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日薬:ほめおぱしー談話であれこれ考えてみる遊び。

Nichiyakuhomeo

日薬が、ホメオパシーの「魔法のおしゃれ水(れめでぃ)」などに関してコメントを出しましたとさ。

いつもどーり、テキトーに読んでみます。

  ☆

【日薬のコメント】

科学的にエビデンスが明確に証明されていない、あるいは曖昧な医療類似行為を医療従事者が行うことは、当該患者の適切な医療を受ける機会を損ない、症状の悪化を招来し、時として死に至らしめる可能性も否定できません。

医療に携わるものとして、安易にこうした行為を行うことは厳に慎むべきと考えます。

また、医薬品を扱う専門職の薬剤師の立場からすれば、効能・効果が科学的に確認されていない「医薬品類似物」が医療現場で使用されることは、医薬品の適正使用の観点から、ひいては国民患者の安全な医薬品使用を確保する観点から、入手手段の如何にかかわらず極めて重大な問題であると認識しています。

  ☆

えーと・・・「医者が副業で占い師をやってたら、ダメ」とか、そういうこと?

プラセボで乳糖を調剤したら、極めて重大な問題になっちゃう、とか?

薬剤師が開発した化粧品とか、もしかして、ダメデスカ?

インド医学とか漢方医学とか、一部曖昧なあたり、否定されちゃいますかね?

  ☆

「魔法のおしゃれ水」が「ただの水」ではなく「医薬品類似物(それって何?)」だったとは驚きですが、日薬のなかではそうなのでしょう。新しい定義です。

たとえるなら、

「お前も飲んでみろ!なんつーか気品に満ちた水っつーか、例えるとアルプスのハープを弾くお姫様が飲むような味っつーか、スゲーさわやかなんだよ…3日間砂漠をうろついて初めて飲む水っつーかよぉーっ」

というのを、「医薬品類似物」と言ってみました、的な?

「魔法のおしゃれ水」は「医薬品」ではないので、「安全な医薬品使用の確保」という話とつながらないように感じますが、日薬の中で「医薬類似品」と決めたものは「医薬品」と同じような安全な使用の確保とか、適正使用とかをしなければならないのでしょうか。日薬会員でも、どれが「医薬類似品」なのか、知らないわけですが

「魔法のおしゃれ水」は、あの「探査機はやぶさのカプセル内の微粒子」よりも細かいものを求めて、もともとの分子が全く存在しなくなるまで希釈するところから始まるということですので、いわゆる「食品添加物が微量に残っていることに対してどう考えるのか」的な視点からみれば、「とりあえず水を飲む程度に安全であることだけは確か」なはず。検知されないほど微量でも「医薬品類似物」だというのなら、食品添加物が入ったことのある水なんかも「医薬品類似物」っていう定義になっちゃいますかね…。

  ☆

要するに、【「ただの水」を信じて飲む遊び】でもって、医療関係者が資格を使って商売するな、とだけ言えば済む話だと思いますが。

「霊験あらたかな聖なる水」とか「好きなオトコノコがこっちを振り向いてくれちゃう、キッチンで簡単にできちゃう魔法のおまじない水」とかは、医療関係者以外が売りなさい、と、そういうことですよね。たぶん。

  ☆

効果効能が科学的かつ明確に立証されていない」ということですが、これ、結構、微妙な表現です。

実際の医療現場で用いられている薬には、それなりの数、「作用機序が、明確に立証されていない」といいますか、「なんで効いているのか明確にはわからないけれど効くんだ」というものが、あるわけで。

「とりあえず効く」ということが証明されているからといって、「効能効果が科学的かつ明確に立証されている」とまで言えるのかどうか。

ブラックボックスがあるのですから、「明確」ではないと思うんですよね。

「まだまだ不確かだけれど、なんとなく、明確っぽい」もの。

薬屋さんは、「薬」とか「トクホ」とか「いわゆる健康食品」とかの一部「不確かなもの」を、毎日フツーに扱っているんだ・・・という前提は、踏まえたほうがいいんじゃないかな…。

  ☆

ちょっと脱線。

こーゆー魔法的なモノは、科学の問題としてマジメに扱うと、どこかでボロがでるんですよ。

「科学万能!」

と声高に叫ぶより、

「この艦は超科学の固まりだ。だが万能の神ではない。わしらではどうにもできないこともある」

くらいが科学的。

「スイヘイリーベ ボクの船!」

と魔法の呪文を歌うより、

「俺の『クレイジーダイヤモンド』は自分の傷は治せないんだよ。世の中…都合のいい事だらけじゃあねえってことだな」

くらいが魔法っぽい。(※「エレメントハンター」を観ていたヒト、どのくらいいるんだろ?)

  ☆

あれこれ述べていても、結局は、「受診抑制による症状悪化・死亡の可能性」だけが、説得力のある理屈でしかなく、その「可能性」も、とても曖昧。エビデンスがない「可能性」。

たとえば、「食事で治したい」「寝て治したい」といった患者さん自らが希望する方法論に対して、「受診抑制による症状悪化・死亡の可能性があるので、医療関係者はそういった方法をとらせてはならない」という宣言なんでしょうか、これ。

「商売するな」というシンプルなコメントにしないであれこれ言うのなら、

「素晴らしい効果がある医療行為であるかのように医療関係者が洗脳した結果、患者自らにホメオパシー行為で『治す』ことを希望させ、病院に行かないことを自分で選んだかのように錯覚させるのだけは、ダメだよん☆」

といったコメントになるのかな…。

言えば言うほど、海外のホメオパスOK国の薬剤師が過去に行ってきた行為を全否定することになっちゃいますけど、まあ、そこは、【「ただの水と砂糖玉でお医者さんごっこ」という子供のファンタジーを、いい歳した大人、しかも医療関係者がお金取ってやっちゃダメでしょ。】というシンプルな話に戻って、FIPあたりで演説でもしてきてもらえればと。

薬局の本棚に置いてありそーな「壮快」のような雑誌って、このあたりのネタ、どう扱っていましたっけ? 薬局が顧客に読ませるために常備している雑誌において「布教」されていたとしたら、それは間接的に「医療関係者が勧めた」ことになるのでしょうか。うちの本棚には遊戯王カードのカタログとか特撮雑誌とか世界の調味料全集とか、健康と関係のない本ばかりなので、よくわかりませんが。

  ☆

一応倫理規定擬人化のブログなので、「倫理」っぽい話としてふまじめに処理すると。

日薬は、自らの「薬剤師倫理規定」に沿って、

薬剤師倫理規定の第一条、第五条、第六条、第八条、第十条』を読んでから、

A.薬剤師であるならば、関与してはならない

B.薬剤師であるからこそ、関与しなければならない

の、どちらかを、主張すれば、完了。

※これらの「関与」の中身は、AとBとで、違うものになります。

ほら、たばこ販売のときと、おんなじですよ。

販売しないことが、薬剤師らしいのか。

販売することが、薬剤師らしいのか。

販売していれば、薬局が、禁煙外来へとスムーズに紹介できる窓口になってたかもしれないな、とか、薬とタバコの両方を扱っているコンビニがありになるとわかっていたなら薬局もありだったんじゃないかな、とか。そういう、IFの世界

たばこ販売の時の決断は、どう行ったんでしたっけ。(←覚えてない)

近い将来、ホメオパシー治療がありになるのかっていうと謎っていうか、たぶんないんですが、今回は、ホメオパシー先進国や医師会がNOと言い始めたのなら、便乗してNOっていっとこうかな的な、空気を読みまくった判断でしょうか。

職能の拡大って話で考えたら、「YES、そんなワケワカランものは薬剤師だけが扱えるように規制して、基本的に市場に出さない。ドイツ薬剤師会など海外の薬剤師とも国際的に話し合いを行う」という選択肢も、一応あるわけですが、そっちは選ばなかった模様。統合医療とかいってる場合じゃなくなっちゃったのかも。「素人さんから危ないおもちゃをとりあげる」ことは、科学者の仕事ではない・・・と?

  ☆

日薬のコメントは、「誰でも施せるものとしてほっておく」という話ではなく、「専門家は絶対にやったらダメだよ」という話でもなく、「医療関係者は、『安易に』行ってはならない」という言い方にしているところに、ちょっとした悩みの跡があるようですけど。なんだか、安易じゃなければやってもいい、と受け取れるのが困りもの。

ホメオパシーにどっぷり漬かっている薬剤師は、『安易』じゃないからOKなのか、それとも、問答無用で日薬除名とかになっちゃうのか。ぜんぜんわかりません。

『重大な問題だと認識してます』というコメントなら、「じゃあ、そう認識した結果として、どう行動なさるのですか?」という疑問が生まれます。

会員に対する意識調査を行うっていう流れでもなさそうですし、正直、日薬執行部がここのところ盛り上がっていたホメオパシー関連についてどの程度把握していたかも怪しいので、日薬雑誌で会員向けにどう説明するのか、これからどうするのか、気になって眠れない夜が続きそうです。(←嘘です。眠れないのは主に暑さのせいです)

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