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『薬剤師倫理規定の注釈』の考察。第八条。

『薬剤師倫理規定の注釈』を読んでいくカテゴリ。今回は第八条です。

第七条の注釈では、「フフフフフ・・・・信頼を得るのも要望に応えるのも、すべては地域医療推進のため!(悪役調)」みたいなことを述べてるんじゃないかと思います。

第八条の注釈は、他の条文の内容が氾濫して、第八条の内容を埋没させる内容になっています。

  ☆

第八条(の注釈)

薬剤師は地域医療の担い手として、薬剤師の知識・技能を活用して品質の確保に努めることは、医薬品の専門家、責任者として当然の責務である。

これからの地域医療の中で、薬局薬剤師と病院薬剤師は相互に尊敬を払い密接に協力して、患者の生活の質向上のために協力することが求められている。

平成12年4月に日本医師会が制定した医の倫理綱領の注釈には「医師と薬剤師との関係も大切になってきている。薬剤師法では薬剤師に薬の説明義務を求めており、両専門職間の協力の重要性を認識すべきである」と記述されている。

また薬剤師の職域は、薬学研究・教育、医薬品の開発・製造、情報活動、病院薬局、病棟薬剤師、環境衛生、食品衛生、衛生試験、薬事行政など広域にわたっている。必ずしも直接に医療の現場ばかりではない。

薬剤師はこの倫理規定に沿って、このような広域の職域で活動している薬学の関係者に、互いに敬意を払い密接に協力して社会に貢献することが必要である。

  ☆

「地域医療の担い手」:第七条

「品質の確保」:第六条

「薬局・病院薬剤師、医師の協力」:第五条

・・・第八条の「注釈」は、なぜか、前半部分が、他の条文の内容の確認になっています。

前半、いらないですね。

第五条と良く似ていて、対象者と、アウトプットの方向が異なるのが、第八条なのですが・・・。

対象者も、アウトプットの方向も、「注釈」の考え方は、「広域」と言いつつ、すごく狭い範囲でまとまっています。

薬剤師倫理規定第八条

 薬剤師は、広範にわたる薬剤師職能間の相互協調に努めるとともに、他の関係職能をもつ人々と協力して社会に貢献する。

「注釈」における「薬剤師職能間」は「薬剤師資格を持っていることを前提とした、個々の薬剤師の就いている仕事」を指しています。また「他の関係職能」は、「このような~薬学の関係者」という表現で、実質的に、「薬剤師職能間」として示された、薬剤師資格所持者限定の話になっています。

薬剤師資格を持っていなくても、たとえば、統計の専門家や、経理のプロといった「他の関係職能」が存在します。薬の知識を普及するためのイベントのプロデューサーやタレントさんだって、「他の関係職能」です。MRさんや卸のMSさん、配送の方だって、薬剤師免許とは関係なくても、明らかに関係者ですよね。行政を言うなら、立法だって関係します。

たとえば「薬師るり」さんとか、薬剤師資格もあり、音楽活動も続けています。ものすごく社会貢献していますよね。筆者の中では神。

「相互協調」というのは、「敬意を払い」なんていう話ではなく、「すごい人たちとネットワークをつくって」くらいの意味ですよね。まあ、すごくなくても、「集合知」の力は大きいですから、「社会に貢献しよう、仲間とともに!」ですね。

第五条で「患者の利益」をアウトプットしたのに対して、第八条は「社会貢献」をアウトプットするわけですが、「社会に貢献する方法」については、「注釈」では示されません。第五条の注釈では、ファーマシューティカル・ケアという概念をムリヤリ提示したのに、こちらでは何も提示しないというのは、変な感じです。

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