« 日薬雑誌9月号まとめ・・・られず。 | トップページ | もとゆき。国会議員がそれ言っちゃあかん »

高齢者医療。公聴会議事要旨公表。

公聴会の議事要旨が公表されました。だいぶ前に。

とりあえず、公聴会で意見を言った人のぶんをみてみます。

(※コピペするだけで面倒なので、途中で力尽きました)

  ☆

九州地区開催

○東京都練馬区在住の4 0 代男性

「新たな制度は持続可能で、現役世代が支えられる仕組みであってほしい。」
「国保と被用者保険の財政調整については、高齢者の進展に伴い被用者保険側の負担が大きくなるため、納得のいく拠出水準となるのか。現役世代の意見も十分に聞いてほしい。」
「高齢者の医療給付費の財源の負担割合は、公費5割、現役世代からの拠出金4割、高齢者の保険料1割となっているが、新たな制度でもこれだけの負担をしなければいけない理由を、納得いくように示してほしい。」
「高齢者でも負担能力のある方には、より大きく負担していただく方法もあると考えるが、高齢者の保険料の伸びが現役世代の伸びを上回らないことにすることについて、6原則には含まれていないが、そこまでする必要があるのか。」
「高齢者のリスクを現役世代に回さず、効果的な公費の増額をしてほしい。」

●岩村座長

「改革会議では、現役世代の代表である日本経団連、連合、健康保険連合会、全国健康保険協会からご意見をいただいており、中間とりまとめ(案)はそれらも踏まえてとりまとめている。」

●厚生労働省(吉岡高齢者医療課長)

「財源の負担割合については、旧老健制度において、老人医療給付費に対し多額の拠出金を出している被用者保険から明確にして欲しいと強い希望があったことも踏まえ、現行制度では5:4:1と明確化を図ったもの。そのため、新たな制度についても負担の明確化を維持したい。」
「現役世代の拠出金の負担は、高齢者の人口が増えることでも、現役世代の人口数が減ることでも増加するため、高齢者と現役世代とで負担の増加分を公平に分かち合う仕組みも設けることとしている。」
後期高齢者医療制度における財政安定化基金の財源は、1/3が国費、1/3が都道府県費、1/3が高齢者の保険料としており、被用者保険からの拠出金は財源としていない。このように、現役世代の拠出金にしわ寄せすることなく、高齢者の保険料の伸びを抑えることが必要と考えている。」
新たな制度の下で公費の増加を図ることができるよう、年末まで財政当局と協議していく。」

  ☆

日本経団連、連合、健康保険連合会、全国健康保険協会から選出されているらしき委員が、「現役世代の代表」だと言い切る岩村座長。

かなり無理があるかも。議事録を読んでいて、所属組織を守るために必死になっているなあ・・・という感想しか出てきませんでしたし。「現役世代」の意見じゃなくて、「保険組合的な意見」です。

厚労省の吉岡課長は変なことばかり言っていますね。

四割も出す意味がわからん

と言われているのに、

「明確化するのが大事なのです」

と、かわした気になって。

なんで四割なんだよ」と問われてるのに、そこへの回答はなし。

  ☆

○福岡県筑紫野市在住の6 0代女性

「後期高齢者医療制度の廃止には賛成。現行制度の問題点は、75歳に到達すると別の独立した保険に入ることや、一人ひとりに保険料の負担があることだが、新たな制度では改善されている。」
「市町村国保の財政運営は苦しいため、都道府県単位の運営に広域化することに賛成。」
「今後、高齢化が進むにつれて高齢者の医療費は増大することとなるため、大幅な保険料の負担増を生じないようにするためには、公費の投入など、実際にどこが財源を負担するのかを考える必要がある。
「新たな制度については、理念を持って長続きするような制度としてほしい。」

●厚生労働省(吉岡高齢者医療課長)

「今回いただいたご意見の中には、「ようやく定着してきたのに、なぜ後期高齢者医療制度を廃止するのか」という意見もある。しかし、意識調査の結果をみても、廃止すべきとの意見が多数である。新たな制度は、後期高齢者医療制度の問題点は改めるとともに、利点は残したよりよい制度とする。」
「高齢者の医療費を支えるものは、窓口負担、高齢者の保険料、現役世代からの拠出金、公費の4つしかない。これらをどのように組み合わせて支えていくかは、その時々の状況の下で、国民の合意により決めていくことが必要。」

  ☆

○20代男性

「後期高齢者医療制度の良い点として、今まで市町村ごとに制度運営していたものを、広域連合による事務の集約化・効率化で、トータルコストの低減を目指していたと認識している。新たな制度では、賦課業務や、資格・給付、保健事業等は市町村となり、後期高齢者医療制度以前に戻すような形になるため、行政効率が非効率になるのではないか。」
「新たな制度の検討を進めていく中で、ねじれ国会にはどう対応していくのか。スケジュール通りにいくのか。」
「国保の全年齢を対象にした都道府県単位の広域化については、できるだけ早く行うとの説明であるが、具体的な目途があれば教えて欲しい。」

●厚生労働省(吉岡高齢者医療課長)

「現行制度においても、都道府県単位の広域連合と市町村が共同で事務を行う仕組みとなっている。新たな制度では、現在は広域連合が行っている保険料の賦課について、市町村に行っていただく必要があると考えている。」
「すなわち、後期高齢者医療制度においては、市町村は徴収した保険料をそのまま広域連合に納めるだけで、市町村の努力が反映されない仕組みとなっている。後期高齢者医療制度は99%の高い収納率があるものの、全国平均88%の収納率の国保であれば、国保の財政への影響が懸念される。」
「このため、都道府県単位で標準保険料率を定め、最終的には市町村の収納率をもとに標準保険料より前後した保険料を設定できることとし、市町村が努力して収納率をあげれば、その市町村の住民の保険料を低く設定出来るようなインセンティブが働く仕組みを考えている。」
「具体的な業務分担については、現場で実務を担っている市町村などの方々と意見交換を重ねながら決めていく。」
「今後の対応については、年末までによりよい制度の案を作り上げて国会へ提案し、できるだけご理解をいただけるよう最善の努力を尽くしていく。」
「全年齢での国保の都道府県単位化の時期については、中間とりまとめ(案)において、全国一律の時期を定めるべきという意見と、合意された都道府県から順次行うべきという意見の両論を併記しており、年末までに具体的に決定する。」

  ☆

○大分県別府市在住の6 0 代男性

「費用負担の話が多いが、それ以前に、高齢者にどのような医療や介護サービスを提供するかが重要ではないか。例えば、介護療養病床は数を増やし、入院したくてもベッドが無いという状況は防ぐべき。」
「費用については、日本における考え方として、子供が親の面倒をみて、収入が少なければその分を補填するということが重要。日本に生まれてよかったと思える医療制度を作って欲しい。」

●厚生労働省(唐澤審議官)

「医療と介護をどのような形で提供すべきかについては、入所施設の方がよいと考える人や、ご自宅の方がよいと考える人もいる中で、自分の生き方をご本人に選んでいただけるようなサービスの形やシステムを作っていくことが必要。医療と介護が連携したサービスの仕組みのあり方について検討を始めることとしており、診療報酬の改定、介護報酬の改定、介護の地域包括ケア体系と併せて議論していきたい。また、介護療養病床を廃止することについては、現在、計画を凍結中であり、今後の方針について、さらに検討していく。」

●岩村座長

「医療や介護をどう提供するかが重要性であることは、改革会議のメンバーも十分承知している。その議論をするためには、前提として、それを支える費用負担のメカニズムを考える必要がある。」
「医療と介護の連携は共通認識であるが、どのように連携するかは今後議論が必要であり、診療報酬と介護報酬の同時改定に向けて議論していく必要がある。」

  ☆

なるほど。これまでは、「自分の生き方をご本人に選んでいたたげるような」制度ではなかった、唐澤審議官は、認めたということですね。

  ☆

北海道・東北地区開催

○宮城県仙台市在住の7 0 代男性

「基本的な方向性や、財政運営を都道府県単位に移行させることについて賛成。後期高齢者医療制度は、年齢による差別や、コスト万能主義により制度が運用されていることに悪評があるため廃止すべき。また、セーフティネットは分母が大きい方が、より有効性が高く安心感がある。」
「広域化に一定期間を要する中で、年齢差別が維持されるのではないか心配。全年齢の保険料率の設定方法について明らかにしながら、段階を踏んで進めてほしい。」

●厚生労働省(吉岡高齢者医療課長)

「後期高齢者医療制度の施行時に、全国的には国保から移られた多くの方の保険料が安くなり、格差が5倍から2倍に縮小した。単純に市町村国保に戻ると、多くの方の保険料が上がり、格差もまた広がることになるため、高齢者の方については、都道府県単位の財政運営が必要。」
「国保の財政基盤を考慮すると、次の段階として、全年齢での都道府県単位の財政運営が必要である。移行手順については、期限を区切って全国一斉に全年齢で都道府県単位化していく考え方と、合意ができた地域から移行していく考え方があり、年末までに決定する。」

○宮城県仙台市在住の6 0 代男性

「現行制度は、最良の制度と国が地方に押しつけて始まった。75歳で切って別な制度に移ることや名称の問題について地方から声を上げたが、聞き入れてもらえなかった。」
「現行制度は10年の議論の末、ベターな制度として始まった。制度開始直前の度重なる見直しによる準備不足から、開始当初は混乱があったが、現在では、地域の中でしっかりと定着している。問題点を部分的に改正すればよく、根本的に制度を変えなければならない理由が分からない。」

●厚生労働省(吉岡高齢者医療課長)

「制度発足前から広域連合や市町村に多大なご尽力をいただいた結果、現行制度につ
いて、一定の高齢者の方々にご理解をいただきつつある。」
「一方、先般実施した意識調査の結果、国民の44%が「高齢者だけを一つの医療制度に区分することは適切でない」、「あまり適切でない」と回答し、30%が「適切である」、「やや適切である」と回答している。また、有識者においても53%が「適切でない」、「あまり適切でない」という状況であり、今の制度に反対という方が多い。」
「10年余りの議論の中では、高齢者の医療費をどう賄うかという財政面の観点に重きが置かれてきた。その中で、高齢者の方々を始めとした国民の方々のご意見を幅広く聞く努力が不足していたことが、現行制度の問題として表れており、その反省を踏まえ、今般、2度の意識調査と、全国での公聴会を開催している。」
「一方、10年余りの議論の中で、制度改正に対応する様々な蓄積も形成されており、新たな制度は、全てを変えるのではなく、良い点は維持し、問題点やご指摘いただいている点は改善するという前に進む改革である。」

  ☆

制度が定着しているかどうかは知りませんが、

問題点を部分的に改正すればよく、根本的に制度を変えなければならない理由が分からない

という疑問に対する答には、なっていないのではないかと・・・。

ヘンテコな意識調査をしたら、高齢者区分の医療制度を作ることに対して、「てきせつじゃないんじゃないかな」という人と「たぶんてきせつだよ」という人とが、半々くらい、いたわけでしょ。で、「わかんない」という人が、結構いる、と。

根本的に制度を変えなければならない理由として、「だって、制度の根幹である年齢区分について反対って言う人が四割くらいいたんだもん」という説明を受けて、納得のいく人って、どのくらいいるんですかね。

厚労省的には、制度を根本的に変えなければならない理由なんて、あるわけないじゃん。

素直に、「現政権が、後期高齢者医療制度を廃止すると言い切ったので、仕方なく、別の新しい案を出した次第です(ついでに、ちゃっかり、新しい利権も入れておきました☆)」と、言っちゃえたら、楽だと思うんですけどねー。

  ☆

○宮城県仙台市在住の4 0 代女性

「協会けんぽは、加入事業所の6割が5人未満という中小企業が占めており、標準報酬も低い。加入者からはこれ以上の保険料率の引上げには耐えられないとの声が多く寄せられている。現役世代、事業主の負担が過重なものにならないよう制度設計して欲しい。」
「現役世代の支援について、公平性の観点からは総報酬割とすることが必要。協会けんぽと健保組合では、被保険者の標準報酬月額に差がある。加入者割では体力の弱い保険者が負担をより重く感じることになり、公平ではない。」
「特定健診の推進は、加入者の健康増進のために積極的に対応すべきだが、現行の加算減算というペナルティの仕組みは廃止すべき。」
「サラリーマンである高齢者及び被扶養者が被用者保険に移ることになるが、保険者の財政負担が増加しないような軽減策が必要。」

●厚生労働省(吉岡高齢者医療課長)

「全国健康保険協会(協会けんぽ)の運営は大変厳しく、今年度から健保組合等のご支援をいただき、国からの補助を13%から16.4%に引き上げたところ。市町村国保と合わせて、負担には十分配慮して改革を行っていく。」
「健保組合間では、保険料に3倍の格差がある状況であり、負担が重い保険者の負担を軽減できるよう、支援金は総報酬による按分に見直す必要がある。」
「現行制度では、特定健診の実施状況により、高齢者への支援金を加算減算するという制度がある。特定健診を各保険者が進めていくインセンティブとなるような対策は引き続き必要であるが、加算減算という仕組みはなくす方向で検討している。」

  ☆

○宮城県富谷町在住の3 0 代男性

「現在の健康保険制度は、世帯単位で制度が設計されており、負担割合や負担限度額についても世帯で判定される。しかし、世帯分離を行って負担を免れるケースもあり、世帯単位という考え方自体が今の時代に合っていないと思われるため、個人単位の制度設計に切り替える議論が必要ではないか。」
「電算システムについて、現行制度への切り替えの際は、準備期間が十分に確保できなかった。システムの不具合から業務に支障が生じることもあり、新制度では細部にわたって十分な検証を実施していただきたい。」

●厚生労働省(吉岡高齢者医療課長)

「世帯単位と個人単位のどちらにするかは、横(高齢者間)の公平と縦(世代間)の公平のどちらを重視するかでもある。日本の医療保険はこれまで世帯単位の考え方を採ってきたが、後期高齢者医療制度では初めて個人単位という考え方を導入した。」
「個人単位として高齢者の横の公平を確保し、同じ所得であれば同じ保険料となる仕組みは、被用者保険の被扶養者だった方に保険料の負担が発生することに理解が得られず、今も保険料の9割軽減を続けている状況にある。そのため、新たな制度では、被扶養者の方の保険料負担をなくし、年齢での区分がない制度とする。」
「所得の高い子どもに扶養されている高齢者の方については、現在も公平の観点から、保険料や窓口負担も適切な額を負担していただく必要があるため、個人単位として高齢者の方だけで判定するのではなく、世帯主の方の所得と合わせて判定している。」
「制度が安定的に運営されるためにも、システムは万全なものである必要があるため、今月末にはシステム検討会を発足させ、全国の市町村や広域連合の代表の方にも参加いただき、現場の視点からシステム構築を前倒しで進める。」

  ☆

被用者保険の被扶養者の方に保険料の負担が発生することに理解が得られない」ことは、「新たな制度で被扶養者の方の保険料負担をなくす」理由にはならないと思いますが…。

反対側の立場の人からみたら、「働いている子供と同居していたら保険料負担が発生しない」ことへの理解なんかできるわけがない! という話でしょ?

「サラリーマンの妻だから保険料負担が発生しない」みたいな話は、該当しないヒトからみれば「とてもうらやましい話」で、「制度上そういう例外になっているから仕方なく」、文句を言わずに我慢の子、なわけですが、もともと「例外」と見なされていたヒトたちが増えすぎて、「もう、例外、やめるから」という制度になった途端に、「例外」を「権利」だと錯覚して、「理解できません!」と叫ぶのですから、まあ、「例外」を容認してきた側からみたら、「これまでの我慢はなんだったのか」という話になるわけですよ。

サンデルさんの出番ですよ。

『学費は収入にあわせて支払っている。親に扶養されているA君は給食費負担が発生しないけれど、親に扶養されていないB君は給食費負担が発生する。これは公平か』

『親に扶養されているA君にも給食費負担が発生する仕組みに変えたら、A君が納得できないから学校を訴えるというので、給食費負担をB君より90%カットした。これは公平か』

『親に扶養されているA君の給食費負担をB君より90%カットしたにもかかわらずA君が不満を言い続けるため、「A君の理解を得られないから」という理由でA君の給食費負担をゼロに戻した。これは公平か』

厚労省としては、同世代間の公平は、もう、完全に無視する方向ってことですね

そういえば、運営システムに関しては、あっという間にシステム作りのためのワーキンググループが結成されましたとさ。これ、委員の方たち、公聴会前に、知ってたのかな?

あいかわらず、JAHIS利権がからむと、素早いですね。

まだまだ公聴会の質問はありますけれど、残りは厚労省のホームページからダウンロードして、ゆったりみてみてくださいませ。

|

« 日薬雑誌9月号まとめ・・・られず。 | トップページ | もとゆき。国会議員がそれ言っちゃあかん »

趣味」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/539089/49199247

この記事へのトラックバック一覧です: 高齢者医療。公聴会議事要旨公表。:

« 日薬雑誌9月号まとめ・・・られず。 | トップページ | もとゆき。国会議員がそれ言っちゃあかん »