定により公共職業安定所の業務の一部を分担する学校の長(以下「業務分担学校長」という。)は、第五条の五本文及び第五条の六第一項本文の規定にかかわらず、学校の教育課程に適切でない職業に関する求人又は求職の申込みを受理しないことができる。
○4  業務分担学校長は、公共職業安定所長と協議して、その学校の職員の中から職業安定担当者を選任し、その者に第二項各号の業務を担当させ、及び公共職業安定所との連絡を行わせることができる。
○5  公共職業安定所長は、業務分担学校長に対して、雇用情報、職業に関する調査研究の成果等の提供その他業務分担学校長の行う第二項各号の業務の執行についての援助を与えるとともに、特に必要があると認めるときは、業務分担学校長に対して、経済上の援助を与えることができる
○6  業務分担学校長は、その業務の執行に関し、厚生労働大臣が文部科学大臣と協議して定める基準に従わなければならない。
○7  公共職業安定所長は、業務分担学校長が、法令又は前項の基準に違反したときは、当該業務分担学校長の行う第二項各号の業務を停止させることができる。
○8  前各項の規定は、学校の長が第三十三条の二の規定に基づいて無料の職業紹介事業を行う場合には適用しない。
第二十八条  公共職業安定所と学校との間における連絡、援助又は協力に関する方法その他学生生徒等の職業紹介に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。

  ☆

厚生労働省令を変えるか、ハローワーク関係の運用権限を地方に渡しちゃえば、地方&学校が、ほっといてもやってくれそうな企画ですが・・・。

厚労省の省益にとってはマイナス。ハローワーク関係の出向ポストがなくなっちゃうから。

これ、「ハローワーク出張所の厚労省出向者を維持しつつ、高校で企業説明会をする分、ハローワークの予算を増やし、出向者数を増やす」アイデアですから、奨励作になるのも、なんとなく、頷けます。

  ☆

政策コンテストは二次選考までありましたから、今回の優秀作などは、それをかいくぐって評価されてきた企画です。ハローワーク関連の政策がふたつ残っているところをみると、厚労省は、自分の庭をひろげつつ、総務省の領域を荒らし・・・じゃなくて、総務省と横のつながりを作って、よりよい政策を行いたいと宣言しているのかもしれません。

(・・・そのわりには、コンテスト結果が復活予算案に反映されてない気が・・・)

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指導監査が変わる?のかなぁ・・・という話

えー、今回は、「監査をスルーする見返りに、コンタクト屋さん(としか言いようがない…)から2500万円ほど、金銭etcもらったよ」という事件が、こっちに飛び火しそうでいや~ん、というネタ。

  ☆

保険医療機関等に対する指導・監査の検証及び再発防止に関する検討チームの設置について

 厚生労働省では、特別医療指導監査官であった職員の収賄容疑による逮捕を踏まえ、保険医療機関等に対する指導・監査の検証及び再発防止に関する検討チームを設置します。趣旨等は次のとおりです。

1.趣旨

 保険医療機関等に対する指導・監査の公正な実施を担保するため、捜査の進展を見極めながら、今回の事件の検証と再発防止策の検討を行う。

2.具体的な検討事項

 (1)本省と地方厚生局との役割分担及び情報共有のあり方
 (2)指導・監査の対象とする保険医療機関等の選定方法
 (3)指導・監査の内部監察体制 等

3.検討体制

  次の体制による検討チームを設置する。
  庶務は保険局の協力を得た上で大臣官房人事課が行う。
  (主  査) 藤村副大臣
  (副主査) 岡本政務官
  (メンバー) 二川総括審議官
         蒲原人事課長
         中山地方課参事官(地方厚生局管理室長併任)
         外口保険局長
         唐澤保険局審議官
         鈴木保険局医療課長

* 上記による省内の検討を踏まえて、外部有識者も参画
   した形での検討体制を別途立ち上げることとする

  ☆

はいはい、新しい検討会をつくるための口実って感じ。

新任の厚生労働大臣は、閣議後の記者会見(9/28,AM10:17)で、

「また、外部の方からも有識者をお招きしてこの検討チームに入っていただくか別の組織にするかは決まっていません、第三者的なところからのしっかりとした検証、再発防止策の検討をしていただこうということで、そういうこともやっていきたいと思っております。」

と、言っているのですが、

検討体制を、別途、たちあげる」、と明記されましたね。

身内で集まって落とし所を決めておいて、新たに会議をつくり、外部の御用学者を公益座長に呼んで、「できるだけ穏便に」という手打ちでもやっとけばいいだろうという発想、やめられないんでしょうねー。

で、指導・監査の対象とする保険医療機関の「選定方法」を検討するんだというのですが、よーするに、これまでの「選定方法」が間違っていたのか正しかったのかを考えましょう、という話? 選定方法の問題というより、個人の倫理の問題っていう気がしますけど、違うのかなぁ…。他に考えられるのは、職場の雰囲気とか? 監査人が不正を行うにあたって、医療機関側が一方的に悪いなんていうことはないでしょうから、厚労省内の検討チームの権限を及ばせるのは厚労省職員までにしてもらいたいんですが・・・、どーせ、監督官庁だからとか言い始めて、自分たちの仲間は棚上げして、マトモな医療機関までイヂメはじめるんでしょうね~(超被害妄想)。

ところで、これまでの「対象の選定方法」って、どこかに書いてありましたっけ? そのあたり、公開してもらえるというのなら、『これこれこういう行動をとっていれば、指導・監査の対象にならないマニュアル』とか、つくれそうです。

  ☆

中央が、こういう検討会をはじめると、地方の指導・監査担当が、急に張り切りだすかも。

指導・監査担当者に、にわか原理主義者(指導に来ているのに、なぜか最初から上から目線で敵対的な方々)が増えると、友好的にいろいろな改善点を(改善点があれば)教えてほしい現場としては、とても困ります。

どーせ原理主義者っぽくふるまうのなら、「労働基準法」原理主義者として、病院の当直に対してアレコレ言ってあげてください・・・と、薬局へ向いそうな矛先をかわそうとする筆者でした。

この省内検討チームの議事録って、公開されるのかなぁ・・・。

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