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PS。イナズマ&バクハツ!

日薬誌1月号108ページを読んでいく企画の、後半です。

今回は、シンポジウムについて。(日薬誌を読んでいる前提で話を進めますので、いろいろ、割愛します)

四人の講演者のうち、ひとりめの講演者(北海道県薬)は、昨年の日薬学術大会の同分科会で行われた【ぷろ☆すた】とクリニカルラダーについての解説と一緒のようですからスルーします。あいかわらず、クリニカルラダーについて、『薬剤師のランク付けが目的ではない』と言い張っているのは、【認定薬剤師】という名前の「薬剤師のランク付け」をしている、薬剤師研修センター方面への配慮でしょうか。講演の最後を「薬剤師会が主体的に研修制度の構築と運営を行うことが重要である」と締めているのは、「もう薬剤師研修センターなんていらない!」宣言かと思って、ちょっと驚きました。

ふたりめの講演者(熊本県薬)は、『攻略』を主張したようです。

 1.ひとつひとつの項目を攻略するようなイメージで。

 2.難易度をポイントに換算しては、どうか。

ということです。

達成度チェックシステムをネット上に置いて、ゲーム感覚でやろうぜ、みたいな。

うーん。そんな遊びに、人から集めたお金を使って、どうするんでしょうね。

と、シンポジウムの前に思ったのか、日薬誌1月号97ページには、熊本県薬剤師会からのお年玉。達成度チェックシステム・個人ユース・エクセル版が紹介されています。

さっそくダウンロードしてみました。

マクロ無しの潔い仕様です。数字「1」を入れ、とりあえず、到達した項目数を難易度別に分けるだけです。まさか、このファイルの開発にお金がかかったとは思えませんので、懐に優しそうです。開発者さんありがとうございます。

誰かが、チェックボックスの設置方法を教えてあげると、よりよいものになりそうですね。

でも、これだけでは、ネットワーク化に対応していないので、日薬ホームページからID使ってログインして・・・みたいなシステムを組む必要がありそうです。

かっちりしたシステムを作るのは、日薬の仕事だと思います。でも、その前に、自分たちが提案したものを、提案だけしておしまいにせず、試作して公表する、という姿勢が、すばらしいと思います

もっとも、「ポイント」って、何に使うのか、エコポイント以上に、わかりませんが。

三人目の講演者は、愛知県薬剤師会。『社会的な実践を考慮した生涯学習システムの構築について』というガチガチのタイトルです。内容は・・・

 1.【ぷろ☆すた】で評価できない項目は『実践ポイント』として評価

 2.クリニカルラダーで最上階へ行くときには同僚からの推挙が必要

 3.学習システムへのインセンティブが必要

 4.標準的なレベルの明示が必要

といったもの。

愛知県薬剤師会のホームページを見ましたが、これらの提案を自分たちで試作したような資料は、みあたりませんでした。

熊本県薬は、学術大会での発表前に日薬誌へのニュース投稿を済ませています(=ホームページへ試作ファイルを掲載可能でした)。

愛知県薬は、学術大会から三カ月経過した今も、自分たちが提案したことの「試作」を提示できていません。

『標準的なレベルの提示』を、いつしてくれるのか、とても楽しみです。

『同僚がいない薬剤師』の推挙方法とかね。

講演タイトル通り、社会的な実践をしてもらいたいものですよね。

四番目の講演タイトルは『クリニカルラダーの全体像をイメージする』というもの。

まさにタイトル通り。

「イメージ」=「妄想的視覚化」を行っています。

趣旨としては、このブログでやっていることと同じです

 クリニカルラダーはハードルを越えることや、登山のイメージである!

とか、言っていたようです。

なんで、素直に「梯子のイメージである」と言わないのか、不思議ですけれどね。後戻りという意味で下がることもある「上下の運動」が伴うからラダーなんでしょ? ハードルを越えてから「戻る」なんてことはないでしょうし、山を踏破したあとで「山に登る前」に戻ったりはしないでしょ。

そして、極めつけ。

生涯学習を行う人と行わない人とを区別したくて仕方がないということで

でてきた提案が、

『稲妻ポイント』

 (なんか頑張るともらえそう)

『爆発ポイント』

 (「年間取得PSの過少」「相応しくない人」が対象?)

という、ネーミングセンスが素敵な、謎のポイント。

どれだけポイント好きなんですか、みなさん。

もう、イメージできません。会場にいた方たちは、イメージできたのでしょうか。

自分で勉強するのに、「ポイント」とかいうインセンティブが必要って、どーゆーこと?

そして、「ポイント」によって、正規のシステムとは異なる評価の導入を画策する始末・・・。

目的から、完全に外れてない?

【ぷろ☆すた】やクリニカルラダーが、あくまでも到達度を自分で知り、最終的に国民の信頼を得るためのものだと、最初の講演者が、去年と同じことを言ったのですが・・・。

国民の信頼そっちのけ。

そのうえ、「ランク付けが目的じゃない」と繰り返し言っているのに、

「年間取得PS」って、なに?

毎年レギュレーションが変わる中行われるF1で、ドライバーズポイントを稼ぐようなもの?

「相応しくない人」って、なに?

基準を満たしているのに「相応しくない」って、どういうこと?

講演が後半に行くに従って、生涯学習システムについての理解が異なる人たちが発表していませんか?

この要旨、ホントに要旨になっているのでしょうか?

そして、シンポジウムで述べられていることと、基調講演で述べられていることとが、どうも乖離しているような気がするのは、筆者だけなのでしょうか。

基調講演で「すでに『自己研鑽』『機能発揮』『社会同期』は理解できている」としているのに、

シンポジウムで語られるのは、その否定。どんなシステムなら『自己研鑽』『機能発揮』『社会同期』を理解させることができるのか、といった話になっています。

基調講演より後退した議論をするシンポジウムって、ダメなんじゃないかと思いますが、どーなんですかね。他の分科会も、こんなものなんでしょうかね?(←まだ読んでないらしい)

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