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高齢者医療制度改革会議。中間とりまとめ。

高齢者医療制度改革会議の、中間とりまとめについて。

もう、新聞でもテレビでも、さんざん解説をしていたんじゃないかと思います。

いまさらですが。

このブログでは、前回の関連エントリの後日談的に、

「第七回改革会議で、高齢者代表の方たちが述べていた意見がどの程度とりいれられたのか

ということだけをみていきます。

一応、前回のおさらいとして、高齢者代表の方たちの意見を再掲しておきます。

  ☆

○堂本委員
 ありがとうございます。樋口恵子さんは、前回、後期高齢者医療制度をつくったときは当事者がいなかったから、こんなに不公平な制度ができてしまったと言われました。今回は当事者をということで、阿部さん、見坊さん、樋口さん、そして私が当事者として参加させていただいています。つまり、公平な制度をつくる見張り役なのだと思います。
 私は今日出された案を拝見して、もし、これがこのまま実施されたら私たちは当事者代表として叱られると思っております。というのは、高齢者の間にまた不公平が生じるんですね。今、まさに小島委員がおっしゃったように、例えば世帯主と一緒に住んでいる高齢者は保険料を払わなくていい。しかし、高齢世帯は払わなければならない。しかも、今までは後期高齢者の上限は50万だったのが、今度は63万で世帯単位です。
 高齢者の世帯主に対しては、これから、何らかの緩和措置を講じるのかもしれませんけれども、今回の枠組みでは一部の高齢者からは保険料の支払い義務がなくなり、逆に一部の高齢者の保険料は増額されるわけです。私自身も、新しい制度になると、高齢者世帯主なので保険料が更に高くなります。私はこの間、二つのことをオウムのように繰り返し言ってきました。
 一つは「公正」ということ。もう一つは「単純な制度」にしていただきたいということです。わかりにくい制度は困る。何が公平で何が不公平かすらもわからないほど複雑な制度は困ると言ってまいりました。
 残念ながら、この二つとも、特に高齢者間の不公平は拭い去られなかった。今回は私たち後期高齢者の代表が4人も入っているので、当事者として何を主張してきたのか、と言われかねません。後期高齢者間の公平とはどういうことなのか、という議論が十分にはなされなかったように思います。高齢者間の公平より、高齢者と現役世代間の問題の解決と保険のシステムをつくるのが主目的でしたから、結果として高齢者にとって不公平な制度になりかねない
 もう一つの「単純な制度」の点ですが、75歳以上が都道府県で、65歳以上が市町村という仕組みは複雑です。地方自治体にとってコンピュータのシステムをつくることは大変なんです。毎年74歳から75歳になる人がどこの市町村にもいるわけです。
その度にシステムを組み替えることになるわけですが、これは、複雑過ぎます。当事者にも理解できないだろうと思います。
 もう一つ、都道府県と市町村の関係ですが、財政のことだけを知事会が心配しているのではないと思います。もちろん、従来の市町村で赤字を出していた分を全部県が負担するのは大変だということがないわけではない。それは国が負担し、調整すべきこと。福祉の行政サービスは、基礎自治体が住民の顔が見え、手が届くところで、自主的に組み立てていくことが望まれています。都道府県単位でという御意見が主流ですが、その場合、基礎自治体とどういう協力関係を構築するのか、との議論はまだ不足していると思います。
 市町村がどのような福祉サービスを行うのか、特に徴収を担当するのか、高齢者は希望すれば年金から徴収し、希望しない場合はどこで徴収するのか、検討しなければなりません。年金から徴収しない人の高齢者、特に後期高齢者、これは徴収するのが大変だと思います。 今日の整理は後期高齢者医療制度を廃止し、実際に枠組みとしては元に戻るということ。現役世代と高齢者を区別しないシステムですが、財政的には年齢で区別をしなければならなくなる。公平性を担保できるのかどうか、課題が残ってくるのではないかと思うんですね。
 その辺のところを、今後、どうきめ細かく調整できるのか、が問題です。ありがとうございました。

  ☆

結論1:堂本委員の意見は、無視されました。

高齢者間不公平は改善されていません。

  ☆

○見坊委員
 短時間でここまで議論してきたわけですが、繰り返し余り申し上げる必要はないかと思いますが、この高齢者医療制度は地方自治体の中には定着しておるという認識を今日もまた御説明の中で伺ったわけですが、絶対に定着していない、そういうふうに思って今まで発言しております。
 高齢者医療制度が説明不足程度でいろいろ議論が出たという認識は、それは間違いだろうと思います。高齢者の中にも、高齢者医療制度に賛成している者も決して少数ではありません。既に法律で執行されているんだから、あえてこれを覆す必要はどうかという意見もあるわけでありますが、最初に申し上げましたように6割以上が反対をしているということは明らかであります。
 そして、高齢者医療制度が発足した後に、自民党の中から有力者の発言によってこの制度はうば捨て山だというような議論があって、一遍に政権交代に至るまでの過程をたどったわけであります。その選挙結果を見ただけでも、これは定着などしていないということは明らかです。ただ、反論をしていないというだけであります。
 次に、これらの議論の中で私どもが申し上げてまいりましたのは、高齢者と現役世代と対立的な関係で論じられて、現役世代が高齢者を担っているというような、いわば騎馬戦型からこれから肩車型になると大臣も国会で述べておりますが、そんなことができるわけない。現役世代が高齢者を支えるというような考え方そのものが、私は基本的に間違っていると思います。
 したがって、これは現在制度があるわけでありますから、これをどのように基本的な考え方に立って新しい制度をつくるかということには相当な時間を要するし、今回のまずとりあえず高齢者医療制度廃止後の制度をどうするかという一時的、応急的な対策に立って、私ども黙っておるわけであります。
 しかし、基本的に75歳、65歳という年齢区分は、明らかにこれは高齢者としても心外であります。まずそういう思想を捨てていただきたいと思っております。
 現在の議論は、いろいろあります、次回以降にまとめた案が出ました段階で申し上げた方がいいと思いますのでこれ以上は余り申し上げませんが、誠にわかりにくい制度であります。土田先生が基本的視点として5つ挙げた5番目に、はっきりと制度のわかりやすさ、国民の納得の得られるような制度でなければいけないと、こういうことを指摘しておられまして、私どももそうであろう。だれもがわかるような単純明快な仕組みというものを本格的に検討する段階にあると、こう思っております。
 以上、今日の段階ではその程度申し上げまして終わらせていただきます。

  ☆

結論2:見坊委員の意見は、無視されました。

結局、現役世代が高齢者を支えています。また、年齢区分も財政上維持されています。

  ☆

○樋口委員
 遅れまして申し訳ございません。本当に後期高齢者医療制度が実質的に廃止の方向へ進むかどうかと冷や冷やしておりましたら、75歳の線を引かないということだけははっきりしたようなので、そこはほっといたしております。
 しかし、制度設計にはいいとこ取りというのはなかなかできないものということを痛感しました。年齢で線引きする後期高齢者医療制度には大反対でございますけれども、悪いところばかりだったかというと、例えば世帯単位を一部個人単位にしていくというような、社会保障制度の未来形として評価すべきところがございました。これがまたたくさんの意見の中に埋没して、また世帯単位に戻る。今回は仕方がないんだろうとは思いますけれど。
 1つ質問ですけれども、堂本委員もおっしゃいましたが、このままでいくとまた高齢者の中でも差別が拡大するんじゃないかという気が私もしております。私たちは、高齢者だから負担をゼロにしてくれなどということは、ここに4人いる75歳以上委員は一言も言っていないと思います。是非、よい医療提供をしてほしい。差別しないで提供してほしい。
 その代わり、高齢者も少なくとも大部分の人が年金をもらっているんですから、応分の負担はしていく、というのが恐らく今の高齢者の考え方だと思うのですけれども、その意味で現行の後期高齢者医療制度はある種の不公平をなくした面もあったと思っております。
 それは、同じ高齢者でも、サラリーマンの被扶養者となった高齢者は御存じのとおり保険料は要りませんでした。それを、後期高齢者医療制度の中に一括して入れることを通して、原則として年金をもらっている限り保険料を払わない高齢者はいなくなった。これは、私はむしろ公平の原則として当然だと思っております。同じ収入の息子、娘を持っていたとしても、その息子、娘が自営業すなわち国保加入者であると、今までも保険料を払っていた。ところが子どもがサラリーマンで、その被用者保険組合が寛容であると、その被扶養者として被用者保険の中で無料でいられた。これは、私は大変大きな不公平だと思っておりましたけれども、その人たちは今どこへいくのでしょうか。
 ここに書いてあることは、働いていらっしゃる高齢者と、その配偶者は被用者保険に戻る。これはこれで結構だと思います。しかし被用者である息子、娘の被扶養者だった方たちはどこへ戻るんですか。教えていただきたいと思います。
 それから、例の保険料の上限について、後期高齢者と言われる年代を含めて、高齢者の中でも応能負担的な部分というものをもうちょっと所得比例ということで細かく細分化して、そして全体としてはむしろ増収になるようにしていただきたいと思っております。

○吉岡課長
 被用者保険に戻られる被扶養者の関係でございますけれども、論点整理の考え方としましては、高齢者である方に扶養されている高齢者の奥さんもそうですし、若い子どもさんなどに扶養されている高齢者の方も被用者保険の方に入るという考え方であります。被保険者本人が高齢なのか、若いのかで区別することは、適当でないだろうと思っております。

○樋口委員
 では、一言。それは、少し解消しかけた高齢者間の子どもの持ちようによって変わってくるなどという不公平は、私は納得できません。

  ☆

結論3:樋口委員の意見は、無視されました。

子供の持ちようによる高齢者間不公平は、そのままです。

全体として増収になる制度ではありません。

  ☆

高齢者代表の意見は、とにかく、無視。

えーと、、、要するに、岩村座長は、『とりいれられるところはとりいれて』という前回の宣言通り、『とりいれられるところが全くないので、全然とりいれない』ということにしたようです。

高齢者代表の意見をまとめると支離滅裂になるので、どの意見も無視した・・・という流れなら、まあ、それは仕方がないのですが・・・こうなると、最終的にどのような案になったとしても、「高齢者の意見を無視した」とかなんとか、またどこかからの反発がおこりそうです。

反発する前に、ほんの30分、改革会議の議事録を読んでもらえたらいいなぁ・・・。

中間取りまとめ案については、新聞でも、はやいところでは19日くらいに論評しています。

つっこみどころ満載ですから、どうにでも料理できますが、まだまだこれは、中間案。

八月頭の意見交換会で、硬派な質問が飛びだせば、がらりと変わるかもしれませんよ。

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