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実習。ハラスメント【対応】マニュアルだってさ。

実務実習にむけて、日薬が面白いマニュアルを提示してきました。

一応、倫理っぽいので、遊んでみます。

タイトルは、

『実務実習におけるハラスメントへの対応』

なのだそうです。(日薬ホームページからダウンロードできます)

ハラスメント対応もマニュアルなしではできないと。

コーチングスキルを一切教えずに、ハラスメントを先に考えるっていうあたりが、教育者としてなってないとゆーか、学園ドラマでは定番の、保身のために担任教師を責めてノイローゼにさせるタイプの偉い人たちの発想、という気がしますが。

日薬の誰が作ったマニュアルなのかは、書いてないのでわかりません。責任者の名前がない時点で、なんか、責任逃れのために作っただけという印象の、弱腰なマニュアルです。(注:日薬代議員会議事録によると、作ったのは「受け入れ体制整備委員会」です)

目次を見ると、

 1.はじめに 2.ハラスメントとは 3.ハラスメントの種類

 4.実習でのハラスメント事例 5.ハラスメントへの対応策

 6.おわりに

の六項目。プラス、アンケート結果で、16ページほどの冊子です。

・・・アンケート結果部分が全体の半分を占めますので、実質、6ページ。

「挨拶」は「マニュアル作ったから責任は指導者が負ってください」という話を、1ページまるまる使って、遠まわしに繰り返し書いているだけです。

「ハラスメントについて」はwikipediaにいろいろ書かれているので、そっちを読んだほうがいいです。

てゆーか、ハラスメントなんて言い方ですが、よーするに、「いじめ」でしょ?

『実務実習におけるいじめへの対応』

っていうタイトルじゃ、何か問題あるんですかね。

今回は、4「事例」と5「対応策」の2項目をみていきます。

4.事例 ~ホントにあった怖い話? の抜粋~

 (1)性的いじめ

  食事に誘われて、ホニャララ。

  メルアド訊かれた。

  人がいるところで「さん」付け、いないところで「ちゃん」付けで呼ばれた。

 (2)指導のふりして、いじめ

  他の学生と較べられた

  「やる気がないのであれば明日から来なくてよい」と言われた。

  挨拶しても無視され、質問にもまじめに答えてもらえなかった。

  一日中アルバイト店員のように扱われ指導もなかった。

 (3)権限をたてにして、いじめ

  (事例なし)

 (4)その他の、いじめ

  (事例なし)

・・・以上が、事例です。

学生側の訴えのようですけど・・・、

これ、大学生のセリフですかねー・・・。

やる気がないのであれば明日から来なくてよい』なんて、ものすごく温情のある言い方ですけどね。『やる気があれば、明日も来てよい』という意味も含みますから。

『もう来るな。今すぐ帰れ』ぐらいで、普通です。

こういう言葉は、学生側に非がある時にしか出てきません。

学生に非がないケースでは、

一日中アルバイト店員のように扱われ」ているのは、「指導薬剤師には、誰も、指導方法を教えていない」ことに由来します。ガッコのセンセイと同じ。

指導方法を教わっていないので、各指導薬剤師が「独自の」指導方法で指導します。

「独自の」といっても、今の指導薬剤師のアタマの中には、『病院実習で、調剤助手のアルバイトのように扱われ』た経験が残っています。その経験からすると、無料アルバイトのように扱うことは、「単位が取れること」=「実習として成り立っている」ことですよね。まあ、そっちの、先例がある方向に、みんな流れているのでしょう。楽だし。

指導方法を教えないうえ、面接もなく、指導者を認定だけするシステムで運営しようっていうのですから、勇気があるというより無謀。

これら「事例」に対する「対応」として挙げられたのが、こちら。

5.対応 ~こうして解決すればいいんじゃね? という妄想~

 (1)予防法

  日頃から互いに尊敬し信頼を築け。

  嫌がられたと気づいたらすぐ止めて、繰り返さない。

  我慢するのは当たり前だという考え方は通用しません。

  管理薬剤師に相談しろ。

  相談しやすい環境づくりをしろ。

 (2)「学生から」いじめられたら

  勇気を出して、「不快だ」と言え。

  魔太郎みたいに『うらみノート』をつけて記録しておけ。

  我慢せずに、管理薬剤師や同僚に相談しろ。

  自分を責めるな。

 (3)いじめを目撃したら

  他人事だと放置するな。エスカレートするぜ。

  いつかギャフンと言わせてやるリストをつけて記録しておけ。

  管理薬剤師などにすぐ連絡しろ。

 (4)いじめ対応窓口

  窓口は、まだ、ない。検討中。

以上。

一体、どこが対応策なのか、教えてください。

書いてあることって、最終的には、

『管理薬剤師に連絡しろ』で、おしまいですよね。

で、管理薬剤師は、どーすればいいんですかね?

存在しない窓口にでも駆け込めばいいんですかね?

指導薬剤師認定要件には経験年数ってものが設定されていますから、最年少でも、卒後3~4年、26歳くらいですよね、指導薬剤師。

実際は、それよりは、上の年齢で。要するに、「指導薬剤師=管理薬剤師」っていうところ、とても多いと思うのですけれど。その中には、「指導薬剤師=管理薬剤師=経営者」という人も、結構な数、いるわけで。

そういう層に対する回答に、全くなっていない「マニュアル」ですよ、これ。

いじめっこ本人(予備軍含む)に

「いじめるな。いじめるときは自分に連絡」

「いじめられたら自分に連絡」

「いじめをみたら自分に連絡」

「いじめ窓口は、ない」

と書かれた「マニュアル」を渡すのですから

渡されたいじめっこは、

『ばっかじゃねーの?』と、

マニュアルを作った責任者&組織をナメてかかりますとも。

責任者は、「なんか代議員会で日薬がトラブルに関するルールを発信しろと言われたので、とりあえずコピペでつくれそうなハラスメントの部分だけやっつけで作っておけば実績になっていいんじゃね?」的な安易な行動をしているとナメてかかられ、組織は、「この出来で理事会承認して、上梓してしまった組織」としてナメてかかられ。

対人関係の問題は、「合わない人が同じ場所で強制的に向き合わされる」から生まれるって考えれば、現在の「受け入れ薬局に、見ず知らずの学生を割り振る」方式では、トラブルが起こって当然。

事前に「あうあわない」のテストでもやらなければ、無理でしょ。

就職活動と同じやり方で、「実習内定」を学生自身がとってくる方式(当然、「実習浪人」が大量に生まれますが、大学入試と同じ程度にフェアでしょう)にでも変えない限り、「対応」しつづけるしかないのでしょうけれど。

責任転嫁するだけのマニュアルなんて、現場的には迷惑だと思いますけどねー。

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