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未収金問題。ノブさんが、こんな会議に、参加してますよ。

今回は、「薬師クマ」さんのブログエントリ「未払い回収業務」を読んでいて、「そういえば、なんか今日読んだ議事録の中に、そんな話があったよーな・・・」と思いだして、やっつけ仕事的ですが、『審査支払機関の在り方に関する検討会』の議事録を紹介することにしました。

参考:薬師クマ。
http://aizproject.blog.shinobi.jp/Entry/227/

  ☆

10/04/22 第2回審査支払機関の在り方に関する検討会議事録

日 時:平成22年4月22日(木)15:11~17:16

(前略)

○森田座長 では、ほかにいかがでしょうか。齋藤委員、どうぞ。

○齋藤委員 これはこの検討会の趣旨からちょっとズレるかもしれないのですが、飯山委員に見解を伺いたいのですが、今、医療機関を非常に苦しめている問題に未収金の問題がありますね。被保険者が保険者のお墨付きをもらって、保険証を持って診療を受けるけれども、病院が請求する費用について支払わない。それは、いろいろな事情があって、支払えない人もいますし、確信犯的に支払わない人もいる。そういうような場合に、今までは全て病院の泣き寝入りなんです。それが膨大な額になっていますし、医療職の職員の職業意識を著しく傷つけるということですね。これは、例えばまちのそば屋さんだと、そばを食べてそのまま出たら、たちまち逮捕されるわけですけれども、医療費の踏み倒しというものについては然るべき歯止めがないというのが実態なんです。これは、一説によると、保険者が不良な被保険者を医療機関に送ったので、その費用は保険者に請求することもできるのではないかという説もなくはないのですが、私はそれを必ずしも与しているわけではないんですが、岩田先生の御意見も含めて、一体そういうようなときに病院や医療機関は保険者に対して何をすればいいのか。あるいは、保険者として、支払機関として、その問題をどういうふうに考えておられるのか、 見解があったら教えていただきたいのですが。

○飯山委員 私ども審査支払機関といたしましては、患者さんの自己負担金につきまして直接タッチできる立場にございませんので何とも申し上げようがないのですが、さっき申し上げましたように、資格誤り等の場合には返戻を早くできますので、 今まで二月たって、三月たってから何とかということが、国保の場合には少しでも早く処理できるように努力したいと思っております。

○齋藤委員 岩田先生、何か教えていただけませんか。法治国家として非常に不思議な現象だなと医療機関の者は常々思っているわけです。

○森田座長 御指名ですので何か。

○岩田委員 全然予測しない質問で、答えられることはきっとないと思いますが、典型的には、たぶん普通に法学部の先生が考えると、その人を訴えるということだと思うのですが、訴えてお金が取れるのであれば支払っているはずなので、基本的には何もできないということですよね。あとは、それこそ警察に逮捕してもらうということだと思いますが、そういうことをやって結局どうなるかというと、社会の負担になる可能性があるので、そうすると、あとは警察はほかにも忙しいということがあると思うのですが、なかなか難しいことであることはすぐに答えられますけれども、それ以上の何かうまい解決があるかというと、たぶんなかなかないんじゃないかというのが率直な感想です。ちゃんとした答えにならず済みません。

○森田座長 難しい問題だと思いますけれども、ほかにいかがでしょうか。遠藤委員、どうぞ。

○遠藤委員 前回の議論の中からもいろいろあったんですけれども、先ほど岩田委員の方から、審査会の4つ目が医療の質を担保するという御発言があったのですが、全く同感であります。今回、基金と国保連合会からいろいろなお話があったわけですけれども、そういった中で、レセプトの電子化というようなことでのメリットということで、支払機関及び保険者のメリットというのはかなりいろいろ出てきているわけですけれども、我々医療機関としても、 設備にお金をかけて、手間隙かけて電子化に至っているわけですけれども、医療機関側のメリットというのはあまり見えてこないような気がしているわけです。こういったものに対して、医療機関としてのメリットという部分からの議論というのもあってもいいのではないかという気はいたしているわけです。
以前、議論の中で、現在、保険の費用というのは2ヶ月遅れて払われているわけですけれども、そういったものが短縮化できるという話もちらっと出たことはあったような気がするのですけれども、そういったものが今後進展するのかどうかという点をちょっと教えていただければありがたいということがあります。私は歯科ですので、私自身も個人の開業医として零細でやっているわけですけれども、歯科の方は23年を目指して電子化を今進めています。猶予期間を入れれば、ここ数年でかなり電子化するんじゃないかと思っているわけですけれども、病院ですと院内の電子化というメリットはかなりあると思うのですが、零細な個人の診療所にとっては、手間隙かかるけれども自分のところのメリットがあまり出てこないという実情がございます。そういった突き上げもあるわけですけれども、こういった個人の診療所も含めて、今回、電子化されるわけでございますので、そういったところへのインセンティブというか、そういったものが何か方策としてあるのかなと。そういった議論もちょっとしていただきたいというふうに思っております。

○森田座長 ありがとうございました。それも重要な点だと思います。それでは、山本委員。

○山本委員 お金を早く払えという話をこういう場でするのはなじまないと思って静かにしておったのですが、今、遠藤さんがおっしゃったように、これから23年に向かって進める歯科と、既に終わらされてしまったと言ったほうがいいのでしょうか、なかば脅されて終わってしまった薬局を考えてみますと、インセンティブはたっぷりちょうだいしたいと思っている立場であります。ずっと長い間、紙提出の時代から翌月の10日までに必死になって請求をして、それが更に1ヶ月たって返ってくるという中で仕事をしてきました。レセプトがオンライン化される前に電子化されれば、非常に短時間で仕事ができるということになったわけですけれども、確かに、今おっしゃったような、いわゆる電子化された結果、支払基金並びに国保連合会の中の事務の合理化が進んでいる。にもかかわらず、保険者との関係がありますので簡単にはなかなか言いにくいのかもしれませんが、少なくとも、頑張った御褒美といいましょうか、褒めていただかないと、いつもただやれやれと言われてもなかなか進まないなと思います。先ほど齋藤先生がおっしゃったように、格差がありますことは県によってかなり違っておりますでしょうし、支払基金と国保連合会というのはまさに母体が違いますので、同じにはできないというのはよく理解しておりますが、先ほど飯山さんのお話の中で、なるべく早く返戻をします、つまり資格確認ができますという趣旨のことを仰っいましたが連合会で資格確認ができるということは、恐らく支払基金でも同様に資格確認はできていると思うんです。
では、その結果、かつては2年ぐらいかかって返戻されたレセもたくさんありましたけれども、今は早く返ってくるようにはなったものの、先ほど齋藤先生のお話は、確信犯でお金を払わない人のことでしたが、我々が同様に困るのは、保険証を確認して診療されて処方箋を書かれる。私どもはそれを受け取りますので、保険情報のベースはあくまでも処方箋の中です。資格確認ができるかということで言えば、もし行き場所がわかっているならば、審査ももちろんそうですけれども、 向こうに変わったんだという情報がいただけてもいいのではないかと思います。
もう1点は、早く請求ができるようにするのであれば、あるいは間違った請求をしないという意味で言えば、また異動先が確認できるのであれば、そうしたこともこの中で議論していただかないと、単に審査が早いとか遅いとか、質がばらついているではなしに、むしろ保険そのものをうまく回すという仕組みが要るのではないかと思います。先ほど齋藤先生の保険の審査は一本にできないかというお話は、私もそうかなと思うのですが、そうしますと、今、行政刷新会議でおっしゃっている競争させろという競争原理が働かないような気がして、その議論は全く論理的に矛盾するような気がするのです。いずれにしても、ばらつかないような審査ももちろん必要ですが、うまく医療を提供して、安心して医療者が提供できるシステムを組んでいただかないと、皆さんが便利になることは結構ですが、実は医療機関としては極めて大変なものが残ってしまいますので、それも併せて解決をしていただければと思います。

○森田座長 では、長谷川委員。

○長谷川委員 医療の質ということでお二方からおっしゃっていただきましたけれども、たぶん前回、私の発言が入っていると思いますので、ちょっと最初に整理させていただいて、あと後半は支払請求の話を申し上げたいと思うのですが、まず審査の質と医療のは分けて考えた方がよろしいと思うんです。ただ、非常に密接に関わることは間違いないので、我々が審査支払機関のあり方ということをもしファンクションで考えるとすると、やはり1つ考えるべきは審査の質、あと審査の効率だと思います。
 質ということで申し上げますと、あらかじめルールが、例えば療養担当規則で決まっている。そうであれば、それにのっとって、それに逸脱しているかどうかだけをチェックするというのがたぶん法的な権限、与えられた能力であって、それ以上のことをやることはできない。 非常にコンサーバティブに考えれば、そういう話になってくるわけですね。
 ただ、本当にそれだけでいいのかどうかというのはもう少し考えるべきであって、例えば、その中に診療ガイドライン等が今非常に各国で開発されていますので、そういったものを加味して、それに見合った形の医療が行われているかどうかということを評価していく。これはもう少しポジティブな形になりますし、あるいはIT化がなされれば、例えばこういう病気についてはこの薬は何日ぐらいの投与と。当然、一定の幅があるので、全国のお医者さんが全く同じ期間投与する必要はないと思うのですが、逆に、これを公開することによって収束を図る。これは、例えばDPCのデータが一般公開されるようになって非常に標準化が進んだという、こういった経験を我々も持っていますので、こういったデータがたくさん集まるというのが審査支払機関ですので、こういった仕組みを考えていくというのは、審査の質と医療の質が非常に密接に関わる部分だと思います。
 あと効率という点からいきますと、1つは経費がどうなるのか。ちょっと遅れて申しわけないのですが、韓国の例がございます。人口が半分ですので、ちょうど日本の場合は国保と審査支払機関、社会保険診療報酬支払基金で半々と考えると、そのうちの1つと考えていただくとちょうどいいと思いますが、10億枚ちょっとのレセを 2,000人弱でみている
だから、たぶん基金の4倍ぐらいの効率だと思うのですが、しかも、かかる費用は 100億そこそこですからもっと安いわけですね。それを考えると、なぜ隣の国でできて、それができていないのか。これは、もう一回深堀りする必要があると思うのですが、いわゆる審査の効率ということを考えないといけない。これは事務経費です。もう一方は実際の削減の率ですね。査定率であるとか、あるいは返戻の率であるとか、こういったものでみていかないといけない。
それで、共通しているのは何か。我々は、質にしろ、効率にしろ、それをきちんとレビューする仕組みが今までなかったんですね。一覧表を見せてくださいと言っても、事務局は頑張っていただいているのですが、まだちょっと足りないんじゃないのみたいな意見が委員の方々からも指摘されると思いますし、どうもまだないんじゃないか。やはりこういったものがきちんと公開される。あるいは、1つの組織内部でも常にレビューして、よく改善していくという仕組みがどうも弱かったんじゃないかというのが1つ。これは私の意見です。
あと、電子化に伴うインセンティブという話でいきますと、やはり支払いサイトに請求をかけて最長でいくと50日分ぐらい診療報酬をいただくのを待っているわけですね。医療機関というのは、開設しますと、最初の何十日間は収入がなくて、店を閉めて、その後は来るんですけど、店を閉める気がないと、その1ヶ月半分ぐらいの収入というのは永遠に捨ててしまう。非常に損な形になるので、そういった部分をどうやってお金を回収するかというのは非常に大きなインセンティブになります。これは、韓国の例ですと、EDIでレセプトの請求をかけると、支払いサイトを短くしてくれる。あるいは、ある期間に関して言うと、優良マークということで、いわゆる当局の監査を免除していただく。こういったインセンティブをつけておられますし、例えばアメリカですと、PフォーPというような形で、情報公開する医療機関には診療報酬をメディケアメディキューに上乗せする。その中でも質がよければもう少し上乗せするし、今問題になっているのは、一定の基準を満たした電子カルテを付けると更に上乗せする。やはり国が方向を示す。それに伴って必要な資源を確保する、インセンティブを与える、こういったことはきちんと、各国で非常に多くの知見がありますので、そういったことを見ていくと非常に得られる部分は多いというふうに思います

○森田座長 渡辺委員、どうぞ。

○渡辺委員 手短に。特に足利委員に伺いたいのですが、基金の手数料はかつて 120円ぐらいあったものが、当時、メディアからも批判されて、そこで下がったと私は記憶しているのですが、この10ページの表にありますとおり、 114円に下がって以来、紙媒体に関してはずっと据え置き。媒体が変わってくれば下がってくるとご説明があったわけですが、率直に言って、なぜまだこれで高いのかという根拠が先ほどの御説明を伺ってよくわからない。特に国保との比較ですね。もう少し積極的な理由、これだけの金額だというものはどうも見えてこないので、それは今でもいいですし、また改めた機会でもいいですから、これを見ると 120円時代が今から10年ほど前ですが、当時からの批判というのはまだ続くのはやむを得ないというか、続くのかなという気がしていますので、もう少し価格の根拠といったものを御説明いただきたいと思います。
 もう1点だけ。これは国保連も一緒だと思うのですが、いわゆる基金、あるいは連合会における審査は1次審査ですよね。そして、基金の場合でも、例えば組合健保が2次審査をやる。国保連も同じだと思うのですが、例えば、これは厚労省のどなたに伺ったらいいかわからないですが、2次審査における査定とか、そういったものの実態というのはどこかに聞けばわかるものでしょうか。これは質問としてお伺いします。
 以上です。

○森田座長 それでは、足利委員からお答えいただけますか。

○足利委員 金額の根拠ということでございますが、先ほど触れました、もともと平成20年に今後の手数料の見通しというものを定めておりまして、それを今回、前倒しで23年度の水準を達成したというのが11ページでございまして、そのときの考え方、基本的には、さっきから出ておりますように、経費を見込み件数で割る、そういう考え方で20年の手数料適正化の見通しも策定をいたしたところでありますので、その御説明をすることは次回にでもさせていただきたいと思いますし、それをベースにしまして、それから業務の効率化に伴って、更に積立金ができたというようなことを活用しまして、昨今、保険者さんとの協議に基づきまして、こういう引下げを行っておるというところでございます。20年のときの考え方につきましては、また次回にでも御説明をさせていただきたいというふうに思っております。
それから、私のほうで十分なあれになるかわかりませんが、保険者さんの方での更なる2次審査というお話がありましたが、保険者さんの方で、私どもの1次審査に対して更に不服申立てといいますか、 それが再審査という形で出てまいります。その再審査について、私どもの審査委員会を経て、これは私どもの1次審査の見落としであるというのが査定という形で、件数なり点数なりを私どもはお示しをしているところでございます。 ですから、この中には私どもの全くの見落としの分と、それから、当然、審査というのは審査委員会が行うということになっておりますので、保険者さんでないとわからない月をまたいでの縦覧の審査の分ですとか、あるいは、私どもが今までの紙の段階ではわからない、縦覧もそうでございますが、医科歯科のレセプトと医薬分業になっていて、調剤のレセプトとの突き合わせ、こういう部分につきましても、保険者さんの方で、これは問題があるのではないかということを再審査で上げていただいて、私どもの審査委員会でもってそこを判断するということになっております。したがって、その再審査の中には、単純な見落とし分と、そういった今の段階では、今まで紙であったということで、保険者さんでないとわからないというものと両方の分が再審査の実績となって出るということでございます。 ただ、私どもが日ごろこういったデータで出す分というのは、単月審査といいまして、私どもの単純な原審査の見通しの分ということを、通常は私どもの再審査の実績として示している分は、そういう部分に限った私どもの1次審査の漏れの分を資料にしてお出ししております。先ほどの厚い方の25ページの方でそういったことに触れておりますので、お時間がありましたら御覧をいただきたいと思います。

○森田座長 よろしいですか。では、どうぞ。

○飯山委員 国保におきましても、保険者審査に関しての構図は同じでございまして、保険者さんで点検された場合に、疑義があれば再審査請求が出てまいりますので、それを
どもの再審査の中でどこまで査定でみるかということがございます。したがいまして、もし必要でしたら、先ほど都道府県別の査定率の一覧という御要求がございましたので、再審査に関しましても、同様の資料を一覧にしてお出ししてもよろしいと思いますけれども。

○森田座長 では、お願いします。事務局の方にも再審査について質問がありましたけれども、特によろしいですか。

○渡辺委員 もし全体像がわかればの話ですが。

○森田座長 わかりました。では、高田委員、どうぞ。

○高田委員 時間も押しているので、2点ですけれども、1点は、先ほどの渡辺委員のお話に関連してですけれども、私どもは基金と保険者として手数料の交渉を毎年行っております。私も去年は出させていただきました。その中で、残念ながら、コスト構造については明らかにされておりません。はっきり細かく明確にはされていません。さっき国保連さんのお話を聞きますと、その業務に従事している人のもとをベースにいろいろはじかれている。基金の方は、どうももう少しどんぶりのような感じがします。ですから、そこのベースを合わせるだけで今でも手数料はもう少し下がるんじゃないかという感触を保険者側は持っています。
 それと、保険者側は医療費につきましては、当然、算定ルールというか、保険ルールに合えばもちろん払います。ですから、私どもが再審査で出したときに、削り屋が削ったとか言われますけれども、それはいわれのない話でありまして、前にも言いましたが、本来やっていただくところができていないところもあるわけですから、ちゃんとやってほしいというのが一番です。我々は、ちゃんとルールに合っていればもちろん払うし、それは間違いないことです。それが1点申し上げたいことです。
 それと、次回からは各論に入っていこうかと思いますので、ちょっと問題提起をさせていただきたいと思います。今回の検討会が、統合とか競争というお話で、どちらかというと単純な問題の提起があると思うのですが、せっかくこの検討会をやるということは、あるべき姿を考えるということになると、本質論を問題の要因として分けて議論していく必要があるのではないかと思っています。
 私どもの方で考えておりますのは、本質は5つぐらいあると思います。1つは、制度・ルール・法律の問題。それから、2番目は組織・体制の問題。3番目は仕組みとかシステムの問題。先ほど岩田委員がおっしゃられた話にも関連するのですけれども。それからまた、それぞれの機関の風土とかマネジメント、法人としてのガバナンス。それから5番目、本来、審査というのがどういう期待値があるべき姿なのか。それと現実とのギャップ。その5つが本質であるんじゃないかと考えております
 それで、審査支払の問題の一番の根本的な要因は、やはり最後のあるべき姿とのギャップが最も大きい。ここが非常に大きいように思います。ですから、今の支払基金法とか、法ももうできて60年ぐらいたっています。ですから、紙をベースにやることでできた法律で、電子化がだいぶ進んでもあまり法は変わっておりません。 そういうことを含めまして、なぜこういう審査機関が必要なのか、なぜ審査をしなくてはいけないのか、そういうところまで今後の各論の中で考えていって、だいぶ先の話ですけれども、将来的には審査の必要のないような制度を構築していく、こういうことも考えていけば、だんだん今の問題は収れんしていくのかなと。私どもはこれについても1つのアイデアを持っていますが、それはまた今後、各論の中でいろいろお話ししたいと思いますので、今の本質的な問題が、重要度とか、原因とか、検証とか、評価とか、結局データに基づくエビデンスのある議論は行われておりません。そこが一番問題ですし、やはりそういうことでPDCも回っていないと思います。これらを細かく議論した上で、短期的にできるもの、中期的にできるもの、最終的なあり方、そういうものの議論をぜひこの検討会の中でしていただきたいと思いますので、そこを1つだけ問題提起させてください。

○森田座長 ありがとうございました。齋藤委員。

○齋藤委員 先ほど統合すると競争がなくなるんじゃないかというような御指摘があって、確かに一般的に言えばそういうことになるのですが、逆必ずしも真ならずで、2つに分かれていれば適切な競争が起こるかというと、そういうことは全くなくて、共通の土俵の中で、共通の尺度で比較するからこそ、こちらの方がむだがあるとか、こちらの方が優れているということになるのですが、たとえば1センチと1グラムとどちらが大きいか比較しろといっても、ゲンが違うわけですから無理なわけですよね。そういうような図式が国保と支払基金の間はちょっと別の世界のように見えて、これは比較のしようがないから競争のレベルに達していないかなという気がするんです。その辺もぜひお考えいただきたいと思います。

○森田座長 残り時間が少なくなってまいりましたが、まだ御発言のない方。稲垣委員はよろしいですか。どうぞお願いします。

○稲垣委員 これは厚生労働省の方にお願いになるかもしれませんけれども、先ほどの齋藤委員とか山本委員の方からお話のありました未収金問題(筆者注:山本委員は未収金問題についての話とはちょっと違う気が。「処方せんに正しい保険者情報が記載されていないことがある。薬局では確認できないことがある。保険者情報が変更になったときには、わかるようにしてくれ」という話をしていますから、これは本来であれば厚生労働省の方で社会保障カードというものを構築されて、医療機関、薬局等々が患者さん等々が持ってこられた被保険者証をその場で確認をしておけば、未収金というのは本来発生しないという形になっているわけでございますので、この社会保障カードが政権が変わってどうなったのかということによって、たぶんその辺の問題も解決するのではないか。要は、審査機関の話ではないから言ってはいけないかもしれないのですけれども、何かその辺もと思います。
それと、私ども審査機関の方からしますと、査定率の問題で、たぶん支払基金さんと私ども国保連合会の査定時の計算方法が若干違うのかなと。というのは、医療機関の方から
ると、ある県では、お医者さんの方からは連合会の方が査定率は低いけれども査定は厳
いとか、いろいろなお声を聞いて、それがどうも数字に反映されていないので、できればその辺も国の方で統一をしていただければというふうに思っております。よろしくお願いいたします。

○森田座長 ありがとうございました。

○長谷川委員 済みません、ちょっと確認させていただきたいのですが、社会保障カードでカバーできる部分というのは、例えば日本のように保険者がたくさんいる場合には、どこの保険に入っているかとか、その資格が有効かどうかというところは、例えばこれは電子化したらすぐに照合できますよね。ただ、医療機関の抱えている未収金というのは、別に保険の資格があるとかないとかは関係なくて、自己負担、多くの場合は3割原則ですが、そこの徴収ができないという部分なので、これは別に社会保障カードと関係なく発生するというのが現実だと思うんです

○稲垣委員 確かに先生がおっしゃるところもあるのですが、昨年、一昨年、厚生労働省の国保課の方が中心となって未収金問題の検討会というのをつくりましたけれども、そこは3割だけではなくて、やはり保険拒否の7割分も、要は、資格レセプトが返戻になって返ってきてしまうと、その7割を取りに行くところがなくなってしまって、結局は医療機関や薬局の方でかぶってしまう。それが非常に大きいというふうに私どもは認識をしていたものですから、どうも3割部分ではないのかなと。逆に言うと、7割の方が大きいのかなというふうに思っていたもので、そういう発言をさせていただいたのですけれども。

○長谷川委員 初診時に保険証を確認した場合、ずっとそのまま放置していたら別ですが、要するに医療機関として果たすべき行為をやっているわけですよね。それでもずっとあれですか。要するに、それで失効した場合というのは今はどういう扱いなんですか。失効していることが後でわかったと。

○稲垣委員 先生がおっしゃいますように、失効したことが後でわかった場合は、それは医療機関側の方がその人に対して7割分を取りに行くということになっているので、たぶん医療機関サイドが非常に怒っていらっしゃるというふうに認識しております

○森田座長 簡単に言うと、要するにクレジットカードで払ったけれども支払い能力の確認ができないというケースだと思いますので、普通のレストランのように、その場で確認できるようにというお話ですね。

○稲垣委員 はい。

○森田座長 あとまだ御発言のない方。オブザーバーの高智さんはまだですけれども、よろしいでしょうか。

○高智オブザーバー ありがとうございます。支払基金さんの資料の17ページですが、先ほども御説明がございましたけれども、一番上の1行目、具体的には請求者と同業のプロフェッショナルである医師及び歯科医師によって構成される審査委員会の審査、それ自体、不適正な請求を抑制する効果があるというふうに断言されておりますが、そこまでお書きいただくのであれば、これはもう少しエビデンスベーストの話にしていただくとありがたいというのが1つあります
 それから、先ほど韓国のお話もございましたけれども、国際比較論というのはこの分野は非常に重要だと思っております。韓国におきましては、審査の分野に看護師さんを大量に投入しているという事実があるようでございます。HIRAで伺いました。それによって生ずる弊害というものもほとんど報告されていないというふうに聞いております。先ほど100億円規模のコストで賄っていると。この辺はやはり見過ごすことのできない1つの経済事情だと思いますので、今後この委員会で十分な御議論をいただければありがたいと思っております。

○森田座長 ありがとうございました。高橋委員、手を挙げられましたけれども。

○高橋委員 今日の話とちょっと違いますが、今後の話ということで1つ申し上げれば、今の審査の法律的な性格がよくわからないという点です。審査をして、これに対して保険者側あるいは医療機関側が不満であれば、再審査を申し立てることができます。再審査の結果、申し立てが認められたり、認められなかったりしますが、今の審査機関の法的性格というのは、審査についての最終決定機関じゃないですから、さらに幾らでも裁判所に行けるんです。しかし、現実には、審査支払機関が一つ、二つですから、誰もそれ以上争いません。しかし、今後、審査についてどんどん保険者側も自分でやれという話になると、これは一種の自由参入になるので紛争が非常に増える可能性がありますから、本当に自
化するとなると、そこの紛争処理機構をちゃんとしておかないと混乱するおそれがあるので、そこについてはきちんとした考え方をまとめないといけないと思います。この前申し上げたように、公共財でオンリーワンか、今はオンリーツーですけれども、オンリーワンでやるといってやっていればしようがないとなりますけれども、自由化でいいんだという話になると、今度はかなり争う余地が出ます。今は診療側の同意がないと審査をあちこちで勝手にやるということはできないというルールになっていますけれども、それ自体、ルールを国で通知でつくっていますので、法律的にはこれは拘束力がないという感じがしますので、ちょっとその辺のあいまいな部分があるので、こういった査定についての紛争が起きた場合に、どういうシステムで解決するのかということもよく考えていかないといけないと思います。

○森田座長 ありがとうございました。もう時間が残り少なくなりましたので、そろそろこれぐらいで終わりにしたいと思いますけれども、あと特に何か御発言ございますでしょうか。よろしいでしょうか。
 最後に、私も門外漢ですけれども一委員として少し感想を述べさせていただきますと、なぜ審査が一本化できないのかとか、しかも、なぜ進まないのかというのは、どうも素人から考えて、まだよくわからないところがございまして、できるだけその辺もこれからお尋ねして明らかにしていっていきたいと思います。
 もう1つ、先ほど審査全体を統一したり、IT化することのメリット・デメリットとか、インセンティブという話がございましたけれども、私も中医協の方にも関わっておりますけれども、印象といたしまして、マクロ的に言いますと日本の財政は大変厳しいのは御存じのとおりでございまして、医療費は増えていきますし、医療需要も確実に増えていくというときに、やはりこれからずっとサステイナブルな形で医療を供給していくためには、医療の供給と保険支払いについて最大限の効率化を図っていかないと国民のメリットにならないわけですし、こちらの方で事務的な経費で相当なコストを割かれるということになりますと、その分だけ診療報酬の方も、本体の方はどうしても抑制されるといいましょうか、影響が出てくるのではないかと思っております。そういう意味でいいますと、やはり医療を供給する医療機関の側にそれ相応の診療報酬がきちんと手当てされるようにするためには、まさに事務的なハンドリングのコストといいますか、それを最小化することには合理的な理由があるのではないかという気がいたしております。それ以外にも幾つかございますけれども、またそういうことも含めまして御議論いただきたいと思っております。
 それでは、最後にちょっと申し上げたいと思いますけれども、今日は第2回目で、一応、前回自由に御討論いただきまして、今日は支払基金と国保連合会の方からお話を伺った
けでございますが、3回目以降につきましては、前回及び本日の御議論を踏まえまして、幾つかのいろいろな御質問とか御意見が出ておりますので、委員からの御意見、そして課題と事務局で資料の準備ができた順に、検討項目としてこれから議論を進めていきたいと思っております。資料の整理その他につきましても、どういう形でそろえていただけるかということは必ずしもはっきりしないところがございますので、次からの議題につきましては、事務局と私の方で少し相談をして決めさせていただきたいと思っておりますけれども、そうした進め方につきまして座長の方に御一任いただけますでしょうか。

(「異議なし」とあり)

○森田座長 特にこれだけはどうしても先にという御発言がないようでしたら、そうさせていただきたいと思います。いずれにしましても、提起されました論点につきましては順次議論を進めていきたいと思っております。

○山本委員 結構ですけれども、そのときに、事前に多少勉強もしたいので、資料はできれば早めにちょうだいできればと思います

○吉田保険課長 今回は申しわけございませんでした。次回から心いたします。

○森田座長 こちらの方は電子化をして送るとか、それなりにできると思いますので、よろしくお願いします。
 なお、次回からの進め方については御一任いただいたと思いますけれども、その場合に、前回、高田委員の方からお申出がございました審査委員会の経験者の方からお話を伺う、そういう機会も設けさせていただきたいと思いますので、よろしゅうございますね。

○遠藤委員 その件に関してちょっとよろしいですか。私自身も審査会で経験しているのですけれども、現在現役ですけれども、審査委員の御意見ということだと、その審査委員の方のバックグラウンドによって相当異なるというふうに感じていますので。

○高田委員 私どもも、そこは何支部かを検討して、例えば基金の中の全体を俯瞰できる立場にあったような適任者を今、何人か考えておりますので、そういうところはもちろん偏りがないような話で、まず表向きではなく、実態をよく御理解いただかないと議論が進まないと思っていますので、よろしくお願いします。

○森田座長 もちろん、そういうことについては十分配慮した上で調整させていただきたいと思いますけれども。

○遠藤委員 その際、ぜひ経歴は御紹介いただきたいと思います。

○森田座長 わかりました。ただ、審査委員会の経験者の方からお話を伺うことはよろしゅうございますね。

○遠藤委員 はい。

○森田座長 ありがとうございます。それでは、そのように進めさせていただきます。あとは、事務的なことにつきまして事務局の方からお願いいたします。

○吉田保険課長 ありがとうございました。
それでは、事務局より、次回でございますが、5月28日、金曜日の午前10時から。会場は今調整中でございますので、決まり次第、御連絡を申し上げます。また、6月以降につきましても、別途並行して、なるべく前広に委員の皆様方の日程を調整させていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。その際、次回につきましては、先ほど座長の方からもお話がございましたので、事務局と座長で御相談いたしますし、座長の御指示をもって、各委員の皆様とも早めに調整させていただきたいと思いますので、御協力のほどよろしくお願い申し上げます。
事務局からは以上でございます。

○森田座長 ありがとうございました。では、早めに調整して早めに資料を送るようにしたいと思います。
 それでは、次回は5月28日、午前10時からということでございますので、よろしくお願いいたします。
 本日の会議は、これで終了させていただきます。どうもありがとうございました。

  ☆

以上。最後まで引用してしまいました。

ノブさんが「事前に多少勉強もしたいので、資料はできれば早めにちょうだいできれば

と、最後のほうでカッコイイことを言っているのが印象的な議事録です。(注:議事録マニアの方へ。厚労省の会議の資料はおおむねギリギリです。ノブさんは毎回『資料は早く』と同じことを言っていますが、そのツッコミは、心の中にしまっておいてくださいませ)

で、未払い回収について、この検討会では、次のような話になったようです。

  ☆

質問.医療費の「自己負担分」の踏み倒しが起こったとき、診療側は保険者に何をすればいいのか。保険者・支払機関はどのように考えているのか

答1.審査支払機関は、患者さんの自己負担金に直接タッチできる立場にないので、何とも申し上げようがない。

答2.全然予測しない質問。
 
法学部の先生が考えると、その人を訴えるということだと思うが、訴えてお金が取れるのであれば支払っているはずなので、基本的には何もできないということ
 あとは、警察に逮捕してもらうということ。
 
それ以上のうまい解決があるかというと、なかなかないという感想。

  ☆

・・・というわけで、保険者・支払い機関は「なにもしない」と答えました。

法律家は、医療機関側には「無駄だと思うが訴える」か「相手にしてもらえないと思うが警察に話す」、というオプションがあるが、それ以外はうまい解決方法がないというお答え。

・・・あれ?

何の解決策もないってことですか。

まあ、基本は、医療機関が、自分で、回収業務を行えばいいという話ですよね。

それが、何らかの理由で、できないから、困っている、ということなんですよね、たぶん。

なんで、回収できないのか、よくわからないままに、議論をしているようですが・・・どっちにしても、「保険者側には、未払い回収についての『見解』は、とくにない」ということのようです。保険者は、あくまでも、保険分の支払いのみに責任をもつ、というクールな立場でしょうか。

この議論、もう少し、深まると、よさそうですね。(第三回の資料には、「問題意識がある」と書いてあるだけでした)

次回開催、第四回は、6/25とのこと。

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