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高齢者医療制度改革会議第6回議事録。ついてけない。

高齢者医療制度改革会議、第六回目の議事録がでました。

これまでの、小学校の学級会みたいな議論の流れは、以前のエントリ参照。

この会議は、「国民にわかりやすい制度にする」ということを重視しているようなんですが・・・。

そのためなのか、なんなのか。

こんな話になっています。

  ☆

大規模な公聴会をやりたい。

大阪、福岡、仙台、名古屋、広島、東京の六ヶ所。

  ☆

あなたたちは、GRAYかなにかか

そりゃあね、大都市で、大きな会場(ハコ)でやれば、運が良ければ、たくさん動員できるかもしれませんよ。(中医協総会の公聴会会場がガラガラだったという件については以前のエントリを参照してくださいませ)

動員数が多いことをもって、「国民的な議論を行った」と、お役人さんは、自分自身に催眠術をかけることができるのでしょうけれど。

でもねー。

動員規模が大きくても、時間は限られているのですから、発言者数はたかがしれています。

二時間やって、発言者数は、せいぜい10人くらい?

大規模な公聴会を開催したいと言いだす委員は、無駄の源泉となる覚悟があってのことなんでしょうね?

質問疑問提案の受け付けは、パブコメで十分でしょ。

いままさに、中医協で診療側が、『アリバイ作りのようなパブコメ、公聴会ではなく、意味のある方向へ』という提案をしたばかりというのに、いままでどおりの「とりあえず公聴会」をしたいというのです。

この会合、「改革」会議なんですが、「厚生労働省の既定路線と前例主義」の改革には興味がないようです。

まあ、そんな会合なんですが・・・。

今回は、本当の?有識者五名による、プレゼンでした。(会議に有識者を呼ぶという儀式は、委員たちが有識者ではないということの暴露に思えて仕方がありませんけど)

  ☆

有識者A 一圓さん

『(前略)2つしか市がない状況を考えますと、B市は日ごろ住民の健康管理に努め、医療費を下げる効果を果たしながら、実際には税金等を通してA市の高医療費を支えているという構造になっています。助け合い機能がそういう形で働いているわけです。実際にはお年寄りで医療費に大きな差があるわけですが、そういう医療費をできるだけ低く抑えられるように、住民の健康や従業員、家族の健康管理に力を注いで保険運営をしているという保険者は少なくないと思います。
 そういう保険者の努力が今後とも強化されていくことが一番大切なことだと思っていますが、後期高齢者医療制度のことを考えますと、医療費で大きな差が出る75歳以上を別枠の制度にしたということで、その医療費の差が本体の保険料に反映されない、あるいは保険者の努力が保険料に反映されないという結果になってしまいました。これが後期高齢者医療制度の最大の問題ではないかと思います。
 この制度改革の影響は制度が発足してそれほど経っておりませんので問題になっていませんが、こういうことが続きますと、保険者の努力がだんだん失われていくことになってしまわないかということを恐れています。(後略)』

  ☆

前半で「助け合い機能」である相互扶助を是としていながら、後半で助け合いを否定しているようです。

みんな、それぞれ「最大の問題はこれだ!」というのですが、ぜんぜん統一性がないあたり、実は「本当に大きな問題」なんて存在しないんじゃないですかね。

地方自治体、特に市町村の話を一圓さんはしてますが、

「うちは頑張っているのに他のところの財源になるなんて嫌だから、頑張るのやめる」ということが起こるんですかね? どんなダメ公僕ですか。公共の利益ってなんですか?

それ言ったら、宮武案の「都道府県にまとめた広域連合制度」なんて、まさしく「うちの町が頑張っているのに県内の他の町の財源になる」制度ですから、みんなが頑張るのをやめる制度ってことになりますよ。一圓さんの言ってることは、相互扶助の否定ですね

相互扶助を否定するのなら、当然、「宮武案に非常に近い」と言う一圓さんの発言は間違いで、むしろ最も遠い案だといえます

一圓さんはさらに「被用者保険の保険料と国庫から(高齢者医療を吸収した場合の)国保に対して補助するのが望ましい」と発言。

ここでは、国保とそれ以外の間での相互扶助を肯定しています。

国保同士では相互扶助を否定し、国保とそれ以外とでは相互扶助を肯定する。

つまり、「国保さえよければそれでいいのだ。で、市町村に他から補助金をまわせ」という主張です。

  ☆

有識者B 加藤さん

『地域保険としての一元的な運用を行う、年齢で区分するという問題を解消することについては、一元的運用はいわゆる国民健康保険と被用者保険の部分を一元化することについて、恐らく所得捕捉率の問題を抜きにして一元化というプロセスには移行できないのではないか。
 もう一つは、被用者保険と市町村国保との関係の中で、いわゆる非正社員というものが市町村国保の中に組み込まれているという体制がございまして、この問題も非正社員の処遇をどう考えるかというのも、重要な問題になってくるんだろうと思います。
 4番目の市町村国保などの負担増などに十分配慮する、高齢者の保険料は急に増加したり不公平なものにならないようにするという点につきましては、負担増も抑制し高齢者の負担も緩和することが果たして実現可能なのか、強い疑問を抱かざるを得ません
 さらに、市町村国保の広域化につきましては、法律に基づき保険者を解体し得るのか。これは例えば法律によって健康保険組合を解散することが果たして可能かということを考えると、恐らくかなり無理なのではないか思います。そこで、健保組合を保険者ととらえますと市町村国保も市町村ごとに保険者という役割を担っているわけですから、これを法律によって大きく組み替えていくことが可能か、慎重な検討が必要と思います。法律に体現される国民の意思と市町村国保としてひとつの保険集団を形成している市町村の住民の考え方が対立する場合、国民全体の意思の表明としての法律がつねに優先されるのか、社会保障制度あるいは地方自治の問題においては、保険集団を形成している者達の意思を尊重する手続が別途、必要ではないか、など法律の勉強をしている者としては十分検討する必要があるのではないかと考えております。
 9ページも基本的に所得捕捉率の問題と正社員、非正社員の取扱いをどうするかということで、一元的運用が問題になるということでございますし、運営主体の在り方についても繰返しになります。効率的運営と民主的運営ということについては、やや効率的な運営というのが重視され過ぎてはいないかということでございまして、当事者で市町村、健康保険組合という枠あるいは都道府県別の協会けんぽという中で意思決定をしていくことを、どのように評価するかという問題が重要であろう。
 11ページ、市町村国保を広域化していくというのは、先ほど言ったように健保組合を法律によって解散できないとすると、市町村国保もそう簡単に解体できないのではないか。ここの問題をじっくり議論しないと、保険者の設定のやり方をもしこの改革でちょっと間違うと、医療保険制度全体に対する信頼感を大きく損ねると思われるので、この問題については非常に慎重に考えていくべきではないかと考えております。
 この問題は費用負担という問題とも密接に関係しておりまして、これが12ページで簡単に図式化したものでございます。これは旭川市の国民健康保険料条例が、租税法定主義に合致するかどうかということで争われた裁判例でございます。そこで最高裁は、国民健康保険の保険料は税金とは違うけれども、租税法定主義の考え方は適用されるべきなんだと言いました
 要するに、保険料を徴収するのは強制的な側面をもちますが、保険料には同時に一定の対価性というものがあって、それに対する合意の上で強制的に保険料を徴収しているということでございますから、保険料を徴収し、それに対して保険給付を提供するということの機能というものを、十分考えていく必要があります。
 保険料の租税化につきましては、対価性の極めて希薄な品目を徴収するという傾向が強くなっておりまして、これはある意味保険料と租税というものを区別することなく、保険料という名目で徴収していることをどう評価するかということでございます。
 各案に関する見解も述べよということでございますが、基本的には私は理念的に考えておりまして、どの案がいいというような判断はしていません。しかし、簡単に各案についてコメントすれば、リスク構造調整については、実質的に保険料算定基礎になる所得構成に関して所得捕捉率の問題を解決しなければ、リスク構造調整の機能は十分発揮されないのではないかと考えております。
 いわゆる突き抜け方式につきましては、国民健康保険の構造をどう考えるかによって、一概に突き抜け方式がそのままいいということにはならないと考えております。ここでは、先ほど指摘した非正社員の問題をどう考えるかということが密接に関連してきます。
 一応、私の見解は雑駁でございますが、以上です。

  ☆

全部引用してしまいましたが、おおざっぱに言い換えると、

『解決しなければいけない前提として、まず【所得捕捉】【非正規社員】【全体の負担増と高齢者の負担増とのバランス点】【健康保険組合を強制解散できるのか】といった点があるが、この会議では何も決まっていない』

『従って、どの案がよいもなにも、前提が解決していない以上、今のところ、全部ダメに決まってるじゃん』

ということを、やんわりと指摘しているようです。

で、指摘だけしておいて、結局のところどうすればいいのかという具体案は出せないので、この後の質疑応答でフニャフニャと腰砕けになります。

  ☆

有識者C 関さん

『(前略)1959年に国連はそうした高齢化という言葉を使いましたが、その当時は日本では65歳以上の人口は5.7%でした。5.7%程度の人口であれば、それぐらいだったらみんなで支えるというのは非常に納得がしやすい割合だなと思います。学生などから、65歳だったらまだ元気な人もいるのではないかということをよく聞きます。勿論、60歳を超えると人によって差はあるものの、今は人生80歳、90歳まで生きる時代になっており、これだけ寿命が延びてくると、一体どれぐらいの人たちを社会で支えるのかということは、医療だけではなくて年金制度もそうですが、改めて考えていかなければならないと思っております。
 えばその当時のパーセンテージを今に当てはめますと、大体75歳以上となり、これが社会で支える年齢としては適切なのかなと考えております
 もちろん、一体どの世代を支えたいかという社会の合意形成というのは、誰がこうだと言えるような問題ではないので、統計調査を行ったり、いろいろな形で一体どれぐらいの年齢であれば若い人たちは支えていいと考えているのかということを、調査などに基づいて考えて、そして公費を投入する年齢というのを検討するとよいのではないかと思います。
 こうした理念に基づくと、新たな制度の在り方としては、年齢で区分しない制度、他方で年齢を理由とした保障に公費を投入する制度。さらに今は65歳と言ってもいろいろな方がいるので、世代内でもお互いに負担し合って扶養し合うということが可能となるような制度が、その話は余り時間もなくてしていませんが、よいのではないかと考えております。そこで、私自身は4案の中では宮武委員の案に賛同したいと思っております。』

  ☆

えーと・・・なんかわかりにくいなぁ・・・。

引用しなかった、話の前半では、アメリカのメディケアなどを引っ張ってきて、「基本的に年齢差別を撤廃したって、どこかの年齢で線を引いて区別する。けど、それは問題にならないんだけどなー」・・・と聞こえる話をしていたんですが。

『人口比で支えられる年齢の基準を決めれば75歳で線を引くのはわかる。でも若者が「何歳以上なら支えたいのか」も大事。若者を調査して、公費を投入する年齢を決めたら?』といった話なんでしょうか?

えーと・・・。ごめんなさい。正直、この方が何を言いたいのか、わかんなかったです。

年齢で区分しないけれど年齢で公費を投入し、同じ年齢でも負担割合が異なる」制度が良いとか言ってるんですが。

えーと、ようするに、『高齢者は国保にいれて、国保は若者が決めた年齢以上の加入者には公費を充て、同じ年齢でも1割とか3割とか負担が違うようにする』と?

はあ。国保に入れる以外、今の制度と何が違うんでしょ?

結局、国保崩壊を目指すと? 崩壊しないように国費を投入すると?

いや、ごめんなさい。ほんとに、どうしたいのかわかんないです。

責任を持てるはずの若者(=お役人さんたち)に「何歳以上を支えたいか(=何歳以上を後期高齢者にするのか)」を決めさせた結果、75歳で区切ることになったんですが、そのへん、覚えてないんですかね?

  ☆

有識者D 土田さん

『(前略)池上案については、公平性の確保あるいは世代間連帯という点では非常に高く評価できますけれども、各都道府県に健保組合を区分するということになると、それは保険者機能を損なうという点では非常にマイナスだろうと思います。
 また、国庫負担が少なくなりますので、財政的な安定性にも不安があります。一元的制度と言うと単純でわかりやすいように見えますけれども、実際の制度移行の過程を含めて、実際の運営制度というものを想像してみると非常に複雑でわかりづらい。それほど簡単ではないと思っております。

 対馬案については、年齢区分をいろいろ言われておりますけれども、そこには一定の合理性が認められると思います。しかしながら、その場合には高齢者医療の整備等に関連して差別論が再燃する危険性もある。また、世代間の負担というものが明確でありまして、高齢者間の負担の公平化についても評価できますが、ただ、決定的に問題なのは被用者保険・国保・高齢者医療制度のリスク構造格差については、明確ではないという点だろうと思います。

 小島案につきましては被用者保険、特に健保組合内部の連帯が強化されますし、保険者機能も強化されるという点では評価できますし、突き抜け方式のメリットだと思いますが、しかしながら国保等のリスク構造格差が依然と残存し、そこについては何ら対案を設けておりません。個々の財政や保険者機能をめぐる問題も従来と同じですから、依然として問題は残るであろう。したがって制度間あるいは保険者間のリスク構造調整、財政調整による対応が必要であろうと思います。
 制度的にはわかりやすいんですが、現在非常に雇用の流動化あるいは就業形態の変化等々がありますので、25年加入を前提するといった場合にどういうことになるのか、そういう退職者健康保険制度の詳細が依然と不明ですので、この点については大きな不安が残ると思います。

 最後の宮武案ですが、ここで医療制度の推移をどうしていくかという点から見れば制度が非常にわかりやすいですし、世代間連帯の確保あるいは高齢者の負担の公平化、年齢差別の解消といった点でも評価できると思います。
 都道府県単位、広域連合というものが非常に強い保険者機能を保持する可能性はありますけれども、その仕組みがどうであるかということがまだ不明確ですので、場合によっては現在の市町村よりも保険者機能が落ちることもあり得ますから、そこは課題として残るだろうと思います。 財政の安定と公平性の確保のためには、被用者保険とのリスク構造格差の是正、財政格差の是正、国庫負担の在り方の検討がありますが、そういうものの検討が必要であろうと思います。
 被用者保険における連帯強化という視点からは、高齢者でなおかつ被用者保険に残っている者は突き抜けでいった方が私は連帯という点からもスムーズだろうと思います。』

  ☆

有識者E 山崎さん

『改革の基本理念でありますが「保険者機能の発揮を促しつつ、社会連帯との調和を図ること」と私は考えております。ここで保険者機能の発揮とはとありますが、保険者機能とは「良質な医療を効率的に提供するために、保険者が自立して活動できる能力」そして社会連帯とは「保険者機能の発揮に制約がかかる構造的な要因に着目した調整措置」として理解しておきたいと思います。

 このような基本理念に照らして、当面の課題である新たな高齢者医療制度をどのように構築するかということに関してまとめたものでございます。

 次に私案の考え方でございますけれども、私案は年齢リスク構造調整を基本原理としております。それを高齢者層に適用したものであります。また、これまでの改革の流れからいいますと、平成18年改正の前に一旦戻します。つまり一旦かつての老健制度に戻した上で、それを今日の課題に照らして発展強化させようとすると、どうなるかということでございます。

 旧老健制度との対比では、年齢を75歳から65歳に下げています。また、運営責任等を明確にする観点から、保険料の徴収と給付の主体を一致させています。そして高齢者一人ひとりに応分の負担をお願いするということであります。

 現在の制度との対比で言いますと、前期高齢者医療制度の仕組みを75歳以降にまで拡大する。そういう意味で後期高齢者医療制度の対象年齢を65歳まで下げる案をしりぞけております。しかし、その一方で保険者の軸足を地域に置き、高齢者一人ひとりに応分の負担を求め、更に少なくとも現在程度の公費は投入してほしいと考えておりますから、現在の後期高齢者医療制度の特質を組み込むものであります。

 次のページでございますが、私案の具体的な中身についてお話します。新制度の枠組みというのは新たな高齢者医療制度の対象を、年金、介護保険等と合わせて65歳とし「前期」「後期」の区分を解消します。

 国民健康保険を高齢者医療制度の一般制度としての役割を担う保険者として位置づけたいと思います。現役世代は難しいし問題があると思うんですが、地域保険への一元化という方向を志向すれば、高齢世代にはそれがなじむのかな。しかも国保を基盤にするというのが将来の姿かなと思います。

 しかしながら、被用者保険に現実に加入しておられる方がいるわけですから、その被用者保険の加入者については各被用者保険の保険者が、一般制度である国保の高齢者医療制度の事業を代行することができることとして、被用者保険の加入者は被用者保険と高齢者医療制度の二重に加入する。そしてこれにより年齢を理由とする強制的な移動はなくなり、被用者保険独自の現金給付等も継続して受けることができるということでございます。

 差し当たっての移行期でございますが、既に75歳の被用者の方は後期高齢者医療制度に移っているわけでございます。この人たちを大量に戻すというのはまた大混乱の原因になろうかと思いますので、原則として住所地の国保にそのまま戻っていただく。これは容易だと思います。そういうふうに考えております。

 高齢世代内の負担の公平性を確保するために、被用者保険の高齢加入者についても、一般制度である国保の事業を代行するわけですから、国保と同様な保険料負担を求め、ここに公費負担を行うこととしてはどうかと思います。

 そして高齢者医療勘定を設けて高齢者医療費について保険者間で財政を共同化する。これは今と同じでございます。

 結果的に後期高齢者の広域連合は廃止されますが、せっかくつくったのにという声もありますので、例えば事務の共同化等に活用されることもあるのかなと思います。 給付と負担でございますが、年齢のみを基準にした過度な一部負担の軽減や保険料負担の軽減はやめてほしいと思います。本当は過度なという表現は取りたいのでございますけれども、いろいろ経緯もあって無理だと思います。いずれにしても、過度な軽減はやめるということを決断してほしい。政治的には非常に難しいと思いますが、残念ながら大臣がおられるところで話したいと思っていたのですけれども、おられないので空振りでございます

 この方式のメリットは、一般制度である国保については医療と介護の保険者の単位が一致する、両者の連携がとりやすくなるということでございます。今後は更にそれを促進する観点から患者負担、保険料負担、公費の負担割合等を整合性のとれるものにしていただきたいと思います。1つの仮の姿ですが、こうしておけば将来、地域保険として介護保険と高齢者医療を融合させる、あるいはドッキングさせる可能性も開けてくるということでございます。

 財政調整でございますが、構造的要因、所得と年齢は主な要因でございますが、それに着目したリスク構造調整を行う。調整基準は制度間では年齢、各制度内では所得ということでございます。当面65歳以上に限定してこれを当てるということでございます。

 調整方法でございますが、年齢調整を基本にした上で、被用者保険内部については所得調整を組み合わせるということです。国保制度内は公費でやっておりますから、それをきちんとやっていただくということでございます。そして、少なくとも公費は現在導入している程度のものは投入していただかないと合意が得られないだろうと思います。

 補足説明というのは、実は先ほど来いろいろ各先生方から報告がありますが、今の支援金というのは保険者努力がなかなか反映し難い仕組みになっておりまして、それはやはり問題だと思います。したがって、年齢リスク構造調整と応能負担の要素をそれぞれ組み合わせるというのが、被用者保険のグループでの拠出金の決め方かなと思います。

 この会議で国保の広域化についていろいろ議論があるようでございますが、当面は今回法律が通りましたけれども、広域化方針の方向でうんと努力していただきたいと思います。つまり軸足は市町村に置いた上で、広域化の努力を一層するということであります。

 もう一つ、一部には都道府県が保険者になるべきだという提案がありますが、いきなりは無理なんだろうと思いますけれども、関係者の合意が得られるところから法律改正をして、都道府県が保険者になる道も開いたらどうかと思います。ただし、その場合には具体的には市町村ということでございますが、地域の努力が反映されるような分権的な運営を行うことが望ましいと思います。これは特に強調しておきたいと思います。全県一区の給付と負担はいけないということでございます。

 代替案でございますが、この検討会議の報告書がまとまって来春には法案をお出しになるということでございますけれども、平成25年に施行という極めて制約されたスケジュールでございまして、普通に考えれば極めて困難でございます。しかし、それでも困難の中で合意形成を図り、スムーズな施行に結び付けるとすれば、当面高齢者医療制度を廃止し年齢で区分するという問題を解消すること、この1点に改革のターゲットを絞るという見方もあるように思います。

 そのような観点からすると、75歳未満の調整はそのまま残しておいて、75歳以降も国保か被用者保険に継続加入させて、各保険者が現在の後期高齢者医療制度の事業を代行する形で継承する。そして高齢者の医療費について財政の共同化を図るという案が考えられるのではないかと思います。

 最後に改革に当たっての留意事項でございますが、恐らく今日の発言者すべてでございますけれども、現在の皆保険体制の上にどういうことができるかなということを考えているわけです。実は平成25年に年金制度改革の法案と歳入庁法案が国会に提出されます。それに向けて本格的な検討が始まろうとしているわけですが、この改革は医療保険制度の全面的な見直しを必然化させるのではないかと思っております。

 そうすると今、私が提案していることもまた白紙に戻さなければいけない事態が、そう遠くない時期に来るのかなということで、私は発言の自由を確保したいもので、現在の皆保険体制を前提にして高齢者医療制度の在り方を考えると、このようになりますということでございます

  ☆

ヤマザキ節、すごすぎ。

改革の定義からなにから、全て白紙に戻したうえで、自説で定義しなおして、延々自説を語った最後に、『そっちが現在の国民皆保険制度を前提に議論するというから、それに沿った案を作って持ってきたけど、国民皆保険じゃなくてもいいというくらいの制度改革が起こる場合は、今言ったこと、全部ナシだから。だって発言の自由が欲しいもん』という、水野晴郎inシベリア超特急も吃驚の「どんでん返し」を仕込んできました。

っていうか、「案はいくらでも作れるけど、今は、何もするな。だって法律がいろいろ決まっていってるから。しかも期限が決められているし。こんな話に、責任はとれないからな」と言ってるのと同じです。

委員会の議論をもちあげつつ、最後に全否定するという、有識者ここに極まれり。

もう、この会議、解散してもいいかもしれません。

山崎さんは更に、年齢基準で負担を軽減するのもやめろよスーダラダッタホイホイと、無責任な感じで厚生労働大臣にがっつき、「つくったものはもったいないとみんなが言うから、活用すればいいんじゃね? って言ったら、みんながそれは大変だっていうんで、だったらさっさと解散すればいいじゃん」という話をします。

調整できないものは、なくせばいい。

うん、プランニングする人間なら、誰もがクライアントに対して思うことですよ。

おまえの言うとおりに作ったものを、おまえが批判するから、それに合わせたものを作ったら、またおまえが批判した(以後繰り返し)」という図式。

で、がっついたのはいいんですが、厚生労働大臣からの返答は全くなし。

年金のことしかわからない大臣なんだから、そんなものなんでしょうけれど。

このあと質問コーナーになったのですが、まあ、そのへんは、どーでもいいというか、なにしろ、会議のほうとしては「有識者のアイデアを活かそう」じゃなくて、「自分たちが提出した五つの案のうち、どれを基本に進めたらいいか」との指標、人気投票がしたかっただけみたいなんで

  ☆

この回、「がんばらない」鎌田實委員が、出席することをがんばらずに欠席していたのが、議事録を読んでいて、ちょっと面白かったです。有識者対決とか、見てみたかったのですが。

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