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日薬。「実務実習の受け入れに関する実態調査」は、どうみても下策。

日薬雑誌6月号、7ページ右。

  ☆

『2 実務実習の受け入れに関する実態調査』

薬学教育において初めてとなる長期実務実習が現在実施されていますが、さまざまな問題が発生することが予想されます。実務実習は来年度以降も継続して行われることになりますので、これからの実務実習をよりよいものにしていくため、本会では実習生の受け入れ薬局を対象に、初年度Ⅰ期の実習生を受け入れた経験について、アンケート調査を実施することを計画しています。

アンケートの内容は、

実習生の人数

大学教員の訪問回数
  等の
 大学との連携状況

実習中のトラブル
  等の
 問題点の発生状況

実習費

実務実習を終了しての感想

等を考えています。

アンケート用紙は、都道府県薬剤師会を通じて配布され、8月末頃までに回収し、分析する予定です。受け入れ薬局及び指導薬剤師の方々のご協力をお願いしたいと思います。

  ☆

日薬のアンケート調査といえば、大半が「使えない」ものなのですが、今回も、無駄なことを訊くようです。

実習生のデータ管理は、実施主体がやっていますよね。そこと合同でやれば、「実習生の人数」「大学教員の訪問回数」「実習費」「トラブルの有無」あたりは、聞き取り調査をしなくてもわかることです。

まさか無記名でやったりはしないですよね?

「よりよくすること」が目的なのですから、「なにをすればよくなるのか」を考えるための資料となるわけです。回答する薬局の指導薬剤師にとって「よい」と思えることをやった結果を書くのですから、堂々と、記名方式で書いてもらえばいいんです

それとも、なに? なにか後ろめたいことでもありますか?

記名方式なら、後ろめたいことをしている薬局は、回答しないか、嘘(無難な、マニュアル通りの、小学生でも書かないような薄い内容)を書いてよこすだけですから、「よりよくする」ためには、全く問題になりません。

「よりよくするため」に大事なのは情報の共有。特に、『具体的に、どんな準備をして、いつ、何を、どう、教えたのか』『どんな反応が返ってきて、それにどう対応したのか』といった部分でしょう。

「実務実習を終了しての感想」なんか訊いたって、「疲れた」とか「やりがいがあった」とか「勉強になった」とかいう言葉が並ぶだけです。こんな設問、無意味です。

具体的な実習内容と工夫の集約が「よりよくするため」には必要なのですから、本気で「よりよくする」ことを考え、本気で「分析」したいのなら、アンケートの根幹は『指導薬剤師側の、実習日誌の提出』になるはずです。

ところが、記事に出ている項目は、「よりよくするため」の「分析」の要素としては、どうでもいいことばかり。ちゃんと考えていますか? まさか、KJ法(会議の結論を十分の一の質に下げる方法)で会議!とか、してないですよね?

集計が面倒? 現場が大変? 

言い訳するくらいなら、アンケートなんかとらないでくださいよ。

アンケートをとる側が「本気」だとわかれば、協力しますよ、みんな。

  ☆

それでね。もうひとつ。

Ⅰ期を対象としているのも、実はアホらしい話で、「病院」と「薬局」と「大学」の三か所に学生がいるのですから、Ⅰ期でアンケートをとると、「まったく実習を受けていない学生への対応」と「病院/薬局実習を受けてきた学生への対応」では異なるのかどうか等の検証ができません。

Ⅱ期にアンケートをとるのが普通です。

Ⅱ期なら、今からでも「指導薬剤師実習日誌の記入をお願いします」と依頼できます。

Ⅱ期なら、Ⅰ期目の反省を活かした「よりよい」事例が増えるはず。

依頼する薬局は、主催者と組んでいれば、リストアップできます。

直接やりとりすれば、県薬に頼む必要がなくなます。

リアルタイムで毎日書かれる日誌を、テキストデータで毎日送信してもらえば、テキスト打ち込みの作業もなくなります。(※コンピューターを使えない、手書きしかできない指導薬剤師がいるからダメだとかいう反論が必ずありますが、そういう方のアンケートは、また別の機会にとればいいんです。必要なのは『よい事例』『よい取り組み』『よい解決方法』などの蓄積であって、「こう思っている人が何%いた」とか、そういう「分析」は「よりよくする」ためには必要ないでしょう?)

タグ/キーワードとして、その日の実習がどのカリキュラム項目に該当するのかをいれてもらえば、集計分析も簡単です。

それこそ、このアンケート専用のSNSを開設してもいいでしょう。(こう書くと「予算がない」とか言い出す偉い人は、無料SNSって知ってますか?)

紙ベースで県薬を通して数値化できるアンケートをとって、みんなの感想をきいて・・・のような、「よりよくする」ことにつながりそうもないことにお金をかけるのは、アホらしいです。

実習の担当委員が「ゴルフに行くのをやめて」読み込むくらいで、「本気」です。実習内容を全て現場に放り投げたのですから、せめて、現場からのレスポンスには、きっちり取り組んでほしいものです。

  ☆

個人的には、「実習生2名」の薬局において「ディスカッション」「協力作業」が活発に行われ、「複数の学生がいる環境のほうが、明らかに実習生の学習の質も満足度もが高いのではないか」という分析が行われ、「よって、日薬が主張する、一期一薬局二人までという人数の縛りは、どう考えても失策である」とか「どの薬局でも同じ質の実習が受けられるという児玉会長の主張は嘘っぱちでした」とかいう結論がでることを期待。

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