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診療報酬。記者会見でも仲間はずれ。

ロハス・メディカルさんの記事から抜粋。

中医協・診療側記者会見における三浦委員のコメント。

はい。三浦でございます。本日は、お忙しいところお集まりいただきましてありがとうございます。まず、2号(診療)側委員として、それから私は薬剤師でありますので、そちらのほうもお話をさせていただきたいというふうに思います。

1. 改定率
 まず今回、大変、国の財政事情が厳しい中で、ネット(全体)でプラス0.19%の改定ということについては......、大変、財政状況の厳しい中、医療提供体制、あるいは(国民)皆保険制度を維持するということを前提とした改定であるというふうには受け止めております。

2. 調剤報酬─後発医薬品使用体制加算の新設
 調剤報酬につきましては、いろいろ議論もありましたけれども、私どもは「後発医薬品の使用促進」という、国民から付託されましたその命題に則って今後も一層努力をしてまいる所存でございます。

3. 病棟薬剤師の配置の評価
 また、(今回見送られた)病院の病棟薬剤師(の配置をDPCの新たな機能評価係数として評価すること)についても、今後もさらにチームの一員として活動してまいり、そして勤務医の負担軽減にもお役に立てるよう、また処方設計等も含めて、さらに病院の中でも活躍できる場を設けていただくということで、これからも活動していきたいというふうに思っております。

4. 全体的な感想
 ただ、全体的なお話としてはやはり、私どもは調剤報酬の、薬のほうがですね、実際に全体の73%くらいを薬が占めているということでもありますので、まだまだ薬局の経営につきましては、「この改定ではまだまだ納得できるものではない」というふうには考えておりますが......。

5. 今後に向けて
 今後とも、「医療提供を支える」「一役を担う」という薬剤師の職務を全うしていきたいというふうに考えておりますので、今回の改定をこれからもさらに検証していただくということを前提に、今後も活動を進めてまいりたいというふうに考えております。以上です。

※抜粋オシマイ。

 10月から新任で入った医療系(ここでは医師・歯科医師・薬剤師)メンバーのうちで、ただひとり、他の新任メンバーから「同期」と思われていないのが三浦委員なのですが、コメントを読んで、そう思われても仕方がないのかなぁ・・・と感じました。

他の方のコメントでは、

鈴木委員 「私は他の2人と共に、今回新しく中医協の委員に就任させていただきました」から始まり・・・ここまでは、記者会見に出席している委員の数かと思えるところですが、

嘉山委員 「我々最初に(中医協に)入った(10月30日)......、安達先生と鈴木先生と私が最初に入ったこの中医協で出てきた」とか、

邉見委員 「今回加わられた3人の先生方に、(診療報酬改定の基本方針を決める厚労省の)社会保障審議会の医療部会、あるいは医療保険部会の委員になってほしいというふうに思います。今の社保審は死んでます、もう。」とか・・・、

明らかに、四人目の新任委員である三浦委員の存在は無視されています

(※ちなみに、10月30日新任「委員」は、支払い側二名、診療側四名(安達秀樹委員、嘉山孝正委員、鈴木邦彦委員、三浦洋嗣委員)。そのうち三名が記者会見に参加しています)

三浦委員のコメントは、他の委員のコメントと比較すると、とても内容の薄い(一部だけ濃すぎて対処に困る)コメントになっています。

1. 改定率
『 まず今回、大変、国の財政事情が厳しい中で、ネット(全体)でプラス0.19%の改定ということについては......、大変、財政状況の厳しい中、医療提供体制、あるいは(国民)皆保険制度を維持するということを前提とした改定であるというふうには受け止めております。』

 ・・・などと、まず、0.19%プラス改定を肯定

 いきなり、他の委員と歩調が合っていません。

2. 調剤報酬─後発医薬品使用体制加算の新設
『 調剤報酬につきましては、いろいろ議論もありましたけれども、私どもは「後発医薬品の使用促進」という、国民から付託されましたその命題に則って今後も一層努力をしてまいる所存でございます。』

 国が勝手に決めた目標を達成するために現場が酷い目に遭う、という政策を、「いろいろ議論はありましたけれども」の一言で認めた形。

 言うほどのマトモな議論を強い意志で行ったのかどうかは、議事録を読んで検討したいと思います。

3. 病棟薬剤師の配置の評価
『 また、(今回見送られた)病院の病棟薬剤師(の配置をDPCの新たな機能評価係数として評価すること)についても、今後もさらにチームの一員として活動してまいり、そして勤務医の負担軽減にもお役に立てるよう、また処方設計等も含めて、さらに病院の中でも活躍できる場を設けていただくということで、これからも活動していきたいというふうに思っております。』

 ここだけ、内容が、無駄に濃いのです。

 「処方設計」にまで踏み込んでいますが、そんな話、中医協の議論のどこかで強く主張していましたっけ? 「三浦委員提出資料」のような、具体的な資料はなかったはず。

 「勤務医の負担軽減」に絡めるような話の流れで、医師の誰からも要請がない「処方設計」をやらせろという、医師の委員から総すかんを食らうような意見を、議論が終わってから話すことに、なにか意義はあるのでしょうか。

4. 全体的な感想
『 ただ、全体的なお話としてはやはり、私どもは調剤報酬の、薬のほうがですね、実際に全体の73%くらいを薬が占めているということでもありますので、まだまだ薬局の経営につきましては、「この改定ではまだまだ納得できるものではない」というふうには考えておりますが。』

 何を言いたいのかわからないというか、お金が足りないという話ならば、最初にプラス改定を評価しちゃだめでしょ

 具体的に、どこが、どうなれば、「納得できる」の? ・・・と、訊かれたときに、答えられるんですかね?

5. 今後に向けて
『 今後とも、「医療提供を支える」「一役を担う」という薬剤師の職務を全うしていきたいというふうに考えておりますので、今回の改定をこれからもさらに検証していただくということを前提に、今後も活動を進めてまいりたいというふうに考えております。以上です。』

 「これからもさらに検証していただく」とか言うほどの受身姿勢です。

 本人が委員のひとりなのですから、「これからもさらに検証します。それを前提に、これこれこういう活動をします」と、言い切ってほしいんですけれどね。

 結局、『お上の決めたことに、粛々と従います』と言っているようにしか、見えません。

 こんなことでいいんですかね?

西沢委員 「やはり新しく選ばれた先生方を含めて、皆さんがやはり「医療を良くしたい」「国民に質のいい医療を提供したい」という思いは一緒でございますので、(厚労省の事前レクの後などに)打ち合わせをしている中で、だんだんお互いのことが分かるし、「向かっている所は一緒だ」ということで、「非常にいいチームで今回改定に臨めたんじゃないかな」と思っております。」

 ・・・という西沢委員の「非常にいいチーム」に、はたして、チーム医療充実を目指す三浦委員は、含まれているのでしょうか・・・。 

追記。

日本薬剤師会が診療報酬についての見解を出してましたので、一応載せておきます。

平成22年度診療報酬・調剤報酬改定に関する答申について

平成22年2月12日
日本薬剤師会

 本日、中央社会保険医療協議会から厚生労働大臣に対して、来年度の診療報酬並びに調剤報酬改定について答申がなされました。大きな社会環境の変化と限られた時間の中、これまでの精力的な審議に対して、改めて敬意を表したいと思います。
 平成22年度改定では、診療報酬本体(全体)が1.55%引き上げられ、薬価・材料価格の1.36%の引下分を差し引いてもネットで0.19%という、10年ぶりのプラス改定が行われました。厳しい財政状況の中、医療提供体制ならびに皆保険制度を堅持するという政府の姿勢の表れであると理解しております
 調剤報酬では、後発医薬品使用促進への薬剤師・薬局による取り組みが一層期待されており、調剤基本料の施設基準加算として位置付けられている後発医薬品調剤体制加算の評価方法が、後発医薬品の使用数量割合に応じた段階的な評価に切り替えられます。評価方法の見直しに伴い、現場での混乱も若干懸念されますが、我々としてはより一層、後発医薬品の普及・促進に努めていく所存です
 また、処方日数の長期化傾向を踏まえ、内服薬及び湯薬の調剤料を見直すなど、より実態に即した評価体系になるものと理解しています。さらには、より安全な薬物治療の確保の観点から、患者さんにとって特に注意が必要な医薬品(ハイリスク薬)に係る管理・指導のさらなる充実を図るための項目も新設されます。
 一方、病院・診療所の薬剤師に関する事項としては、入院医療の充実と医療安全確保の観点から、栄養サポートチームや感染防止対策、さらには外来化学療法等、医療機関におけるチーム医療や医薬品の安全管理といった部分で、薬剤師の活動が適切に評価されることとなりました。
 ただ、薬剤師の病棟配置に着目した評価の導入が見送られてしまったことは大変残念でありましたが、次回改定に向けた検討項目として位置付けられており、今後に期待したいと思います
 調剤医療費の場合、全体の73%以上が薬剤費であることを考慮すると、大幅な薬価引き下げは、薬局経営にとって大変に厳しいものがありますが、安全で安心な薬物治療の推進と、医療提供体制を支えるチーム医療の一員として、薬剤師に求められる役割を積極的に果たし、国民からの期待に応えるべく今後もより一層努力していく所存です。

引用おわり。

・・・三浦委員と(「処方設計」以外は)、ほぼおんなじことを言ってますね。原稿を書いたのが三浦委員だった、というオチのような気もします。

こちらも、結局は、『お上の決めたことには従います』という声明です。

なにか、戦略があっての声明なのでしょうか?

国の方針を批判しない従順な態度が、夏の参議院議員選挙にプラスになる・・・わけ、ないですよね・・・。

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