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ここは、「10しす 薬剤師倫理規定擬人化プロジェクト(てんしす やくざいしりんりきていぎじんかぷろじぇくと)」のサイトです。

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社会薬学の実践として、「薬の倫理の視覚化」「物語化」などで、研究したり遊んだりしています。

だいたい週二回更新の予定です。

カテゴリに「ノベル」とある記事は「薬剤師倫理規定擬人化キャラクターを用いた小説っぽいもの」で、「第●回」とタイトルに記載されている記事は「擬人化キャラクターの紹介と、派生するネタ」で、それ以外の記事は、日記や告知などになっています。

目次をつくりましたので、全体を把握したい方は、外枠にある「目次」という文字を押してくださいませ。

【創作用語解説】

「ぷろ☆すた」 プロフェッショナル・スタンダードの新しい略称。

「10しす」 てん りとる ふぁーましー すたーず の略称。

「受入力」 うけいれりょく。実務実習用語。

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「4月22日付け社説「医療界は後発薬普及を促せ」への抗議と質問」を読む遊び

【前説】

東京保険医協会さんの意見は、読めば読む程、スルメのようないい味がでてきます。

ホームページに公開されている数々のパブリックコメントの内容は特にいい味です。とても鋭いので、お時間のある方と、お時間がなくても行政・政治関連の方は、読んでみてください。全患者への明細書発行の義務化なんか無意味だとか、説明は保険者がやれとか、メタボリックシンドロームなんか全否定とか、半径4Km内に診療所が存在しない制限なんてアホかとか、当時の中医協委員にいたら素敵だったのになぁ、と思う意見の目白押し、にみえます。(注:そこまで過激なことは書いてないです。すこし盛りました。実際のところは、以下のリンク先でどうぞ)

  ☆

東京保険医協会さんの2008年要望パブコメhttp://www.hokeni.org/top/public/pdf/080125public.pdf

【内容を少し抜粋】

「後発品の使用促進」の大号令は、「医療費削減」のための一つの具体策であって、医療を良くしようという発想から出たアイデアではない。「後発品標準化」が叫ばれている今の日本の光景は異様である。先発品にもいろいろな薬があり、後発品にもいろいろな薬がある

われわれの要求

われわれは、先発品・後発品を区別することなく、広い選択肢の中から、薬効・価格を含めて、冷静に良い薬を選択することが最も理性的な判断であると考える。すなわち、処方せんの様式によって一方を誘導することなく、06 年診療報酬改定以前の様式に戻すことを要求する。

先発品がそもそも高すぎる
医療経済の視点からは、先発品の価格引き下げが先決である

先発薬の価格設定の根拠とされる開発費・研究費の実態には批判がある(Marcia Angell,M.D. ほか)。また、先発品の特許期間終了後(先発品発売後平均20 年)においても、先発品・後発品の価格差(30%)が温存されている仕組み自体が問題である(桜井 前日医副会長)。

先発医薬品の価格引き下げ、および、特許期間終了後の価格差撤廃が先決課題である。

以上、医療の質、医療経済のいずれの視点からも、①医薬品の有効性と安全性の確保にあたっては先発品・後発品の区別なく必要な検査基準等を設定すること、②先発品の価格を引き下げること、③処方せんの様式を06 年診療報酬改定以前の様式(どちらにも誘導しない様式)に戻すこと、を要求する。

以上、私(※東京保険医協会副会長 和田知可志さん)一人で記述したが、本業のかたわら、短時間でコメントを出すことは物理的に甚だ無理がある。
時間切れのため言及できなかった部分が多数あることを申し添えておく。

  ☆

四年前の、このパブコメでは、いいことをいっぱい言ってるんですよね。

『「診療計画」という形式が、高齢者医療の実態になじまない理由』の項目など、鬼気迫るというか、「おおおっ!」と言わせる迫力があります。

「嗚呼、これらのパブコメの意見が、うまく反映されていたらなぁ…。」と考えていくと…、パブコメをとりっぱなしでろくな検討もしない中医協には、いつか、もったいないオバケが出そうな予感。

中医協で先発品の後発品並み価格への引き下げのネタがでたとき、特攻隊長・先駆け先生的に『ちゃんと議論せんかぁぁあああっ!』と、すぐに意見書を提出できる勇者は、きっと、東京保険医協会くらいでしょう。傍聴席からにらみをきかせて、医系委員に足りない勇気を補完。

ちなみに2010年は、だいぶ減りまして、以下のようなパブコメに。

http://www.hokeni.org/top/public/pdf/100109public.pdf

http://www.hokeni.org/top/public/pdf/100121public.pdf

後発品に関しては、「同一成分・同一規格のものの適応は同一に」という、まっとうな主張に絞っているようです。2010年パブコメでは、後発品の品質については述べていません。

2012年については、掲載がありませんでした。(「主なパブコメ」なので、パブコメ自体は出していても掲載していない可能性があります)

で、過去にこういった主張をしていたことを踏まえまして…、

  ☆

【本題】

今回は、日本経済新聞さんへの反論について、読んでみます。

日本経済新聞webサイトの記事からは消えているので、どんな内容について反論しているのかな~とあちこち見て回ったのですが、「ここからは会員専用です」みたいな記事が多くて、よくわかりません。以下のような記事だったという前提で、考えていきます。

  ☆

医療界は後発薬普及を促せ

 厚労、財務両省はジェネリックの普及を医療改革の柱に位置づけている。これまでに診療報酬の調剤基本料を加算したりしてきた。今年4月からは、調剤薬局が「指導料」を得る要件として「ジェネリックの価格や在庫情報を患者へ文書で示す」などを加えた。

 しかし一部の医師の意識改革の遅れもあり、決め手に欠けるのが実態だ。2009年9月の薬価調査によると、ジェネリックの市場占有率は数量ベースで20.2%。米国は70%程度、英国やドイツは60%台で推移している。 日本は12年度に30%に高めるのが目標だが、達成は危うい。財務省の試算によると、30%になれば20.2%のときより医療費を年間4800億円減らせるという。

 最近、一部の診療所がジェネリックへの患者の理解を妨げるようなポスターを院内に張り出した。成分が先発薬と同じではない、効能のばらつきが大きい――などと誤解させる文言をふくんでいる。

 東京の医療団体が6千部つくったという。医師の臨床経験に基づく内容だと説明しているが、ジェネリックの関連学会は正確性を欠くと指摘し、内容の変更や回収を求めている。患者の正しい理解を助け、選択肢を増やすことこそが医療界の役割であろう。

  ☆

ふむー?

これは、東京保険医協会さんじゃなくても、「おいおい」とツッコミをいれたくなる記事ですね。当事者の東京保険医協会さんとしても、黙っていられないでしょう。

事実の引用部分が多いので、そのつながりかたがポイント。

まずは、タイトルと内容の不一致。

「後発品普及を促せ」というタイトルなら、後発品普及の流れの中で「医師に相談してね」というポスターを貼っていることは、むしろ良いことですよね。なんで「悪い例」みたいに言っているのか、さっぱりわかんないですよ。

「患者の(後発品に関する)正しい理解を助け、選択肢を増やす」ことと、後発品普及とは、イコールではないし。薬価が逆転して先発品より高くなった後発品を普及しても、褒めてくれないんでしょ? 最終目的は「保険料と税金を使う医療費(特に薬剤費)の抑制」なのだから、医師が後発のことなら相談してよ!という中で「先発と同じじゃないよ」とか「効能のばらつきが大きい」とか言っても、「ジェネリックの理解の妨げ」になるかどうかはどーでもよくて、(ポスターそのものの内容的には)『後発品普及の妨げ』にはなっていないのだから、それでいいじゃん。一件落着。

「ポスターを院内に張りだした」ことに対して「後発品普及の妨げになっている!」と言うのは、筋違い。六千部ですからねー。ファッション甲子園の募集ポスターくらいの効果ですよねー。それで「妨げとなっている」ほどの効果がでているとは思えませんけど…。

後発品普及(目標30%の達成)困難については、「一部の医師の意識改革の遅れ」のみを原因とするのは間違い。統計の話ですから、「%計算方法」次第でどーにでもなるものだしね。

あとの部分は財務省や厚労省の言い分を載せているだけ。

なので、ツッコミどころは、

1.タイトルが内容とあってない。もしくは、内容がタイトルとあってない。

2.リテラシー意識が高い相手に対して「おれたちみたいに、もっと従順になれよ。ながいものにまかれろよ」という「意識改革」を求めるのは、ダメじゃん。

の二点だと思います。

思いますが…。

日本経済新聞の論説って、もともと、こんな感じの、どっちかというと、「殿様の言うことでカネが動くこと」は黒くても白的な論調が「味」なんじゃないかと…。たまーにしか「ニッケイヨクヨム」しない筆者が思うに。

新聞社の社説って、その偏りっぷりと、著名人の言葉の引用と、とってつけたオチが、読んでいて面白いときもあるので、四コマ漫画や新聞小説と同じエンタテインメント欄のひとつ。そのようにカミングアウトさせて小学校の新聞教育で話しておく時代がやってきていると思います。

社説=エンタメですから、社説に超マジメなツッコミを入れるのは、「コボちゃんがいつまでたっても年をとらないのはけしからん」とか「徳川家康に影武者がいたなどという史実はあるのか」とか、「新聞でエロスな描写や不倫の小説を載せるな」とか、そういう抗議文書をいれるようなもの。

偏ってはいるものの、「東京保険医協会が」と実名を書けずに「東京の医療団体が」と書くようなヘタレ社説で、しかもオチで「医療界」とか書いてしまう指向性のなさですから、エンタメとしてもイマイチ。エンタメって、酷評されるよりも無視されることのほうがダメージが大きいんですよ~。無視してもいいんですよ~。

あえてツッコミをした東京保険医協会さんが、「原理主義者に理屈を説いても無駄だろなー」「エンタメに文句言うのも馬鹿馬鹿しいけどさー」くらいの前提でツッコミをいれて、日経新聞側が小さく「おわび」記事を書いてオシマイ、というのが、一番何の面白味もない落とし所のような気がしますが、では、実際に送られた文書を読んでみましょうか…。(おそるおそる)

  ☆

2012年5月7日

日本経済新聞社 論説委員長殿

東京保険医協会 会長 拝殿 清名

 4月22日付け貴紙朝刊2面の社説「医療界は後発薬普及を促せ」において、当協会が会員向けに配布したジェネリックポスターを例に挙げ「東京の医療団体が6千部つくったという。医師の臨床経験に基づく内容だと説明しているが、ジェネリックの関連学会は正確性を欠くと指摘し、内容の変更や回収を求めている。患者の正しい理解を助け、選択肢を増やすことこそが医療界の役割であろう。」と記載された。

 われわれ臨床医家はジェネリック医薬品を使用して経験した有効性・安全性への疑問を感じる経験もあるが、我々のポスターに対する意見を表明された日本ジェネリック医薬品学会へ4月17日付けで見解を示している。その中で、医薬品の専門家である大学病院などの薬学者、病院薬剤部の薬剤師からのジェネリック医薬品の副作用報告、先発品とジェネリック医薬品の比較試験による報告、PMDA(医薬品医療機器総合機構)への相談事例、ジェネリック医薬品品質情報検討会での検討内容など具体例を挙げており、医師の臨床経験に基づく判断であるとの指摘は当たらない。当協会の日本ジェネリック医薬品学会への返書の内容の把握や当協会への十分な取材もなく、ジェネリック関連学会の見解のみに立脚して社説を掲載したことに強く抗議するものである。

 当協会のポスターは効き目が十分にあってよいものが選択できるように呼びかけているものでジェネリック使用促進に反対するものではない。よい薬剤が安いのであれば、それを保険診療で積極的に使用すべきであると日本ジェネリック医薬品学会への返書で公表している。ポスターの記述について正確性を欠くとのことであるが、専門家の指摘を考慮し、上述の見解に基づき作成したものである。厚労省が時同じくしてジェネリック医薬品に対するQ&Aを発表し、ジェネリック医薬品の有効性と安全性が「生物学的同等性試験」によって担保されているとしているのとは実態が異なる。我々は見解の中では一部の文献を参照したが、現在までにも多くの副作用報告や比較試験でのジェネリック医薬品の有効性と安全性への疑問の論文、報告が継続している。

 米国FDAは日本と同じく生物学的同等性試験と溶出試験によってジェネリック医薬品の審査を行っているのは事実であるが、公認したジェネリック医薬品を先発品と同等であるか、否かのランク付け(Aコード、Bコード分類)をしている。また、ジェネリック医薬品メーカーへの相談と指導も行い、常にジェネリック医薬品の有効性と安全性への配慮を継続している。貴社の社説は当協会が上記のようにポスター作成の根拠を述べているにも関わらず、当協会の見解には触れず、1)厚労省・財務省がジェネリックの普及を医療改革の柱としている、2)欧米に比べ日本のジェネリック普及率が低いことが医師の意識改革の遅れと断じている、3)当会の見解は医師の臨床経験に基づく内容で有り、ジェネリック関連学会は正確性を欠くとの一方の主張のみを取り上げるなど、その内容には疑問を感じている。以下の事項について貴社の見解をお聞きしたい。

   記

1.「新薬(先発医薬品)と後発医薬品が同じ成分、同じ効能」と考えられた根拠を示して頂きたい。すなわち、後発医薬品の試験がどのように、医薬品として同等とされたという試験の手順、実施場所、結果などについてお示し頂きたい。

2.私たちが「日本ジェネリック医薬品学会への見解」で示したジェネリック医薬品が先発品と有効性・安全性が異なっているとした多くの報告に対してどう考えるかをお聞きしたい。また、同見解で要望した「米国FDAのオレンジブックのような後発医薬品の同等性についてのランク付け」、「第三者機関においてより積極的に審査評価をすること」、「在宅長期処方の進展を踏まえて、包装から取り出した苛酷な状況でのより長期安定性試験の実施」、「溶出試験が不要とされている注射剤や外用薬、条件によって溶出が異なる腸溶剤・徐放剤などについては追加で臨床試験を行うこと」、「生物学的同等性試験における個々の後発医薬品のデータの公表」についてどう考えるかをお聞きしたい。

3.ジェネリックの使用が促進されると一定医療費の削減効果があると我々も考える。しかし本来は、先発品と有効性・安全性が同等と確認された後発品が上市された際には、先発医薬品の価格を後発品と同等まで適正化をすることが医療費の削減により有効と考えるがその点の見解をお聞きしたい。

4.第8回日本医薬品情報学会(2005年6月12日開催)で特別講演を行った日本経済新聞社の中村雅美編集委員は“医薬品は、もの+情報+倫理”である、“医療・医薬品には単なる経済原則以上の倫理が求められる”と講演された。そして、“医薬品はもの+情報であると今まではよく言われてきたが、これに倫理をプラスしたい。もの・情報・倫理がそろって初めて医薬品は完璧なものになる”と提言されている。
 2012年4月22日の貴紙社説における論調との整合性はいかがであろうか。見解をお伺いしたい。

以 上

  ☆

わーい、「倫理」が出てきましたよー♪

と、アホっぽく喜んでみましたが、ここは「薬剤師倫理規定擬人化」のブログなので、ご了承くださいませ。

さて、この「抗議」と「質問」ですが、おそらくは、いちいち回答するのが面倒なので謝罪記事を書いてwebから記事を消せばいいや♪くらいの対応になると予想します。

議事録から削除。

なかったことにしよう。

…そういうのが、いちばん、よくないですよと、幼稚園あたりでは叱られるわけですが。

まあ、何十年も生きていて、叱られなかった方々のアタマの中では、【賢い】手段なのでしょうけれど、どうなりますことやら。

どこかの大学の入試で、出題されないかなー。ダメ社説の例としては最高水準かもしれない出来ですし。

こんなヘッポコ社説、ほっとけば、「イミフ」で終了です。

それなのに。

なんでしょう。マジメすぎるのが仇になるって、こういうことなんでしょうか。

東京保険医協会さんからは、やたらといっぱい、抗議と質問が…。

これって、国会で、大臣に、「基礎知識クイズ」を出してしまう質問者のような、「それで、なにをしたいの?」と受け取られかねない、危険な賭けです。

せっかくいっぱい書いてあるので、

「回答するとしたら、こんなところでどうかな~」という、想像による模擬回答(模範ではないですよ)を書いてみます。

えーと、設定的には、『めんどくさいかんじの弁護士風回答者(「リーガル・ハイ」を観ながら笑い転げているようなタイプ)』がつくった感じで。

(真に受けないでくださいね)

  ☆

【抗議部分について】

 まず、「医薬品の専門家」に含まれるものを確認します。

 薬学者・薬剤師は当然「医薬品の専門家」であるという認識が示されています。

 また、PMDAやGE医薬品品質情報検討会も「医薬品の専門家」であると示されています。

 日本経済新聞が「ジェネリックの関連学会」と記載した学会は、「日本ジェネリック医薬品学会」を示しますが、東京保険医協会が抗議文中において「ジェネリック関連学会」と記載したものが同じ学会を示すとするならば、「日本ジェネリック医薬品学会」の構成員もまた、「医薬品の専門家」で構成されています。

 一方の専門家のみの主張に立脚するということを抗議されていますが、つまり、複数存在する「医薬品の専門家」のうち、どの専門家の見解を採用するのかという「選択」の結果得られた情報をもとに持論を展開することへの批判でしょうか。だとすると、「専門家の指摘」において作成されたポスターに、日本ジェネリック医薬品学会という専門家の指摘も考慮されましたことと思いますが、更なる指摘を受けている事実をどう考えればよいのでしょうか。

 東京保険医協会による「日本ジェネリック医薬品学会への「反論」」中にも、指摘を受け入れ、『表現が誤解を招いた』点についてお詫びの言葉が示されていますので、作成の経緯・根拠はどうあれ、少なくとも配布されたポスターに「誤解させる文言を含んでいる」こと自体は、両者の見解が一致しているものと考えます。

 また、事実として「正確性を欠くと指摘し、内容の変更と回収を求めた」学会があったことを論説内で述べましたが、「正確性を欠くと指摘」したのは日本経済新聞ではありません。更に、「成分が先発薬と同じではない、効能のばらつきが大きい」という主張を掲載していることから、一方の主張のみを掲載していないことは明確です。

 米国FDAのランク付けに関しては、【「同等ではない」にもかかわらずジェネリックを名乗る医薬品が日本国内において存在していても良い。それを容認する】という前提が必要です。この前提は、どの程度スタンダードなものなのでしょうか。

 では、ここまでの話を前置きにして、東京保険医協会が指摘された三点の「内容の疑問点」について、疑問への回答を順におこないます。

1)厚労省・財務省がジェネリックの普及を医療改革の柱としている

 この点に関しては診療報酬改定における資料に明記されています。

 また、東京保険医協会による2008年パブコメにおいて、「後発品標準化が叫ばれている今の日本」と、ジェネリック普及が日本国によって推進されているとの認識も示されています。

2)欧米に比べ日本のジェネリック普及率が低いことが医師の意識改革の遅れと断じている

 この点に関しては、誤解を招いたことについてお詫びいたします。

 論説前段における「一部の医師」とは、「ジェネリックについての知識が全くないうえに研究文献も読まず、後発品扱いの医療用医薬品を先発品だと思いこんでいるような医師」や「ジェネリックについての知識が非常に偏っていて、『全てのジェネリックが危険である』と公言してしまうような医師」を示した言葉ですが、そのような医師が多数いるはずもなく、従って、対欧米でのジェネリック普及率の低さを一部医師の意識改革の遅れのせいであると断じるのは不適切です。

 論説後段の東京保険医協会とは無関係な記述ですが、【一部の医師】の例示と取られかねず、大きな誤解を招く文章であったことを、重ねてお詫びいたします。

 なお、制度や定義が異なるにもかかわらず、欧米と日本の「ジェネリックの普及率」の数字自体の比較を行い、それをもって「低い」と述べているのは厚労省です。

3)当会の見解は医師の臨床経験に基づく内容で有り、ジェネリック関連学会は正確性を欠くとの一方の主張のみを取り上げる

 この点に関しては、該当ポスター内にて、医師の臨床経験に基づく内容だと説明している記載はありませんので、前後関係に不備があったことをお詫びします。

 最初に配布されたポスター内には「医師の臨床経験に基づく内容」であるかどうかは示されず、日本ジェネリック医薬品学会の見解への返書内において、医師の臨床経験に基づくと同時に、医薬品の専門家の見解も考慮して作成された経緯が示されたという順序ですので、ポスターのみで「医師の臨床経験に基づく内容」であると説明しているとの表現は不適切です。

 なお、日本語の表記上、「医師の臨床経験のみに基づく内容」と「医師の臨床経験に基づく内容」とは区別して用いられます。東京保険医協会の抗議文にも、専門家の見解を考慮するとともに医師の臨床経験に基づいて作成された内容であると明記されていますので、説明された内容については不備はないと考えます。

 しかし、文中において「理解を妨げる」との表現を用いた点については、厚労省の主張する「理解」を前提としており、不適切ですのでお詫びします。「理解に一石を投じる」「理解の補足となる」等の表現が、より相応しいかと思います。

  ☆

はい、一休み。

企業のクレーム担当者さんとか弁護士さんって、こんな感じで文章をつくっているのかなと妄想すると、なんだか辛いんですが、なんでこんな、屁理屈で反論しやすい抗議内容なんでしょ。もったいない。

普通に抗議すれば、推定100%、東京保険医協会側の勝ちなんですが

抗議文をもっとシンプルにして、「数点、論説内容に誤解があるので、訂正を求めます」として、「また、今後の、より国民にわかりやすい説明の検討のために、以下のご質問にお答えくださいますようお願いします」とつなげたら…。

とりあえず、後半部分への模擬回答も書いてみます。

  ☆

【質問部分について】

質問1.「新薬(先発医薬品)と後発医薬品が同じ成分、同じ効能」と考えられた根拠を示して頂きたい。すなわち、後発医薬品の試験がどのように、医薬品として同等とされたという試験の手順、実施場所、結果などについてお示し頂きたい。 

 試験内容について示すことはできません。各メーカーにお問い合わせください。そもそもそれらの項目は公開されているのでしょうか。たとえば、溶出試験の実施場所においては、各都道府県のジェネリック医薬品使用促進協議会などが、「原則として薬事法施行規則第12条に規定する県内の試験検査機関」のように定めていますが、個々の試験の実施場所については公表されているのでしょうか。

 「新薬(先発医薬品)と後発医薬品が同じ成分、同じ効能」と考えた根拠としては、医薬品の専門家である薬剤師がそう言っていたから、ということでよろしいでしょうか。一般的な例示としては、後発品に関する出版・講演、後発品に関する雑誌記事などのインタビュー・寄稿をされている方々がそのように述べております。講演者の例としては増原慶壮さんを挙げておきます。(なお、ここでは薬剤師としましたが、医師においても同様の講演は医師会主催で行われています)

 医薬品の専門家ではない新聞社論説委員の立場では、「医薬品の専門家の見解」の真偽について明確な判断を下せませんので、見解の異なる専門家同士での議論の結果として「新薬(先発医薬品)と後発医薬品が同じ成分、同じ効能」ではないという結論がでましたら、お知らせください。

 なお、「同じ成分・同じ効能」という言葉ですが、医薬品添付文書における「有効成分」ならびに「効能又は効果」を指していると考えてよろしいでしょうか。その場合、「有効成分」については同じになります。「効能又は効果」については、適用の問題になりますので、同じとはなりません。逆に、適用が全く同じであれば、同じ効能であるといえるでしょう。東京保険医協会が2010年のパブコメで指摘しているように、厚労省の努力不足であると考えます。

【参考】→ 後発品は先発品と同一であるとするのであれば、後発品のある先発品の一部に後発品にない適応を認めることは「先発品と後発品が同等」とする厚労省の説明を根底から覆すことにほかなりません。先発品において認めている適応を全て後発品でも適応とする努力をすべきなのは厚労省です。多忙な診療の中で後発品使用を推進している医療機関に、「先発品と異なる後発品があることを全て認識してその場合は先発品の後発品への変更不可を処方せんに記載させる」までの対応を求めることは現実的ではありません。またこれではますます後発品の使用は抑制されるでしょう。
 厚労省では積極的に後発品の使用促進を図っていますが、これでは安心して後発品を使えません。ましてや、後発品が先発品より適応が少ないものに薬局で変更され適応外になったものまで医療機関から減点するという方法には納得できません。このような事例について、医療機関からの相殺(減点)は速やかに中止してください。

質問2.私たちが「日本ジェネリック医薬品学会への見解」で示したジェネリック医薬品が先発品と有効性・安全性が異なっているとした多くの報告に対してどう考えるかをお聞きしたい。また、同見解で要望した「米国FDAのオレンジブックのような後発医薬品の同等性についてのランク付け」、「第三者機関においてより積極的に審査評価をすること」、「在宅長期処方の進展を踏まえて、包装から取り出した苛酷な状況でのより長期安定性試験の実施」、「溶出試験が不要とされている注射剤や外用薬、条件によって溶出が異なる腸溶剤・徐放剤などについては追加で臨床試験を行うこと」、「生物学的同等性試験における個々の後発医薬品のデータの公表」についてどう考えるかをお聞きしたい。 

 前段に関しては、「そういった報告があるのは当然である」と考えます。

 そういった報告のあった特定の製剤が危険であるということでしたら、即時、それらの排除に動いていただければと希望します。

 東京保険医協会の主張するように「良い後発品」も存在するという前提で考えるならば、「特定のジェネリック医薬品が先発品と有効性・安全性が異なっている」という表記になるかと思います。この質問において「ジェネリック医薬品が」といった形で一般化されている意図がわかりませんので、できれば再質問をお願いします。

 また、「多くの報告」とありますが、これらの報告は、通常の先発品における副作用事例報告などと比較して、どの程度「多い」のでしょうか。さらに、「ジェネリック医薬品が先発品と有効性・安全性が異なっていない」とした報告事例については東京保険医協会の見解では詳しく述べられていませんが、そちらの報告に対して、東京保険医協会がどう考えるのかをお聞きしたいところです。

 後段に関しては、すべて、そのように行われてもよろしいかと思います。

 専門家の納得が得られるまで安全性を追求することは、良いことです。

 特に強く賛成もしませんが、反対もしません。

 これらの要望を総合すると、

 A.国家機関による「同等性のない同一成分医薬品の認可」

 B.同等性がないとされた医薬品も含めた第三者機関による再審査

 C.長期安定性試験・臨床試験の実施と、各種データの公表

 となります。

 正直なところどれほどの金額が必要なのか見当もつきませんが、それらの金額を医療費(健康保険料)に載せてもなお必要なことであると専門家が認識しているのであれば、実施しても良いのではないかと、新聞社論説委員の立場では、そう考えます。

3.ジェネリックの使用が促進されると一定医療費の削減効果があると我々も考える。しかし本来は、先発品と有効性・安全性が同等と確認された後発品が上市された際には、先発医薬品の価格を後発品と同等まで適正化をすることが医療費の削減により有効と考えるがその点の見解をお聞きしたい。

 おおむねその通りであると考えます。

 「発売時薬価の計算方法」や「改定ごとの引き下げ」などに大きな変更が必要ではないかと想像しますが、いわゆる口腔崩壊錠問題も含めて、ご検討願えれば幸いです。

4.第8回日本医薬品情報学会(2005年6月12日開催)で特別講演を行った日本経済新聞社の中村雅美編集委員は“医薬品は、もの+情報+倫理”である、“医療・医薬品には単なる経済原則以上の倫理が求められる”と講演された。そして、“医薬品はもの+情報であると今まではよく言われてきたが、これに倫理をプラスしたい。もの・情報・倫理がそろって初めて医薬品は完璧なものになる”と提言されている。
 2012年4月22日の貴紙社説における論調との整合性はいかがであろうか。見解をお伺いしたい。

 中村編集委員の発言内の「倫理」が何を示すのかは明らかではありませんが、医薬品における「もの・情報・倫理」は「薬剤」「薬剤に関する情報」「薬剤を扱う全ての者の倫理」と解することができます。

 社説においては、後発品という薬剤について、その情報として両論を掲載しましたが、現在の厚労省の主張を基本とした視点であり、不適切であった点については先にお詫びした通りです。

 倫理については、どのような問題がありますでしょうか。

 ご質問に対する回答は以上です。

 東京保険医協会が「当協会のポスターは効き目が十分にあってよいものが選択できるように呼びかけているものでジェネリック使用促進に反対するものではない」とする点については、やや疑問が残りますので、今回の質問状に倣い、以下に疑問点をひとつだけ挙げておきます。

 1)ポスターの「ここが問題4」にあげられた「薬局における変更に対する不信感」について、東京都薬剤師会や保険薬局協会などとの間で、不信感払拭のための協議を行ったことはありますでしょうか。また、後発品の銘柄指定処方を求めている場合は該当医薬品に変更不可の印がつけられ、一般名記載の処方にはならないと聞きましたが、その場合でも、薬局では勝手に粗悪な後発品に変更されてしまうのでしょうか。わざわざ粗悪なことがわかっている医薬品を在庫するようなリスクを冒す理由としては、どのようなことが考えられるでしょうか。

 「医師に相談することもできますよ」、という意見には賛同するところですが、「薬局で相談したら良くないかもしれないよ」、という意見を含めることで、後発品使用促進の機会を奪う内容になっています。これは「ジェネリック使用促進に反対するものではない」との主張とかみあわないのではないか、という疑問です。

  ☆

以上、勝手に想像しながら屁理屈を書いてごめんなさい。

日本経済新聞社がまともに返事したら、きっと、もっとエレガントな回答になりますよね。

ドラマだったら、ここから逆転劇が始まります。

このへたっぴな模擬回答を読んで「論旨が甘いわっ!」「ツッコミが下手じゃわい!」と笑い飛ばせるくらいの余裕があれば、エレガントな回答なんて想定内ですから、いい感じの議論になると思います。先発品薬価の問題など、パブコメにおんなじこと書いて提出している筆者としては、どんどんやってほしいですし。(注:基本的に、日本の薬価は、一部を市場にあわせつつも、理不尽に決められます。以下参考:http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000020dkf-att/2r98520000020dnv.pdf

さて、書いていて、質問1の「なんで同一だと思うの?」という部分については、暗い気持ちになりました。

なにしろ、一部の…とは言えない範囲の薬屋さんが、溶出試験のグラフなんかをみせながら「同じ成分で同じ効果です♪  そして、安いですっ! てへぺろっ♪」という感じで説明しちゃってる姿を想像できてしまったので。(注1:そーゆーことすると、余分にお金がもらえる制度だったんです。歩合制の営業かいな。)(注2:てへぺろっ♪ は余計)

政府の広報やら後発メーカーのCMやらで連呼されていたから…というだけじゃないわけで、専門家の言葉を信用して変更したケースだっていっぱいありますよね。

薬局側の研究不足、広報内容不足、説明表現不足に、医師からの信用不足。あきれるほどに足が足りないです。こーゆーのは、ディスコミュニケーション解消が一番なんですけれど、コミュ障っぽい筆者にはどーしたらいいものかさっぱりですので、ファーマシューティカル・コミュニケーション学会員の方々に頑張っていただくしかないのかな~と思う次第。

反省したうえで、せっかくの機会ですから、「てへぺろ」脱却…じゃない、信頼関係構築のために、東京保険医協会さんが納得のいくような【後発医薬品説明ガイドライン】づくりなどを、同じ地域のよしみで、東京都薬剤師会が一緒になってやるといいのにな…と願います。(でも、都薬の会長はノブさんだから、その意味では、話し合いになるかなぁ…そっちのほうが不安という罠)

  ☆

【まとめ】←まとまってませんが。

 過度の一般化は、よくない。

 一部のダメなものをダメだと言っているならば、それを明確化して区別しよう。

 一部のダメなものを例示しても全体がダメだという結論にはならないよね。

  ☆

【おまけ:ポスター関連の話の落とし所(希望的観測)】

 1.誤解されると認めたので、ポスターの内容を変え、

   趣旨通りの意見が伝わるようにする。

   (薬局側も協力して、新しいポスターを掲示する)

   あるいは、ポスターを回収する。

   あるいは、「質の良い後発品リスト」を公表する。

 2.専門家協議会などを設置して意見交換。

   (特に、「処方の書き方」と、「薬局での説明」について)

   →都道府県のGE使用促進協議会が本来はその役割を

   果たしますが、東京都には設置されていませんので

   そのうえで、質の悪い後発品リストを作成して公開。

   【調剤権】については…まあ、わかってもらえる範囲内で。

 3.「日本の制度をどうするのか」にかかわる部分は

   中医協委員を含めて議論。

 4.日経新聞は、訂正記事を載せるか、

   超エレガントな回答を書くか、無視するか。

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ネット&テレビ電話販売のパブコメ結果を読んでみる遊び。

「インターネット販売&テレビ電話」に関するパブコメがひっそりと公開されてだいぶたちました。

内容については、『薬局のオモテとウラ』くま☆さんの平成23年2月17日付記事を参照~☆

いろいろな意見があって面白いです。

読んだ感想を書いてみます。(という出だしで書き始めてから、書きあがるまでに一か月以上かかったうえ、震災以降ほったらかしにしていたので、気が付いたら、仕分けの結果がでてたり、もう忘却の彼方だったりして…。マジメに読むと時間がかかるんですね、パブコメって。審議会の委員の人たちは、ちゃんと読んでいるんだとしたら、時間超人ばりのアクセラレーション能力者だと思う次第…←と書いてから更に一年ほどほったらかしにしてました。というわけで、これ、大半は一年以上前に書いてます)

  ☆

なお、今回は、シリアス系の題材を扱うので、「18禁」「エロ」視点をテーマにして書きます(おい)。エロスです。おふざけです。シリアスに物事をとらえる方は、ここで御退場ください。

今回のネタの大半は平成23年2月に書いたので、いろいろ決着がついているコトもあります。ご了承ください~。

  ☆

さて。

筆者は「今は、不便な部分をひとつひとつ改善することを考えようよー。あわてても、ろくなことないよー」という『今は、反対』の立場です。ここ、『今は』が大事ですからね。一方で、経過措置延長については、さっさと「延長する」って決めればいいのにな~、と思っています。(※延長されました)

このパブコメは、『(今後あれこれ条件が満たされるだろうから、それを信じて、すぐに)賛成』の立場の方たちの、前向きな意見が、参考になります。『反対反対ーっ』と叫ぶだけではもったいないので、強く反対する方は、「条件付き賛成」の意見欄を、一度は読んでみてくださいね。

  ☆

単純な『反対』『賛成』で分けると、なんだか殺伐としてしまいます。

ぽわんぽわん♪とした分け方を考えましょう。

ちょっと、違った見方をしてみて…。

A:「(今は)反対」:今解禁したら、条件を整えないだろうなー(性悪説)

B:「(条件が満たされれば)賛成」:すぐに条件を整えるはず(性善説)

C:「少しでも入手に困っている人がいるなら、賛成」

D:「かなり入手に困っている人がいるから、賛成」

E:「入手で困っている部分は提供側がなんとかする。反対」

F:「入手で困っていても知ったことか。反対」

G:「自己責任じゃん」

H:「その他」

…といったニュアンスに分かれているんじゃないかな、と。

あ、性悪説とか性善説とかいう部分は、別に18禁とは関係ないです。最初からニヤリとされても困ります。反応はやすぎです。

これ、本当は、複合型もたくさんあるのですが、最も強く主張している部分はここなんじゃないかな~と主観的に推測した結果で分類しました。(条件となっている理由が異なるので、パブコメの質問自体を三つくらいに分けたほうが、わかりやすかったのになぁ…。)

では、各項目について。

  ☆

H:「その他」は、いろいろ。賛成反対を越えた部分での主張だと、筆者が勝手にとらえました。面白い意見もあれば、送り先を間違えているんじゃないかと思える意見というか人生相談とかも…。まあ、いろいろ。

Gの自己責任論薬事法は「自己責任」では済まない仕様になっています「薬事法の趣旨を180度曲げて欲しい」という意見でしょうか。そこまで考えている意見なら、国家の薬事行政の根本からの再考という話として、なかなかカッコイイ姿勢です。自己責任論と、薬事法を大きく改正しようという主張がセットなら、わかりやすい主張です。

 薬事法の大改正(目的を変えてしまうこと)を前提にしていないのに自己責任論で話をすすめる場合は、薬事法の趣旨(第1条(目的)この法律は、医薬品、医薬部外品、化粧品及び医療機器の品質、有効性及び安全性の確保のために必要な規制を行うとともに、医療上特にその必要性が高い医療品及び医療機器の研究開発の促進のために必要な措置を講ずることにより、保健衛生の向上を図ることを目的とする)に則り、自己責任で済む範囲が著しく狭くなります。【自己責任が認められると国が認める範囲の薬(たとえば、資格者がいないコンビニで買える薬)】以外は一般薬として認めない方向に進み、処方せんなしでは大半の薬が手に入らない(ほぼ、OTC薬がなくなる)…という状況もアリエルです。

なんかわかりにくいので、もう一回。

国は、「有効性と安全性の確保のために必要な規制を行う」ので、『なにか不適切に使ったら安全性が損なわれる』ものに関しては「専門家を介することで不適切な流通と使用を防ぎ、かつ、専門家の指示に従ったにもかかわらず安全が損なわれた場合は国が損害賠償に応じる」という行動をとります。「専門家を介させること」が国の責任の前提です。それを「いらない。自己責任でいい」というのなら、今の法律が存在し続ける以上、国としては、一般流通を止めるしか、専門家を介在させる方法がありません。

「薬店の薬の大半が、流通しない」状況にしたいんじゃ~~~と望んで「自己責任」と言う人は滅多にいないと思いますが、どうも、【法律はそのままでも自己責任論が通用して今まで通り一般薬が買える】…と考えている方が、ちらほらと…。

  ☆

CDEFは、「薬の入手で困っている人が可哀想だから」という優しい視点を、どう考えるかの差ですね。ほら、「困っている」といっても、ピンキリですから。

世間ではDの「かなり困っている」から助けよう、との考え方が落とし所じゃないかな~と思うのですが、Eのような考え方の、『積極的に「法律を守りつつ」困っている人を支援してくれるという人たち』が多くなれば、Dの意見にある問題点解消の願いは満たされ、「かなり」困っている人は減りそうです。Dの意見に対する答として、「現在の経過措置を継続することに賛成かどうか」という設問も設けて欲しかったところ(※のちにパブコメ化。→「薬事法施行規則の一部を改正する省令案」に関する意見の募集について。/別々に訊いて、どこまで分析できたのかは不明)

EはAの意見に近いのですが、将来的なインターネット販売も反対というニュアンス。そのぶん、ネット販売以外の方法で、同等の利便性を確保するという、なかなかチャレンジ精神溢れる宣言です。

  ☆

【「通販を禁止されたら入手に困るから、どうにかしたい」という例】

 「月刊薬事」(業界本)は「近所の本屋では扱っていない」ので、オリオン書房ノルテ店のようなマニアックな本が買えるところまで行くか、通販で購入しないとダメなんだよね~、と考えていたところに、通販規制開始!

 「通販が規制された! 絶望した! 通販再開求む!」

 という以前に、出版社と取次さんが「近所の本屋」からの注文を受けたら、しっかり配本すればいいのに。顧客への直送ができるのですから、顧客の近隣の本屋さんへ送ることもできるのでは? なぜできないんでしょう。(謎) エロ本だからですか?(関係ない)

  ☆

CとFは、なんだか、溝がありますよね・・・。

Cが【ネット物販企業の考え方よりも更に「利便性」重視】で、

Fが【日薬の考え方よりも更に「安全性」重視】じゃないかな~という分類です。

ここだけ殺伐としている空気。

「1m以内に全部なくちゃダメ!な利便性」対「安全確実絶対領域は対面だけなの!」という、どちらも、極端な主張

いくら利便性が大事と言ったって、「学校の隣に住んでいるが、俺の家の前に校門が無いから遅刻する。校門を作れ」という要求は、断っていいだろうし。コンドームの自販機を100mに一台設置しろ、特に学校の前には10台設置しろ、といった要求も断っていいだろうし。

いくら安全性が大事と言ったって、「学校の校門が鉄製だから、ぶつかったら怪我するだろう。校門に、校門専門の安全係を24時間常置するか、校門を撤去しろ」という要求は、断っていいだろうし。穴のあいちゃったコンドームの避妊能力を100%にしろという要求も断っていいだろうし。

どこまでやればいいの?という部分を、お互いに納得していかないと解決しないのに、お互いに、相手の領域のことをリスペクトしていないから、泥沼化進行中。

おおむね、この部分だけがとりあげられて、ニュースになっています。

うーん。

「エロ本が通販で買えなくなったら不便じゃん」と真顔で言われても、「そこを99%の勇気で補って秋葉原、八王子、中野、立川、池袋(乙女)、日本橋、寺町などのエロ本屋に堂々と入るのが真の漢(おとこ)! 交通費の痛みは漢の勲章! ケンカ傷と同じだ!」と返してしまいたくなるし、

「エロ本が通販で買えるなんてとんでもない」と真顔で言われても、「諸般の事情(察してください)で、エロ本がどうしても必要なのに、一歩も外出できないひきこもりの人にとっては、食料や洋服の通販と同じくらいエロ本通販が必要!」と返してしまいたくなるしと、

かなり天邪鬼モードでみちゃいます。買いたい、買わせたくない、どっちの主張も、なんか、ピンとこないんですよね。なんだろ。正面からぶつかっていない感覚。

って、たとえるものが大幅に間違っている気がしてはいるのですが、今回のテーマは18禁なので。

  ☆

本屋でエロ本を買う「安全性」「利便性」。

ネット通販でエロ本を買う「安全性」「利便性」。

これらを使い分けられる世の中が素敵だなと思う反面、

『まともなエロ本だと思って買ってみたら、県の条例で単純所持禁止な例のアレをつかまされちまった! やっぱり店頭で立ち見確認しておきべきだったか…』と後悔するような独立系劇薬本の存在が、話をややこしくするので、ちょっと話を切り分けて欲しかったりして。

ほら、エロ本を買ったことが無い人の定義する「エロ本」って、第一種から第三種まで、幅広いし。いまはなきヤングサンデーの表紙にグラビアアイドルが水着でポーズをとっている写真をみつけて『うわっ、エロ本か! 俺に渡そうとするなっ』と真剣に嫌がる人だって、世の中には、いるはずですし。

「少年マンガ雑誌のグラビアやBombみたいなアイドル雑誌が第三類で、ヤングチャンピオン烈や週刊プレイボーイや週刊大衆あたりが第二類、隔離してコンビニ売りされているエロマンガや写真雑誌が指定第二類で、普通の本屋で暖簾の向こうに隔離された部屋に置いてあるあたりが第一類、それより過激だったりマイナーエロだったりするものは専門店のみの販売で一般流通しないモノですよ♪ 隔離されたコーナーに向かうとか、隔離された場所に入るという通過儀礼となんとなく同じようなものが、専門家による販売っていうものなんですよ♪」・・・という不確かでエロスな喩えで、納得して欲しいんですが。

「通過儀礼を通過したくない。けど、通過した先に行きたい」というフリーダムすぎる思考の方には『ドレスコード』とか『会員証』とか『入場料』とか『カバーチャージ』とか『行列に並ぶ』といった概念も通用しないかと思いますので・・・、えーと、困りましたねー。(棚上げ)

  ☆

AとBの意見は、「困っているかどうか」は関係なく、現在のインターネット物販会社の「医薬品販売姿勢」をどう見ているかの差で分けてみました。

ルール無用の放置プレイだった世界に、ルール(条件)を導入するにあたって、その世界の住人代表だと自称する人たちの言葉を、どうとらえているのか、という話。

大相撲の野球賭博問題や八百長問題に対して、

今後しっかりしたルールを作るなら、すぐに本場所再開してもいいよという人と、

先にしっかりしたルールを作ってね。その後なら、本場所開催してもいいよという人とがいたわけですが・・・。

野球賭博問題のときは前者の対応をして、結局「しっかりしたルール」はつくられずじまい。八百長問題では後者の対応になる予定ですが、しっかりしたルールがいつでてくるのかは未定。大相撲はひとつの組織内の問題ですが、たくさんあるインターネット物販会社が「しっかりしたルール」をつくれるのかどうか。いわゆる大手だけが「ボクたち、ルールつくったもん」と言うだけではダメなわけで…。(どーせまとまらないってわかっているから、法律・通知の出番になって、現状に落ち着いた、という見方もできたりして…)

えーと、ほら、「数多く存在するプロレス団体が、ガチンコ統一ルールを作る」って真顔で言われたら、「嘘つけ」と返したくなる気持ちと同じです。そんな宣言をビンス・マクマホンが言ったら実現しかねませんが、IWGPベルトをつくったアントニオ猪木や、IMGPベルトとスローモーションをつくったマッスル坂井が言ったとしたら、『どの口がそれを…』というツッコミの嵐でニコニコ動画の画面が埋まりそうです。

  ☆

で、なんとなく、メールフォームで送られた意見526件を眺めてみて、A~Hの数を出してみたら、こうなりました。

A:37

B:86

C:119

D:71

E:11

F:146

G:29

H:18

今、試しに足してみたら、517しかないんですが、まあ、そのくらいテキトーで主観的な調査ごっこです。コピペ投稿や、間違って三回ほど送信しちゃった意見らしきものも数えていた厚労省の調査結果とどっこいどっこい。「だいたいこんなもん」あるいはもう少し厳しい目で、「検討に値しない」数字だと言いきってもらってもいい感じ。

一応、A~Hがどういう意見なのかを再掲します。

A:37 「(今は)反対」:今解禁したら、条件を整えないだろうなー(性悪説)

B:86 「(条件が満たされれば)賛成」:すぐに条件を整えるはず(性善説)

C:119 「少しでも入手に困っている人がいるなら、賛成」

D:71 「かなり入手に困っている人がいるから、賛成」

E:11 「入手で困っている部分は提供側がなんとかする。反対」

F:146 「入手で困っていても知ったことか。反対」

G:29 「自己責任じゃん」

H:18 「その他」

キーワードは、「条件」と「とてもとても困っているing」。

A+B+D=194ということで、『とりあえず【本当に困っている人に対する追加対策】を早急に行ったうえで、【条件が満たされた段階で、適切なネット販売を許可する】にあたっての条件を、継続して検討する』といった玉虫色的な弱者救済入り判決だったら、支持者が多いうえにCやFの立場の人からも(とてつもなく困っている人を助けるための例外事項すぐ作る、という話以外は今と変わらないので)強硬な文句は出ないだろーなー、と妄想します。

「伝統薬と漢方と離島と高齢者」への対策があれば、それで文句の大半はなくなりそうですし…。

なんだか、「後期高齢者医療制度」の議論における、最初から、『欠陥商品でバグだらけだったが、それなりにパッチをあてて前政権が修正しちゃったあとなので、実は、下手に今いじらないで、じっくり腰を据えて次の方向を議論したほうがいい』という状態だったのを、無理矢理直そうとしていた…とゆー風景が、そのあたりで亡霊のように浮かんで見えます(まずい。妖怪病院に行かなきゃ)。

欠陥商品といえば、「魔法少女アイ3」とか「ひしょ×ひしょ」とか、エロゲーでも欠陥品はあるようです(←このへんが18禁)。「エロゲーなのにエロ絵がでない」という欠陥。「薬事法なのに薬事の専門家が関わらなくても(名義貸しで、ずっと自宅にいたとしても)全て販売できてしまう欠陥」と同じくらいの大きな欠陥です。

「AKB48出演映画!」なのに「AKB48の登場シーンは全部暗転黒バックのみ」だったら?

「超美麗な美少女達の痛快SFアクション劇場用アニメ!」を観に行ったら「すみません、時間が無くて色が塗れませんでした。線画ですがご覧ください! 続きはDVDで!」と言われたら?

地上波では謎の白い光だった部分が、セルDVDでもそのまま謎の白い光だったら?

モザイクを外したら、その下からもっと粗いモザイクが出てきたら?

ものすごい欠陥があった法律(薬事法)に、前回大幅なパッチをあててたわけですが、パッチのせいで新たなバグ(困る人は、とても困る、というバグ。『特定の声優の声が再生できなくなる』とか『男性の声だけOFFにする機能が使えなくなった』とか、エロゲー的にバグとして指摘されにくそうなバグ)がでた部分にも、ささっと小さなパッチをあてたいところ。

法律の趣旨すらも無視するほどの大きなパッチを短期間の納期で無理矢理つけるのは、取り返しのつかない致命的バグの元。うかつに大きなパッチをあてたら、画面暗転は直ったのにテキストが一切表示されないとか、立ち絵の人物が別人になるとか、特定の男優の声以外は再生できなくなるとか、全ての女性キャラに目線が入るとか、ゲームの趣旨から遠く離れた仕様になりかねません。

今こそ、「小さなパッチ」の出番です!

  ☆

ひととおり読んでみても、

「本当に困っている人を助けるんだ! そのために、そんなに困っていない自分は、十年くらいなら、我慢して、待つよ」

という意見は、パブコメにはありませんでした。こういった「譲る心」は、きっと、あると思うんですが。「言うまでもない」ということなんでしょうか。

『とても困っている人がいるから、規制緩和してね』という意見のうち、

とても困っている人を助けてあげてください、もちろん、私も多少困っていますから今すぐ助けてください」という気持ちよりも、

私も多少困ってはいますが、私たちのことは後回しでいいから、とても困っている人を先に助けてあげてください」という気持ちのほうが、圧倒的に多いといいのになぁ…。

  ☆

以下、おまけ:【全体的な感想。超主観的。】

  

「『団体・会社』はFAX回答する傾向がある?」

 日常的にネットを使っている人は、メールで送信しますよね。

 FAX回答をした方たち(個人)は、「自分自身がネット経由で薬を買う」ことは想定していないけれど、「自分の身内や、知り合いや、見知らぬ誰かが、ネット経由で薬を買う」ことを想定して、意見を送っている様子。

 団体・会社は、「パブコメにおいては意見内容だけが大事なのではなく、意見発信者の名前が威力をもつ」とでも言いたいのか、わざわざビジネス文書にしたパブコメを送付する傾向があるような…。インターネット物販の会社がパブコメをFAXで送るというのも、アナログには力があると認めているようで、かなり違和感。

  ☆

「条件無しの賛成意見≒俺にかまうな、的な?」

 自分で調べるから、俺に意見するな、話しかけるな!という展開を求めている方が、条件なしの規制緩和賛成意見や、自己責任論の方に、多い印象。リテラシーがしっかりしている方々だと思いますし、頭も良さそうです。専門家が対峙した時に、面倒くさそうな顔をしたり、目を背けたり、イライラしたり。うん、「わかっている」が故の、アレですね。開発の最先端をやっている方が、大学教授の基礎的な講義を聴いてなきゃだめだって言われたら、けっこう大変だと思いますし。市役所の受付の方が、隣の市の受付で書類をもらう際にも、「あー、わかってるわかってる」って、言いたくなりますよね。

 そういう方って、ちゃんと「俺は困っていない人だから、かまわなくていい」という接触禁止の女王オーラ?がでてますから、専門家は、お互いのために、接触しません。平和平和。

 それで済めばいいのですが、その状態が続いた結果、『俺は60年生きてきたが、専門家に説明を受けたことはない』という年季の入った経験につながるのは、よくあることです。料理人が何を言っても、最初から、ラーメンにマヨネーズをかける人はかけるんです。串カツにソースの二度づけをする人はするんです。60年注意されなければ、それが正義。幼少のみぎりから万単位の小遣い、中高生の頃に52億円、それ以降も億単位のお小遣い…と、親からもらい続けて62年たってから誰かに変だと指摘されても、正義だから、何が変なのかわからない…とか。関わるとめんどくさいから接触したくないタイプの人が、年月をかけて、よりメンドクサクなっていくわけですね。

 そんな熟成された客に対する料理人の態度は二択。「二度と来るな」か「うけいれよう」か。たまたま、「うけいれよう」という選択をする料理人にばかり出会ってきた人が、『なんで二度づけ禁止なんじゃ! 60年生きてきて、二度づけしなかったことはない! なにが悪いんじゃ! 俺の勝手だろ!』と言いたくなる気持ちもわからなくもないですが…二度づけは、100年ものの秘伝のうなぎのたれが入った壺に使い終わった楊枝を捨てるようなものだったり、ショッカーの地獄大使が浄水場に謎の体液を入れるようなもので…って、なんか話が脱線。

 空気を読んで、昔は説明しなかった専門家も、法律で義務化されたから説明しなきゃならない。でも「説明を受ける気が最初からない」空気は健在。それまで空気を読みまくっていた専門家が、急に対応できるはずもなく、そのままスルーし続ける。問題は起きていない。それだけなら平和。

 ところが、ある日、『我々は、きちんと、説明しております!』と、どこかの団体に強気な(体験と乖離した)主張をされれば、説明などされたことのない側にしてみれば、それはもう、「なにそれ?」モード。「構って欲しくなさそうだから構わなかった」という状況が、「構わなければならないのに、義務を怠った」という状況に瞬間変身です。

 冷静な「構って欲しくない人」は、ここで、紅茶でも一杯飲んでから、「ふっ…。気にすることでもないか」くらいの余裕の笑みを浮かべておしまいなんですが、「構って欲しくないけれど、仲間はずれは嫌だ」という「ものすごくめんどうくさい方」の場合は…。

 「構わなくていい」人のはずが、「俺、かまってもらってないんですけどー!」と、『かまって欲しかったのに構ってもらえなかった人』のように振舞うわけで…、とても面倒なことになります。

 だって、「じゃあ、これからは、法律通り、きっちり構ってあげる」という展開、困るでしょ?

 本当は、構って欲しくないんだから。

 「店舗で店員に構ってもらったことが無いが商品を買っている。無人店舗では誰もいないから当然構ってもらえないが、商品を買っている。結果は同じだ。だから、無人店舗で、有人店舗で売れる全ての商品を売る制度にしろ」

 といった展開の主張をすると、「じゃあ、無人店舗という形態は問題なので、今ある無人店舗全てに店員を置いて、全て有人店舗にすれば、シンプルでいいですね」という形で帰ってきます。それが行政というもの。

 これって、みんなが不幸なんじゃ……?

  ☆

【よくあるパターンの御指摘(厚生労働省風の言い方)】

い「ネットの場合はデータが残り、定型の情報提供能力が高い」

 この指摘は、その通り。正しいと思います。
 今後は、実店舗でも「必要なデータをカードなどで入力しないと買えない」仕組みになっていきそうな予感。
 データに関しては、保険証のICカード化で解決するかも。
 定型情報を必要としている場合、事前に情報がなければ購入できるかどうかの決定判断ができないということですが、定型情報入手が「購入直前」でなければならないということもなく。下調べして定型情報が得られた薬を求めて実店舗に行って、定型ではない情報を入手するべく専門家に質問する…という流れでも良いはずなんですが。

ろ「買うほうと売るほうの身元がはっきりしていればよい」

 なりすまし防止策としては、その通り。身元をどうはっきりさせるかは議論。

は「(個人認証で)総量規制すればよい→データベース化」

 他の店舗の記録と照会できれば機能します。国家単位での、個人登録&全ての販売業の登録が、必須となりますね。IC化~。準備期間が、何年かかるか、わかりませんが…。住基ネット的な仕組みに参加しない自治体では買えなくなるということで…また別のパッチが必要になりそう…。

 「い~は」までは、個人認証と購入品目管理が同時にできるカード等が関係します。保険証の完全ICカード化次第。

に「【テレビ電話】で、薬剤師とリアルタイムでの相談をしながらなら、良いのでは」

 将来的に可能かどうかの検証のための事業を数年行ってノウハウを得たうえで、薬剤師に「テレビ電話による販売の研修」を受けさせる方式が考えられます。誰もやったことがない仕事は、急にはできません。テレビ電話の解像度向上や受信画像の保存などがクリアできるかどうか(できると思いますが)。iPad3以降に期待。もちろん、「触診しないとわからん」という相談には今のところ使えませんから、そういう相談の方は近所の店舗へGO。

ほ「近くで売ってない薬が欲しい」

 緊急を要しない販売ですから、「近くで売っていない」問題は、「流通改善」で対処可能ですね。
 【特定の契約をしなければ卸が持ってきてくれない薬】の存在を、法で否定すれば済みます。代理店による車の販売に対して、代理店の扱える品目が限られているから不便だというクレームがつくことはない(顧客は、欲しい車を買える場所へ行く)のですが、「薬は違う。どう考えても、自分から買いに行くのは超絶不便」ということでしたら、御近所の薬局でも取り寄せられるように、いわゆる販売特約店契約的な商売方法は禁止するのも手です。ダーリンにしか売らないもん、と製造業者が言う商品は、ダーリンからしか手に入りません。仙豆はカリン塔のカリン様が譲ってくれないと使えないので、悟空にボコボコにされたナッパさんが「ベジータ、仙豆をくれ!」と叫んでも、流通の問題で不可能、と。
 ただ、この意見は、とても説得力があります。
 この意見に対して、「薬剤師法第一条に基づいて、適切な医薬品が適切に入手できるように努力するのは薬剤師のつとめであるから、なんとかします」と、あちこちの薬剤師会が胸を張って宣言し、努力すれば、それで終わる話だったかもしれませんし。(←このあたりだけ、薬剤師倫理規定擬人化のブログっぽい意見)
 未だに、そちら方面での努力についての回答は、あちこちの薬剤師の会からでていないかと…。「お取り寄せします」と言えない理由の解消のために、なにか動きがありましたっけ???

へ「いままで大丈夫だったのに規制するのはおかしい」

 えーと、企業が新人を採用する際に、不当に性別による採用可否を行うことは、「いままで大丈夫」だったけれど、規制されましたとさ。ヒロポンの売買は、「いままで大丈夫」だったけれど、規制されましたとさ。一部のエロマンガをエロスなレディースコミックやエログラビアアイドル写真集やエロ小説と同じ棚に置くことは、「いままで大丈夫」だったけれど、規制されましたとさ(東京都限定)。側室をおくことは、「いままで大丈夫」だったけれど、規制されましたとさ。無免許で医業を行うことは、「いままで大丈夫」だったけれど、規制されましたとさ。ヘアがないヌード写真集を売ることは、「いままでは大丈夫」だったけれど、規制(?)されましたとさ。etcetc
 トレーディングカードゲームのカードだって、「伝説カード」「禁止カード」といった処理が当たり前に行われるわけで、小学生でも、「今まで大丈夫だったけれど、環境が変わったら大丈夫ではなくなるものもあるんだ」ということに納得しています。(そして、大丈夫ではなくなったものが、更なる環境の変化によって復活することもあるのだとも納得しています)
 別に今回が特別というわけでもなく。むしろ何も規制されていなかったことのほうがビックリ」(諸外国視点)だと思いますが、違うのかなぁ…。

と「(欲しい薬を売っている)薬局が、すぐ閉まる」

 とらのあな新宿店は夜11時までの営業だけど、自分の仕事が終わるのが遅いので困る。新宿書店二号店は夜12時まで開いていて安心。これがネットだったら24時間開いているのでもっと安心。…というエロスな話。違うかな。昔は「家族や友達や同僚や後輩が買いに行く」という選択でよかったわけですが、今はそれができない社会になってしまったということですね。
 「俺の動ける時間帯に、俺の行きたい店が開いてない」と言われても、店舗販売の営業時間ってそういうものなので、昼からしゃぶしゃぶを食べたくても夕方五時から営業の特定の店を指定していたら食べられないのが当たり前。そこで店からの直接通販の出番。ご家庭で店と同じ程度の味が楽しめます。薬もその延長線上で…というなら、「製造会社や実店舗からの直接販売」に関しては似ているのかな。とりあえず、通販をやらない飲食店が多数派である理由も、考えてみましょう~。 

ち:「薬剤師が、すぐ不在になる」

 薬剤師が不在になるのは、その店が、営業時間内をカバーできる適切な人数の薬剤師を雇っていないからです(逆に言うと、適切な人数の薬剤師を確保していないにもかかわらず、第一類医薬品を扱い、現在の営業時間を短縮しないからです)。
 現在勤務している薬剤師に長時間労働を強いるべきだという意見の方はいなかったので、薬局の開局時間と同様に、該当する店舗の経営者の問題となります。
 単純に、該当店舗の薬剤師が怠惰であるという話なら、その店舗に行かないことをお勧めします。「まずいとわかっているラーメン屋に美味しいものを食べに行く」とか「店主がパチンコに行ってしまうので不定休の店に予約をせずに行く」といったマネをしたい人なら、まずいことや、不在であることに、文句は言えないと思いますし。

り:「規制する合理的な理由がない。だから規制緩和に賛成」

 いろいろな意見を読んでいて、
『規制しない合理的な理由がない。だから規制緩和に反対』という意見が皆無なのに、『規制する合理的な理由がない。だから規制緩和に賛成』という意見は、たくさんありました。

 んーと、規制する合理的な理由って、たとえば、「規制すると法律の趣旨に合うから」「規制しないと法律の趣旨に合わないから」とかで、いいんですよね?

薬事法(目的)
第1条 この法律は、医薬品、医薬部外品、化粧品及び医療機器の品質、有効性及び安全性の確保のために必要な規制を行うとともに、指定薬物の規制に関する措置を講ずるほか、医療上特にその必要性が高い医薬品及び医療機器の研究開発の促進のために必要な措置を講ずることにより、保健衛生の向上を図ることを目的とする

 規制によって「保健衛生の向上を図る」というアバウトな目的なのですから、「保健衛生の向上につながる規制をかけることは合理的である」という結論自体は、問題ないですよね?

 「合理的な理由がない」と言う意見が、「規制する/しない」という点ではなくて、「この規制は、保健衛生の向上につながる規制ではない」という点について論じているなら、なんとなく、「ああ、そういう考え方も、あるかもね」とスルーしたいところです。

 医療って、「目的地にたどり着くかどうかわからない旅行に参加する」のと同じです。とても腕のいい添乗員&パイロットが心底頑張ったとしても、たどり着けないときはたどり着けないという、そんな旅行。そこで、「じゃあ添乗員もパイロットもいらないよね。いてもいなくても現地にたどり着く保障がないという点では同じなのだから、彼ら専門家が介在しなければならない合理的な理由が無いし」と言い始めちゃう。それって、要するに、「自己責任万能論」の典型的な考え方を遙かにこえた『自己無責任論』という次元に飛んでいきそうなアレですね。

 『自己無責任論』は、「自分は、死ぬまでずっと、万能に近い」という錯覚を自己催眠的に根拠なく支持する考え方を立脚点にするので、「自分の、おねしょしていた過去を完全に忘れ、おむつをつける未来を一切想像しない」「現在の自分は、決して合理的判断によって導き出される責任の『当事者』にはならないし、未来の自分も同様である」という前提が必要です。脳内でそういった前提を妄想するのは簡単なのですが、現実的には、そんな前提で語られる『合理的な理由』は、アポロガイストさん以上に、みんなの迷惑、社会の迷惑。スタードライバーさんたちがゼロ時間で自らの安全だけは保持しつつ世界を革命するような、『綺羅星☆』的発想。「ぼくは、未来の自分自身に対して責任を負わない(=無責任)!」と宣言するだけなら「ああ、そうなんだ。ふーん」とか対応しておけば済みます。でも、そんな考え方をするよう他人に強制しちゃう方向って、なんか、「ぼくひとりだけじゃさみしいから、『いっしょに孤立』しよう」とでも言われているような感覚になります。一緒に孤立って、ないんですが。

 医療保険の考え方もセルフメディケーションの考え方も、『相互扶助』に立脚しています。相互扶助って、「自分がガンバレル時代もあれば、ガンバレナイ時代もある」という長いスパンで考えるものなので、今が良ければそれでいいという「刹那を見る」考え方においては、「非合理的」なものだと思いますが、そこまでいくと『文化(ルール)が違う』というレベルです。
 戦略シミュレーションボードゲーム大会で「アドバンスドルール」を採用して『補給がどうの、移動コストがどうの、生産計画がどうの…』と地道な計算をやっている面々の中で、「イージールール」を勝手に採用したプレイヤーが『一瞬で補給・生産・配置・移動が完了だぜっ!』などと言い出して、「俺って合理的だぜっ! なんでみんなわかんないんだよっ!」とまで叫びだしたら、ちょっと大会の参加者としては退場していただこうかなぁ…という雰囲気が想像できるんですが。

  ☆

・・・以上、あれこれみてみました。

合言葉は、小さなパッチ。

  ☆

  ↑

以上、長い長いネタでした。一年以上前のネタですが。iPad3とか…

最初に書いたように、筆者は、「いずれは解禁されるだろうけれど、今はムリだろなぁ。ムリなものはやらんでいいよね。ちょこちょこパッチをあてていけばいいよねー」という視点です。

日本の薬事行政の基本が「薬に関して、自己責任なんてものはない」という方向で、特にここ一年で変わったわけではありませんから、まだまだしばらくは、「ご自由にどうぞ」とはいかない・・・という点をおさえて、みんながうま~く小さなパッチをあてていく展開を希望~。

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「当協会院内掲示用ポスターに対する貴学会の意見に対する見解について」について

東京保険医協会さんの、日本ジェネリック医薬品学会さんに対する反論文書を抜粋して読む遊び。

東京保険医協会さんのつくったポスター

http://www.hokeni.org/top/download/pdf/2012generic_a4.pdf

日本ジェネリック医薬品学会さんの意見

http://www.ge-academy.org/img/iken120326.pdf

東京保険医協会さんの反論

http://www.hokeni.org/top/public/generic/2012/120416generic.html

  ☆

当協会院内掲示用ポスターに対する
貴学会の意見に関する見解について

2012年4月16日

 拝復、当協会が会員向けに作成し協会HPに掲載した「ジェネリック医薬品ポスター」に関して、貴重なご意見をいただき誠にありがとうございます。

  私たちはGE医薬品一般が先発品に比べ薬効が劣っていたり、副作用が多いと主張しているのでは決してありません。きちんとしたGEメーカーの医薬品はむしろ使用を促進するべきであると考えております。しかしながら現状では以下で述べますようにきちんと精度管理の出来ていないGE医薬品が報告されており、現行の後発医薬品の承認審査内容では不安を感じているのも事実です。厚労省並びにGEメーカーにおかれましては先発品と同程度に安心を得るべく、これらの状況を是正していただきたいと切に願っております。

  ☆

なるほど。

ということは、

例外的な存在であるところの、きちんと精度管理のできていないGE医薬品や、きちんとしていないGEメーカーを名指しで公表して、その製品を使わないようにすれば、一安心ですね♪

どーしても、そういった製品を使いたいという方が出た場合は、別に対応で。(処方権及び調剤権の基本を考慮すると、そういった製品で問題ないと考える医師の処方をそういった製品で問題ないと考える薬剤師のもとに持って行った場合のみ、手に入りそうです)

序文の段階で、問題は解決しました。

【ネガティブリストの公開(「ボクは、この薬や、このメーカーは、信用してないよ。他の人たちはどうなのか知らないけどね」と、地方医師会が独自の見解を示す)】だけで解決する問題ですから、

「せっかく作ったポスターは回収しないもん!」なんて、どーでもいいことを言ってる場合じゃないですよね。

まあ、ここで終わる話なんですが。

「状況を是正していただきたいと思います」と言うことですので、どう是正してほしいのかという部分も読んでみましょう。

  ☆

1 新薬(先発医薬品)と「同じ成分、同じ効能」か

 ご指摘の通り後発医薬品は、「有効成分の物質特許が切れ、その物質の基本的な情報は公的に既知の知識となっており、ゼロから検討し直す必要なく、先発医薬品と品質が同等かそれ以上であることが確認されれば良い。そのため有効性物質の化学特性、薬理効果、毒性などの基礎情報は、検討対象からは外す」となっており、生物学的同等性試験を実施していることは存じております。ただし、生物学的同等性試験は健康成人志願者を対象に行われるものであり、実際の臨床で使用される高齢者や乳幼児などの年齢要件、妊産婦、授乳婦、肝機能障害、腎機能障害などの特殊条件を考慮した試験ではないため、「臨床試験」と同等ではないと考えます

 また「法律の規定で、添加剤は有効成分への薬理作用を示さず無害でなければならないため、添加剤を変更したとしてもその効能効果はいうにおよばす副作用においても影響を及ぼすことはない」とされていますが、実際の臨床使用において薬効に疑問があったり、後発医薬品独自の副作用例を経験しており、以下にこれまでPMDAへの報告事例及び文献のいくつかをお示しします。薬学者、薬剤師の先生方の中からも後発品の有効性と安全性が生物学的同等性試験のみでは担保されないのではないかという声が聞かれます。

 生物学的同等性とはバイオアベイラビリティ(生物学的利用率)が同等であるとのことであり、血中濃度測定と溶出試験で評価されています。柳川忠二東邦大学教授はin vitroの実験で球形吸着剤(具体的には先発品クレメジンと後発品のメルクジンなどとの比較)の吸着性能を比較したところ、イオン性有機化合物の吸着除去率や、糖及びペプチド・タンパク質の吸着除去率の分子プロファイルに差がみられたと報告しています(柳川忠二他 医薬品研究 36:497-505, 2005、国立医薬品食品衛生研究所HPにも記載)。

 政田幹夫福井大学教授は非イオン性造影剤イオパミドールの先発品、後発品において高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で品質検査を行ったところ、日本薬局方のイオパミドール類縁物質の試験項目に準じた方法での分析では両薬品間に大きな差を認めなかったが、他の条件で分析したところ、先発品に認められない複数の未知物質が検出されたと報告しました(矢野良一他 医療薬学フォーラム講演要旨集12:153,2004)。したがって先発品の承認申請には必要であるが、後発品の場合は不要とされる「毒性試験」のデータも必要だとしています。杉本功神戸薬科大学教授も、純度試験方法が異なるとそれまで検出されなかった不純物が検出されることがあると述べておられます(LIBRA No43, 2006)。

 このほかにもPMDA(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)では2007年5月より医療関係者からも後発医薬品の相談を受け付けていますが、その内容には効果への不安、有害事象の疑い、品質関連、先発医薬品との違いなど2007年度中でも163件の相談が寄せられており、医療関係者の不安を表しています。(具体的な有効性の相談はロキソプロフェンナトリウム、ロペラミド、バルプロ酸ナトリウム、グリクラジド・ボグリボースがあり、具体的な有害事象が疑われる事例は、グリベンクラミド、ロラゼパム、塩酸チクロピジン、ニトレンジピン、ベニジピン塩酸塩などでした。)直近の2010年10月から2011年3月までの報告でも前述のクレメジンなどの例等を含み、継続して事例報告が上がっております。このように少なからぬ後発品の薬効への疑問と副作用についての報告に対して、PMDAの評価は後発医薬品による可能性を否定できないとしている事例もありますが、後発品のせいではない、または単一報告のため評価できないなどとしている事例も多いことは、事例収集分析の点ではさらに踏み込んだ対応が求められると思われます。

 次に、溶出試験についてです。新潟県保健環境科学研究所では臨床使用が多いロキソプロフェンナトリウムとシメチジン、塩酸ジルチアゼムについて溶出試験を実施しています。結果はロキソプロフェンナトリウムの後発品9品目中6品目は溶け始め15分の溶出率が低いものの先発品と同等性が認められましたが、残り3品目は溶け始め15分の溶出率が45%未満と低く同等性を確保できていないと評価されました。シメチジン後発品13品目中8品目は先発品と同等でしたが、5品目では同等性を確保できていないと評価されています。塩酸ジルチアゼム後発品5品目は全て同等性が認められました(新潟県保健環境科学研究所年報 17:106-111,2002)。

 生物学的同等性試験で同等であれば医薬品の基礎情報の抜けがないという考えが、米国・欧州など世界的標準である述べられていますが、米国では「後発品と先発品は必ずしも同等ではない」との認識に基づき、FDA(食品医薬品局)が「承認医薬品と治療同等性評価」(オレンジブック)で後発品のランク付けを行っており、年間数十億円の費用を投じて後発品の治療同等性を評価しています。1974年には米国議会内に後発品の品質と価格問題に関する委員会が設置され、40年かけて後発品使用の環境が整備されてきた結果が、現在の50%以上の後発品シェアとなったと認識しております。

 従って日本でも、現在の溶出試験による生物学的同等性試験のみでなく、第三者機関においてより積極的に審査評価をすることによって、医療関係者・患者の安心納得に資することができ、結果的に後発医薬品の普及促進につながると考えます。

  ☆

ふむー。

まずは、

「添加物が違うことがある」というのは事実。

でも、それが、「添加物によって、副作用が起こっている」ことに繋がる証明は特に書いてないので、「添加物が違うから副作用が起こる」という主張のように展開して書いてあるのは言いすぎ

まずは、前半部分は『…といった類の話に納得してしまう医師がそれなりにいるように、他の要因を棚上げし、原因不明の薬効の違いが全て後発品のせいであるとの【不安】を抱く』のを、どう解消したもんですかね? と読みます。

で、「微量な添加物であっても、薬効に影響する」という主張を、とりあえず、代替補完医療的にありうることであるという前提で、認めたとして。(ここに異論をはさんでも不安の解消にならないし)

ふだん、花粉症の治療をしている医師ですから、「体に害を及ぼすとはとても思えないものが微量にある」こと自体のリスクには敏感かと思いますので、【不安】はでるでしょう。

あれ? でも、よく考えたら、先発品の中の微量の添加物に対してアレルギーを持つ方にとっては、同じ主成分を、アレルギーが起こらない添加物とともに摂取したほうがいいわけで、選択肢が増えるのは歓迎すべきなのでは? ほら、昔っから、「アムロジンとノルバスクは違うものなんだ」って言ってる方、いましたよね。そういう方は、当然、選択肢が増えることには賛成ですよね?

添加物にこだわるのなら、「大半の服用者にとっては何の問題もないとされる添加物を服用したら薬効が変わる」という方であるかどうかを、こだわる医師&こだわる薬剤師がチェックすることで、新しい知見が生まれるかもしれません。

そのうえで、処方せんのコメント欄に【添加物に○○を使っていないもの】と書けば、簡単に、添加物による副作用の疑いに対処できます。

一度は使ってみなければ、その添加物がダメなのかどうかが分からないのが「原因不明のアレルギー」ですから、どんな薬を出そうとも、その添加物について、患者さんにとって最初から「良いもの」かどうかはわからないし、もともと先発品を使っていたわけでもない、最初から後発品を服用している新規の患者さんにしてみれば、「先発と同等」へのこだわりよりも、「とりあえず使って問題なかった」という事実のほうが大事。先発品を使ったら副作用が出たけれど後発品だったら大丈夫、というケースもありうるはずなのですが、お医者さんは、通常、先発品で副作用が出ると、成分そのものを変えてしまいますから、事例として上がってくることはないでしょうし。

まあ、そんなわけで、前半部分は、「不安ならば、もっともっと、こだわろう。中途半端に、【違うから嫌】とか言ってないで、選択肢が圧倒的に増えることで、治療が変わるかもしれないと、喜べばいいのにね」という前向きな方向で解決。

製剤工夫がダメだっていう意見は、「まずい薬を美味しく」「のどに突っかかる薬を通りやすく」といった創意工夫の全否定につながります。添加物の違いは認めたうえで、それすらも治療上の武器にすると、カッコイイ♪

で、治療上の武器として使うにあたって、カンタンに使えるさわり程度の武器がなにかあるといいなー、という(せっかく研究のネタがあるのに従来型のおおざっぱな分類にしかならないであろう)ニーズが、おそらく、ここで保険医協会さんが強く言いたいであろう、後半部分。

そう、「後発品のランク付け」ですね。

FDAのオレンジブックのよーに、A群B群にわけてよ、という。

・・・ということは。

名指しはしていませんが、

「『日本版オレンジブック』を名乗るパチモンはダメダメだから、あんなものをオレンジブックだなんて呼ぶな! FDAのオレンジブックと同等なものを出してこい!!!!」

と、いう主張ですね、これ。

この項目、実は、「日本ジェネリック医薬品学会さんの【意見】への反論」には全くなっていません。

日本ジェネリック医薬品学会さんが「不安だという点の大半は解消済み。それ以外の不安だという点は、先発品でも後発品でも同じ不安がある点ですがなにか?」という意見を述べたのに対して、

それでも不安なんだから、絶対安心できるモノ持ってこい。具体的には、アメリカの医師の使っているデータ! あのデータが欲しいっ、欲しいっ!」と主張しているだけです。

日本ジェネリック医薬品学会さんの「意見」は無視して、【日本版オレンジブックをつくっている奴がFDA版のような評価をつけないから悪いんだ】と結論づけているのですが…。

制作・運営:日本版オレンジブック研究会

協力:日本ジェネリック製薬協会・薬事日報社・株式会社 じほう・中和印刷株式会社

といったあたりに要望書でも送ったらよろしいかと…(たぶん、懇切丁寧に、FDAと同じにはできない仕組みについて解説してもらえると思います)。

「日本版オレンジブック研究会」は製薬企業からのボランティアのようですから、事務所住所地の日本ジェネリック製薬協会さんとのやりとりになりそうですね。

そういうやりとりが嫌だったら…、いっそ、

本家のデータ、使えばいいんじゃないかと…。

「本家FDAのオレンジブック」に記載のあるメーカーの製造したものを販売しているメーカーの薬以外は認めん、とか。ルピンやテバのデータなら、ありそうですし。日本人にあっているかどうかは知りませんが。

それにしても、添加物レベルの「安心」を求める一方で、第三者機関が「ランク付け」するだけで「安心」とは…東京保険医協会の考える「安心」は、どのあたりなんでしょう…?

  ☆

2 ジェネリックの効能に“ばらつき”がある

 ご指摘の通り「ジェネリックが新薬と比べるとチェック項目が少ないので、製法などが少し違っている」との表現が誤解を招いたことはお詫びします。ポスターの真意は、① ジェネリックは新薬と比べると承認審査のためのチェック項目が少ない、② ジェネリック医薬品は物質特許が切れていても製剤特許や製法特許が残っているために新薬と同一の製剤や製法でない場合が多い、ということです。字数の関係もあり省略した記載でわかりにくい表現でした。問題点にあげた「効能にばらつきがある」については、上記1で例示しましたが、1で述べなかった安定性・安全性について以下にお示しいたします。

 まず安定性についてですが、後発品の安定性試験は加速試験(40度、相対湿度75%で完全包装状態のまま6ヶ月保存して、安定であれば室温で3年間安定であるとする)のみでよいとなっています。しかしながら在宅医療や高齢者医療が急増している医療現場では、PTP包装から医薬品を取り出して一包化して長期処方するケースも一般的になっており、長期安定性や、包装から取り出してより苛酷な条件での評価(先発品に求められる苛酷試験)での安定性に関するデータが後発品にも求められると考えます。

 次に生物学的同等性が不要とされたり、評価として十分でないと思われる注射剤、徐放性剤、外用剤などで先発品と後発品では治療安全域が異なる可能性が指摘されています。

 注射剤は吸収による薬剤濃度の差がないため試験を行わないとされています。しかしながら現実には、注射剤ファモチジンを先発・後発品で溶出試験をしたところ後発品7製剤中4製剤で夾雑物が有意に多かった(鳴戸郁江 医療薬学 32:523-530,2006)、強力ネオミノファーゲンCで先発品から後発品に切り替えたところ症状悪化した(古庄憲浩 新薬と臨床51:219-226,2002)との報告があります。さらに京都大皮膚科からはセファゾリンナトリウムのジェネリック医薬品に含まれる類縁物質が原因でアナフィラクシーショックを起こした症例が記載されています(日本皮膚科学会誌117:979-983,2007)。

 一方、北大病院薬剤部の井関健教授によれば、腸溶性製剤は消化管内移行によるpHの変動に伴って溶出が変化するため、試験液のpHが一定である溶出試験のみで同等性を評価することはできず、また、徐放性製剤はコーティングに用いられた添加物の種類によって薬物放出速度の違いが生じ、吸収過程に影響を与える可能性も考慮する必要があると述べています。従って、腸溶性製剤や徐放性製剤については添加剤の違いに着目して、薬剤の崩壊、溶解、吸収過程に及ぼす影響を検討し、正しく評価することが要求されるとしています。後発医薬品の評価はメーカーが公表している溶出試験や生物学的同等性試験のデータを詳細に解析することが求められますが、メーカー公表のデータのみでは先発品との同等性を正確に判断することができないこともあり、情報不足であると指摘しています。国立医薬品食品衛生研究所では独自に製剤特性の情報を公表しており、後発医薬品メーカーの製剤情報を補う評価方法としても、また第三者機関が行った試験データとしての高い信頼性を持つとしています(病院薬局協議会、学術小委員会報告、後発医薬品に関する調査研究2010から。井関教授は国立医薬品食品衛生研究所の後発品の検討会に日本病院薬剤師会からの委員として参加されています)。

 経皮吸収型β2刺激薬は、夜に貼付して明け方の適切な時間に効果を発揮し、同時に長時間効果が持続して喘息患者さんに対応するよう作られています。そのため現行品ではツロブテロールを結晶化するとともに、膏体の厚みを薄くするなどの工夫がなされています。したがってジェネリック貼付剤には「皮膚の刺激試験」、特に経時変化させて劣化させたものの安全性試験が求められ、「含量均一性に関する試験」も必要と思われます。

 点眼剤は防腐剤に塩酸ベンザルコニウムを用いるかパラペンを用いるか、またその濃度により防腐効果や安定性、刺激性が異なると報告されています。

 先発品も当然不純物を含んでいますが「臨床試験」により不純物を含んだ製品としての有効性・安全性が確認されています。後発品も溶出試験が不要とされる注射剤や外用薬、徐放剤などについては「臨床試験」を追加実施してその結果を公表することで医療関係者と患者さんの理解・安心が格段に増すことでしょう。井関教授の指摘の通り、厚労省または後発品メーカーは第三者機関を設立して後発医薬品の品質評価をすることを真剣に考えてみてはいかがでしょうか。

  ☆

包装から取り出した後の問題については、じほうから「錠剤・カプセル剤粉砕ハンドブック」が出ていますが、あれでは「足りない」んですかね…???(書籍の存在を「知らない」なら、そもそも「安全な後発品の選択は医師に」という主張の根幹が揺らぐので、知っているということが前提です)

「治療安全域がものすごく狭い薬品」なら、ちゃんと血中濃度測定をやればいいしー。

「PHの変動」の話をするなら「食事の内容と摂取方法」までも管理しなければダメなんじゃないのー?

ツロブテロールのテープ剤って、工夫しているのはいいけれど、寝ている間にはがれてしまってはー…。

防腐剤がいやなら一滴タイプの薬で出せばー?

…と、ナゲヤリに書いてますが、この項目も、ジェネリック医薬品学会の意見への反論になっていません。

「とにかく心配なんだよ!」と言っているだけです。

そんなに心配なら、東京保険医協会の医師が「これなら大丈夫!」とオススメできる後発品は存在しないことになりますね。

・・・あれれ?? そうなると、問題となっているポスターにある【ジェネリックは医師と相談して】という言葉自体が、実現不可能ですよね。だって、この「反論」に書いてあることって、「全ての後発品に関して、心配です」ということですから。相談しても、「心配だから、先発品を出します」以外の選択肢はないようですし。

そうなると、処方せんには当然、一般名は書きませんし、先発品の銘柄指定で、後発品変更不可の記載になりますよね。薬局では、それをみて、事情を聞きつつ、問題がなければ、そのとおりに調剤します。医師は心配せずに済みます。

…このポスター、「反論」によって、存在意義が全くなくなりましたけど…

ここで終わってもいいのですが、もう少し読みます。

  ☆

3 ジェネリックの効能格差は最大40%

 ご指摘の通り米国でも生物学的同等性の差として、日本と同じく+-20%の基準となっていますが、実際は平均約3.5%と言われています。それでは日本における実際の後発品の製剤間の平均値の差を示して頂けないでしょうか。すなわち個々の後発医薬品についての平均値及び個々のデータすなわち値のばらつきについて公表して頂きたいと思います。そうでないと後発品が先発品よりも当たりはずれが大きくないという安心が得られません。私たちは、たとえば解熱鎮痛剤を後発品に変更したところ効果が明らかに低下したという実臨床の経験を持つため、個々の後発医薬品のデータを公表して頂きたいと願っています。

  ☆

大学の講義かと思うほどていねいな指摘がまともすぎるので、

【ごめんなさい、ちょっと言いすぎました】

と完全に白旗を振ればよさそうな項目。

ついに逆ギレ気味に「全部の製品のデータを出せ」と、日本ジェネリック医薬品学会さんに向けて言っていますが、それは、言う相手を間違っています。まあ、そう言われたら、データを出してくるかもしれませんけれどね。「できるものならやってみろ」と言われて「やってみた」と返すのは、エレガントですし。

前の項目まで、「あれもこれも全部わかんないとわかんないんだから心配だ」と主張していたのに、生物学的同等性試験の個々のデータが出そろったからといって、それだけで納得して安心できるものなんですかね?

  ☆

4 薬局でよく効くジェネリックはもらえるのか

 医療系情報サイトm3.comの今年4月のアンケート(約2000名の医師対象)では、「一般名処方を実施している、または実施する」と回答したのは病院で20%、「実施の予定なし」が28%、診療所では「実施+予定」が32%で、「予定なし」が18%でした。また「一般名処方を推進すべき」が19%、「推進すべきでない」が42%、今次改訂によって「後発品の処方が増えた」が37%、「変わらない」が46%という結果でした。国は2006年度から積極的に後発品の使用促進を行ってきましたが、まだまだ実際の後発品の使用促進にはつながっていない実態があります。

 また、2003年に全国保険医団体連合会が開業医を対象に行った調査では、「先発品と異なる薬効を経験した」との回答が14.4%、「先発品と異なる副作用の体験」が4.5%あり、客観的データではありませんが、医師が後発薬に非同等性を感じていることが伺える結果で、上記アンケート結果の理由ではなかろうかと推察されます。

 「薬の選択は薬剤師に任せて」と言われますが、上述した処方医の意識を考慮しますと、後発薬の安全性と有効性がしっかり担保されるまでは、薬剤アレルギー、他院の処方の有無、飲み合わせ、服用方法など「処方薬の服用に関すること」は専門の薬剤師さんを信頼し、「処方薬の臨床的な効果について」は薬剤師さんは具体的には知り得ない部分も多いことに鑑み、医師が後発医薬品変更後の効果についても患者さんと話し合いながら評価をするのが妥当ではないかと思います。医師は薬の薬効のみならず最終的な治療効果(血圧を下げて心血管疾患を予防する、血糖をコントロールして透析や失明、動脈硬化症進展を予防するなど)を挙げることを目的としておりますので、有効性が高く安全であると評価したジェネリック医薬品であれば、処方の時点で積極的にジェネリック医薬品を指定して処方します。ただ残念ながらこれまで述べた理由により、一部のジェネリック医薬品に対して有効性と安全性に疑問を持っている医師が多いのも事実です。今次診療報酬改定を受けて、一般名処方を受けた薬剤師さんがジェネリック医薬品を採用するケースは多くあります。医師が院外薬局にて変更された後発医薬品をよく知らないケースも多いと思われます。従って、真に患者さんのための医療にするためには、医師と薬剤師が積極的に情報交換をする体制を整える必要性を痛感いたします。

 日本ジェネリック医薬品学会におかれましても、「よく効くジェネリック」すなわち有効性が高く安全で安定したジェネリック医薬品に関して、厚労省の求める承認基準にこだわらず、より積極的に品質評価をなさって結果を公表して頂きたいと思います。そして、万が一基準に満たない後発医薬品があれば、米国FDAが実施しているようにランク付けをなさる英断を下されるのであれば、処方医は全幅の信頼をもって「良い」ジェネリック医薬品を処方することでしょう。結果として医療経済的にも、患者さんの健康と幸福のためにも資する面が大と考えます。

 ともにより良い日本の医療を作ってまいりましょう。

敬具

  ☆

今次改訂は「サイン一つでの後発品完全不可処方」駆逐の方向ですから、これまで後発品可で出していた医師や一般名処方をする医師は「変わらない」と書くでしょうし、これまで後発品不可で出していた医師は「増えた」と書くでしょうし…アンケート自体には説得力がないような。

ただ、この項目の回答は、「国は2006年度から積極的に後発品の使用促進を行ってきましたが、まだまだ実際の後発品の使用促進にはつながっていない実態があります。」と言い切った時点で、「国の方針に対して、これまでは薬剤師が後発品に切り替えないのが悪いと主張してきましたが、本当は、医師の側が、心配だから、切り替えできない処方をしていただけです、ぶっちゃけた話」と、言っちゃったわけですね。

開業医に対する2003年の調査結果が示されていますが、10年ほどの年月は、「後発薬の安全性と有効性がしっかり担保されるまでは」と述べた期限に十分な時間だと考えて差し支えないのでしょうか。一番の問題児だった大洋薬品さんもテバ製薬になりましたしね。

「個々の後発品の安全性と有効性がしっかり担保される」ことを考えるなら、先発品が市場に出てから「安全性と有効性がしっかり担保される」までの期間程度、様子伺いしていけばよいということになりそうです。

東京保険医協会さんは、データも臨床経験も大事だという主張ですから、先発品を発売日にいきなり処方するようなマネは絶対にしないかと思います。これだけ慎重な姿勢なら、プラザキサもブルーレターがでるまでは心配で処方しなかったと推察できますので、医療安全上は良いことかもしれませんね。

で、いつまで待てばいいの? という部分が、曖昧なのですが…。

そこは、言いだしっぺとして、なんらかの基準を出したほうが良さそうです。「オレが心配じゃなくなるまで」という基準は、自分の医院の中でしか通用しませんし。

基準のような雰囲気で「ランク付け」を求めていますが、その先にある「処方医は全幅の信頼をもって「良い」ジェネリック医薬品を処方することでしょう」という結論は、ちょっと、違うよーな。

「一般名処方にしない理由」として「ダメ後発品にされたら嫌だ」という感情があるのだという主張だとしたら、東京保険医協会の主張するようなランク付けが為された瞬間に、一般名処方であろうが先発品名の後発品ok処方であろうが、必ず、薬剤師側は、「ランク付けで同等とされた後発品」での調剤を行うと思うんですが。

つまり、東京保険医協会の側が「安心な特定の後発品を処方するぜ!」と言う以前に、「どんな形で処方されても、東京保険医協会が安心の根拠としている製品の中から後発品をだしますから、別に特定の後発品銘柄を指定しなくても薬局で相談してくれれば何の問題もないですね」という…えーと…まあ、そういうことです。

医療経済的にも、フリーアクセスで患者さんが訪れた薬局に在庫がある品目で、かつ、ランク付けで安全だとされている品目を選べたほうが、無駄な在庫を置かずに済みますから、ともにより良い日本の医療をつくれそうです。

(注:日本の制度において、ランク付けができるなら、の話ですが)

  ☆

【結論】

1.「【良く効く後発品】も【効き目が悪い後発品】も、そもそも先発品と同等ではないなら製造中止」である(つまり、日本の制度では、ランク付け以前に、同等でない製品は存在できないか別の先発品扱いになるので、本来は後発品のランク付けはできないのでは?という、前もって釘をさすような話)、との日本ジェネリック医薬品学会さんの言い分への反論がありません。『日本の制度で、ランク付けの評価ができる制度(=同等でなくても後発品として販売できる制度)になっている』という前提がないと、英断も何もありません。

2.反論中で、「ご指摘の通り「ジェネリックが新薬と比べるとチェック項目が少ないので、製法などが少し違っている」との表現が誤解を招いたことはお詫びします。」と、誤解を招くポスターであることを認めています。

 なので、

『誤解をまねく可能性があるので、早急な現在のポスターの回収または内容の変更の検討をしてね』

 という日本ジェネリック医薬品学会の意見に対して

なお、当協会としてはポスターの回収や訂正の必要はないと考えています。

 と、反論の前段に書いて、

『誤解を招くのは承知しているけれど、回収も内容変更の検討もしない』

 と宣言してしまうのは、ここまで厳格厳密徹底的に「医療安全」を唱えた立場としては、まずいんじゃないのかな~…。

  ☆

【おまけ】

 おもいっきりぶっちゃけて書くなら、

「患者さんに向けて、『医師だけが知っている、安くて安全な後発品があるよ』と告げているポスターを貼っているのに、『医師だけが使える、安全な後発品の客観的で根拠のあるリスト』は存在しないという時点で、権威と肩書きで期待させた分、悪質な詐欺じゃん」

 と、超真面目な人に言われてもおかしくないものなので、

 日本ジェネリック医薬品学会さんの意見は、かなり親身になって心配してくれているものだと受け取ったほうが…ね。

「『当社だけが知っている、パチンコ必勝法があります』『億万長者だけが知っている投資法を紹介します』という宣伝をするけれど実際はそんなものは存在しない」とか、そういうレベルの話。

  ☆

4/19追記

【参考までに】

群馬県保険医協会さんの主張(2009.9)

http://gunma-hoken-i.com/news/715.html

京都府保険医協会さんの考え

http://www.healthnet.jp/?p=2186

日本ジェネリック医薬品協議会さんによる反論

(1997 FIPバンクーバー宣言)

http://www.ge-da.com/doc/120322Noteofprotest.pdf

山本信夫東京都薬剤師会会長が2011年に寄稿した記事

http://di.towayakuhin.co.jp/medical/pdf/tcp20.pdf

国立医薬品食品衛生研究所、ジェネリック医薬品品質情報検討会

(求めるデータはここに?)

http://www.nihs.go.jp/drug/ecqaged.html

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パブコメ結果と送った意見:登録販売者の資質の向上に関する外部研修ガイドライン(案)(薬局開設者並びに店舗販売業者及び配置販売業者が委託して行う外部研修について)

「登録販売者の資質の向上に関する外部研修ガイドライン(案)(薬局開設者並びに店舗販売業者及び配置販売業者が委託して行う外部研修について)」のパブコメ結果がでました。

http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=495110311&Mode=2

筆者も三つほど意見を出していたので、置いておきます。

パブコメの「集計結果」が、いかに「作文」であるかがわかるかと思います。

  ☆

【意見1】

 外部研修の対象者は、「店舗管理業務を行っている登録販売者」のみとすべき。外部研修の受講対象者の項を、「一般用医薬品販売業者の下で店舗管理に従事する登録販売者を、外部研修の受講対象者とすること」にする変更を求めます。

理由: 薬剤師と比較した場合、「開設者は、調剤・販売等に従事するすべての薬剤師に外部集合研修を年○時間以上受講させなければならない」という義務がありません。薬局に勤務するパート薬剤師・派遣薬剤師がいても、薬局が「外部研修」に彼らを参加させる義務がありません。最新の知見を知らなければならないという点においては、登録販売者と比較して、より多くの権限を持ち、幅広い知識を蓄えているとみなされ、薬局薬店の管理業務を行ってもいる薬剤師こそがまず範となるべきですが、その薬剤師に対して、現状「すべての従事者が参加する必要はない」としている以上、登録販売者に対しても、現状「すべての従事者が参加する必要はない」とするのが妥当だと考えます。(同時に、非受講対象者が自主的に参加することを制限しないのも大事)

【意見2】

 遠隔講座・通信講座の制限の撤廃を求めます。『研修は、講義(集合研修)を基本とすること。・遠隔講座・通信講座による研修を行う場合は、講義(集合研修)と組み合わせて行うこと。また、遠隔講座・通信講座による研修を行う場合には、その時間数が講義(集合研修)の時間数を超えないこと』という文言を、「研修は、講義(集合研修)を基本とする。遠隔講座、通信講座による研修を行ってもよい」へと変更することを求めます。

理由:集合研修の実施機関・実施体制の文言通りならば、頻繁に集合研修を行える機関は多くないはずです。それらの機関が毎年12時間×勤務登録販売者数ぶんの集合研修を開催するとなれば、一回の受講者数を増やす方向に向かい、会場や日程が偏ることが予想されます。勤務登録販売者の働き方は多様ですから、「住居地から遠方の会場」「一か月に数回の開催」といった要素があることで、「特定の日、ある薬局の登録販売者が全員、集合研修に参加しなければ、要件を満たせない」という事態が生まれます。遠隔・通信講座の併用案は、その改善案として出されていると考えます。「研修の実施体制」「研修の内容」の項目を読む限り、集合研修とは、「演者が一方的に話す内容を特定の場所で特定の時間に聴くことのみに価値を見出す」ものですから、これは動画によるeラーニングで十分対応できます。【研修の実施機関は、研修の実施方法及び実績等の情報を原則すべて公開すること等により研修の透明性を十分確保すること】という文言がありますから、研修内容を動画配信することは、実施体制の趣旨に合致します。つまり、遠隔・通信講座の時間数が12時間全てであっても、実施機関が透明性を確保して、認証を行えば済む話です(インターネット認証が行えない程度の実施機関が研修の客観性を確保できるのでしょうか?)。案の文言の「組み合わせて行うこと」「時間数が講義(集合研修)の時間数を超えないこと」といった制限は、制限を行わなければならない論理的な理由に乏しいのです。「ガイドライン策定者の「フィーリング」で決められたもの、あるいは集合研修実施機関の権益確保のため」の項目であるとの疑いが拭えません。受講者の住居地や勤務地への配慮に欠けた制限でもあります。項目の撤廃を求めます。

【意見3】

 受講の一連の行為を「勤務(出張・社員研修・休日時間外出勤等)」であると明確に位置づける文言(例:「外部研修の受講は勤務時間とみなす。一般用医薬品販売業者等は、労働基準法に基づき、適切な報酬を支払うものとする」)の追加を求めます。

理由:この研修ガイドライン案は、登録販売者個人ではなく、登録販売者が従事する業者への義務です。一般用医薬品販売業者等が義務を怠った場合、法律上、薬事法(第5条第2号、第26条第2項第2号、第30条第2項第1号)により店舗の許可・更新ができなくなる可能性がありますが、義務によって生じる、開設者等が命じた登録販売者の「労働」の扱いについては記載がありません。「案」の文言のままでは、一般用医薬品販売業者等が外部研修への参加を求めた場合の「労働の機会の損失」「休日の損失」等を補填する方法に触れていませんから、「労働基準法」第32条(労働時間)、同34条(休憩)、同35条(休日)、同36条(時間外・休日労働)、同37条(割増賃金)、同39条(年次有給休暇)等による適切な待遇や、交通費等の支給が保障されない可能性があります。

  ☆

【ガイドライン案 抜粋】

1. 目的・概要 登録販売者に対する一定水準の研修を確保し、登録販売者の質の向上を図るため、薬局開設者並びに店舗販売業者及び配置販売業者(以下「一般用医薬品販売業者等」)が実施しなければならない従事者に対する研修のうち、登録販売者に対して外部研修実施機関に委託して行う研修(以下「外部研修」)に関する事項についてガイドラインとして定めるもの。

2. 研修の受講対象者、時間数等について 一般用医薬品販売業者等は、以下の事項に基づき、当該業者で従事する登録販売者に外部研修を受講させること。

(1)外部研修の受講対象者

・一般用医薬品販売業者等は、当該業者の下で一般用医薬品の販売に従事するすべての登録販売者を外部研修の受講対象者とすること。

(2)外部研修の時間数

・研修は、受講対象者に対し、毎年、少なくとも12時間以上、定期的かつ継続的に受講させること。

(3)外部研修の実施内容等 ・販売業者等は、外部研修の実施内容等が、3.を満たすものであることをあらかじめ確認すること。

(4)外部研修の修了認定の確認等

・一般用医薬品販売業者等は、受講対象者が外部研修を受けたことを修了証等で確認し、適切にその旨を記録・保存すること。

3. 外部研修の実施内容等について 外部研修の実施機関、実施内容等については、以下の事項を満たしていること。

(1)研修の実施機関

・研修の実施機関は、登録販売者の質の向上のための研修の専門性・客観性・公正性を確保することができるものであり、かつ、登録販売者の職能に応じた、相当の研修実績を有すること。

(2)研修の実施体制

・研修の実施機関は、教育、学術等の関係者及び消費者等の参画を求め、研修の実施体制の客観性を確保すること。

・研修の実施機関は、研修等の企画

・運営、形式、内容、時間数、修了証交付等に関する実施規則を定めること。

・研修の講師は、実施する研修に関する専門的な技術・知識を有するものであること。

・研修の実施機関は、研修の実施方法及び実績等の情報を原則すべて公表すること等により研修の透明性を十分確保すること

・研修の実施機関は、実施する研修の概要を自治体に届け出ること。また、自治体の求めに応じて、研修の実施方法、実績等の情報を開示すること。

(3)研修の形式 ・研修は、講義(集合研修)を基本とすること。

・遠隔講座・通信講座による研修を行う場合は、講義(集合研修)と組み合わせて行うこと。また、遠隔講座・通信講座による研修を行う場合には、その時間数が講義(集合研修)の時間数を超えないこと

(4)研修の内容 ・研修の実施機関は、次の①から⑦に係る事項について研修内容に含めること。また、研修のために必要な教材を用意すること。

① 医薬品に共通する特性と基本的な知識 ② 人体の働きと医薬品 ③ 主な一般用医薬品とその作用 ④ 薬事に関する法規と制度 ⑤ 一般用医薬品の適正使用と安全対策 ⑥ リスク区分等の変更があった医薬品 ⑦ その他登録販売者として求められる理念、倫理、関連法規等

(5)研修の実施頻度 ・研修は、毎年、定期的かつ継続的に行われていること。

(6)研修の修了認定及び修了証交付 ・研修の実施機関は、研修参加者に対し、研修の修了に当たり、研修内容の習得を確認する試験その他の方法により研修修了の認定を適切に行い、修了証の交付を行うこと。また、研修参加者の氏名、研修内容等を適切に記録・保存すること

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第四十三回『過去から来た海賊!』

このブログは、薬剤師倫理規定擬人化のブログです。

今年は擬人化キャラ充実強化年。

お姫様宇宙人のミカンちゃんの次、15番目は、女海賊です。

  ☆

番外5 『旧薬剤師倫理規定への回帰』

「今の掟が守れない? 大丈夫。倫理は変わらない!」

 現在の薬剤師倫理規定など、まがい物。
 守れなくても良い。
 薬剤師倫理規定は、ずっと不変。
 昭和43年の倫理規定が全てである。

  ☆

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『初心回顧』 桜潟 亜 (桜潟 亜/おうがた つぐ)

 御薬学園がまだ旧制学校だった時代の、伝説の人物。

 当時のボート部キャプテンで、在学中に行方不明になっていた(NiceBoat)。

 現在の職業は宇宙海賊団団長(あるいは無職)。

 キャプテン・ツグ。あるいは『スター・デストロイヤー』。

 基本文化は大正時代。

 血液型:O型。

 きれい好き。掃除大好き。 

 最近、ようやく地球に戻ってこれたらしい。

【行方不明後の、ツグさんの大活躍】

 銀河皇帝が若い頃(皇子時代)、夏休みの宿題で地球に立ち寄った際、うっかりアブダクションしてしまった(実際は、勝手に密航してきた)少女。銀河皇帝を犯罪者呼ばわりした挙句にタコ殴りにし、超ド級宇宙戦闘旗艦「白鯨号」をたったひとりでハイジャックして宇宙海賊に転身。地球をめざしたはいいのだが、『ごく基本的なことすら細かく注意されないと気付かない』性格が災いして、超光速で見当違いの宙域に向かっては現地住民と銀河帝国との間のトラブルに介入し、その賞金額が銀河帝国年間予算に匹敵するほどの賞金首へと、無駄な成長を遂げている。

 ただし、介入の仕方は「現地の責任者の許可が無いことはできないよ」とか「まずは政府に相談するのが筋というものだよ」「みだりに政府を批判するものでないよね」といった形での『現地の政府に味方し、侵略者である銀河帝国と戦う』形ばかりなので、現地政府が救いようのない状態であるときに現地住民から要請されるクーデター計画などには全く絡んでこない。

 現地政府に挨拶に行くことを礼儀としているが、亜空間を通った巨大戦艦単機で母星上空に出現するというテロリストまがいの行動が、しばしば誤解を呼ぶ。

 超光速移動・亜空間移動・重力変化・行動環境変化などによって、体の大部分が「気が付いたらミュータント化」しており、年齢と地球時間とは全然一致していない。三十路のちびっこである前文娘「虹村 零」とともに、学園の七不思議のひとつ(かもしれない)。

 宇宙翻訳機の力で、語学万能。

 第一条娘(桃園ひとみ)、第二条娘(緑ヶ丘ふたば)のふたりの曽祖母の姉にあたる人物で、微妙に血縁関係。

  ☆

  ☆

【名前の話】

色」は、超白っぽい赤のこと(桃色は濃い目)。散る。卒業生(=現役ではない)。

」。潮の満ち引きで、現れたり、消えたり。

いつもどおり、「亜」は分解していくと十と五のパーツになります(笑)。

聖闘士星矢のクロスくらいの複雑さで分解してください。

一画余るとか足りないとか言わないのがお約束。

」は「氏族」の繁栄をあらわし、概念が次世代へと繋がっていく期待を示します。

氏族を象徴するものとして「墓」を意味し、それゆえにツグさんには(生きていますが)墓があります。もう使われていない倫理規定ですから、墓に入っていていいはずなのですが、未だに根強く思想が受け継がれている…というイメージで。

亜=「二番目」とか「追随する」という点では、「処方者(医師)や同僚への疑義をしないのが基本」という追随ぶり。

亜=「同類」「似たようなもの」としては「薬剤師倫理規定」という名前だけは、新旧どちらも一緒。現在を基準にすれば、旧版が「亜」。

ふたつ名の「スター・デストロイヤー」は、10リトル・ファーマシー・スターズであるところの現薬剤師倫理規定たちの世の中を否定あるいは破壊する概念ということで。

  ☆

【デザインイメージ】

時をこえてやってきた海賊。サイボーグ009における、サンジェルマン伯爵+αです。

サンジェルマン伯爵は、黒い帽子に黒いマント姿の怪しい人。『白鯨(モビーディック)』という名の超宇宙船でピラミッドと戦い、神と名乗り、いくつもの名前を使い分ける、結構痛い人。

ツグさんは、黒い海賊帽子に黒いミニマント。

体のミュータント化・義手などは、移民編・時空間漂流民編で古代へと移民しようとする「未来人」の特徴。

時をかける人で帽子が黒い時点でオマージュ終了なので、残りのパーツはリボンの騎士(サファイア)に。「旧」薬剤師倫理規定は男の子の規定(今決めました。「なせばなる、ザブングルは男の娘ぉぉぉぉぉ!」くらいの適当さで。)だと思い込んで、男の子の心を持った感じのくせっ毛で胸の大きな…って、かなり第五条娘のいつめさんと被りますね。新旧「体育会」対決。大正時代ベースなので、「とらんじすた・ぐらまぁ」路線。

髪型もサファイアのウィンズブロウンポップで、大正時代風味です(一応、サイボーグ009的には「機械仕掛けの心臓」編の少女など、この髪型のサブキャラが数名登場)。

海賊らしく眼帯ですが視力は通常。とはいえ全身ミュータント化の関係で、やや人間らしからぬ能力がついていそう。眼帯自体は、中二病患者なのではなく、「それっぽくあろうとする」様式美からなのですが、前文娘の零(純粋培養オタク)が絡めば、『お…おぬし…まさか、魔眼の持ち主っっ?!! その眼帯で、溢れ出る力を抑えているのかにょっ!!!』という…。

帽子のドクロは薬剤師会ロゴ風味(天地逆。今の薬剤師会は採用していない規定ですよ、という主張)にしてみました。

銀河帝国旗艦「白鯨号」のメインコンピューターの名称は「RINA」。これは『移民編』の未来人スパイの名前から。

「海賊」という設定はゴーカイジャーとか『海賊王子』とか『空飛ぶゆうれい船』から。ボアジュース。

  ☆

十五人目の薬剤師倫理規定擬人化キャラは、番外5『旧薬剤師倫理規定の亡霊』です。

現在の薬剤師倫理規定が、「約三十年ぶりに改定された」ものである、ということは、倫理担当の先生や、実務実習の薬局さんで教えてもらえると思います(改定されたものであることすら知らない人もいるかも?)が、では、「改定する前はどんなだったのか」という疑問に答えてくれる人は、どれだけいるのでしょうか。

念のため、旧版の薬剤師倫理規定を掲載しておきます。

  ☆

「薬剤師倫理規定 (昭和43年8月制定)」

1 薬剤師は調剤,医薬品の製造,保管,鑑定,試験等の医薬品取扱い業務に加えて,薬事衛生をつかさどることにより国民の健康保持に寄与しなければならない。

2 薬剤師は医療担当者にふさわしい人格,学識及び技能をもたなければならない。

3 薬剤師は日進月歩の医薬品知識を吸収し,これを他の医療担当者に提供し,国民医療に資さなければならない。

4 薬剤師はその管理する薬局を常に清潔に保ち,整頓に努め,備蓄薬品の整備点検に意を用い,処方せん調剤の受入れに万全を期さなければならない。

5 薬剤師は常に医師,歯科医師との連絡を緊密にして相互の学問的交流をはかり,国民医療の向上に資さなければならない。

6 薬剤師は,患者に対し,処方せん内容に関し,みだりに批判的な言葉を弄してはならない。

7 薬剤師は処方せん記載事項の不審点の問い合わせにあたって,専門家同士の名誉を尊重するように十分留意しなければならない。

8 薬剤師は処方せんに明記された薬剤使用期間を超えて調剤を求められても,処方医師の許可なしに求めに応じてはならない。

9 薬剤師は医師の診断が必要と考えられる患者には速やかに医師の診断を受けるよう勧告しなければならない。

10 薬剤師は職務上知り得た秘密を注意して守らなければならない。

  ☆

『ごく基本的なことでも細かく注意されないと気付かない』性格や、問題への介入方針、人の判断に頼るところ、口が堅いところ、様式美から入るところなどは、これらの条文を基にしています。

現「薬剤師倫理規定」との違いから、当時この倫理規定で活動していた薬剤師が、未だにスタンスを変えていない事例がそれなりにありそうだな~と、感じるかもしれません。

おおざっぱに分けるなら、国家試験問題が240問になったあたりで現在の薬剤師倫理規定になりました(六年制は345問)から、旧薬剤師倫理規定は、国家試験問題数200問以下の時代に薬剤師としての基本を身につけた時期が長く、かつ、倫理規定の制定された昭和43年以降に受験した世代に、それなりに浸透していることが予想されます。

と、なると、「改定する前はどんなだったの?」という質問に実体験として回答できるのは、だいたい50代後半から70代前半の方々に限られてきそうです。その世代の薬剤師さんが指導薬剤師だったら、学生さんはドンドン質問してみましょう~♪

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第97回薬剤師国家試験問題:問71

薬剤師国家試験が終わり、その試験問題があきらかになりました。

薬剤師国家試験の問題の作成基準をつくる会合についてあれこれ見てきましたが、そのひとつの結論がでたわけです。

  ☆

「法規・制度・倫理」の一般問題(問306~問325)は、

全20問のうち、

問311だけが明確に倫理で、あとは問題基準で「薬剤師業務の基礎」のカテゴリーに入っている「チーム医療」に関する問324と問325あたりが、「倫理問題」といえそうです。

倫理にあたる問題は、実質、3問。

これは、倫理関係問題数を確保しなければ法規と制度の問題だけが倍増するだろうという、従来からの危惧通り。

あ、基準については、こちら厚労省でご確認ください。

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000tabj-att/2r9852000000tad0.pdf

  ☆

「法規・制度・倫理」の必須問題(問71~問80)は、

全10問のうち、

問71、問76、問80の、3問。・・・に、ぱっと見、見えます。

必須問題ですから、サクサク解けるカンタンな問題が並ぶとはいえ。

問76は、薬害関係者が見たら怒るんじゃないかなー、と思える扱い。

「薬害の原因物質によって引き起こされた有害事象をひとつ選ぶ」

という問題なのですが、

薬害を学ぶ本質には全く触れていないので、

これが「薬剤師として相応しいかどうかを判断する試験」の倫理の問題として良問かというと、疑問がたっぷり。尋ねているのは「ある薬を不適切に用いた場合の副作用は何?」ということだけですから、むしろ薬理の問題です。これを倫理の問題としてカウントしろといわれても、承服しかねます。

【法規・制度・倫理】の問題出題基準には、「薬害(サリドマイド、スモン、血液製剤、ソリブジンなど)の原因と社会的背景」「薬害を防止するための手段」と記載されています。

つまり、「原因」や「社会的背景」の知識や「防止策」こそが、薬剤師に求められているのであって、起こった事象だけを知識として知っていることは、それらの前提条件でしかない当たり前のこと(事象を知らなければ回答できない)なので、倫理の問題としては出題しない、と「出題基準を決めた人たちが考えた」ということです。

いくら「簡単な問題」が並ぶ必須問題でも、「倫理問題」の項目に「倫理問題ではない問題」があるのは、反則だと思います。

  ☆

問80は、治験領域の問題としての、あるいは、医療の担い手としての使命としての、あるいは、医療行為としての、インフォームドコンセント。

問題基準には「インフォームドコンセントと守秘義務」「インフォームド・コンセントの定義、必要性」と記載されています。(あちこちの小項目に書いてあります)

インフォームドコンセントの目的として適切ではないものを選ぶのですが、

選択肢のひとつ(たぶん、不適切なもの)が、

『医療過誤の責任を回避する』

となっていて、うっかりして「実際には、そういう側面もあるよね。だって、『インフォームドコンセントをどんな人が行うのかは問題文に書いてないし』」と納得してしまいそうでした。

【インフォームド・コンセントの在り方に関する検討会】が言っている目的を考えればよさそうです。少し抜粋してみます。

2 インフォームド・コンセントの基本的な考え方

1)インフォームド・コンセントの基本理念

 インフォームド・コンセントには、(1)医療従事者側からの十分な説明と(2)患者側の理解、納得、同意、選択という2つのフェーズがある。すなわち、インフォームド・コンセントとは、幅広い内容を含むものであって、単に医療従事者が形式的な説明をすることでもなければ、患者のサインを求めるものでもないということである。
 まず、第1のフェーズにおいては、医療従事者側から患者の理解が得られるよう懇切丁寧な説明が、あらゆる医療(検査、診断、治療、予防、ケア等)の提供において必要不可欠であることが強調されるべきである。この際、医療従事者からは医学的な判断に基づく治療方針等の提示を行うことが求められるが、患者の意思や考え方に耳を傾け、それぞれの患者に応じたより適切な説明とメニューの提示がなされることが必要である。
 健康診断における検査や予防接種など保健分野においても十分な説明が必要である。
 第2のフェーズにおいては、患者本人の意思が最大限尊重されるのが狙いであって、患者に医療内容等についての選択を迫ることが本来の意味ではない。また、
文書で患者の意思を確認することは、1つの手段として重要であるが、目的ではないことを理解する必要がある。

1  日本にふさわしいインフォームド・コンセントの目的と理念

 わが国におけるインフォームド・コンセントは、米国で反省されている患者の権利の主張と医療従事者の責任回避という対立的側面でとらえるべきではなく、より良い医療環境を築くという基本的な考え方に基づくものでなければならない。すなわち、自己の権利のみを主張する患者や、形式的に患者の同意を得ようとする医療従事者を想定したものではなく、懇切丁寧な説明を受けたいと望む患者と十分な説明を行うことが医療提供の重要な要素であるとの認識を持つ医療従事者が協力し合う医療環境を築くことが目標なのである。
 言い換えるなら、インフォームド・コンセントを成立させるためには、医療現場における患者と医療従事者の関係を上下関係や対立の構図で考えるのではなく、相互の立場を尊重し、相互の理解を深める努力が必要であり、究極において、患者のクオリティ・オブ・ライフ(生活と人生の質)の確保・向上を目的とした質の高い医療を達成しようという考えが必要である。
 インフォームド・コンセントとは、医療に制約を加えようとするものではなく、医療従事者の知識と技能を最大限に発揮するための環境づくりであり、医療行為の基本的な要素であり、態度であると言える。

1  インフォームド・コンセントを一律に法律上強制することについて

 インフォームド・コンセントの普及・定着をより積極的に図るため、インフォームド・コンセントの実践を法制化すべきであるとの見解もあり得よう。確かに、医療が患者と医療従事者相互の信頼関係に基づいて提供されるべきであって、相互の信頼関係の構築にインフォームド・コンセントが重要な役割を果たすことについては、医療従事者側においてもコンセンサスが得られつつあり、判例においても、法律上の説明義務を認めたものも存在する。
 しかし、個々の患者と医療従事者との関係において成立するインフォームド・コンセントについて、画一性を本質とする法律の中に適切な内容での規定を設けることは困難であり、また、
一律に法律上強制する場合には、責任回避のための形式的、画一的な説明や同意の確認に陥り、かえって信頼関係を損なったり、混乱させたりするおそれもあることから、適切ではない。

なるほど。

「責任回避」は、「法律で強制した場合はインフォームドコンセントの目的になりうる」から、日本では法的に義務化しない、ということですね。

で、アメリカでは、「患者の権利の主張」と、それに対応する形での「責任回避」こそがインフォームドコンセントの目的だった「らしい」ということを前提として、「日本では、そうではない」と言っているようです。

と、なると、単純に「インフォームドコンセントの目的」とだけ書いてしまうと、日本版と米国版で解釈が異なることになりそうです。

米国版をとれば、「知る権利」と「責任回避」がセット。

日本版では、「知る権利」と「責任回避」は、適切ではない。

日本の薬剤師の国家試験問題ですから、日本版を想定すればよいのでしょうか。

だとすると、選択肢には、

『患者の知る権利を尊重する』

という項目がありますので、それも適切ではないことになりそうです。

これは問81の『ファーマシューティカル・ケア』という言葉に対して「WHOは」という特定の定義を示したのとは異なり、なんとなく、ふにゃふにゃした印象が残ります。

「治験」「医療の担い手としての使命」「医療行為」に「医療過誤」は存在しない、という超展開な見方もありますが・・・はてさて。

  ☆

必須問題の問71は日薬の薬剤師倫理規定を基にした画期的な設問。

問:薬剤師が倫理的に配慮すべき事項として、ふさわしくないのはどれか。1つ選べ。

選択肢1:職務上知り得た患者の秘密を守る。

選択肢2:薬剤師職能間の相互協調に努める。

選択肢3:医薬品の安全性の確保に努める。

選択肢4:地域医療の向上のための施策に協力する。

選択肢5:社会全体の医薬品消費量の増加を促す。

・・・という問題。

選択肢1が、第九条。

第9条(秘密の保持)
 薬剤師は、職務上知り得た患者等の秘密を、正当な理由なく漏らさない。

選択肢2が、第八条。

第8条(職能間の協調)
 薬剤師は、広範にわたる薬剤師職能間の相互協調に努めるとともに、他の関係職能をもつ人々と協力して社会に貢献する。

選択肢3が、第六条。

第6条(医薬品の安全性等の確保)
 薬剤師は、常に医薬品の品質、有効性及び安全性の確保に努める。また、医薬品が適正に使用されるよう、調剤及び医薬品の供給に当たり患者等に十分な説明を行う。

選択肢4が、第七条。

第7条(地域医療への貢献)
 薬剤師は、地域医療向上のための施策について、常に率先してその推進に努める。

薬剤師倫理規定の後半部分の、渋いところをもってきたようです。でも、それが、いい。

これまで、薬剤師法第一条(≒薬剤師倫理規定第一条)と、刑法134条(≒薬剤師倫理規定第九条)としてしか出題されなかった(つまり、国家に認められてなかったといってもいい)日薬の薬剤師倫理規定が、ついに、国家試験問題に出るようになったわけです。(まあ、これまでの国家試験の範囲には「倫理」がなかったと言われたらそれまでですが)

問71こそは、記念すべき、日薬の薬剤師倫理規定を、国家が認め、国家資格者に対して必須の事項であると世に問うた瞬間です。ぱちぱちぱちぱちぱち~♪ 拍手。

かくして、かつて、【医療の担い手(薬剤師)が守るべき倫理規範】は、日薬の制定した「薬剤師倫理規定」であると明記してよーっ!と意見を提出しても明記されなかった部分が、試験問題の形で、過去問として明記されました。

国家試験に出るのでは、仕方がありません。薬剤師倫理規定を覚えましょう。擬人化。(←そこかい)

  ☆

注:問71の選択肢5が間違っているとは言い切れません。社会全体の医薬品消費量の増加を促すことが国民の健康な生活のために必要である場合、薬剤師倫理規定第一条の遵守となり、倫理的に間違っているとは言えなくなります。

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日薬雑誌三月号は「日薬情報」に注目。

日薬雑誌を読んでみましょう~。

三月号は、別冊付録のJPALS解説に目が行きがちですが、5ページからの「日薬情報」がおすすめです。

今回のお題は、「学校薬剤師の動向」。

動向、といいつつ、明治7年の医制から始まる大河ドラマが半分以上を占めるという、薬剤師歴史オタク(日本では五位野さんくらいかな)垂涎のコンテンツとなっています。ちゃーんと、新撰組と松本良順先生の話にも触れています。

かたっくるしい報告文章だけではなく、過去の歴史から現状認識を踏まえた問題点の解決策までが書いてありますので、あとは実際に動き出せるかどうか。

【チーム学校薬剤師】という概念も登場し、盛り上がりを見せるところで記事は終わっていますが、日薬の中での取り組みが行われているのかどうか、日薬会長はちゃんとわかっていてこのネタがでてきたのかといった部分が示されていませんので、かなりグレーというか、執筆者が暴走ぎみな印象です。

  ☆

【その他の感想】

16ページの村木自殺対策室長の写真は必要なの?という感じ。「顔の見える官僚」という路線に本格的に移行する気なら、『今回の診療報酬改定は、この面々で行いました♪』とか『この審議会の資料はこの面々が作成しました♪』といった顔写真付きの資料でも発行してほしいものです。

23ページの理事会報告において、理事から「日薬会館は再考したら?」と提案されて、児玉会長は『会館建設は会員の減少等も想定して資金の手当てをして計画しているので、候補地の選定等進めたい』と回答したそうな。「薬害博物館」と併設して、少し田舎の観光地にでも建てたらどうですかね。『安全性』第一の建設だったら、都心はむしろアブナイでしょ。都心には、賃貸の一般住居を連絡所兼役員宿舎として借りる程度で十分かと~。二三十人規模の会議場所は、昼間のカラオケボックスという絶好の場所もありますよ~。

ところで、日薬雑誌に掲載される内容は「議事要旨」となっているのですが、議事録については議事要旨内で『確認された』と必ず書いてあるんですけど、それって『議事要旨』とは別物ですよね? 『要旨』ではない議事録って、会員さんは、どこで読めるんでしょうね。(実は存在しなかったりして)

66ページの「13人の薬剤師を行政処分」は、免許取り消し系が皆無。麻薬関係以外は、何をしても、免許取り消しにならない仕様。12番の罪状の「住居侵入、強制わいせつ行為」って…ひどい…。

90ページの「カナダの薬学事情」も、オススメ。州によって権限が異なる点など、特区で地域差による薬剤師業務の違いが生まれる可能性がある日本にも参考になります。

  ☆

【おまけ】

121ページの日薬学術大会浜松大会ページのポイントは、「会員発表」の応募期間。

四月三日正午から、五月三十一日正午までです。

査読を行うそうなのですが、今回提出予定なのは、またしても同人誌発表なので、査読基準が大事です。

えーと・・・

「査読委員会を設置し、以下の方針の下、査読をさせていただきます。

1)原則として大会の一般演題投稿ガイドラインに準ずることとします。

2)以下の項目に該当すると思われるものは採用を遠慮させていただきます。

 ・結果が未記載のもの、会場にて結果の収集を行い議論するもの

 ・論理の展開のみのもの、抽象的な表現のみのもの

 ・製品/企業のPRや大会、研修、イベント等の広報を含むもの」

・・・むむむ、むう。

薬剤師倫理規定の擬人化をマンガ同人誌で発表する」という発表だと、

論理の展開のみのもの、抽象的な表現のみのもの」に、どの程度抵触するん?

「のみ」じゃないから、別にいいか☆ となれば、良いのですけれど。

論理だけの「倫理規定」を、マンガによって物語化し、抽象的な「倫理規定」を、キャラクターという形で具体化しているから、いいか☆という取り方もありますね。

とりあつかう結果が同人誌ですから、「製品のPR」に抵触する可能性もありますね。会場内に持って行ける部数はたかがしれています。あとで「あれ、欲しいんだけれど」という方がいらっしゃった場合に実費で販売するとなると、それ、「製品」なんでしょうか。製品を欲しいと思ったきっかけがポスター発表だったという展開を排除するなら、『市販の○○をこういう使い方で使ったら便利でした』というお茶の間的工夫の発表は、全部却下になりそうです。「製品」が、自分の作ったものであっても、市販のものであってもダメだというのなら、「薬物乱用防止に、薬剤師会がつくったグッズを使ったら効果があった」「地域の薬剤師会で市民向けのイベントを行ったら好評だった」「子供向け教材を作った」「在庫管理システムを自前で構築してみたら効率化した」「プアメタボライザー検査キットを開発した」といった【よくある】発表は、真っ先にアウトですよね。日薬のホームページにある長野大会の発表検索に「システム」というキーワードを入れただけで69件もでてきましたけれど、これらは全滅でしょうか?

また、「結果」が「同人誌本体」である以上、「同人誌を作って(大会以前にあちこちの人に)読ませたら好評だった」といった見かけ上の結果は書くとしても、実際のところ「(エントリーの要旨に)記載できないもの」が結果であり、さらにその結果を手にとって読むのが大会期間中に会場内である可能性が高い以上は、「結果が未記載のもの、会場にて結果の収集を行い議論するもの」に、抵触するのだとアタマのかたい委員が言い始めたらアウトっぽいですね。

まあ、「結果自体(本)が存在する」ことを記載すれば済みそうですし、「結果の収集」どころか、配布するほうですし、議論の論点は提示しますが議論は宴会でやってくださいってかんじですけれどね。

これまでの学術大会のポスター発表って、結果の記載がない(エントリー時点で発表内容が完成していない)発表がだいぶあったと思うのですが、そういったものを完全排除するという姿勢だとしたら、なかなか面白そうです。

はてさて、どうなりますやら。なんだかものすごく小心者な感じでドキドキしています。

それ以前に、エントリーまでに筆者が発表用の同人誌を完成できるかどうかのほうが微妙です…「はわわわわ」(慌てている記号)。

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第四十一回『14番目は宇宙人!?』

薬剤師倫理規定擬人化、久々の新キャラです。

トップページの「ようこそー」の集合絵に20番目まで載せました。

忘れがちなんですが、このブログの基本は薬剤師倫理規定擬人化の研究を通した社会薬学の追求です♪

アンチ倫理的な14番目は、ウルトラセブン。

宇宙からやってきた、観測員です。

  ☆

番外4 「認定のオモテと裏」

 各種認定によって『見える化』しなければ
 個人の職能は発揮できない。
 認定する側が責任をとる認定と、
 認定者にだけ責任をとらせる認定がある。

  ☆

014mikan_2

『存在認定』 紅波 罕 (紅波 罕/くれなみ かん)

軌道上のUFOから地球を監視する高校生。銀河皇帝の娘。

本名はクレナ・ミカン・カイザーベリアル・カル・ダーム・ナガト・ミン・ドラクソン・トランスバール・(中略。銀河皇帝・銀河大帝の家名がずらずらと続く)・メドー・竜我・パルパティーン・フォン・ローエングラム。

本星での呼び名は「みかんちゃん」。

外見は、『材質が髪の毛らしき手と大きな目玉がついたヘルメットに蜜柑の葉っぱがのっかっていて、デビルマン(アニメ)で牧村美樹が着ていたような服に宇宙っぽい手足がくっついている』と表現していいんだか悪いんだか。髪の毛の色は、掟にしたがって『紅』。モノクロ原稿ではベタ塗り。

ヘルメットの上の葉っぱは、本人いわく銀河帝国の由緒正しきティアラで、王女の証。

ヘルメットから伸びたツインテールの先端にグローブ型の髪留めをつけるのは宇宙で流行る予定のファッションらしい。銀河皇帝の家系は髪の毛を動かせてなんぼ、という超能力訓練を受けているのか、超高性能ウィッグなのか、とにかくツインテールとグローブは自在に可動。

ヘルメットの目が動いたり、ヘルメットの中からあれこれ宇宙秘密道具が出てきたりと、『ヘルメットが本体』疑惑には事欠かない。

夏休みの宿題は、「銀河帝国のための人材発掘ガイドづくり」。銀河帝国の現皇帝が若い頃に旅した辺境の惑星チキューでの、『世界統一用決戦兵器ファームディー』とモデルの人材及び開発者たちに興味を持ち、その調査活動のためにやってきた。

趣味は、人や物を勝手に『認定』すること。仇名付け。

調査の過程で、特殊な交渉術を用いるので、宇宙人だとはバレていない、と思い込んでいる。

『父様』こと銀河皇帝から、「娘よ、人材がいないような惑星は、ダメ惑星に認定して、惑星破壊爆弾で滅ぼしてしまえ。わっははははは」という冗談メールが送られてくる。なにかの手違いで、UFOには惑星破壊爆弾が実際に積み込まれているため、実は地球の命運を握っている…のかもしれない。

  ☆

14番目、薬剤師倫理規定に「ひっかかってくること」の番外4は、「認定」関連です。

各種学会は、「認定」というかたちで、『薬剤師倫理規定』とは異なる基準の人材評価を行っています。

しかし、よく考えてみると、薬剤師倫理規定の各条文で定義された薬剤師のありようを実践するならば、『必要に応じて』知識や態度を身につけるのは、薬剤師にとっての日常的な行為であって、わざわざ認定しなければならない時点で、なにか違和感を覚えます。つまり、薬剤師倫理規定を実践していないことを前提として成り立つのが『認定』ではないのかな、と。

認定推進派の思考は、おそらく「薬剤師倫理規定第六条などを実践していることを【見える化】している」ということになるかと思います。では、「認定」が存在することによって、「認定を受けていない薬剤師が、薬剤師倫理規定第六条などを実践していないかのようにみえる」のは、問題ないのでしょうか。

認定の条件が複雑である場合、その「認定」による見える化は、正しく見える化しているといえるのでしょうか。インフルエンザ判定キットのように、マイナス判定であってもプラスであることって、世の中には、いっぱいありますよね。

薬剤師倫理規定を考える上で、「認定」のありようは、避けて通れない部分です。

  ☆

認定と言っても様々で、学力認定、能力認定、業績認定といったものがあるようです。

ここでは、銀河帝国が『認定認証機関』、をはじめとした銀河帝国の人々が、いろいろな認定組織。認定講習を行う組織はピンキリですから、ピンキリらしく、立ち位置がフラフラします。銀河帝国側についたり、銀河帝国に立ち向かったり。まじめだったり、ふまじめだったり、生存本能第一だったり、お金もうけに走ったり、人の仕事にちょっかいだしたり…。でも、基本的にはピュアな娘。ピュアすぎて、すぐ他人の思惑にのせられてしまいます。

銀河帝国に立ち向かう際に乗る予定の人型変形ロボットの名前は『ファームディー(JPEC)』

番外3娘の墨沼圭が国外にいた頃に製造し、欧米をほぼ統一してみせた悪魔の兵器、ステルス迷彩と加速装置を搭載した女性型スーパーロボット『ファームディー』…の名前だけをパクり、銀河帝国が設計した銀河帝国皇帝専用特殊兵器が、『ファームディー(JPEC)』です。JPECとは「Jabberwocky&Peaceful Earth Cleaner」の略で、「平和的かつわけのわからない感じで地球を消去するモノ」です。横山光輝の「マーズ」におけるガイヤーですね。

他の条文娘との関係は、おおむね良好。ただし「認定する側」としての思考が身についたお姫様なので、中心軸が自分にないとたちまち不安になります。第五条(赤坂いつめ)や第七条(紫炎ななせ)、第八条(黄土やつね)といったタイプとふたりきりになると、おもいっきり行動内容がひっぱられてしまうのです。

第四条(黒岩よつな)や第十条(白峰とうあ)は、罕にとっては憧れの存在です。

第三条(青山みつひ)や第六条(水野むつき)にかかると、どんな認定をしても「お前の勝手な物差しである」と断言されてしまうので、苦手。

  ☆

【デザイン】

アタマのヘルメットは『頭が固い』組織であることを示すとともに、大事な脳味噌を守ることから『職能レベル・職位と知識を保証する』ことをあらわしています。

ヘルメットから飛び出た手も含めて四本の手。『取り込む』ことへの貪欲さ。知識を脳に取り込み、認定希望者を組織に引き込みます。

「薬剤師倫理規定擬人化」の裏の基本モチーフは石ノ森章太郎萬画ですから、ヘルメットのデザインベースは『仮面ライダー』になっています。明確な0014は存在しないので、ブラックゴースト団の幹部であるスカール様(声:若本規夫)が元ネタっぽいです。スカール様→スカルマン→仮面ライダーです。スカール様といえば「きたるべき宇宙戦争に備えてサイボーグをつくるぞ計画(未来戦計画)」の人ですから、宇宙との相性も抜群ですね。アタマを宇宙船(宇宙鉄人キョーダインのゴンベス風)やロケットにしようと考えていましたが、仮面ライダーフォーゼがまんまだったので、やめました。銀河皇帝のアタマはスカイゼル風味、兄様たちのアタマは石ノ森ヒーロー風味です。

サイボーグ009における0013は、巨大ロボと少年のサイボーグコンビ。多様性否定娘の墨沼圭専用巨大ロボがようやくの出番で、それのまがいものであるJPECロボとの対比になります。一応、スカール様は魔神像に乗っていましたので、巨大ロボつながり。『大鉄人17』も、ちょっとだけオマージュ。巨大ロボ「ファームディー」は、第四条娘(黒岩よつな)と第十条娘(白峰とうあ)の外見をベースに描いています。研鑽を積んだ淑女…のような。

服装のポイントは絶対領域。生足プラス生肩。生肩ってなんでしょう…。

  ☆

【名前関係】

「罕」(かん。とりあみ。はた。まれ)

 長い柄のついた、鳥をとる網。鳥あみ。
 柄のついた旗。
 まれに。たまに。すくない。また、めずらしい。

 認定者をすくい取るための網。旗振り。
 特殊な能力を認める、ということ。

「紅波」(くれなみ)

 くれは。呉羽化学。

 赤い波。古今和歌集293。

 「もみぢ葉の流れて泊まる湊にはくれなゐ深き波や立つらむ」

 表面を覆い隠すもの。無数の屍。血液。

  「綾波」「敷波」「巻波」みたいな流れで「呉竹(第四駆逐艦。当初予定名は「百合」。百合の球根はビャクゴウ。シーボルトが持ち帰ったので有名)」が改造されたら「くれなみ」になったかも、と妄想。

  ☆

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日薬代議員選挙は43都道府県で選挙なし。

候補者名が公開されました。

日薬の代議員選挙です。(※なお、筆者は今回の代議員選挙の投票権がありませんので、勝手なことを勝手に書きますが、テキトーに読み流してください)

選挙、といっても、

東京都薬剤師会、長野県薬剤師会、滋賀県薬剤師会、京都府薬剤師会の4選挙区

だけなんですけれどね。

まあ、日薬の代議員になって何か言ってみても無駄だということを、この十年ほどで(中西・児玉体制を通じて)みなさん学んだと思いますので、それでも代議員になろうという方が少ないのはわかります。ある意味、立候補した方々は勇者です。

でも、もともとの代議員数が少ない地域は、別として。

ある程度の代議員定数がある地域なら、「ぴったり定員数と同じだけ立候補しました」なんてことは、正直、どこかで選挙管理委員会が「現時点での立候補者」なんてものを漏らしたり、立候補者同士で「私はでるけれど、あなたもでるよね、定数まで仲間を集めて一斉に届け出しようか」とプチ談合をしたり、「この県からはこの方々がでるのだから、お前ら一般会員は立候補なんかするなよ、立候補したところは村八分どころか潰すからな」「みなさんがお出になるのでしたら定数をこえて選挙になってしまいますから、わたくしは立候補の届け出はしましたが、辞退させていただきます」「このままでは定数に足りないので困るから、ちょっと君、立候補してもらえないかな。質問などしなくてもいいから。総会には、東京見物のついでに仕事してお給料をもらう感覚で参加してもらえばいいから」といった嫌~な社会が展開したりといった、【人数調整】が入らない限りは、ありえないわけで。

よく、児玉会長が「代議員のみなさんは、666人の会員の代表でありまして…」と言う根拠が、今回、43都道府県で失われました。今後この手の表現を使う予定の方は、「43都道府県の代議員のみなさんは、どれほどの会員に支持されているのか定かではありませんが幸いにして選挙がなかったことで無投票にて代議員になった皆さんでありまして…」くらいにトーンダウンしてほしいものです。

特に、選挙区の定数が6を超えているのに「定数に届かない」でも「定数をこえた」でもなくピッタリと定数に収まって選挙をやらないでいる、北海道・神奈川・愛知・大阪・兵庫・福岡の代議員に関しては、信任選挙くらいやっておいたらどうなの?と言ってみたくなります。

特に、会長のおひざ元の、大阪がやったら、拍手喝采なんですが。

  ☆

今回の候補者の表記は、なかなか面白いです。

候補者名のあとに、「()」カッコ書きで、(病院)とか(開局)とか書いてあります。但し書きによると「専門の分野」とのこと。専門の分野? はて、本当にそうでしょうか。

カッコ書きに入る「(日薬がいうところの)専門の分野」の種類は、六つ。

(学術)

(開局)

(病院)

ここまでは、経歴書に印刷してあります。「勤務」が印刷されていないあたりに、日本薬剤師会の選挙管理委員会が勤務者の立候補に前向きではない感じがよくあらわれています。

残りは、自ら「その他」欄に書きこんだ内容になります。

(団体役員)

(県薬):岩手、秋田、茨城

(薬剤師会勤務):大阪

・・・へー。

(なんか面倒になったのでコメントはしません)

  ☆

さて、選挙になった地域に関しては、不正なことをせず、正々堂々とやってほしいものです。個人的には、○○さんとか○○さんとか○○さんといった方々(伏字かいっ)は、日薬代議員じゃなく日薬執行部を目指したらいいんじゃないかなーと思いますけれど。会長とか。

選挙に関しては、ほら、例の「趣意書」の出番です。

出番ですが、そこに書かれた「私はこんなことできまっせ。こんなことやりたいんですよ」というメッセージが会員に届くかどうか。

東京都薬剤師会では、そのホームページの会員専用コーナーにて、全部閲覧できるようになっています。でも、そういうのって、なかなか全部みることはないですよね。

そこで、各候補者の趣意書の内容を、筆者がテキトーに咀嚼して(薬剤師倫理規定擬人化的に)並べてみつつ、感想をいれてみます。

どれがどの候補のものかといったことがどーしても知りたい都薬会員の方は、都薬のホームページでご確認くださいませ。

  ☆

【都薬代議員候補者の主張】

A「薬剤師倫理規定第一条が『基本』、第四条が『これまで』。『これから』を視点にプログラムを構築したい」

 → なにしたいのかわかんない。全体の推敲を。(というか、立候補届の時点では『薬剤師の将来ビジョン』が2012年3月に提示される予定だったわけで、それこそが『これから』を視点としたプログラムなわけで。そうなると代議員に当選後に構築する予定のプログラムはすでにあるわけで…)

B「第五条だけでなく、第七条、第八条が大事。面分業の実現と六年制支援をめざす」

 → 地域医療の策定と考えると、どちらかというと都道府県薬の役員向き。

C「【公益法人】日薬を見張りたい」

 → 代議員のいろはのい。

D「薬剤師が安心して医療にかかわれる環境をつくりたい。それは薬剤師賠償制度の拡充である」

 → それなら、日薬執行部に入るか、保険屋さんと一緒に商品開発したほうがいいのでは…?

E「第五条、第七条を基盤として、集約した意見を日薬に届けたい」

 → 代議員のイロハのイ。

F「日薬への疑問や不安がいっぱいあるのでただしたい」

 → 代議員のイロハのイ。

G「未来を明るくするために日薬を監視して意見をぶつけたい」

 → 執行部に入って未来を明るくしたほうが早いような。

H「第八条、第六条、第五条。報酬改定への要望にかかわりたい」

 → 中医協委員を、三浦委員とかわってもらうのが最短ルート。

I「日薬新定款の作成に関与。新執行部が薬剤師に期待される業務施策を講じた役割を果たしていけるか見極めたい」

 → (「このブログは日薬新定款には欠陥が多いというスタンスなので、コメントは差し控えます」というコメントで察してください)

J「第四条。薬剤師のプリンシプルと存在感を確立すべく努力したい」

 → プリンシプル=「日々、自分の行動規範となる基本的考え」だとするなら、「薬剤師綱領」&「薬剤師倫理規定」がありますが、なにか他を探しているのか、薬剤師倫理規定を背骨として徹底したいのか、どっちなんでしょうか。

K「個人の思いを伝える場ではなくブロックの意見を伝える場として、代議員会議事に参加したい」

 → ブロック内「日薬」会員の意見集約システムづくりが必須。これまでのような地域薬から都道府県薬経由で日薬への意見をまとめる仕組みは、個々の組織が独立した別組織であることを前提とした「公益」時代には通用しないわけで。

L「第一条。意見集約して、伝えたい」

 → 代議員のイロハのイ。

M「第七条、第八条、第四条。現場で働く薬剤師の代弁者として働きたい」

 → 代議員のイロハのイ。「現場で働く薬剤師」が「勤務者」も含むものであるかどうかが重要。どっちなんでしょう。

N「薬剤師の職能を見直さなければならない時期。日薬は公益法人化、日薬会館建設等の変革の時期」

 → (「このブログは日薬会館(以下略)」というコメントで察してください)

  ☆

おもいっきり主観的な感想ですが、そのあたりはあくまでも「参考にすらしない」というスタンスで読んでいただければと思います。

とりあえず、このあたりで。

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日薬:なにをいまさら、ふるさと実習

昨年の12月半ばに、都道府県薬に配布された「提言」が会員向けページにも公開されました。残念ながら、日薬の記者会見内容としてすでに一般公開済みですので、引用しながら読みすすめてみます。

なお、今回は、「後ろの項目から」読みます。

  ☆

6.総括

実習は、大学、都道府県薬剤師会及び個々の薬局をはじめとする受入施設側、更には薬学教育協議会及びその内部に設置の全国8地区調整機構の連携と信頼関係があってはじめて成り立つものである。6年制第1期生の実習開始までも、決して平たんな道のりでは無かったが、一つ一つ課題を解消し、無事に実習を開始することができた。ふるさと実習の実施に当っては、確かに解決すべき課題はあるが、前出のとおり多くのメリットが存在する。6年制における実習も2年目に入った現在、実習の更なる充実のために、ふるさと実習の推進に向けて、今後8地区はもとより、諸団体が連携していくべきと考える。

  ☆

まずは、結論部分。

「多くのメリットがあるから、(諸団体が連携して)課題を解決すれば、『ふるさと実習』は推進できる。推進する」というのが、結論。

「多くのメリットの存在」と、「解決すべき課題の解決方法が見えていること」とが、推進という結論を得るためには必要、のようです。

どんな解決方法を考えているのでしょうか。

  ☆

5.ふるさと実習を実施するうえでの今後の対応策

上記の4に列記した課題を解決し、ふるさと実習を円滑に実施するために、今後以下のような対応策が必要である。

○地区を超えたふるさと実習が可能となるよう、実習地を原則地区内とする現行のルールを変更する

全ての学生の実習先の調整を同時に行う
*以下の事項に留意する必要がある
・ふるさと実習希望者が不利にならないようなシステムとする
・実習施設(及び都道府県薬剤師会)が混乱しないよう対策を講じる
・中央調整機構の機能強化
・各地区調整機構の連携・協力
・大学周辺施設の開放(大学周辺施設は、その大学の学生の実習先になるべきである、という意識のもと、実際にそうなっている部分を解消する)
・薬学部のない県には受入の優遇策を認める

○訪問指導の見直し
*具体的には、以下のようなシステムの導入が考えられる
・インターネットの活用等により、訪問回数等に関係なく、質の担保が可能な、教員による指導システム
・大学から遠隔地で実習を実施する際に、実習施設近隣の大学の教員や地区の薬剤師会の役員等が、当該大学教員の代わりに訪問指導を実施するシステム

○I ターンの活用
*Iターンは、現状の過密地域の解消、及び過疎地域の実習推進につながる。
現状でも、長野県で宿泊施設を安価で提供して、Iターン実習を受入れている実例があり、鳥取県でも同様の受入の検討を視野に入れている

  ☆

対応策で示されたことが「ふるさと実習」を実施するうえでの課題の解決方法になっているのかどうか。

実習地の原則ルールは主に【教員の訪問指導】【学生の土地勘】【大学と薬剤師会・薬局との連携】などの円滑化のためにあるはずなので、原則ルールを訂正したとしても、ふるさと実習を自発的にすすめる方向には向かわない。もし無理にふるさと実習をすすめれば、不自然なことを押しつけることである以上、新たな問題を生むだけ。

というか、三か月だったら、むしろ田舎の大学(自宅の側)から離れて、憧れの都会でのウィークリーマンション暮らしを楽しもう、という流れのほうが自然かと…。ヒトの流れを自由化するっていうことは、そういうことですよね。TPPに反対意見を出していた日薬とは思えない、人材の流れの方向が真逆の考えを提示されてもねー。

全ての学生の実習先の調整を同時に行う」というのならば、リアルタイムで受入状況がわかる、すべての大学が参加する「学生側の実習先入札システム」などをつくり、実習全体の運営とリンクさせるところまでやれば「ブロック単位」「地区調整機構」の連携すら必要なくなり、全体管理の強化である【中央調整機構の機能強化】が実現しますけれど…。それ、実習開始前に作っておけばよかったっていうアレで、様々な企業が各大学に管理システムを売り込んでしまった後では、まあ、無理な話。(そこを頑張ってなんとかする!という意気込みがあるのなら素晴らしい話ですが、そんな意気込みはどこにも書いていないので、そっちの方向の話ではないことを前提にします)

同時調整において「ふるさと実習希望者が不利にならないシステム」っていうことは、ふるさと実習を希望しない学生が不利になるシステムっていうことです。なんじゃそりゃ。

実習施設が混乱しないような「対策」がどのようなものなのかが不明。

大学周辺施設については、真っ先に、東京薬科大学に説教に行ってほしいところですが、正直、「そういう場所」だと知れ渡っている場所(いわゆる聖地?)に、他の大学の学生が是が非でも行きたいかっていうと、ビミョーかと。筆者みたいな人見知りが、学閥の輪の中に放り込まれたら、存在感を消しまくります。「薬理の○○先生がさー」「きみ、どこの教室?」といった会話についていけないので。知らない人と仲良くなりたい!という気分が先にある学生さんにとっては、パラダイスかもしれませんが、そういう学生さんは、別にお上があれこれやらなくても、最初から、そういう施設に行きたいと希望を出すものですよ。

「薬学部のない県には受入の優遇策を認める」ということが「解決策」といわれても、じゃあ「優遇策」って何? 他の県がやっちゃいけないことのうち、どんなことを例外的にしてもいいと言っているのか、全くわかりません。受け入れた薬局に追加で日当三万円ほど支払う優遇策を行ったら、その費用を日薬が負担してくれるとでも?

「訪問指導の見直し」も、結局は、これまでの訪問指導の完全否定。「直接指導は重要ではない」「誰が担当でも問題ない」という言い分ですから。もっと言うと、「対面販売の重要性」や「かかりつけ薬局・薬剤師の重要性」を訴えている組織から、こういう提言が出たらダメでしょ。

「Iターン(笑)」に至っては、もう、「ふるさと実習」と関係ないじゃん。「ふるさと実習」という名の、『地方へ行け、そこで就職しろ実習』ですよね。地方に行かずとも、東京を含めた関東ブロックって、ちゃーんと、自分たちの受け持ち地区内の全学生を受け入れるだけのキャパシティ(4000人受入OK♪)を、エリア制によって用意してあったはずなんですが。

結局、「Iターン」とか言いだす時点で、もう、何の説得力もなし。

このネタが、『地方にやってきた実習生を、そのまま囲い込んで就職させちゃえ』という目的のために考えだされたちっちゃい話であると、よーく伝わってきますね。

どうも、総括における「解決すべき課題」が、「解決しようとすることに意味がない課題・あるいは解決しようとすることで事態が悪化する課題・課題に挙げる必要がないこと」に見えてきました。(錯覚かな?)

  ☆

4.ふるさと実習を行う上での現状の課題

現状ふるさと実習を実施する上で課題が存在する。主なものとしては以下のような項目が考えられる。

○地区内での実習を原則としている
○地区内の実習生と他地区からの実習生の調整が、同時に行われていない
○物理的に他地区からの受入が難しい地域がある
○教員が遠距離への訪問指導を負担に思っている

  ☆

課題は、はたして、課題であったのか。というお話。

「課題の解決策」を先に読んでわかったのは、【挙げられた「課題」を解決してしまうことで、むしろ日薬が是としている実習以外の様々な問題へのスタンスを否定する結果になってしまう】ということ。

そこまでの被害が出るとわかっているのに、どうして、「ふるさと実習」をすすめることに伴う課題を解決しなければならないのでしょうか。

「ふるさと実習」には、それだけの価値があるのでしょうか。

通常の実習と比較して、日薬がダメージを受けてもいいと結論付けられるほどのメリットがあるのでしょうか。

  ☆

3.ふるさと実習を行うデメリット

薬剤師側からはデメリットは考えられない
平成22 年度にふるさと実習が低調であったのは、ふるさと実習にデメリットが存在したからではなく、実施体制で、まだ十分整備されていない面があったからと推測される。

2.ふるさと実習を行うメリット

ふるさとで実習を行うことにより、以下のようなメリットが認められる。

○生まれ育った地域の医療及び医療提供体制を学べる
○出身地の地域医療に貢献している薬局の業務を体験することで、学生の地域医療への関心を高めることができる
○自宅から通学することにより、肉体的、精神的、金銭的負担を軽減することができる
○実習生が過密な地域の解消につながる
○実習生を受入れることにより、受入施設・支部(特に大学のない県)を活性化することができる
○大学と受入施設、支部が連携することにより、薬剤師の生涯学習の幅を広げることにつながる

  ☆

うわー。言っちゃった。

デメリットは考えられない~???

ちょっと待てーっ!

本気? ちゃんと考えた? 思考停止してない?

「薬剤師側からは」っていう言い回しがズルすぎ。

学生からみれば、家賃を払っている住処をほったらかしで三か月。田舎に帰るのだって交通費がかかるし、門限や終電などを考えたら懇親会や打ち上げにも参加できない。休日に遊びに行くのもタイヘーン。バイトのシフトも抜けなくちゃ。

大学からみれば、指導教員の出張がつづき、連携なんかとったことのない相手との調整が続き…。

薬剤師倫理規定第四条的には、後進の育成は当たり前な行動ではあります。でもね、薬剤師からみて、「ふるさと実習」のデメリットがないと言えるのならば、薬剤師からみて「ふるさと実習ではない実習」のデメリットも、ないと言えちゃうんですよね。

フツーの実習にデメリットがないのに、なんで「ふるさと実習」を推進しなきゃならないの?

フツーの実習よりも、「ふるさと実習」のほうが、大幅にメリットがあるという話なのかどうか。

で。

「ふるさと実習」には、メリットがいっぱいあると、日薬は言い張るわけですが。

メリットに挙げられていることは、「ふるさと実習」でなければ実現しない、ふるさと実習を行わなければ実現しないようなメリットなのでしょうか。

また、本当に、「薬剤師側からみたときの」メリットが挙げられているのでしょうか。

メリットだと日薬が主張することって、ものすごく、偏った前提での話かもしれませんよ~!

  ☆

○生まれ育った地域の医療及び医療提供体制を学べる

 つまり→ 生まれ育っていない地域の医療及び医療定提供体制を「学べない」。

○出身地の地域医療に貢献している薬局の業務を体験することで、学生の地域医療への関心を高めることができる

 つまり→ 出身地以外の地域医療に貢献している薬局の業務を体験できないので、学生の他地区の地域医療への関心を高めることが「できない」。

○自宅から通学することにより、肉体的、精神的、金銭的負担を軽減することができる

 つまり→ 自宅から通学することにより、肉体的、精神的、金銭的な負担を受けながら学ぶという社会経験の機会を喪失する。

 (それ以前に、「自宅から通学することが、肉体的・精神的・金銭的負担を軽減する」という根拠はなんでしょう? これら全ての負担が一斉に軽減されるとは限らないのでは?)

○実習生が過密な地域の解消につながる

  つまり→ 実習生が過密でない地域が、実習生がいなかったことで得られた「他の業務に費やす」時間・労力が失われる。受入のキャパシティがある場所に実習生がこない。

 (前提として、「過密な地域が悲鳴を挙げている」というのなら「過密な地域の解消」には意味がありますが、問題点はむしろ「過密でない地域に受け入れられる薬局がない」ということのようなので…どこがメリットなのか全然わからないです)

○実習生を受入れることにより、受入施設・支部(特に大学のない県)を活性化することができる

  つまり→ 実習生を受け入れなければ活性化しないような施設・支部ばかり(であると、日薬が考えている)。また、活性化しなかった(できなかった)場合、『地域で解決するカリキュラム項目』が実施できない可能性(デメリット)を考慮していない。

○大学と受入施設、支部が連携することにより、薬剤師の生涯学習の幅を広げることにつながる

 つまり→ ふるさと実習をしない施設・支部は、大学と連携せず、生涯学習の幅が広がらない(と、日薬が考えている)。ふるさと実習をしても大学と連携しない(できない)ケースを考慮していない。

  ☆

どうも、日薬が「メリットだZ!」と言っていることが、メリットだと明確には言えないことがわかってきました。

「日薬が論理的矛盾を抱え込んでダメージを受けたとしても、どうしても推進しなければならないほどのメリット」が存在しないのに、なんで推進しなきゃならないの?

提言自体、必要ないんじゃないの?

どうして、こんな提言をすることになったのか、そこんところを読んでみましょう。

  ☆

1.はじめに

日本薬剤師会では、薬学教育6年制決定後、薬局実習の受入体制整備を最重点事項の1つとして取り組み、12,000 人を超える学生を、全国すべての地域で受入れられる体制作りを目指してきた。そのために以下のような基本方針と重点施策(一部抜粋)を設けてきた。
*上記は「6年制長期実務実習の受入体制構築に向けた基本方針と今後の施策」
(平成17 年5月16 日作成)及び「長期実務実習受入体制整備に関する日本薬剤師会の考え方」(平成18 年7月12 日作成)からの一部抜粋

こうした方針を基に、都道府県薬剤師会等の多大なる尽力のもと、一歩ずつ体制整備を進め、初の実施となった平成22 年度の実習に関しては、大きなトラブルもなく無事終了することができた。

しかしながら昨年度(平成22 年度)の実態では、いくつかの問題点が浮かび上がってきた。特に学生の実習地域に偏在があり、更には、学生がふるさと実習或いは病院・薬局実務実習地区調整機構(以下「地区調整機構」)の区割における他地区での実習を希望しても実現できていない、という現状が認められた

そのため、今般日本薬剤師会では、ふるさと実習を希望する薬学生が、ふるさとでの実習が可能となるように、また、6年間にわたり整備してきた実習受入のための資源を有効に活用するために、今般、「薬局におけるふるさと実習に向けた提言」(地区調整機構の枠を超えた実習への提言)を行うに至った。

  ☆

はい、読みました。

「学生の実習地域に偏在がある」のは、当たり前なので、それがダメだと言い始めるのは、学生に対して「実習先は全部ワシらが決めるから、希望地なんか出すな」くらいの強い提言をしたあとにしていただきたいですね。

「希望地」を出せる制度なのですから、「人気がある場所」が生まれるのは当たり前。

また、多くの「キャパシティ」が用意できた地域が、多くの学生を受入可能なのも、当たり前。キャパシティのあるなしは、その地域なりの正当な理由があるのです。

なので、実習地域の偏在は、問題になりません。

一方、学生がふるさと実習或いは病院・薬局実務実習地区調整機構(以下「地区調整機構」)の区割における他地区での実習を希望しても実現できていないという点は、少しだけ、問題です。

「少しだけ」です。

だって、実習希望地を提出しても、そこから漏れる学生さんって、いますよね?

それが「普通」なのですから、「希望したからといって実現しないこともある」のは、当たり前。

読売巨人軍じゃなければ入団しない!という信念を貫きたい子は、浪人してますよね。それも自由。ドラフト…じゃない、「調整機構」という組織に身柄を委ねてしまった以上、受け入れるか、受け入れないか、二択です。

「他地区での実習を希望しても実現できていない」ということは、よーするに、調整機構が、調整の役割を果たしていないってことですよね。

調整機構が、ダメだっていうことで、いいんですよね?

それは、日薬が提言すれば、どうにかなるものなんでしょうか?

だって、薬学教育協議会の「病院・薬局実務実習中央調整機構委員会」の委員に、日薬からは生出副会長と森さんが出ているんですよ。

こーゆーのは、そこで主張すればいいことなんです。(この記事で書いた反論よりももっとエグい反論で叩きのめされることが予想されますが)

主張しても相手にされなかったとか、調整がつかなかったとか、いろいろあるのかもしれませんが、そういう代物を、世間の目に晒してどーするのかと。

『大半の人にとってはどーでもいいけれど日薬にとっては重要だという「問題点」があったから』という理由からの、

『ふるさと実習を希望する薬学生が、ふるさとでの実習が可能となるように、また、6年間にわたり整備してきた実習受入のための資源を有効に活用するために』

という(ワケワカラン)理由経由での、

調整機構同士は連携して枠をこえていかなあかんのじゃー!』という叫び。

あのねー。

いまさら、調整機構同士は連携して枠をこえて

そんなこと、最初っから、わかってたことで、そういう仕組みにしろよって言った人もいっぱいいたはずなんですけれど、日薬(実習担当はずっと児玉会長)が、現状の仕組みでいいってゴリ押ししたんじゃなかったんでしたっけ。ひとつの薬局で受け入れ可能な学生数の制限とか、日薬が言いだしたんですよね? カリキュラム実施に関する対応策も、グループ受入実習の否定も、日薬が言いだしたことですよね?

「地方が受け入れやすい環境づくり」のトライアルを、全部否定してきた日薬が、いまごろになって、『調整機構は連携しろ』『ふるさと実習がうまくいかないのは、調整機構のせいだ』って。

なんとゆーか、「お前が言うか!!!!(怒)」というツッコミを期待しているとしか思えない提言なんですよね、これ。

いえ、あるいは、もしかして。

この提言を、薬学関連諸団体に提出する前に都道府県薬に送ったのは、推敲依頼であったということかもしれません。

都道府県薬の偉い人たちが、『待ってください、こんな提言をしたら、日薬の過去の実習関連活動の大半を否定したことになりますよ!』と、止めてくれるほど親切だったら、よかったのですが。あの日薬定款案を素通しする人たちに推敲させるというのは酷ですよね。

もう、一般向けに発表してしまいましたからねー。扱いに困りますよねー。

あちこちの団体にこの提言を提出するたびに、まじめな顔して受け取った相手の心の中で、「ぷぷっ。薬剤師だめぽ」と漫画っぽく笑われる…そんなイメージを妄想しましたとさ。

  ☆

【おまけ】

「ふるさと実習」のデメリットかもしれないことの例

 出身地の周辺に、学生の親が影響力を持っているので、受入先が委縮する。

 父親or母親の「薬剤師」が受入先のやり方を批判しつつ怒鳴り込んでくる。

 地縁血縁の関係でトラブルが起こりやすい。

 実家の行事を理由にして歓迎会等のイベントを無視する。

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