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第1回新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム議事録

地域精神保健医療体制の構築に向けた検討。

なかなか面白い会議が始まっていたようです。

  ☆

10/05/31 「第1回新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム議事録」より。

【委員紹介】
 新垣病院、新垣元さんでございます。
 東京都立松沢病院、岡崎祐士さんでございます。
 社団法人日本看護協会、小川忍さんでございます。
 社団法人日本精神科病院協会、河崎建人さんでございます。
 あさかホスピタル、佐久間啓さんでございます。
 社会福祉法人巣立ち会田尾有樹子さんでございます。
 たかぎクリニック、高木俊介さんでございます。
 秋田県八峰町(福祉保健課課長補佐)、直嶋京子さんでございます。
 地方独立行政法人岡山県精神科医療センター、中島豊爾さんでございます。
 特定非営利活動法人ハートinハートなんぐん市場長野敏宏さんでございます。
 財団法人東京都医学研究機構東京都精神医学総合研究所、西田淳志さんでございます。
 毎日新聞社野澤和弘さんでございます。
 東京都精神障害者家族会連合会、野村忠良さんでございます。
 精神科医療サバイバー広田和子さんでございます。
 国立大学法人群馬大学医学部、福田正人さんでございます。
 特定非営利活動法人世田谷さくら会、堀江紀一さんでございます。

  ☆

医療関係者、報道、家族、当時者、という構成です。

見ての通り、看護師と医師は入っていますが、薬剤師は関係ない模様。

ノブさんだったら、「チームに薬剤師が入っていないということは、あまり、こんなことばかり言ってしまって申し訳ないが、しかし、非常に、問題というか、そういう気がするので、ここは強く主張しておきます」と、言ってくれそうな状況ですね。

「審議会の概要」として配布された資料には、

『昨年9月の省内の有識者検討会の報告書などを踏まえ、今後の精神保健医療施策としての具体化を目指し、当事者・家族、医療関係者、地域での実践者、有識者の方々からご意見を伺うため、「新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム」を設置する』

と、記載されています。

精神科医療に関しては、薬剤師は、医療関係者でも有識者でもないというくくりですかね。

開催要綱をそのままコピペすると、

  ☆

新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム 開催要綱

平成22年5月25日
厚生労働大臣伺い定め

1 概要

平成21年9月に「今後の精神保健医療福祉のあり方等に関する検討会」において取りまとめられた報告書「精神保健医療福祉の更なる改革に向けて」では、「地域生活支援体制の強化」及び「普及啓発の重点的実施」等が改革の基本的方向性として示された。
この報告書の内容等を踏まえ、今後の地域精神保健医療施策としての具体化を目指し、当事者・家族、医療関係者、地域での実践者、有識者の方々からご意見を伺い、新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討を行う。

2 検討事項

アウトリーチ体制の具体化、精神医療の質の向上、認知症等の高齢障害者対策、精神病床のあり方等、新たな地域精神保健医療体制の構築について検討を行う。

3 検討チームの構成

検討チームは、当事者・家族、医療関係者、有識者等で構成する。(別添「新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム 構成員名簿」のとおり)

4 検討チームの運営

(1)検討チームは、厚生労働大臣が指名する大臣政務官を主担当とする。
(2)検討チームは、大臣政務官の指示に基づき、社会・援護局障害保健福祉部長が招集する。
(3)検討チームの庶務は、社会・援護局障害保健福祉部精神・障害保健課が行う。
(4)検討チームは、公開とする。

  ☆

ということで、検討事項はなかなかヘビー級です。

冒頭は、足立政務官の、こんなトークではじまります。

  ☆

○足立政務官
 皆さん、こんにちは。本日は、ちょっと名前が長いですけれども、「新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム」、この検討チームに御参集いただきましてありがとうございます。
 もう皆様方には言うまでもないことでございますけれども、今この国の、特に気分障害、中でもうつに関しては非常に大きな精神障害、あるいは精神科疾患の中でウエイトを占めるようになってまいりました。もはや国民病と言っても差し支えないような状況にあると思います。
 私たちは、まず障害者の方々、障害を持った方々の全体の見直しを図る必要があるということで障害者制度改革推進本部というものがあったわけでございますけれども、それと同時に、我々としてはうつ、自殺対策ということの中で、メンタルヘルスへの取組みがこの国にとっては非常に大きな課題であるという認識の下で、今回の検討チームというものを立ち上げさせていただいたということでございます。
 これは、簡単にメンタルヘルスという言葉で表現されますけれども、職場環境、そして私
は教育、並びに生活の中にそれがどういうふうに受け入れられるかということが極めて大事だと思っております。今回の診療報酬改定でも、特に再診部門は30分以上かけて丁寧に診察される場合の報酬を上げましたし、認知行動療法というものを新たに新設して評価する。
 基本のキーワードは、やはりアウトリーチにあると思うんです。
 ですから、皆様方にはその本人、または家族の方々の立場がどのような状況に今、置かれているかということをしっかり把握されていると思いますが、それぞれの方々の支援に何が必要なのか、そして今、何が足りないのかということを現場に基づいてしっかり議論していただきたいということで、いろいろな会議等はありますけれども、ある意味、立場にこだわらずに地域からどのようなことが必要かという観点に立って、本当に忌憚のない意見を交わしていただきたいということを切に私の方からお願い申し上げまして、まず開会のごあいさつということにさせていただきます。ありがとうございます。よろしくお願いします。

  ☆

足立政務官の中では、「うつは国民病」なのだそうです。この会議の10日ほど前に開催されていた、第106回日本精神神経学会学術総会での宣言からのパクリかとは思いますが、日本って、国民病が多いですね。(花粉症、糖尿病、腰痛、肩こり、がん、高血圧、メタボ、慢性腎臓病、肝硬変、虫歯、歯周病、痔、近眼、味覚障害、釘宮病、中二病…)

 ※真面目な方へ。釘宮病と中二病は国民病かどうか定かではありません。

これだけ国民病の種類が多いと、別に国民病だからと言っても「ふーん」とスルーして終わりにしてしまってもいいんじゃないかと錯覚しますが、学会の言うとおりに話をあわせて「国民病ですから!」と言っておけば選挙の時の票につながるというものです。なんとなく、無駄遣い? そうならないことを願います。

では、議事をみてみましょう。今回も、うっかりして、ほぼ、全文引用です。

  ☆

○林課長補佐
 (ものすごく説明が長いので、略。文字にして一万字以上あります)
 説明が長くなりましたけれども、これまでの報告書への対応状況は以上でございます。

○福田精神・障害保健課長
 ありがとうございました。
 それでは、これまでの説明について特に御意見を中心に、御質問も含めて構成員の皆様方からお願いをいたしたいと思いますけれども、構成員の皆さんの中にはこのあり方検討会の検討メンバーであった方(筆者注:委員メンバーのうち名前を赤字にした人たち。6人/16人で、三分の一ほど)もいらっしゃるわけでございますが、その後、既に10ヶ月近くが経ってございます。時点も変わっておりますし、ここに書かれている報告書で示されているさまざまな改革の具体像、そして今、御説明申し上げました対応状況の実態といったようなことを踏まえまして、構成員の皆様それぞれのお立場から御意見をいただければありがたいと考えております。
 残りが75分ぐらいしかないので筆者注:全体で120分。説明が長すぎて議論の時間がなくなるのはいつものクオリティです)、各委員の皆様方にいろいろと御発言いただく場合、1人で割ってしまうと4分半ぐらいにしかなりません。
 ただ、一度に全部というわけにもなかなかいきませんし、全体は大きく3部に分かれてお
りますので、まず最初は最初の部分ですけれども、「精神保健医療体系の再構築」という部分、ページで申しますと12ページぐらいのところを中心にして御意見をいただければと思っております。
 その後、順次、次のパート、パートでいきますけれども、発言し足りない方はもちろん前
の方に戻って御発言いただいても結構というような形で、あまり最初から焦点が広がってしまうと御発言もしにくいと思いますので、まずは12ページぐらいまでのところを中心にし
て、構成員の皆さんの方から御意見をいただければと思っておりますので、よろしくお願い
いたします。
 それでは、いきなり長い説明の後で恐縮ですけれども、御意見がございましたら。事前に紙が渡っているのと若干の修正はありますが。
 では、高木先生、どうぞお願いします。

○高木構成員
 私は、この前の今後の精神保健医療福祉のあり方などに関する検討会の方には入っていませんでしたので、その経緯がよくわからないんですけれども、(筆者注:検討会の議事録は全て公開されています)この再構築のところで一番私は問題だと思うのは、病床削減のことが書かれていないことです。
 統合失調症を平成26年までに15万人程度までに減少、これはわかります。しかし、病床
全体の施設化のことを抜きにすると、次の認知症のことと合わせて病床自体は変わらない。
病床自体が変わらないことは何を意味するかというと、施設を支えるためのコストがかかって、それが人を支えるためのコストに回らない。そういうことがこの脱施設化の時代、この高度成長が終わった時代に明らかなわけですね。それをそのままにしていては、老人認知症の方の精神症状に関してやはり施設が請け負う。地域の力が上がらないということになります。
 実際に老人医療、一般医療の方で在宅が言われても結局なかなか進まないのは、例えば重症の精神障害者を一般医療で言えば支えること、一般医療で言えば在宅で看取れるものがどのぐらいあるかということですが、実際にはこれだけ在宅支援診療所が広がっても、在宅で看取られる数は厚生労働省の見込みと違って全然増えておりません。全て門前在宅支援診療所になって、最後は病院に頼るからと、そういう構造が出来上がっているからだと思うんです。
 そういう構造がまた同じ精神医療の中にも出てくるのであれば、何ら地域で支えるということが今後発展することは考えられないと思うんです。その辺、どうして最初のころの病床をきちんと削減するという議論から、このような統合失調症の数を減らすという議論に矮小化されたのか、どこかでお聞きしたいと思っております

○福田精神・障害保健課長 どうぞ、野村さん。

○野村構成員
 病院から退院してきて地域で暮らすのを支える事業だと私は思うんですけれども、「精神障害者地域移行・地域定着支援事業」というのがございますが、これは退院してきた方を支えるというよりも、もう既に前から地域にいて、家族が支えている方たちもきちんと見なければ、多職種チームで見なければいけないと思うんです。
 それで、この移行支援ということと関係なく、地域全体が精神保健、精神医療でもってきちんと全てカバーされるという体制をつくっていかなければ、退院促進に関する支援ということでは前から地域で暮らしている家族、当事者が非常に支援を受けられない状況が続いていくと思うんです。
 ですから、これは退院促進に絡む地域の多職種チーム訪問ではなくて、前から地域に住んで暮らしている方たちをその対象に入れた多職種チームを日本全国にきちんと配置すべきであると私は考えます。

○福田精神・障害保健課長
 ありがとうございます。その他ございませんでしょうか。
 田尾さん、お願いします。

○田尾構成員
 私は前の検討会に出ていましたけれども、高木先生の言葉に力を得て、私はスライドの方で見てきたのですが、スライドの方の最初に入院受診医療の施策の結果があることを行政は認め、関係者が反省し、入院から地域へというふうに書いてありますけれどもその対象になっているのは統合失調症だけではないですね。先ほど高木先生もおっしゃったように、認知症にまさに社会的入院が起こってきている。私は前も言いましたけれども、これを統合失調症のてつを踏まないということを改めて確認させていただきたいと思います。
 この後、こころの健康政策構想会議の中でも病床をどう考えるかという提案が出てきますけれども、認知症のデータが出るのを22年度、この夏まで待って、それから一体誰がどんなふうに考えていくのか。この2枚目のスライドがそうですけれども、世界一の精神病大国であることは変わらないですよね。だから、やるべきことはもうわかっているはずです。データで分析するということの必要性もありますけれども、目指すべき方向性がわかっているはずなので、そこに向かって何をするかということをもう少し本当は具体的に検討できるとうれしいなと思っています。
 先にそんなことを言ってしまいましたけれども、これだけの期間の間にこれだけの成果と言いますか、結果と言いますか、そういうものを出していただいたことは大変感謝しておりますし、少しずつ改革に向けて動き始めたなという印象は持っております。以上です。

○福田精神・障害保健課長
 ありがとうございました。
 河崎先生、どうぞ。

○河崎構成員
 今、田尾さんの方からも御発言がございましたように、やはりこれからは特に認知症の問題をどういうふうに考えていくのか。多分、我々精神科医療が関わっていくのは、やはり主としてBPSDを主症状として出されている方たち、それと急性期の症状の方たち、あるいは身体合併症をお持ちの認知症の方たち、そういうところに全力を挙げて専門的な精神科医療を提供していく。多分、それが一番精神科の医療面では重要なことだろうと思います。
 ただ、そういうような症状が治まった方たち、あるいは精神科的な医療を重点的に行う必要がなくなった認知症の方たちをどういうところで次にケアをしていくのか。果たしてそれだけの整備がしっかりと今、準備され、あるいはそういうことを構築しようというようなことが十分にディスカッションされているのかどうか。やはり、そこは非常に大きな課題だとは思っております。
 先ほど、統合失調症のてつを踏まないということの御発言がございましたけれども、そのとおりだろうと思っております。ですから、できるだけ医療、そしてその後、地域へという流れをしっかりとこの検討チームの中でも現実的な形としてディスカッションしていきたいと思っておりますので、是非その辺のところもよろしくお願い申し上げたいと思っております。

○福田精神・障害保健課長
 ありがとうございます。その他いかがですか。
 堀江さん、どうぞ。

○堀江構成員
 私が多分、地域の精神障害者家族会出身というか、その分野の人間としてはここに1人しかいないようです。野村さんはもうちょっと大きい立場の方ですから。 私は世田谷にいるのですが、世田谷でその地域家族会をやっておりまして、1億円ぐらい年間補助金をもらったりして事業をしていますが、このあり方検討会の今日の御報告は、一定の努力は私も前から認めているのですが、地域におりますと大変な違和感があります。何か一つひとつやられているかのように見えるのですが、地域で見ていますとほとんど引きこもってしまいます。幾つかのところを回って、そして最後は何のサービスもきちんとした形で受け止められないものですから、全部家に引きこもっていくという悪循環を繰り返しています。
 まず、幾つも幾つも、100ぐらい言いたいことがこの御説明の中であったのですけれども、1つだけ最初に言いますと、早期支援家族支援ということがここで所々に出てくるのですが、本当に地域に根差したような形のものになっているのだろうか。世田谷で実際にやろうじゃないかといろいろな方たちが働きかけているけれども、とてもハードルは高いですね。そのハードルの高さというのは、精神保健についてまず皆でやろうよという第一の段階のところが全然合意ができていない。そういう意味では、今までの方たちの検討の御努力は買いますが、それは地域にまだ全然根付いていないよということだけをまず申し上げたいと思います。

○福田精神・障害保健課長
 ありがとうございました。
 長野さん、どうぞ。

○長野構成員
 関連してですけれども、地域に根付いていない。私もあり方検討会からずっと参加させていただきながら、関心を持ってその後の施策の動向を見ていないわけではなかったと思うんですが、今回初めて知ったものがたくさんありました。
 勉強不足かなと思うんですが。本当にあの短期間の間にこれだけのパーツが用意されたというのは、ツールですね。地域にとって、私たちにとってはまたやれることが増えてきたなということを思うのですが、おっしゃるように、まず政策の周知という点ではまだ動き出していないもの、県単位で動き出していないものがほとんどだと思うんですけれども、その周知がどういうふうにされていくのか。
 実は、私たちが地域でずっとやってきたのは地域支援、重度の方を地域で支えながら病床も減っていくのをきちんと減らしていく。150から10年間で65床まできたし、アウトリーチもぼつぼつ田舎なりにやってきて、次の展開にいこうとしているところではあるんですけれども、現行制度の中でも現場が踏ん張ればツールはたくさん用意されていると思うんです
ね。
 予算もそれなりに本当にたくさんどんどん出てきて用意されているんですけれども、それをどう使いこなしたらいいのかとか、医療現場、介護現場で、また、家族、御本人への周知という点ではとても地域に根付いているとは言えなくて、その周知、どう使っていくかということに関してもっとエネルギーを使わなければいけないんじゃないかなと強く思います。
 高木先生の意見に大賛成で、あり方検討会のときからずっと何となくもやもやしている部分は、将来、結局私たちはどこを目指せばいいんだという将来像ですね。今回の検討会になるのかどうかはわかりませんが、どこかで日本の精神科医療は将来こうなんだと。病床数も含めて自ら現場が、地域が決めていけるような機会になればいいなと思います。以上です。

○福田精神・障害保健課長
 ありがとうございます。その他、御意見ございませんでしょうか。
 どうぞ、河崎先生。

○河崎構成員
 先ほどの精神病床の件で、高木先生あるいは長野先生のおっしゃられたこと、私もその件に関しましては、確かにその将来像をどういうふうに構築していくのか。最終的な理想像がこういう形であるということを、それなりにやはりしっかりと提示をしていくということは必要だろうと思っております。
 ただ、そこへ至るまでのロードマップがどういう形で本当に現実的なものとして提示できていけるのかどうか。やはりそこをしっかりと吟味をしていくことが重要です。理想像は、これは理想と言うのか、現実と言っていいのかはわかりませんが、実際そこまでたどり着こうというようなものは、それはあってもいいとは思うんだけれども、そこへたどり着くためのロードマップをしっかりと提示をしていっていただきたい
 それが現実的に、私は民間の精神科の病院の立場ですけれども、それぞれの病院の立場で今も努力をしている中で、実際そういういろいろなメニューを選択できていけるということを御提示願える。これが一番、私たちとすると是非お願いしたいというようなことが基本の部分ではあるということだけはお伝えしたいと思って今、発言させていただきました。

○福田精神・障害保健課長
 ありがとうございます。
 中島先生、お願いします。

○中島構成員
 皆さんの御意見ももっともで、特に高木先生のおっしゃったアウトリーチをとにかくきちんと豊かに育て上げないと、全てが絵に描いたもちになってしまうということですね。
 そのことはそれとしながら、厚労省としてこの間、13:1という世界をひとつつくられた。全てがまだ十全ではないんですけれども、頭出しだけはしていただいたということは、よく厚労省も頑張っていただいたと思います。
 それから、河崎先生のおっしゃっているロードマップをきちんとしてということは確かに大切なんですが、しかし、ロードマップをつくり、いろいろな施策を打っていても、現場が感じていないということがやはり最大の問題だろうと思います。この現場が感じていないというのは、それに参加していこうとする人たちの数があまり増えていないということだと思うんですね。あるいは、それをやっている人たちのグループがあまり大きくなっていない。
 これはなぜか。これは、目標が極めて明確に設定されて、そしてそれに向かって皆がいこうという気持ちになっていない。ここだろうと思います。この点を一応念頭に置きながら、今後の議論に参加したいというふうに思っております。

  (中略)

○福田精神・障害保健課長
 ありがとうございます。その他、ございませんでしょうか。
 もし差し支えなければ直嶋さん、地域の関係もありますし、行政という関係、それから最後に受け止めるという観点からするとやはり地域という話になると思いますから、御感想でも結構ですのでお願いできますか

○直嶋構成員
 秋田県の8,500人の人口の小さな町、八峰町から参りました。遠くからわざわざ来たので一言ということで、現場の声をということですので難しいことは申すことができませんが、現場のことを申し上げます。
 なぜ八峰町の私がということになると、秋田県は自殺予防対策を頑張っております。その中でも、秋大やら県の御支援やらをいただきながら、八峰町も一生懸命、地域、住民、町ぐるみで頑張ってそれなりの効果を実感しているところですが、今日の会議で諸先生のお話を聞いて、この精神保健分野は今、自分が福祉保健課の保健師としていますが、若い福祉の職員は夕方になると疲れた顔を毎日しています。
 何が起きているかというと、地域では小さな町ですのでどんどん一人暮らしの老人たちが増えていて、統合失調やらうつやら認知症やらを患う人たちが地域では支え切れない中で、私たちは福祉の人と保健師とそこのお宅に行って地域で唯一、能代市にある民間の入院ベッドを持っている精神科病院に行くのですが、そこに行くためには予約をし、更にその先生の苦情、今の日本の精神科病院の置かれている苦しい実態を1時間は最低聞いて、はい、はいと、毎回そうです。
 先生もおっしゃるところがなくて話をされていると思うのですが、あなたたち行政の者は困るとこうやって入院させてくれと来るけれども、我々もまた減らさないといけないし、こういうときばかりで、他の病院の診療報酬は上がるけれども、精神科病院は見放されているという苦情を毎回聞きながら、ざんげして入院させていただくという繰り返しが現状です。
 そうかといって地域で看られるかというと本当に看られなくて、地域では統合失調への偏見やらがまだまだ普通にあります。長期入院されているところの病院の先生が、国の方針に従い、計画的にひょこひょことお宅の町の誰それさんをもう出さないといけないからと言ったときに、私たちは能代市でなくて秋田やら大館やらたくさんのところに電話をかけまくって、どこでも町が必死で連れて行ったり、その中に養護老人ホームやら特養で入れてくれるところも頭を下げて何とか2週間ぐらいかけて見つけてということが実態です。
 精神保健地域では本当に職場、行政の者も一生懸命はやっているけれども、もちろんまだまだ啓発の部分が足りないからそうじゃないかと言われればそれまでですが、本当に助けてやれない保健師として、その分野が精神の問題だと思っています。

○福田精神・障害保健課長
 ありがとうございます。そういうことのようでございますが、その他にこの項目でどうぞ。

○堀江構成員
 大変な実態だということで、そのようでございますがという話になるのでしょうか。
 秋田の方が、大変な地域であるということはわかりますよ。しかし、異常なまでに高い日本の入院率をそのままにしておくお話のように聞こえる。
 そして、そのあなたが一生懸命苦労されている。それは、何にもないような状況の中で、患者さんたちが地域の中で生きられないという実態がある中で、それで入院せざるを得なくなっているということをおっしゃっている。

○直嶋構成員
 もちろんそうです。

○堀江構成員
 しかし、これからやらなければならないことは、そのことを何度も何度も繰り返していったら、いつまで経っても入院の高い比率というのは変わらない。そのことをおっしゃっていただかないと、そこからどういうふうにしていったらいいのかということをおっしゃっていただかないと、これから先もまだまだ続けて入院をずっとさせろということをおっしゃっているかのように聞こえるので、それはとても困る。
 地域の中で、私の家族もそうです。その子どもたちが、このままずっと入院をさせていくのか。世田谷の周りの家族たちが、そのまま入院をさせていけばいいのか。それを何とかして減らしていきたい。地域の中で暮らさせていきたいと思っているからここに参加しているわけですから、先生方もそのおつもりでおっしゃっていただかないと、実態がこうだからという話だけでは困る。

○福田精神・障害保健課長
 ちょっと私の振り方が悪かったのであれですけれども、要するに実態も踏まえながら、家族の声、患者の声、全て実態を踏まえて今回はやっていこう。まさに今、堀江さんがおっしゃるとおりです。
 ただ、その際にはやはり自治体の実情はそれぞれ違うわけです。だから、そういうことも含めて、やはり理解した上でどう進んでいったらいいかというところをやりたいという意味で、今日とか次回はなるべく人を責めないで、もう少しすると責める方向にどうせ議論は放っておいてもいきますので、そのときはそれぞれ今までの実力を発揮していただければと思います。

○直嶋構成員
 精神科医療の実態、現状ということで言ったあまり、堀江先生に誤解されたように思いますが、保健師として本当に住民サイドに立った保健活動をしていると自覚しております。そして、実際には社協のヘルパーやら、あるいはケアハウスのあるところを本当に必死で探して、精神科病院に戻らなくてもいい方向はいつも探っておりますし、秋田県には今村病院という稲庭千弥子先生のような御理解のある方もいらっしゃいますので、必死でそれなりに住民サイドには立っておりますので、よろしくお願いします。

○福田精神・障害保健課長
 では、どうぞ、高木先生。

○高木構成員
 人は、参加の方は責めませんけれども、厚生労働省の方は責めてよろしいですね
 そのような秋田の実態が出てきたことには、それだけ病院の偏在をつくり出してきて、そこで単に収容するだけ、入院をするだけで成り立ってきた病院というものをつくった厚生労働省の責任は、私は大きいと思います。
 しかも、その病院を改築させて、更に借金を負わせてつぶせなくした責任というのもあると思いますね。本来ならば、その病院がちゃんとアウトリーチをするなどして直嶋さんの地域を助けるべき動きをすれば、その病院だってちゃんと成り立つはずなんですね。その病院の怠慢です。

○福田精神・障害保健課長
 西田さん、どうぞ。

○西田構成員
 こういった議論を進めていくときに、いろいろな職種の人たち、専門家が我々は一生懸命やっているという話になっていって、そこで当事者家族の本来のニーズというところから離れたやり取りになっていってしまうということが、非常に今いろいろな問題の根源になっているような気がするんです。
 こういった会議に関しましても、今日は御家族の方がお2人、当事者の方がお1人いらっしゃいますけれども、本来もっと当事者家族の人たちの意見をしっかりと組み入れていくような会議体といいますか、そういう政策の構想プロセスというものが非常に求められていて、そういうものを軽視してしまうとまたいつものやり取りになってしまう。そこは当事者家族のニーズというところを一番重視して、そことの関係の中でサービスの在り方というものを常に考えていかないといけないと思います。

○福田精神・障害保健課長
 ありがとうございます。
 だんだんと時間も過ぎていますので、御議論いただく範囲としては、次の医療の質の向上、14ページまでを含めて、今までの12ページのところも含めて、今度は薬の使い方とか、そういったガイドラインとかというところも含めて御議論を進めていただければと思います。
 では、どうぞ野村さん。

○野村構成員
 これを拝見していますと、患者さんというか、当事者と家族一人ひとりが社会にとって大切な存在である。そして、対応の仕方によっては社会の戦力といいますか、社会を支えていくパワーにもなり得るんだという見方がどうも足りないような気がしているんですね。これは、行政サイドから見てどう処理するかというような印象をとても強く受けていて、入院の数を減らせとか、入院している一人ひとりの幸せとは何だろうかとか、それから地域に出てきた場合の一人ひとりの幸せとか、その人たちが回復というか、社会にまた貢献していける存在になるにはどうしたらいいんだろうかという一人ひとりの願いとか、立ち直りとか、これから一般の国民と同じような人生を送りたいのに、それがなかなかできないでいることへの配慮というか、思いが、私はこれを見ていると足りないように感じるんです。
 研究中であるとか、加算をしたとか、診療報酬を少し変えたとかという話ばかりが出てくるんですけれども、当の当事者と家族は日々、本当に死のうかどうしようかという状況の中に追い詰められているのに、そのようなことはここに見られないんですね。
 ですから、私はこれをどうしたらもっともっと温かいというか、血の通った政策になっていくのかなというふうに感じます。そして、失礼ですけれども、その場しのぎのつぎはぎだらけの政策がどうもここに書かれているような気がしてしようがないんです。成り行き上、仕方がないからこう変えたとかですね。もっと根本的に、国民全部が幸せになっていくためにはどうしたらいいんだろうかと皆が統一して考えることがここにはどうも足りないような気がしますので、今後の議論の中では皆でどうしたら一番いい体制になっていくのだろうかということを考えなければいけないというふうに感じます。

○福田精神・障害保健課長
 ありがとうございます。大変、大事な視点だと思います。
 その他、御意見はございますでしょうか。医療の質の方にも入ってまいりましたけれども。

○小川構成員
 福田課長と目が合ってしまいまして。
 各論には入らないんですけれども、この間、繰り返しこういった検討会が開かれて、やはりなかなか進まなかったんですよね。岡崎先生もそのようなお話をしましたけれども、なぜ進まないのかというところをまずきちんと押さえないといけないと思います。
 そういう意味では、将来像を示して、理想論になるかもしれませんけれども、あるべき精神医療の姿、あるいは福祉の姿というものをやはりきちんと示して、それでどうやって現実的に向かっていけるかという枠組みをきちんと考えないといけないんだと思います。
 どうしても国の予算が単年度主義で、ある意味、毎年の御苦労になってしまうわけですけれども、そうではなくてビジョンとして示した限りは、そういう単年度の予算ではない大きな国としての方向性みたいなものをどう進めていけるかという、その推進力を持った枠組みがきちんとされないといけないのではないかと思います。
 ただ、残念ながら、これは我々の努力が非常に不足していたということもあって、医療や福祉の分野の中でも必ずしもきちんと評価されていないという問題もありますし、政治の問題としても片隅に追いやられてきたのではないかと思います。
 ただ、認知症、うつ、統合失調症、自殺なども含めて、皆さん兄弟とか家族、あるいは隣近所の皆さん、そういう問題を抱えている方がたくさんいらっしゃるわけです。そういう意味で、まさに国民的な課題なんです。本当は、国民一人ひとりの問題なんです。ただ、それをどうしても覆い隠してしまう構造がどこかで働いてしまって、そこは自分自身の問題としてなかなか考えないというか、ついつい考えられないような社会になっているのではないかと思うんです。
 だから、やはりきちんと実態を明らかにしていくことも必要ですし、もちろん精神科病院に置かれた長期入院や認知症の方がどういう処遇を受けているのかということも含めて、きちんと実態をまず明らかにしていくことが非常に重要だと思っています。
 そこから、やはり我々は反省すべきことをきちんと反省して、これからどういう対策を取っていけばよいのか。恐らく、あるべき医療の姿というか、それぞれここにいらっしゃる先生方はお持ちになっていらっしゃると思うんです。それをきちんと形にして、前に進める推進力をどう付けていくのかということは、恐らくこの場だけでは難しいかと思います。もちろん現場は個々の問題をそれぞれ抱えていて、それぞれ議論すると多岐にわたるんだと思いますが、大きな方向性をきちんと示していくことが私は必要だと思っています。以上です。

○福田精神・障害保健課長
 ありがとうございます。
 河崎先生、どうぞ。

○河崎構成員
 先ほど直嶋さんからいろいろな地域での状況、現状を御説明願いました。確かに、その地域、地域によって精神科医療の資源そのものに随分違いがあるというのも一つの日本の国の特徴かもしれないというふうに思って聞いておりました。
 ただ、高木先生がその問題に関してはその病院の怠慢だというふうに断じられましたが、中島先生の最初の方の御発言で、病院の方がやる気がもうひとつないのが一番の大きな問題だというようにもおっしゃいました。

○中島構成員
 国民全体のですね。

○河崎構成員
 多分、それは私の今、申し上げたいことで、やはりその地域の中の精神科医療あるいは精神保健福祉に関わる人たち全員がもう少しそれをしっかりとその方向性も見据えながら、あるいはそちらの方向に動いていくという機運がしっかりとまだ根付いていないというところが一番大きな問題なんだろうと思っております。それの大きなところがいつも精神科の病院の問題として取り上げられるということもあるのかもわかりませんが、それは日本の精神科病床の8割以上を民間の精神科病院が担っているという状況からは致し方ないところもあるんだろうと思っております。
 ただし、こういうこと全般を、先ほど高木先生が厚労省を責めてもいいんだろうという御発言がございましたが、やはり行政の方として、厚労省の方として、この問題をしっかりと解決していくという方向に持っていくためには、しっかりとした財源論も含めて、あるいはその予算面も含めて、そういうことが動いていけるような原動力としては、行政が物心両面を考えていっていただくことがまずなければ、ここでのいろいろな話し合いも机上の空論に終わってしまうというようになるのでないかというおそれを抱いているということだけお伝えしたいと思います。

○福田精神・障害保健課長
 ありがとうございました。その他、御意見ございませんでしょうか。14ページの医療の質くらいのところで特にございませんか。例えば、福田先生は大学のお立場もあると思うので、精神科医療の質という観点から何かございますか

○福田構成員
 その質ということではないんですけれども、全般的なことをお話させていただきます。
 皆様方の御意見をお聞きしまして、非常に勉強になりました。やはり、お聞きしていますといろいろな当事者、家族、医療関係者、福祉の関係者、皆さん一生懸命やっていらっしゃると思うんです。一生懸命やっていらっしゃるんですけれども、しかしながらまだ当事者家族の苦しみは解決できていないというのが日本の現状であるということが、今までの議論でも明らかになったと思うんです。
 そのことを解決しようというのが今回のチームだと思いまして、一応アウトリーチ体制の具体化などを重点に置いておくと書いてありますけれども、わずか4回の検討ですが、今のお話を聞いていますと、単にアウトリーチのことだけを具体化すれば、では今の日本の実態が変わるかというと、これは変わらないだろうというふうに私はお聞きしていて思いました。
 全体としてお話がありましたけれども、日本の精神の保健とか医療とか福祉、この全体像ということをきちんと見直すことがないとだめなんだろうということは、恐らく皆さんの共通の御意見ではないかと思うんです。実際にこの資料を拝見しましても、冒頭のところには「精神保健医療福祉の体系の再構築」と書いてありますね。ですから、やはり全体像を変えなければいけないということをうたっているわけです。
 それから、別の委員会ですけれども、自殺・うつ病等対策プロジェクトチームの報告が公開されましたが、その中でも対策として5本柱として、柱の4にはアウトリーチの充実というものがありますけれども、それとは別件で柱の5として精神保健医療改革の推進ということが挙がっているわけです。やはり全体像を改革しないと問題が解決しないんだということ、これは共通の認識であると考えていいんじゃないかと思います。
 そういったことを踏まえて考えますと、先ほどから出ていますけれども、理想論と現実論というのは矛盾するかというと、私はこれは決して矛盾しないと思うんです。理想論というのは、あくまでも当事者家族を始めとする国民のニーズに基づいて理想的な姿を描く。その上で、その理想的な姿に達することができるための現実的な姿を描いていく。実際の現実から一歩一歩いくしかありませんから、その理想論と現実論というものを対立的にとらえるのではなくて、まずはとにかく実態といいますか、ニーズですね。ニーズから出発して理想的な姿を描く。それに基づいて、それに到達するにはどうすればいいかというふうな具体的なプロセスというか、それを恐らく単年度ではできないでしょうから、中期的な姿を描いて、それでこういうふうに向かっていくんだというふうなプランを立てる。それを見れば、当事者家族も勇気がわく。それから、医療関係者、福祉関係者も勇気がわいて、これだったらこの方針に基づいて変えていこうというような体制をつくっていかないと問題が解決していかないだろうというようなことを感じました。
 そんなことですので、今の御質問から外れるかもしれませんけれども、この検討会は短いですが、単にアウトリーチを実現するということだけ、細かいことを議論するだけではなくて少し全体像を改革する。その中でアウトリーチを位置付ける。あるいは、全体像の改革の中の第一歩としてアウトリーチを位置付ける。そんなふうな議論をしていただければと思います。以上です。

○福田精神・障害保健課長
 ありがとうございます。
 そろそろ後ろの時間もあれになってまいりましたので、その後の3本目の柱ですけれども、「地域生活支援体制の強化」、それから最後の先ほどもお話がありましたけれども、普及啓発も含めてそういう意識改革の部分ですが、そうした点も含めまして最後に全体まで御意見をいただければと思っております。こちらの方は救急医療や相談支援、そしてまたアウトリーチ、地域保健活動というようなことも含めましていろいろな内容が含まれておりますので、今までの御議論も踏まえまして各構成員の皆さんから御意見をいただければと思います。いかがでしょうか。
 では、野村さんお願いします。

○野村構成員
 28ページをご覧いただきますと、「精神障害者の視点に立った支援体制の充実について」とありまして、下の方にカとして「家族の視点に立った支援体制の充実について」とあります。ここに、現在予算として組まれておりますが、「精神障害者等の家族に対する支援事業として、精神障害者等の家族が交流する場の整備費や交流活動に係る経費について助成」とあります。基金事業として、障害者自立支援対策臨時特例交付金とあります。
 これは、現在家族会で大変問題になっておりまして、本当に使い勝手が悪いんです。家族が交流すると言っても、ここには3年間で300万円でしょうか。その基金で交流する場の整備とかということになっているのですけれども、とてもじゃないですが、整備する場などを家族会は持っていないんです整備すると言っても自分の家を整備するわけにはいかないし、何も建物がないのに何で整備の場なんだと皆、怒っているんです。建物を持っていないのに、何で整備することができるんだ。
 それから、交流活動に係る経費というと、会場費が1万円とか、年に何回かですね。それから、講師料が何万円かで、本当に家族はあまり助からないんです。むしろ家族会で一生懸命やっているところは自分でアパートを借りてそれを事務所にしたり、相談室にしたりして、年間100万円ずつくらい家族が自腹で出しているんです。または、家族はお子さんの世話とか家族の障害の方の世話で手一杯なのに家族会活動をやっているわけです。それで、他の新しい家族になった方のお世話もしているわけなのですが、それを全部家族が介護をしながらも本当にくたびれ果てながら家族会の書類をつくったり、それを郵送したり、いろいろなことをやっているんです。
 これは、やはりパート代として例えば年に幾らか使っていいとか、そういう人件費とか、あるいは場所を借りる賃借料とかでいただけたら随分家族会はやりやすくなるのになという意見もあるのですが、多分そういうことにすると何か弊害が起きるのかなと私は思っているんですけれども、この辺はせっかくあるお金の使いようがないという非常に困った事態が起きております。

○福田精神・障害保健課長
 ありがとうございます。

○広田構成員
 私は今日ここで何をやるか知らないで、26階で御飯を食べてきたんですけれど、この報告書を4回ずっとやるんですか。

○福田精神・障害保健課長
 それはまた御議論で、今日はこの報告書について御意見をいただく。後ほど御説明させていただきますが、次はまた次のメニューになります。

○広田構成員
 お話を伺っていて、2001年から厚生労働省の委員をさせていただいているけれど、何も進んでいない。話はするけれど、進んでいない。いつも同じこと。医者は本音を言わない。金が低いから出せないということも言わない。
 日本の精神医療は牧畜業者と言われ、固定資産税と患者が言われていることに対しても、私は去年の11月11日に民主党政権になって厚生労働省のヒアリングに出ていますけれど、自民党政権のところで果たせなかった社会的入院の解放とか精神科病床の削減ですね。それから、かつての精神科特例を廃止して医療法を改正して、他科並みのちゃんと人員配置をする。そして、国民の精神科医療にするために他科並みに診療報酬を値上げしようというふうに発言しています。
 これは、たまたまここにおられる障害保健福祉部で、精神医療サバイザーとして「国民に向かって何か自由に言ってください」ということで、この4点セットを去年の秋から言ったんですが、厚労省のユーチューブに出ています。去年の秋にやったことをまたここで言っているんですけれど、何も進まないのでそろそろ皆で本音を言わないと、建て前ばかり言っていては何も進まない。
 本当に9年間出ていて思ったんです。昔はとにかく厚生省が悪いと思っていたんですけれど、業界が悪いですよ。業界は本音を言わない。それから、シュバイツァーもいなければナイチンゲールもいなければマザーテレサもいない。この13ページを見てください。「抗精神病薬の投与が2種類以下の場合の、非定型抗精神病薬加算の引上げ」と、金を上げなければ薬が減らない。これは患者のための医療じゃないです。これは医療機関のための医療です
 3回ほど韓国に行って参りましたけれど、韓国の精神病院は患者がすごく明るいんです。
河崎先生と佐久間先生と2人で行った方がいいと思います。韓国は、日本をばかにしちゃって「アメリカを見ている」と言うんです。精神医療について日本を見ている国はアジアではないんです。そのくらいばかにされているんです。私は、ばかにされた医療の被害者ですよ。
 精神医療サバイバー。そうじゃなかったら、ここに来ていないんです。
 5月6日に生活保護制度で、引っ越しをしたんです。会をつくって、駆け込み寺を月に一部屋6畳キープできました。その手伝いを誰がやったと思いますか。サカイという引っ越しセンターと、あとは全部障害者です。アスペルガーの子がごみを百何個出して、触法精神障害者が掃除をして、障害者手帳1級の人もいたし、電車が来るので踏切が降りている中で、殺すぞ、殺すぞと叫んで、交番に連れて行って交番を借りて泣かせて何とかなったとか、ちょうど毎日新聞の記者が来てくれたから記録写真を撮ってもらったんですが、「障害者の障害者による障害者のための引っ越し」だということで、参加した障害者が大喜びなんです。
 そのくらい、障害者には可能性があるんです。知的障害者も来ています。それで、誘わなかった障害者は残念がる。引っ越しに参加したかった。このくらい社会参加をしたいという思いが障害者にたくさんあるんです。それが社会的入院の仲間もいます。私はいろいろなところに呼ばれて、精神病院の患者さんとか作業所とか生活支援センターの仲間たちに人気があるんです。
 ところが、活動をしたり、運動をしている人にはすごくたたかれて、今回もふたを開けたら、厚生労働省は複数ですと言うから来てみたら1人なんです。またたたかれるのは私と厚生労働省ですね。
 そういう形で、そこで涙が出たんですけれど、36年間入院していた患者が22年間、精神病院から会社へ通勤していたんです。そういう話が出たんです。私はその旧作業所で司会を毎月やっているんですが、それで私は聞いたんです。「生まれた子が大学を卒業するまでなぜ精神病院から会社に通勤していたの」と聞いたら、ワーッと泣いたんですよ。初めて自分の置かれていた状況を理解し、悲しみが込み上げてきたのか、こうなるとドラマですよね。
 そういうことなんですよ。それで、そういう人はいっぱいいるんです。
 ですから、私は日精協さんの旧会長、副会長に、前回のこの報告書をまとめる前に行って全部言ってきました。首脳陣が集まった席で言うんです。「私は厚生労働省で、日精協をたたいているから、この4点セットをやりましょうよ。院長先生を支えてください。」と。なぜ私がそこまでやらなきゃいけないのかなと思う。そうでしょう。何で日精協を私がそこまでやらなきゃいけないのかと思うんだけれど、私のような被害者を出しちゃいけないんですよ。
 早期発見早期治療とか言うけれども、自分の子どもを早期発見したときに、私だったらそんなところに連れて行かない。自分の二の舞はさせない。六本木のベルファーレに連れて行ってうつを治した青年もいるし、私が行っているフィットネスクラブでうつを治している子もいるし、12歳の子がうちにやってきた。強迫神経症だとお母さんが不登校で連れてきた。
 ところが、その子は今、大学院を出ましたけれど、12歳のときにこう言いました。私は普通、先生と呼ばせませんが、「広田先生、日本の精神医療で心の病は治らない」。子どもの方が明快なんです。それで、一昨年聞きました。「お母さん、本当に強迫神経症でしたか」、「いいえ、精神分裂病です」、「神奈川県の子ども医療センターから、縄をくくっても連れてこい。隔離室に入れる」。うちのかわいい子をそんなところに入れられないということで連れて来たのが我が家です。
 あまりにも家がきれいだから強迫神経症みたいにきれい好きになっていたけれど、我が家の汚らしさの中で、それと何よりも私との信頼関係の中で、一晩で治ったんです。「こういう生活が普通なんだな」と思ったそうです。引っ越して今は普通ですが。
 そういうふうに何でもかんでも医療に、それは前回の構成を見てもそうです。やたらと仕事に持っていきたがる専門家がたくさんいるわけです。それで、さっき言ったように何でも金をつけるわけです。そうじゃなくて、国も地方自治体もお金がない。ないんですよ。だから、私たち一人ひとりが社会貢献をして私も駆け込み寺をやっているんです。それで、町の人が皆、認知して応援してくれる。
 昨日も、引きこもりの親と近所の居酒屋へ行きました。居酒屋はもうかるから喜んでいる。そこにイケメンの男の子たちが2人いたわけです。「イケメンたちね」と言ったら「抱きましょうか」と言うから、「抱くのは恋人で、ハグでしょ」と言ったら、「じゃ、抱きしめましょうか」と言ったから、「お互いに間に合っているんじゃない」と、そういう会話をするわけです。それがコミュニケーションで、それが相談支援機関とかに行っちゃうと、やたらと寝られましたかとか、食べられていますかとか、やれ今日は気分はどうですかと、こうなっていっちゃうんです。それで、お金のかかる話ばかり出てくるんです。
 そういうことでなくもっと原点に返って、私は今、薬を減らしています。フィットネスへ行くことによって、骨折をして、リハビリのために行き始めたら、睡眠時間が少なくなった。昔は12時間でしたけれど、今は6、7時間になって熟睡し、薬を減らしていますが、1年に本当に2ミリとか減らしています。それをこんな形で大なたを振るわれたら、患者は不在ということです。
 患者が不在のことはたくさんあるということと、それから自立支援協議会がどこかにありましたけれど、横浜市も自立支援協議会をつくっていますが、自立支援協議会の構成委員である人たちは皆、「要らない」と言っていますし、私も要らない。何でもつくれば事務局は大変だし、そこの委員会にかける費用は大変だし、自立支援協議会でニーズを吸い上げて施策すると言っても、施策するお金がない。横浜市で言ったんです。「花火がないのに何で花火の発射台ばかりつくるの」と。花火がないのに、打ち上げ台ばかりつくっているんです。
 だから、やはり委員会を1つつくるときは1つ、これはもう古くなって機能していないから、これを減らして新しくすると合理的に考えないと、どんどん委員会ばかりつくって、委員の手当てを出して、委員会のことで職員はうつ病になっちゃう。厚生労働省もそうだと思いますよ。フレックスタイムにすればいいものを、9時半ごろに来なきゃいけなかったり、そういうことをして国を挙げてうつ病に持ち込んでいるわけです。
 今日はマスコミの方がたくさん見えているけれど、やたら不安をあおりたてるわけです。いろいろな面、いろいろなことはあるけれど、日本は世界一いい国だと私は思います。それなのに、やたら大変だ、大変だと皆、追い込んでいく。
 自殺でもそうですよ。報道しなければ止まる。この間も夜の10時半にうちの近所の警察に行ったら、「ちょうどいいところに来てくれた、広田さん。今、自殺未遂者が来る。手首を切って首を切った」と言うんです。警察官からすれば、精神医療サバイバーの視点で、本人に寄り添いボランティアの危機介入相談員をやっている口の堅い私が来たから確かによかったですよね。
 それで、71歳の一人暮らしの女性が来ました。まず最初に私は聞きました。「御飯食べたの」と聞いたら、朝から食べていないと言うから、「じゃ、パンを買ってきましょう。カンパする」と言ったら、「いや私がお金を出す」ということで、1,000円預かって「何のパンがいいの」と聞いた。さっきニーズと言っていたけれど、ニーズですよね。そうしたら、「コッペパンがいい」と言うから、「今時コッペパンはないけれど、コッペパンみたいなものを探してくる」と言ってハンバーガーの皮を買ってきたわけです。
 それで、パンを食べているのを見ながら、「随分食べるのが早いわね」と言ったら、「この程度の食べ方で早いと言われるのはいやになっちゃう」と笑ったから、「笑っていれば自殺もしないよ」と言ったら、彼女は何と言ったと思いますか。「年間3万人も死ねているのに、何で私は死ねないの」と。それで、「年間3万人も死んでいることを何で知っているの」とおまわりさんが聞いたら、「テレビとか新聞がやっている」と。
 だから、死ねた話はもういいんですよということです。もう死ぬ話はやめた方がいい。昔、読売新聞の南さんという人が心の健康の啓発の構成員をやっていた。その方は言っていました。「イラク戦争が始まって、紙面をイラク戦争にすごく割いて、結果的に自殺報道できなくなったときには自殺が減った。」と。日本のマスコミの皆さんに向かって言いますけれど、日本のマスコミも自殺報道を見直さなきゃいけない。
 鳩山さんは亡くならないと思うけれど、鳩山さんが亡くなったときは報道しなきゃいけない。でも、私は報道しなくていいわけです。一市民だから、そのくらいに考えて。それから絶対に自殺の方法は報道しちゃいけないんです。自殺したというテレビがかかった途端に電話がかかってくるんです。「死にたい」と。「人はそんなに簡単に死ねないのよ」と言っても、「今テレビでやった」と言うんです。自殺報道を見直した方がいいというのは、マスコミの皆さんに向けてです。
 そして、マスコミの皆さんも是非うつにならないように、私は早期発見早期治療ではなくて予防だと思います。お金のかからない予防。銭湯に行くとか、私のようにフィットネスに行ったことにより、薬は減り、睡眠時間は減り、そして体重も4年間で16.5キロ落としました。そしてすてきな家に住み、何と言われているか。「生き生きと輝いている」。
 そういうことなんだから、物事をポジティブに考えて、前向きに考えて、さっき私が言った4点セットとか、それから誰でもいつでもどこでも全国各地で救急車で行ける精神科救急、しかも安心してですよ。行ったら私みたいにサバイバーになるのでは。
 そういうものが必要だとか、もっと格調高いもので、各論をごちゃごちゃやっているのではなくて、これはチームですよ。検討チーム。しかも、4回の短期決戦。だから、自分のテリトリーばかり守るんじゃなくて、日精協さんも黒船が来ているわけです。
 だから、言っているんです。日精協さんに、日比谷公園で診療報酬値上げの集会をやろう。
私が呼び掛け人になるよと笑いながら言っているんですが、そういうふうに全体的な精神医療費を減らして福祉に持っていくとかではなくて、精神医療を大なたを振るって半分ベッドを減らして、国民の精神科医療にするために、診療報酬をきちんと他科並みに上げて、先生が例えば統合失調症になっても安心していけるようにしないといけないとか、そういう格調高いことをやらないといけない。
 私は横浜市民として、この自立支援協議会が法定化されることに反対です。既に横浜市には障害者施策推進協議会があるということで、大反対です。それから、11ページに精神保健福祉センターとか何かで連携がどうのと書いてあるんです。これも国会審議中です。障害者制度のところで、右側のところです。「市町村、保健所及び精神保健福祉センターは、密接な連携の下、精神障害者及びその家族の相談に応じるよう努める義務を規定」と言うんだけれど、かつて厚生労働省は保健所を統廃合して、また保健所をここで復活させていて、これがいいというふうになっているわけですが、私は救急隊、警察署や交番にしょっちゅう行っているんです。それで、現場に非常に詳しいし、駆け込み寺がありますから警察から保護された人を預かったりしますし、いろいろなことをやっていますが、きちんとこういう公的機関が本当の意味の相談を受けていれば警察や救急隊に行かなくて済むという事例はいっぱいあるんです
 そのくらい、やはり人材の確保ができていないんです。ただ聞いて、それを傾聴と言い、「そうですね、大変ですね、そうなんですか」と言って、私にこの前聞いてきましたよ。相談員はやたら「大変ですね」と言うけれど、「何が大変なんでしょうね」と言うから、「聞いていてみたらどうですか、相手に何が大変だと思いますか」と。そうしたら、全然とんちんかんだった。
 だから、傾聴、共感と言うけれど、私などは全然違うやり方をしていますが、本当の意味の相談ができるようなコミュニケーション能力のある受信機と、それからいわゆる相手に伝える両方ですよ。それができていない人があまりにも多過ぎる中で、何で密接な連携をするのか
 私が田尾さんに相談したものを中島先生と連携されたら私は困るわけです。相談はその人だけに話したい。この機関だから安心して話しているわけだから、密接な連携とか、やたらとネットワークと言ってもたれ合いをやりたがるんですけれど、こんなものは全く要らないということで、これまた次回もやるそうですから、もっと格調高くきちんとそろってやってほしい。
 足立さんという政務官はいなくなったけれど、さっきまでおいでになっていたじゃないですか。そういうことなんだから、木倉さん、厚生労働省も本腰を入れてやろうとしているわけですね。だから、佐久間先生、私たちも本腰を入れて本音でやりましょう。そういうことです。
 自立支援協議会の法定化と、それから密接な連携の下、これは大反対です。密接な連携の下と言ってプライバシーが流れてしまう。それと、格調高くやっていきたいということです。

○福田精神・障害保健課長
 ありがとうございました。
 残り時間も少なくなってまいりましたけれども、救急医療とかの話も出ておりますので、沖縄で大変いろいろやっておられる新垣先生、いかがでしょうか。

○新垣構成員
 沖縄から来た新垣と申します。私も単科の精神科の病院の院長です。
 最近ですけれども、精神科の急性期ということで基本的には365日、夜も入院も受け入れる。措置も受けるというようなことをやっているわけですけれども、そういう中で医療ということでやっていく。それからまた、限られた病床の中でやっていくために退院促進をしていくということ。それから、最近の統合失調症の治療で、特に単剤化とか、その辺りをやっていくと、随分今までの医療とこれからの医療、最近の医療は大分変わってきたんだなということを感じております。
 そういう中で医療の部分、民間の精神科の医療でできる部分と、そこから先は福祉でしょう。福祉を医療費で担っている部分があることに気付いたんです。ですから、やはりそこはきちんとここからは福祉でしょう、ここからは医療でしょうということで精神科の病院に医療をきちんとさせていただきたいと思うわけです。
 あとは今、広田さんがおっしゃったように、例えばそこのネットワークが何とかということでありますけれども、沖縄市の保健所は大体那覇市とそれ以外で分けるわけですが、60万人に対して3人くらいしか人がいないわけです。無理ですよね。そんな人が親身になって答えが出るわけがないです。そうなってくると、ダイレクトにうちの病院に連絡がくるという形になったりしております。
 また、沖縄は去年、一昨年、非常に有名になったんですけれども、県立の精和病院という単科の病院があるんですが、日本で一番赤字を出している自治体病院ということで、なかなかうまく進まない。うまく進まないと士気が落ちて人もいなくなる。それで、どんどん崩壊していく中で、更に寄ってたかってというか、頑張らないといけない。
 そういうことからすると、確かに頑張っていてひとつ医療が変わってきたところと、そのこともあって医療と福祉が分けられる。大きくそれをロードマップにしてやっていただけると、民間の精神科も変われるのかなと感じているのが1つです。
 それから、そういう保健所など、地域ということでいろいろな施策をおっしゃっておりますけれども、田舎の方に来るとやはりそうは言ってもということで答えていただけない部分がまた反射して民間の病院に来ているというふうな現状があるということは言ってもいいのかなと思いました。以上です。

○福田精神・障害保健課長
 ありがとうございました。
 野澤さん、お願いします。

○野澤構成員
 今日は聞くだけにしようと思っていたのですけれども、広田さんに挑発されて、どうして地域で暮らせないのかと言われると、偏見があるから、それはすごくわかるんです。私は千葉県に住んでいて、千葉県で障害者の差別をなくす条例などというものを4年前にできてやったのですが、それでも今、地域で何か事業を立ち上げようとすると住民から反対が起きます。説明会をやれ。何時から何時までは外に出すなとか、いろいろなことを言われるんです。確かにあるんです。
 でも、いろいろなマスコミがどうのこうのとあるし、ちゃんと差別をなくすような教育をすればいいのかとか、いろいろありますけれども、やはり一番偏見をなくすのは障害のある本人に慣れてもらうことというか、本人と一緒にいることが一番偏見をなくすのに効果があると思っているんです。だから、本人が地域にいることが一番その地域で偏見がなくなっていくんです。最初は大変ですけれども、そこをやはりいろいろな人たちが頑張ってやるしかないんです。それしか地域の偏見をなくしていくというか、少なくしていく方法はないと私は思っているんです。それを、偏見があるからと言って病院とか施設に入れてあるのでは全く解決になっていないというか、ますますひどくしていると思うんです。
 広田さんが言うように、マスコミの報道は悪いところももちろんある。でも、果たしてそれだけかなと、後でまた広田さんに怒られるかもしれませんけれども、敢えて言います。私はこの前、イギリスに行ってきたんです。イギリスは、精神医療はよくわかりませんけれども、障害者の地域生活はもう60年代、70年代ぐらいから当たり前のようにやられています。
さぞマスコミはいい報道をしているのかなと思ったらとんでもなかったです。ひどい偏見に満ちた報道が、割と上等な一般紙に堂々と載っています。被害者の人権もなければ、加害者の人権もなければひどいものです。
 日本の新聞なんてはるかにまともだと私はそのときに思いました
。週刊誌ですら載っていないようなものが載っているんです。それで、お医者さんに行ってもマスコミの悪口を言われ、法律家に会いに行ってもマスコミの批判を言われ、どこに行っても私はぼこぼこに批判されてきたんです。
 では、どうしてイギリスはそんなことなのに障害者の方たちが地域で暮らしていけるのかなと思っていろいろ考えたんです。予算も結構付いているんです。そうすると、当事者団体とかNPOとか行政とか、そういうところがマスコミに負けないようにということでいろいろな活動をやっているんです。それは、マスコミが報道すればするほど彼らは頑張るわけです。日本は、マスコミはどんどん引いてきちゃって、本人もどんどん施設や病院の中に入れてしまって、議論すらなくなっているわけです。それがその場のその当事者にとっては批判しているからいいかもしれませんけれども、何か時代を変えていくとか、大きく制度を変えていく、意識を変えていくという面ではどんどん後退しているような、そんな気すらしています。
 ちょっとそれを言いたかったのと、あとは病院の中に入っている認知症の方のことを考えたときに、ここだけのこの検討チームだけの議論では全然済まないような気もして、これまでの高齢化と今、起きている高齢化とは全く違って、これまではむしろ地方の方での高齢化で、今は都市部でものすごいスピードでものすごいボリュームでどんどん高齢者があふれ出してきちゃって、今、東京だって山谷の方に行けば認知症のホームレスなんてごろごろ出てくるようになりました
 これから先を考えたら、もっと出てくるわけです。では、果たしてそういう人たちは一体どこに行くのかということを本気で考えていかなければいけなくて、200万人、300万人とか、もっとそれ以上に出てくるわけで、とてもじゃないですけれども、特養なんてつくっていっても間に合わないわけです。
 それで、今いろいろ考えていくと医療と介護と住宅政策と、それから経済的な支援みたいなものをもっときちんと分けて、それが住宅政策がないものだから医療に押しつけている。
これは最悪な政策じゃないかという気がしているんです。
今、高専賃などはいろいろ議論はありますけれども、住宅は住宅できちんとやって、そこに外付けで介護とか医療だとかを付けていく。むしろそちらの方がコスト的にも、本人のアメニティにおいてもいいんじゃないかと思っているんです。だから、せっかくなのでこのチームだけで考えるというよりはむしろ老健局だとか、障害の方とか、そちら側とも連携しながら横断的に認知症の人の地域生活という切り口で検討していった方がいいんじゃないかという気がします。
 せっかくなので、ついでにもう一つ手短に言いますと、さっきの早期発見早期支援というのは全くこれも広田さんに刺激されたのかもしれませんけれども、発達障害者のことを考えていくと、私も発達障害の子どもがいますのでその関係で言いますが、早期発見早期支援というのは私は必要だと思っているんです。それがないために、混沌として、自分は何なのかわからなくて軽度の発達障害の人たちは大変な状況になっている人をいっぱい見ています。
 ただし、今、早期発見が必要だし、早期支援も必要だけれども、では一体どんな支援を誰にしているのかというのを私は問いたいと思っているんです。療育機関、それから学校現場でどんな支援をしているのか。というのは、普通の穏やかな子たちがそういうところに行って大変な状況になって地域の児童、デイサービスだとか、日中支援などに来るわけですね。
 一体どんな支援をされているんだろう。むしろそんなものがない人の方が穏やかなまま、ナチュラルな人になっているわけですね。
 本人に生半可な下手な支援をしているからぐちゃぐちゃにしちゃって、結局、あとは面倒を見ないわけじゃないですか。それで、追跡なんか誰もしていないので、もともとの原因というのを誰も知らないまま本人のせいにされちゃっているわけです。そうじゃなくて、むしろ家族だとか、学校の現場だとか、環境を変えるような支援をしていくべきじゃないかと思います。ついでなので、それだけ言わせていただきます。

○福田精神・障害保健課長
 ありがとうございました。
 大体時間になりましたので、今日の議論はここら辺と思っておりますが、ではどうぞ、お帰りの方もいらっしゃるので手短にお願いします。

○中島構成員
 マスコミについて、一言。最近のマスコミの傾向として、どちらかを向いたら同じような方向の報道ばかりなんです。皆、違う報道をしてください。皆、自分で考えて、自分勝手に報道してください。その方がはるかにマスコミとしては役に立つと思います。以上です。

○福田精神・障害保健課長
 ありがとうございます。
 今の御発言も含めて、非常に多様な御意見をいただいたと思います。ここはやはり次の議論に活かしていきたいと思っていますので、今日は言いっ放しの形にしていますけれども、実は最後は言いっ放しにならない形で持っていきたいと思っておりますので、そういうことで御理解いただければと思います。
 事務局の方から、次回の検討チームのテーマ及び次回以降の日程等について御説明をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

○本後課長補佐
 次回の日程につきましては、6月3日、今週の木曜日になりますけれども、18時からを予定しております。
 本日に引き続き御議論をいただきたいと思いますけれども、岡崎さん、福田さんから、先日取りまとめられましたこころの健康政策構想会議の提言について説明をしたいという御依頼をいただいておりますので、次回のときには岡崎さん、福田さんから御説明いただきまして御議論をいただきたいと考えております。

○広田構成員
 これはもう終わったということですか。

○福田精神・障害保健課長
 それはまた次の議論のときにしますので、次のメインとしては今お話がありましたように、構想会議の報告書について岡崎先生、福田先生の方からお話をいただく。それを踏まえて、今日の議論も含めて更に議論を深めていただきたいということでございます。
 福田先生、何か補足はございますか。
 特にないですか。わかりました。
 では、本日は大変お忙しい中、長時間にわたりありがとうございました。これをもちまして、第1回の検討チームを閉会いたします。どうもありがとうございました。

  ☆

なぜか座長がいない会合です。

福田精神・障害保健課長のテキトー全開老獪キャラが黒い感じで立っていて、読んでいて面白いですね。

話は、何一つ進展していませんが。

これ、たった四回で、何か決まっちゃうんですか?!

っていうか、もう四回終わっちゃってますよ!

この前段となる「今後の精神保健医療福祉のあり方等に関する検討会」は、なんと24回も会合を開いて(おんなじような喧々諤々な話をして)いるのですが、その報告書が、この第一回の検討事項となってます。

報告書、めった切りですけれどね。

前半で話していた委員の意見を聞いて、後半で話した三人の委員(主に24回会議していた面々)が「なにぬるいこと言ってんだ」的にまくしたてたようです。

で、それを受けた福田精神・障害保健課長が、「最後はどーせ我々の予定通りにまとめるから、何言っててもいいですよ」的な黒いことを言い放って、おしまい。

いやー、これ、ほんとに、なにかまとまるんですかね?

※ 一応、まとまったモノができあがっていますので、載せておきます。

  ☆

第四回会合の資料より。

アウトリーチ支援実現に向けた考え方

【基本的な考え方】

①「地域で生活する」ことを前提とした支援体系とする。

②アウトリーチ支援で支えることができる当事者や家族の抱える様々な課題に対する解決を、「入院」という形に頼らない。

③当事者・家族の医療に対する信頼を築くためには、最初の医療との関わりが極めて重要であり、医療面だけではなく、生活面も含め、自尊心を大切にする関わり方を基本とする。

【具体的な方向性】

①当事者の状態に応じた医療面の支援に加え、早期支援や家族全体の支援などの生活面の支援が可能となる多職種チームであることが必要。
(→医師、看護師に加え、生活面の支援を行うスタッフを含めた体制作り)

②財政面、地域における人材面の制約も考えると、できる限り現存する人的資源を活用するとともに、地域支援を行う人材として養成することが必要。

③入院医療から地域精神保健医療へ職員体制等を転換する観点から、アウトリーチ支援の実施を、医療機関が併せて病床削減に取り組むインセンティブとすることが望ましい。

④地域移行、地域定着を進める観点から、「住まい」の整備を併せて行うことが必要。

⑤各障害に共通した相談支援体制との関係を明確に整理し、障害福祉サービスや就労支援に向けた取組も円滑に利用できるようにすることが必要。

  ☆

おまけ。

「今後の精神保健医療福祉のあり方等に関する検討会」第24回議事録より

○広田構成員
 私、この検討会、24回目で1回当たり1万7,000~8,000円出ていますから、40万円ぐらいのお金をもらっていて、ここに集まっている人だけで1,000万円以上の税金を使ってこういう論議をしているんですけれど、今、長野先生もお話しされて、門屋さんもお話しされて、さっきとても気になったのは、本音で言えなかったと。私は本音で言ってくださいとずっと言っていた。どういうふうなことだったら本音で言えるのかしら。また同じことが起こって、また本音で言えないから、また次回ということで、もしよろしければ、なぜ言えなかったのか。何か言うと私が反論するから怖かったとか、マスコミが入っているから、本音は言えなかったとか、何なんでしょうか、本音で言えなかったというのは。率直に。

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