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夏の日薬代議員会3「将来展望」

今回は、【将来展望】。

愛媛の浅川代議員の質問です。

「高校生などに、どんな明るい将来像を示せるんですか?」

という趣旨の質問です。

ところが。

児玉会長は、

「分業率がまだ60、70%ぐらいで、まだ、80.90.100%と、職能を発揮できるチャンスはいくらでもあり、本当に社会に役立つことができる」etc

などと、道筋がついてもいないことについて「明るい話題」として語るだけではなく。

時間浪費の達人である会長は、浅川代議員の質問していないことについても、勝手に話し始めます。(注:代議員の質問は、回答時間も含めて20分までです)

『もう一点、ご質問から外れるが、医薬分業を進めてきてやっと60%になったが、結果的に、若い薬剤師はハングリー精神がなくなり、何かもうそれで満足してしまっている。何のために医薬分業をしてきたのかという思いがあった。しかし今昨年会長になり・・・(中略。若手薬剤師とたくさんディスカッションしたら、若手にもいい人材がいると思った、という話)・・・そしてむしろそういう人たちに、どういうふうなビジョンを語らせるのかといった方向に持っていかないと、私たちが経験してきたことが、逆にマイナスなこともあるので、そこは発想を変えなければいけない。そういうことを踏まえて、現在検討中の薬剤師の将来のビジョンでは、どこまで踏み込むかということを、私なりに考えてはいるが、同ビジョンでできる限り、若い人たちにも、方向性を示したいと思っている』

・・・うわ、長いうえに、何言ってるのか全然わかんないですよ。

若手に将来ビジョンを語らせる?

将来ビジョンは、現在検討中?

ようするに、「今、将来ビジョンは、何もない」ってことを、偉そうに言っているだけ?

「今はまだ本気を出していないだけだ」というフレーズが、頭の中をリフレイン。

で。

浅川代議員もよくわからなかったのか、それとも超想像力と勇気で足りない言葉を補って理解したのか、次のように返します。

浅川代議員 「将来のビジョンとして、今、最大の目標は、医薬分業の推進ということか」

会長 「先ほども申し上げたように、医薬分業は一つの手段であるが、まだ60%であり、手段として十分できていないわけである。何度も申し上げるが、60%から70%への段階が最大のポイントである。そのためには、患者さんの理解がなければ達成できない。それさえできれば、というか、やらなければいけないわけであるが、患者さんを味方につけるというのは、私たちの将来にとっては大きな力であるので、そのことを申し上げたい」

といった、やりとり。

児玉会長の曖昧トークが冴えわたっています。

 Q.医薬分業の推進が、今の、最大の目標ですか。

 A.はいそうですがちがいます。

という、やりとり。

強引に理解すると、会長が言っているのは、

『患者さんの理解が得られないようなダメな仕事をしている地域は、患者さんと敵対していて、分業率が低い。その基準は、分業率60%~70%である』

ということでしょう。

んー・・・書いてみると、すごい論理ですが・・・。

これ、どの県のことを問題にしているのでしょうか。

都合のいいことに、日薬誌12月号194ページに、平成20年度の処方せん受取率の推移表が載っています。

分業率=処方せん受取率 と考えて、みてみましょう。

分業率(受取率)が60%以下は、23府県。

都道府県のうち、都と道はセーフですが、ほぼ半分の府県が、会長からダメだしされているようです

とはいえ。半分はさすがに多すぎです。

60%以下の府県のうち・・・基準をぐっとゆるめて・・・、分業率45%以下で絞ってみましょう。

表の順番で、群馬・富山・石川・福井・京都・大阪・奈良・和歌山・徳島・愛媛

ぴったり、ワースト10になってしまいました。

この中で、薬剤師総数および人口十万人あたりの薬剤師数が少なく、これ以上の処方せん受取率を目指すにはハードルが大きいので、仕方がないかなぁ・・・という地域もあります。しかし、逆に、薬剤師総数も多いし、人口十万人あたりの薬剤師数も十分いる、という地域でワースト10となれば、言い訳できません。たぶん。

児玉会長の考えでは、その地域の薬局は、患者さんの理解を得られないダメ薬局だということになります。百歩譲っても、医薬分業の足を引っ張りまくっている地域だということになります。

それは、どこ? って・・・。

どうみても、大阪ですね。

つまり、児玉会長の考えでは、大阪がダメなんだと。

責任者、でてこい、と?

ええと・・・今の大阪府薬剤師会の会長さんは、中西光景さんです。(平成18年から)

でもねー。

平成12年から平成18年までの長い間、大阪府薬剤師会の会長職をつとめていた方が、ですね・・・

児玉会長本人なんですよねー。

総責任者である大阪府薬剤師会会長職を六年もやっていて、しかも前職。

その口から、実質、地元はどーしよーもない、的な意見がでたのかと思うと・・・。

現職が可哀想すぎます。

児玉会長自身が進められなかった大阪の医薬分業を、現職や現場のせいにしているようにしか見えません。

まあ、答弁からもわかるように、分業率「100%」が実現できると本気で考えているかもしれない方ですから、小者には考え付かないような超論理で、「俺、いい答弁してるぜ! 輝いてるぜ!」とか、思っているかもしれませんが・・・。

いい大人なんだから・・・

もうすこし、なんとかならないものですかね・・・。

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