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「正論:西村和雄」で大爆笑。

産経新聞のコラム「正論」欄、平成21年11月30日号の分を読んでいたら。

『教員課程6年は現実即さぬ愚策』

というタイトルで、京都大学のセンセイが、教員制度について語っていたのですが。

これ、途中から、薬剤師に飛び火しました。

(産経新聞のコラムは毎回飛びぬけすぎた主張がてんこ盛りなので楽しく読んでいます。)

歴史に残る面白さなので、転載します。

(転載開始)

≪メルヘンのような行政≫

 民主党政権の長妻昭厚生労働大臣は野党時代から、厚労省が「年金などの現状把握」をしていないと指摘していた。また、理念にとらわれ、現実を見ない、という意味で「厚労省はメルヘンの世界に生きている」ともいった。

 長妻大臣の指摘は、厚生労働省を文部科学省に、「年金」を「教育」にと置き換えても、そのまま成り立っている。

 川端達夫文部科学大臣は、民主党が総選挙のマニフェスト(選挙公約)で掲げた「(大学、大学院の)教員養成課程の6年制への延長」を検討することを明らかにした。この研修は、教員の能力を向上させるために行うという。

 これに対して新聞各紙はおおむね、否定的な反応を示した。

 その理由はいくつかあるが、目についたものを挙げれば、(1)6年がかりで勉強をしても、教職は多忙なわりに収入が見合わない(2)免許を得ても教員採用試験は依然として狭き門で、教員として採用されなければつぶしが利かなくなる(3)延長は教職志望者の意欲をそぎ、また学生の経済負担も増して、優秀な学生を減らすことになる-などの意見である。

 産経新聞は9月21日の教育欄で、「教員養成を6年にするなんて無駄もいいところ」という、ある中学校長の厳しい見方を紹介している。最近の教育現場の状況を考えれば、6年制に延長するよりも、大学卒業後に一般社会人としての2年間の実績を義務づけた方がよほどいい先生が集まる、というのである。

 ≪小学校の問題も解けない≫

 学校教育の改革について何をやろうとしてきたか。歴代の政権に共通しているのは、「教員の質」を向上させることに主眼が置かれてきたことである。

 しかし、既存の教員の質を向上させるのは、費用も無視できないし、容易なことではない。それよりも、新しく採用される教員の質を上げるのは養成課程の延長によって可能なはずであり、全体として教員の質を向上させる具体策の一つとなるというわけだ。

 ところが、現在の教員養成学部・大学の学生はおおむね文系の範疇(はんちゅう)に属し、学力も他学部・他大学に比べて、決して高くはない。

 私と戸瀬信之慶応大学教授が10年近く前に、国立の教員養成系の5大学の学生を調査したところ、小学校レベルの問題を全問正解できたのは、24・3%の学生にすぎなかった。

 この学力のついていない大学生の教育を、4年から6年に伸ばしたところで、学力の伸びがどの程度期待できるだろうか。しかも有力な国立大学に限っての調査でも、大学院の学生の学力は、学部生に比べて低い、というのが現状である。もちろん、教員としての適性は学力だけではないが、それで、学力の低い部類の学生たちからのみ教員を採用することを正当化できるわけではない。

 教員を養成する専門職大学院についても、規制改革・民間開放推進会議が2005年に、「本来適切な資質を持つ者をかえって排除する悪しき参入規制そのものであり、…中長期的に教員の資質低下につながる懸念が大きい」と述べて、批判しているのだ。

 現行の新教育職員免許法では、教科専門科目の履修必要単位が従来の半分かそれ以下に削減され、かつての教育原理や教育心理などの専門的な教職科目の必修単位が増やされた。その結果、他学部の一般学生が教員資格を取ることをさらに難しくしている。

 しかも小学校の教員免許を取得する場合でも、国語、算数、理科、社会の小学校における教科専門科目すべてを学ぶことは必要でなくなったのである。

 ≪延長よりも早期の研修を≫

 すでに薬剤師については2006年度から、薬学部の6年課程の修了者でなければ、国家試験の受験資格が得られなくなる改定がなされた。その結果、薬学部を志望するものが減少し、現在、薬学部の約30%で定員割れをおこしているという。

 薬学教育改定の際の中央教育審議会(中教審)答申は「薬学教育の改善・充実」であった。しかし筆者は、大学院学生の質が大幅に低下したきっかけは旧文部省による大学院重点化政策にあると考える。1996年度から5年間の「ポスドク1万人計画」のおかげで、就職先のない大量の博士号取得者が生まれたのである。

 充実や重点化の名の下に、教育年数を延長することで教育の質を大幅に落とした過去の「轍(てつ)」を踏むべきではないであろう。

 では、どうしたらよいかである。既に民主党案の一部に含まれているが、教育学部以外の学部、特に理系の学生でも教員になれる制度に改革すること。これを第一義として、採用試験に合格して仮免許を持つ学生に、現場で研修を受けさせることである。教員になれるかどうか、わからない段階で研修をしても効果は薄い。多数の学生が大学院の2年間をかけて勉強しても、教員に採用されなければ、就職に窮することになるからである。(にしむら かずお)

(転載おしまい)

面白いでしょ?

「文系かつ学力の低い」学生が教育学部にはいっぱいだよ、その集団は六年制にしても質の向上は見込めないよ、もともとアホなんだもん(意訳)という主張の後に、

【すでに薬剤師については2006年度から、薬学部の6年課程の修了者でなければ、国家試験の受験資格が得られなくなる改定がなされた。その結果、薬学部を志望するものが減少し、現在、薬学部の約30%で定員割れをおこしているという。薬学教育改定の際の中央教育審議会(中教審)答申は「薬学教育の改善・充実」であった。しかし筆者は、大学院学生の質が大幅に低下したきっかけは旧文部省による大学院重点化政策にあると考える。1996年度から5年間の「ポスドク1万人計画」のおかげで、就職先のない大量の博士号取得者が生まれたのである。充実や重点化の名の下に、教育年数を延長することで教育の質を大幅に落とした過去の「轍(てつ)」を踏むべきではないであろう。

って、この誘導、超展開すぎて大爆笑ですよ。

「質の改善のために年限延長をしたら」「定員割れを起こした」=『ほら、アホばっかの学部になった』=『教育年数を延長することで教育の質を大幅に落とした過去』という論理展開?

いやいや、まだ、六年制の薬学生、四年生なんですけれど。

仮に「就職先のない大量の卒業生」が生まれるにしても、まだ二年先です。

年限延長の成果が、まだでていないのに、「教育の質を大幅に落とした」戦犯扱いですよ。これはヒドイ。

年限延長の先例を言うなら、まず、医学部でしょ。

昔の医学部が六年一貫制になったのって、1991年あたりからですから・・・「教育の質を大幅に落とした」成果が出ている例で挙げるなら、そっち。でも、実際のところ、教育の質が落ちているのかっていうと、現場のレベルが急激に上昇しているのに新卒の医師が十分ついていっているわけだから、逆に、「教育の質は大幅に上がった」という例ですよね。それとも、東大だけは専門課程が四年だからという理由で、「教育の質は大幅に下がった」とか?

【では、どうしたらよいかである。既に民主党案の一部に含まれているが、教育学部以外の学部、特に理系の学生でも教員になれる制度に改革すること。これを第一義として、採用試験に合格して仮免許を持つ学生に、現場で研修を受けさせることである。教員になれるかどうか、わからない段階で研修をしても効果は薄い。多数の学生が大学院の2年間をかけて勉強しても、教員に採用されなければ、就職に窮することになるからである。】

という落ちは、この流れだと、薬学部にも適用してほしいってことですよね。

読みかえると、

1.【理系の学生でも薬剤師になれる制度に改革すること】

2.【採用してから、仮免扱いで、現場での研修を受けさせること】

3.【採用されるかわからない段階で研修をしても効果は薄い】

という三点。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・えーと・・・・・・。

同じ理屈を、「医師」と読みかえて、主張できるんですかね、このセンセイ。

さすがは、トンデモ学力低下理論のヒト。

こんどは、『即席薬剤師養成家庭教師派遣業』とでもタッグを組んで、儲けようって布石ですかねー。

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