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日薬代議員会議事録その2。「おとうとに出てくるような薬局=象徴?」

代議員会議事録を読んでいく遊びの続き。

静岡県の明石代議員(連盟の偉い人で選挙屋さんというイメージが強いんですけれど)が、こんな質問をしています。そのまま書くと長いので、ポイントだけ要約。

『医療提供施設としての薬局のグランドデザインの創設』に取り組め。

・・・なるほど。

「薬局のグランドデザイン」については、かなり前に作成されていますから、「医療提供施設としての」という言葉がくっついたものを、新たに作ったらどうかというお話ですよね。

でも、それ、薬局が医療提供施設として明記された後に、「薬局のグランドデザイン」を更新するということで、作業が進んでいるはずなんですよね

明石代議員は、そんなこと百も承知でしょうから、まあ、「創設」っていうのは言葉の使い方を間違えただけで、実際は「グランドデザインをさっさと進めろ」という指摘だと思いますが・・・。(明石代議員は、この直後に「以前やったグランドデザイン」と言ってますから、認識しているはず)

で。

児玉会長がこんな返事をするんですよ・・・

  ☆

児玉会長

「薬局等構造設備規則あるいは薬剤師の員数省令等の法令は、そのときの時代背景を反映している。薬局は、処方せん応需を一生懸命やってきた。それはいいとして、本当に地域の皆さん方のニーズに合っているだろうかということが指摘された(て)いる。」

象徴されるのが、現在公開されている映画『おとうと』に出てくるような薬局である。それは一体、何を我々に求められているかという、そういう変化に対応するだけの、規則、法律、それでいいのだろうかというご指摘だと思う」

「第一義的には、日本薬剤師会としては今、薬剤師の将来ビジョンというのを策定しているが、あれは薬局薬剤師を含め各職域の薬剤師の理念をつくっている。私は、並行して、前から議論がずっとある薬局の経営論も含めた薬局の新たなグランドデザインを並行して作り、それを見ながら、昔、厚生省が策定した薬局業務運営ガイドラインも見直す時期に来ていると思う。そういうことによって、全体的な今までの流れに合った方向にもっていきたい。昨年は薬事法改正もあって、OTCの供給の在り方も変わっている。今、周りが変わっているので、日薬としてはそういう方向に行きたいと感じている」

  ☆

コノヒト、ナニイッテルンデスカ?

代議員のみなさん・・・こんな答弁でよく納得できますねー。

えーと。整理整理。

  ☆

まず、A「法令は時代背景があった」、B「薬局は調剤を頑張った」。

C「AとBは『いいとして』=とりあえずスルーで。関係ないとして」

D「X(謎のなにか。たぶんO)が本当にニーズに合っていたのかがテーマ」。

E「Dを象徴しているのが『おとうと』に出てきたような薬局(F)である」

G「Fは薬剤師会に何を求めているのか」

H「そういう(Fのような?)変化に対応するだけの法律規則でいいのか(いやよくない。だから法律規制改革はもっと積極的に行う)」

I「最初に行うのは『薬剤師の将来ビジョン』(J)策定である」

K「Jは理念である」

L「並行して、薬局の新たなグランドデザイン(M)もつくる」

N「Mがあれば、厚生省の薬局業務ガイドライン(O)の見直しができる」

P「Oの見直し実行が、最終到達点である」

  ☆

・・・ってことですかね?

A,B,Cはなんで話しているのか意味不明ですし、

D,F,G,Hのあたりは、全然論理がつながっていないんですけれど。

「おとうと」に出てくるような薬局が、なんの象徴って?

それが「良い」と言っているのか「悪い」と言っているのか、全然わかんないです。

I,K,N,Pだけ見ると、一瞬、なにかスゴイことが進んでいるかのように騙されますが、

これ、関連質問で小野村代議員が

『グランドデザインがどのようになっているか教えていただきたい』

と訊いたら、

生出副会長『今、薬剤師の将来ビジョンにとりかかっているので、薬局のグランドデザインの更新については全く取り組んでいない

という回答が得られました。

児玉会長が言うような「並行してつくる」なんてことは、全く行われていないわけです。

また、この質問の前日の質問では、「平成21年秋に発表すると言っていた『薬剤師の将来ビジョン』が発表されていないのはなんで?」というものがあり、それに対してはこんなやりとりが。

  ☆

生出副会長

『11月ごろまでには「中間報告書」を出したいと考えていたが、原稿がまとまらず今年度中には提出したいと思っている。日薬には7つの職種部会があるが、行政薬剤師部会を除いた6つの部会でそれぞれまとめているところである』

児玉会長

『より慎重に扱いたいと考えており、大変恐縮であるが、来月、それぞれの職域の中間骨子を出す準備をしている』

  ☆

完成版の発表じゃなくて、「中間骨子」だそうで。

じゃあ、「中間骨子」って、三月に出せましたか?(影も形もないです。もう六月ですが)

作業が遅い原因は何ですか?

作業が遅い職域部会の原稿以外の原稿を、さっさと暫定版として公開しないのはなんでなんでしょうね?

いつまでたっても、すすみませんねー。

(薬価改定やら中医協対策やらで年度末に作業が進まないうえ、作業を早めないと中医協などでの議論材料が足りないことはわかっていたはず)

・・・で、小野村代議員は前回の代議員会でもグランドデザインについて、同じ質問をしましたから、

『前回には、前向きに取り組むようにするという答弁だったが』

と、やんわり質問。大人です。

それに対して児玉会長は

そのことは全く忘れていないし、さきほど申し上げたようにやるべきだと思っている。ただ、今は薬剤師の将来ビジョンを優先している。もっと生々しい薬局の経営的な問題も含めて、薬局のハード面、ソフト面についても検討しなくてはならない。それが、薬局のグランドデザインだと思っている。したがって、まず薬局薬剤師の理念的なものを先に作り、それに対して、どういうハードをつくり、どういうふうに経営的なものも考えるべきかというグランドデザインは、その次の段階に検討するということでご容赦を願いたい』

と、回答。

鳩山前首相が乗り移ったような、二分前の自分の発言に責任を持たない答弁ですねー。児玉会長、鳩山前首相とそっくりです。たぶん「直接話したら、とても、いい人」だと思われてますね。

まあ、こんなふうに答えたなら、少なくとも『薬剤師の将来ビジョン』については、しっかり期日を守っていないとね。

全然守れていませんが。

いつものクオリティ。

仲良し内閣だから、誰もタイムキーパーをやらないんですよね。

  ☆

ところで。

児玉会長は「『薬剤師の将来ビジョン』は理念(的なもの)である。それがないと薬局のグランドデザインはつくれない」と、わけのわからないことを言ってますが、

薬剤師の理念って、「薬剤師倫理規定」とか「薬剤師綱領」とかが、十分にあらわしているんじゃないんですかね?

会長自らが、薬剤師倫理規定・薬剤師綱領を否定したようなものです。

実務実習でそのあたりを習う学生さんたちが児玉会長の発言を聞いたら、どう思うんでしょうね?

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