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施設基準届け出数。全国の薬局の半分は、24時間営業なの?

厚生労働省発表の「主な施設基準届出数」という資料があります。

今回は、薬局の「基準調剤加算」の届け出薬局数についてです。

基準調剤加算には、「1」と「2」があります。

大きな違いは、「在庫品目数」と「受け付けている医療機関の偏り具合」くらい。

1より2のほうが、困難?な分、報酬が高くなっています。

1が100円。2が300円。

この加算は「これこれこういう設備・体制があるから」「そこを利用する全員に、1処方せんごとに」適用されます。

2を届け出ている薬局数は、4984。

1を届け出ている薬局数は、19600。

全国の薬局数は、53304(2009年3月末)。

おおざっぱにいって、薬局が2つあれば、そのうち1つは、基準調剤加算を届け出ていることになります

基準調剤加算と言えば、「24時間対応」ですよね。

・患者ごとに、適切な薬学的管理を行い、かつ、服薬指導を行っている
・患者の求めに応じて、投薬に係る薬剤に関する主な情報を提供している
開局時間以外の時間において調剤を行うにつき必要な体制が整備されている 等

・医薬品備蓄数、処方せん受付回数等に応じて1及び2に区分

「基準調剤加算」を届け出るにあたっては、以上の条件があります。

条件を満たしていないのに届け出るというのは、単純化すれば、詐欺です。まともな経営者は条件を満たしてから届け出ますし、まともな管理薬剤師は条件を満たしていないと判断したら、懐に匕首を忍ばせた状態で、経営者に届け出の撤回を求めます。(え? ちがうの?)

「開局時間以外の時間」において「調剤を行う」につき必要な体制が整備されているというのですから、「24時間体制」ということですよね。

「1」「2」をあわせた24584薬局は、おおざっぱにわければ、

A.「24時間365日、常に営業している」

B.「夜12時ちかくまで営業している。薬局が自宅か、自宅のすぐそば」

C.「休日営業している。薬局が自宅か、自宅のすぐそば」

といった薬局と、

D.「平日営業のみ。薬局が自宅か、自宅のすぐそば」

といった薬局と、

E.「平日営業のみ。とりあえずケータイ持ち歩いていて、電話がかかってくるとその日のケータイ担当者に転送されて、必ず『調剤は、今の時間開局している○○薬局さんへどうぞ』と、たらいまわす。薬局は自宅ではなく、自宅は薬局から車で30分以上離れた場所にある」

といった薬局とに、わかれるかと思います。

調剤室と、調剤等の記録がなければマトモな対応はできませんから、少なくとも、薬局にすぐ駆けつけられる体制が整っていなければ、ダメでしょう。

となると、「E」のケースは、アウトですよね。

11時閉店の街の居酒屋さんのお通しが相場より300円くらい高くて、たしかにちょっぴりお通しの料理は美味しいけれど、たまにお通しの料理が不味いときもあって、なんとなく納得いかない。経営者にお通しが高い理由を訊いてみたら『うちは24時間対応。深夜に居酒屋に行きたくなったら、電話ちょうだい。他の店を紹介するよ。300円は、その紹介「予約」料も込みね』と言われた・・・みたいな、状態です。

無料紹介所がキャバクラからバックマージンをとるように、無料FAX案内コーナーがFAXを送った薬局から維持費をとるように、紹介先の薬局からお金をもらうのかと思ったら、この場合、「案内を受けた患者本人」と「薬局を利用した全ての人」から「あらかじめ」お金をもらうのです。

現物支給ではなく、「保険」ですね。

でも、「お金を集めた保険会社が、事故が起こったときに、毎回、他の保険会社を紹介する」ことってあります?

最終的な対応を「常に」他人任せにすることが「基準調剤」? よくわかりません。

それにもかかわらず、ほぼ半分の薬局が、「基準調剤加算」を届け出ていたので、その数に驚いたというお話。みなさん、自分の勤務している薬局が該当するかどうかくらい、知ってますよね?(知らないとか言われると、困っちゃいますけど)

まあ、薬剤師会も厚生労働省も、「ケータイ対応・たらいまわしは、アウトじゃないよん」とか言ってるので、「ちゃんと対応してくれれば」いいんですけれど。

「ランダムな100薬局に深夜に電話して、そのうち50薬局くらいが電話に出る」かどうかの実験って、誰もやらないんですけど、医療経済学とか薬局経営学とかを専門にしている大学教授は、こーゆートコの検証には、興味がないんですかね?

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