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実務実習。DVD感想記1『初日』編

学生実務実習 指導の手引き 2009年度版」を買いました。先月終わりに。

DVDがついてきます。

制作:日本薬学会&日本薬剤師会。

平成21年度厚生労働科学研究費補助金も使って、作成。

平成21年度ということで、厚生労働科学研究データベースには掲載されていません。

ちなみに、平成19年度の「専門薬剤師制度の在り方及び実務実習の在り方等に関する研究」(外国人講演者の招聘と日本人研修者の派遣、など)で、補助金750万円、平成18年度の「薬剤師の専門的資質の向上及び実務実習の在り方等に関する研究」で、補助金1650万円です。平成16年度の「薬剤師の質の向上と充実した薬学教育に関する研究」に至っては、補助金3000万円。海外視察とアンケート調査が中心で、日本薬学会での発表が結論。海外旅行と学会発表を補助金使ってできるなんて、うらやましいかぎりですよ、ほんと「薬剤師実務実習の質の向上と薬剤師倫理に関する研究」とでも題してたら、500万円くらい補助金がでたんですかね?

個人的には、「製作」にかかった金額とか、「製作」を頼んだ会社はどこ? とか、シナリオライターは誰? とか、どうせ広告代理店に法外な金額をとられたんでしょ、とか、いろいろ興味がありますが、そのへんは、おいといて。

面白いよ、という感想は(観てないよ、という感想と同じくらいには)多いと思いますので、ちょっとヒネたアタマで観てみました。

参考資料は、DVDと、実務実習指導システム作り委員会の「内容解説」(平成21年8月版)です。

今回は、第一章「初日 まずはやってみよう!」編の感想です。

      ☆

ドラマの登場人物は、

 肉食系の指導薬剤師(鈴木先生)

 薬剤師(竹下ケイコ先生)

 いちいち反応がかわいい学生(いにょうえ萌)

 への字口のツンデレ学生(こいけQ太郎)

の四人。(かっこ)内の名称は、DVDのテロップを参考に、筆者が勝手につけました。

「鈴木先生」っていうだけで、いつも汗を垂らしながら血走ったまなざしで生徒を観察しているメガネのアブナイ教師がでてくるマンガを彷彿とさせますが、そんなこと考えるのは筆者くらいなのでどうでもいい話。

「初日」の、主な内容は、

 0.「大学の先生とミーティングしておく」

 1.「挨拶と、自己紹介を促す」

 2.「いきなりピッキング」

 3.「微妙にセクハラ」

の、四点+αです。

0.「大学の先生とミーティングしておく」

 大学の先生が二人登場。おそらく、二つの大学の生徒を受け入れるという設定から。

 でもね、各大学からひとりとか、いりません。

 日薬が進めたがっている「ふるさと実習」の生徒だったら、たとえば東京薬科大の先生が、鹿児島まで出向くとか、そういうことですよね。

 その移動に伴う旅費やら、人件費やらが削られるから、大学から薬局に支払われる実習費が減額されているんですけれどね。連絡だけなら、手紙やメールで済ませればいいのに。

1.「挨拶と、自己紹介を促す」

 まずは挨拶と自己紹介。

萌『現場での実習に不安もありますけれど、これから二ヶ月半、精一杯がんばりますので、よろしくお願いします』

ケイコ先生(初々しいなぁ。私にもあんなときがあったんだよね~)

Q太郎 『大学でしっかり勉強してきたことを現場でどれだけ活かせるか楽しみです。即戦力として皆さんのお役にたてると思いますので、よろしくおねがいしまーす』

ケイコ先生(あらあら、そんなに現場は甘くないわよぉ~)

・・・おそらく、ケイコ先生の妄想ツッコミが笑いどころなのでしょう。

 明らかに尊大で態度の悪いQ太郎に、ニコニコ笑顔で対応する鈴木先生。「もう帰れ」と言えないのか、それとも「俺がお前を俺好みに調教してやる」とでも思っているのか知りませんが、鈴木先生は、我慢強いヒトのようです。

 「解説」によると、初日だけ【Q太郎はネクタイ、萌はブラウス着用】【以後は薬剤師の指示に従って、少しカジュアルな服装としました】という細かいネタが入っていたようです。どうやら、指導薬剤師には「学生の服装を決める権利」があるようですね。明日からメイド服と真田幸村のコスプレ以外認めん、とか言ってもOKなのでしょうか。

 2.「いきなりピッキング」

 時がぶっとんで、「過程」がないのに「結果」だけ残ったようです。挨拶の後、午前中に「薬局の概要」「調剤の流れの見学」を終えたという設定です。たぶん、指導薬剤師はガリガリと調剤しながら話したのでしょう。

 薬局概要の解説も、調剤の流れの見学も、数十分で済むことです。

 空いた時間は、どうするのでしょうか。

 実践で使うのなら、『通常業務をこなしながら、どうやって説明していくのか』『指導薬剤師が業務に専念する間、学生がどのように行動するのか』という部分は外せません。

 でも、はずしちゃいます。このDVDは。

 事務スタッフを「本DVDとの関連性が乏しいので割愛しました」と切って捨てる姿勢で制作されているくらいで、本当に「指導のポイント」だけ解説するDVDのようです。

 で、「薬学共用試験に合格しているから」、初日からピッキングです。

 「調剤内規などの薬局内ルールは進行に応じて説明することとし」「講義・説明は最小限にとどめることにしました」ということです。知らない薬局に働きに行って「調剤内規は読まなくていいから、とりあえず、薬集めてよ」なんて言われたら、筆者は逃げますけどね。

 Q太郎が「即戦力として皆さんのお役にたてると思いますので」なんて言っていた通り、この鈴木薬局でも、実習生は労働力のようです。

 「病院の実習でもピッキングばかりやってました」なんていう実習生だって来るのに、なんでまた、こういう練習をさせるのか、ほんとに不思議。実習生は五年生ですから、まだ残り1年、大学で学ぶことがあるんですよね? 実習先のルールだけ覚えてどーするんでしょ?

 実習先の薬棚の並びに慣れても、他の薬局は違う並び。

 日薬が進めているのは、「比較検討」という視点を持たない実習なんですよね。

 3.「微妙にセクハラ」

 ピッキングを済ませたQ太郎に、鈴木先生が「よくできました」的に右肩をポンポン

 嫌そうなQ太郎。嫌がっているのですから、当然、セクハラです。

 鈴木先生、基本的に体育会系のようです。Q太郎が画面に映らないところであちこちタッチされているかと思うと、乙女ロードの住人が生唾を飲み込みそうな勢いです。そんなこと思うほうがアホですか。そのとおりです。

 そんなこんなで、初日オシマイ。

 結論:「実務実習指導は初日から参加型で」

・・・ということですが。

「させるかーっ!」と、素直に思いましたとさ。

 (第二章に続く)

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