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ノブさんのFIP報告、その他。

前回はCognitive Serviceの妄想話だけ書いたので、今回は、報告書全体を読んでみます。本文は、日薬の定例記者会見のページから、とってきてください。

全14ページ。

それだけ聞くと大作の予感がしますが、実質2ページ。

のこりのページは、全て、FIPリスボン大会のパンフレットになっております。

コングレス・ツアーのご案内とか、そういうのも。

肝心の、大会で発表されたことの詳細とか、ポスター発表の内容とか、そういったものは、一切含まれておりません。

ということは、報告書部分である最初の2ページに、全部書いてある!・・・のかといえば、そんなことはなく。

日薬の出してくるpdfはテキスト対応してないものばかりの不親切さなので、コピペできなくて面倒だから、リンクをはります。

http://www.nichiyaku.or.jp/contents/kaiken/pdf/100909_3.pdf

  ☆

報告内容は、だいたい、次のようなかんじ。

A>評議会は北澤国際委員会委員長が参加したのでノブさんは参加していない。日薬総会と重なったので、ノブさんは日薬総会を優先。

B>FIPの新役員が決まった。

C>GPP改訂版の承認を、原案通りに行った。

D>原案の「てにをは」が気に入らないと言っておいた。何も変わらなかったような気がするが、報告しない。現場にいなかったし。

E>開局薬剤師部会の議論は、薬局・薬剤師の将来像?がテーマ。

F>実務薬剤師としてのFIP最高の賞の名前は「アンドレ・ベダー賞」。

G>今年の受賞者の基調講演は「Cognitive Serviceの的確な実施の必要性

H>「薬局の新たなビジネスモデル」の報告が四カ国からあった。内容は、『GPPの定着状況』『国内の薬局事情』

I>日本も報告した。日本の報告者はノブさん。

J>『歴史的な背景もあり我が国では処方せんの調剤とOTCが二極化しており、一部で問題を惹起している点を踏まえて、今後はOTC・調剤ともに医薬品の供給という観点から、バランス良く取り組むことがJPAとしての目標であり、今後の戦略として基本に据えている』とノブさんは世界の薬剤師に向けて言った。

K>日本以外の三国は「将来像というには幾分趣が異なるようにも感じた

L>開局部会運営委員会に出席し、部会長選挙を行った。

M>部会員の減少。各国10名の新規部会員勧誘を了承した。

N>リーダーシップカンファレンスで「Vision2020」実施状況報告があった。日本でもVision2020を念頭に置いた戦略が必要。

O>2012年のFIP100周年には厚生大臣級会合が企画されている。「オランダ政府から正式に加盟国に対して出席の要請があるものと思う」

P>口頭・ポスター発表が多数あった。

Q>懇親会は、しっかりやってきた。

  ☆

という報告なんですが・・・。

GPP改訂版に関しては、一般会員が何も知らないところで協議した模様。日薬からどのようなてにをは」部分への修正要望文書を回答したのかとか、改訂GPPの原案はどんなものだったのかとかいったことは、会員にはお知らせしないようです。

「薬剤師の将来像」については日薬自身、平成24年3月まで待ってくれと言っている話題なのに、ノブさんは「調剤とOTCにバランス良く取り組むことが目標である」と言い切ってきちゃったようです。とても曖昧なので、諸外国からは「将来像というには幾分趣が異なるようにも感じた」とか言われそうですが。

開局部会の部会員を10人増やす、という約束も、してきたようですね。報告書には「一方、部会会務に関する討論では、部会員の増加がみられず、部会費の収入が落ちている点が議論の的となり、昨年度と一昨年度の状況を踏まえて、各代表者各国から10名の新たな開局部会員の勧誘提案され、了承されている」とありますので、てにをは」部分について、日薬からは全体の主張についてのみ概ね可とする回答が送られるのではないかと推測します。

Vision2020」について、これまで日薬が詳しいアナウンスをしたこと、ありましたっけ?

すでにVision2020の実施状況報告があるということは、他の国では、実施されているようですが・・・日本では、なにもしていないような。

Vision2020を念頭に置いた戦略が必要」って言ってますが、その二日前に「OTC・調剤ともに医薬品の供給という観点から、バランス良く取り組むことがJPAとしての目標であり、今後の戦略として基本に据えている」と発表したばかりなんですよね。将来像があると宣言し、他の国は遅れているように感じたよーに言って、自分たちの戦略を述べた数日後に、「やっぱり、将来像には、Vision2020が足りないので、追加します。それを含めて、戦略も練り直します」と言ってるわけですが・・・。

なにがどうなったら、そうなるんだか・・・。

大臣級会合については、「オランダ政府から正式に加盟国に対して出席の要請があるものと思う」と、まるでノブさんが未来予測しているかのように書いていますが、これ、演者の発言を下敷きにしたものじゃ、ないんですか? ソースがよくわからないってことになってますよ。

リーダーシップカンファレンスの演者が「オランダ政府から正式に加盟国に対して出席の要請がありますから、関係各所に伝えておいてくださいね」と言いましたよ、ということなら、わかりやすいのですけれど・・・。

なぜか、ノブさんの未来予測に置き換わっている、不思議。

なにか、理由があるのでしょうか。

そして。

ポスター発表に関しての報告を、「誰それが発表していた」という程度で済ませているのは、報告書として合格なのでしょうか。「自分は見に行ってないけど、なにかしていたらしいよ」ということですよね、これ。

「ディズニーランドに行きました。ミッキーやドナルドたちが総出演して、パレードが行われていました。」

というノリの報告って、「自分が実際に見た」のか、「実際に見てないけれどパレードが行われたのは事実」だと言っているのか、わからないんですよね。

  ☆

以上。

FIPの大会をまとめるなら、

http://www.dcaj.org/report/anime/anime1.pdf

これくらいの報告書が必要だと思うわけですが・・・。

市議会議員が、公費で一週間くらい海外視察に行って、目的と関係ない施設を観光し、現地に行かなくても手に入る資料を並べて、「はい、報告書」とやるようなことに対しては厳しいチェックが行われるようです(公費だから。)。

日薬会員の会費で行ったのなら、市議会議員ほどではなくても、いくら自分でプレゼンを行ったにしても、もうちょっと、ちゃんとした報告書が必要なのではないですかね。

新GPP、Vision2020といったものの詳しい内容や、FIP新体制の委員名簿なんかは、一緒に提出されていないと、わけがわからないです。

少なくとも、自分がやったプレゼンの内容と、日薬国際委員会の小林大高氏の報告内容くらいは、全資料を提示できると思うんですけれど…。

「それ以前の発表者が時間を大幅に超過した影響を受けて、十分な時間が確保できなかったことは、内容がしっかりしていただけに残念であった」なんていう言葉を報告書に書くくらいですから、小林大高氏の報告内容をこの報告書で開陳しないというのは、予告編だけ見せておいて「本編の上映予定はありません」というようなもの。

なんとかなりませんかね~。

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コメント

>そのことを念頭に、薬剤師組織は自らの目標を明確にし、それを実現するための「政策モデル」と「ビジネスモデル」を会員ならびに国民に向かって明らかにしてゆくことが必要である。

日本薬剤師連盟2007

・・・ざんねんでした

投稿: Durkheim | 2010年9月17日 (金) 15:43

コメントありがとうございます。

筆者もよく自分のことを、いろいろ足りない残念な子だなぁと感じてしまうのですが、それはそれとして棚上げして…。

日薬連盟の宣言のような「大枠だけ決めたようにみえるけれど、言っている本人が内容についてのビジョンをもっていないので、実際は何も言ってないのと同じ」という事例は、厚労省の検討会ではよくみかけます。あちらは官僚のみなさんが具体案に仕上げてくれますが、日薬&日薬連盟の「事務局」は、そういったシンクタンク能力があるのでしょうか…?

日薬には、「タイムキーパーさん」と、各委員会から理事会に提出される資料を会員に公開する程度の「情報公開担当」が必要なのかも…なんてことを考えました。

投稿: おばか柊 | 2010年9月17日 (金) 17:56

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