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厚生労働省:国家試験パブコメの結果

今日から、薬剤師分科会・薬剤師国家試験出題基準改定部会。(12/17 木曜日)

これ、気になります。

七月十五日に開催された薬剤師分科会の議事録によると、

制度は改善した(大きな枠組みを作った)から、次は、出題基準を改定する(細かいところもやる)んだ!

といった感じで、考えているようです。

これが、どこにつながるかというと。

パブコメです。

七月に、「厚生労働省×パブコメ」の記事でネタにしましたが。

12月8日の会議資料が公表され、ついでに、パブコメの結果も掲載されました。

意見総数、計12件。

団体4。うち3つは大学薬学部。ひとつは不明ですが、「薬害」に関する意見があることから、薬害関連の団体と予想されます。

個人は8。大学教員が5人。学生が1人。その他(不明)1名。

薬剤師は、1名のみ

・・・筆者が「不明」と勘定されていないのなら、「薬剤師」とカウントされているはず。

薬剤師、ひとりって・・・。

国家試験、大事なのにー。

すでに国家試験に合格した人たちにとっては、のど元過ぎればなんとやら?

まあ、仕方がありません。事実は事実。こんなちゃらんぽらんな薬剤師の意見が、薬剤師カテゴリー唯一の意見になってしまったのは、申し訳ない気もしますが。

で、筆者が送った意見が赤字で、それを受けた回答が画像。

意見1

 資料「新薬剤師国家試験について」が公式な指針であるという前提において、「薬剤師国家試験出題制度検討会報告書」に明記されている「禁忌肢について」が抜けているのは不備ではありませんか。「今後(四年後の見直しまでに)禁忌肢が出題される可能性がある」のか「禁忌肢が出題される可能性がない」のかは、指針として大変重要な事項です。

Pubcome2_2 





この点に関しては、報道によると『禁忌肢、12年に導入せず』と、明確化されたようです。

筆者は、【禁忌肢=医療を目指すものなら100%発見・解除できる罠を仕掛けるような出題】と考えますから、一緒に載っている他の方の「配慮してね」という意見が苦手です。

100%発見できる罠を発見・解除できない人、というのを除くのが、禁忌肢の意義です。

六年制卒業生に対して禁忌肢を適用しないと決めたのなら、この検討会の総意として、100%発見・解除できる罠にひっかかるような人材がいてもよい、と認めたことになります。

よーするに・・・「六年制卒業生は格調高く超優秀だからPharm.D.と呼称してもいいぜ!」と考えるにあたっての担保みたいなものが、ガラガラガラーっと崩れたようです。所詮は、そういうのは、幻想だったのかな、と。(←言いすぎ)

意見2

 「見直しに当たっての基本的な考え方」に示されているとおり「高い倫理観」を確認する必要性があります。しかし、過去の薬剤師国家試験において、倫理についての問題は薬事法規分野20問のうち1問程度しか割り当てられていませんでした。「薬剤師倫理」となると更に出題される頻度が低く、日本薬剤師会の提唱する『薬剤師倫理規定』に関する問題は、過去十年において一問だけ、それも「前文」からの出題となっています。高い倫理観を確認するにあたって、問題数が極めて少ない点を解消するため、たとえば、必須問題における区分を「法規・制度・倫理」から「法規・制度」と「倫理」の二項目に分け、倫理の問題数を確保する等の指針を示してはいただけないでしょうか。

Pabcome







厚生労働省の手にかかると、前提をカットされてしまい、質問が変貌するので、こんな感じになります(泣)。

「高い倫理観を確認する」というから、「それなら、倫理問題が多く出題されることを担保しなければ、試験問題を作りやすい法規・制度だけで20問以上になってしまう。たった数問では、確認することにならないのでは?」と、危惧したわけです。

10問増やしても、それがそのまま倫理問題になるわけではないだろう、と。

むしろ、既得権的に、法規・制度サイドからみれば、「これまで20問中1~2問だったのだから、30問に増えたら、同じ割合で考えて、倫理は2~3問でいいはずだ」と言ってくるはずです。

案の定、パブコメの意見として「意見問題数の見直しについて」にて、

『「法規・制度・倫理」が30問に増えたことを評価。ヒューマニズム及びイントロダクション関連は、多くても2~3題(複合問題含む)が適当と考える』

というご意見が寄せられたようです。

こんなピンポイントの意見は「学生」「大学」「団体」からは出そうにありませんし、問題数増加を喜ぶ姿勢と倫理分野問題の増加を望んでいない点から、法規・制度分野に関係する大学教員の意見だと推測しますが・・・。なんか、予想通り・・・。

筆者はふたつの意見を提出しましたが、そのどちらにも、逆方向に向かう意見が提出されていたのは、なかなか面白い現象でした。

1.「禁忌肢のありなし(どっちかというと【あり】)」対「禁忌肢【なし】。無理なら複数禁忌肢」

2.「倫理問題数確保」対「倫理はちょっとでいい」

という戦い(?)ですが、これ、筆者が意見提出しなかったら、無条件で「国民は禁忌肢がないほうがよいと言っている」「国民は倫理問題は少ないほうがいいと言っている」のように判断されたのでしょうか。

パブコメ、けっこう、コワイかも・・・。

と、思いつつも、パブコメの回答にある「今後行われる薬剤師国家試験の出題基準の変更の中において、ご指摘の点も参考にさせていただきます」が、薬剤師分科会・薬剤師国家試験出題基準改定部会において、どこまで参考にされるのか、期待・・・するだけ、無駄な気もしつつ・・・。

また、議事録を読むのが楽しみな部会ができましたとさ。

☆平成22年2月22日 追記☆

1月20日に、「パブコメ結果」として、厚生労働省のサイトに発表されていました。

「薬剤師法施行規則の一部を改正する省令案」に関する意見の募集結果について

で・・・「禁忌肢について」の部分が、そっくり抜け落ちていました

議論の結果修正したからなのか、パブコメの意見としては「なかったこと」にされていますが・・・。こういうちょっとした部分から、隠蔽を善とみなす思考が始まる気が。

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