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診療報酬。公聴会。会場ガラガラ。

1月22日。先日も触れた、中医協の公聴会が行われました。

議事録は、この文章を書いている時点(25日)ではまだ公表されていませんので、キャリアブレインさんのCBニュースから引用します。

【中医協】診療報酬改定に国民の声を、中医協が地方公聴会

 来年度の診療報酬改定に向けた審議に当たって国民の声を聞く機会として、中央社会保険医療協議会(中医協、会長=遠藤久夫・学習院大経済学部教授)は1月22日、福島市の福島県文化センターで公聴会を開いた。一般公募約70人の中から公益委員が選んだ開業医、看護師、病院経営者など9人が、それぞれの立場から意見を発表した。中医協では今後、意見を取りまとめ、それを基に議論を行う

厚生労働省は来年度の診療報酬改定に向け、中医協での議論の方向と内容の概要をホームページで公表し、同日までパブリックコメントを募集している。公聴会はその一環として開かれた。

 まず、福島県医師会の理事を務める開業医の男性が登壇。現在の診療所の再診料(71点)は医師の技術料だけでなく、看護職員などの人件費や水道・光熱費なども含めての評価だと主張し、「71点では評価が低過ぎる」とした。
 また、急性期医療の後方支援を担っている有床診療所においては「入院医療の赤字分を外来診療でカバーしている現状も見られる」などと指摘。病院と診療所共に再診料を引き上げて統一すべきだと強調。さらに、「財源的に無理があるなら、今回一気に統一するのではなく、数次の診療報酬改定で段階的に病院の再診料を引き上げて統一すべき」と述べた。

 一方、福島県の公立病院院長の男性は、入院基本料の大幅アップや「医師事務作業補助体制加算」の要件緩和などを要望。また、病院が機能を最大限発揮できるようにするため、軽症患者が診療所を利用しやすいよう病院の再診料の方を高く設定し、「患者が診療所を選択するインセンティブを与えてはどうか」と提案した。

 歯科医の立場から福島県会津若松市の男性が、歯科医療の現状を吐露。「新しい技術の研さんや診療設備の更新が困難」として、適切な歯科医療提供のため、初診料・再診料の大幅な引き上げを強く要望した。
 薬剤師の立場からは宮城県の市立病院に勤務している男性が、「薬剤管理指導料のように、行為に対する評価では十分ではなく、薬剤師を病棟に配置していることを評価することが適切」との考えを示し、2012年度の改定では薬剤師を病棟に配置することへの評価を実現するよう求めた。
 会津若松市の病院の訪問看護ステーションに勤務する女性は、訪問看護に関する診療報酬算定の条件など、日ごろ感じている制度の矛盾点を指摘した。

 さらに、福島市にある銀行の健康保険組合の男性は、患者の医療に対する理解・関心を深めるためにも、明細書の無料交付を義務付けることなどを要望。
 連合福島の執行委員の男性は、医療へのアクセスが困難になっている地域の状況を説明し、医療機関の連携や訪問看護、夜間・休日に診療を行う医療機関などへの評価を求めた。

 このほか、公聴会への参加が3回目になるという千葉県の開業医団体の男性職員は、公聴会での意見が改定に反映されているかは「疑問」とし、委員らに対し「意見を聞いたという事実だけでなく、ぜひ真摯にご検討いただければ」と求めた

 最後に、人工透析を28年続けている福島県郡山市の男性が、患者自身が地域医療の崩壊を痛感していると指摘し、「地域医療を保障するという考え方を実現する制度をもう一度再構築して、それを診療報酬体系の中でしっかり担保してもらう必要がある」と強調した。

  更新:2010/01/22 22:36   キャリアブレイン

引用終わり。引用ってラクチンでいいですよね。

あとから議事録が出るとわかっていて、それでも福島県まで取材に行くなんて、偉いなぁ。

で、公聴会です。

発表希望者の人数は、前回の倍以上の約70人。文字数制限的にも「約」っていう文字が必要ない気がしますが、正確な数値はいずれ出るのでしょう。

前回が33名の中から10名発表したのに対して、今回は、約70名の中から9名が発表しました。比率的には、だいぶ変わりました。

意見発表希望者がはがきに記入する内容は、前回と同じでした。つまり、「職業・所属」によって、軽く差別することを、「選定」と呼ぶスタイルは、そのまま継続したのではないかと。

CBニュースの記事では

福島県。医師会の理事を務める開業医。男性

福島県。公立病院院長。男性

福島県会津若松市。歯科医。男性

宮城県。市立病院。薬剤師。男性

会津若松市。病院訪問看護ステーション勤務。女性

福島市。銀行の健康保険組合。男性

連合福島の執行委員。男性

千葉県。開業医団体職員。男性

福島県郡山市。患者。人工透析を28年。男性

以上、9名となっています。

前回の「選定」の結果は、

 群馬県前橋市の内科医さん。

 千葉県千葉市の歯科医さん。

 群馬県桐生市の薬剤師さん。

 東京都の労働組合役員さん。(元看護師)

 群馬県伊勢崎市の病院副院長さん。

 群馬県の自動車販売健康保険組合の方。

 日本がん患者協会の方。

 神奈川県の薬害肝炎東京訴訟の原告の方。

 前橋から車で一時間の市の病院事務員さん。

 神奈川県横浜市の保険医協会の方。

となっていましたから、

今回は、【患者団体枠】が一つ減ったということですね

地域的にみると、神奈川県からは誰も行けなくなって、代わりに宮城県からゲストが来た、というところでしょうか。ローカル色、強いです。

約70という多数の意見があったのなら、「発表」できなかった約60名の意見も、読んでみたいですよね。「なんでその意見が発表できないのか」も含めて、検討したくなります。

発表者の意見で目立つのは、「基本料金を値上げしろ」コール。

医師も、歯科医師も、薬剤師も、そう言っています。

診療報酬が「アップ」と聞いた瞬間に、自分の職域の基本料だけは死守しようという、主張合戦です。他に訊くことはないのでしょうか。

あ、説明し忘れていましたが、記事中の『評価』っていうのは、「よしよし、がんばってるね。褒めてつかわす」とか「まだまだ未熟じゃのう」とかいう評価を望んでいるのではなく、『金くれ』という意味です。その証拠に、本当に『評価』をする人たちがやってきたら、『評価してくれ』と言っていた人たちは、みんな、逃げ出します。

医療関係者が『評価』と言い始めたら、『金くれ』と翻訳しておいてくださいね。

金くれ金くれコールのあとは、「明細無料化」、「土日加算」。どちらも、すでに始まっていることです。

金くれコールでは、不思議な発言もあったようです。

「薬剤師の立場」を代表しているかのごとき病院勤務の薬剤師さんは『2012年改定時に、病棟配置加算をつけてくれ』という意見を発表したようですが、

今年、2010年改定ではなく、二年後、2012年改定の話を、2010年改定の方針に対する公聴会の場で意見発表するって、どういうことでしょうか?

CBニュースが間違って記載したのでなければ(注:間違っていません)、こんな意見は、変でしょう。

「評価(報酬。お金)が十分でない」のなら、すぐにでもお金の手配をしないと、困るはず。なのに、「二年後までは待っていられる」と、先に言われてしまっては、「あ、じゃあ、そんなに困っていないんだね」と受け止められてオシマイですよ。

これ、いつもどおりのお役人倫理なら、引き継がないと思いますよー。

次回の改定の時、中医協が同じ委員で構成されているわけでもないのですからね。

今回の公聴会のポイントは、ここ。

このほか、公聴会への参加が3回目になるという千葉県の開業医団体の男性職員は、公聴会での意見が改定に反映されているかは「疑問」とし、委員らに対し「意見を聞いたという事実だけでなく、ぜひ真摯にご検討いただければ」と求めた】

という意見。

どうして「疑問」なのかについては、前にも述べました。

公聴会だけでなく、パブコメの意見も、改定に反映されていませんよね。

議論なんて、してないんだもん♪

反映されなくて、当然です。

発表者の方々が、実際はどんな言葉で意見を述べたのか。議事録が楽しみですね。

そういえば・・・

前回までの中医協、薬剤師代表委員は山本信夫委員でした。

今回は、三浦洋嗣委員です。

その違いが、どこまで出るのか。そこも、注目です。

ちなみに、最近の中医協は、結構活発な議論で賑わっています。

 安達秀樹・京都府医師会副会長

 嘉山孝正・山形大学医学部長

 鈴木邦彦・茨城県医師会理事

といった議論好きな面々と一緒に選出されたのが

 三浦洋嗣・日本薬剤師会理事

なのですが、今のところ、空気のような存在です。

なお、人事の際、日薬は山本委員の三期目を求めています。断られると、児玉会長が「遺憾である」とコメント。

山本信夫委員が「業界紙のインタビューや日薬代議員会では饒舌なくせに、中医協では静か。指名されたら話すけれど、主張が弱く、たまに業界内の了承をとれていない主張を展開。議論には参加しないし、会議中に何も発言しない回がよくあるので中医協的にはエキストラあるいはゲストキャラ的扱い。だが、日薬への報告は『言うべきことは言ってきました』と、なぜか威勢がいい」というキャラクターだったのに対して、三浦委員は、どんなキャラクターなのでしょうか。

とりあえず、中医協(総会)における三浦委員の活動は、以下の通り。

一回目 二時間二分。着任挨拶のみ

二回目 一時間二十九分。日薬見解報告のみ

三回目 一時間十五分。発言なし

四回目 9分で終了したため発言なし

五回目 10分で終了したため発言なし

六回目 イメンドカプセルのセットにツッコミ

七回目 二時間三十三分。発言なし

☆なお、おおまかな議事録はロハス・メディカルさんのサイトで読めます。CBニュースさんの記事と読みくらべると「あれ? CBニュースの内容って、なんか、違ってない? 発表者の人たち、すごくオモシロイコト言ってるじゃん」と、感じるかもしれません。また、会場の写真も掲載されていますが、本当にガラガラです。平日場末の映画館みたいです。おなじ公聴会を扱っているのですが、メディアの違いって、だいぶありますねー。

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