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実務実習。「指導薬剤師養成」にワークショップは必要なの?

平成17年から、厚生労働省が「補助事業」という形で日本薬剤師練習センター(あ、まちがえた。研修センターですよ)に押し付けた『実務実習指導者養成ワークショップ』が続いていたのですが、ようやく、平成21年度で、「補助事業」ではなくなりました。

お上の縛りがなくなったのですから、やめてもいいわけです。

これで、学術屋さんの知的遊戯(んーと、貴族のチェスとか、小学生のマジック・ザ・ギャザリングみたいな、別に知らなくてもいいけど、社会に迷惑にならない程度に知っててもいいもの)を習う機会がなくなって、知的遊戯が嫌いな方々にとっては万歳☆な状態となるのかと思ったら、お金が動くところには、『つづけたい』という意思が働くもので・・・

  ☆

『第十一回 薬学教育改革大学人会議アドバンストワークショップ』

 『これからの実務実習指導薬剤師養成ワークショップのあり方について』

・・・という会合の報告書が3月に出ています。

実務実習の始まったタイミングで、読んでみました。

単純化すると、

『大学のFD活動の一環だから続けたい』

『新規の指導薬剤師を認定するために続けたい』

という二点が、継続したい理由のようです。

この報告書、何の説明もなく「FD活動」って出てくるあたりが、学術屋さんらしさです。

FD(Faculty Development)活動とは、大学教育の質的向上を図るための様々な試みや努力の総称・・・とのことです。

ようするに、「何をやってもFD活動」ですね。

こういう「好き勝手やっているだけなのに、活動に箔をつけたがる」のも、学術屋さんの十八番です。

「大学が、教育の向上の名のもとに好き勝手やる活動の一環だから」なんて、ワークショップ継続の理由になるわけがありません。

そんなにやりたければ、推進派のセンセイが自腹でやればいいんです。(やらないだろうけど)

また、新規の指導薬剤師の認定ということですが、今後新規で認定する薬剤師っていうと、六年制卒業の薬剤師です。学校のカリキュラムで、さんざんワークショップ的な授業を受けてきた人たちです。学術屋さんたち自らが、ワークショップを受けさせる必要が全くない人たちを養成してきたことを、忘れてはなりません。

つまり、「ワークショップを受講することが質の高い人材の担保である」という時代は、もう終わったのです。

これ以上「実務実習指導薬剤師養成のために」ワークショップを続ける必要がある!という意見は、外から見ていて、すごく違和感があります。

この報告書をつくった「アドバンストワークショップ」の参加者全員が「指導薬剤師養成におけるワークショップは必要である!」と唱えていることになっているのですが、それって、タスクフォースなどの「大変だけどやりがいがある感じの仕事」にどっぷりつかって、麻痺しちゃったんじゃないかと思うのです。

ほら、文化祭とかで、やたら張り切るタイプの人って、『大変大変!』と言いながら、毎年毎年、大変なはずの文化祭実行委員をやりますよね。

本人たちは全く気付いていませんが、それは、『イベント中毒』です。

大変大変と言いつつ、イベントをやりたくて仕方がない状態におちいっているのです。

イベントによって高揚感を得て、快感にしているのです。

出たくないけどと言いつつ、休日診療のレギュラーメンバーから絶対に外れない薬剤師』とかも、結局は、「イベント中毒」なのです。

イベント中毒のメンバーだけを集めて『これからもイベントを行えるようにするにはどうしたらいいかな?』という議題でわきゃわきゃと話し合う会を開けば、どう考えても、『イベント継続ありき!』で、話が進みますよね。

だって、イベント(おもちゃ)を取り上げられたくないんだもん☆

学生のためとか薬剤師のためとか言ってますけど、それ以上に、自分の快楽のためにやりたいんですよ、ワークショップを。

そろそろ潮時、って、誰も言わないので、私が言ってみました。

  ☆

【注】

「ワークショップ」自体は、否定していません。

新人研修としてやるぶんには、やっておいたほうがいいんです

ほら、最初に、知的遊戯って書いたとおりです。麻雀とかパチンコとかゴルフとかネットゲームとか乙女ゲーとかBLとかバトスピとかを知らなくても全く問題ありませんが、社会の迷惑にならない限り、知っていてもいいものですから。

これまで、そういうものに自ら飛び込んでいくヒトがいなかったから、他業種との文化格差が広がったんだ!今こそ文化改革だ!」というのも、まあ、やっといても、いいんじゃないかと。

そういう点では、これまでの「推進」は、国のお金でうまいことやってるなー、と、裏方さんたちを手放しで褒めたいくらいです。

ただ、それを、純粋な「指導薬剤師の養成に必要だから」という話で、認定要件として推進するのは、もう限界だと思っています。

新人研修で同じ内容をやったら4万円必要なところを、タダ同然の支払いで受講できるのですから、新人研修なんてやったことがないという既卒薬剤師さんのためには有用だと思います。でも、そんなことは、本来、自腹でやるものです。薬剤師会が薬剤師にどうしても必要だというのなら、資格とは無関係に、薬剤師研修センターを通さずにやればいいことです。

資格がとれないなら受講しないという「ニンジンぶらさげないと動かない」系の「なまけもの薬剤師にありがちな思考」は、もういいかげん、卒業しないと。(昔の業界紙を読んでると、卒業できずに30年以上たっているようです。全然成長しないですね)

『教育とは、価値ある変化を・・・』みたいなことを毎度毎度言っているのですから、その価値の「対価」をきっちり支払わせたらいいんですよ。

ひとり二日で、4万円。

それだけの対価を支払っていないのに、研修を受けたヒトの『質が高い』と、どうして言い切れるのかも、不思議なんですよねー。

  ☆

【格言】

無料研修(ただ)より高いものはない。

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