« 実務実習。調剤は四日で終わりのはずですが。 | トップページ | 実務実習。「指導薬剤師養成」にワークショップは必要なの? »

日薬代議員会議事録その1。日薬会館。

日薬雑誌が届きました。

二月に開催された、第72回日薬臨時総会の議事録要旨が掲載されています。

「趣味は読書(主に議事録)です」と言っている筆者は、ごはんのおかずとしてお昼に読んでいますが、薬剤師のみなさんは、ほぼ、読まない部分ですよね。

薬学生のみなさんは、暇になったら、計数調剤なんてやってないで、日薬雑誌を読むといいですよ。

前回の議事録も、ネタになりそうな部分をピックアップしてみましたが、今回もやります。

「日薬雑誌の議事録は読みたくないけど、あとから『読んでないということは情報収集を怠ったということだから、薬剤師倫理規定第六条的に、読まないほうが悪い』と偉い人に逆ギレされるのはちょっと勘弁・・・」とか思っている方は、なんとなく流し読みしてみてください。

今回は、『日薬会館問題』です。

今実務実習で頑張っている学生さんに、とても関係の深い問題です。

まず最初に、二月の代議員会において日薬会館関連質問をした代議員さんを、「色分け」しておきます。

現行プラン積極的賛成派

 末丸代議員(愛媛) 

 中山代議員(香川)

現行プラン消極的賛成派

 山内代議員(岐阜)

 上村代議員(東京)

現行プラン反対派

 中北代議員(神奈川)

 藤本代議員(神奈川)

長井記念館へ帰れ、
IT推進は地方をバカにしている派

 宮崎代議員(長崎)

・・・以上。

現行プラン消極賛成派は、『日薬は20億っていったけど、本当にそれでできるの?』という疑問を基本にしている派閥です。これに対して日薬は「できる! あきらめずに探す!」などと、(その時点で建設特別委員会の中間報告が「増額しないと無理やろ」といっていたにもかかわらず、)できもしないことを宣言してしまったので、予算増額を求めた五月末の臨時総会の段階での態度が読めない派閥です。

  ☆

山内代議員(岐阜)

「たとえ実際の物件が決まっていなくても、上限とする金額は本総会で提示できたのではないか。どこまで検討されたのか、会長に伺う」

児玉会長

「現状、会館建設積立予算は850万円しかなく、建設のためには医薬分業事業等積立資金を取り崩すか、借入を行うしかない」

  ☆

850万円の自己資金で20億円の持ち家(家賃収入なし)を買うという話のようです。

85万円の自己資金で2億円の持ち家とか、85000円の自己資金で2000万円の持ち家とか、のこりはどう補填するんですかね。

めったに家に遊びに来ない親戚一同とか孫とかに押し付けそうですよ。

ヒトのお金だと思って、好き勝手使いますよね、ほんと。

  ☆

末丸代議員(愛媛)

「会館候補地を数多く視察された中で、今までで最も魅力的であった【施設】はどれであったのか。それがどういう理由で不適格だと考えられたのか」

児玉会長

「資料にあるように随分多くの候補地があった。現地を見た中で、まだ交渉があるので公表できないが、幾つか有力な物件があった。ただ、現実は、最期は要は予算との兼ね合いである。正直申しあげて非常にいいところがあったが、価格が合わないので断念した。今もまだ決定できていないのはそういう理由であり、予算と購入価格、そして場所が合うようにしっかりと、あきらめずに探したい」

  ☆

この質問は

1.「過去断念した物件の中で最も良かったのはどんなところか」

2.「その物件を断念した理由は何か」

という二点で構成されています。

児玉会長は「1」の質問を「現在交渉中の物件で最も良いものは何か」という質問に勝手に置き換えて、物件情報を述べていません。

また、「資料にあるように」という発言の「資料」は、一般会員には一切公表されていません。

  ☆

中北代議員(神奈川)

「地方の仲間からは『そんなこと知らないよ』という方々が非常に多い。私のほうではネットで説明しているが、若い薬剤師の会員は、そういったものは必要としていないという声が非常に多く聞かれる(中略)将来的には大画面を通じて何百人規模のITの会議ができるのではないかと思う。そういったことを考えると、大きな会館で大きなお金を使って、しかもここにいる我々が借金を返していくというのではなく、若い人たちが返していかなければならないのに、それが若い人たちのためになるかというと、私はいささか疑問に感じる(後略)」

児玉会長

「(前略)みなさんがたの総意は建てるべきということになった。それは100%でなかったとしても会員の総意であり、会員の総意を尊重するのが執行部であるので、そういう意味でやろうと思っている。(中略)ただし、ITを利用して同時にいろいろな会議ができるようにとか、そういう発想は私どもも持っていて、その準備もしているので、そのことはどうかご理解いただきたい」

  ☆

このブログでも何回かとりあげてますけれど、とにかく日薬執行部は

【薬剤師・会員の総意ですから!】

と、バカの一つ覚え的に、「自分たちの思うように会館建設してもいいんだ」と言い続けているようです。

総理大臣が法案成立時に「これは民意、【国民の総意】ですから」と発言しているようなものです。

「100%ではないが【総意】だから、すすめる」というのは、言葉遊び。

【総意ではない。でも議決されたから進める。それが代議員制度だ】

というのなら、話はわかるんですが。

【代議員会で決議されたから、「総意」だ】

というのは、理解不能です。

国会議員には選挙がありますが、代議員には選挙がありません。

  ☆

宮崎代議員(長崎)

「ITが進めばテレビ会議を利用すればよいというようなご意見があったが、非常に地方がバカにされた感じがする(中略:インターネット会議に関する知識不足による発言が続くので、省略します)。そのあたりは、よくお考えになって発言をしていただきたいと思う」

  ☆

中北代議員への文句のつもりで言っているようですが、児玉会長がIT化・IT会議推進に賛成した直後なので、児玉会長への文句なのかもしれません。

代表者以外は質問しないのなら、それ以外の代議員は自宅や地域の薬剤師会事務所から会議に参加してもいいと思いますけどね。

・・・以上、二月時点での「日薬会館問題」でした。

五月終わりの臨時総会については、薬局新聞の記事を中心に、別の機会に。

|

« 実務実習。調剤は四日で終わりのはずですが。 | トップページ | 実務実習。「指導薬剤師養成」にワークショップは必要なの? »

医療」カテゴリの記事

第七条」カテゴリの記事

第八条」カテゴリの記事

第六条」カテゴリの記事

第十条」カテゴリの記事

第四条」カテゴリの記事

趣味」カテゴリの記事

コメント

いつも楽しく読ませてもらってます。
今回も愉快です。お金があるなら日薬会館を建ててもいいと思いますが、ないのに大丈夫かね?ほんとに。

投稿: ママカリの酢漬け | 2010年6月 7日 (月) 13:53

コメントありがとうございます。

代議員さんたちのアタマの中では「分業事業等積立金」というヘソクリ(いわゆる埋蔵金。いざというときのためのお金)から出せば大丈夫、という計算が成り立っているのかもしれません。

東京都薬剤師会会長の桑原さんが4月14日の理事会で『23億円程度では希望するような会館建設は無理』(日薬雑誌6月号52ページ参照)と発言しています。これが建設予定地の素直な意見です。23億円でも足りません。そして、どんな会館を建てるのかという「図面」は、一切示されていません。

『野球場を建設するのが夢! フィールドオブドリームズ!』といって、予算通りにつくったら、小さなキックベース場が完成した・・・みたいな結果になりそうです。

投稿: おばか柊 | 2010年6月 8日 (火) 11:04

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/539089/48531344

この記事へのトラックバック一覧です: 日薬代議員会議事録その1。日薬会館。:

« 実務実習。調剤は四日で終わりのはずですが。 | トップページ | 実務実習。「指導薬剤師養成」にワークショップは必要なの? »