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2010年7月

『新たな高齢者医療制度に係る意識調査<5月>結果』

厚生労働省が「重要情報」として掲載した資料のお話。

新たな高齢者医療制度に係る意識調査<5月実施分>の結果(概要)。

・・・という、高齢者医療制度改革会議の資料?が、公開されました。

データ自体は厚生労働省のホームページでみてもらうとして、その【回答結果】欄が、わかりやすい気がするので、ちょっとみてみます。

※なお、全体的に、厚労省がわざわざ「重要情報」とするほどに、厚労省の意向に沿った方向の結果が出ているようにみえますが、設問や選択肢によるいつもの回答誘導の結果かもしれませんので、あまり真に受けないほうがいいかもしれません。

  ☆

<質問>「後期高齢者」という名称について、どのように感じられますか。

【回答結果】
「適切でない」、「あまり適切でない」と回答した割合は、一般が5割強、有識者が5割弱。これを一般の年齢層別でみると、65~74歳では7割弱であり、75歳以上では4割弱

  ☆

全体で見れば「まあ、どっちでもいいんじゃない?」という雰囲気のようです。

対象者である75歳以上の方よりも、これから対象になる予定の65~74歳の方のほうが、名前に対してこだわりがありそう。

75歳以上の方の「適切である」という回答は32.9%で、65~74歳の方の「適切である」という回答の15.6%の倍。

これだけみれば、名称に対する強い反対意見って、当事者以外から発せられているようですね。

名前の良しあしのアンケートって、まあ、こんな結果になりがちですよね。

ためしに、日本薬剤師連盟あたりで、

<質問>「ファーマくん」という名称について、どのように感じられますか。

って訊いてみたら、どうですかね。

  ☆

<質問>一定年齢以上の高齢者だけを一つの医療制度に区分することについて、どのように感じられますか。

【回答結果】
「適切でない」、「あまり適切でない」と回答した割合は、一般が4割強、有識者が5割強。これを一般の年齢層別でみると、
65~74歳では6割強であり、75歳以上では3割強。

  ☆

ここでも、「名称」と同じ反応。

積極的な反対意見は65~74歳に集中しているようにみえます。

<質問>「働いている人だけを一つの医療制度に区分することについて、どのように感じられますか」

って訊いたら、どうなるんでしょうね。

  ☆

<質問>「後期高齢者医療制度」での保険料のお支払いは、年金からの天引きが原則ですが、金融機関などへのお支払いも選択できるようにしています。保険料のお支払い方法について、どのようにお考えですか。

【回答結果】
「現在と同様の支払い方法がよい」と回答した割合は、一般では6割強、有識者では7割弱。

  ☆

支払いについては、「年金から天引きなんてとんでもない」とかいう意見が多い…というのは幻想で、選択式なら今のままでいいじゃん、というノリのようにみえます。

まあ、定期的に入ってくる収入源から差し引くというのは、合理的ですから、それでいいと・・・印象付けたいんでしょうね、厚労省的には。

<質問>サラリーマンの保険料のお支払いも、給料からの天引き制が原則ですが、金融機関などへのお支払い制も選択できるようにしてみようかと思いますが、どのようにお考えですか?

・・・なんて話だったら、どんな回答になることやら。

  ☆

<質問>現在の「後期高齢者医療制度」では、高齢者の方々に、かかった医療費の一部を医療機関の窓口で負担していただき、それ以外の費用については、①税金による負担が約5割、②現役世代の保険料による負担が約4割、③高齢者の保険料による負担が約1割という割合で負担していますが、このような費用負担の仕組みであったことについて、ご存じでしたか。

【回答結果】
一般では、高齢になるほど認知度が高い。
有識者では、8割強が「知っていた」と回答。

  ☆

有識者の8割強。

「知っていた」は82%。

18%の方が仕組みを知らなかった(設問内容レベルの話なら基礎中の基礎ですから、「少し知っていた」など、知っていたうちに入らないと思います)という「有識者」って、人選ミスなんじゃないかと思いますが…。まあ、そんなものかも。

一般の75歳以上の方の認知率は43.6%。これが最大です。

制度の基礎の基礎について、二人に一人が「何も知らない」と言っている状態で、「制度について、どう思いますか?」と訊いて回っているのが、このアンケートです。お役人さんからは、「アンケートをとるまで、知らないとは思わなかったんだもん」と言い返されそうですが。

<質問>現在の大相撲は、相手の足の裏以外を土俵の土に触れさせた場合や相手を土俵の外に出した場合には勝ちが確定しますが、このような仕組みであったことについて、ご存知でしたか。

…という質問に、「知らなかった」と答えたりする筆者みたいなのに対して、『大相撲のマスコットキャラの「ハッキヨイ!せきトリくん」の名称をどう感じるか』とか、『理事の給与が月額1448000円なのをどう感じるか』とか、そんなこと訊かれても困っちゃいますし、それらに無理矢理回答したものが集計されて出てきても、もっと困るだけです。アメリカと戦争したことを知らない人たちが集まっちゃった集会で、太平洋戦争時の兵站や戦術についての意識調査をしてるよーな印象。

  ☆

<質問>70歳以上の方々の医療機関の窓口でのご負担は、かかった医療費の1割となっています。ただし、一定以上の所得がある方は、現役世代と同様に、かかった医療費の3割のご負担となっています。こうした高齢者の窓口負担について、どのようにお考えですか。

【回答結果】
「現在の窓口負担と同じぐらいでよい」と回答した割合は、一般では6割、有識者では約6.5割。
一般で「高齢者の窓口負担を増やした方がよい」と回答した割合は、高齢になるほど低い。

  ☆

「今より増やされちゃたまらない」という話。窓口負担が増えない=保険料率アップですから、まわりまわって負担が増える可能性は、常にありますが…。

この設問、選択肢がひどくて、

『現在の窓口負担と同じぐらいでよい』
『税金や現役世代の保険料による負担を増やして、高齢者の窓口負担を減らしたほうがよい』
『高齢者の窓口負担を増やして、税金や現役世代の保険料による負担を減らしたほうがよい』

という三つなんですよね。

「高齢者の窓口負担」についての考えを訊いているのですから、

『現在と同じでいい』
『全員無料が良い』
『収入に関係なく一割が良い』
『収入に関係なく三割が良い』
『一定以上の収入がある方は三割以上でも良い』

といった選択肢になるのかと思ったんですが、どうも違った模様。

さらに

「高齢者の保険料を上げる」という選択肢は存在しませんし、

「税金」とか「現役世代の保険料」が、急にからんでくるし。

中学生レベルの一次関数だと思っていたら、大学院的な超難問だったという・・・

普通に考えたら「わからない」としか答えようがなさそうです。

  ☆

<質問>今後、高齢化の進行により、高齢者の医療費は増加することが見込まれますが、高齢者の医療費を、どのようにして支えるべきだと思いますか。

【回答結果】
一般、有識者ともに、「税金による負担の割合を増やしていく」と回答した割合が最も高いが、一般の75歳以上では、「現在の仕組みと同じぐらいの負担の割合で、それぞれの負担額を増やしていく」と回答した割合が最も高い。
また、一般で「高齢者の保険料による負担割合を増やしていく」と回答した割合は、高齢になるほど低い。

  ☆

税金(公費)の割合を増やせ」か「それぞれの負担額(みんな。とにかくみんな。『自分たちだけ』負担するのは嫌)を増やせ」の大合唱です。

「支える」のが前提のようですから、高齢者自身による維持は、はなから選択肢の外。「現役世代の負担だけ増やせ」とぶっちゃけたことを言えば反感を植え付けることくらいは誰でもわかる話です。それなら、回答する側は、「税金を増やすか全体負担を増やす」としか言えません。悪者になりたくないもん。こういう質問を作って選択肢に工夫を凝らすのって、お代官様から「おぬしもワルよのぅ」と褒められる系のしごと?

当事者である75歳以上の方の、「わからない」23.2%という回答が、実は最も素直な意見だと思います。

  ☆

<質問>新たな高齢者医療制度のあり方について、重要と思うことは何ですか。

【回答結果】
一般、有識者ともに、「同じ所得であれば、同じ保険料にするなど、公平な仕組みになっていること」と回答した割合が最も高いが、一般では、高齢になるほど、その割合は低い。このほか一般では、
・「高齢者であっても、サラリーマンとその扶養家族は、被用者保険に加入できるようになっていること」と回答した割合は、74歳まででは4割強であり、75歳以上では2割弱。
・「一定の年齢以上で区分されるようなものにはしないこと」と回答した割合は、
65~74歳で5割強であり、75歳以上では約3.5割。
・「高齢者の保険料の伸びが、
現役世代の伸びより上回らないこと」と回答した割合は、高齢になるほど高い。

  ☆

同じ所得であれば、同じ保険料にするなど、公平な仕組みになっていること

というのですが、保険料は上限額が決まっているので、ハトヤマさんほどの所得がなくても同じ保険料になることはあります。「同じ所得であれば同じ保険料」ですが、「同じ保険料であれば同じ所得」ではありません。これは公平なのかどうかという話って、そういえば、聞かないですねー。

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薬害。「中学生用の教材」案を、勝手に作ってみる遊び。

23回、二年間もやっていた『薬害肝炎事件の検証及び再発防止のための医薬品行政のあり方検討委員会』において、

○坂田委員
 48ページの「薬害研究資料館の設立」ですが、独立記載していただいて本当にありがとうございました。今後、厚労省としてこの件をどうされようと考えられているのか。今後の段取りというのはございますでしょうか。

○寺野座長
 どうですか。

○医薬品副作用被害対策室長
 事務局でございますけれども、ほかのものも全てそうですが、提言でいただいたものを、予算でやるものとか、制度でやるものとか、事業でやるものとか、いろいろあるので1つ1つ検討していくということになりますけれども、これについては、事務的に考えておりますのは、来年度の予算の中で薬害教育が1つ柱として立っておりますので、間宮委員からも再三御意見がありますけれども、薬害教育をどういうふうにやっていくかとか、どういう材料をつくったらいいのか
というのを議論いただくわけですけれども、集まっていただいて議論するような場をというふうに思っていますので、その場で今回御提案いただくようなものについても、どういうあり方かとか、どういう活用のあり方があるかということを議論いただけたらありがたいというふうに思っています。

という流れがあって始まった、『第1回 薬害を学び再発を防止するための教育に関する検討会』です。

主張の中心だった坂田委員(薬害肝炎全国原告団)も間宮委員(薬害サリドマイド被害者)もいないので、「提言の気持ちは十分受け取って、適切な機関(PMDAや日本薬剤師会)に丸投げして、委員会はお開き」と、誰か言わないかなぁ・・・(言わない)。

とりあえず、『資料館』の話はスルーしてくれるようなのですが、『中学生用教材の作成』は、続ける模様。

どんなものを作るのかという指針として示されているのが、以下の話。

  ☆

当面の検討事項(案)

【中学生用教材の作成】

・ 薬害事件を通じ、被害や社会的影響等を学ぶとともに、再発防止を考えることに主眼。
・ A4版 8ページ程度
・ 中学3年生を対象に、例えば、社会科等の授業で活用されることを想定。

○ 薬害を学ぶことのコンセプトについて
・ 薬害を学ぶことの意義は何か、薬害から何を学ぶのか、教材の目的をどのように考えるのか、教材からどのようなメッセージを伝えることに焦点を当てるか、現場での活用をどのように想定するか 等

○ 教材に盛り込むべき事項・構成について
・ 薬害をどのように取り上げるか
・ どのような内容を教材に盛り込むか(教材の目的との関係、生徒の心身の発達の段階や特性、学習指導要領等との整合性) 等
・ 盛り込むべき要素をどのような順序で構成するか 等

○ 教材の使い方について
・ 医薬品適正使用に関する教材との関係をどのように考えるか、教員向けの指導計画案の作成や専門家の活用など教材を有効に活用できるようにするための方策はあるか 等

【薬害に関する資料の収集、公開等の仕組み】
※ 中学生用教材の作成について議論を行った後、検討事項を設定の上、議論することを予定

  ☆

なーんにも決まってないようなので、筆者が約30分で作った案を載せておきます。

年末に決まる予定の冊子内容がどうなるのか知りませんが、A4版8ページって、結構、キツイと思いますよ・・・。

  ☆

【おばか柊的中学生向け教材の案】

コラムのナビゲーターとしてキャラクターイラストを使用。
イラストレーターには著名漫画家を起用し、「捨てさせない」教材にする。

1ページめ 【薬害ってなに?】
   衝撃! 「薬害」は定義されていない!
   (※薬害肝炎事件の検証及び再発防止のための医薬品行政のあり方検討委員会第23回議事録参照
   定義されていないものは「認定」が難しい?!
   定義されていないものは根絶できない?!
    コラム:薬の副作用は「薬害」なの?

2ページめ(見開き)
3ページめ 【これまでにおこった「薬害」とされるもの】
   こんなにある! (→みんなで、調べてみよう)
   写真の上に、全薬害認定事例の文字羅列。

4ページめ 【薬害が起こる理由ベスト3】
   1位 (例)科学が追い付いていない
   2位 
   3位 
   次点 
    コラム:よかれと思って、薬害(時代背景の問題)

5ページめ 【薬害を防ぐ。大人がやっていること】
   立法 薬事法の改正
   中医協分科会 PMDA
    コラム:石館さんの決断。「キノホルムを一旦中止!」(スモン)

6ページめ 【薬害を防ぐ。みんなにできること】
   お話をよく聞こう。
   対処の仕方を医師・薬剤師に質問しよう。
   報告に協力しよう。
    コラム:家系的なものは侮れない(遺伝子多型の話)

7ページめ 【薬害被害にあった人から、みんなへのメッセージ】
   被害者本人から、みんなへ。
   被害者家族から、みんなへ。
    空欄:「みんなから、被害にあった方・その家族の方へ」
     受講者の名前(ニックネーム)を書く欄を用意。
     メッセージ部分を、冊子から切り離す。
     メッセージをもとに、ディスカッションしてもよい。
     メッセージは学校が回収。
     回収したメッセージは、関連団体に届ける。

8ページめ 【宿題】
   みんなに、友達や家族と一緒に、考えてほしいこと
    薬害関連ホームページの紹介
    奥付、7ページめメッセージ欄の裏側(学校名をハンコで押す)。

  ☆

以上。

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高齢者医療制度改革会議。中間とりまとめ。

高齢者医療制度改革会議の、中間とりまとめについて。

もう、新聞でもテレビでも、さんざん解説をしていたんじゃないかと思います。

いまさらですが。

このブログでは、前回の関連エントリの後日談的に、

「第七回改革会議で、高齢者代表の方たちが述べていた意見がどの程度とりいれられたのか

ということだけをみていきます。

一応、前回のおさらいとして、高齢者代表の方たちの意見を再掲しておきます。

  ☆

○堂本委員
 ありがとうございます。樋口恵子さんは、前回、後期高齢者医療制度をつくったときは当事者がいなかったから、こんなに不公平な制度ができてしまったと言われました。今回は当事者をということで、阿部さん、見坊さん、樋口さん、そして私が当事者として参加させていただいています。つまり、公平な制度をつくる見張り役なのだと思います。
 私は今日出された案を拝見して、もし、これがこのまま実施されたら私たちは当事者代表として叱られると思っております。というのは、高齢者の間にまた不公平が生じるんですね。今、まさに小島委員がおっしゃったように、例えば世帯主と一緒に住んでいる高齢者は保険料を払わなくていい。しかし、高齢世帯は払わなければならない。しかも、今までは後期高齢者の上限は50万だったのが、今度は63万で世帯単位です。
 高齢者の世帯主に対しては、これから、何らかの緩和措置を講じるのかもしれませんけれども、今回の枠組みでは一部の高齢者からは保険料の支払い義務がなくなり、逆に一部の高齢者の保険料は増額されるわけです。私自身も、新しい制度になると、高齢者世帯主なので保険料が更に高くなります。私はこの間、二つのことをオウムのように繰り返し言ってきました。
 一つは「公正」ということ。もう一つは「単純な制度」にしていただきたいということです。わかりにくい制度は困る。何が公平で何が不公平かすらもわからないほど複雑な制度は困ると言ってまいりました。
 残念ながら、この二つとも、特に高齢者間の不公平は拭い去られなかった。今回は私たち後期高齢者の代表が4人も入っているので、当事者として何を主張してきたのか、と言われかねません。後期高齢者間の公平とはどういうことなのか、という議論が十分にはなされなかったように思います。高齢者間の公平より、高齢者と現役世代間の問題の解決と保険のシステムをつくるのが主目的でしたから、結果として高齢者にとって不公平な制度になりかねない
 もう一つの「単純な制度」の点ですが、75歳以上が都道府県で、65歳以上が市町村という仕組みは複雑です。地方自治体にとってコンピュータのシステムをつくることは大変なんです。毎年74歳から75歳になる人がどこの市町村にもいるわけです。
その度にシステムを組み替えることになるわけですが、これは、複雑過ぎます。当事者にも理解できないだろうと思います。
 もう一つ、都道府県と市町村の関係ですが、財政のことだけを知事会が心配しているのではないと思います。もちろん、従来の市町村で赤字を出していた分を全部県が負担するのは大変だということがないわけではない。それは国が負担し、調整すべきこと。福祉の行政サービスは、基礎自治体が住民の顔が見え、手が届くところで、自主的に組み立てていくことが望まれています。都道府県単位でという御意見が主流ですが、その場合、基礎自治体とどういう協力関係を構築するのか、との議論はまだ不足していると思います。
 市町村がどのような福祉サービスを行うのか、特に徴収を担当するのか、高齢者は希望すれば年金から徴収し、希望しない場合はどこで徴収するのか、検討しなければなりません。年金から徴収しない人の高齢者、特に後期高齢者、これは徴収するのが大変だと思います。 今日の整理は後期高齢者医療制度を廃止し、実際に枠組みとしては元に戻るということ。現役世代と高齢者を区別しないシステムですが、財政的には年齢で区別をしなければならなくなる。公平性を担保できるのかどうか、課題が残ってくるのではないかと思うんですね。
 その辺のところを、今後、どうきめ細かく調整できるのか、が問題です。ありがとうございました。

  ☆

結論1:堂本委員の意見は、無視されました。

高齢者間不公平は改善されていません。

  ☆

○見坊委員
 短時間でここまで議論してきたわけですが、繰り返し余り申し上げる必要はないかと思いますが、この高齢者医療制度は地方自治体の中には定着しておるという認識を今日もまた御説明の中で伺ったわけですが、絶対に定着していない、そういうふうに思って今まで発言しております。
 高齢者医療制度が説明不足程度でいろいろ議論が出たという認識は、それは間違いだろうと思います。高齢者の中にも、高齢者医療制度に賛成している者も決して少数ではありません。既に法律で執行されているんだから、あえてこれを覆す必要はどうかという意見もあるわけでありますが、最初に申し上げましたように6割以上が反対をしているということは明らかであります。
 そして、高齢者医療制度が発足した後に、自民党の中から有力者の発言によってこの制度はうば捨て山だというような議論があって、一遍に政権交代に至るまでの過程をたどったわけであります。その選挙結果を見ただけでも、これは定着などしていないということは明らかです。ただ、反論をしていないというだけであります。
 次に、これらの議論の中で私どもが申し上げてまいりましたのは、高齢者と現役世代と対立的な関係で論じられて、現役世代が高齢者を担っているというような、いわば騎馬戦型からこれから肩車型になると大臣も国会で述べておりますが、そんなことができるわけない。現役世代が高齢者を支えるというような考え方そのものが、私は基本的に間違っていると思います。
 したがって、これは現在制度があるわけでありますから、これをどのように基本的な考え方に立って新しい制度をつくるかということには相当な時間を要するし、今回のまずとりあえず高齢者医療制度廃止後の制度をどうするかという一時的、応急的な対策に立って、私ども黙っておるわけであります。
 しかし、基本的に75歳、65歳という年齢区分は、明らかにこれは高齢者としても心外であります。まずそういう思想を捨てていただきたいと思っております。
 現在の議論は、いろいろあります、次回以降にまとめた案が出ました段階で申し上げた方がいいと思いますのでこれ以上は余り申し上げませんが、誠にわかりにくい制度であります。土田先生が基本的視点として5つ挙げた5番目に、はっきりと制度のわかりやすさ、国民の納得の得られるような制度でなければいけないと、こういうことを指摘しておられまして、私どももそうであろう。だれもがわかるような単純明快な仕組みというものを本格的に検討する段階にあると、こう思っております。
 以上、今日の段階ではその程度申し上げまして終わらせていただきます。

  ☆

結論2:見坊委員の意見は、無視されました。

結局、現役世代が高齢者を支えています。また、年齢区分も財政上維持されています。

  ☆

○樋口委員
 遅れまして申し訳ございません。本当に後期高齢者医療制度が実質的に廃止の方向へ進むかどうかと冷や冷やしておりましたら、75歳の線を引かないということだけははっきりしたようなので、そこはほっといたしております。
 しかし、制度設計にはいいとこ取りというのはなかなかできないものということを痛感しました。年齢で線引きする後期高齢者医療制度には大反対でございますけれども、悪いところばかりだったかというと、例えば世帯単位を一部個人単位にしていくというような、社会保障制度の未来形として評価すべきところがございました。これがまたたくさんの意見の中に埋没して、また世帯単位に戻る。今回は仕方がないんだろうとは思いますけれど。
 1つ質問ですけれども、堂本委員もおっしゃいましたが、このままでいくとまた高齢者の中でも差別が拡大するんじゃないかという気が私もしております。私たちは、高齢者だから負担をゼロにしてくれなどということは、ここに4人いる75歳以上委員は一言も言っていないと思います。是非、よい医療提供をしてほしい。差別しないで提供してほしい。
 その代わり、高齢者も少なくとも大部分の人が年金をもらっているんですから、応分の負担はしていく、というのが恐らく今の高齢者の考え方だと思うのですけれども、その意味で現行の後期高齢者医療制度はある種の不公平をなくした面もあったと思っております。
 それは、同じ高齢者でも、サラリーマンの被扶養者となった高齢者は御存じのとおり保険料は要りませんでした。それを、後期高齢者医療制度の中に一括して入れることを通して、原則として年金をもらっている限り保険料を払わない高齢者はいなくなった。これは、私はむしろ公平の原則として当然だと思っております。同じ収入の息子、娘を持っていたとしても、その息子、娘が自営業すなわち国保加入者であると、今までも保険料を払っていた。ところが子どもがサラリーマンで、その被用者保険組合が寛容であると、その被扶養者として被用者保険の中で無料でいられた。これは、私は大変大きな不公平だと思っておりましたけれども、その人たちは今どこへいくのでしょうか。
 ここに書いてあることは、働いていらっしゃる高齢者と、その配偶者は被用者保険に戻る。これはこれで結構だと思います。しかし被用者である息子、娘の被扶養者だった方たちはどこへ戻るんですか。教えていただきたいと思います。
 それから、例の保険料の上限について、後期高齢者と言われる年代を含めて、高齢者の中でも応能負担的な部分というものをもうちょっと所得比例ということで細かく細分化して、そして全体としてはむしろ増収になるようにしていただきたいと思っております。

○吉岡課長
 被用者保険に戻られる被扶養者の関係でございますけれども、論点整理の考え方としましては、高齢者である方に扶養されている高齢者の奥さんもそうですし、若い子どもさんなどに扶養されている高齢者の方も被用者保険の方に入るという考え方であります。被保険者本人が高齢なのか、若いのかで区別することは、適当でないだろうと思っております。

○樋口委員
 では、一言。それは、少し解消しかけた高齢者間の子どもの持ちようによって変わってくるなどという不公平は、私は納得できません。

  ☆

結論3:樋口委員の意見は、無視されました。

子供の持ちようによる高齢者間不公平は、そのままです。

全体として増収になる制度ではありません。

  ☆

高齢者代表の意見は、とにかく、無視。

えーと、、、要するに、岩村座長は、『とりいれられるところはとりいれて』という前回の宣言通り、『とりいれられるところが全くないので、全然とりいれない』ということにしたようです。

高齢者代表の意見をまとめると支離滅裂になるので、どの意見も無視した・・・という流れなら、まあ、それは仕方がないのですが・・・こうなると、最終的にどのような案になったとしても、「高齢者の意見を無視した」とかなんとか、またどこかからの反発がおこりそうです。

反発する前に、ほんの30分、改革会議の議事録を読んでもらえたらいいなぁ・・・。

中間取りまとめ案については、新聞でも、はやいところでは19日くらいに論評しています。

つっこみどころ満載ですから、どうにでも料理できますが、まだまだこれは、中間案。

八月頭の意見交換会で、硬派な質問が飛びだせば、がらりと変わるかもしれませんよ。

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謎々。ほぼノーリスクで物凄く安くAEDを仕入れる方法なーんだ?

「おかみさーん、(入札の)時間ですよーっ」

今回は、以下のネタです。

  ☆

『旧「私のしごと館」内の展示物・備品などの
 売却に係る入札公告について』

平成22年3月末で業務を廃止した旧「私のしごと館」について、
廃止に伴うコストをできる限り小さくするため、館内にあった
展示物や備品など(45グループ(※)・計7,941点)を一般
競争入札で売却することにしました。
 本日、所有者の独立行政法人雇用・能力開発機構が
入札公告を実施しましたので、お知らせします。
 入札スケジュールは下記のとおりです。入札内容など、
詳細は独立行政法人雇用・能力開発機構ホームページの
「調達(入札等)情報」(本部調達分)物品等を御参照ください。

※ 展示物や備品などの入札は、グループごとに行います。

      記

 主なスケジュール
   ・入札公告   平成22年7月23日
   ・公告期間   平成22年7月23日~平成22年8月6日
   ・開札      平成22年8月16日以降

 なお、旧「私のしごと館」の土地、建物についても、
現在一般競争入札を実施中です。
(公告期間 平成22年8月30日まで)


  ☆

以前、「日薬会館にしちゃえば?」と提案した『わたしのしごと館』の、内部備品が競売にかけられました。

からっぽにしてしまうようです。掃除する手間が省けました。

どんなものが競売にかけられているかというと・・・

まずは目玉商品。(以後、競売品目名はドラえもんが秘密道具を出すときのノリでお読みください)

 『トヨタ プリウス~』

 『モリタ 消防車~』

平成15年取得のプリウスと、消防車です。

プリウスは、映画撮影で派手に壊すために使えます(おい)。石原軍団にオススメ。

消防車も、大門軍団(西部警察)に欠かせないアイテムですね(×放水車)。

一度も使用していない消防車って珍しい?ので、お見逃しなく。

薬局が購入する場合、痛車っぽく「ファーマ君」や「ユッキー」あたりをリペイントしてみてはいかがでしょうか。

  ☆

つづいては、手が届きそうなアイテム。

 『パナソニック マウンテンバイク~』

展示物ではありません。

なぜか倉庫にあった、マウンテンバイクです。

職員の倉庫内移動用でしょうか?

一応、薬の配達に使えるということで、経費になるかも。

  ☆

 『ヤマハ グランドピアノ~』

ピアノ調律師の仕事を表現していた一品です。

お子様から「ピアノほしいーっ!」とせがまれているご家庭にお勧めです。

もちろん、薬局の待合室に飾って、必要以上の高級感を演出することもできます。

  ☆

続いては、かなりレアな一品。

 『西陣織体験セット~』

体験セットですから、西陣織「体験」だけが可能です。たぶん。

ものすごく、場所を必要とします。

限定されたニーズしかなさそうですが、服飾系の専門学校などで活躍するかもしれません。

西陣織の白衣をつくってみる」というチャレンジャーがいるなら、薬局にもオススメ。

  ☆

お次は、競争率が高そうなあたり。

 『電気ポット・冷蔵庫・給湯器~』

数だけは多いのが、これら厨房設備セットです。

薬局の休憩室に使えます。薬品の冷蔵保管庫にするのは、保健所の方からみて印象が悪そうなので、やめておいたほうが無難ですね。

厨房設備は『クボタ ライスロボ』とか『日本調理機 味噌汁ディスペンサー』とか、本格的に店を始められそうなものもありますので、薬局の一角を喫茶店にするという計画を立てている場合には、調達しておいてもいいかもしれません。

  ☆

 『イス&ソファー&テーブル&ロッカー&テレビ~』

こちらも、数が多いものです。

現物をみてみないことには擦り切れ度合い等わかりませんが、写真をちらりと見た感じでは、それなりに使えそうです。値段次第では、良い買い物。少しリスキーなので、お値段以上のニトリや近所の中古家具展と比較して、かなり安い値段で入札してみてください。

  ☆

生物もあります。

 『観葉植物~』

いわゆる偉い人たちである館長・副館長の部屋の備品です。

貴方の薬局の社長さんに箔をつけるため、プレゼントしてみてはいかがでしょうか。

  ☆

こちらは、超オススメ。

 『パナソニック 42インチプラズマディスプレイ~』

DVDプレーヤー等とセットで買いたい一品。

服薬指導に力を発揮するかもしれない、巨大モニター。

ハイビジョン非対応ですが、もともと個人では買えません。そういう点ではレア。

レンタル価格一日50000円の製品ですから、ここで何台か購入して、各種学術大会やミニ講習会、社内プレゼンや教育などに利用するのも、ありでしょう。

なお、42インチじゃ大きすぎる、という方には、37インチプラズマディスプレイもかなりの数用意されています。また、小さすぎるという方のために、50インチプラズマディスプレイも数点ありますので、チャレンジしてみましょう。

  ☆

 『オンエアー表示器~』

声優ブースにあったものらしいのですが、自室の扉にくっつけるだけで、気分はラジオのパーソナリティーです。特注品とのことですから、表示制御装置とセットで、ぜひ手に入れてみてください。

  ☆

医療系に競争率が高そうなのが、これ。

 『AED~』

普通に買ったら数十万円するAEDも、ふたつだけ競売に。

これは欲しいですね。入札しようかな…。

  ☆

最後に、「わたしのしごと館」ならではの品物を。

 『人形&フィギュア~』

フィギュアといっても、萌え系でもスーパーロボットでもなくて、

「はたらく人」のフィギュアです。

『工員』『公務員』『教師』『大工人形』『製糸工人形』『セールスマン』『農業法人従事者』と、その筋の人にはたまらないラインナップです。

もちろん『コンパニオン』『スチュワーデス』『看護婦』の三点セットもあります。おじ様たちのハートもわしづかみですね。人形の顔の造形やスタイルに関しては、好みの分かれるところだと思います(この表現をするということは、筆者の好みじゃないということですね)。

唯一の萌え系人形コンビ、『のぞみさん』と『みらいさん』は、顔のリペイントをすればマスコットキャラとして使えそうです。これも入札しようか迷います…。

人形の番外編としては、

 『救助訓練人形~』

というナイスアイテムが一体だけありますので、そちらを狙ってみるのもいいかもしれません。家でこっそり救助訓練ができます。こっそり訓練する意味は特にありませんが。

  ☆

以上、「わたしのしごと館」競売入札物品について、てきとーに書きました。ストレッチャーやレントゲン投影機もありますから、「GM(と書いてドクターハウスと無理矢理読ませる)」みたいに手術シーンがなくても成立する医療ドラマをとりたい方にもおススメです。

※気になった方は、「独立行政法人 雇用・能力開発センター」の売却公告ページをご覧ください。

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鮠乃薬品さん。新刊でますよ。買いますよ。

今日は立体物の祭典・ワンフェスです。

ふがいろゥ」さんの可動プラレス三四郎シリーズとか、欲しいものはあれこれあるのですが、幕張メッセは遠いので断念。

そのかわり。

8月15日(日)にコミケに行く薬剤師は、「西館た-09b」にダッシュ!

てゆーか、薬剤師はコミケに行くべし。明日のために、えぐりこむように行くべしっ。

そして、「鮠乃屋」さんで、精神系薬物の超A級資料、「ちびまる向ちゃんC」をゲットですよ!

『まる向、ゲットだぜ!』(さとし)

リタリンのリタが中指立てながらモーニングスターをふりまわしている姿を拝むのですよっ。

薬剤師は、薬オタクのくせに、「オタクなんて最低ーっ! キモイーっ」「オタクって恥ずかしいっ」などと心に棚をつくり、一般人を装う傾向が強い…気がするので、「18禁同人誌じゃないから恥ずかしくないもんっ」という聖なる呪文とともに、「西館た-09b」にストライクしてくださいませ。『くすりのマジョラム』を読んでおくと、呪文効果が高まります。たぶん。

「ちびまる向ちゃんC」、ひとり10冊(5000円相当)ほど買い込んで、布教、布教!

買い込む時には、「うちの県薬会員全員に配布したいんだけど、再販するのかな?」というキラーパスを送っておくのを忘れずに。

正直、一次資料をあたれば済むような伝達講習会に参加する時間があったら、コミケで薬の同人誌を大量に買いこんだほうが勉強になりま・・・(以下自粛)

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「薬害を学び再発を防止するための教育に関する検討会」だって。

よいこのみんなーっ

謎の検討会が、はっじまっるよ♪

BGM:ちゃかちゃんちゃかちゃんちゃかちゃかちゃん♪

  ☆

第1回薬害を学び再発を防止するための
教育に関する検討会の開催について

標記の会議を下記の通り開催いたします。
傍聴を希望される方は募集要領によりお申し込み下さい。

1.日時
平成22年7月23日(金)
 10時00分~12時00分

2.場所
厚生労働省17階 専用第18・19会議室
東京都千代田区霞が関1-2-2
 中央合同庁舎5号館

3.目的
 若年層が
  医薬品に関する基本的知識を習得し、
  薬害事件を学ぶことにより、
 医薬品に関する理解を深め、
 健康被害の防止等に資するため、
   中学生用教材の在り方について検討
     するとともに、
   薬害に関する資料の収集、公開等を
   恒常的に行う仕組みについて検討する。

  ☆

と、いうわけで、もう、はじまってるようです。

資料はまだ、公開されていません。

開催案内を基本に、何が起ころうとしているのかを、予想してみます。

まず、「対象」は、「若年層」となっています。

若年層といえば、「15歳~39歳」ですね。

「高校生(←ここ重要)から、社長さんまで」が対象のようです。

40歳以上の人は、このさい、無視ということです。

で、この「対象」のために、

 1.中学生用教材の在り方について検討

 2.薬害に関する資料の収集、公開等を
   
恒常的に行う仕組みについて検討

・・・というのですが。

15歳~39歳が対象なのに、1.「中学生用教材」だけ考えるというのは、どういうことなのでしょうか?

中学三年生(の一部)限定? 偉い人の考えることは、やっぱり、わかりません。

で、2.「恒常的に資料を収集公開する仕組み」って、よーするに、天下り先を増やしたいっていうお話?

たとえば、「独立行政法人 日本薬害情報収集啓蒙センター」を設立したいとか、そういうお話?

いや、薬害についての啓蒙は大事ですけど、簡単に新組織をつくっちゃうのは、良くないと思うなり。

「恒常的に公開」っていうキーワードが、ずるいです。恒常的に公開し続けるためには、場所が必要ですよね。そして、そのための組織もね。

新組織を作らずに、どこかの組織の仕事を増やせばいいのかも。どこがいいですかね。PMDAあたりでやればいいんじゃないですかね。場所は、あちこちに廃墟になりかけの物件がありますから、そのあたりを活用していただいて。

あ、そうそう。これも、対象となるのは、なぜか、「若年層(15~39歳)」限定です。わけわかんない。そのうち「若年層以外のための組織」を作りそうで、怖い。

この会合って、はっきり言えば、『薬害啓蒙のツールや組織を役所がつくれる方向で検討しよう!』の会

予算獲得のための既成事実作成?

中学生向けの教材一つに、数千万円~数億円を投入するんだろーなー、ということだけは、なんとなく、未来予想。

学習指導要領の範囲内なら、そこで指導すればいい話。指導するのは薬剤師。薬剤師会が、薬害関係の団体とコラボしてツールをつくれば、それで済むこと

薬剤師会が、ホームページ上で『恒常的に資料を公開し続け』れば、済むこと。

日薬には『医療事故防止検討会』という、ノブさんと土屋さんが率いる常置委員会がありますから、『うち(日本薬剤師会)がやるから助成金をくれ』と、大きな声で叫べばいいと思います。はい。

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夏の自由研究、小学生編。

昨年にひきつづいての自由研究エントリ。今年は「小学生の自由研究編」です。

  ☆

夏の自由研究のテーマで困ったら、ノートを持って、薬局に行ってみましょう

あ、おとうさんや、おかあさんには、ちゃんと、相談してからにしてくださいね

できれば、ひとりで行くより、おともだち何人かと行ったほうが、いいですよ。

もちろん、どのおともだちを連れていくかは、大事です。

げんきいっぱいで、そとであそぶのが大好きなおともだちは、連れて行ってはいけません。

おしゃべりが大好きで、先生によくちゅういされるおともだちも、連れて行ってはいけません。

仲良しなおともだちを連れて行って、研究と無関係な話題(たとえば、クラスの男の子でだれが好き、とか。)で盛り上がるのも、だめです。

おいてあるものを勝手にさわったり、うるさくしたりする子は、研究をことわられます。

もちろん、約束が守れない子や、時間を守れない子も、だめです。

あなた自身がどんなにりっぱでも、つれていくおともだちのえらびかたで、あなたの計画は台無しになってしまいます。注意しましょう。

  ☆

薬局に行ったら、まずは、忙しそうにしていないかどうか、確認します。

忙しそうだったら、時間を変えて、出直してください。

研究をするということは、薬局の人の時間を、自分のために使ってもらうということです。

  ☆

「なつの じゆうけんきゅう で、おくすりやさん の おしごと を けんきゅう したいんですけれど いいですか?」

と、薬局の人に言うと、いろいろなことを訊かれます。

どんなことを研究したいの、とか、どこに興味があるの、とか、お父さんお母さんのお許しはもらったの、とか、お名前は、とか、年はいくつ、とか。研究に年齢は関係ないんですけれどね。

何も質問されない場合は、だいたい、「迷惑だから帰ってほしい」と思っていますから、

「だめですか?」

と、念押しで尋ねてみましょう。「だめです」と言われます。

  ☆

ある程度質問されたら、脈がありますから、

「来週の○曜日のお昼くらいに、きてもいいですか?」

と、聞いてみてください。薬局は、お昼すぎのほうが、少しだけ暇です。

もし「来ていいですよ」と言われたら、自由研究ができます。

こういうとき、薬局の人は凝り性ですから、こちらが自由研究の内容をくわしく考えていなくても、立派な研究になるように、いろいろなことを(勝手に)考えてくれます。

あとは、きまった日に行って、いろいろ見せてもらうだけです。

  ☆

見学の日は、カメラを持っていくといいかもしれません。でも、ケータイやDSのカメラを使うのは厳禁です。

もちろん、勝手に写真をとるような子は、断られます。かならず、許可をもらったものだけを写してくださいね。

  ☆

自由研究成功のポイントは、ふたつ。

「『自由研究の許可をもらいに行く日』と『実際に自由研究の見学をする日』とを別の日にして、一週間は間をあけること」

  と

「許可をもらいに行ったあとで、自分で、できるだけ、くすりやさんについて下調べして、質問したいことをノートに書いておくこと

です。

間をほどよくあけないと、薬局の人は、準備をしてくれません。

間をあけすぎると、見学の日の直前まで、準備をしてくれません。

なんだか面倒ですけれど、そういうものなんです。

下調べも、大事ですよ。

研究をしたいと言っているのに、薬局についてなにも知らないのは、失礼ですよね。

薬屋さんは単純なので、ちゃんと予習をしていくだけで、必要以上に褒めてくれます。

  ☆

自由研究をしているあいだ、実習生のおにーさんおねーさんが、薬局にいることもあります。

おにーさんおねーさんは二十歳すぎですが、まちがってもオバサンとか、そういう失礼なことを言ってはいけません。

薬局の中でいちばん時間に余裕のある人たちなので、いろいろ質問できますよ。

おにーさんおねーさんがいたら、ラッキーチャンスだと思いましょう。

  ☆

ひととおりの質問をしたら、そろそろ御暇しましょう。

十分に研究できたことを示すには、ノートをとっておいて、見てもらうのが一番です。

ついでに、その日一番心に残ったキーワードを繰り返し言ってみましょう。

研究に来た記念に、ノートに薬屋さんのサインをもらったら、御挨拶をして、帰ります。

  ☆

最後に、大事なポイントをひとつ。

八月後半になるまでに、見学したことをノートにまとめておいて、夏休みが終わる前に、もう一度、見学させてくれた薬局さんに行ってみます。

「このあいだの見学内容をまとめたんですけれど、これであっているか、確認してください」

 と、薬屋さんに、言ってみてください。

そのとき、『薬屋さんからの評価』として、花丸をもらっておくのがポイントです。

自由研究の評価をする前、はじめから花丸があれば、学校の先生も、無視できません。

薬屋さんが花丸をつけているのに、学校の先生が低い評価をつけるわけにはいきません。

きっと、高い評価をつけてくれることでしょう。

  (おしまい)

続きを読む "夏の自由研究、小学生編。"

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日経DI。web700人調査のおもしろ基準。

日経DI7月号。web調査。

回答者は、「日経webサイトの会員IDを持っていて」「日経DIオンラインが1週間だけ行ったアンケートに答えることのできた薬剤師」、679人。

前提条件から、すでに、「ネットであれこれチェックできる時間を持っている、日経DI大好きっ子」な感じで、かなり特殊なカテゴリと化していますから、そのカテゴリ内でのお話として考えます。このアンケート結果が「薬剤師全体の話」だと勘違いするような薬剤師は…いないといいなぁ。

さて。

示されているデータを、ナナメ下からみていきます。ちょびっとずつ「無回答」があるなかで、年収に関してだけは無回答ゼロとか、各項目に男女区別が示されていない(回答者のうち女性が86.7%という記述のみ)とか、そういう、集計データを全部出さないトコロが気になりますが・・・。

まずは、「週当たり労働時間」。

常勤さんに、24人ほど、20時間台以下の勤務時間という方が。週に5日勤務だったら、一日4時間ほどになります。それを常勤さんと呼ぶのかどうかという議論からはじめないとダメでしょうか。常勤さんの定義って、なに?(自己申告のみ?)

残業のあるなしについては、文章内で「パート薬剤師の過半数はしていない」「常勤薬剤師の『残業なし』はわずか13.6%」と書いてあります。あるなしだけでは時間がわかりませんから、こういう質問は、「何時間残業しているのか」と訊かないとね。「勤務時間を設定できるはずのパートさんの半分程度が残業をしている」という結果も、なんだか変。

ここで注目したいのは、「13.6%」という数値=「わずか」だと判断している点です。

記事中では、回答者のうちの女性の割合86.7%のうちの「既婚・子供あり」の割合78.1%、つまり回答者全体の67.7%(86.7×78.1÷100)周辺の数値のことを指して「ほとんど」と判断しています。

常勤の週当たり労働時間で40時間働いている人の割合78.8%も「ほとんど」と表現しています。とりあえず、67.7%以上は、「ほとんど」と判断するようです。

この基準なら、「30.9%のパートさんが『特に不満はない』と答えた」としても、「ほとんどのパートさんは不満がある」と言えそうですよね。薬科大学の薬剤師国家試験合格者数を宣伝するとき、使えそうです。「ほとんどの生徒が国家試験新卒一発合格!」といえるかどうかは、経営者にっては大事かもしれませんし。第92回薬剤師国試の新卒合格率が67.06%(全国下から三番目)だった京都大学の場合は、少しサバを読めば大丈夫。

※なお、この基準では、総合合格率で「ほとんどが合格」と言えない私立薬学部は、第一薬科大学(34.69%)だけになります。

  ☆

つづいて、「不満の内容」、ですが・・・。

さきほどの、「67.7%以上は、ほとんど」という基準で書くと、

『ほとんどのパートさんは、常勤薬剤師に対してアドバイス・意見を言い出しにくいとは思っていない』

『ほとんどのパートさんは、会議や勉強会、研修会が勤務時間外に開催されて出席しにくいとは思っていない』

『ほとんどのパートさんは、常勤薬剤師の調剤・薬歴作成・服薬指導に関するスキルが低いとは思っていない』

『ほとんどのパートさんは、勤務時間内に他の薬剤師や上司と話す時間がとりにくいとは思っていない』

『ほとんどのパートさんは、急な休日の取得を認めてもらいにくいとは思っていない』

『ほとんどのパートさんは、サービス残業を求められていない』

『ほとんどのパートさんは、鑑査や投薬・疑義照会など責任のある業務をさせてもらえている』

ということになるのですが、

『ほとんどのパートさんは、不満がある』

ということにもなっています。

これ、『旦那さんに不満がありますか?』というアンケートと、似た空気を感じます。

特に不満とは思っていなくても、「みんな、これは不満ですよね」という選択肢が用意されてしまうと、そこに少しでも該当した場合に「あ、これって、不満なんだ」と考えて、素直に投票してしまう・・・という、図。

パートさんですから、会議などに『出席しにくい』のは当たり前。

新人の常勤さんがいれば、その新人常勤さんの『スキルが低い』のは当たり前。

薬局全体が忙しければ、『勤務時間内に話す時間がとりにくい』のは当たり前。

当たり前なことは、不満でもなんでもないはずなのですが…。

今まで当たり前だと思っていたことが、「不満」と言えることなのだと示されたら、それ、回答に反映されますよね。

  ☆

A「私の旦那様、サイコー☆」

B「うちの旦那なんか、休日ごろ寝してるだけなのよ。不満だわ」

C「うちの旦那なんか、年収400万円しかないのよ。不満だわ」

D「うちの旦那なんか、休日出勤ばかりなのよ。不満だわ」

A「えっ、休日に家で休んでても、出勤してても、「不満」なの? 年収400万円あっても「不満」なの? じゃあ、私の旦那様、不満だって言わなきゃダメなの?」

  ☆

不満の次は、悩み。

「悩み」の回答の上位二つは、不思議な回答が並んでいます。

『薬歴作成・服薬指導について勉強する機会や時間がない』42.5%

『新薬に関する情報など最新情報が手に入らない』29.2%

・・・これ、日経DI的には、「悩み」のようです。

本人が簡単に解決できることを、悩みといわれてもねぇ…。

このアンケートに回答している方たちは、インターネット経由で日経DIオンラインのサイトを見ている方たち。

「とりあえず、ググれ。そして、ネット書店で5000円以上の値段の本を買え」

・・・と、心の中の妖精さんが呟かないんでしょうか。

日経DIなんか読んでいる暇があるのなら、「薬歴作成・服薬指導について勉強」する機会も時間も、あるでしょ。(←筆者も日経DIや議事録なんか読んでいる暇があったら他の勉強しろとツッコミはいりそうな予感)

「最新情報」は、そこらじゅうに転がってますが、「手に入らない」って、どういうことなんでしょうか。厚生労働省のホームページとか、FDAのホームページとか、製薬協のホームページ(開発中の新薬情報)とか、無料で情報が手に入る場所は、たくさんあるのですが…。

「手に入らない」じゃなくて、「手に入れようとしていない」ってことですよね。なにしろ、このアンケートの回答者は、会員登録が必要な日経DIオンラインへの(面倒な)会員登録を行っている方たちなのですから。

日経DIオンラインをいつも見ている方たちが、「最新情報が手に入らない」と言っているのですから、「日経DIオンラインでは、最新情報を提供していない」ということかもしれません。(※筆者は会員登録していないので、実際どうなのかは知りません。「ほとんど」の基準でいえば、「ほとんどの回答者は最新情報を手に入れている」ともとれますし)

  ☆

本人が行動すれば解決できること(交渉相手が存在しない問題)って、「悩み」の選択肢に入るものなのでしょうか?

本当の「悩みトップ」は『非常勤なのに責任のある業務を任され荷が重い(17.6%)』だと、思うのですが。

交渉相手として「上司」なり「経営者」なりが存在していて、彼ら彼女らが当事者間での問題解決が不可能だと思っているから「悩み」になる、という構図。

とりあえず、24時間対応の薬局にパートで勤めて、休日深夜応対用の携帯電話を持てと言われたら、まさしく「非常勤なのに責任のある業務を任され荷が重い」状態なので、悩んじゃいそうですけれど…。

なお、

薬歴作成・服薬指導について勉強する機会や時間がない

といった項目がなぜ存在するのかというと、

日経BP社が、それらについて勉強するための本を売っているからです。

ここは、快くだまされてあげて、本を買ってあげるのが、良い選択かもしれません。

 (※7/21ちょっと修正。国試と書こうとして国師と書く間違いが多い今日この頃。)

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高齢者医療制度改革会議。第七回。当事者の言い分?

第7回高齢者医療制度改革会議議事録を読んでみる遊び。

今回は、冒頭に、長妻大臣の挨拶つきです。

  ☆

○長妻大臣

 どうも皆様、いつもいつも本当にありがとうございます。今日は、第7回目ということで、今後とも御指導賜りますようよろしくお願いをいたします。

 今日は、新しい総理大臣になってからの初めての会合でもございます。私も再任いただきましたが、菅新総理は強い経済、強い財政、強い社会保障と、こういうことを申しております。そして、消費税についてもきちんと国民の皆様に提示をしていくという姿勢を持っているところであります。

 厚生労働省といたしましても、消費税の議論と同時に、やはり将来自分たちの社会保障がどういう絵姿になっていくのか、という一つの目安がなければ、国民の皆様方も消費税ということに対して御理解はいただけないのではないかと考えておりまして、少子高齢社会の日本モデルというもの、2020年の日本の社会保障の姿というものを描いていこうということで今、取組みを始めているところであります。

 その中で、この高齢者医療制度というのは本当に中核中の中核を占めるわけでございますので、持続可能な、そして安心できる社会保障のために皆様の御意見、御指導をいただきたいと考えているところであります。

 そして、もう一つはこの消費税の議論の一つの前提といたしましては、一番予算を使う厚生労働行政でありますので、無駄あるいは不祥事や天下り、これらの問題について外部から指摘をされて渋々是正をするのではなくて、自らそれを表に出す。そういう姿勢がなければ、国民の皆様も御負担を容認されないのではないかということで、ほかの役所よりもより厳しくそれを実行しようということで、今年の4月1日に厚生労働省事業仕分け室という組織をつくりまして、5年後も10年後も、自ら無駄を削るということを1年中やっていこうということで、今その取組みも続けているところでございます。

 新しい社会保障の姿という中で、これまでの社会保障を消費型・保護型社会保障と呼ぶとすれば、これからは参加型社会保障、ポジティブウェルフェアとでも申しましょうか、そういう考え方の下、新しい医療、その制度も位置付けて御議論をいただきたいと考えているところであります。

 その制度によって、本当に御自身の自己決定権があり、病院で、施設でお過ごしになるのか、在宅を望まれているのか、そういう選択ができるような、その背後には医療サービスがきちんと提供されるということも重要だと考えているところであります。

 そして、この新たな制度の検討に当たっては、この御議論と並行して国民の皆さんの御意見も最大限に尊重したいと考えておりまして、現在第一弾の意識調査を実施中でございまして、7月には集計結果を公表できると考えております。

 そして、地方で8月に開催する公聴会も既に参加申込みの受付けを開始しているところでございまして、かつて後期高齢者医療制度でいろいろ御批判があったわけでございますので、今後は中間とりまとめを国民の皆様に一定の時期に公表をして、それでいろいろな御意見をいただいて、そこで見直しが一定程度できるような、そして第2弾の国民の皆さんの、あるいは専門家の調査もしていくということで、丁寧に御意見をお伺いしながら進めていくということを心掛けていきたいと思いますので、皆様方から今後とも御指導を賜りますようよろしくお願いをいたします。

 本日はどうもありがとうございます。

  ☆

長妻大臣、すっかり官僚口調になっちゃいましたね。

まあ、それはともかく。

問題は、うっかり口を滑らせた、「消費税」というキーワード。

議論の前半、これを聞いた保険者側の面々は、自分たちの主張説明のついでに、嬉々として「公費」投入を主張しました。

が。

  ☆

○岡崎委員
 消費税論議にここで踏み込むつもりはないですが、恐らく厚生労働省は長妻大臣が一番熱心でありました年金関係、これは基礎的年金部分の20兆円のうち10兆円の公費負担ということは国会で先付けで決められておりまして、10兆円のうち7.5兆円ぐらいまでは今年度も手当てが何とかできておりますが、2兆5,000億円を23年度予算の中で構えないといけないということになっているはずで、優先順位からすると年金の方へ2兆5,000億円構えなければいけないということになっているはずなので、実際に国保財政への9,000億円という非常に膨大な財源が生み出されてくるのかどうか。

  ☆

という当然の疑問がでると、消費税のことなんかどうでもよくなって、各委員の話題から消えます。今の仕事も大事だけれど、将来の年金を削られるわけにはいきませんよね、委員のみなさんも。

それでも、公費=国費を出せとだけは言い続けるのですが

9000億円。

とりあえず、委員のみなさんでお金に困っている方もいないよーに見えますから、「こども手当てをやめれば済む」ってことなのかも。

で。

今回は、後半部分に、いわゆる「高齢者代表」の方々からの意見が出てきますので、そのあたりを引用します。

  ☆

○堂本委員
 ありがとうございます。樋口恵子さんは、前回、後期高齢者医療制度をつくったときは当事者がいなかったから、こんなに不公平な制度ができてしまったと言われました。今回は当事者をということで、阿部さん、見坊さん、樋口さん、そして私が当事者として参加させていただいています。つまり、公平な制度をつくる見張り役なのだと思います。
 私は今日出された案を拝見して、もし、これがこのまま実施されたら私たちは当事者代表として叱られると思っております。というのは、高齢者の間にまた不公平が生じるんですね。今、まさに小島委員がおっしゃったように、例えば世帯主と一緒に住んでいる高齢者は保険料を払わなくていい。しかし、高齢世帯は払わなければならない。しかも、今までは後期高齢者の上限は50万だったのが、今度は63万で世帯単位です。
 高齢者の世帯主に対しては、これから、何らかの緩和措置を講じるのかもしれませんけれども、今回の枠組みでは一部の高齢者からは保険料の支払い義務がなくなり、逆に一部の高齢者の保険料は増額されるわけです。私自身も、新しい制度になると、高齢者世帯主なので保険料が更に高くなります。私はこの間、二つのことをオウムのように繰り返し言ってきました。
 一つは「公正」ということ。もう一つは「単純な制度」にしていただきたいということです。わかりにくい制度は困る。何が公平で何が不公平かすらもわからないほど複雑な制度は困ると言ってまいりました。
 残念ながら、この二つとも、特に高齢者間の不公平は拭い去られなかった。今回は私たち後期高齢者の代表が4人も入っているので、当事者として何を主張してきたのか、と言われかねません。後期高齢者間の公平とはどういうことなのか、という議論が十分にはなされなかったように思います。高齢者間の公平より、高齢者と現役世代間の問題の解決と保険のシステムをつくるのが主目的でしたから、結果として高齢者にとって不公平な制度になりかねない
 もう一つの「単純な制度」の点ですが、75歳以上が都道府県で、65歳以上が市町村という仕組みは複雑です。地方自治体にとってコンピュータのシステムをつくることは大変なんです。毎年74歳から75歳になる人がどこの市町村にもいるわけです。
その度にシステムを組み替えることになるわけですが、これは、複雑過ぎます。当事者にも理解できないだろうと思います。
 もう一つ、都道府県と市町村の関係ですが、財政のことだけを知事会が心配しているのではないと思います。もちろん、従来の市町村で赤字を出していた分を全部県が負担するのは大変だということがないわけではない。それは国が負担し、調整すべきこと。福祉の行政サービスは、基礎自治体が住民の顔が見え、手が届くところで、自主的に組み立てていくことが望まれています。都道府県単位でという御意見が主流ですが、その場合、基礎自治体とどういう協力関係を構築するのか、との議論はまだ不足していると思います。
 市町村がどのような福祉サービスを行うのか、特に徴収を担当するのか、高齢者は希望すれば年金から徴収し、希望しない場合はどこで徴収するのか、検討しなければなりません。年金から徴収しない人の高齢者、特に後期高齢者、これは徴収するのが大変だと思います。 今日の整理は後期高齢者医療制度を廃止し、実際に枠組みとしては元に戻るということ。現役世代と高齢者を区別しないシステムですが、財政的には年齢で区別をしなければならなくなる。公平性を担保できるのかどうか、課題が残ってくるのではないかと思うんですね。
 その辺のところを、今後、どうきめ細かく調整できるのか、が問題です。ありがとうございました。

  ☆

○見坊委員
 短時間でここまで議論してきたわけですが、繰り返し余り申し上げる必要はないかと思いますが、この高齢者医療制度は地方自治体の中には定着しておるという認識を今日もまた御説明の中で伺ったわけですが、絶対に定着していない、そういうふうに思って今まで発言しております。
 高齢者医療制度が説明不足程度でいろいろ議論が出たという認識は、それは間違いだろうと思います。高齢者の中にも、高齢者医療制度に賛成している者も決して少数ではありません。既に法律で執行されているんだから、あえてこれを覆す必要はどうかという意見もあるわけでありますが、最初に申し上げましたように6割以上が反対をしているということは明らかであります。
 そして、高齢者医療制度が発足した後に、自民党の中から有力者の発言によってこの制度はうば捨て山だというような議論があって、一遍に政権交代に至るまでの過程をたどったわけであります。その選挙結果を見ただけでも、これは定着などしていないということは明らかです。ただ、反論をしていないというだけであります。
 次に、これらの議論の中で私どもが申し上げてまいりましたのは、高齢者と現役世代と対立的な関係で論じられて、現役世代が高齢者を担っているというような、いわば騎馬戦型からこれから肩車型になると大臣も国会で述べておりますが、そんなことができるわけない。現役世代が高齢者を支えるというような考え方そのものが、私は基本的に間違っていると思います。
 したがって、これは現在制度があるわけでありますから、これをどのように基本的な考え方に立って新しい制度をつくるかということには相当な時間を要するし、今回のまずとりあえず高齢者医療制度廃止後の制度をどうするかという一時的、応急的な対策に立って、私ども黙っておるわけであります。
 しかし、基本的に75歳、65歳という年齢区分は、明らかにこれは高齢者としても心外であります。まずそういう思想を捨てていただきたいと思っております。
 現在の議論は、いろいろあります、次回以降にまとめた案が出ました段階で申し上げた方がいいと思いますのでこれ以上は余り申し上げませんが、誠にわかりにくい制度であります。土田先生が基本的視点として5つ挙げた5番目に、はっきりと制度のわかりやすさ、国民の納得の得られるような制度でなければいけないと、こういうことを指摘しておられまして、私どももそうであろう。だれもがわかるような単純明快な仕組みというものを本格的に検討する段階にあると、こう思っております。
 以上、今日の段階ではその程度申し上げまして終わらせていただきます。

  ☆

○樋口委員
 遅れまして申し訳ございません。本当に後期高齢者医療制度が実質的に廃止の方向へ進むかどうかと冷や冷やしておりましたら、75歳の線を引かないということだけははっきりしたようなので、そこはほっといたしております。
 しかし、制度設計にはいいとこ取りというのはなかなかできないものということを痛感しました。年齢で線引きする後期高齢者医療制度には大反対でございますけれども、悪いところばかりだったかというと、例えば世帯単位を一部個人単位にしていくというような、社会保障制度の未来形として評価すべきところがございました。これがまたたくさんの意見の中に埋没して、また世帯単位に戻る。今回は仕方がないんだろうとは思いますけれど。
 1つ質問ですけれども、堂本委員もおっしゃいましたが、このままでいくとまた高齢者の中でも差別が拡大するんじゃないかという気が私もしております。私たちは、高齢者だから負担をゼロにしてくれなどということは、ここに4人いる75歳以上委員は一言も言っていないと思います。是非、よい医療提供をしてほしい。差別しないで提供してほしい。
 その代わり、高齢者も少なくとも大部分の人が年金をもらっているんですから、応分の負担はしていく、というのが恐らく今の高齢者の考え方だと思うのですけれども、その意味で現行の後期高齢者医療制度はある種の不公平をなくした面もあったと思っております。
 それは、同じ高齢者でも、サラリーマンの被扶養者となった高齢者は御存じのとおり保険料は要りませんでした。それを、後期高齢者医療制度の中に一括して入れることを通して、原則として年金をもらっている限り保険料を払わない高齢者はいなくなった。これは、私はむしろ公平の原則として当然だと思っております。同じ収入の息子、娘を持っていたとしても、その息子、娘が自営業すなわち国保加入者であると、今までも保険料を払っていた。ところが子どもがサラリーマンで、その被用者保険組合が寛容であると、その被扶養者として被用者保険の中で無料でいられた。これは、私は大変大きな不公平だと思っておりましたけれども、その人たちは今どこへいくのでしょうか。
 ここに書いてあることは、働いていらっしゃる高齢者と、その配偶者は被用者保険に戻る。これはこれで結構だと思います。しかし被用者である息子、娘の被扶養者だった方たちはどこへ戻るんですか。教えていただきたいと思います。
 それから、例の保険料の上限について、後期高齢者と言われる年代を含めて、高齢者の中でも応能負担的な部分というものをもうちょっと所得比例ということで細かく細分化して、そして全体としてはむしろ増収になるようにしていただきたいと思っております。

○吉岡課長
 被用者保険に戻られる被扶養者の関係でございますけれども、論点整理の考え方としましては、高齢者である方に扶養されている高齢者の奥さんもそうですし、若い子どもさんなどに扶養されている高齢者の方も被用者保険の方に入るという考え方であります。被保険者本人が高齢なのか、若いのかで区別することは、適当でないだろうと思っております。

○樋口委員
 では、一言。それは、少し解消しかけた高齢者間の子どもの持ちようによって変わってくるなどという不公平は、私は納得できません。

  ☆

・・・ということで、「当事者」の方々を入れて議論しているのですが、これ、公平な方向とやらに向かっているのでしょうか。

もう、めんどうだから、当事者代表の人たちで「制度案」を文書化してきてもらって、それについて議論するっていう方向で、いいんじゃないかと…。

大臣がこの委員会に「これこれこういう条件(五原則)で、当事者が納得するシステムをつくれ」と指示(丸投げ)して、この委員会の中でも、一部のヒトに「この条件でシステムをつくれ」と指示(丸投げ)して・・・・・・でてきたシステムにいちゃもんつけるだけ?

自分たちが、システムを作る立場になっていると、自覚しないと。

「高齢者代表として今の仕組みに反対だという意見なら、高齢者にとって理想的な制度をシステム化して提示しなさい。それも委員のしごとですよ」と、誰か言ってあげてください。

たしか、後期高齢者医療制度がダメだって言ってる人の代表なんですよね、このあたりの方々は。

でも、なんだか、変な気が・・・

『お金は、何歳からとはいわないが、高齢者世代だけで出す。現役世代は支えなくていい。高齢者間で公平ならば良い』

今回の三人の主張をなんとなくまとめると、こんな感じ?

違うかな。

「個人ごとの支払いは良い制度」「全体で増収」「65歳とか75歳とかいうのが嫌」「現役世代が支えるという考え方が間違っている」「高齢者の公平が大事」・・・なのですよね。

この主張をもう少し具体化すると、

1.子供のいるいないに関係なく、収入に応じて、個人で支払う。

2.今よりもより多くの金額を累進課税的に支払う。

3.公費はいらない。

という主張なのかな・・・。

単純っていえば、単純かなー。

それでいいというのなら、まあ、好きにすれば?

試算しようがないけれど、それ、「物凄く公平に死亡率を高める方向」だと思います。でも、高齢者代表が参加することで公平になるのが大事みたいですから、公平といわれれば公平なので、口出しできませんね。

  ☆

○岩村座長
 どうもありがとうございました。
 今日は、これまでの議論のとりまとめということで資料1を事務局の方に用意していただき、大変活発に御議論を頂戴しました。
 若干のコメントですけれども、公費負担ということについては、実は私はあちらこちらで社会保障制度の見直しに関わっていますが、どこに行っても公費を増やせということでございます。そうした議論を伺っていて、そのお金は一体全部合わせたらどれだけになるのか、また、そのお金は一体どこから持ってくるのかということを私自身としては大変疑問に思っております。
 それともう一つは、公費負担と言っても国なり都道府県がお札を刷って出すという話ではなく、税金で取ってくるという話です。そうしますと公費負担を増やすということは最終的な負担者はだれかということを考えた上で議論をしないといけないと思っております。
 現実にそうだという話ではなく、あくまでも仮定の話ですけれども、例えば主として多くの税金を払っているのが現役世代であるというようなことがもしあったとすると、公費負担を増やせということは結局のところ、もっと現役世代の負担を増やせということと同じことになってしまいます。ですから、最終的負担者がだれかということを考えつつ、公費負担のあり方というのは議論する必要があるだろうと思っております。
 それから、財政調整でありますけれども、これは考えてみますと前の老人医療制度以来ずっとやってきていることでありますし、どういう形にせよ、財政調整しないことには高齢者の医療制度は支えられない。そういう意味では、少なくとも財政調整のところではやはり年齢でもって区分をしつつ考えるということは避けて通れないかと思っております。
 それから、世帯単位か、個人単位かという議論であります。私も樋口委員のおっしゃることはよくわかるのですが、ただ、他方で後期高齢者の制度をやめるということですと、結局本則は国保か被用者保険かということになってしまいます。被用者保険に戻るということになると、やはりどうしても負担をしていただかない被扶養者の方というのは出てきてしまうということでございます。それをもしやめようということになると、では被用者保険自体をどうするのかを議論しなければなりません。これは、この会議で扱う事項の外に出てしまう大問題であり、医療保険制度全体をどうするかという議論につながっていくと思っております。
 いずれにせよ、今日さまざまな御意見を頂戴しまして、多分皆様方からいろいろ寄せられた御意見のすべてを取り入れると複雑なものがますます複雑になって、もっと分からなくなるということだと思いますので、その中で取り入られるものは取り入れるというような形で、中間とりまとめに向けての整理をまたさせていただきたいと考えております。
 最後に、長浜副大臣が来ていらっしゃいますので、もし一言お話いただければというふうに思います。

○長浜副大臣
 岩村先生から財政問題を言っていただきまして、なかなか私は発言できない部分でございますので、先生がお答えをいただいた部分もあるというふうに思います。
 後期高齢者医療制度に世の中の注目が、その後どうするのかと集まれば集まるほど、財政問題に関する注目度も上がっているということも事実でございます。財務大臣であった方が総理大臣になり、財政再建論の議論も随分出ておるところでございます。
そして、各種会議の中においては、社会保障と税という問題提起が、間もなくというか、明日から選挙戦が始まるわけでございますけれども、これも議論の俎上に上がっているところでございます。
 今日、拝聴させていただいた議論と、それからこの制度ももちろんでありますけれども、年末まで続くところの予算折衝等々を含めての強い社会保障をどう考えるかということにも関連するところでありますので、大変シンプルで公平性のある制度をつくることの難しさ、今ある健康保険制度も、国保は特にそうでありますが、大変複雑な状況の中において市町村長、あるいは知事会、いわゆる6団体との話し合いの中においても問題点を指摘されているところでもありますので、これを契機にまた改革論議を進めていきたいと思っております。
 どうもありがとうございます。

○岩村座長
 長浜副大臣、どうもありがとうございました。
 次回でございますけれども、先ほど申し上げましたように今日いろいろ御議論いただいたところを踏まえまして、事務局と相談しつつ、中間とりまとめの案をお示しするという予定でございます。その上で、8月末のとりまとめに向けた議論をお願いしたいということで考えております。ですので、事前に中間とりまとめは委員の先生方のところにもお届けすることになると思いますので、それを御検討いただいた上、次回のこの会議にお臨みいただければと思います。どうぞよろしくお願いを申し上げます。
 次回の日程につきましては、事務局の方から改めて皆様の下に御連絡を差し上げることにしたいと思います。
 今日はお忙しいところ、大変長時間にわたりありがとうございました。

  ☆

ここまでの議論から中間取りまとめ案をつくるって、まともに考えれば不可能なんですが、岩村座長は策士なので、「とりいれられるところはとりいれて」と言っています。何かやってくれるのでしょう。たとえば、全然とりいれないとか

長浜副大臣がこの件に関してビジョンをもっていないことは、よくわかりました。長妻さんに長浜さんと、トップふたりが素人っぽいです。大丈夫なんでしょうか。

岩村座長の締めの公費関係の発言は、ここまでの議論を斬り捨てる、とてもわかりやすい話です。各委員は、どう思ったんでしょうね。

  ☆

【おまけ】

今回の『がんばらない』鎌田センセの発言。

○鎌田委員
 国保の保険者を県単位にするということに当初から賛成を表明しておりましたけれども、保険者になってもらうときに、医療供給体制そのものも県にあっても権限を与えることが非常に大事なんじゃないか。高度医療から在宅医療までシームレスにそれぞれの県が独自性を出せるように配慮して、今まで市町村で医療費が随分違うというのは、例えば健康づくり運動だとか医療体制によって、私たち長野県の茅野市ではかなり老人医療費の低廉化ということが成功したわけですけれども、これを県単位にしたときに、それぞれの県が基本的に競争できるような自由性を県に付与するべきだと思います。
 例えば、6ページの特定健診・特定保健指導などは現場ではかなり疑問にいまだに思っていまして、県単位でこれをどうしてもやらなくていいんじゃないか、違う健診体制がいいんじゃないかと思ったときに、これをやらないとペナルティがつくとか、そういうことはもうそろそろやめて、県に大変な負担をかける以上は県に自由裁量を与えて、それぞれが競争していき、かつて国保を隣の町より少しでも安くするためには健康づくり運動をしようとかとやりながらそれが保険料に反映していったわけですから、そのことをもう一回県単位にしたときに考えていただきたい。
 それから、6ページの「4.医療サービス」の中でかかりつけ医のことは余り議論されませんでしたけれども、当初医療制度を変えるときに、国民に安心できるものをつくっていくということで、救急医療や高度医療やがんセンターをつくっていくことと同じぐらい重要にかかりつけ医制度を強めていくことによって、医療保険制度の無駄を減らしていくことにつながっていくと思いますので、このかかりつけ医の普及ということに関してはできるだけ強く主張しておきたいと思います。以上です。

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第1回新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム議事録

地域精神保健医療体制の構築に向けた検討。

なかなか面白い会議が始まっていたようです。

  ☆

10/05/31 「第1回新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム議事録」より。

【委員紹介】
 新垣病院、新垣元さんでございます。
 東京都立松沢病院、岡崎祐士さんでございます。
 社団法人日本看護協会、小川忍さんでございます。
 社団法人日本精神科病院協会、河崎建人さんでございます。
 あさかホスピタル、佐久間啓さんでございます。
 社会福祉法人巣立ち会田尾有樹子さんでございます。
 たかぎクリニック、高木俊介さんでございます。
 秋田県八峰町(福祉保健課課長補佐)、直嶋京子さんでございます。
 地方独立行政法人岡山県精神科医療センター、中島豊爾さんでございます。
 特定非営利活動法人ハートinハートなんぐん市場長野敏宏さんでございます。
 財団法人東京都医学研究機構東京都精神医学総合研究所、西田淳志さんでございます。
 毎日新聞社野澤和弘さんでございます。
 東京都精神障害者家族会連合会、野村忠良さんでございます。
 精神科医療サバイバー広田和子さんでございます。
 国立大学法人群馬大学医学部、福田正人さんでございます。
 特定非営利活動法人世田谷さくら会、堀江紀一さんでございます。

  ☆

医療関係者、報道、家族、当時者、という構成です。

見ての通り、看護師と医師は入っていますが、薬剤師は関係ない模様。

ノブさんだったら、「チームに薬剤師が入っていないということは、あまり、こんなことばかり言ってしまって申し訳ないが、しかし、非常に、問題というか、そういう気がするので、ここは強く主張しておきます」と、言ってくれそうな状況ですね。

「審議会の概要」として配布された資料には、

『昨年9月の省内の有識者検討会の報告書などを踏まえ、今後の精神保健医療施策としての具体化を目指し、当事者・家族、医療関係者、地域での実践者、有識者の方々からご意見を伺うため、「新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム」を設置する』

と、記載されています。

精神科医療に関しては、薬剤師は、医療関係者でも有識者でもないというくくりですかね。

開催要綱をそのままコピペすると、

  ☆

新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム 開催要綱

平成22年5月25日
厚生労働大臣伺い定め

1 概要

平成21年9月に「今後の精神保健医療福祉のあり方等に関する検討会」において取りまとめられた報告書「精神保健医療福祉の更なる改革に向けて」では、「地域生活支援体制の強化」及び「普及啓発の重点的実施」等が改革の基本的方向性として示された。
この報告書の内容等を踏まえ、今後の地域精神保健医療施策としての具体化を目指し、当事者・家族、医療関係者、地域での実践者、有識者の方々からご意見を伺い、新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討を行う。

2 検討事項

アウトリーチ体制の具体化、精神医療の質の向上、認知症等の高齢障害者対策、精神病床のあり方等、新たな地域精神保健医療体制の構築について検討を行う。

3 検討チームの構成

検討チームは、当事者・家族、医療関係者、有識者等で構成する。(別添「新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム 構成員名簿」のとおり)

4 検討チームの運営

(1)検討チームは、厚生労働大臣が指名する大臣政務官を主担当とする。
(2)検討チームは、大臣政務官の指示に基づき、社会・援護局障害保健福祉部長が招集する。
(3)検討チームの庶務は、社会・援護局障害保健福祉部精神・障害保健課が行う。
(4)検討チームは、公開とする。

  ☆

ということで、検討事項はなかなかヘビー級です。

冒頭は、足立政務官の、こんなトークではじまります。

  ☆

○足立政務官
 皆さん、こんにちは。本日は、ちょっと名前が長いですけれども、「新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム」、この検討チームに御参集いただきましてありがとうございます。
 もう皆様方には言うまでもないことでございますけれども、今この国の、特に気分障害、中でもうつに関しては非常に大きな精神障害、あるいは精神科疾患の中でウエイトを占めるようになってまいりました。もはや国民病と言っても差し支えないような状況にあると思います。
 私たちは、まず障害者の方々、障害を持った方々の全体の見直しを図る必要があるということで障害者制度改革推進本部というものがあったわけでございますけれども、それと同時に、我々としてはうつ、自殺対策ということの中で、メンタルヘルスへの取組みがこの国にとっては非常に大きな課題であるという認識の下で、今回の検討チームというものを立ち上げさせていただいたということでございます。
 これは、簡単にメンタルヘルスという言葉で表現されますけれども、職場環境、そして私
は教育、並びに生活の中にそれがどういうふうに受け入れられるかということが極めて大事だと思っております。今回の診療報酬改定でも、特に再診部門は30分以上かけて丁寧に診察される場合の報酬を上げましたし、認知行動療法というものを新たに新設して評価する。
 基本のキーワードは、やはりアウトリーチにあると思うんです。
 ですから、皆様方にはその本人、または家族の方々の立場がどのような状況に今、置かれているかということをしっかり把握されていると思いますが、それぞれの方々の支援に何が必要なのか、そして今、何が足りないのかということを現場に基づいてしっかり議論していただきたいということで、いろいろな会議等はありますけれども、ある意味、立場にこだわらずに地域からどのようなことが必要かという観点に立って、本当に忌憚のない意見を交わしていただきたいということを切に私の方からお願い申し上げまして、まず開会のごあいさつということにさせていただきます。ありがとうございます。よろしくお願いします。

  ☆

足立政務官の中では、「うつは国民病」なのだそうです。この会議の10日ほど前に開催されていた、第106回日本精神神経学会学術総会での宣言からのパクリかとは思いますが、日本って、国民病が多いですね。(花粉症、糖尿病、腰痛、肩こり、がん、高血圧、メタボ、慢性腎臓病、肝硬変、虫歯、歯周病、痔、近眼、味覚障害、釘宮病、中二病…)

 ※真面目な方へ。釘宮病と中二病は国民病かどうか定かではありません。

これだけ国民病の種類が多いと、別に国民病だからと言っても「ふーん」とスルーして終わりにしてしまってもいいんじゃないかと錯覚しますが、学会の言うとおりに話をあわせて「国民病ですから!」と言っておけば選挙の時の票につながるというものです。なんとなく、無駄遣い? そうならないことを願います。

では、議事をみてみましょう。今回も、うっかりして、ほぼ、全文引用です。

  ☆

○林課長補佐
 (ものすごく説明が長いので、略。文字にして一万字以上あります)
 説明が長くなりましたけれども、これまでの報告書への対応状況は以上でございます。

○福田精神・障害保健課長
 ありがとうございました。
 それでは、これまでの説明について特に御意見を中心に、御質問も含めて構成員の皆様方からお願いをいたしたいと思いますけれども、構成員の皆さんの中にはこのあり方検討会の検討メンバーであった方(筆者注:委員メンバーのうち名前を赤字にした人たち。6人/16人で、三分の一ほど)もいらっしゃるわけでございますが、その後、既に10ヶ月近くが経ってございます。時点も変わっておりますし、ここに書かれている報告書で示されているさまざまな改革の具体像、そして今、御説明申し上げました対応状況の実態といったようなことを踏まえまして、構成員の皆様それぞれのお立場から御意見をいただければありがたいと考えております。
 残りが75分ぐらいしかないので筆者注:全体で120分。説明が長すぎて議論の時間がなくなるのはいつものクオリティです)、各委員の皆様方にいろいろと御発言いただく場合、1人で割ってしまうと4分半ぐらいにしかなりません。
 ただ、一度に全部というわけにもなかなかいきませんし、全体は大きく3部に分かれてお
りますので、まず最初は最初の部分ですけれども、「精神保健医療体系の再構築」という部分、ページで申しますと12ページぐらいのところを中心にして御意見をいただければと思っております。
 その後、順次、次のパート、パートでいきますけれども、発言し足りない方はもちろん前
の方に戻って御発言いただいても結構というような形で、あまり最初から焦点が広がってしまうと御発言もしにくいと思いますので、まずは12ページぐらいまでのところを中心にし
て、構成員の皆さんの方から御意見をいただければと思っておりますので、よろしくお願い
いたします。
 それでは、いきなり長い説明の後で恐縮ですけれども、御意見がございましたら。事前に紙が渡っているのと若干の修正はありますが。
 では、高木先生、どうぞお願いします。

○高木構成員
 私は、この前の今後の精神保健医療福祉のあり方などに関する検討会の方には入っていませんでしたので、その経緯がよくわからないんですけれども、(筆者注:検討会の議事録は全て公開されています)この再構築のところで一番私は問題だと思うのは、病床削減のことが書かれていないことです。
 統合失調症を平成26年までに15万人程度までに減少、これはわかります。しかし、病床
全体の施設化のことを抜きにすると、次の認知症のことと合わせて病床自体は変わらない。
病床自体が変わらないことは何を意味するかというと、施設を支えるためのコストがかかって、それが人を支えるためのコストに回らない。そういうことがこの脱施設化の時代、この高度成長が終わった時代に明らかなわけですね。それをそのままにしていては、老人認知症の方の精神症状に関してやはり施設が請け負う。地域の力が上がらないということになります。
 実際に老人医療、一般医療の方で在宅が言われても結局なかなか進まないのは、例えば重症の精神障害者を一般医療で言えば支えること、一般医療で言えば在宅で看取れるものがどのぐらいあるかということですが、実際にはこれだけ在宅支援診療所が広がっても、在宅で看取られる数は厚生労働省の見込みと違って全然増えておりません。全て門前在宅支援診療所になって、最後は病院に頼るからと、そういう構造が出来上がっているからだと思うんです。
 そういう構造がまた同じ精神医療の中にも出てくるのであれば、何ら地域で支えるということが今後発展することは考えられないと思うんです。その辺、どうして最初のころの病床をきちんと削減するという議論から、このような統合失調症の数を減らすという議論に矮小化されたのか、どこかでお聞きしたいと思っております

○福田精神・障害保健課長 どうぞ、野村さん。

○野村構成員
 病院から退院してきて地域で暮らすのを支える事業だと私は思うんですけれども、「精神障害者地域移行・地域定着支援事業」というのがございますが、これは退院してきた方を支えるというよりも、もう既に前から地域にいて、家族が支えている方たちもきちんと見なければ、多職種チームで見なければいけないと思うんです。
 それで、この移行支援ということと関係なく、地域全体が精神保健、精神医療でもってきちんと全てカバーされるという体制をつくっていかなければ、退院促進に関する支援ということでは前から地域で暮らしている家族、当事者が非常に支援を受けられない状況が続いていくと思うんです。
 ですから、これは退院促進に絡む地域の多職種チーム訪問ではなくて、前から地域に住んで暮らしている方たちをその対象に入れた多職種チームを日本全国にきちんと配置すべきであると私は考えます。

○福田精神・障害保健課長
 ありがとうございます。その他ございませんでしょうか。
 田尾さん、お願いします。

○田尾構成員
 私は前の検討会に出ていましたけれども、高木先生の言葉に力を得て、私はスライドの方で見てきたのですが、スライドの方の最初に入院受診医療の施策の結果があることを行政は認め、関係者が反省し、入院から地域へというふうに書いてありますけれどもその対象になっているのは統合失調症だけではないですね。先ほど高木先生もおっしゃったように、認知症にまさに社会的入院が起こってきている。私は前も言いましたけれども、これを統合失調症のてつを踏まないということを改めて確認させていただきたいと思います。
 この後、こころの健康政策構想会議の中でも病床をどう考えるかという提案が出てきますけれども、認知症のデータが出るのを22年度、この夏まで待って、それから一体誰がどんなふうに考えていくのか。この2枚目のスライドがそうですけれども、世界一の精神病大国であることは変わらないですよね。だから、やるべきことはもうわかっているはずです。データで分析するということの必要性もありますけれども、目指すべき方向性がわかっているはずなので、そこに向かって何をするかということをもう少し本当は具体的に検討できるとうれしいなと思っています。
 先にそんなことを言ってしまいましたけれども、これだけの期間の間にこれだけの成果と言いますか、結果と言いますか、そういうものを出していただいたことは大変感謝しておりますし、少しずつ改革に向けて動き始めたなという印象は持っております。以上です。

○福田精神・障害保健課長
 ありがとうございました。
 河崎先生、どうぞ。

○河崎構成員
 今、田尾さんの方からも御発言がございましたように、やはりこれからは特に認知症の問題をどういうふうに考えていくのか。多分、我々精神科医療が関わっていくのは、やはり主としてBPSDを主症状として出されている方たち、それと急性期の症状の方たち、あるいは身体合併症をお持ちの認知症の方たち、そういうところに全力を挙げて専門的な精神科医療を提供していく。多分、それが一番精神科の医療面では重要なことだろうと思います。
 ただ、そういうような症状が治まった方たち、あるいは精神科的な医療を重点的に行う必要がなくなった認知症の方たちをどういうところで次にケアをしていくのか。果たしてそれだけの整備がしっかりと今、準備され、あるいはそういうことを構築しようというようなことが十分にディスカッションされているのかどうか。やはり、そこは非常に大きな課題だとは思っております。
 先ほど、統合失調症のてつを踏まないということの御発言がございましたけれども、そのとおりだろうと思っております。ですから、できるだけ医療、そしてその後、地域へという流れをしっかりとこの検討チームの中でも現実的な形としてディスカッションしていきたいと思っておりますので、是非その辺のところもよろしくお願い申し上げたいと思っております。

○福田精神・障害保健課長
 ありがとうございます。その他いかがですか。
 堀江さん、どうぞ。

○堀江構成員
 私が多分、地域の精神障害者家族会出身というか、その分野の人間としてはここに1人しかいないようです。野村さんはもうちょっと大きい立場の方ですから。 私は世田谷にいるのですが、世田谷でその地域家族会をやっておりまして、1億円ぐらい年間補助金をもらったりして事業をしていますが、このあり方検討会の今日の御報告は、一定の努力は私も前から認めているのですが、地域におりますと大変な違和感があります。何か一つひとつやられているかのように見えるのですが、地域で見ていますとほとんど引きこもってしまいます。幾つかのところを回って、そして最後は何のサービスもきちんとした形で受け止められないものですから、全部家に引きこもっていくという悪循環を繰り返しています。
 まず、幾つも幾つも、100ぐらい言いたいことがこの御説明の中であったのですけれども、1つだけ最初に言いますと、早期支援家族支援ということがここで所々に出てくるのですが、本当に地域に根差したような形のものになっているのだろうか。世田谷で実際にやろうじゃないかといろいろな方たちが働きかけているけれども、とてもハードルは高いですね。そのハードルの高さというのは、精神保健についてまず皆でやろうよという第一の段階のところが全然合意ができていない。そういう意味では、今までの方たちの検討の御努力は買いますが、それは地域にまだ全然根付いていないよということだけをまず申し上げたいと思います。

○福田精神・障害保健課長
 ありがとうございました。
 長野さん、どうぞ。

○長野構成員
 関連してですけれども、地域に根付いていない。私もあり方検討会からずっと参加させていただきながら、関心を持ってその後の施策の動向を見ていないわけではなかったと思うんですが、今回初めて知ったものがたくさんありました。
 勉強不足かなと思うんですが。本当にあの短期間の間にこれだけのパーツが用意されたというのは、ツールですね。地域にとって、私たちにとってはまたやれることが増えてきたなということを思うのですが、おっしゃるように、まず政策の周知という点ではまだ動き出していないもの、県単位で動き出していないものがほとんどだと思うんですけれども、その周知がどういうふうにされていくのか。
 実は、私たちが地域でずっとやってきたのは地域支援、重度の方を地域で支えながら病床も減っていくのをきちんと減らしていく。150から10年間で65床まできたし、アウトリーチもぼつぼつ田舎なりにやってきて、次の展開にいこうとしているところではあるんですけれども、現行制度の中でも現場が踏ん張ればツールはたくさん用意されていると思うんです
ね。
 予算もそれなりに本当にたくさんどんどん出てきて用意されているんですけれども、それをどう使いこなしたらいいのかとか、医療現場、介護現場で、また、家族、御本人への周知という点ではとても地域に根付いているとは言えなくて、その周知、どう使っていくかということに関してもっとエネルギーを使わなければいけないんじゃないかなと強く思います。
 高木先生の意見に大賛成で、あり方検討会のときからずっと何となくもやもやしている部分は、将来、結局私たちはどこを目指せばいいんだという将来像ですね。今回の検討会になるのかどうかはわかりませんが、どこかで日本の精神科医療は将来こうなんだと。病床数も含めて自ら現場が、地域が決めていけるような機会になればいいなと思います。以上です。

○福田精神・障害保健課長
 ありがとうございます。その他、御意見ございませんでしょうか。
 どうぞ、河崎先生。

○河崎構成員
 先ほどの精神病床の件で、高木先生あるいは長野先生のおっしゃられたこと、私もその件に関しましては、確かにその将来像をどういうふうに構築していくのか。最終的な理想像がこういう形であるということを、それなりにやはりしっかりと提示をしていくということは必要だろうと思っております。
 ただ、そこへ至るまでのロードマップがどういう形で本当に現実的なものとして提示できていけるのかどうか。やはりそこをしっかりと吟味をしていくことが重要です。理想像は、これは理想と言うのか、現実と言っていいのかはわかりませんが、実際そこまでたどり着こうというようなものは、それはあってもいいとは思うんだけれども、そこへたどり着くためのロードマップをしっかりと提示をしていっていただきたい
 それが現実的に、私は民間の精神科の病院の立場ですけれども、それぞれの病院の立場で今も努力をしている中で、実際そういういろいろなメニューを選択できていけるということを御提示願える。これが一番、私たちとすると是非お願いしたいというようなことが基本の部分ではあるということだけはお伝えしたいと思って今、発言させていただきました。

○福田精神・障害保健課長
 ありがとうございます。
 中島先生、お願いします。

○中島構成員
 皆さんの御意見ももっともで、特に高木先生のおっしゃったアウトリーチをとにかくきちんと豊かに育て上げないと、全てが絵に描いたもちになってしまうということですね。
 そのことはそれとしながら、厚労省としてこの間、13:1という世界をひとつつくられた。全てがまだ十全ではないんですけれども、頭出しだけはしていただいたということは、よく厚労省も頑張っていただいたと思います。
 それから、河崎先生のおっしゃっているロードマップをきちんとしてということは確かに大切なんですが、しかし、ロードマップをつくり、いろいろな施策を打っていても、現場が感じていないということがやはり最大の問題だろうと思います。この現場が感じていないというのは、それに参加していこうとする人たちの数があまり増えていないということだと思うんですね。あるいは、それをやっている人たちのグループがあまり大きくなっていない。
 これはなぜか。これは、目標が極めて明確に設定されて、そしてそれに向かって皆がいこうという気持ちになっていない。ここだろうと思います。この点を一応念頭に置きながら、今後の議論に参加したいというふうに思っております。

  (中略)

○福田精神・障害保健課長
 ありがとうございます。その他、ございませんでしょうか。
 もし差し支えなければ直嶋さん、地域の関係もありますし、行政という関係、それから最後に受け止めるという観点からするとやはり地域という話になると思いますから、御感想でも結構ですのでお願いできますか

○直嶋構成員
 秋田県の8,500人の人口の小さな町、八峰町から参りました。遠くからわざわざ来たので一言ということで、現場の声をということですので難しいことは申すことができませんが、現場のことを申し上げます。
 なぜ八峰町の私がということになると、秋田県は自殺予防対策を頑張っております。その中でも、秋大やら県の御支援やらをいただきながら、八峰町も一生懸命、地域、住民、町ぐるみで頑張ってそれなりの効果を実感しているところですが、今日の会議で諸先生のお話を聞いて、この精神保健分野は今、自分が福祉保健課の保健師としていますが、若い福祉の職員は夕方になると疲れた顔を毎日しています。
 何が起きているかというと、地域では小さな町ですのでどんどん一人暮らしの老人たちが増えていて、統合失調やらうつやら認知症やらを患う人たちが地域では支え切れない中で、私たちは福祉の人と保健師とそこのお宅に行って地域で唯一、能代市にある民間の入院ベッドを持っている精神科病院に行くのですが、そこに行くためには予約をし、更にその先生の苦情、今の日本の精神科病院の置かれている苦しい実態を1時間は最低聞いて、はい、はいと、毎回そうです。
 先生もおっしゃるところがなくて話をされていると思うのですが、あなたたち行政の者は困るとこうやって入院させてくれと来るけれども、我々もまた減らさないといけないし、こういうときばかりで、他の病院の診療報酬は上がるけれども、精神科病院は見放されているという苦情を毎回聞きながら、ざんげして入院させていただくという繰り返しが現状です。
 そうかといって地域で看られるかというと本当に看られなくて、地域では統合失調への偏見やらがまだまだ普通にあります。長期入院されているところの病院の先生が、国の方針に従い、計画的にひょこひょことお宅の町の誰それさんをもう出さないといけないからと言ったときに、私たちは能代市でなくて秋田やら大館やらたくさんのところに電話をかけまくって、どこでも町が必死で連れて行ったり、その中に養護老人ホームやら特養で入れてくれるところも頭を下げて何とか2週間ぐらいかけて見つけてということが実態です。
 精神保健地域では本当に職場、行政の者も一生懸命はやっているけれども、もちろんまだまだ啓発の部分が足りないからそうじゃないかと言われればそれまでですが、本当に助けてやれない保健師として、その分野が精神の問題だと思っています。

○福田精神・障害保健課長
 ありがとうございます。そういうことのようでございますが、その他にこの項目でどうぞ。

○堀江構成員
 大変な実態だということで、そのようでございますがという話になるのでしょうか。
 秋田の方が、大変な地域であるということはわかりますよ。しかし、異常なまでに高い日本の入院率をそのままにしておくお話のように聞こえる。
 そして、そのあなたが一生懸命苦労されている。それは、何にもないような状況の中で、患者さんたちが地域の中で生きられないという実態がある中で、それで入院せざるを得なくなっているということをおっしゃっている。

○直嶋構成員
 もちろんそうです。

○堀江構成員
 しかし、これからやらなければならないことは、そのことを何度も何度も繰り返していったら、いつまで経っても入院の高い比率というのは変わらない。そのことをおっしゃっていただかないと、そこからどういうふうにしていったらいいのかということをおっしゃっていただかないと、これから先もまだまだ続けて入院をずっとさせろということをおっしゃっているかのように聞こえるので、それはとても困る。
 地域の中で、私の家族もそうです。その子どもたちが、このままずっと入院をさせていくのか。世田谷の周りの家族たちが、そのまま入院をさせていけばいいのか。それを何とかして減らしていきたい。地域の中で暮らさせていきたいと思っているからここに参加しているわけですから、先生方もそのおつもりでおっしゃっていただかないと、実態がこうだからという話だけでは困る。

○福田精神・障害保健課長
 ちょっと私の振り方が悪かったのであれですけれども、要するに実態も踏まえながら、家族の声、患者の声、全て実態を踏まえて今回はやっていこう。まさに今、堀江さんがおっしゃるとおりです。
 ただ、その際にはやはり自治体の実情はそれぞれ違うわけです。だから、そういうことも含めて、やはり理解した上でどう進んでいったらいいかというところをやりたいという意味で、今日とか次回はなるべく人を責めないで、もう少しすると責める方向にどうせ議論は放っておいてもいきますので、そのときはそれぞれ今までの実力を発揮していただければと思います。

○直嶋構成員
 精神科医療の実態、現状ということで言ったあまり、堀江先生に誤解されたように思いますが、保健師として本当に住民サイドに立った保健活動をしていると自覚しております。そして、実際には社協のヘルパーやら、あるいはケアハウスのあるところを本当に必死で探して、精神科病院に戻らなくてもいい方向はいつも探っておりますし、秋田県には今村病院という稲庭千弥子先生のような御理解のある方もいらっしゃいますので、必死でそれなりに住民サイドには立っておりますので、よろしくお願いします。

○福田精神・障害保健課長
 では、どうぞ、高木先生。

○高木構成員
 人は、参加の方は責めませんけれども、厚生労働省の方は責めてよろしいですね
 そのような秋田の実態が出てきたことには、それだけ病院の偏在をつくり出してきて、そこで単に収容するだけ、入院をするだけで成り立ってきた病院というものをつくった厚生労働省の責任は、私は大きいと思います。
 しかも、その病院を改築させて、更に借金を負わせてつぶせなくした責任というのもあると思いますね。本来ならば、その病院がちゃんとアウトリーチをするなどして直嶋さんの地域を助けるべき動きをすれば、その病院だってちゃんと成り立つはずなんですね。その病院の怠慢です。

○福田精神・障害保健課長
 西田さん、どうぞ。

○西田構成員
 こういった議論を進めていくときに、いろいろな職種の人たち、専門家が我々は一生懸命やっているという話になっていって、そこで当事者家族の本来のニーズというところから離れたやり取りになっていってしまうということが、非常に今いろいろな問題の根源になっているような気がするんです。
 こういった会議に関しましても、今日は御家族の方がお2人、当事者の方がお1人いらっしゃいますけれども、本来もっと当事者家族の人たちの意見をしっかりと組み入れていくような会議体といいますか、そういう政策の構想プロセスというものが非常に求められていて、そういうものを軽視してしまうとまたいつものやり取りになってしまう。そこは当事者家族のニーズというところを一番重視して、そことの関係の中でサービスの在り方というものを常に考えていかないといけないと思います。

○福田精神・障害保健課長
 ありがとうございます。
 だんだんと時間も過ぎていますので、御議論いただく範囲としては、次の医療の質の向上、14ページまでを含めて、今までの12ページのところも含めて、今度は薬の使い方とか、そういったガイドラインとかというところも含めて御議論を進めていただければと思います。
 では、どうぞ野村さん。

○野村構成員
 これを拝見していますと、患者さんというか、当事者と家族一人ひとりが社会にとって大切な存在である。そして、対応の仕方によっては社会の戦力といいますか、社会を支えていくパワーにもなり得るんだという見方がどうも足りないような気がしているんですね。これは、行政サイドから見てどう処理するかというような印象をとても強く受けていて、入院の数を減らせとか、入院している一人ひとりの幸せとは何だろうかとか、それから地域に出てきた場合の一人ひとりの幸せとか、その人たちが回復というか、社会にまた貢献していける存在になるにはどうしたらいいんだろうかという一人ひとりの願いとか、立ち直りとか、これから一般の国民と同じような人生を送りたいのに、それがなかなかできないでいることへの配慮というか、思いが、私はこれを見ていると足りないように感じるんです。
 研究中であるとか、加算をしたとか、診療報酬を少し変えたとかという話ばかりが出てくるんですけれども、当の当事者と家族は日々、本当に死のうかどうしようかという状況の中に追い詰められているのに、そのようなことはここに見られないんですね。
 ですから、私はこれをどうしたらもっともっと温かいというか、血の通った政策になっていくのかなというふうに感じます。そして、失礼ですけれども、その場しのぎのつぎはぎだらけの政策がどうもここに書かれているような気がしてしようがないんです。成り行き上、仕方がないからこう変えたとかですね。もっと根本的に、国民全部が幸せになっていくためにはどうしたらいいんだろうかと皆が統一して考えることがここにはどうも足りないような気がしますので、今後の議論の中では皆でどうしたら一番いい体制になっていくのだろうかということを考えなければいけないというふうに感じます。

○福田精神・障害保健課長
 ありがとうございます。大変、大事な視点だと思います。
 その他、御意見はございますでしょうか。医療の質の方にも入ってまいりましたけれども。

○小川構成員
 福田課長と目が合ってしまいまして。
 各論には入らないんですけれども、この間、繰り返しこういった検討会が開かれて、やはりなかなか進まなかったんですよね。岡崎先生もそのようなお話をしましたけれども、なぜ進まないのかというところをまずきちんと押さえないといけないと思います。
 そういう意味では、将来像を示して、理想論になるかもしれませんけれども、あるべき精神医療の姿、あるいは福祉の姿というものをやはりきちんと示して、それでどうやって現実的に向かっていけるかという枠組みをきちんと考えないといけないんだと思います。
 どうしても国の予算が単年度主義で、ある意味、毎年の御苦労になってしまうわけですけれども、そうではなくてビジョンとして示した限りは、そういう単年度の予算ではない大きな国としての方向性みたいなものをどう進めていけるかという、その推進力を持った枠組みがきちんとされないといけないのではないかと思います。
 ただ、残念ながら、これは我々の努力が非常に不足していたということもあって、医療や福祉の分野の中でも必ずしもきちんと評価されていないという問題もありますし、政治の問題としても片隅に追いやられてきたのではないかと思います。
 ただ、認知症、うつ、統合失調症、自殺なども含めて、皆さん兄弟とか家族、あるいは隣近所の皆さん、そういう問題を抱えている方がたくさんいらっしゃるわけです。そういう意味で、まさに国民的な課題なんです。本当は、国民一人ひとりの問題なんです。ただ、それをどうしても覆い隠してしまう構造がどこかで働いてしまって、そこは自分自身の問題としてなかなか考えないというか、ついつい考えられないような社会になっているのではないかと思うんです。
 だから、やはりきちんと実態を明らかにしていくことも必要ですし、もちろん精神科病院に置かれた長期入院や認知症の方がどういう処遇を受けているのかということも含めて、きちんと実態をまず明らかにしていくことが非常に重要だと思っています。
 そこから、やはり我々は反省すべきことをきちんと反省して、これからどういう対策を取っていけばよいのか。恐らく、あるべき医療の姿というか、それぞれここにいらっしゃる先生方はお持ちになっていらっしゃると思うんです。それをきちんと形にして、前に進める推進力をどう付けていくのかということは、恐らくこの場だけでは難しいかと思います。もちろん現場は個々の問題をそれぞれ抱えていて、それぞれ議論すると多岐にわたるんだと思いますが、大きな方向性をきちんと示していくことが私は必要だと思っています。以上です。

○福田精神・障害保健課長
 ありがとうございます。
 河崎先生、どうぞ。

○河崎構成員
 先ほど直嶋さんからいろいろな地域での状況、現状を御説明願いました。確かに、その地域、地域によって精神科医療の資源そのものに随分違いがあるというのも一つの日本の国の特徴かもしれないというふうに思って聞いておりました。
 ただ、高木先生がその問題に関してはその病院の怠慢だというふうに断じられましたが、中島先生の最初の方の御発言で、病院の方がやる気がもうひとつないのが一番の大きな問題だというようにもおっしゃいました。

○中島構成員
 国民全体のですね。

○河崎構成員
 多分、それは私の今、申し上げたいことで、やはりその地域の中の精神科医療あるいは精神保健福祉に関わる人たち全員がもう少しそれをしっかりとその方向性も見据えながら、あるいはそちらの方向に動いていくという機運がしっかりとまだ根付いていないというところが一番大きな問題なんだろうと思っております。それの大きなところがいつも精神科の病院の問題として取り上げられるということもあるのかもわかりませんが、それは日本の精神科病床の8割以上を民間の精神科病院が担っているという状況からは致し方ないところもあるんだろうと思っております。
 ただし、こういうこと全般を、先ほど高木先生が厚労省を責めてもいいんだろうという御発言がございましたが、やはり行政の方として、厚労省の方として、この問題をしっかりと解決していくという方向に持っていくためには、しっかりとした財源論も含めて、あるいはその予算面も含めて、そういうことが動いていけるような原動力としては、行政が物心両面を考えていっていただくことがまずなければ、ここでのいろいろな話し合いも机上の空論に終わってしまうというようになるのでないかというおそれを抱いているということだけお伝えしたいと思います。

○福田精神・障害保健課長
 ありがとうございました。その他、御意見ございませんでしょうか。14ページの医療の質くらいのところで特にございませんか。例えば、福田先生は大学のお立場もあると思うので、精神科医療の質という観点から何かございますか

○福田構成員
 その質ということではないんですけれども、全般的なことをお話させていただきます。
 皆様方の御意見をお聞きしまして、非常に勉強になりました。やはり、お聞きしていますといろいろな当事者、家族、医療関係者、福祉の関係者、皆さん一生懸命やっていらっしゃると思うんです。一生懸命やっていらっしゃるんですけれども、しかしながらまだ当事者家族の苦しみは解決できていないというのが日本の現状であるということが、今までの議論でも明らかになったと思うんです。
 そのことを解決しようというのが今回のチームだと思いまして、一応アウトリーチ体制の具体化などを重点に置いておくと書いてありますけれども、わずか4回の検討ですが、今のお話を聞いていますと、単にアウトリーチのことだけを具体化すれば、では今の日本の実態が変わるかというと、これは変わらないだろうというふうに私はお聞きしていて思いました。
 全体としてお話がありましたけれども、日本の精神の保健とか医療とか福祉、この全体像ということをきちんと見直すことがないとだめなんだろうということは、恐らく皆さんの共通の御意見ではないかと思うんです。実際にこの資料を拝見しましても、冒頭のところには「精神保健医療福祉の体系の再構築」と書いてありますね。ですから、やはり全体像を変えなければいけないということをうたっているわけです。
 それから、別の委員会ですけれども、自殺・うつ病等対策プロジェクトチームの報告が公開されましたが、その中でも対策として5本柱として、柱の4にはアウトリーチの充実というものがありますけれども、それとは別件で柱の5として精神保健医療改革の推進ということが挙がっているわけです。やはり全体像を改革しないと問題が解決しないんだということ、これは共通の認識であると考えていいんじゃないかと思います。
 そういったことを踏まえて考えますと、先ほどから出ていますけれども、理想論と現実論というのは矛盾するかというと、私はこれは決して矛盾しないと思うんです。理想論というのは、あくまでも当事者家族を始めとする国民のニーズに基づいて理想的な姿を描く。その上で、その理想的な姿に達することができるための現実的な姿を描いていく。実際の現実から一歩一歩いくしかありませんから、その理想論と現実論というものを対立的にとらえるのではなくて、まずはとにかく実態といいますか、ニーズですね。ニーズから出発して理想的な姿を描く。それに基づいて、それに到達するにはどうすればいいかというふうな具体的なプロセスというか、それを恐らく単年度ではできないでしょうから、中期的な姿を描いて、それでこういうふうに向かっていくんだというふうなプランを立てる。それを見れば、当事者家族も勇気がわく。それから、医療関係者、福祉関係者も勇気がわいて、これだったらこの方針に基づいて変えていこうというような体制をつくっていかないと問題が解決していかないだろうというようなことを感じました。
 そんなことですので、今の御質問から外れるかもしれませんけれども、この検討会は短いですが、単にアウトリーチを実現するということだけ、細かいことを議論するだけではなくて少し全体像を改革する。その中でアウトリーチを位置付ける。あるいは、全体像の改革の中の第一歩としてアウトリーチを位置付ける。そんなふうな議論をしていただければと思います。以上です。

○福田精神・障害保健課長
 ありがとうございます。
 そろそろ後ろの時間もあれになってまいりましたので、その後の3本目の柱ですけれども、「地域生活支援体制の強化」、それから最後の先ほどもお話がありましたけれども、普及啓発も含めてそういう意識改革の部分ですが、そうした点も含めまして最後に全体まで御意見をいただければと思っております。こちらの方は救急医療や相談支援、そしてまたアウトリーチ、地域保健活動というようなことも含めましていろいろな内容が含まれておりますので、今までの御議論も踏まえまして各構成員の皆さんから御意見をいただければと思います。いかがでしょうか。
 では、野村さんお願いします。

○野村構成員
 28ページをご覧いただきますと、「精神障害者の視点に立った支援体制の充実について」とありまして、下の方にカとして「家族の視点に立った支援体制の充実について」とあります。ここに、現在予算として組まれておりますが、「精神障害者等の家族に対する支援事業として、精神障害者等の家族が交流する場の整備費や交流活動に係る経費について助成」とあります。基金事業として、障害者自立支援対策臨時特例交付金とあります。
 これは、現在家族会で大変問題になっておりまして、本当に使い勝手が悪いんです。家族が交流すると言っても、ここには3年間で300万円でしょうか。その基金で交流する場の整備とかということになっているのですけれども、とてもじゃないですが、整備する場などを家族会は持っていないんです整備すると言っても自分の家を整備するわけにはいかないし、何も建物がないのに何で整備の場なんだと皆、怒っているんです。建物を持っていないのに、何で整備することができるんだ。
 それから、交流活動に係る経費というと、会場費が1万円とか、年に何回かですね。それから、講師料が何万円かで、本当に家族はあまり助からないんです。むしろ家族会で一生懸命やっているところは自分でアパートを借りてそれを事務所にしたり、相談室にしたりして、年間100万円ずつくらい家族が自腹で出しているんです。または、家族はお子さんの世話とか家族の障害の方の世話で手一杯なのに家族会活動をやっているわけです。それで、他の新しい家族になった方のお世話もしているわけなのですが、それを全部家族が介護をしながらも本当にくたびれ果てながら家族会の書類をつくったり、それを郵送したり、いろいろなことをやっているんです。
 これは、やはりパート代として例えば年に幾らか使っていいとか、そういう人件費とか、あるいは場所を借りる賃借料とかでいただけたら随分家族会はやりやすくなるのになという意見もあるのですが、多分そういうことにすると何か弊害が起きるのかなと私は思っているんですけれども、この辺はせっかくあるお金の使いようがないという非常に困った事態が起きております。

○福田精神・障害保健課長
 ありがとうございます。

○広田構成員
 私は今日ここで何をやるか知らないで、26階で御飯を食べてきたんですけれど、この報告書を4回ずっとやるんですか。

○福田精神・障害保健課長
 それはまた御議論で、今日はこの報告書について御意見をいただく。後ほど御説明させていただきますが、次はまた次のメニューになります。

○広田構成員
 お話を伺っていて、2001年から厚生労働省の委員をさせていただいているけれど、何も進んでいない。話はするけれど、進んでいない。いつも同じこと。医者は本音を言わない。金が低いから出せないということも言わない。
 日本の精神医療は牧畜業者と言われ、固定資産税と患者が言われていることに対しても、私は去年の11月11日に民主党政権になって厚生労働省のヒアリングに出ていますけれど、自民党政権のところで果たせなかった社会的入院の解放とか精神科病床の削減ですね。それから、かつての精神科特例を廃止して医療法を改正して、他科並みのちゃんと人員配置をする。そして、国民の精神科医療にするために他科並みに診療報酬を値上げしようというふうに発言しています。
 これは、たまたまここにおられる障害保健福祉部で、精神医療サバイザーとして「国民に向かって何か自由に言ってください」ということで、この4点セットを去年の秋から言ったんですが、厚労省のユーチューブに出ています。去年の秋にやったことをまたここで言っているんですけれど、何も進まないのでそろそろ皆で本音を言わないと、建て前ばかり言っていては何も進まない。
 本当に9年間出ていて思ったんです。昔はとにかく厚生省が悪いと思っていたんですけれど、業界が悪いですよ。業界は本音を言わない。それから、シュバイツァーもいなければナイチンゲールもいなければマザーテレサもいない。この13ページを見てください。「抗精神病薬の投与が2種類以下の場合の、非定型抗精神病薬加算の引上げ」と、金を上げなければ薬が減らない。これは患者のための医療じゃないです。これは医療機関のための医療です
 3回ほど韓国に行って参りましたけれど、韓国の精神病院は患者がすごく明るいんです。
河崎先生と佐久間先生と2人で行った方がいいと思います。韓国は、日本をばかにしちゃって「アメリカを見ている」と言うんです。精神医療について日本を見ている国はアジアではないんです。そのくらいばかにされているんです。私は、ばかにされた医療の被害者ですよ。
 精神医療サバイバー。そうじゃなかったら、ここに来ていないんです。
 5月6日に生活保護制度で、引っ越しをしたんです。会をつくって、駆け込み寺を月に一部屋6畳キープできました。その手伝いを誰がやったと思いますか。サカイという引っ越しセンターと、あとは全部障害者です。アスペルガーの子がごみを百何個出して、触法精神障害者が掃除をして、障害者手帳1級の人もいたし、電車が来るので踏切が降りている中で、殺すぞ、殺すぞと叫んで、交番に連れて行って交番を借りて泣かせて何とかなったとか、ちょうど毎日新聞の記者が来てくれたから記録写真を撮ってもらったんですが、「障害者の障害者による障害者のための引っ越し」だということで、参加した障害者が大喜びなんです。
 そのくらい、障害者には可能性があるんです。知的障害者も来ています。それで、誘わなかった障害者は残念がる。引っ越しに参加したかった。このくらい社会参加をしたいという思いが障害者にたくさんあるんです。それが社会的入院の仲間もいます。私はいろいろなところに呼ばれて、精神病院の患者さんとか作業所とか生活支援センターの仲間たちに人気があるんです。
 ところが、活動をしたり、運動をしている人にはすごくたたかれて、今回もふたを開けたら、厚生労働省は複数ですと言うから来てみたら1人なんです。またたたかれるのは私と厚生労働省ですね。
 そういう形で、そこで涙が出たんですけれど、36年間入院していた患者が22年間、精神病院から会社へ通勤していたんです。そういう話が出たんです。私はその旧作業所で司会を毎月やっているんですが、それで私は聞いたんです。「生まれた子が大学を卒業するまでなぜ精神病院から会社に通勤していたの」と聞いたら、ワーッと泣いたんですよ。初めて自分の置かれていた状況を理解し、悲しみが込み上げてきたのか、こうなるとドラマですよね。
 そういうことなんですよ。それで、そういう人はいっぱいいるんです。
 ですから、私は日精協さんの旧会長、副会長に、前回のこの報告書をまとめる前に行って全部言ってきました。首脳陣が集まった席で言うんです。「私は厚生労働省で、日精協をたたいているから、この4点セットをやりましょうよ。院長先生を支えてください。」と。なぜ私がそこまでやらなきゃいけないのかなと思う。そうでしょう。何で日精協を私がそこまでやらなきゃいけないのかと思うんだけれど、私のような被害者を出しちゃいけないんですよ。
 早期発見早期治療とか言うけれども、自分の子どもを早期発見したときに、私だったらそんなところに連れて行かない。自分の二の舞はさせない。六本木のベルファーレに連れて行ってうつを治した青年もいるし、私が行っているフィットネスクラブでうつを治している子もいるし、12歳の子がうちにやってきた。強迫神経症だとお母さんが不登校で連れてきた。
 ところが、その子は今、大学院を出ましたけれど、12歳のときにこう言いました。私は普通、先生と呼ばせませんが、「広田先生、日本の精神医療で心の病は治らない」。子どもの方が明快なんです。それで、一昨年聞きました。「お母さん、本当に強迫神経症でしたか」、「いいえ、精神分裂病です」、「神奈川県の子ども医療センターから、縄をくくっても連れてこい。隔離室に入れる」。うちのかわいい子をそんなところに入れられないということで連れて来たのが我が家です。
 あまりにも家がきれいだから強迫神経症みたいにきれい好きになっていたけれど、我が家の汚らしさの中で、それと何よりも私との信頼関係の中で、一晩で治ったんです。「こういう生活が普通なんだな」と思ったそうです。引っ越して今は普通ですが。
 そういうふうに何でもかんでも医療に、それは前回の構成を見てもそうです。やたらと仕事に持っていきたがる専門家がたくさんいるわけです。それで、さっき言ったように何でも金をつけるわけです。そうじゃなくて、国も地方自治体もお金がない。ないんですよ。だから、私たち一人ひとりが社会貢献をして私も駆け込み寺をやっているんです。それで、町の人が皆、認知して応援してくれる。
 昨日も、引きこもりの親と近所の居酒屋へ行きました。居酒屋はもうかるから喜んでいる。そこにイケメンの男の子たちが2人いたわけです。「イケメンたちね」と言ったら「抱きましょうか」と言うから、「抱くのは恋人で、ハグでしょ」と言ったら、「じゃ、抱きしめましょうか」と言ったから、「お互いに間に合っているんじゃない」と、そういう会話をするわけです。それがコミュニケーションで、それが相談支援機関とかに行っちゃうと、やたらと寝られましたかとか、食べられていますかとか、やれ今日は気分はどうですかと、こうなっていっちゃうんです。それで、お金のかかる話ばかり出てくるんです。
 そういうことでなくもっと原点に返って、私は今、薬を減らしています。フィットネスへ行くことによって、骨折をして、リハビリのために行き始めたら、睡眠時間が少なくなった。昔は12時間でしたけれど、今は6、7時間になって熟睡し、薬を減らしていますが、1年に本当に2ミリとか減らしています。それをこんな形で大なたを振るわれたら、患者は不在ということです。
 患者が不在のことはたくさんあるということと、それから自立支援協議会がどこかにありましたけれど、横浜市も自立支援協議会をつくっていますが、自立支援協議会の構成委員である人たちは皆、「要らない」と言っていますし、私も要らない。何でもつくれば事務局は大変だし、そこの委員会にかける費用は大変だし、自立支援協議会でニーズを吸い上げて施策すると言っても、施策するお金がない。横浜市で言ったんです。「花火がないのに何で花火の発射台ばかりつくるの」と。花火がないのに、打ち上げ台ばかりつくっているんです。
 だから、やはり委員会を1つつくるときは1つ、これはもう古くなって機能していないから、これを減らして新しくすると合理的に考えないと、どんどん委員会ばかりつくって、委員の手当てを出して、委員会のことで職員はうつ病になっちゃう。厚生労働省もそうだと思いますよ。フレックスタイムにすればいいものを、9時半ごろに来なきゃいけなかったり、そういうことをして国を挙げてうつ病に持ち込んでいるわけです。
 今日はマスコミの方がたくさん見えているけれど、やたら不安をあおりたてるわけです。いろいろな面、いろいろなことはあるけれど、日本は世界一いい国だと私は思います。それなのに、やたら大変だ、大変だと皆、追い込んでいく。
 自殺でもそうですよ。報道しなければ止まる。この間も夜の10時半にうちの近所の警察に行ったら、「ちょうどいいところに来てくれた、広田さん。今、自殺未遂者が来る。手首を切って首を切った」と言うんです。警察官からすれば、精神医療サバイバーの視点で、本人に寄り添いボランティアの危機介入相談員をやっている口の堅い私が来たから確かによかったですよね。
 それで、71歳の一人暮らしの女性が来ました。まず最初に私は聞きました。「御飯食べたの」と聞いたら、朝から食べていないと言うから、「じゃ、パンを買ってきましょう。カンパする」と言ったら、「いや私がお金を出す」ということで、1,000円預かって「何のパンがいいの」と聞いた。さっきニーズと言っていたけれど、ニーズですよね。そうしたら、「コッペパンがいい」と言うから、「今時コッペパンはないけれど、コッペパンみたいなものを探してくる」と言ってハンバーガーの皮を買ってきたわけです。
 それで、パンを食べているのを見ながら、「随分食べるのが早いわね」と言ったら、「この程度の食べ方で早いと言われるのはいやになっちゃう」と笑ったから、「笑っていれば自殺もしないよ」と言ったら、彼女は何と言ったと思いますか。「年間3万人も死ねているのに、何で私は死ねないの」と。それで、「年間3万人も死んでいることを何で知っているの」とおまわりさんが聞いたら、「テレビとか新聞がやっている」と。
 だから、死ねた話はもういいんですよということです。もう死ぬ話はやめた方がいい。昔、読売新聞の南さんという人が心の健康の啓発の構成員をやっていた。その方は言っていました。「イラク戦争が始まって、紙面をイラク戦争にすごく割いて、結果的に自殺報道できなくなったときには自殺が減った。」と。日本のマスコミの皆さんに向かって言いますけれど、日本のマスコミも自殺報道を見直さなきゃいけない。
 鳩山さんは亡くならないと思うけれど、鳩山さんが亡くなったときは報道しなきゃいけない。でも、私は報道しなくていいわけです。一市民だから、そのくらいに考えて。それから絶対に自殺の方法は報道しちゃいけないんです。自殺したというテレビがかかった途端に電話がかかってくるんです。「死にたい」と。「人はそんなに簡単に死ねないのよ」と言っても、「今テレビでやった」と言うんです。自殺報道を見直した方がいいというのは、マスコミの皆さんに向けてです。
 そして、マスコミの皆さんも是非うつにならないように、私は早期発見早期治療ではなくて予防だと思います。お金のかからない予防。銭湯に行くとか、私のようにフィットネスに行ったことにより、薬は減り、睡眠時間は減り、そして体重も4年間で16.5キロ落としました。そしてすてきな家に住み、何と言われているか。「生き生きと輝いている」。
 そういうことなんだから、物事をポジティブに考えて、前向きに考えて、さっき私が言った4点セットとか、それから誰でもいつでもどこでも全国各地で救急車で行ける精神科救急、しかも安心してですよ。行ったら私みたいにサバイバーになるのでは。
 そういうものが必要だとか、もっと格調高いもので、各論をごちゃごちゃやっているのではなくて、これはチームですよ。検討チーム。しかも、4回の短期決戦。だから、自分のテリトリーばかり守るんじゃなくて、日精協さんも黒船が来ているわけです。
 だから、言っているんです。日精協さんに、日比谷公園で診療報酬値上げの集会をやろう。
私が呼び掛け人になるよと笑いながら言っているんですが、そういうふうに全体的な精神医療費を減らして福祉に持っていくとかではなくて、精神医療を大なたを振るって半分ベッドを減らして、国民の精神科医療にするために、診療報酬をきちんと他科並みに上げて、先生が例えば統合失調症になっても安心していけるようにしないといけないとか、そういう格調高いことをやらないといけない。
 私は横浜市民として、この自立支援協議会が法定化されることに反対です。既に横浜市には障害者施策推進協議会があるということで、大反対です。それから、11ページに精神保健福祉センターとか何かで連携がどうのと書いてあるんです。これも国会審議中です。障害者制度のところで、右側のところです。「市町村、保健所及び精神保健福祉センターは、密接な連携の下、精神障害者及びその家族の相談に応じるよう努める義務を規定」と言うんだけれど、かつて厚生労働省は保健所を統廃合して、また保健所をここで復活させていて、これがいいというふうになっているわけですが、私は救急隊、警察署や交番にしょっちゅう行っているんです。それで、現場に非常に詳しいし、駆け込み寺がありますから警察から保護された人を預かったりしますし、いろいろなことをやっていますが、きちんとこういう公的機関が本当の意味の相談を受けていれば警察や救急隊に行かなくて済むという事例はいっぱいあるんです
 そのくらい、やはり人材の確保ができていないんです。ただ聞いて、それを傾聴と言い、「そうですね、大変ですね、そうなんですか」と言って、私にこの前聞いてきましたよ。相談員はやたら「大変ですね」と言うけれど、「何が大変なんでしょうね」と言うから、「聞いていてみたらどうですか、相手に何が大変だと思いますか」と。そうしたら、全然とんちんかんだった。
 だから、傾聴、共感と言うけれど、私などは全然違うやり方をしていますが、本当の意味の相談ができるようなコミュニケーション能力のある受信機と、それからいわゆる相手に伝える両方ですよ。それができていない人があまりにも多過ぎる中で、何で密接な連携をするのか
 私が田尾さんに相談したものを中島先生と連携されたら私は困るわけです。相談はその人だけに話したい。この機関だから安心して話しているわけだから、密接な連携とか、やたらとネットワークと言ってもたれ合いをやりたがるんですけれど、こんなものは全く要らないということで、これまた次回もやるそうですから、もっと格調高くきちんとそろってやってほしい。
 足立さんという政務官はいなくなったけれど、さっきまでおいでになっていたじゃないですか。そういうことなんだから、木倉さん、厚生労働省も本腰を入れてやろうとしているわけですね。だから、佐久間先生、私たちも本腰を入れて本音でやりましょう。そういうことです。
 自立支援協議会の法定化と、それから密接な連携の下、これは大反対です。密接な連携の下と言ってプライバシーが流れてしまう。それと、格調高くやっていきたいということです。

○福田精神・障害保健課長
 ありがとうございました。
 残り時間も少なくなってまいりましたけれども、救急医療とかの話も出ておりますので、沖縄で大変いろいろやっておられる新垣先生、いかがでしょうか。

○新垣構成員
 沖縄から来た新垣と申します。私も単科の精神科の病院の院長です。
 最近ですけれども、精神科の急性期ということで基本的には365日、夜も入院も受け入れる。措置も受けるというようなことをやっているわけですけれども、そういう中で医療ということでやっていく。それからまた、限られた病床の中でやっていくために退院促進をしていくということ。それから、最近の統合失調症の治療で、特に単剤化とか、その辺りをやっていくと、随分今までの医療とこれからの医療、最近の医療は大分変わってきたんだなということを感じております。
 そういう中で医療の部分、民間の精神科の医療でできる部分と、そこから先は福祉でしょう。福祉を医療費で担っている部分があることに気付いたんです。ですから、やはりそこはきちんとここからは福祉でしょう、ここからは医療でしょうということで精神科の病院に医療をきちんとさせていただきたいと思うわけです。
 あとは今、広田さんがおっしゃったように、例えばそこのネットワークが何とかということでありますけれども、沖縄市の保健所は大体那覇市とそれ以外で分けるわけですが、60万人に対して3人くらいしか人がいないわけです。無理ですよね。そんな人が親身になって答えが出るわけがないです。そうなってくると、ダイレクトにうちの病院に連絡がくるという形になったりしております。
 また、沖縄は去年、一昨年、非常に有名になったんですけれども、県立の精和病院という単科の病院があるんですが、日本で一番赤字を出している自治体病院ということで、なかなかうまく進まない。うまく進まないと士気が落ちて人もいなくなる。それで、どんどん崩壊していく中で、更に寄ってたかってというか、頑張らないといけない。
 そういうことからすると、確かに頑張っていてひとつ医療が変わってきたところと、そのこともあって医療と福祉が分けられる。大きくそれをロードマップにしてやっていただけると、民間の精神科も変われるのかなと感じているのが1つです。
 それから、そういう保健所など、地域ということでいろいろな施策をおっしゃっておりますけれども、田舎の方に来るとやはりそうは言ってもということで答えていただけない部分がまた反射して民間の病院に来ているというふうな現状があるということは言ってもいいのかなと思いました。以上です。

○福田精神・障害保健課長
 ありがとうございました。
 野澤さん、お願いします。

○野澤構成員
 今日は聞くだけにしようと思っていたのですけれども、広田さんに挑発されて、どうして地域で暮らせないのかと言われると、偏見があるから、それはすごくわかるんです。私は千葉県に住んでいて、千葉県で障害者の差別をなくす条例などというものを4年前にできてやったのですが、それでも今、地域で何か事業を立ち上げようとすると住民から反対が起きます。説明会をやれ。何時から何時までは外に出すなとか、いろいろなことを言われるんです。確かにあるんです。
 でも、いろいろなマスコミがどうのこうのとあるし、ちゃんと差別をなくすような教育をすればいいのかとか、いろいろありますけれども、やはり一番偏見をなくすのは障害のある本人に慣れてもらうことというか、本人と一緒にいることが一番偏見をなくすのに効果があると思っているんです。だから、本人が地域にいることが一番その地域で偏見がなくなっていくんです。最初は大変ですけれども、そこをやはりいろいろな人たちが頑張ってやるしかないんです。それしか地域の偏見をなくしていくというか、少なくしていく方法はないと私は思っているんです。それを、偏見があるからと言って病院とか施設に入れてあるのでは全く解決になっていないというか、ますますひどくしていると思うんです。
 広田さんが言うように、マスコミの報道は悪いところももちろんある。でも、果たしてそれだけかなと、後でまた広田さんに怒られるかもしれませんけれども、敢えて言います。私はこの前、イギリスに行ってきたんです。イギリスは、精神医療はよくわかりませんけれども、障害者の地域生活はもう60年代、70年代ぐらいから当たり前のようにやられています。
さぞマスコミはいい報道をしているのかなと思ったらとんでもなかったです。ひどい偏見に満ちた報道が、割と上等な一般紙に堂々と載っています。被害者の人権もなければ、加害者の人権もなければひどいものです。
 日本の新聞なんてはるかにまともだと私はそのときに思いました
。週刊誌ですら載っていないようなものが載っているんです。それで、お医者さんに行ってもマスコミの悪口を言われ、法律家に会いに行ってもマスコミの批判を言われ、どこに行っても私はぼこぼこに批判されてきたんです。
 では、どうしてイギリスはそんなことなのに障害者の方たちが地域で暮らしていけるのかなと思っていろいろ考えたんです。予算も結構付いているんです。そうすると、当事者団体とかNPOとか行政とか、そういうところがマスコミに負けないようにということでいろいろな活動をやっているんです。それは、マスコミが報道すればするほど彼らは頑張るわけです。日本は、マスコミはどんどん引いてきちゃって、本人もどんどん施設や病院の中に入れてしまって、議論すらなくなっているわけです。それがその場のその当事者にとっては批判しているからいいかもしれませんけれども、何か時代を変えていくとか、大きく制度を変えていく、意識を変えていくという面ではどんどん後退しているような、そんな気すらしています。
 ちょっとそれを言いたかったのと、あとは病院の中に入っている認知症の方のことを考えたときに、ここだけのこの検討チームだけの議論では全然済まないような気もして、これまでの高齢化と今、起きている高齢化とは全く違って、これまではむしろ地方の方での高齢化で、今は都市部でものすごいスピードでものすごいボリュームでどんどん高齢者があふれ出してきちゃって、今、東京だって山谷の方に行けば認知症のホームレスなんてごろごろ出てくるようになりました
 これから先を考えたら、もっと出てくるわけです。では、果たしてそういう人たちは一体どこに行くのかということを本気で考えていかなければいけなくて、200万人、300万人とか、もっとそれ以上に出てくるわけで、とてもじゃないですけれども、特養なんてつくっていっても間に合わないわけです。
 それで、今いろいろ考えていくと医療と介護と住宅政策と、それから経済的な支援みたいなものをもっときちんと分けて、それが住宅政策がないものだから医療に押しつけている。
これは最悪な政策じゃないかという気がしているんです。
今、高専賃などはいろいろ議論はありますけれども、住宅は住宅できちんとやって、そこに外付けで介護とか医療だとかを付けていく。むしろそちらの方がコスト的にも、本人のアメニティにおいてもいいんじゃないかと思っているんです。だから、せっかくなのでこのチームだけで考えるというよりはむしろ老健局だとか、障害の方とか、そちら側とも連携しながら横断的に認知症の人の地域生活という切り口で検討していった方がいいんじゃないかという気がします。
 せっかくなので、ついでにもう一つ手短に言いますと、さっきの早期発見早期支援というのは全くこれも広田さんに刺激されたのかもしれませんけれども、発達障害者のことを考えていくと、私も発達障害の子どもがいますのでその関係で言いますが、早期発見早期支援というのは私は必要だと思っているんです。それがないために、混沌として、自分は何なのかわからなくて軽度の発達障害の人たちは大変な状況になっている人をいっぱい見ています。
 ただし、今、早期発見が必要だし、早期支援も必要だけれども、では一体どんな支援を誰にしているのかというのを私は問いたいと思っているんです。療育機関、それから学校現場でどんな支援をしているのか。というのは、普通の穏やかな子たちがそういうところに行って大変な状況になって地域の児童、デイサービスだとか、日中支援などに来るわけですね。
 一体どんな支援をされているんだろう。むしろそんなものがない人の方が穏やかなまま、ナチュラルな人になっているわけですね。
 本人に生半可な下手な支援をしているからぐちゃぐちゃにしちゃって、結局、あとは面倒を見ないわけじゃないですか。それで、追跡なんか誰もしていないので、もともとの原因というのを誰も知らないまま本人のせいにされちゃっているわけです。そうじゃなくて、むしろ家族だとか、学校の現場だとか、環境を変えるような支援をしていくべきじゃないかと思います。ついでなので、それだけ言わせていただきます。

○福田精神・障害保健課長
 ありがとうございました。
 大体時間になりましたので、今日の議論はここら辺と思っておりますが、ではどうぞ、お帰りの方もいらっしゃるので手短にお願いします。

○中島構成員
 マスコミについて、一言。最近のマスコミの傾向として、どちらかを向いたら同じような方向の報道ばかりなんです。皆、違う報道をしてください。皆、自分で考えて、自分勝手に報道してください。その方がはるかにマスコミとしては役に立つと思います。以上です。

○福田精神・障害保健課長
 ありがとうございます。
 今の御発言も含めて、非常に多様な御意見をいただいたと思います。ここはやはり次の議論に活かしていきたいと思っていますので、今日は言いっ放しの形にしていますけれども、実は最後は言いっ放しにならない形で持っていきたいと思っておりますので、そういうことで御理解いただければと思います。
 事務局の方から、次回の検討チームのテーマ及び次回以降の日程等について御説明をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

○本後課長補佐
 次回の日程につきましては、6月3日、今週の木曜日になりますけれども、18時からを予定しております。
 本日に引き続き御議論をいただきたいと思いますけれども、岡崎さん、福田さんから、先日取りまとめられましたこころの健康政策構想会議の提言について説明をしたいという御依頼をいただいておりますので、次回のときには岡崎さん、福田さんから御説明いただきまして御議論をいただきたいと考えております。

○広田構成員
 これはもう終わったということですか。

○福田精神・障害保健課長
 それはまた次の議論のときにしますので、次のメインとしては今お話がありましたように、構想会議の報告書について岡崎先生、福田先生の方からお話をいただく。それを踏まえて、今日の議論も含めて更に議論を深めていただきたいということでございます。
 福田先生、何か補足はございますか。
 特にないですか。わかりました。
 では、本日は大変お忙しい中、長時間にわたりありがとうございました。これをもちまして、第1回の検討チームを閉会いたします。どうもありがとうございました。

  ☆

なぜか座長がいない会合です。

福田精神・障害保健課長のテキトー全開老獪キャラが黒い感じで立っていて、読んでいて面白いですね。

話は、何一つ進展していませんが。

これ、たった四回で、何か決まっちゃうんですか?!

っていうか、もう四回終わっちゃってますよ!

この前段となる「今後の精神保健医療福祉のあり方等に関する検討会」は、なんと24回も会合を開いて(おんなじような喧々諤々な話をして)いるのですが、その報告書が、この第一回の検討事項となってます。

報告書、めった切りですけれどね。

前半で話していた委員の意見を聞いて、後半で話した三人の委員(主に24回会議していた面々)が「なにぬるいこと言ってんだ」的にまくしたてたようです。

で、それを受けた福田精神・障害保健課長が、「最後はどーせ我々の予定通りにまとめるから、何言っててもいいですよ」的な黒いことを言い放って、おしまい。

いやー、これ、ほんとに、なにかまとまるんですかね?

※ 一応、まとまったモノができあがっていますので、載せておきます。

  ☆

第四回会合の資料より。

アウトリーチ支援実現に向けた考え方

【基本的な考え方】

①「地域で生活する」ことを前提とした支援体系とする。

②アウトリーチ支援で支えることができる当事者や家族の抱える様々な課題に対する解決を、「入院」という形に頼らない。

③当事者・家族の医療に対する信頼を築くためには、最初の医療との関わりが極めて重要であり、医療面だけではなく、生活面も含め、自尊心を大切にする関わり方を基本とする。

【具体的な方向性】

①当事者の状態に応じた医療面の支援に加え、早期支援や家族全体の支援などの生活面の支援が可能となる多職種チームであることが必要。
(→医師、看護師に加え、生活面の支援を行うスタッフを含めた体制作り)

②財政面、地域における人材面の制約も考えると、できる限り現存する人的資源を活用するとともに、地域支援を行う人材として養成することが必要。

③入院医療から地域精神保健医療へ職員体制等を転換する観点から、アウトリーチ支援の実施を、医療機関が併せて病床削減に取り組むインセンティブとすることが望ましい。

④地域移行、地域定着を進める観点から、「住まい」の整備を併せて行うことが必要。

⑤各障害に共通した相談支援体制との関係を明確に整理し、障害福祉サービスや就労支援に向けた取組も円滑に利用できるようにすることが必要。

  ☆

おまけ。

「今後の精神保健医療福祉のあり方等に関する検討会」第24回議事録より

○広田構成員
 私、この検討会、24回目で1回当たり1万7,000~8,000円出ていますから、40万円ぐらいのお金をもらっていて、ここに集まっている人だけで1,000万円以上の税金を使ってこういう論議をしているんですけれど、今、長野先生もお話しされて、門屋さんもお話しされて、さっきとても気になったのは、本音で言えなかったと。私は本音で言ってくださいとずっと言っていた。どういうふうなことだったら本音で言えるのかしら。また同じことが起こって、また本音で言えないから、また次回ということで、もしよろしければ、なぜ言えなかったのか。何か言うと私が反論するから怖かったとか、マスコミが入っているから、本音は言えなかったとか、何なんでしょうか、本音で言えなかったというのは。率直に。

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もとゆき。議員になっても進歩がない「もとゆき日記」。

7/15 もとゆき日記より。

平成21年社会医療診療行為別調査結果が発表されました。院外処方率は62.0%と初めて6割を超えました。病診別には病院70.0%、診療所59.0%。1回当たりの薬剤料比率は74.0%に増加しています。ちなみに医療費全体に占める薬剤料比率も33.2%と増加を示しています。

  ☆

えーと・・・それで、ユッキーは、これにどんな感想をもって、これをどうしたいと?

当選後も、あいかわらず、新聞で確認できることを書いてます・・・。

病院の70%という数値を低いと見るの? 高いと見るの?

薬剤料比率を上げたいの? 下げたいの?

そのためには、何が必要? ユッキーは何かした?

立法で解決できる? できない?

薬剤師は、どうすればいいと思う? 何か出来ることはある?

・・・という話を、いつになったらできるようになるのでしょうか。

これは「もとゆき」の日記じゃなくて、世の中のトピックをコピペしただけの『人ごと日記』です。『未来日記(マンガ)』だったら、バトル開始初日に脱落決定な、ダメ日記確定です。

  ☆

ネタとしては、『山本史、真面目にやってるいい大人を呼びつけて、大説教』のほうが、タイムリーなので、「俺が現役バリバリの頃のひよっこが、何かピヨピヨと囀ってやがったから、携帯に電話してバシッと言ってやった」的な、先輩風をびゅんびゅん吹かせた日記を期待します。

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もとゆき。じゅん子さんと、どうつきあっていくのか。

当選したユッキー(初めての方へ。藤井基之議員のことです。鳩山さんのことではありません。)ですが。

  ☆

もとゆき日記? より。

リベンジなる!

 12日午前4時過ぎでした。東の空が薄明るくなり始めていました。FIFAワールドカップ最終戦は、スペイン対オランダの決勝戦が0対0のまま、膠着状態が続いていました。NHK選挙特番のTV画面に、「当確 藤井基之 自由民主党」のテロップが、ついに流れました!!
思えば、3年前。リベンジへの新たな戦いが始まりました。全国行脚の旅は、おそらく、軽く10万キロを超えたでしょう。長く厳しい旅でした。途中、政権交代もあり、政情は大きく変わりました。しかし、全国の皆様の温かなご支援は変わらず、最後の最後まで戦う勇気を与えていただきました。皆様にいただいたご声援は、私の一生の宝物となりましょう。
今度は、藤井もとゆきが、皆様のご期待にお応えする番です。新たな挑戦の旅が始まります。健康、安心、元気な日本をつくるために、がんばります。
 
 迂回路や 青い山河の 今がある (松下晴江女)

  ☆

じーっと選挙速報待ちかと思ったら、ワールドカップを観ていたらしいユッキー。なんだか余裕ですね。

掲載されている写真に、日薬の児玉会長がユッキーより大きく写っているのって、なにか嫌~な印象ですが、大丈夫でしょうか。

まあ、そろそろ浮かれ気分から落ち着いたころかと思うので、

選挙期間前からずーっと、気になっていたことを、ひとつ。

  ☆

同じ自民党比例候補だった

「三原じゅん子さんと、ユッキーは、政策上、どうつきあっていくのか」

という話です。

三原じゅん子さんといえば、「学校では乱暴なのに、雨の日に猫を拾って温めてあげている優しいアイツはカーレーサー」的なイメージを勝手に連想するのですが(間違い)、いつのまにやら、介護施設の経営者さんです。

ホームページによると、三原じゅん子さんは、たとえば、こんな訴えをしています。

「子宮頚癌の予防ワクチンと健診の無償化」

「不妊治療」

「がん患者への心のケア」

「ケアマネージャーの中立性の確保ができていない」

ユッキーの言う、健康、安心、元気な日本をつくるよりは、具体的です。

そして、

「子宮頚癌の予防ワクチンの無償化」という訴えは、当然、薬に関係しています。

「不妊治療」も、排卵誘発剤など、薬が関係します。

「がん患者への心のケア」だって、使える治療剤があればだいぶ変わるので、ドラッグラグの問題が大きく関係します。

「ケアマネージャーの中立性の確保ができていない」と言われちゃうと、ケアマネージャー資格を持っている薬剤師はどうなんだ、という部分で、関係します。

いろいろ関係しますね。

三原じゅん子さんの「実現したいこと」を進める上で、薬と薬剤師が大きく関係することは、選挙前からわかっていたことです。

ユッキーは、これらの政策に、賛成?反対? どう関わる予定?

そのあたりを、当選したことだし、ある程度明らかにしても、いいんじゃないかと思うんですよね。

日本薬剤師連盟の指示を待っていたら、後手後手になりそう。

「薬の専門家でござい!」「元参議院議員で、経験あり!」が売りならば、挨拶まわりはそこそこにして、さっさと近づいていって、情報交換しても、いいんじゃないですかね。

薬屋さんなら、薬屋さんらしく、様々なデータを集め、「法律で変えるのか」「予算を確保するのか」「中医協で議題にするのか」など、さまざまな道筋を提示してみてはどうかと。

ユッキーの支援者なら、「自分のところに挨拶に来る時間があるなら、しっかりと地道に働け」と思っているでしょ。たぶん。「当選したくせに挨拶に来ないとは不届き者め」とか言って、足を引っ張ったりはしませんよね☆

※ここでは三原じゅん子さんを挙げましたが、他の候補の政策だって、ユッキーが関係したほうがいいものがありますよね。薬剤師連盟は、当然、そういうの、調査済みですよね? 調査済みですよね? 調査済みですよね?(←全然期待してない)

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磯部っち。日比谷公会堂でオンステージ☆

注意:今回の記述は、講演会の話の一部を要約していますが、ボイスレコーダーにとってきたわけではないので、あやふやな記憶を更にあやふやにした状態から再構成しています。話半分くらい、いえ、ゴシップ誌だと思って読みましょう。

  ☆

♪日比谷公会堂、磯部っちオンステージ♪

『点数ね、「国が決めたものですから」って現場で言い訳されるの、カチンとくるんだよ』

『負担が高いとクレームもらって、役所のせいにするんじゃなくて、何かしても、算定しなけりゃいいんですよ』(筆者注:行ったことを故意に算定しないのはディスカウント行為ですから、禁止されてたよーな気がします)

『ボクだってね、こんな加算つけたくてつけたわけじゃないんですよっ! こんな言葉をいれたかったわけじゃないんですよ!』

『一包化してます、って、壁に大きく書いてある薬局はいかがなものか。そっちのほうが高いから、そんなことするんですよ』

『ジェネリックだって、ぜんぜん進めなかったのに、加算つけたら、急に必死になって取り組んで。なんなんだって感じですよ!(筆者注:その文句は、日薬会員じゃないところの日本調剤に、言ってください)

『ハイリスク薬加算、つけても、どうせなにもしないって、ボクのまわりはみんな言ってます』(筆者注:私もパブコメでハイリスク加算はやめろと書きました。ようするに、省内では、磯部っちだけがハイリスク加算に賛成ってことなんですかね)

『みなさんが声を出してくれないとね、ボクのほうじゃ、変えられないんですよ』

『チーム医療推進会議では、山本信夫先生が孤軍奮闘してますよっ』

『分包機の粉の掃除後の残量、ppm単位ではかったことないでしょ! それで平気なら、ジェネリックの品質についてグダグダいうなんてナンセンス』

  ☆

磯部っちは超早口で、議事録とおんなじ口調で話し続けます。(上記要約では、まわりくどい部分は脳内変換でカットされています。たぶん)

で、会場の反応はというと(勝手な感想)。

そもそも磯部っちが誰だか知らない人(会場の6割くらい):ぽかーん。

磯部っちが偉いお役人さんだということしか知らない人(会場の3割くらい):この人すげー。いろんな意味で。

磯部っち信者(会場の1割くらい):大熱狂。

磯部っちが普段どういうことしてるか知ってる人(ウルトラレア):その話は楽屋でしろ。そして、ノブさんの目を見て言え。

  ☆

磯部っち、次の日薬専務理事の座を狙っているのか、信者拡大のための保身プレゼンに必死でした。(そう見えただけです。効果には個人差があります)

基本的な言い分は、

「薬剤師が自分から患者のためになる仕事をしていると証明してくれないとボクら官僚は動けない。だから、ボクは悪くないもん」

ということのようでした。

「患者さんのための仕事をしている証明」を含めてあれこれと主張していく場が、たとえば中医協とかチーム医療推進会議とかですよね。

「君たちが証明してくれないと動けない」と話せば話すほど、そういう会議に「キミタチ」の代表として出席しているノブさん(山本信夫日薬副会長)やのび太さんが無能だと主張していることになります。

ところが。磯部っちは、「山本先生は孤軍奮闘して頑張っていらっしゃいます」と、目の前で聴いているノブさん本人は持ち上げます。(どう頑張っているのかは、過去のエントリの「ノブさん。」シリーズや、チーム医療推進会議議事録を参照してください)

え? なに? どういうこと?

「主張するための窓口(ノブさん)は頑張っているのに、磯部っちが求めるものが会議に届いていない」ってことは、その主張を作りだす人たちがダメだって言いたいんですかね

主張を作りだす人って、会員の意見を集約しているはずの日薬執行部ですから、窓口になっている人(副会長)と同一ですよね。

それなのに、ノブさん(副会長)は悪くないと。

なにそれ。

このままいったら日薬会長になりそうなノブさんに媚売って、天下り先の確保って感じ?

磯部っちが言っている「薬剤師は自分たちの意見が患者の役に立つと会議の場で証明しろ」という話(のび太さんがインタビューで、おんなじことを、自分の意見のように話していたのを覚えている方もいるとは思いますが…)は、全て、代表として会議に参加している面々に直接言ってくれればいい話で、千人集めた講習会で話す内容じゃありません

会議に参加してない人間千人に、何を言ってるのですかね、このお方は。

ぶっちゃけトークがしたいなら、ノブさん&のび太さんが中医協でどんな様子なのかを磯部っち視点で話してもらったほうが、よっぽど為になりますよ。

  ☆

【おまけ】

磯部っちは、

「適応がない後発品(先発品があとから新しい適応を申請して認可されたけれど後発品には認可がでていないということ)に薬局で変更されて、適応外使用のため健康保険上『病院側レセプトのみがはじかれた』事例」、ぶっちゃけて言うとネオーラルについて、薬局側が悪いとギャーギャー言ったりもしてましたが、これは

「ドラッグラグ問題」

なのですから、「先発品も後発品も、品質が全く同じ」だと磯部っちが主張する以上、「先発品のもっている適応(効能・効果)は、当然、適応が認可された瞬間に、自動的に、後発品も同じ適応を持つ」という仕組みであれば、そもそもこんな問題は起こりません。

後発品推進を強引に経済誘導で進めていけば、必ずこういう問題が起こります。予想できたはずです。自分たちで対策をたてておけば回避できた問題を、現場のせいにするというのは、なにか、違う気がしましたとさ。

  ☆

もう一回書きますが、今回のエントリは、おぼろげな記憶を基に書いていますから、まあ、フィクションみたいなものだと思って読んでくださいませ。

たぶん、そのうち、現場にいた方で、真面目な方が、まともなレポートを仕上げてくださると思います。

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もとゆき。当選。今が連盟の刷新チャンス。

本人のツイッターネームが「もとゆき」なので、議員であろうがなかろうが、エントリのタイトルは変わらずに「もとゆき。」で続きます。選挙の一週間前からのツイッター開始って、必要だったのかどうか、ちょっと疑問ですが。

まずは、報告。

  ☆

\_人_人∧从_人_∧_人_从_//
 )                  >
<  当確!  もとゆきです。>
 <                 (
 /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^

    rjjvl  /jy
       fffjijijU彡n
    fjリノ~_  リミj
     (θθ  ミリ
     V↓V  iP
      \u V/
      「<g>☆]

    【ゆっきー】ver.3
     ∧
/ ̄ ̄   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 苦節3年、多くの皆様に支えられての|
| リベンジ成功です。
\________________

  ☆

自分のAA(アスキーアート)がある政治家は選挙に強い」というジンクスを、勝手に作りたくなりました。

せっかく作ったAAです。あと6年ほど使えるようなので、もとゆきファンの皆様、テキトーに使ってくださいませ。

  ☆

もとゆき日記(平成22年7月12日)

『早朝4時過ぎ、待ちに待ったNHK当選確定の報が流れました。苦節3年、多くの皆様に支えられてのリベンジ成功です。本当にありがとうございました。』

  ☆

早朝まで行方を見守っていた方々、ご苦労様です。

16万票とっても落選したら「感謝しない謝らない逆ギレする」の三点セットだった方が、14万票で当選したら「感謝感激大安売り」…なのは気になりますが、今日だけは仕方がないのでスルー。(明日も浮かれているようじゃダメ人間です)

今回は、次のテーマでお送りします。

『勝って兜の緒を締めよ』。

候補者本人の話ではありません。

日本薬剤師連盟の話です。

今回、奇跡的に当選できた理由を考えてみます。

えーと

えーと

『支部組織の頑張り』ですね。

(※これまでのエントリでもわかるとおり、筆者は「日本薬剤師連盟の支部の人たちは偉い」と思ってます)

  ☆

日薬・日薬連盟が、ワールドカップに夢中のユッキーを、ほぼハダカで、武器(薬剤師の将来ビジョン)を持たせずに、戦場に送りだした!

大変だ! どうする?

危機感がある、地方組織が頑張るしかないじゃん!

都道府県薬は、身動きとりにくいよー。

だったら、小さな地方組織が、地元のあちこちに働きかけてみるよ!

支部の支援が、心にしみる。

道中、見事に護衛して、ついに神輿を守り切った!

・・・という展開です。

徳川家康が堺からとんぼ返りで地元に戻った物語(神君伊賀越え)に近いと、勝手に妄想しております。

  ☆

当選理由がわかったところで、さて、日薬連盟は、次の一手を考えなければなりません。

次。三年後です。

たった今から、候補の擁立を始めなければ、危ないってことくらい、わかりますよね。

選挙直前に立候補しても、ダメなんですよ。「準備不足で知名度が足りなくて…」という敗戦の弁は、聞きたくないですよね。

三年後を見据えて、三年後の選挙で当選者を出すために、何が必要か。

執行部の大幅刷新です。

どうせ、ユッキーが落選したら、責任をとって辞めるはずだった方たち(あるいは前回落選したときに辞めないでリベンジとか言ってた方たち)ですから、当選という最高の結果が出た今こそ、辞めるべきです。

だってね

三年後を考えたら、ユッキーが選挙に向かって動き出した年齢が52歳(一年半後に立候補)ですから・・・、今50歳くらいの人が、年齢的に最も上で、もっと若い人、今の30歳前後までが、次の候補者候補ってことなんですよ。それを支える執行部側だって、ある程度若返らないとね。(支部は、そのままでいいです。がっちりと重鎮・若手が頑張っています)

次は、インターネット選挙解禁!の可能性、大きいですよー。

  ☆

勝って兜の緒を締めよ。

勝った功績を手に、15年若返った執行部に切り替えよ。

40代とか、50代前半の連盟会長を実現させるなら、今です。

日本薬剤師会会長イコール日本薬剤師連盟会長である必要はありません。(公益法人を目指すのなら)

未来のために、後進に地位を譲るのか。

それとも、せっかく当選したからと、ずるずると地位にしがみつくのか。

さあ、児玉会長は、どうするのか。楽しみですね。

なお、児玉会長のマニフェストには、若い政治家を育てるとは書いてありますが、若い政治家を支える若い薬剤師を育てるとは、書いてなかったような気がします。あくまでも自分たちが次の代の候補者を育てるんだ!とか言われちゃいそうで、怖いです。

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第三回審査支払機関の在り方に関する検討会議事録

以前のエントリで「ノブさんがこんなところにも!」な検討会について紹介しました。

医療機関の未収金問題について、「何もしないし、対策なんかない」という決着をつけた検討会、「審査支払機関の在り方に関する検討会」です。

その第三回議事録がでましたので、ちょっと読んでみました。

とりあえず、電子請求による効率化を進めるために、様々な項目の「統一」「標準化」を目指したい、という話がぼんやりと、でてきました。

レセプトの標準化。

ほら、例の「内服薬処方せん記載方法の在り方に関する検討会(岩月さんがでてた、あれ)」でも、「標準化」の話がでましたよね。おそらく、そこと、つながります。こちらの検討会では、踏み込んだ話は出ていませんが、ちょっと気になるところです。

で、その他の話題では・・・

今回、我らがノブさんが大活躍です。

キーワードは、「審査会は、フィクション」。

  ☆

(前略)

○森田座長 ありがとうございました。それでは、続きまして、次に前回の検討会で御説明いただきました支払基金の足利委員と、東京都国保連合会の飯山委員から、特に審査について前回の補足の説明についての資料の提出がございましたので、ポイントを絞ってこの点について御説明をお願いいたします。よろしくお願いいたします。

○足利委員 支払基金でございます。資料5をごらんいただきたいと思います。前回の資料に引き続きまして出させていただいているものもございます。そもそも審査の意義ということで、改めて診療行為が保険診療ルールに適用するかどうかを確認する行為ということで、その下には今、事務局の方からも御説明がありましたけれども、裁量の余地が認められており、機械的に判断することは不可能なところが多いといった具体的な例が3ページで私どもとしてまとめてあるものでございます。
 今日の議論にも通じるかと思うんですが、審査委員会の位置づけということで4ページにまとめさせていただいていますが、私どもの都道府県単位で設置いたしております審査委員会、これはそれぞれ独立して審査決定をする権限を有しております。
 その決定につきましては、支部長ですとか、本部の理事長という指揮に服するものではないというのが、国の方からも解釈で示されておるところでございます。
 審査の決定というのは、審査委員会の合議で決定をされる。実際に会期としましては、毎月10日までに受け付けまして、末日までに審査をするということで、大変限られた時間で審査を実施しなければいけない。したがって、その限られた時間で審査委員、医科歯科のそれぞれの医師による審査がきちんと実施できますように、職員がその審査を補助するという体制になっているということでございます。
 5ページ、審査委員長の役職。審査委員会を代表する審査委員長の方につきましては、こういった公的医療機関等に勤務している、あるいは過去に勤務していたといった医師の方、病院長の方などが多く就任をされておりますが、一方で地域医療に貢献している開業医の先生も就任をいただいておりまして、そういう中で医師会等の公的な役割を果たされている方も数多くいらっしゃるということを御紹介させていただきます。
 実際に審査に当たる委員の状況でございますが、6ページにございますように、私どもは4,476名4月1日現在で就任をしておりまして、年齢構成等を見ますと、左にございますように、50歳台、60歳台が合計83%を占める。臨床医として最も脂の乗っている時期のドクターが審査をしておるということがおわかりをいただけるかと思います。
 また、本業の勤務形態別には病院勤務医、開業医であり、勤務医の先生は50.4%と半分以上を占めているといったことで、第一線の先生方に同僚としてのピアレビューをしていただいているということがおわかりをいただけるかと思います。
 このほか薬剤師さんにつきましては、ここに示しておりませんが、調剤専門役ということで、調剤レセプトについての審査を非常勤でお願いしているということを付け加えさせていただきます。
 そういった現役の先生方に従事をしていただいているものですから、実際に月曜日から日曜日まで審査委員会、これは3月の審査の例でございますが、これで見ますと土曜日、日曜日に出席をいただいている。本業がございますので、臨床の合間をぬって土、日に審査に従事をしていただいている。あるいは平日でも夕方勤務、診察が終わった以降という形での出席が多いということを御説明させていただいて、大変ボランティア的な活動といいますか、勤務の合間をぬってということで、昨今の医師不足でこういう先生方を確保するのも地域によってはなかなか厳しい、困難であるという状況もあることを御理解いただきたいと思います。
 あと、8ページにつきましては、先ほどそういった審査委員の先生方をアシストする職員の役割ということで示させていただいておりますが、職員が原審査の過程で疑義と、これは疑わしいのではないかということを付せん貼付して、それに基づいて先生方が査定ということにつながったものが全体の69%ということで、それ以外の先生方が独自に査定をしていただいているのが31%といった状況になっている、職員のアシストによってこういった査定が実施されているということを御理解いただきたい。
 先ほども少し事務方からございましたが、9ページ、支払基金におけます電子レセプトの審査の流れでございます。これは電子レセプトがもう既に7割以上という状況になっているわけでございますが、その分につきましてオンライン請求あるいは電子媒体請求、左から上がってまいりまして、基本的な記載漏れ等の点検については、機械的なチェック、ASPといったチェックで一旦お戻しをするとか、それを受けたものを今度はマスターチェックをするということになっており、すべての電子レセプトについて機械的チェックを行っておりまして、更に保険診療ルールに適合しない可能性のある診療行為の抽出ということで、あらかじめ条件を定めまして、それに該当するものについて、コンピュータによって電子付箋が付されまして、それに基づいて職員、審査委員と審査していくもの。電子付箋が貼付されなくても、職員の知識、経験に基づいて審査をする。更には審査委員が独自で御自身の知識、経験に基づいて審査をしていく。 もう一つ、下に審査する余地のないレセプトというのがございまして、これは単純な再診料と処方せん料だけとか、そういった中身が基本的に審査する余地のないもの、そういったものにつきましては、もう自動的に機械的に審査をするという流れになっているということでございます。
 このコンピュータによるチェックの1例として、医薬品チェックということで、これも前回御説明をいたしております。前回は3月診療分を御説明しておりますが、4月分ではもう少し件数が伸びているというようなことでございます。
 事務費単価も前回申し上げましたように、こういった電子化の進展とともに、経費の節減を図りまして、点数の引き下げを保険者さんと協議した上でこういった価格設定をさせていただいている。職員の定数につきましても、そういったことを踏まえて順次削減をしてきておるところでございます。
 その他、コスト構造、これは今後の議論になろうかと思いますが、こういったこれからシステムの開発、維持管理の必要、そういった人でできない審査も存在するということで考えていただければと。更には日本と韓国の審査機関の比較ということも若干補足をさせていただいています。韓国の健康保険審査評価院(HIRA)というところは、審査だけを実施しておりますが、支払基金においては請求支払という業務を実施している。
 それぞれの取扱い、医療の額も異なるといったことも勘案をしていただければということで資料を付けさせていただいているところでございます。
 以上でございます。

○森田座長 ありがとうございました。それでは、飯山委員、お願いいたします。

○飯山委員 国保連といたしましては、前回御説明したことに若干付け加えるという意味合いで資料を御用意いたしました。
 まず、おめくりいただきますと、ここに文字で書いてございますけれども、国保連合会が担当しておりますレセプトは診療情報の多いレセプトが多うございます。そういった意味で件数が急増する中で早くからIT化に取組みまして、組織のスリム化を行っているということを申し上げたいと思います。
 下の○に書いてございますように、限られた職員で効果的、効率的な審査を行っているということでございまして、レセプト審査件数の増加につきましては、平成11年度、5億9,000万枚でございましたのが、これは医科、歯科、調剤合計でございます。21年度にはこの10年間で9億3,000万枚になっております。
その趨勢は2ページにグラフで書かれておりますが、四角い縦の棒がレセプト件数の増加でございます。その中でも、特に高齢者のレセプトは診療情報が多いために審査の留意点が多くて難しくなっております。
 レセプト1件当たりの費用、一般の国保で申しますと、2万2,750円なんですが、後期高齢者医療の場合には、3万7,050円ということで、これは平成20年度の平均値でございます。こういうように高齢者のレセプトの方が診療情報が多うございます。
 審査担当職員数は、表を見ていただきますと、パートを含めまして平成11年度には合計3,691名でありましたものが、平成21年度には3,474人という具合になっております。審査件数100万件に対する審査担当職員数を比例で出してみますと、平成11年度には6.2人かかっておりましたところ、平成21年度は3.7人に減少しております。
 表を見ていただきますとおわかりのとおり、11年度のグラフから比べまして、21年度のグラフ、本当に伸びているわけですけれども、この間、国保連合会といたしましては、平成12年度には介護保険法が施行されまして、これの審査支払を担当することになりました。
また、19年度は年度途中から障害者自立支援給付の支払事務を区市町村から受託しております。20年度に後期高齢者医療が始まりまして、全国47の国保連合会で後期高齢者医療の審査支払の担当もいたしましたので、ここはいわゆる社会保険関係から後期高齢者に移った方が私どもの対象になっておりますので、棒グラフを見ていただきますと、レセプト件数が急に伸びております。21年度になりましては、出産育児一時金等の直接払いも全保険者分を異常分娩を除きまして実施しているというような状況になっています。
 こういった状況の中で、審査委員につきましては、▲が付いている折れ線グラフでありますが、若干の増加はございますけれども、それほど大きくは増えていない。逆に審査担当の正規職員については、平成17年度辺りからずっと減らしてきているという状況になってございます。
 正規職員全体を通しましても、先ほど申し上げたような介護でありますとか、障害とか、後期高齢、出産育児、こういった他の事業を行っていながら、全体的に正規職員数も横
ばいないし微減という状態が推移しているという状況でございます。
 このように国保連合会といたしましては、全体的に組織のスリム化を図りながら保険者
の負託に応えようとしているところでございます。
 そのほか、細かい点につきましては、もし議論の進行過程の中でいろいろ御質問があればお受けしたいと思っております。

○森田座長 ありがとうございました。
 それでは、ただいまの足利委員、飯山委員及び事務局から御説明をいただきましたので、事務局の説明を含めまして、審査の実施体制についての論点について、忌憚のない御意見をお願いいたしたいと思います。
 なお、今回ですと、審査委員会について、審査委員会の構成について、都道府県単位の審査について、IT化に伴う審査業務の見直しについてと、4つ大きく論点は分かれているかと思います。どの論点から取組んでも構わないんですけれども、かなり論点は多岐にわたると思いますので、一応ここではこの順番で少しずつ御議論いただければと思っております。
 後でまた関連するところ御発言いただいても差し支えないと思いますけれども、まずその意味で言いますと、審査委員会についてということから御発言をいただきたいと思いますけれども、いかがでございましょうか。高田委員。

○高田委員 済みません。その前に1つ、今回の論点の中で現行制度についてのところで「(2)全レセプト合議により審査する」ということがありますけれども、私も基金の監事を2年以上やらせていただいておりますし、国保連さんなどはわかりませんけれども、全レセプトを合議によってやっているというのは、言葉的な誤りというか、これは先ほどの時間もない、あれもない、重点的に審査をしているというのは全体のときにプレゼンがあったと思うんですけれども、これは現実的に時間的にも無理だと思うので、ここは多分訂正していただくことになるのかなというのが1点ございます。
 審査委員会についてでございますけれども、先ほど基金の方からも御説明がありましたけれども、審査委員会についての独立性の根拠というのが昭和二十何年の厚労省の解説の中であるということはありますが、法令上に明確にはされていないということがまず1点あろうかと思います。
 この審査委員会による審査が私ども保険者もすべてコンピュータでやることができるとはとても思っておりません。そういう意味で一次的なスクリーニングをもっときちっとやるべきではないかということを考えているわけでございます。
 審査につきましては、いわゆるレセプトの書面審査。ですから、面白い言葉で「レセプトを読み解く」とかという言葉がこの世界にはありますけれども、要は1枚のレセプトを読み解くわけでございますので、先ほどのある程度必要な情報は記載していただくということはございますが、カルテとかを見ているわけではございませんものですから、ある程度のグレーゾーンの割り切りはあると思うんですけれども、実際の医療内容に踏み込んだまでの内容審査の権限もないし、そこまではできていないと考えております。
 基金の方で前回いただいています報告書の中でも、原審査の査定理由がそれぞれどういうものがあるかという中で、「医学的に不適当」というのは大体3割、それ以外の7割は「過剰とか過量」、「適用外」とか「算定ルール」、そういうところがあるということもまた後々の議論で踏まえていただければと思います。以上です。

○森田座長 ありがとうございました。ただいまの高田委員の発言も含めまして、ほかにいかがでございましょうか。横倉委員、どうぞ。

○横倉委員 審査の委員会で合議かどうかということですが、これはいつも私どもの診療側からも審査の責任を追及することがあるんです。この査定はだれがやったのかという意見がときどき審査委員に突きつけられてまいります
 特定のある審査委員がやったということはなかなかできないという点があって、あくまでもこれは合議で決めたんだというような説明をして納得をさせるという方法をとっているのも現状にあるということも言及させていただきたいと思ってございます。
 合議ということの意味合いですね。これは事務局がどういうことで法律的にこういう合議という表現にされたのかということをもし御理解があれば、私も少し教えていただきたいなと思うんです。

○森田座長 事務局、どうぞ。

○吉田保険課長 今の横倉委員の御発言、その前の高田委員の御発言、2つ合わせますと、「全セレプトについて合議で」という点かと思います。2つの要素を合わせて、実はこれは保険課と医療課とまたがる話ではありますが、便宜私の方から御説明させていただきます。
 全レセプトについてというのは、この会、冒頭から御説明申し上げておりますように、今の法律構成といたしましては、保険者は審査の上支払うという形になっており、保険者は審査をしていただくことになっておりまして、その審査というものが-勿論これまでの御議論にあるように濃淡はあろうかと思いますけれども審査はそういうスクリーニングはかかっているということの中で、その審査にどのような濃淡を付けるのかという議論、あるいはどのように技術的にだれにやっていただくかという議論はあろうと思いますけれども、健康保険法あるいは国民健康保険法の考え方からすると、審査というものを通っているということを念頭に置いて、全レセプトという書き方をさせていただきました。
 ただ、今、高田委員からお話がございましたように、審査の現場において濃淡がある、あるいはこれまでの御報告からもありましたように、それなりに扱いにいろいろな工夫がされているということは我々も事務局も承知しております
 合議についてという点につきましては、これも昭和23年、この支払基金の制度ができたときからの省令でございますけれども、審査委員会に関して、具体的には社会保険診療報酬請求書審査委員会及び社会保険診療報酬請求書特別審査委員会規定という省令でございますが、その第2条において「審査委員会が決定をなす場合には審査委員の2分の1の出席がなければ審査の決定をすることができない」という規定がございまして、これをもってして私どもとしては、審査委員会がお一人おひとりの審査委員としての判断というよりも、審査委員会としての決定の中で行われているということが背景であろうということを理解の上、このように書かせていただきました。それについていろいろ御議論があることは、この検討会においてまた御意見を承りたいと思っております。

○森田座長 どうぞ。

○高田委員 今、事務局がおっしゃられたのは重々わかりまして、法律的な建前というのは別に決まっていることという枠組みはわかっているつもりです。ですから、要は言葉というのは独り歩きしてしまいますので、ここだけ今の表現だけを見て一般の方がどう思われるか。それならば注釈を入れるべきだと思うんです。
 ですから、私も別にいちいちかみつきたくはないんですが、やはりこの言葉だけ書いてあると、これを見るとぱっと知らない人が見るとすべて合議でやっている。合議と言ったら一般的なイメージはわいわいがやがややっている、1件1件これを進めている、査定するときにやっていると思われるので、そこはもう少し注釈なりを加えていただかないと、関係者はこの文字面だけでは違うのではないかというのはわかりますけれども、一般に正しく理解されない恐れがあるので、あえて申し上げました。

○森田座長 ありがとうございます。少しよけいなことかもしれませんけれども、制度とか法律を研究している者から言いますと、これは要するに審査委員会が審査委員会の名において決定についての責任を負うという趣旨であって、実態として個々の審査委員の方がやっていらっしゃるかどうかは関係ないとは言いませんけれども、別の問題である。その方がやったとしても、審査委員会として結果について責任を負うという趣旨だと思いますし、確かに御存じない方にはその辺少し丁寧な説明をする必要があろうかと思いますけれども、制度上はそういうことでそれほど不思議ではないような気がしますけれども、これは岩田委員、いかがでしょうか。

○岩田委員 私が付け加えることは特になくて、今、委員長が言われたとおりだと思いますし、法律上例えばこれは言い方が難しくて、合議で決定しているということなので、決定は絶対にしているはずなんです。これは合議で決定していないという話になったらそもそも法律の要件を満たさないので、その意味では説明は間違っていないと思いますけれども、今言われたようにもう少し一般に出すときには何か注釈があってもいいかなということだと思います。

○森田座長 ありがとうございました。ほかにいかがでございましょうか。審査委員会、またその審査委員会の構成についても、これはかなり関連することだと思います。田中委員、どうぞ。

○田中委員 横倉先生、審査委員をやっていてこういったことがないかということ、要するに合議についての関連なんですが、私はかつて審査委員会の実態をお聞きして、こういったことで対応しているという話を聞いたことがあるのは、審査委員の先生の中には特異な先生がいらっしゃって、極めて審査内容が常識を欠いているわけではないでしょうけれども、異常な審査をやられた事例があって、それを合議にかけることによって、いわゆる一定の国が示されたようなルールに基づいた、要するに世間が納得するというのかな、そういう決定に結びついたという話も聞きましたけれども、そういった意味での合議の有効性というのはあるような気がするんですけれども、そこら辺りで実態はどうですか。

○横倉委員 実際、一応審査委員の中にも内科の審査委員、内科の審査委員の中でも特に循環器の専門の審査委員のグループとか、消化器のグループ、また血液疾患のグループ等々に幾つか小さく区分けをいたします。それと外科の審査委員、眼科、耳鼻科等々診療科ごとの複数の審査委員がおられるわけです
 今、田中委員がおっしゃったような、少し毛色の変わったといいますか、我々の一般通念と少し違うような審査基準をお持ちの方がたまにおられることは事実なんです。そうした場合に、それを何とかある一定の枠の中に収めるために、やはり複数で審査をするということが当然起こり得るわけであります。
 確かに医療費は非常に複雑化をしてまいりました。と申しますのは、1つのレセプトの中に複数の専門の審査委員が審査をしなければいけないようなケースが大分増えてきているというのも事実であります。ですから、いわゆる狭心症で入院をしていて、先ほど佐藤課長からお話がありましたようなステント留置をする、その同一のレセプトの中に消化管出血が併発して、内視鏡的な止血術を行わなければならないというような場合、そういう場合には複数の審査委員がレセプトのチェックをしていかなければいけないということで、かなり審査の現場では複雑なレセプトについては、複数の審査委員がチェックをしているというような体制で今は取組んでいるという状況であろうと思います。
 その中で特異な審査例についてはチェックをしながら、できるだけ一定の方向性に導いていくということとしているものでございます。

○森田座長 ありがとうございました。遠藤委員、どうぞ。

○遠藤委員 私の歯科の方は単科ですので、一応全部の審査委員が全部のレセプトを見るわけですけれども、審査上は当然算定ルールがございます。これは共通の算定ルール。あとグレーゾーンに関してどう判断するかというのは、審査会の中で審査委員全員で日ごろ協議していますので、大体の内規といいますか、このようにしたいというような判断がございます。当然、レセプト上で問題のないレセプトはそれぞれ各審査委員がそのまま見ますので、それはそれでいいと思います。
 あと、明らかにだめなもの、査定のものは査定する、そのほかはいいんですけれども、グレーゾーンの中でもやはり各審査委員でちょっと意見がどうかなというものは、歯科の場合ですとそう大きな審査会ではございませんので、お互いその場で全員で協議して決めるという形を取っています。
 あともう一つは、再審査で当然挙がってくるわけです。そうすると、どなたが審査したか一応わかるので、どうも状況が共通認識と違う場合もあるわけです。そうした場合には、お互いにどうしようかともう一度協議して、合意するというようなことをとっております。
そういった中で、全体ですべてのレセプトを合議の上というか、明らかに通るものは通るし、だめなものはだめで、グレーゾーンは協議しながらというのを通して合議という形をとっているのではないかなと我々は理解しております。

○森田座長 ありがとうございました。ほかに。山本委員、どうぞ。

○山本委員 この審査委員会と審査委員の構成の件なんですけれども、多少ひがみっぽくなりますのでそこは御容赦願いたいんですが、そもそもの審査体制について公平性を保ってとか、差が出るよという議論があった中で、そういう意味でいきますと先ほど全レセプトを見ている方は合議制かという問題からすると、この資料にありますように、少なくとも支払基金については先ほど補足的に調剤報酬専門役がいるんだというお話がありましたけれども、恐らく審査には関わっていないのではないかと認識しているんですが、その辺はいかがでしょうか

○足利委員 調剤レセプト自体の審査は調剤専門役の方にお願いをしているということです

○山本委員 それは一次審査というんですか。

○足利委員 一次審査です。

○山本委員 1人の方がやっていらっしゃるんですか。2人の方がやっていらっしゃるんですか。

○足利委員 支部によって複数配置をしているところもございます。

○山本委員 そうであればよろしいと思うんですが、少なくとも審査という場所に出ているとは認識しておりませんので、そういった意味からしますと、支払基金と国保連合会などでは、全レセプトを合議で決めるというときに、先ほど高田委員から全部見ているのかという言葉の問題がありましたけれども、少なくとも合議の中に薬剤師はいないという状態で審査が進んでいる
併せて言えば、この論点の中に同業のプロが中を見ることで透明性が担保できるのかという指摘がありますけれども、そもそもプロがいないところで決まっていればなおさらのことではないかという気がしているんですけれども、その辺りが1点。
国保の立場で申し上げれば、たしか2万8,000人ぐらい1人当たり見ていると思うんですが、医科と比べるとやはり半分ぐらいの量、倍以上の量を見ているので、しかも国保の方についてはここに医師、歯科医師、薬剤師と書いてありながら、審査委員を置いていない地域がある
その中で今の議論は医科歯科については十分な体制を取っておられるので、支払基金なりあるいは連合会なりの論点というのは正しいのかもしれませんけれども、いずれこの議論の中で、私は第三者でどういう感じがいいのか今後の議論だと思うんですが、少なくとも専門家でなくては大丈夫かという議論にもかかわらず、専門家がいない状態で事が決まっていることを放置されるのはいささか薬剤としては納得できない気がしますのでそうした意味でいえば、この議論を進める中で、委員会構成に法の問題があろうかと思いますが、きちんと審査の中に関与できるような体制を是非組んでいただきたいのをお願いしたいと思います
 それができませんと、ここで幾ら審査の実施体制について議論しましても、調剤はたまたま分業が進んでいる関係で処方箋の発行が進んでおりますから、結果としてレセプトは増えている。多分多いところは9人ぐらい、少ないところは1人という人数の問題はそれぞれありましょうけれども、合議をするにしましても、合議をする相手は医師の方などは既にやっておりますので、合議ができておりますので、少なくとも同じような合議はしておりますけれども、そもそもする人がいないという状況が放置されるのはこの議論になじまないと思いますので、是非その辺りも含めて今後どうするかということも議論いただきたいと思います。

○森田座長 今の点で何かありますか。

○足利委員 支払基金は調剤レセプトについての体制ということでございますが、申し上げしましたように、非常勤で調剤専門役という形で薬剤師の方に全支部基本的にはお一人というところが多いのでございますけれども、(筆者注:さきほどは、「支部によっては複数」という解答でしたが・・・)配置をいたしておりまして、調剤レセプト自体の審査につきまして見ていただいているわけでございますが、おっしゃいますように審査委員会としての決定ということについては、調剤レセプトについては、審査委員会での審査対象から外しておりますので、基本的に医科歯科のレセプトだけが今の審査委員会という組織の中で決定をしているということになっております。
 したがいまして、今、山本委員から御指摘がありましたように、今後こういう調剤レセプトの審査というものをどう考えていくかということにつきましては、私ども今後の検討課題ということにさせていただきたいと思います。
 調剤レセプトと医科歯科レセプトとの突き合わせについて、23年度から電子レセプトについてはそういう突合ということも予定をいたしておりますので、そういうものとの関連も今後考えていかなければいけないのかなと思いますが、現状ではそういう仕組みであるということを御理解いただきたいと思います。

○森田座長 ありがとうございました。田中委員、どうぞ。

○田中委員 もう一点だけ。審査委員会についてです。私、医療保険者の団体なんですが、この会議の検討そのものの基本的なスタンスとして1つ申し上げたいんですが、我々は医療保険の世界において、基本的に医者と保険者は対立軸にあるのではないということです。
国民皆保険体制を維持していくためには、両者の協同があってこそこのシステムが生かされるわけですので、そういった基本的な視点で議論していきたいと思っております。
 そういった意味でも、この審査委員会で最終的でそういった医科の審査体制があるということは必要なことだとは医療保険者としてもその必要性は感じるわけであります。
 この整理の中で抑制効果という言葉があるわけでございますけれども、私はこの抑制効果というものは、いろんな審査だけではなくて、安保体制も1つの抑制効果だとかということがありますけれども、要する抑制効果というものを定量分析に求めるということの困難さはひとつ承知しておかなければいけないのではないかと思っております。
 どの程度定量的な分析で抑制効果を図ることができるかということは学者先生はみんないらっしゃいますので、そこはお知恵を拝借しなければいけないと思いますけれども、やはり私は一定の社会的な認知度の高い審査機関で選ばれたといいますか、要するに一定の見識のある医療人がチェックするといったこと自体が関係者の心理面に大きな影響があるのではないかと。やるのだったら定性的な分析も併せてやった方がいいのかもしれないなと思います。以上です。

○森田座長 ありがとうございました。ほかにございますか。村岡委員、どうぞ。

○村岡委員 質問を含めてお伺いをしたいのですが、この議論というのがそれぞれ支払基金と国保の組織の違いと併せてコストの違いだとか、そういったところが出発点になっていると思うんですけれども、審査委員会の体制を見た場合に、国保の方は3,500人ぐらいということで資料を見せていただきましたが、基金の方が4,500人ということで、それぞれ都道府県を単位として47の地域の中で成り立っているところですから、ここで1,000人ほどの差が出てくるというのは非常に大きい差ではないかと思います。
 そういう意味で、国保連さんの方は、9億3,000万ぐらいのレセプトのチェックをされているということで、私も市町村国保ですから、当然後期高齢者など高額のレセプトが非常に多いという実態がありますので、相当手間をかけているのではないかと思うんですけれども、そういった辺りのチェックについて、基金さんと国保さんの方でそれぞれが効率的に行われているのかどうかということをきちっと検証するということが非常に大事ではないかなと思います。
 委員構成については三者構成ということになっているんですけれども、前のお話の中でもあったんですが、委員の任命形態の違いといいますか、国保の方は知事の、都道府県の首長の委嘱ということになっていると思いますけれども、基金の方はそれぞれの理事長さんの委嘱だったと思うんですが、そういった違いによって基金さんの方はコストが高くなるという御説明もいただいたと思うんですけれども、その辺りのところが現実的にどうなのかというところの比較というのもきちっとしておくべきではないかなと思いますので、発言させていただきました。

○森田座長 ありがとうございました。高田委員、どうぞ。

○高田委員 済みません。先ほどの田中委員の意見に関連してなんですけれども、請求書と同様のプロフェショナルの医師、歯科医師等で審査をやっているから不適正な請求を抑制する効果があるということについて、定性的な部分も見るべきだという御意見は重々わかるんですけれども、例えば韓国のHIRAなどでは、医療機関が誤った内容で請求しないように予防のために医療機関に情報提供をいろいろされているわけです。そういった意
味で、先ほど最初のときに話もありました、そういう情報公開が行われてない中で、果た
してそれが定性的なとか、定量的な部分が本当にあるのかどうかというところは疑問があ
るなと。
 紛争処理にも関連してくるんですけれども、今の仕組みで審査結果について紛争が少ないということは、個々の保険者とか医療機関に対してそういう情報を与えられていないわけですから、それぞれの審査支払機関委員のみ情報を持っていますので、そもそも紛争になっていないというところもあると思いますので、そういった意味で不適正な請求を抑制する効果があるということについて本当にエビデンスがあるのかどうかというのはもう少し掘り下げて議論をしていただきたいなと思います。

○森田座長 横倉委員、どうぞ。

○横倉委員 その不適正な請求の是正を審査会がどう関与するか。レセプトが上がってきて、本当に算定ルールの根本が間違っているようなものがときどきあるわけです。ルール上の問題。それについてはかなり事務サイドでもチェックをしていただいて、該当医療機関に対してレセプトを返す、返戻をということでやっておりますが、そのときに審査委員の意見として、このレセプト請求についてはこういう点でおかしいんだと、だからこのレセプトを返すからそこを訂正していただきたいということでの指導的な返戻をいたします。
 レセプトを返すということは、その請求した月に支払いが行われないという医療機関にとってはある程度ペナルティー的なものがどうしてもあるわけでありますが、そういうことで是正を図っていくという効果はかなりあるのではないかなという思いがございますし、また審査委員も福岡の場合ですと、各地域医師会に必ず審査委員が1人はいるのでありますけれども、その審査委員からも余り著しい請求のミスがある会員に対しては、ある程度の指導をしていくというようなことも行っております。そういうことでかなり抑制的な効果は出ているのではないかという認識は持っております。

○森田座長 足利委員、どうぞ。

○足利委員 支払基金からも補足をさせていただきますけれども、そういう不適正な請求の多い医療機関につきましては、審査委員会の方で当該医療機関を文書で指導する、それでもなかなか直らないような場合には、事務方が訪問するか、審査委員の先生と事務方とも一緒に訪問する、あるいは審査委員会の方に来ていただくというようなことを指導いたしまして、そういった訪問懇談ですとか、面接懇談とか、そういった手法によりまして不適正な請求を改めていただくという努力をしておるということを付け加えさせていただきます。

○森田座長 どうぞ。

○飯山委員 国保連合会の方も同様に、査定結果が出れば減点通知というものを個々の患者さんごとにこれは認められなかったということで出しておりますから、当然医療機関の方としてはそういう請求についてはだめだったということがわかりますので、それは1つの是正の根拠になるかなと思います。
 当然のことながら、懇談とまではいかなくても、いろいろ請求上に問題があれば個々にお話をしていますので、これも1つの抑制効果になると思います。勿論、注意の文書を発送していることもありますけれども、これについてもこれから情報公開というお話もございましたので、できるだけ具体的に細かく記載して、医療機関が理解しやすいようにしていかなければいけないかなというようなことは課題だと思っています。

○森田座長 ありがとうございました。

○遠藤委員 先ほどの紛争の多いか少ないかという点、また抑制にかかるという点、いろいろあると思うんですけれども、紛争そのものは審査会は被保険者というか、患者さんとの紛争を扱うところではないと思っているんです。審査会は医療機関と保険者、請求する医療機関、または支払う保険者、その中でのレセプトのやり取りの中、多分紛争というのはそういうことだと思うんですけれども、それに関してですと、先ほどからお話があるように、各保険者には当然請求内容で行っているわけですし、医療機関には返戻、査定等で問題があれば行っているということで、問題の内容が公開されてない、当事者間ではないと思っております。
 紛争が少ないのは、医療機関の方も余り審査会に文句を言いたくないというような個人的な事情もあるかと思いますけれども、内容が公開されないわけではなくて、個々のレセプト上でそれぞれのやり取りがあるのでそれはあると思うんです。あともう一つは、審査会の中で先ほど言ったように算定ルール上明らかなものは当然皆ルールブックに載っているわけですけれども、グレーゾーンになりますと、確かに医療機関も保険者も分かりづらい点がある場合には、審査上問題があった点とか、医療機関からの誤りの多いような点については、大きなところは通報等にも出てくるわけですけれども、そうではない部分についてもとりまとめて年に1回程度は都道府県単位でやっていますので、都道府県の歯科医師会等に通知、協議して各医療機関に伝達してもらうというような形での審査上の問題は取り扱っているというところでございます。

○森田座長 ありがとうございました。山本委員、どうぞ。

○山本委員 薬剤の方もそうですけれども、高田委員がおっしゃった紛争というのは提訴関係に入るかということであればまた別なんですが、少なくとも再審査請求自身はもう既にそこで紛争という認識をしておりますので、更にそれを再審した後、もうひと戻り、まだ再審に上がってきますので、そうした意味では私も審査に行っておりますけれども、会期中2日くらいはそうした再審査に取られていますので、恐らくお考えのようなことは起きていないでしょうし、十分に調剤レセにしましても、かなり詳細に書きませんと理由がわかりませんので、多分十分なことができているのではないと理解しております。

○森田座長 では、高田委員。

○高田委員 済みません。私の言葉足らずでございまして、私が申し上げたかったのは2点ありまして、1点は個々のレセプトの問題です。私どもが再審査で出したりしても原審どおり返ってくる。それについての中身の説明が足りない。これはずっと従来から。それは先ほどいろいろお話があったことでわかるんですけれども、もう一つの紛争というのは、最初に横倉委員様がゴルフに例えて、グレーのところの話、その基準が医療機関にも保険者にも公開されていないから、そこがもっと公開されれば入り口のところでもっとそういう事務というか、そういう審査の部分ももっと効率化できるのではないかということを申し上げたかっただけでございます。

○森田座長 ありがとうございました。どうぞ。では、簡潔にお願いします。

○遠藤委員 グレーゾーンの部分の考え方なんですけれども、要はグレーゾーンになっているということは、一律に決められないからグレーゾーンになっているケースが結構あると思うんです。要は個々のレセプトで見ないと良いか悪いかわからない。ですから、判断がレセプト毎に分かれるようなケースが結構あると思うんです。
 ですから、ルールとしてこうだと言ってしまうと、全部のレセプトに適用されてしまうわけですけれども、それが好ましくない場合があるということも含まれているということだけ御理解いただきたいと思います。

○森田座長 ありがとうございました。この審査委員会と審査委員会の構成について、いろいろな論点について御発言があったと思います。
 私、座長を離れて個人的に感想といいますか、むしろ御質問させていただきたいんですけれども、実際問題として、なかなか全レセプトが難しいとか、合議というのもある意味で言いますと制度的なフィクションであるということであるとか、実際には専門の委員の方が入っていないところもあるというようなお話もございまして、現実はなかなか難しいと思った次第です。
行政の制度とか、法制面の研究をしている者からいいますと、この三者構成の構造といいますのは、利害が対立する関係者がどうやって1つの結論を得るかという、これは岩田先生に後でコメントしていただきたいと思いますけれども、いわゆる対審構造の仕組みを採用しているものだと思いますし、例えば賃金に関して雇用者側と労働者が調停する労働委員会であるとか、医療関係を見ますと、まさに中医協の支払い側と診療側は利害が対立するものですから、そこで合意を得るための仕組みである。
あそこはルールを決めるところですけれども、こちらの方はルールが適用されているかどうかということを確認する仕組みとして三者構成の仕組みができていると思います。
 先ほどから紛争がどれぐらいあるかということもございましたけれども、基本的に支払う側はなるべく少なく支払いたいし、診療側はなるべくたくさんもらいたい。これはそう言い切ってしまうといけないのかもしれませんけれども、そのように理解しておりますが、そういう構造の中できちんとルールに従って支払われているかを審査するのがその機関だとしますと、基本的にルールは全国一律ですし、それがどのように適用されるのか。
勿論、グレーゾーンの話がありますけれども、そうした関係でこの仕組みというのを見ていった場合に、ここで議論するというのはその仕組みが本当にそういう制度の趣旨どおりに機能しているのかどうか
レセプトの数が多くなりますし、非常に専門分化してきている。しかも金額も大きいこともありますし、専門家の調達も非常に難しい。それを全国で47都道府県で異なった形でそれが運用されているのではないかとか、実際に専門の方が全部きちんとチェックすることが難しいのではないか。そして、その方たちが合議でもって結論を出すということが難しいのではないか。
そういう問題定義と理解したんですけれども、そもそもそういう私の理解がどうなのかということで岩田先生のコメントをいただきたいと思いますし、その後で、その理解について、御議論、異論、反論でも結構ですし、コメントをいただければと思います。
 それが明らかになりますと、その後、都道府県単位の問題、これはまた後で審議するということになっておりますけれども、それとIT化の問題というのもそこからつながってくるのではないかと思っております。
 よけいなことを申し上げましたけれども、岩田委員、コメントをお願いできれば。

○岩田委員 座長が言われたとおりだと思いますので、そのまま進めていただければと思います。済みません。

○森田座長 座長の立場で余り特定の意見を言うのはよくないと思いましたから、サポートをお願いしたいと思います。横倉委員、どうぞ。

○横倉委員 三者構成の意義がいかがかということなんですが、多分多くの県では、学術代表については大学病院を中心とした診療担当者から、保険者側の代表審査委員については、いわゆる社会保険病院や済生会等の公的医療機関を代表するもの、診療側委員には、医師会に推薦をお願いしているというような状況からの三者構成でつくられていると思います。
 しかしながら、その三者とも医療に携わる人間に変わりないわけです。今お話がありましたように、対立軸なのかと言われると、多分審査をする上でよりよい医療提供をするために、そしてまたそれが保険ルールに則って請求が行われていたという観点では、余り対立軸はないだろうと思いをしておるところであります。
 ただ、その中に、以前ですと先ほどの冠動脈のステントの本数等々のところで、ある程度実際は1本でしたかったけれども、3本いったんだという場合に、それを認めるか。実際にはそれはルール上は1本しか決められていないので1本しかだめという立場をとるかというようなことでの違いがときどきある程度であろうかと思います。
 三者構成ではありますけれども、過剰な請求に対してはみんな厳しく対応しているという状況であろうと思っております。余り大きな対立軸ではあり得ないのではないかという思いがしますので。

○森田座長 高田委員、どうぞ。

○高田委員 審査委員会の構成につきましてお話があった中で、三者構成のみで中立公平な審査が担保できているというお話がずっとあるわけでございますけれども、今、横倉委員の方からどういう先生方が出られているというのは了解いたしました。
 ただ、実態といたしまして、三者構成ということで診療担当者の方は勿論、医師会、歯科医師会から出るのはあるかと思いますけれども、保険者推薦というは、結局保険者の方もこの先生が本当に審査に向いているのかどうかという情報はどこも正直持ち合わせておりません。それは健保だけではなくて、ほかの保険者もそうだと思います。
 今回、健保連の方で、健保連から出している審査委員について全国的に調べました。47支部基金がございますが、その中で41支部は、要は支払基金さんの方がこの先生でというのを持ってこられて、それを各健保連の連合会が事務代行のような形で名前は健保連で承諾書をもらっていますけれども、要はノウハウというか、実際に本当にその先生が正しいのかというのはないわけです
 残りの6支部が145名審査委員を出していますけれども、実際健保連の方で何とか汗をかいて見つけてきた先生というのは17名。ですから、11%ぐらいということでございます。
それが1点あります。
 学識経験者、公益の委員のところでございますが、これは支払基金が前の特殊法人だったときは、社会保険事務局などがそれなりに委員の候補を見ながらいろいろチェックもされていたということを私も聞いていますけれども、今は各県の支払基金支部に学識経験者審査委員会、選考委員会で実質的に決定されるんですけれども、そこの座長は基金のたしか幹事長。それ以外の構成は委員長が医師で、副委員長が医師と歯科医師等々で、全部医師、歯科医師でやられる
その場合に学識経験者ということになると、本当に中立というかそういう立場の中に保険者が全然関与するあれがないといったことになると、実質的に本当にこれで今の実態として、建前と実態が本当にイコールなのかということを私どもの保険者としては非常に不満というか疑問を持っているのは確かでございますし、そもそも基金の場合でいきますと、審査委員は医師と歯科医師しかできない、これは法的ではないと思いますけれども、その辺も踏まえて、要はきつい言い方になりますけれども、診療担当者はなるべく医療費は多く支払っていただきたいというバイアスが働くのはあると思いますので、それが厳しく見ているということになると、そこを厳しくやっているというところをもう少し同じ中に入って見させていただくようなことがないと、本当にこれが担保されているかどうかというのはわからない
 これは厚労省内の事業仕分けの中で原審査の中の裁判所の裁判の第一審だという御説明があったんですけれども、裁判の方も御存じのとおり、いろいろ専門家だけではなくて、国民の声ということで裁判員制度のようなものも入ってきていますから、必ず医師、歯科医師でないとだめなんだと、審査委員会は100%医学的判断が全部。それであるならばまだ理解はできますけれども、そうではないルールとか過剰とか、そういう部分もあるわけですから、そういった意味でいきますと、今の構成で本当に中立公正が担保されているかというと疑問というか、正直そう思っていない保険者としては多いと思います。

○森田座長 ありがとうございました。高橋委員、どうぞ。

○高橋委員 これはあくまでも建前論なのでしょうけれども、今の三者構成と先ほどの全レセの合議による審査が制度の建前としてつながっていて、保険者側と診療側と学識、この三者で委員を構成して、その三者から選ばれた合議体で審査をするから公正なんだと。ロジックはそういうことになると思います。
 ただ、現実はどうかというと、確かに委員のそれぞれ1人ひとりは保険者推薦、診療者側、公益側というふうに出てきますが、審査の現場は、例えば支払基金でも審査の在り方の検討会などでずいぶん話は聞いていますけれども、現実には何側かどうかは別にして、ほとんど1人の人が担当していて、ほとんど最終決定はそこで行っているわけで、最後は形式的には審査委員会に上がりますけれども、実際には一種の独任官的になっていて、ほとんどそこで決定審査をされているわけです。
別にそうした現実をおかしいと言うつもりはありませんけれども、そうすると、最後の出口までほとんど1人だったら、現実はここに書いてある公正な審査を担保する仕組みというのは根っこから実態はないわけです。そういった意味ではむしろ本当に新しいものを議論するなら、そんなにこだわるつもりはないんですけれども、現実にもし新しいものを本当につくるのであれば、三者構成でちゃんと審査委員会で全部の案件を最終決定するから、三者の立場から見てフェアですねというようなロジックだけで処理をするのではなくて、独任官ならば独任官であるという現実を認めて、その代わりその人間はきちんとフェアな立場で審査をしますと、外からチェックをかけられる仕組みにしますという方に持っていった方がはるかに現実に即した合理的なやり方だとは考えます。

○森田座長 ありがとうございました。また私がよけいなことを申し上げて恐縮ですが、三者構成の場合には、先ほど申し上げましたようにこれは基本的に人間の知恵が生み出した制度でありまして、利害が対立する場合に両者がきちっと公開の場で話し合う、そして合意に達すればいいし、達しない場合には中立的な形での学識経験者が裁定をするという構造で、まさに中医協などはこうなっていますし、これはどうか知りませんけれども、多くの場合には両者の側の数のバランスもかなり配慮されている制度だと思います。
 もう一つは、それに関連してお医者さんのプロフェッション(専門性)ということです。前回ピアレビューというお話も出ましたけれども、これは専門的なことは専門家の方でなければできないということですけれども、先ほどお話がございましたように、あくまでも保険者が推薦するという形になっておりますように、専門家ではありますが、代表しております利害の立場は違う、それがチェックし合うというのが本来のピアレビューの在り方だと私は理解しておりまして、そこがある意味で言いますと同じ立場ということ、立場の違いを明確にした形で公開の場で御議論されないというところから先ほどもありしましたようないろいろな疑惑といいましょうか、そういう疑問が出ているのではないかなという気がしておりまして、これはこの制度を考えるときには、そうした制度の原点といいますか、どうも制度をつくられたときの設計の意図と大分現実の運用の実態との間で乖離が生じているような気がしております。そこで現実に併せて制度を変えるとしますと、制度そのものの合理的な意味合いというのをきちんと確定しなければなりませんし、そうではないとしますと、制度に合わせて実態の方を改革する必要もあるのではないかなという気もいたしております。
 今日の場合には、制度の運用の在り方もさることながら、現実問題としてこの全レセプトを合議でということ自体が実際には不可能だとしますと、それに代わる仕組みというものを考えていかなければいけない。それを運用の段階で合理的と言えるかどうかしりませんけれども、きちっとした形で外に対して説明できるような理屈がないとここの検討会もそうですけれども、外に対して発信といいますか、こうしたという意見を述べられないのではないかなという気もいたしております。
 よけいなことを申し上げましたが、思ったより時間が経っているので、整理をさせていただいたわけです。関連して申し上げますと、その後の都道府県の差もございますし、実質的な審査を効率的に進めるという意味で、IT化に伴う審査業務の見直しについてということで、これは一応進められているということでそういう仕組みというものは考えられているようですけれども、実質的にはいわゆる情報を集めて審査をする前の段階までのIT化が進んでいるわけでして、ここで議論されておりますのは外国はそうだと思いますし、ここで多分議論すべきことは、審査そのもののIT化ということです
そうしませんと、専門の方がいないとか、実質的に時間がかかって全部できないとか、そういうことに対しまして解決策になり得るような技術、これをどう考えるかということだと思います。
もう時間が残り少なく、あと15分ぐらいでしょうか、こちらの方についての御発言もいただければと思います。いかがでございましょうか。どうぞ。

○渡辺委員 今日もそうなんだけれども、次回、更にその次もこの問題をやるというのですが、そもそもこの検討会というのは、事業仕分けで支払基金と連合会の統合ということを言い出され、それに対して検討するというのが御承知のとおりであるので、今日の資料を伺っていると、例えば基金と連合会の審査体制をとっても、もう少し違いがわかるような格好を私たち言わば素人に、あるいは共通部分があるのか、はっきり言えば、大変お忙しいところ失礼ですが、連携をとったような資料みたいなものが出ればもっと望ましいかなと思いますので、次回以降、それをできればお願いしたいと思います。

○森田座長 あとどなたか。では、高橋委員、どうぞ。

○高橋委員 確かに渡辺委員の今のお話のとおりと思います。多分ここの議論はほとんど支払基金の話に終始していると思いますので、国保連はよくわからないので、その辺をよくお願いしたいと思います。
 都道府県別の審査の関係で。前にも申し上げましたが、今の支払いは、国保連そのものはもともとそうですけれども、支払基金も結局その中においては各都道府県の審査委員会が審査に関する最終決定権を持っています。それで支払側が審査内容についてこれはどうかといったとして、都道府県の審査委員会に対して再審査の請求を出して、答えとしてはイエスかノーと来ますけれども、同じ都道府県のレベルをやっています。ですから、不服審査をしているだけで、上級がないものですから、そうすると、同じ都道府県段階の審査のところでいつもキャッチボールをしていて進展がないのです。
 そういう意味では一種の上級の処理機関、とすると例えば支払基金のシステムの中であれば、支払基金の本部にもう一回裁定がちゃんとできるような処理機構を設けてほしいなと。多分国保の場合も中央レベルという話ができるかもしれませんが、そういうものがないと、いつまでも各都道府県の段階で堂々巡りをしているだけという感じもいたします。

○森田座長 それは都道府県の中で統合を進めるべきという。

○高橋委員 そうではなくて、上級ですから、各都道府県で差異もありますし、中央レベルだとか、支払基金であれば、支払基金の本部に更に何か委員会を設けて、そこに再々審査請求に持っていけるようなシステムをできたらありがたいということであります。

○森田座長 どうぞ。

○足利委員 冒頭の私の方からの資料でも示しましたように、今の仕組みといいますか、制度的には各都道府県単位で審査委員会をこしらえて、そこで最終の審査決定をするという制度的な仕切りになっておりますので、そういう高橋委員の御指摘のような方向ということであれば、制度的な対応というのも検討いただかなければいけないかなとは思っております。
 私どもとして、これまでそういった支部間の取扱いの違いについての今の枠組みの中で取り組めることということで、本部に審査に関する支部間差異、支部間の取扱いの違いでございますが、その支部間差異の解消のための検討委員会というのをこしらえまして、支部でそういう扱いの違いのものをまずはブロック単位での審査委員会の委員で集まっていただいて、検討いただく。それを更には本部に上げていただいて、年に原則2回といったペースでありますけれども、やってきておる。
そういう取組みはしてきておるわけでありますけれども、先般御紹介しました審査委員会の在り方検討会では、もう少しそういうことをやるにしてもスピード感を持って取り組むべきではないのかという御意見もいただきまして、これを踏まえましてもう少し今の枠組みの中で決定というのは基本的にはそれぞれの支部における審査委員会が決定するにしても、それを本部で協議をしてそういった取扱いができるだけ平準化されるように本部で迅速に対応できるような専門家チーム、審査委員の方の有志によるWGですとか、そういった体制は今そういうのが基本的には年2回の仕組みしかございませんので、もう少し迅速な対応をすることで、そういった支部間の取扱いの差異をできるだけスピーディーに解消できるようにということを実は先般の審査委員会在り方検討会の報告を受けまして、近々に取り組んでいこうということを今考えているところでございます。

○森田座長 どうぞ。

○飯山委員 再審査の件について申し上げますと、これは同じ審査委員会の中でありますが、再審査に関しては再審査の部会を設けておりまして、全く最初の原審査と同じレベルで再審査をしているわけではございませんので、そこのところは違った観点でもう一度審査をしているということを御理解いただきたいと思います。
 地域差の解消等の問題につきましては、前回の私どもの説明資料の19ページ以降に記載してございますので、説明は重複しますので申しませんけれども、もう一度ごらんいただ
ければと思います。

○森田座長 どうぞ。

○横倉委員 再審査の在り方で上級審というお話がありました。大体各都道府県は支払基金も国保もでありますが、専任審査委員は支払基金の場合専任ですね。国保の方は常務処理という常勤審査委員に近いような形での審査委員がおられます。この専任及び常務処理に携わる人は、学識代表ということになってということで、かなり審査のベテランの先生が多いということで、再審査の場合は必ず専任もしくは常務処理の方との合意の中でやっているという状況もあります。
たしか支払基金の方は中央審査の方も、高額の場合は国保も社保も中央審査に上げるわけでありますけれども、その中央審査の中で一定の方向性が出た事柄については、それぞれの各支部にも通知が行って、常勤の常務処理や専任審査委員がそれを理解してそれぞれの審査委員に一定の審査レベルで方向性を付けるということが行われているということでございますので、確かに支払側が再審査請求あってまた返ってくるのはしけからぬとおっしゃるのはよくわかるのでありますが、それなりに理由があって返ってきているのだろうと思いますが、それぞれの支部で差があるというのもまた事実だろうと思うんです。
 ですが、その中には一応一定の方向性は中央の方で付けられているというような認識を私ども持っているということもお伝えをしていきたいと思います。

○森田座長 どうぞ、岩田委員

○岩田委員 ありがとうございます。自分で言いたいことがうまくまとめられるかどうかよくわからないんですが、どういうふうに申し上げればいいんでしょうか。先ほど座長から制度目的と実態がうまく一致していないとか、さまざまな制度をつくったフィクションが現実としてうまく働いていないという話があったと思うんですが、そもそも論から言うと、私も法律の分野にいるので、法律というのはルールがあってそれを解釈するということなのですが、私のイメージから言うと、ルールがあれば、しかも専門家がそれに関与すれば意見が違うのは当然だという感じがそもそもとしてあります。
 だから、別の法律家に意見を聞けば異なる意見が返ってくるというのは普通のことだという感じがあるんです。だから、それでいいかという話ではなくて、それをいかに外から見たときに公平性を担保するというか、統一性を担保するかという制度的枠組みが必要だという話があったんだと思うんですが、現状が先ほど高橋委員が言われたように、例えば支払基金にせよ国保にせよ、組織の内部では別の人たちが担当しているけれども、外から見ると結局同じところで同じレベルでやっているのではないかという透明性というか、うまく説明責任が十分果たされていないのではないかというのがきっと問題ではないかと思うんです。
 裁判所との違いを見ると、個々の県にも地方裁判所があって、その上に高裁があって、最高裁があるみたいな手続になっているので、これもフィクションですけれども、何か争いがあれば最終的には争うと思えば最高裁で統一的な意見が出るというのと比べると、今の支払基金にしても、国保にしても、そういう制度的な枠組みにはきっとなっていないので、どこか争いがあったら統一的に最終的に意見を言うという形にはなっていないので、その意味では説明責任の部分で少し劣るところがあるようには思います
 ただ、裁判所の三審制みたいなものも結局はフィクションでしかすぎないので、すべてが最高裁まで争えるかというと、争えないですし、結局最高裁で全部の事件を扱おうと思ったら扱えないですから、そうするとやはり限定せざるを得ないので、一部については勿論統一的なルールはできますけれども、必ずしもどこまで資源を投入すればいいかというとなかなか難しい問題で、結局はフィクションにならざるを得ないと思うんです
そうすると、やり方としては先ほど高田委員とかがずっと言われていたことだと思いますけれども、透明性とか説明責任とか、審査結果を公表するとか、実際に今支払基金がやられている中でもすごく努力されている部分があると思うので、そのお医者さんたちが審査委員に関わってボランティア的にやっていることが外に十分出てこないということは事実だと思うんです。
私も支払基金の検討会に出て初めてわかったことというのもいっぱいあるので、その部分については大いに努力していただくことが重要だと思いますので、そういうフィクションならばフィクションでしようがないので、現実の部分で何とか説明をうまくとか、もしくは反論、可能性みたいなものを担保するようなことを考えていかれる方向しかないのかなというのが今私が思っている直感的なことです。まとまらなくて申し訳ありません。

○森田座長 ありがとうございました。これについて高橋委員、何かございますか。よろしいですか。では、手が挙がっていますので、山本委員、どうぞ。

○山本委員 この議論がそうなるのだろうと思うんですが、先生のお話を伺って、確かにそうだなと納得しているんですけれども、自分でフィクションにもかかわらずフィクションでない審査会へ行っている立場になると、とても悲しい気がするんですけれども、一体何をしているんだろうな。
ただ、今おっしゃったように、さまざまな査定率の差があるとか、問題点があり、あるいは透明性がないというのは、片方では扱っている情報が極めて公表しにくい情報であるということも当初言われていますし、そもそも三者構成の中で担保されるのかということで言えば、最低3人はいないと三者構成ができないということになりますので、そのことも含めてなるほど難しいとは思っていますけれども、少なくとも審査会に行くときに教えられることは、例えば薬から見ることは同じだろう、ただそのときにあなたは保険者を代表している、だからそういう目で見ろ、あなたは診療側だからそういう目で見ろ、あなたは公益だとなると、では薬剤師はどうするかというと、診療側にいる者は何とか通したいと思う、保険者にいる方は何とかお金を安く終わらないかなというのが実はぶつかり合いが起きるわけで、確かに1人で完結しているという問題はありますけれども、そこはそれぞれ議論されているので、ちゃんとできているんだろうかと、余りフィクションだろうとノンフィクションだろうといささかつらいなという気がします
 もう一点、都道府県単位の審査なんですけれども、ここにあるように格差が出るのはおかしいと思う。明らかに車は右側を走れというのに左を走っていいという人はいないわけですから、それはだれが見てもわかるわけですから、では1cm外れたらいけないのかというのはなかなか難しい。そうしたことが実は差になってきているとすれば、その整理が一定要るのではないか。そのときにではそれを競争させたり、統合したらうまくいくかといったら、やはり結論は同じではないかなと思いますので、その辺りを十分に御検討いただきたいのと、仮に県単位の審査あるいは全国で統一にした場合に、前回はたしか御報告の中で地域を変えて同じレセを見てもらったら、余り大きな違いがなかったというようなことがたしか出ていましたね。
 そういうことから考えますと、基本的に変わらないのでしょうけれども、例えば薬の面で言えば、使い過ぎているという議論が出たときに、その地域に極めて病気が多いとか疾病構造によっては当然差が出てくるわけでありまして、そのことをもって薬剤費が高いぞと、だから審査会はまともに仕事をしていないというようなことが起こってしまうと、まさに必要な医療が提供されなくなってしまいますので、できることならば県単位の一定の最低レベルは当然そろえるべきだと思います。
あるいはIT化が進めば、事務的に済むような部分については、極めて簡単。先ほど足利さんがおっしゃったようにシステムでできるのでしょうけれども、疾病構造やら医療者の数とかそういったものを十分に検討しませんと、単純に都道府県で同じでなければいけないという議論はなかなか成り立ちにくいのではないかなと思いますので、その辺りも含めてこういう議論は要るのではないかと思います。

○岩田委員 私の言い方が悪くて、フィクションというのがあたかもいいかげんなことをやっているともしかすると聞こえたかもしれません。私の趣旨はそうではなくて、フィクションというのは制度的に組織をつくったから現実がすべてうまくいくということはなかなか難しいので、フィクションであってもきちんとやられているという場面は十分あり得ると思うんです。だから、それを説明するということだけですので、決してそういう趣旨はありませんので、そこだけ誤解のないように。

○森田座長 課長から手が挙がっていますので、どうぞ。

○吉田保険課長 議論に水を差すようで恐縮です。事務局から事実関係だけ1つ。今、山本委員の御発言の中にありましたように、交換した場合にどういうことが起きたかということについては、改めてこの会議の場でいろいろな関係資料を提出させていただき、ファクトファインディングをし、御議論をいただこうとは思います。事務局の認識している限りでは、前回お示した資料などでは結構幅があった。それをどう評価するかというところで御議論があると認識しております。

○山本委員 済みません。誤解をしておりましたので、そうであればまた別に議論がありますので、失礼しました。

○森田座長 ありがとうございました。だんだん時間がなくなると議論が活発になってまいりますけれども、あと一言一言で、まだ御発言をされていない方もいらっしゃるかと思いますので、その方にもお願いしたいと思います。田中委員、どうぞ。

○田中委員 先ほど渡辺委員から極めて基本的な話があって、比較資料をつくるということですか。要するにそもそもがこの会議だという話であったんですが、私はその場合に比較資料をつくることはできる。事業をやっている機関が2つあります。そのときになぜその差異が生じるかということについての原因、背景、これを見定めることも決して悪いことではないと思います。
基本的には基金の60年の歴史の中で本部、支部の関係できちんと仕事をやって見えたと思います。国保連合会は、いわゆる47県がそれぞれの責任を持ってそれぞれの端的にいえば47の正義の中でやってある。昭和34年から50年間です。こういった60年、50年というそれぞれの組織の中で、また県単位、本部、支部単位こういったことでやっていかれる中で、どうしてそういった差異が生じてきたのかということをここで検証することは決して悪いことではないんですけれども、この差異をなくす方策というものをここで議論されて、その方策があるのかどうなのか、その方策を実現するために統合や競争というもので解決するのか、そういったことではないかと思いますけれども、その場合、手数料とか査定率ということの差異が主要な関心事でありますけれども、こういった手数料とか査定率というものの、特に査定率の話ですけれども、では一定のルール基準というものがどこまで精度高くつくられているかということは別としまして、要するに査定率の許容範囲というのを国はどういったふうにお考えになっているのか。
 都道府県間の査定率の許容範囲、組織間の査定率の許容範囲、これから1人当たり扱い件数とかというのも審査委員とか職員とか出てくると思いますけれども、ではそこは標準的な数字があるのか。1人当たり審査委員の取扱い件数の標準数値は幾らだろう。そういったことを意識して議論していかないと、統合、競争というものがいかにも審査問題のすべての解決方策だといったようなことでは、今ある基金と国保連合会というのは先ほどのフィクションではないんだけれども、何をやってきたんだと言われんばかりのことであって、そこら辺りのことは論理万能の分断的知性というのは危険だと思っているんです。論理性を持って一定の検証をすることも大事なんですけれども、やはりすべての事象というのか長い間の経験数、経験値の知見に基づいてよりよく、いいという形で存在していると思うので、そういったことを基本的な考えといいますか、そういった思いを持っていかないと、いたずらに方向性を誤るのではなかろうかと思いますので、一言。

○森田座長 では、どうぞ。

○高智オブザーバー 済みません。健康保険組合の加入者あるいは患者の視点等から見ますと、もう少し実態論に踏み込んだ、生意気な言い方ですが、事実を見計らった上での議論が大切だと思います。
 1つは支払基金さんの方からの情報開示によりますと、いわゆる効率化分レセプトでございます。効率化分レセプトといいますのは、医療機関の中でもABCといった区分けがございまして、ときどき御指導等が必要な場合の医療機関、そうでない医療機関、そういう区分けでございますけれども、それによりまして結果として裏返して言えば、重点審査をしているということになるわけでございますが、事実関係といたしまして、常に3割のレセプトが効率化分レセプトとしてそのまま下へ落としていると理解しておりまして、健康保険組合の経営者の方からは、常に非常に不満の声が聞かれるわけでございます。
 勿論、この重点審査が悪いということを申し上げているわけではございませんで、今日も諸外国の関係の資料が出ておりますけれども、いずれの先進国におきましても、効率化を目指した審査体制が組まれて、実効が上がるようなことが組まれていると思いますけれども、この辺の加味要素等につきましても今後の議論の中に入れていただきたい。
 そういたしませんと、3割という数字は常にタクシーの料金、卑近な例かもしれませんけれども、深夜料金を払っているような形で流れている感じです。この辺の事情につきましても是非御議論をいただければありがたいと思います。

○森田座長 ありがとうございました。
 それでは、あとはお一人、粟生田委員、御発言をお願いします。

○粟生田委員 専門的審査委員会の話になりますので、なかなか私、行政の立場ではわかりづらいんですけれども、実際に審査委員会が統一するような形になった場合に、ITの関係が当然出てくるわけなんですけれども、そういうとITがどのような形で町に影響してくるのか。そういった具体的なところが確認できると私の方としては非常に安心するという感じがいたしました。以上です。

○森田座長 ありがとうございました。予定した時間を少し過ぎましたので、そろそろこれくらいにさせていただきたいと思います。次回は審査の質の問題とか査定率の問題、今日も積み残したことがあるかと思いますので、議論させていただきますが、最後に一言だけ座長の特権で印象めいたことを言わせていただきますと、私もこの問題は素人ですけれども、研究者ですので、方法について若干こだわるところがあります。今回の査定率の違いというのを何となく印象として申し上げますと、中医協で診療報酬のルールが決まるわけです。勿論、幅があるわけですけれども、それを適用する場合、例えば高校野球などで言いますと、47都道府県で2つあるわけですから、94通りのストライクゾーンがあるような気がいたしまして、それでゲームをしているとやはり不自然ではないか。そこは統一すべきではないか、そういうそもそもの疑問を持っております。違っていいんだという理由があればまた教えていただきたいと思います。
 もう一つは、仮にそうだといたしますと、ルールの一本化の話と競争一元化の話が若干混乱しているような気もいたします。要するにストライクゾーンを全国統一するという話と、必要な能力があるというのが前提ですけれども、いかにアンパイアを安く雇ってくるかというのは別な話だろうと思っていまして、アンパイアは一元的にしてルールも1つに自動的になるかどうか。ルールをきちっと一本化して、しかもアンパイアはそれぞれのところから、一定の質が確保できる限り、安くやってくれる人を雇うというのが効率化に結びつくのではないかなという印象を持っております。
その点で言いますと、ITの話が出ましたけれども、私も専門ではございませんけれども、今のIT技術は相当進んでおります。グレーゾーンはたくさんありますけれども、一定の幅の中では当然のことながらある程度の正規分布をするはずですから、その幅の例えば標準偏差かその倍か知りませんけれども、そこからの外れ値についてはきちっとチェックをするということは必要かと思いますけれども、その範囲の中で許容するということによってもかなり統一化とか効率化が進むのではないかと思っていまして、これは機会があれば専門の方にお話を伺った方がいいのかもしれませんし、私がそういうふうに生意気なことを申し上げますのは、外国ではそうした形での技術が随分入っているということを聞いておりますので、日本だけなぜ入らないのかという、これはまた科学的に説明しないと説得力を持たないと思われます。
 要するに学者といいますのは、自分がきちんと筋を通して納得できれば説を改めることはそれほど嫌ではないんですけれども、納得できないことには理解できるまで固執しますので。失礼しました、よけいなことを申し上げました。
 それでは、これで予定の時間を過ぎましたので、本日の議論は終了とさせていただきたいと思います。

○高田委員 済みません。1点だけ事務局へお願いでございます。次回は審査の質とか査定率とか出ますので、査定率だけが非常にクローズアップされているというところがあるので、是非資料をとりまとめていただきたいのが1点だけございまして、支払基金と国保連の方の審査委員が1,000人ぐらい違うという話もございましたが、査定率だけではなく、その参考の資料として、審査委員1人当たりの例えば査定点数、金額、そういうパフォーマンスを見る意味でも5年程度の推移を資料でまとめていただけないかなというのが1点と、資料をもう少し早くいただきたいです。
 私などは地方の人間なので昨日から来ておりますものですから、いろいろ追加があっても見れない部分がございます。日程調整のところを締め切った後、なるべく早めに決めていただいた方が、私以外の委員さんは大変お忙しい方が多いと思いますので、この日、日程が決まらないとほかの日程も決まらないと思いますので、場所は別として、日程はなるべく早く決めていただきたい、それだけです。

○森田座長 それでは、これで私の司会は終わりにいたしまして、あとは事務局より次回の日程等についての御説明があるようですので、よろしくお願いいたします。

○吉田保険課長 ありがとうございました。次回の開催日程につきましては、御連絡申し上げておりますように、6月25日金曜日の午前10時からのお時間をいただいております。
 また、次々回の日程につきましては、今、高田委員からも早めに決めるようにという話で、鋭意いただいて調整をしております。7月末を軸に調整をし、なるべく早くに御案内を申し上げたいと思っております。
 また、御議論いただくテーマにつきましても、今、6月につきましては、先ほど資料2でお諮りしたようなことを中心に、座長の方から今日の残り分というお話も先ほど出ましたので、その辺りも含めて相談をさせていただきたいと思います。
 また資料につきまして、幾つか御要望もありましたし、そもそも早くということもご指摘いただきました。早くということについては最大限努力をいたしますし、内容につきましては率直にできるものできないものもあるのかなと思いながらも、いろいろ御要望があれば事務局にいただいたものをできる範囲で準備をし、なるべく早くにお手元にお届けするという形にさせていただきたいと思います。
 また、今日、委員の皆様方には別途御配付させていただきました、この正式な会議とは別に現地視察ということについても併せて調整をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 事務局からは以上でございます。次回は6月25日10時からということでよろしくお願い申し上げます。

○森田座長 それでは、少し遅くなりましたが、どうもありがとうございました。またよろしくお願いいたします。

  ☆

ほぼ全文、引用してしまいました。

前回の会議でノブさんが「資料は早くくれ」と言っていたのですが、改善しなかった模様。高田委員が、再度、日程&資料は早くくれ、と述べています。

会議の内容は、

『なんか審査会が、信用ならない』

『薬剤師、補助ひとりしかいないだろ』

『いえいえ、地域によっては二人いますよ』

『それならいいや』

『まあ大半は一人ですけれどね』

『信用ならないけど、再審査も信用ならない』

『ほぼ同じ人たちで再審査してるもんね』

『中央に上級審査会つくったらいいんじゃね?』

『そんなのいらない。信用できるよ。がんばってるじゃん』

『がんばってるから信用できるって、論理が変だろ』

『合議で決めてるんだから、大丈夫だよ』

『合議で決める、じゃなくて、決めたから合議だ、といってる』

『できないことをできたふうにみせかけている』

『つまり、これはフィクションってことで』

『フィクションでもうまくいってればいいじゃん』

『うまくいってないから新システムを考えてるんだろ』

『グレーゾーンを狭めるのは嫌やー』

『んなこと言ってるのは日本だけだ』

『では、とりあえず、恒例の、現地視察ということで』

・・・という話でしょうか。違うかな?

今回も、ほとんど話が進んでいませんねー。

現地視察って、どこに行くのか、気になりますね。

委員の大半は、審査会委員経験者だと思うのですが…。

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TCG。カードの世界にも薬剤師。

今回は、トレーディングカードゲーム「バトルスピリッツ」のカードのお話。

トレカの話と言った瞬間に席を立つ方がたくさん見えますよ(幻覚)。

  ☆

えー、バトルスピリッツについては、ググってください。

マジック・ザ・ギャザリングのデザイナー陣のひとりが、デュエル・マスターズとは違うゲームをデザインしたということで。特徴は、コアと呼ばれるエネルギーソースを直接カードの上に置かないとカードを展開できない点。

カードには「スピリット」「マジック」「ネクサス」の三種類があって、遊戯王で言うと「モンスター」「永続魔法/罠」「永続じゃない魔法/罠」に相当します。たぶん。

ポイントは、「コアが大事」というところだけですから、とりあえず押さえてください。

で、今回紹介するカードですが。

『薬師ギルママール/The Pharmacist Girmamarl 』

というカードが、ありますよ、というネタ。

「薬師」と表記されていますが、「Pharmacist」と英語表記されていますから、実際は「薬剤師」でOK。日本国内では薬剤師ではないものに薬剤師という表現を使うことは禁止されていますから、こういう表記になります。

トレーディングカードゲームにも、薬剤師登場☆ということですね。

では、その能力を見てみますと・・・。

  ☆

スピリット
1(0)/青/創手
<1>Lv1 2000 <3>Lv2 4000
Lv1・Lv2『このスピリットの破壊時』
ボイドからコア1個を自分のネクサス1つの上に置く。
シンボル:青

  (バトスピwikiより)

  ☆

低コスト自爆上等ユニットでした。

自分が倒れても、大事なコアを、ネクサスの上に1個だけ置いてくれます

バトルスピリッツではカードの上にコアが一定数あるとカードの「レベル」が上がって強い効果を発揮するので、ネクサスが強化されることによる恩恵はそれなりにあります。コア1個だけでは、レベルが上がらないことも多いのですが、コアが0個になった瞬間にカードが破壊されるゲームなので、たった1個の追加でも、嬉しいときがあるんじゃないかと想像。

ネクサスという名の「医師の処方せん」を、身を犠牲にして強化する役割・・・、と、こじつけて考えれば、それっぽいかもしれません。ネクサスが存在しなければコアを置く効果は発動しませんし、自身に載っているコアをうっかり失った場合もコアを置く効果は発動しません。あくまでも、最初に処方せんありき。

「創手」はクリエイターさんっぽいスピリットにつく系統です。この系統だから何か特典がつくかというと、特に何もないです

ガギグゲゴではじまるクリーチャーは、ガメラとかギロンとかグドンとかゲゲゲの鬼太郎とか、カッコイイことが多いのですが、このカードのイラストは…えーと…気力の無いアルフ?というトコロでしょうか。(NHKの海外ドラマを見ている人って、どのくらいいるんでしょう)

  ☆

バトスピに進出したのですから、次は遊戯王TCGに! と、ちょっとだけ本気で考えています。遊戯王って、魔法カードの薬は何種類かあるんですが、モンスターカードでズバリ薬剤師というカードは、なかったような気がするので…。

【ぼくのかんがえるやくざいしもんすたーかーど】

効果モンスター
星3/地属性/魔法使い族/攻 0/守2200
☆このカードがフィールド上に表側表示で存在
する間、カード名に「薬」「ポーション」「剤」と書かれた
魔法・罠カードの効果は、次のように変化する。
○ダメージ・ライフ回復効果の数値は2倍になる。
○リリースが必要なモンスターは1体減る。
○モンスターに装備された時、そのモンスターの
 プレイヤーは3000ライフポイント回復する。
☆このカードがフィールド上に表側表示で存在する間、
「ドーピング」と書かれた魔法・罠カードは破壊される。

コナミさま、日本薬剤師会学術大会抄録集の特典カードとして、一枚、作ってはもらえませんかね…。

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中医協。後発品使用体制加算、検証の方向!?か(東スポ風)

中医協総会資料&議事録が出ました。

前回の診療側意見に対して、支払い側意見が資料になっています。

支払い側の意見から、薬剤師関係のみ抜き出すと・・・。

  ☆

中医協における今後の検討課題に関する1 号側(支払側)の意見

帯意見16「~調査・検証を行うこととする。~(5)後発医薬品の処方・調剤の状況~」
22年度改定で要件を見直した後発医薬品調剤体制加算、新設した後発医薬品使用体制加算について、算定状況、効果や影響等を検証、検討すべき。

○附帯意見以外の項目
22年度薬価制度改革の検証については、薬価専門部会において、新薬創出・適応外薬解消等促進加算の検証(財政影響、未承認薬・適応外薬の開発状況等)を制度の進捗状況等を踏まえながら、確実に実施すべき。

  ☆

と、いうわけで、「後発医薬品調剤体制加算」(ほら、数量ベースとかで20%いかないと減収になる、あの制度ですよ。)についての検証が行われるのかと思っていたら、今回の議論は、ドラッグラグ関係の議論で終わりました。

後発品については、加算とは関係ない点で、『薬価が低くならないように流通上の値下げを認めない品目が見受けられる』という話が、最後のほうにありました。

  ☆

【今回の三浦委員】

10/06/23 第174回中央社会保険医療協議会総会議事録より

○遠藤会長
 今後具体的な調査項目を練ると思いますので、その場でまた改めて御発言いただければと思います。
 ほかによろしゅうございますか。
 西澤委員、どうぞ。

○西澤委員
 この調査以外のことで結構ですか。今の話題と別ですけれども、よろしいでしょうか。

○遠藤会長
 はい。

○西澤委員
 実は本日付けの業界紙に記事が出ていたんですが、今日も話題になっておりました新薬創出・適応外薬解消等促進加算、これが今回試行導入になったわけですが。それを理由に、一部の医薬関係が値上げを求めているということが記事になっております。更に、医療課に対しての取材で、医療機関に誤解を生むような説明を行うことがないよう、日本製薬工業協会に対して対応を求めているとし。新薬創出促進加算は、薬価算定ルールの見直しにすぎず、流通での価格交渉とは別なものとの考えを示したと。これについて改定後、医療機関側からの苦情があり、再三薬品業界には正確な説明を行うよう求めているという記事が載っております。これについてちょっと詳しく説明をお願いしたいと思います。

○遠藤会長
 では、薬剤管理官、お願いします。

○事務局(磯部薬剤管理官)
 メーカーの方々がおられるときに言ったほうがよろしかったのかと思いますが。今のお話につきまして、まさしく医療機関であったり薬局であったり、新薬創出加算が創設された後の実際の納入価格の交渉の場におきまして、メーカー側、卸側がこの加算ができたことによって値引きができないとか価格を上げるとか、そういったことで医療機関、薬局のほうでそういう印象を持っているということで。そういったお話は我々再三再四いろいろなところからお伺いしておりますので、あくまで今西澤委員お話があったように、あくまであれは薬価の算定方式でございまして、それがあるから、ないからといって取引価格がどうだというものではないと私ども思っておりますし。もしそういった誤解を生むような形になっているのであれば、それはそういった形ではないように改善していただきたい、対応を求めたいということで、私のほうから実際に製薬工業会のほうにお話を申し上げておりますし。また、製薬工業協会のほうは、そういった誤解を生むような状況であれば改善していきたいということでお話も聞いておりますので、そういったことを実際お答えしたということでございます。

○遠藤会長
 西澤委員、どうぞ。

○西澤委員
 わかりました。ということは言い方を変えますと、この新加算の試行導入を根拠に値上げということは想定していなかったということでよろしいでしょうか

○遠藤会長
 薬剤管理官、どうぞ。

○事務局(磯部薬剤管理官)
 そういうのは想定もしておりませんでしたし、あくまで薬価の算定方法でございますので、それは価格交渉にそれが影響を与えるものでは必ずしもないというふうに思っております。

○遠藤会長
 西澤委員、どうぞ。

○西澤委員
 わかりました。ありがとうございました。そのあたりはきっちり業界のほうにも徹底してください。私のほうからは、医療側あるいは薬局側のほうには今の回答あったということをきちっと伝えようと思っています。よろしくお願いいたします。

○遠藤会長
 よろしくお願いします。
 ほかに何かございますか。
 安達委員、どうぞ。

○安達委員
 すみません、簡単に。前回承認された新しいお薬のビクトーザーの件でございますが。上限を設定するという決め方になりましたと、0.9mg、米国では1.8mg。なぜ日本で0.9mgという設定になっているのかということが1つの個別のお尋ねでございます。
 それから、もう1つは、全般に薬事法的に用法としてこのごろ上限設定というような用法の設定が多々出てまいりますが、この上限設定という用法の拘束力はどこまであるのか。
そのことと実態の医療の医師の実態に則した裁量権との関係はどうなのだということをお尋ねをいたします。
 この2つについての事務局からの回答をいただければと思います。

○遠藤会長
 上限の拘束力の話は前回も御質問されたと思いますね。

○安達委員
 はい。

○遠藤会長
 今すぐお答えできる状況でしょうか。では、答えられる範囲で、薬剤管理官、どうぞ。

○事務局(磯部薬剤管理官)
 今の安達委員の御質問に関しまして、まず具体的なビクトーザーの関係で、これの用法・用量が1日0.9mgを超えないこととされていることにつきましてのことでございますが。これについては、本剤の国内の臨床試験におきまして1日0.9mgを超える用量について検討がされていないことで、本剤についてはこのような設定がされたというふうにメーカーのほう、審査当局のほうからお聞きしているところでございます。
 それから、あくまで保険上取扱い、これもうある程度一般論でございますので、どこまで混在について個別にどうかということは必ずしもお答えになっているかどうかということはありますけれども。あくまで、例えばこういった設定がなされている場合であっても、ケースケースの個別の判断は当然あり得ると。個別の判断について、実際には例えばそういうこれを超えて使用された場合について、実際には支払機関の審査委員会で検討がされていくものでございますので、そこでの個別判断が基本的にはあり得るというふうに理解をしてございます。

○遠藤会長
 ありがとうございます。
 安達委員、いかがでしょうか。

○安達委員
 つまり、上限設定での用法が言われているものについても、個別で理由があり、きちっとそれが説明できるものならば、ある程度の超過使用は可能だとお答えになったと理解してよろしいんですか。

○遠藤会長
 薬剤管理官。

○事務局(磯部薬剤管理官)
 あくまで一般論でございますので、当該医薬品医薬品におきましてその上限の設定がどういう根拠でされたかにもよるかとは思っております。ですから、すべからくすべて個々の判断だと必ずしも言い切れないとは思っておりますが、一般論と多くの場合については、当然超えた場合にでも医学的に妥当かどうかということの個別の判断ということが基本であろうというふうに思っているところでございます。

○遠藤会長
 安達委員、どうでしょう。

○安達委員
 ありがとうございます。理解いたします。個々によってそれは上限設定の理由が違いますでしょうからそれは分かりますが。多くのものはそれを超えて危険だということで上限が設定されているわけでは現状はない。例はたくさんあります。ブロプレスの12mg上限、リウマトレックスの2mg×4カプセルですか、1週間、上限。しかし、これを超えなければ臨床効果が得られないものが多々あるわけでございまして、それで安全性が損なわれるものではないと我々医療側が認識するものもたくさんございます。
 ですから、今の上限設定に関する一般的な考え方をお示しいただきましたので、我々も柔軟に対応させていただきたいと思います。ありがとうございます。

○遠藤会長
 ほかにございますか。
 勝村委員、どうぞ。

○勝村委員
 ちょっとやはりよく分からなかったので確認しておきたいんですけれども。先ほどの胎児の先進医療の件なんですけれども、民法上の整理とかは保険収載されるときまでにされるということでそれはそれでよいかと思うのですけれども、実際に先進医療が始まるわけで、一応確認しておきたいのは。特にこの薬の副作用を危惧しているとかそういう話じゃなしに、一般論として胎児を治療する場合に、一般論として副作用が起こり得るかもしれないわけで、今から始まるこの先進医療によって副作用が起こったときにこの胎児は副作用被害救済基金の対象になるという理解でよろしいのですかということだけちょっと確認したかったんですけれども。

○遠藤会長
 先進医療としてやった場合においてということですね。
 企画官、どうぞ。

○事務局(迫井医療課企画官)
 この場でお答えするのが適切かどうかちょっと分かりませんので、改めて確認いたしましてお答えさせていただきたいと思います。

○遠藤会長
 そうですね。それは大事なことですから、ちょっと御検討いただいて、いずれまた御報告いただきたいと思います。
 薬剤管理官、どうぞ。

○事務局(磯部薬剤管理官)
 先ほどの西澤委員の御質問に関して、1つだけ補足させていただければと思うんですが。
 私先ほどのあくまで薬価算定方式とそれから取引について、これは全く別ものとそういうとおりなんですが。1つ、メーカーさん、卸さんたちの1つの言い方として、これはそれなりに理解できるなという部分が1つございます。何かといいますと、この薬価算定方式におきまして、個々の製品ごとの乖離率で加算するかどうかを決めるということを考えた場合に、個々の製品ごとに幾ら例えば値引くかといいましょうか薬価差といいましょうか乖離をするかということが議論させていただきたいということについて、めりはりをつけるという意味も含めまして、個々の製品ごとの価格の交渉をさせていただきたいということはそれなりには理解できる部分があるかなというふうに思うということを少し補足させていただければというふうに思います。

○遠藤会長
 西澤委員、どうぞ。

○西澤委員
 私たちこれを認めたときに、少なくとも、今まで納入されていた価格を上げるということは我々も想定しておりませんでしたし、それがもしそのようなことを想定していたのであれば議論の中でもっと話題になっていたと。ですから、あくまでこの加算の導入によって値上げということは、想定してなかったという答えをもらったと思っておりますので、そのようにきちっとやっていただきたいと思っております。

○遠藤会長
 ですから、従来は総価山買いですか、まとめてやって値引きしていたところ、今回はこの品目については特例は痛いというと、そこだけ外して交渉するというようなことが起きているのではないかということですよね。イメージからすると。そうすると、その品目だけ見ると値引き率が小さくなっているということになるわけですよね。そのように理解、それいい悪いじゃなくて、そういうことが起きているのかなと私は判断しました。
 西澤委員、どうぞ。

○西澤委員
 そのような総価取引じゃなくて、個々の場合でも値上げというふうに私の耳にも入っております。ただ、事実関係者から直接聞いていないので確証ございませんが。そのようなことが入っております。

○遠藤会長
 漏れ聞くところによればというところであるならば、私も特定の薬品はできるだけ乖離を少なくしたいために値引きはしないという行動がとられているみたいな話は何となく聞きます。もちろん事実かどうかは知りませんけれども。そんなような話があるということが事実だとすれば、そういうことを意図してつくった制度ではないものですから、その辺のところを誤解なきようにということは事務局にもお願いしたいと思います。
 安達委員、どうぞ。

○安達委員
 今日鈴木委員御欠席ですが、やむを得ず前からの予定でですね。今現在鈴木委員なニチイで常任理事でおられますが、常任理事御担当としてニチイにも同じことを聞いてらっしゃるようで、実際の訴えとして。しかもそれはソウカじゃなくて、会長おっしゃるように個々の薬品についてそういうような主張がメーカーあるいは卸の方からあるという現象だというふうにニチイも聞いているということだと思います。

○遠藤会長
 私が申し上げたのは、前は総価に入っていたけれども、下げたくない薬があればそれは外すというような扱いにすれば形になると、その品目だけ見れば乖離率が小さくなるということはあり得る話だと。

○安達委員
 同じようなことです。

○遠藤会長
 同じことですね。そういうこともあり得るのかなという。
 三浦委員、どうぞ。

○三浦委員
 薬局を経営していますし、薬剤師会としても、今安達委員がおっしゃったことと全く同様に考えています

○遠藤会長
 そういうことが現場からも聞こえてまいりますので、ひとつ事務局のほう、よろしくお願いいたします。

  ☆

ええと・・・。

今安達委員がおっしゃったこと」って、どこですか・・・?

どこと、全く同様に、薬剤師会が考えているのですか?

三浦委員の発言の前に安達委員が話したことといえば、「鈴木委員が欠席」「鈴木委員は日医の常任理事」「日本医師会では、遠藤会長が言ったことと同じことを聞いているらしい」という三点ですから・・・。

薬剤師会が、「同様に考えております」というのは、つながりが、なんだか、おかしいと思うんですが…。

現場では、なにかが、つながっていたんですかね?

そして、『後発医薬品調剤体制加算』の検証について、三浦委員から何の質問もでなかったのは、なにかの作戦なのでしょうか?(たぶん違う)

次回の議事録も楽しみになってきました。

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日薬雑誌7月号斜め読み。

日薬雑誌をななめ読みして、面白そうなところを書いておく遊び。

  ☆

巻頭。「視点」。国公立大学薬学部が6年制と差別化したがっている話。

創薬研究者がピンチです!といった話が核ですが、もともと私立大薬学部で創薬研究者志向の学生がどれくらいいたのかわからないので、とくに共感する部分はありませんでした。

14ページ、職種部会委員

とかしきなおみ前衆議院議員が「広報に関する特別委員会」のたったひとりの委員として参加とのこと(5/26~)。この委員会、【副会長二人と理事三人、委員一人】って、ちゃんと機能するのか心配になりますね。「がっちりアカデミー」事件を教訓にして、あれこれがんばってほしいところですが…。どうせなら日薬誌で毎回、とかしきさんの広報ページを6ページくらい作ってほしいです(三年後も見据えないとね)。編集委員会と担当役員がかぶっていますから、たぶん大丈夫☆

16ページ、日薬誌投稿規定改定

7月号から、「英語論文は原著のみ」「図表はモノクロのみ」とのこと。

17ページ、第73回臨時総会(理事選任承認のみ)議事録。

会議は23分で終了。出席していた代議員のみなさん、偉すぎ。

21ページ、児玉会長発言。

「『欲張り村の村長』であってはならない」
「まずは主張すべきものとして(中略)どのようなものがあるのか検討したい」
主張すべきものがなにかは、未だに混迷?
「欲張り村の村長」というより、「本当に欲しいものがわかっていない子供」?

24ページ、執筆依頼の件。

医薬品卸広報誌からの依頼『薬局における外国人対応』について、山本副会長が執筆することに。
いや、もう、そういうことは外国担当の安部様あたりに任せて、ノブさんはチーム医療推進会議の予習をやってくださいよ。

26ページ、自民党マニフェスト案について

日薬が四月に要望していた?ことのうち、盛り込まれたのは何か、という報告。
三つも盛り込まれていて、ぼくたちスゴイ!という話?
じゃあ、盛り込まれなかったのは何か、も、報告してください。

26ページ、「日薬雑誌企画等の件」。

日薬雑誌九月号以降の企画案について。
『関係団体の新役員に視点の執筆を依頼することとされた』。
なにもかわってません。
新井葉月の漫画でも連載するのかと期待した筆者がバカでした。

33ページ、薬連ハイライト。

『中井常任幹事による”ガンバルゾコール”で会場はいやが上にも盛り上がった』
とか、
(事務所開きで)『神事が厳かに執り行われた。奇しくも当日は、10時に鳩山首相が退陣の意向を表明、小沢幹事長を含む執行部が総退陣した日であった』
とか、
実録ものの小説文体なので、とっつきやすいのですが、
残念ながら、
せっかく「都道府県薬剤師連盟地域支部長会開催報告」をしておきながら、その肝心の内容が省略されているので、役に立ちません。
「何のための誰のための活動なのか」「連盟活動の実態」「政治情勢と今後」「勝利することの意味」等について報告があったというだけ。
会員は、そこが知りたいのでは? 支部長は、そこを知ってもらいたいのでは?
投稿論文を削ってでも、今回は増ページすべきだったと思うのですが…。

36ページ、「どこでもMY病院」。

おくすり手帳電子版?

37ページ、『医薬品の安全対策等における医療関係データベースの活用方策に関する懇談会』。

リンク先右上の「意見を送信する」から、意見を送ってみるといいかも。パブコメのつもりだそうです。
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2010/06/s0616-4.html

39ページ、スイッチOTC。

プリル&ボース。
第一類を増やすぞとがんばってみたら、こうなったようです。

42ページ、公正取引委員会の警告。

中澤氏家薬業株式会社の酷い話。
「建物を貸す代わりに、薬はウチから買え」
日薬は何かコメントを出した?
それとも「どこでもやってること」なの?

48ページ、「薬科大学・薬学部 学部長に聞く」

最終回です。二周目にはいると思っていたのですが。残念。

89ページ、学術大会の特別記念講演は毛利衛館長。

予習ということで、日本科学未来館へGO!
宇宙でマモル君というと勇者王ですね。

96ページ、薬剤師年金。

薬剤師会会員でなくなった時点で資格喪失という年金。
加入者8000人で受給者7500人って、65歳以下の加入者は500人?
資格要件を「薬剤師であること」程度に緩めないと、ダメな気が…。

  ☆

以上。

日薬雑誌ナビでした。

(7/16:ちょっと修正。濁点とか)

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「グッドマン・ギルマンにどう書いてあるか言ってみろ」

チーム医療ナースWG第一回議事録より。

  ☆

○有賀座長

 進めなければいけないことはみんなわかっているのですが、委員の方たちの中に、よくわからないうちに進んだという話は決定的にまずいと思います。最初は少しジリジリするかもしれませんが、去年の議論に直にかかわっておられなかったたちもいます。共通認識というか、共通規範というか、その辺がないと最後までダッチロールになるというのはいやなのです。もともとそのようなことで、不純な理由で出発したかもしれないけれども、話し合っている内容は、極めて患者さんのための医療ということで、よいことをやろうとしている。私が申し上げたのはそういうことなのです。だから、井上委員が言われるように、そんな矮小な話をしているわけではないことはわかっていただかないといけないと思うのです。

 先ほどから言っていますように、本日の会議ではモデル事業、並びに実態調査についてということになっていますので具体的にはどのようにしていけばいいのだろうということを究極的には話をしていかなければいけないと思うのです。例えば看護師さんが自分で処方していくのもいいだろうという話は確かにあります。それは包括的にそのチームの中でうまくやっているということでいけば、大昔からやっているわけです。それをルールとして、社会のというか日本国のルールとしてそれをやっていこうということになると、それはそれなりの勉強をしてくれよなという話になります。私たちのカンファレンスで言えば「グッドマン・ギルマンにどう書いてあるか言ってみろ」と言ったときに、薬剤師さんはグッドマン・ギルマンと言えばすぐわかりますけれども、看護師さんは誰もわからないです。そのようなこともあるので、どのような形できちんと勉強プロセスを進めていくのかという話だって、ルールとして決めていくのは重要だろうということだと私は認識しております。実態調査といったときに、事務局はどんな景色で、どのようにやってしまおうというわけですか。

  ☆

というわけで、「チーム医療に関わる薬剤師さん」は、グッドマン・ギルマンにどう書いてあるか暗記しないといけないようです。暗記してないと、チーム医療戦線においては、薬剤師の出番はなさそうです。

とはいえ。

本一冊暗記するって、特殊能力としかいいようがありません。

病院勤務の薬剤師さんは標準装備している特殊能力なので、こういう会議にでてくるドクターのイメージでは、そういうものなのかもしれませんが。

歌の歌詞すら覚えられない(特に「たにし踊り」)、昨日の夕飯に何を食べたか忘れる、新ワイルド7のメンバーのコードネームを全部言えない、そんな、ばか薬剤師の筆者には、くっつけられないオプション装備です。どうしましょう。とりあえず、筆者は、彼らの考えるチーム医療からは、撤退させていただきます。

筆者が撤退して患者さんの身の安全が確保されたところで、チーム医療に「特定」系の話がでてくる理由を考えてみます。

おそらくは・・・、『特殊能力の持ち主だけでチームを組んで戦いたい』という意味なんですね、「特定」系の話って。

えーと、たとえば、「アイアンマン」みたいな超天才科学者にはアベンジャーズ(キャプテンアメリカ、ハルク、ソー、アイアンマン)に入ってほしいんだけれど、スターク・インダストリーズの平社員はお断り、みたいな?

アメコミのスーパーヒーローチームって、たいてい、内ゲバ的なストーリーラインが待っていますから、そのへん、お気をつけて☆ (って、例を出したのはいいのですが、『特定』な方々がアメコミを読むとは思えないのは何故なんでしょう?)

  ☆

そういえば。

有賀座長は、

「看護師が処方する」ことは、包括的には「大昔からやっている」とも述べました。

委員は、誰も反論してませんが。

有賀座長のところでは、大昔から、そうだったということなんでしょうか。

包括的であっても、「看護婦が処方する」ことって、ダメでしょ?

(仮に「処方」と「調剤」を間違えていたとしたら。包括的であっても、「看護師が調剤する」ことも、ダメでしょ?)

それを、大昔から、やってる?

ふーん。

こういう考え方のヒト、座長にして、議論して、いいんですか?

(「処方」と、院内での「投薬」を間違えている可能性が高いのですが、そういうことなら『だったら、『投薬』には薬が関係するのだから、そこの仕事は看護婦ではなく、これからは、全て薬剤師にやってもらえばいい。つまり注射や点滴を含め、投薬業務は特定看護師および看護師が自律的にやってはいけない仕事ということでどうでしょうか』という議論に発展…するとは思えないのはなぜでしょう)

  ☆

議論全体を斜め読みした感じでは、

『特定看護師ありきで進めるのはおかしいだろ』

『11回以上も議論した去年の会議の結果なんだから、おかしくないもん』

『それがおかしいっつってんだろ』

『そんなの議論の後退だもんっ』

『おまえらの議論が目的からズレてるって言ってんのがわかってないだろ』

『やだやだやだぁーっ。特定看護師作るんだもんーっ』

『ってことは、あれか? この『モデル事業』ってのは、その踏み台かよ』

『実態調査もしてないのにモデル事業なんかおかしいだろ』

『じゃあ、名前だけ変えればおっけー?』

『おまえら、いつもそういう態度なのかよ』

『うん。これはきっと、実態調査に限りなく近いモデル事業なんだよ』

『なんだそりゃあ。いい年してどんだけ脳味噌ゆとりか』

『とりあえず、また議論を深めてください。今回はおしまい』

・・・という議論ですね。

5分で終わる話を、二時間かけてやってるだけです。

こういうところに、「前の検討会に参加していて報告書にかかわった人」を、委員で入れちゃ、ダメですよ。

最終的に「親会議」が決めるという前提があったとして、ワーキンググループに「親会議」のメンバーが参加していたら、親会議委員の意見に引きずられるにきまっています。ただでさえ面倒な「学校の先生」=「お役人さんたち」がぞろぞろいる会議なんですから、親会議の委員は全員はずしてほしいですね。どうせ、答申書を読んで、難癖つけるんだから。答申書を作る段階から難癖つけにくるのは、フェアじゃない気がします。

以前のエントリでも書いたように、ワーキンググループの委員の人選は、親会議の座長がやっているので、全ての責任は親会議の座長にあるということで。

  ☆

薬剤師代表らしき、川上委員については、特に述べることはありません。

この議事録を読んで、次回会合の際に、一時間くらい吠えていただければ、とは思いますけれど。

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日本薬剤師研修センターの財産をみてみる遊び。

『今回は、日本薬剤師研修センターを徹底解剖してみます!』

・・・と、バラエティ番組っぽくはじめてみましたが、

最初に言っておきます。

徹底というほど徹底してません。

いつもどおり、テキトーに進行します。

  ☆

今回のテキストは、日本薬剤師研修センターのホームページで一般公開している、財産目録です。

どのくらいの資産があるの? という話です。

ヒトの資産は、気になりますよね。

事業仕分けで指摘される率が高かったコトって、覚えていますか?

「世界二位でもいい」とかじゃなくて、

『国から補助金(税金)貰っているのに、国債をいっぱい買ってるって、どういうこと?』

だったと思うんですよ。個人的に。

そういう、いやらしい目で財産目録を見ていくと、面白そうですよー。

  ☆

日本薬剤師研修センター 財産目録
(平成21年3月31日現在)

1 一 般 会 計

Ⅰ 資産の部

1.流動資産

1)現金預金 75,959,477円

 現金手許有高 55,684円

 普通預金(みずほ銀行虎ノ門支店) 18,032,885円
 普通預金(みずほ銀行虎の門支店) 67,500円
 普通預金(みずほ銀行新宿西口支店) 7,644,799円
 普通預金(みずほ銀行新宿西口支店) 1,774,000円
 普通預金三菱東京UFJ 虎ノ門支店) 104,944円
 普通預金(みずほ銀行新宿西口支店) 218,000円
 定期預金(みずほ銀行虎ノ門支店) 40,000,000円
 振替口座(00100-0-603268) 1,304,160円
 振替口座(00130-5-119292) 6,757,505円

2)貯蔵品 2,597,784円

3)前払金 3,294,363円

4)未収金 51,338,582円


 流動資産合計 133,190,206円


2.固定資産

①基本財産

1)定期預金
三菱東京UFJ銀行虎ノ門支店 56,650,000円 

2)投資有価証券 449,050,000円

 国債(5年利付) 199,400,000円
 国債(5年利付) 49,650,000円
 国債(10年利付) 200,000,000円


 基本財産合計 505,700,000円

②特定資産

1)退職給付引当預金 31,637,598円

2)薬剤師研修義務化準備預金 53,653,737円

3)事業準備預金 71,204,730円

 特定資産合計 156,496,065円

③その他固定資産

1)ソフトウエア 31,850,000円

2)建物付属設備 2,568,081円

3)什器備品 659,663円

4)電話加入権(7口) 518,336円

5)敷 金 15,939,324円

 
その他の固定資産合計 51,535,404円

   固定資産合計 713,731,469円

     
資産合計 846,921,675円

Ⅱ 負債の部

1.流動負債

1)未払金 19,085,790円

2)前受金 27,266,000円

3)預り金 298,271円

健保年金 274,271円
諸口 24,000円

4)未払法人税等 909,800円

5)未払消費税等 2,677,700円 

 
流動負債合計 50,237,561円

2.固定負債

1)退職給付引当金 31,637,598円


 固定負債合計 31,637,598円

      
負債合計 81,875,159円

正味財産 765,046,516円

  ☆

まずは、ここまで。一般会計です。

資産合計 846,921,675円-負債合計 81,875,159円=正味財産 765,046,516円

というところまでは、大丈夫でしょうか。

一般会計正味財産7億6500万円のうち、4億5000万円ほど、国債購入に使っています

国庫に返還しろとか言われたらどーするんでしょーね。

  ☆

満期保有目的の債券の内訳並びに帳簿価額、時価及び評価損益は、次のとおりである。
国債
帳簿価額 449,050,000
時価    456,999,000
評価損益      7,949,000

  ☆

国債で800万円も儲けたよ! ボク偉いでしょ!

・・・とか、思っていたら、イヤやなぁ。

退職金引当以外に固定負債が一切ないというシンプルさも、なかなか。

未収金がとても多いのは、いったい何?

預かり金の中の「諸口」って、筆者が昔、登録しなかったけどお金だけ振り込んだのが、まだ残っているってことなんでしょうか。それともなにか別のものでしょうか。

ソフトウェア3000万円って、利用者がどれくらいいるのかわからない(注:平成21年3月31日現在の個人登録薬剤師総数 10,473名(5,389名))『薬剤師研修支援システム』のことでしょうか。意外とお金かかってるんですね。

電話加入権、ほったらかしなのはNTTがどうにかするのでしょうか(注:しない)。

・・・など、ツッコミどころは多そうなので、仕分けチームさん、あとはよろしく。

で、これ、一般会計ですから、いくつかの事業とは別なんですよね。

まずは出版。

  ☆

2 出版事業特別会計

Ⅰ 資産の部

1.流動資産

1)現金預金 4,593,107円
 現金手許有高 5,949円
 普通預金(みずほ銀行新宿西口支店) 3,826,752円
 普通預金(みずほ銀行新宿西口支店) 478,642円
 振替預金(00190-0-131276) 281,764円

2)棚卸資産 4,546,647円

3)未収金 1,041,058円

   流動資産合計 10,180,812円

2.固定資産

   固定資産合計 0

     資産合計 10,180,812円

Ⅱ 負債の部

1.流動負債

1)未払金 5,634,165円

  流動負債合計 5,634,165円

2固定負債

  固定負債合計  0

    負債合計 5,634,165円

      正味財産 4,546,647円

  ☆

・・・ん?

A.現金預金 4,593,107円+未収金 1,041,058円=5634165円

B.未払い金 5634165円

A=Bですね。

なんで、現金が、そんなに、ぴったりになるんでしょーか?

未払い金の正体とは?(→決算書参照)

日本薬剤師研修センターの出版物っていうと・・・えーと・・・えーと・・・最近、なにか出していましたっけ?(注:事業報告書によると、新薬承認情報集「アクテムラ点滴静注用80mg、同200mg、同400mg」、研修用教材「薬剤師生涯教育ビデオライブラリーNo51「漢方処方と服薬指導」(DVD)」製作、各誌の監修、研修センターニュース発行など。)

「薬剤師研修手帳」って、出版物扱いでしょうか?

  ☆

3 厚生労働省補助事業特別会計

Ⅰ 資産の部

1.流動資産

1)現金預金
・普通預金
  みずほ銀行虎ノ門支店 14,179,511円

    流動資産合計 14,179,511円

2.固定資産 0円

    固定資産合計 0円

      資 産 合 計 14,179,511円

Ⅱ 負債の部

1.流動負債

1)未払金 14,179,511円

2)預り金
 国庫返還金

    流動負債合計 14,179,511円

2.固定負債 0円

    固定負債合計 0円

       負債合計 14,179,511円

       正味財産 0円

  ☆

続いて、国の税金事業。おもに、認定実務実習指導薬剤師の関係です。

未払い金=資産=負債=国庫返還金。

さっさと国に返せない理由が知りたいですね。

なお、このあたり、正味財産表も見ていると、国から受け取った補助金をピッタリ使い切っていて、ものすごく、お金の流れが不明瞭。

  ☆

4 医薬品医療機器総合機構委託事業特別会計

Ⅰ 資産の部

1.流動資産

1)現金預金

 普通預金(みずほ銀行虎ノ門支店) 48,422,551円

    流動資産合計 48,422,551円

       資産合計 48,422,551円

Ⅱ 負債の部

1.流動負債

1)未払金 48,422,551円

    流動負債合計 48,422,551円

       負債合計 48,422,551円

       正味財産 0円

  ☆

異常です。・・・あ、ちがった。「以上」です。

PMDA。パンダさん。これも、さっさと払えばいいものを、払っていない様子。

どういうことですかね。

『とりあえず預かっておいて。あとで取りに来るから』

ですかね。

マネーロンダリング的な?

過去の資料は、現在公開されていないので、前年までしかわからないのですが・・・。

前年は、48,574,959円預金があって、同額の未払い金がありました。

毎年、こんなことしてるんですね。

  ☆

ちなみに。

財団法人日本薬剤師研修センター
役員給与・退職手当規程第4 条に関する内規

財団法人日本薬剤師研修センター役員給与・退職手当規程第4 条に規定する俸給の額は、月額712,000円の範囲内とし、理事長が定める。
( 附則) この内規は、平成1 6 年4 月1 日から施行する。

・・・という規定からすると、「常勤の役員」さんは、最大で月額712000円、特別手当10%(71200円)がついて、月額783200円(額面?)というところです。年間だと単純に12倍して、9398400円ですね。これに賞与4.6か月分がつきますから、おおざっぱに計算して12673600円。交通費その他ついてきますから、四捨五入して1300万円くらいが、年収かと。(注:かなりテキトー計算です)

ゴーンさんの年俸8億7000万円の1.5%ほどですから、かなりお買い得価格で頑張っていただいているようです。

「財団法人日本薬剤師研修センター役員給与・退職手当規程」では、非常勤役員さんの規程はありません。まあ、理事会を年3回程度しか開いていませんから、なくてもいいのでしょうか。規程があったらあったで、驚いちゃうような金額が書いてあったら嫌ですけれどね。

収支書によると、一般会計の人件費支出は28,345,000円ですから、常勤役員=専務理事&常務理事の二人、と仮定して、1300万円×2=2600万円で、残り2345000プラスアルファ円が、それ以外の方の分。(さすがにそれはないか・・・)

  ☆

はるか、大昔、宇宙の片隅で。

専務理事さんのお仕事は、以前は、薬剤師認定制度認証機構の監事さんも兼ねていたようです。

『2008年1月15日付け開催の社員総会で、平井俊樹氏に代わり平山一男氏(日本薬剤師研修センター専務理事)の監事就任が承認されました。』(認証機構HPより)

2008年後半に、現在の体制に変更になりました。

歴代専務理事さんが厚労省OBなのは…、まあ、優秀だったら、筆者はかまわないんですけれど…、事業仕分けのステージでは、おおむね、そのあたりを突っつかれそうですね。

  ☆

日本薬剤師研修センターホームページの巻頭言、「薬剤師研修センターの思い出 (元厚生省大臣官房審議官 代田久米雄さん)」によると、

『折から薬剤師養成問題懇談会の議論があり、薬剤師の生涯教育の重要性が指摘され、その組織化のための機関の設置が進められることとなった。その一つとして、全国の研修計画、実施の情報を集め、広報する研修センターの設立が計画された。

当時、財団法人の設立には、基金集めが不可欠であった。日本薬剤師会会長の石館守三先生にお話したところ大いにその趣旨に賛同され、笹川記念保健協力財団の理事長もやっておられた石館先生のご尽力により、日本船舶振興会から2億円の補助金を出していただくこととなった。そのほか、薬業界にお願いして日本製薬団体連合会から1億円を超える拠出をいただき、さらに日本薬剤師会、日本病院薬剤師会、私立薬科大学協会、日本医薬品卸業連合会など多くの団体からもご協力をいただくこととなった。

これら多額のご協力を基金とし
、石館先生を会長に、共立薬科大学におられた村田敏郎先生を理事長にそれぞれお迎えして、財団法人日本薬剤師研修センターは、無事スタートすることが出来たのである。平成元年6月のことであった。』

・・・ということで。

日本船舶振興会(日本財団)って、一休さんメタルダーだけじゃなく、薬剤師にも関係していたんですね。

認定薬剤師の方は、日本船舶振興会に足を向けては寝られませんね。恩返しのつもりで、モーターボートへGO☆?

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薬学生ニュース、創刊。

えーと・・・

6月25日。

薬学生ニュース、通称「やがくっす」が創刊されました。(注:通称は筆者が勝手につけました)

別に、発行日を大々的に宣伝していたわけでもないので、いつ出してもいいよーな気がするんですが・・・。

よりによって、選挙の公示日に発行するとは思いませんでした。

投票権を持っている学生向けの媒体と考えると、一日遅いデスヨ。

日薬連盟発行じゃないから、別にいいのかもしれませんが・・・連携って、なんでしたっけ。

  ☆

薬学生ニュースの発刊について

平成22年6月25日

 本年5月17日より、薬学生の実務実習が開始されました。本実務実習は、薬局・病院において各11週間の長期におよぶことから、指導する薬剤師やスタッフと薬学生との円滑なコミュニケーションを図ることが、実務実習を成功に導く上で重要な要素の一つとなってまいります。

 そこで、本会では、指導薬剤師と薬学生の皆さんとのコミュニケーション・ツールの一つとして、また薬学生に役立つ情報を伝達・提供するための媒体として、「薬学生ニュース」の発行を企画し、本日、創刊号を発刊いたしました。本薬学生ニュースは、今後、実務実習の時期に合わせ、年3回の発行を予定しています。

 創刊号では、本会の児玉会長から薬学生の皆さんへのメッセージをインタビュー記事で、また、本年5月に開催された全国の薬学生からなる学生団体の「薬学生の集い」並びに「西日本薬学生ネットワーク」の合同新歓の模様を、さらには最近のトピックスとして「チーム医療の推進と薬剤師業務の拡大」についてご紹介している他、本薬学生ニュースの愛称募集なども行っています。

 本薬学生ニュースは、学生の皆さんを主役とした情報媒体です。『こんな情報が知りたい』、『こんな記事が読みたい』。そんなご意見を、本会まで気軽にお寄せください。薬剤師の皆様におかれても、本薬学生ニュースを有効にご活用いただければ幸いです。

(日薬ホームページより引用)

  ☆

あ。愛称募集とか、やってますね。

新聞に愛称をつけるという発想が良く分からないのですが・・・。

朝日新聞を朝日、読売新聞を読売、日本経済新聞を日経、東スポを東スポというのは単なる略称で、愛称じゃないですよね。え。東スポは東京スポーツ? 一面の右上に東スポとしか書いてないから、東スポが本名じゃだめですかね。

「日本経済新聞 電子版」の愛称が「Web刊」とか、そういうのを求めているのでしょうか?

「やがくっす」じゃ、だめですかね。

「年三回刊コダマ新聞」とか「IMPS(インプス)」みたいな、ベタなのも考えましたが・・・。

とりあえず、このブログでは「やがくっす」にします。(愛称の応募要件が「薬学生」限定なので、応募しようがないわけですが)

さて。

「やがくっす」は、学生と指導薬剤師のコミュニケーション・ツールとして創刊されたようです。

ということは、

一面の児玉会長を見た学生さんが

「このムーミンとかゴマちゃんみたいな雰囲気のおじさまはどなた? 越後のちりめん問屋・・・じゃなくて、富山の薬売りさんかなにか?」

と指導薬剤師に尋ねて、

指導薬剤師が

「このお方をどなたと心得る。日本薬剤師会の会長(さきの副会長)、児玉孝さまであらせられるぞ。一同ずがたかい。控えい、控えおろう」

と、ファーマくん人形か何かを片手に応えるような、

そんなコミュニケーション・ツール・・・?

じゃあ、ないですよね、たぶん。

  ☆

創刊号の「顔」は、児玉会長のインタビューです。

雑誌媒体って、付録がつかないのなら、表紙が大事なのだそうです。

その、大事な表紙には、学生さんからみて「手にとっていきたい」と思わせる記事が必要です。

たとえば小学生の男の子向けの雑誌(Vジャンプ)だったら、表紙にドラクエか遊戯王、ポケモンあたりをもってくるのが基本です。

児玉会長の写真を見て、学生さんが「手に取っていきたい」と思うのか、という話でしょう。

比較物がないと、ちょっとイメージしにくいかもしれませんね。

児玉会長が表紙のフリーペーパーと、水嶋ヒロが表紙のフリーペーパーとでは、どっちを手にとりますか? どちらの内容を読みますか? どちらを家に持って帰って捨てずにおきますか?

・・・と、いう、お話です。

※水嶋ヒロでわからなければ、織田裕二でも石原裕次郎でも鶴田浩二でもチャンドンゴンでもブルースウィリスでも、なんだかピンとくる方を探してください。

遊戯王よりもヴァイスシュバルツのほうが好き!とかいう編集長がいたとしても、小学生の男の子向けの雑誌の表紙を萌えカードゲームが飾るような真似だけはしないでしょう。

学生向けのフリーペーパーなのに、「組織の長が出てこなければならない」という発想が、不思議です。

薬剤師を出すにしても、20代後半くらいのおにーさんおねーさんに語ってもらわないと。

・・・まあ、百歩譲って、会長インタビューだとしても。

『児玉会長から薬学生の皆さんへ』

と、題したからには、

はじめから最後まで薬学生へのメッセージにしなさいよ、と。

以下、ちょっとご覧ください。

  ☆

─いよいよ5月17日から6年制の実務実習が始まりました。まずはその点について、感想をお聞かせください。

児玉
 長期の実務実習を経験した薬剤師を社会に送り出すための第一歩を踏み出したという点で、医療関係者のみならず広く社会からも注目され、まさに歴史的な日となりました。これを推進してきた日本薬剤師会としても、無事にスタートを切れたことにまずは一安心している反面、第一期の経験なども踏まえ、今後より充実した実務実習となるよう、本会の最重要課題の一つとして、引き続き全力をあげて行きたいと考えています。

─まさに今この瞬間も実務実習が行われているわけですが、実習生の皆さんにどのようなことを望まれますか。

児玉
 実習の現場は、地域医療を担う薬局と病院の二つで行われます。実習先の薬局・病院では、場所にかかわらず、全国どこでも均質な指導を行えるよう努めています。皆さんはそれぞれの実習先で、さまざまなことを学ぶでしょう。実習を担当する指導薬剤師は、さらなる医療の質の向上に貢献できる薬剤師を養成するという情熱を持って、2日間にわたるワークショップと5つの講習を受講し、指導薬剤師となっています。まさに、皆さんと共に学び、共に成長しようという情熱を持った先輩薬剤師ですので、何かあれば、遠慮せずに、どしどし質問し相談してください。
 実務実習は、大学のカリキュラムで学びきれなかったことを学びます。例えば、倫理観、コミュニケーション、患者心理などです。皆さんは、共用試験を合格したわけですから、臆することなく、積極的に現場に踏み込んで行ってほしいと思います。
 その中で、単に技術や知識を学ぶのではなく、社会の人達が薬剤師に対し、どのようなことを望んでいるかを感じ取ることが大切です。そのために、患者さんとじかに接することができる実務実習は、大変意義深いものがあります。
 国家資格は国から与えられた資格で、薬剤師は国民の健康・生命を守る使命があります。人の健康や生命を守るためには、医療現場でどんなことが起こっているのかを知らなければなりません。実務実習は医療人の心を養う場でもあるのです。薬剤師
人の健康・生命と関連する重要な国家資格ですから、薬剤師法に則って、医薬品の安全性の確保を軸に、生活者のために十分に能力を発揮していくというその先の舞台を見据えて、実務実習に取り組んでほしいと願っています。

─ 最後に、薬学生の皆さん全員に、メッセージをお願いいたします。

児玉
 薬学生の皆さんは、6年間の中で社会と触れ合う機会をどんどん作ってほしいと思います。例えば、サークルやクラブ活動、他大学の学生との交流、ボランティア活動などを通じて、人間としての幅を広げてほしいと思います。また、自分たちの能力を発揮する環境をつくるため、これは結果として患者さんや生活者のためにもなるわけですが、医療周辺のことだけではなく、政治や経済、文化など、社会全般に目を向け、行動してほしいと願っています。そして、社会に役立つ薬剤師、社会から信頼される薬剤師になってください。日本薬剤師会も、本誌を始め今後いろいろな事業を企画・立案し、薬学生の皆さんを応援していきたいと考えています。

(2010年6月16日・日本薬剤師会にて

  ☆

・・・・・・うううーん。

学生さんが初めて(紙面で)接するかもしれない日薬会長の話が、これですか。

「全国どこでも均質な実習」などはできないのだと、総会で執行部は白旗を振っていた気がするのですが、言い出しっぺの会長は、まだ、全国均一だと思っているようです。

「共に学び」はパクリとゆーか実務実習指導薬剤師ワークショップのキャッチコピーですね。

国家資格は国から与えられた資格で、薬剤師は国民の健康・生命を守る使命があります」からはじまるトコは、何言ってるのかさっぱりです。

1. 国家資格は国から与えられた資格である。(国家資格の定義)

2. 薬剤師は国民の健康・生命を守る使命がある。(『薬剤師法第一条(薬剤師の任務)薬剤師は、調剤、医薬品の供給その他薬事衛生をつかさどることによつて、公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もつて国民の健康な生活を確保するものとする』・・・任務と使命は同じこと? 生命を守る使命?)


3. 人の健康や生命を守るためには、医療現場でどんなことが起こっているのかを知らなければならない。(何故、そうなのかは、不明。この話の中で論理の肝になる部分なので、「医療現場でどんなことが起こっているのかを知らなければヒトの健康や生命を守れない」という主張の理由が説明されなければ、この話全体の主張根拠があやしくなります

4. 実務実習は医療人の心を養う場でもある。(と児玉会長は考えている)

5. 薬剤師も人の健康・生命と関連する重要な国家資格である。(二度目)

6. 「薬剤師法に則って、医薬品の安全性の確保を軸に、生活者のために十分に能力を発揮していく」という「その先の舞台」を見据えて、実務実習に取り組んでほしい。(この部分、『という「その先の舞台」』なのか『というその先の「舞台」』なのかは不明。「医薬品の安全性の確保を軸に、生活者のために十分に能力を発揮していく」ことは現在行われているはずなので、後者? ただし「舞台」に相当する「薬剤師の将来ビジョン」を日本薬剤師会が策定していない以上、「見据えて」と言われても、学生さんは困るだけです)

このあたり、迷走している感があるのですが、続く「まとめ」部分も、おかしな感じ。

『医療周辺のことだけではなく、政治や経済、文化など、社会全般に目を向け、行動してほしいと願っています』

といったことは、まさしく、「大学のカリキュラムで学びきれなかったこと」だと思うのですが、(児玉会長が言うには)「大学のカリキュラムで学びきれなかったことを学ぶ」はずの実務実習の中には入っていません。

実務実習生のみならず薬学生全員に「社会全般」を考えた行動を求めるのなら、なんで日薬は、普段の授業カリキュラムや実務実習カリキュラムの中に「社会全般」をくみこめと主張しないんでしょうか。

「学んでほしい。と思っている」、でも、「学ばせてあげるための行動は何もしていない」という状態?

言われた側は、どうしたらいいんですかね。

文脈からみるに、「社会全般」を考えられる薬剤師は役立つし信頼される、ということのようです。

おそらくは、「選挙に行け」という話がしたいけれどできないので、分厚いオブラートに包んで話してみました☆ということなのでしょうけれど・・・

結果的に、読めば読むほど「?」マークが飛ぶ内容になっています。

児玉会長に「喋らせたら」変なことになるのは、これまでの代議員会議事録が証明しています。たとえインタビュー形式だとしても、ちゃんと原稿をつくって推敲してから出してほしかったです。大事な大事な、「顔」なんですから。

  ☆

二面と三面は、楽しそうな学生意見交換会報告記事です。あいかわらず「語りあいました」で終わる不親切仕様。語りあった内容をどこにどう活かすかという話もなく、「つづきはwebで」的なものもなく、「どこかのだれかがなにかやってたらしいよ」という記事。これを基にして・・・、実習生と指導薬剤師とでどんなコミュニケーションをしたものかと、プチ悩みモードになります。

四面のトピックスは「チーム医療推進会議」について。

「チーム医療の推進に関する検討会」などの歴史にも触れていて、かなりうまく1ページにまとめた記事です。

この検討会には日本薬剤師会からも委員が参加し、必要な意見を述べています」と書くのは、委員を褒めすぎだと思いますけどね。

  ☆

次号は10月とのこと。

編集後記に

「こんな情報が知りたい」「こんな記事が読みたい」そんな意見を気軽にお寄せください。

と書いてありましたので、みなさん、知りたい情報を知るチャンスですよ☆

筆者は、歴代日薬執行部の誰と誰がヘビースモーカーなのかを知りたいです。

あと、表紙は、ジローラモさん並みにイタリア製ブランドスーツを着こなした生出副会長(ただしコンタクトかつサングラス着用)にオファーを出すといいんじゃないかと思います。きっとカッコイイですよ。

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擬人化ナイツ漫談。「アムロジピン」

わすれがちになるのですが、このブログ、「薬剤師倫理規定擬人化」のブログです。

ほんわかモードでまいります。

  ☆

010toua02blogj

薬剤師倫理規定第十条っぽい
白峰とうあさん(世間知らず)

と、

009kokono02blogj

薬剤師倫理規定第九条っぽい
茶森ここのさん(真実追求型ツッコミ)

との、日常的会話。

  ☆

とうあ「ここのさん、わたくし、この間、インターネットのゴーグルでゴグって、すばらしい薬を発見いたしました」

ここの「グーグルでググって、ね。で、なになに、新発見?」

とうあ「はい。なんと、高い血圧を見事に上げて、一日一回の服用で済むんですよ。今日は、その感動を、ここのさんに知っていただきたくて」

ここの「血圧は下げるほうだと思うけど。高血圧を促進しても仕方ないし。でも、一日一回の降圧剤って、いっぱいあるからなー。それ、なんて新薬?」

とうあ「アムロジピンというんですよ」

ここの「いや、それ、ぜんぜん新しくないからっ」

とうあ「発売は二年前くらいと書いてありましたけれど・・・新しい・・・」

ここの「それ後発品だよっ。成分的には昔からあるのっ」

とうあ「アムロジピンは、酸素を5つも持っているんですよ」

ここの「あー、側鎖にあるよね、5つ」

とうあ「酸素とは、エネルギー燃焼に必要な物質です」

ここの「うん、そうかも」

とうあ「つまり、エネルギーゲインが通常の五倍ってことなんです」

ここの「いや、エネルギーゲインって何? 通常って?」

とうあ「こいつ・・・動くぞ・・・ということですわ」

ここの「どう動くって?」

とうあ「血管を、こう、ぐぐぐ、と閉じる方向ですわ」

ここの「閉じたら血圧あがっちゃうでしょ」

とうあ「アムロジピンのニュータイプ専用機(先発試作品)は、パイロットが指定されているんですよ」

ここの「いや、薬にパイロットはいないでしょ」

とうあ「国産っぽいほうはアムロ少尉専用、外国産っぽいほうはバスク大佐専用です。お医者様に言わせると、カスタム機は外装(PTP)の色が違うだけで性能が違うような気がするそうです

ここの「えーと・・・アムロが『僕が一番うまく・・・』とか言いながら陣取るほうと、アレキサンドリア艦長のバスクが乗るほうってこと? って、なんでガンダムのモビルスーツの話を?」

とうあ「バスク大佐については郷里大輔さまでゴッグってくださいませ。そして静岡へ行ってビームサーベルを見ましょう

ここの「それが言いたかったとか?」

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