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日薬。禁煙支援調査結果って・・・ナニコレ

日薬がホームページで、「都道府県薬剤師会における禁煙支援の取り組み等に関する調査結果について」というタイトルの資料を公表しています。

えーと・・・。

日薬は、どうして、こう、いつもいつも、何にも考えていないアンケートをとるんでしょうね。

いや、今回は、「日薬が」というのは、ちょっと可哀想なんですが。

なにしろ、「独立行政法人 国立がん研究センター たばこ政策研究プロジェクト」との、共同作業ですから。

「国立がんセンター」じゃないですよ。

「国立がん研究センター」ですよ。

そこの、「たばこ政策研究プロジェクト」さん。

ホームページによると・・・

  ☆

たばこ政策研究プロジェクトとは

たばこは毎年500万人の命を奪い(6秒に1人)、今すぐ手を打たなければその数は倍増し、特に途上国での健康被害が拡大する、20世紀が生んだ最大の"man-made disaster"とも言われています。一方、次の世代、すなわち私たちの子供たちの世代に、「たばこのない社会(Tobacco Free Society)」を残そうという取り組みが世界中で広がっており、日本も例外ではありません。たばこ政策研究プロジェクトは、たばこと政策に関する確かな科学を根拠として、このような動きをさらに推進するため、2007年10月に設立されました。

  ☆

というトコで、主任1名、研究員3名、事務さん1名の、五人所帯です。

まあ、やたら予算をたくさん持っている、高校の部活みたいなものだと思っていればちょうどいいですね。

このプロジェクトが、このアンケートの結果を基に、

『日本における禁煙支援のインフラ構築 薬局・薬剤師の役割』

という学会発表を行っています。 パワーポイント。ググればみれます。ほとんどのページがコピペ。

発表したのは、

日本禁煙推進医師歯科医師連盟学術総会新潟大会
   会期:200922728

となっていますが、まあ、2009年11月のアンケート結果をもとにしていますから、会期(2009年2月)は誤植でしょう。

ただ、その発表の中で、

薬剤師会の健康日本21対策委員会の下部組織が各県や市の薬剤師会にも作られ、地区の行政(健康増進課など)と共に禁煙推進イベントの開催に協力する地区も多い
47都道府県で35県何らかのイヴェントに参加と回答している
  (2009年11月調査より)

という部分があるのですが、ここ、今回日薬が発表した調査結果、「5.地域における禁煙指導イベント等への薬剤師会の関わりについて」と、少し異なります。

日薬発表では、「参加イベントの記入あり」が32。「記入なし」が15。35県ではありません。この数字、どちらが正しいのでしょうか。

どんなイベントにどの程度参加したのかといった情報は、一切公開されていません。

たとえば、「あなたはこの一年の間、なんらかの勉強をしましたか?」という質問に対して「6割が勉強したと回答した」なんていう結果を出されてもねー。だから何? ってかんじ。

設問自体が『データの有効活用のための様式を備えていない』ものなんですよね。あっさり言ってしまうと、小学生の自由研究よりレベルが低い。国から予算を貰って行うような内容ではありません。

たばこ政策研究プロジェクトの学会発表は、以下のようにまとめられています。

  ☆

提言

 1.薬剤師の禁煙支援状況実態調査を
   継続的に実施する


 -喫煙率調査など 2010年度実施予定
 (第1回調査結果については5月頃
  日本薬剤師会より発表予定)

 2.薬局現場における実践的禁煙指導
   マニュアル(職務別)の整備


 --現在日本薬剤師会と検討中
 一般薬局編、入院患者編、禁煙外来編
 など薬剤師に合わせた内容に

 3.禁煙支援認定薬剤師制度の整備

 --日本薬剤師会検討中
  禁煙支援認定薬剤師のカリキュラムの
  標準化における日本薬剤師会のイニ
  シアティブ(学会による認定禁煙指導
  者の取り扱いとポイント化の調整など)

 4.小・中学校における防煙教育への
   学校薬剤師の役割の明確化と教育
   資材の標準化  

 5.大学における禁煙指導教育実施
  (必須教育とし、薬物依存の一部で扱う)


 --教科書的マニュアルが必要となる
 (日本薬剤師会の積極的な働きかけを期待)  

 6.歯科との地域連携による禁煙支援
   体制の構築の重要性

    これらの進捗状況につきましては
     順次発表予定

  ☆

・・・なんか、「みんなの健康のため」じゃなくて、「この研究活動費を未来永劫捻出するため」の方便になっちゃってるんですよね、これ。

防煙教育? 教育資材?

禁煙支援認定薬剤師?

「ダメ、ゼッタイ」と言い続けて20年にもなるんですが・・・そのタバコ版が始まっちゃうんですかね?

絶対に根絶できないものを根絶することを目指して啓蒙する活動』って、国からお金が出るので、けっこういいビジネスになるんですよね・・・。このプロジェクトのメンバーが、五六年のうちに『たばこ乱用防止センター』なんかを立ち上げかねないのが怖いです。

で、日薬が今回の報告書の最後に挙げた「取り組みを進めるべき施策」はというと。

  ☆

1)薬剤師向けの禁煙支援マニュアルの作成(実践的なもの)

2)薬剤師の喫煙率調査(全国、男女別、年齢区分別)

3)各地域の有用事例、資料等を共有できる仕組み(インターネットの活用など)の構築

4)禁煙支援ができる薬剤師の質の担保と地域住民へのPR方法の検討

5)薬物乱用防止教育における喫煙防止教育の取り扱いの標準化

6)薬剤師の禁煙支援活動についてより詳細な実態を把握するための新たなアンケート調査の実施

7)薬学教育における禁煙支援教育のあり方の検討

  ☆

で、これらに優先順位を「これから」つけて、実行したいんだとさ。

・・・って・・・。

真っ先に薬剤師の喫煙率調査をするでしょ、普通。

医師も歯科医師も男女別喫煙率調査結果が出ているのに、薬剤師は「男女別」喫煙率調査を行っていないのが問題だと言うのなら

でもねー・・・全体調査は既に平成16~17年度に行っているわけで・・・、男女別・年齢別などの調査にどんな意味があるのかさっぱりわかりませんから、筆者は、どーでもいいよーな気もしますけど。

1)~7)の優先順位くらい、さっさと決めてから報告できないのかと・・・。

日薬が決められないというのなら、筆者が勝手に優先順位をつけます

3)が最優先。

こえられない壁があって、(てゆーか、他は優先順位ランク外)

1)は取り組み済なのに、チャンピックスの売上状況やたばこ外来の受診状況から考えるとそれほど効果がでていないようなので、『たばこのない社会』のような極端な考え方をやめて、全面的に見直す。

1)の見直しによって、4)~7)は白紙に戻るため、全て取りやめる。

2)は、すでに薬剤師の喫煙率が13.7%という5年前の結果があるので、正直どうでもいい。

・・・ほら、簡単でしょ。

禁煙支援認定薬剤師? くだらない資格をつくることばかりやってるからダメなんですよ。

  ☆

アンケートの分析で、たった三県しかない喫煙率調査結果を、「佐賀の喫煙率が他の2県薬に比較して高いことは、男性会員が多いことも理由の一つではないかと考えられる」なんてことを言ってるのですが・・・

だったら、看護師の2001年の喫煙率が25.7%で、佐賀の19%よりも多いという事実も、看護師全体において『男性会員が多いことも理由の一つ』なんですかね?

あ、そこんところを調べるために、男女別喫煙率調査をしたいとか?

・・・で、男性会員にタバコ吸いが多いという結果がでたとして、それがなにか?

禁止でもするんですか?

日本薬剤師会の「相談役」と「理事者」と「職員」は、全員タバコ吸わないんでしたっけ?

こんな研究につきあってあげる必要はないですよ。

さっさと手を切ることをお勧めします。

※以前に「F.I.Pのたばこ撲滅運動についても書きましたので、そちらも参考にしてください。WHOの策定したFCTC(たばこの規制に関する世界保健機関枠組み条約。日本でも発効済)だって、薬剤師にとっては『絶対正義』じゃないですからね。

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